JPH066584U - 置敷型床パネル用連結部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 平板体１の一方の面に適度の間隔を置いて先
端が角部３を有する複数の突起が一体形成された置敷型
床パネル用連結部材。 【効果】 本考案の連結部材は、極めて簡易構造体であ
るから製造が容易で、工業的に有利且つ安価に提供さ
れ、また、合成樹脂発泡体製置敷型床パネルの敷設操作
が極めて簡易で、タイルカ−ペット等が貼られていても
これを剥がすことなく配線等のレイアウトの変更ができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、置敷型床パネル用連結部材に関し、特に、合成樹脂発泡体製置敷型 床パネルの敷設に好適な連結部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

置敷型の床パネルは、一般に、その強度を加味した一定の大きさに且つ少なく ともその角部に所定高さの空間形成用脚が一体形成される。これらは、順次、床 全面に敷き詰めるように敷設されるが、敷き詰められた床パネルは、人の歩行等 によって床面上を滑って隣接する床パネル間に隙間を形成しないように、連結部 材によって床パネル同志が安定に相互固定される。

【０００３】 従来、置敷型の床パネルとして、上面に多数のリブを配して補強した、例えば 一辺が約250mm程度の正方形の合成樹脂製床パネルの下面に、４〜８個の脚部が 形成され、その先端にゴムキャップを被せ、これを相互連結用ジョイントブロッ クの固定穴に嵌入してパネル相互を固定するものが知られている。また、床パネ ルの上部に連結部材が形成されて、隣合った床パネルの連結受部が連結部材によ り結合され、床パネル同志が安定に相互固定されるものもある。

【０００４】 しかし、前者の方式の床パネルでは、連結部材は、例えば、連結部材の使用に 際し、床パネルの脚の位置を正確に連結部材のジョイントの嵌め込み穴に合わせ る必要があるため敷設作業が厄介で長時間を要し、また、後者の床パネルでは、 配線のレイアウト変更の際に、床パネルの表面に貼られているタイルカ−ペット などの仕上材を取り除かねば床パネルを持ち上げることができないので不便であ り非能率的である。

【０００５】 更に、所定形状の嵌め込み穴をマトリックス上に配列した枠体と、その嵌め込 み穴に符合する外径を有し、その嵌め込み穴に着脱自在の上部体及び該上部体の 下方に突出した脚部を有する支持部材から成る特殊構成のフロアベ−ス及びこれ に関連した連結器具が組み合わされるものも知られているが、複雑な構成の枠体 及び螺着される脚部と上部体で構成される複雑な特殊形態の支持部材の製作は極 めて厄介であり且つ高価であって、実用的に採用し難い。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

従って、本考案の課題は、上記のような従来の置敷型床パネルの連結部材の欠 点を解消した簡易且つ適切に敷設できる構造の簡単な連結部材を提供することに ある。また、隣接パネルが相互に安定に固定され、更にパネルの取外しも容易に できる実用的連結部材を提供することにある。本考案者は、上記課題を解決する 手段について多くの試作研究を重ねた結果、実用性の優れた望ましい置敷型床パ ネル用連結部材を見出した。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

すなわち、本考案は、平板体の一方の面に適度の間隔を置いて先端が角部を有 する複数の突起が一体形成されて成る置敷型床パネル用連結部材を要旨とするも のである。

【０００８】 上記構成を有する本考案の置敷型床パネルの連結部材は、特に、ポリスチレン 等の合成樹脂の発泡体の置敷型床パネルの敷設に好適な連結部材であって、好ま しくは、床パネル脚部が押圧する所定部分に平板体の一方の面の先端が鋭利な角 部を有する複数の突起を適当な間隔をあけて形成させたことが特徴的である。

【０００９】 本考案の連結部材に形成される先端が角部を有する突起とは、最上端が角度を 有する鋭利な突起状に形成されているものを包含する、従って、単なるスパイク 状の突起が代表的であるが、例えば、金属板の一方の側から、先端部が角錐状に とがった釘のようなもので、適当な間隔をおいて貫通孔を形成させたようなもの が実用的である。

【００１０】 このように形成させたものは、一つの貫通孔の周囲に角錐の辺数の鋭角的角部 を有する突起が形成され、且つそれらの各突起は異なる向きの抵抗性を有するか ら、床パネルの水平方向への移動ないしずれに対して優れた抵抗性があり、それ ら全突起が協同的に各方向への床パネルのずれ等を抑制するので極めて有効であ る。また、この突起は、合成樹脂発泡体の脚部底面に突き刺さるように食い込む 剛性を有するのであれば材料に制限はないない。例えば、金属，合成樹脂などが 挙げられる。

