JPH0665733B2 - 放電加工用電極材料およびその製造方法 - Google Patents
放電加工用電極材料およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0665733B2 JPH0665733B2 JP26389285A JP26389285A JPH0665733B2 JP H0665733 B2 JPH0665733 B2 JP H0665733B2 JP 26389285 A JP26389285 A JP 26389285A JP 26389285 A JP26389285 A JP 26389285A JP H0665733 B2 JPH0665733 B2 JP H0665733B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- tungsten
- electrode material
- electric discharge
- discharge machining
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は放電加工用電極材料に関し、更に詳しくは、と
くに超硬材料の加工時の電極消耗を可及的に低減した放
電加工用電極に関する。
くに超硬材料の加工時の電極消耗を可及的に低減した放
電加工用電極に関する。
[発明の技術的背景とその問題点] 放電加工法は、被加工物と加工電極とを絶縁性の加工液
中で極めて微小な間隙をもって対向させ、加工電極に間
欠的に通電を行なうことによりパルス性アーク放電を繰
返し、被加工物を溶融もしくは、蒸発せしめて加工する
方法であり、例えば、超硬、ダイス鋼などの金型に電極
形状に対応した凹部を形成する際に有用である。
中で極めて微小な間隙をもって対向させ、加工電極に間
欠的に通電を行なうことによりパルス性アーク放電を繰
返し、被加工物を溶融もしくは、蒸発せしめて加工する
方法であり、例えば、超硬、ダイス鋼などの金型に電極
形状に対応した凹部を形成する際に有用である。
かかる放電加工に使用される電極には、第1に加工時の
自らの消耗が少ないこと、第2に加工速度が大きいこ
と、第3に自らの加工性が良好であることが要求され
る。従来、放電加工用電極材料としては、銅−タングス
テン、銀−タングステンあるいはこれらにジルコニウ
ム、チタン、鉄、ニッケル、ホウ素、ストロンチウム、
イットリウム、トリウムなどを添加してなるものなどが
使用されている。
自らの消耗が少ないこと、第2に加工速度が大きいこ
と、第3に自らの加工性が良好であることが要求され
る。従来、放電加工用電極材料としては、銅−タングス
テン、銀−タングステンあるいはこれらにジルコニウ
ム、チタン、鉄、ニッケル、ホウ素、ストロンチウム、
イットリウム、トリウムなどを添加してなるものなどが
使用されている。
しかしながら、かかる材料では、前述したような超硬材
料に底付け加工を行なう場合、電極の消耗が比較的速く
進行し、未だ充分な耐消耗性を具備していないという問
題がある。
料に底付け加工を行なう場合、電極の消耗が比較的速く
進行し、未だ充分な耐消耗性を具備していないという問
題がある。
[発明の目的] 本発明は従来のかかる問題を解消し、とくに超硬材料の
加工時に、加工速度を低下せしめることはなく、電極消
耗を可及的に低減しうる放電加工用電極材料の提供を目
的とする。
加工時に、加工速度を低下せしめることはなく、電極消
耗を可及的に低減しうる放電加工用電極材料の提供を目
的とする。
[発明の概要] 本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結
果、銅および/または銀とタングステンからなる電極材
料において、タングステンの一部を所定量の炭化タング
ステンにより置換すると電極消耗特性が著しく向上する
ことを見出し、各成分の最適な配合割合を決定し、その
効果を確認して本発明を完成するに到った。
果、銅および/または銀とタングステンからなる電極材
料において、タングステンの一部を所定量の炭化タング
ステンにより置換すると電極消耗特性が著しく向上する
ことを見出し、各成分の最適な配合割合を決定し、その
効果を確認して本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の放電加工用電極材料は、タングステ
ンおよび炭化タングステンが合計で60〜80重量%と、残
部が実質的に銅および/または銀とからなる放電加工用
電極材料であって、該タングステンと炭化タングステン
の重量比が65:35〜80:20であることを特徴とし、その製
造方法は、タングステ粉末および炭化タングステン粉末
を混合したのち成形、焼結して得られた焼結体に銅およ
び/または銀を溶浸させてなる放電加工用電極材料の製
造方法であって、該電極材料中、タングステンおよび炭
化タングステンが合計で60〜80重量%、残部が実質的に
銅および/または銀であり、かつ、タングステンと炭化
タングステンの重量比が65:35〜80:20であることを特徴
とする。
ンおよび炭化タングステンが合計で60〜80重量%と、残
部が実質的に銅および/または銀とからなる放電加工用
電極材料であって、該タングステンと炭化タングステン
の重量比が65:35〜80:20であることを特徴とし、その製
造方法は、タングステ粉末および炭化タングステン粉末
を混合したのち成形、焼結して得られた焼結体に銅およ