【００１１】 連結部材を形成する平板体は、床下面の不陸を吸収するもので、平板状のもの であれば何でもよく、金属，合成樹脂，紙及び不織布等が挙げられる。本考案の 連結部材は、平板体の一方の面に突起を設けたものなので、例えば、平らな紙の 一方の面に金属の突起を形成してもよい。また、連結部材の大きさは、床パネル の大きさとも関連して、例えば、１０cm平方程度の平板体で提供される。更に、 連結部材は、これ自体が接触する床面に対してずれることがないように、下面に サンドブラスト等のエンボス加工を施したり、ゴムライニング処理、あるいは軟 質塩化ビニル樹脂やゴム等の軟質シ−ト材を貼着することがよく、塩化ビニル樹 脂系の床タイルのような滑り易い床に対しても有効である。

【００１２】 更に、本考案の連結部材により間接的に相互に連結固定される合成樹脂発泡体 製の置敷型床パネルは、好ましくは、独立気泡を主体とする発泡率が５〜10倍程 度の、例えば、合成樹脂等の材料で形成された比較的軽量且つ高強度の発泡体で あって、その板体は、通常、一辺が400〜600mmの大きさの正方形で提供され、そ の上面がフロア面から50〜200mm高となるような長さの脚部が、床パネル下面の 少なくとも４つの角部を含む箇所にそれぞれ一体に形成される。

【００１３】 しかして、少なくとも床パネルの四つのコ−ナ−に一体形成される脚部は、角 柱体が通常であるが、円柱状であってもよく、それらの断面の一辺又は直径は、 例えば、20〜80mm程度に形成される。本考案に係る連結部材は、接合される４個 のパネルのコ−ナ−に形成された各脚部が、その底面全体にわたって突起が突き 刺さるように、その面に突起を形成させることが極めて望ましい。

【００１４】 本考案の連結部材は、通常、接合状の４つの各床パネルのコ−ナ−を突き合せ た箇所にその一枚が適用され、各パネルのそれぞれの一脚がその部材の突起部に 当てがうように乗せられる。従って、連結部材は、ほゞパネル数と同じ枚数が好 ましく用いられるが、一つおきに使用することもできる。また、周縁のパネル２ 枚の連結部には、通常、４コ−ナ−連結用部材の半分の矩形連結部材が用いられ る。

【００１５】 本考案の連結部材は、合成樹脂発泡体製置敷型床パネルが接合状に敷き詰めら れる４枚の接合部に予め配置され、これにパネルを一枚ずつ所定の位置に上から 降ろしてその床パネル脚部を連結部材の複数の突起に押圧することにより容易に 且つ安定にパネルは敷設される。そのような床パネルの単なる押圧によって、突 起は、脚部の底面に突き刺さって所定位置に固定され、従来のようにその床パネ ル脚部を連結部材の受け入れ穴に嵌入するなどの厄介な位置合わせ操作は全く必 要なしに、大幅に短縮された敷設時間で、遥かに優れた操作性と固定効果が得ら れる。

【００１６】 更に、本考案の連結部材は、その係着固定機構が、上方へ突出した先端が鋭利 な角をもつスパイク状の突起で構成されるから、床パネルの水平方向への移動に 対しては高い抵抗性を有する反面、床パネルを取り外す垂直方向への移動は極め て容易であり、従って、例えば、床パネルの取替えや、床面への配線のレイアウ トの変更等の際に、その上に敷かれたタイルカ−ペットを剥がすことなく床パネ ルを持ち上げることができるので、非常に便利であり好都合である。

【００１７】

【作用】

本考案の連結部材は、合成樹脂発泡体床パネルの脚部を受ける部分に先端が鋭 利な角部の突起が形成され、その上に床パネル板を乗せて押圧するだけでよいか ら精密な位置合わせをする必要がなく、しかも安定且つ強固な連結が得られる。

【００１８】 本考案を添付図面について更に詳細に説明する。 図１は、本考案に係る連結部材の一例の部分拡大斜視図である。 図において、鉄板１に、先端が四角錐の剛性金属棒材により、裏側から適度の 間隔を置いて打ち抜いて形成された貫通孔２の周囲に、先端が鋭利な角部３を四 つずつ有する複数の突起４が一体形成され、この四つの突起に第一の床パネルの 一脚の裏面が突き刺さるように当てがわれ、これと接合状に連結される第二、第 三及び第四の床パネルの各一脚が、この板１に形成された図示されていない同様 の他の三突起群に突き刺さるように当てがわれて、四つの床パネルがこの連結板 体により間接的に且つ強固に連結される。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の連結部材は、極めて簡易構造体であるから製造が容易で、工業的に有 利且つ安価に提供され、また、合成樹脂発泡体製置敷型床パネルの敷設操作が極 めて簡易で、タイルカ−ペット等が貼られていてもこれを剥がすことなく配線等 のレイアウトの変更が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る連結部材の一例の部分拡大斜視図
である。

【符号の説明】

１ 鉄板 ２ 貫通孔 ３ 先端が鋭利な角部 ４ 突起

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平板体の一方の面に適度の間隔を置いて
   先端が角部を有する複数の突起が一体形成されて成る置
   敷型床パネル用連結部材。