び/または銀を溶浸させてなる放電加工用電極材料の製
造方法であって、該電極材料中、タングステンおよび炭
化タングステンが合計で60〜80重量%、残部が実質的に
銅および/または銀であり、かつ、タングステンと炭化
タングステンの重量比が65:35〜80:20であることを特徴
とする。
本発明の電極材料はタングステン(W)と炭化タングス
テン(WC)の混合物の焼結体を骨格とし、これに銅(C
u)および/または銀(Ag)を溶浸してなるものであ
る。このときWとWCの配合量は、WとWCの重量比で65:3
5〜80:20となるように設定することが必要である。Wの
配合比が80より多い、すなわち、WCの配合比が20より少
ないとWCの置換による耐消耗性の向上効果が充分に発揮
されにくく、逆に、Wの配合比が65より少ない、すなわ
ちWCの配合比が35より多いと、耐消耗性は向上するもの
の、電極自身の加工性が低下しやすい。
テン(WC)の混合物の焼結体を骨格とし、これに銅(C
u)および/または銀(Ag)を溶浸してなるものであ
る。このときWとWCの配合量は、WとWCの重量比で65:3
5〜80:20となるように設定することが必要である。Wの
配合比が80より多い、すなわち、WCの配合比が20より少
ないとWCの置換による耐消耗性の向上効果が充分に発揮
されにくく、逆に、Wの配合比が65より少ない、すなわ
ちWCの配合比が35より多いと、耐消耗性は向上するもの
の、電極自身の加工性が低下しやすい。
かかる電極材料は次のようにして製造する。
まず、WおよびWC粉末を所定の割合で混合し、しかるの
ちこれにバインダーを添加して混合し、ふるい分けする
ことにより原料粉を得る。このとき、WおよびWCの両者
粉末の粒径を制御すると、電極消耗を防止する上でより
効果的である。すなわち、Wの平均粒径1.5〜8μm、W
Cの平均粒径を1〜6μmにそれぞれ設定することが好
ましい。
ちこれにバインダーを添加して混合し、ふるい分けする
ことにより原料粉を得る。このとき、WおよびWCの両者
粉末の粒径を制御すると、電極消耗を防止する上でより
効果的である。すなわち、Wの平均粒径1.5〜8μm、W
Cの平均粒径を1〜6μmにそれぞれ設定することが好
ましい。
ついで、この原料粉を加工成形して所望の形状の成形体
を得たのち、この成形体を非酸化性雰囲気中で焼結し、
WおよびWCよりなるスケルトンを製造する。このときの
焼結温度は1000〜1200℃程度とする。
を得たのち、この成形体を非酸化性雰囲気中で焼結し、
WおよびWCよりなるスケルトンを製造する。このときの
焼結温度は1000〜1200℃程度とする。
しかるのち、得られたスケルトンにCuおよび/またはAg
を溶浸させ電極材料を得る。この溶浸工程は、例えば黒
鉛容器中、1100〜1300℃において行なう。この工程終了
後、電極材料に機械加工を施すことにより所望の形状の
電極とする。
を溶浸させ電極材料を得る。この溶浸工程は、例えば黒
鉛容器中、1100〜1300℃において行なう。この工程終了
後、電極材料に機械加工を施すことにより所望の形状の
電極とする。
[発明の実施例] 実施例1〜9、比較例1〜3 表示の平均粒径を有するWおよびWC粉末を表示の割合で
混合し、このものにバインダーとしてパラフィンを加え
てふるい分けを行ない#80の原料粉を得た。この原料粉
を1〜4トン/cm2で加圧成形し、得られた成形体を非
酸化雰囲気中、1200℃において焼結してスケルトンを製
造し、このスケルトンにCuおよび/またはAgを黒鉛容器
中1300℃で溶浸させ全体として表示の組成の電極材料を
得た。このものに機械加工を施して10×10×10mmの電極
を製造し、この電極を使用して以下のような条件で放電
加工を行ない、その加工速度(g/min)および電極の
重量消耗比(%)(3回の平均値)を測定し結果を表に
示した。この重量消耗比は10%以下が望ましい値であ
る。なお、表中には電極材料の被加工性も併せて示し
た。但し、被加工性については、実施例1を100として
比較評価を行ない、90以上を良好なものとする。
混合し、このものにバインダーとしてパラフィンを加え
てふるい分けを行ない#80の原料粉を得た。この原料粉
を1〜4トン/cm2で加圧成形し、得られた成形体を非
酸化雰囲気中、1200℃において焼結してスケルトンを製
造し、このスケルトンにCuおよび/またはAgを黒鉛容器
中1300℃で溶浸させ全体として表示の組成の電極材料を
得た。このものに機械加工を施して10×10×10mmの電極
を製造し、この電極を使用して以下のような条件で放電
加工を行ない、その加工速度(g/min)および電極の
重量消耗比(%)(3回の平均値)を測定し結果を表に
示した。この重量消耗比は10%以下が望ましい値であ
る。なお、表中には電極材料の被加工性も併せて示し
た。但し、被加工性については、実施例1を100として
比較評価を行ない、90以上を良好なものとする。
被加工材 :超硬(WC−Co−Ag合金) 加工の種類:荒加工 加工方法 :底付加工 比較例3 スケルトンとしてW+ZrO2を使用したほかは、上記実施
例と同様にして電極を製造し、同様の評価試験を行なっ
て結果を表に示した。
例と同様にして電極を製造し、同様の評価試験を行なっ
て結果を表に示した。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、本発明の放電加工用電
極材料より製造された電極は、従来の電極材料で製造さ
れたものに比べとくに、WC−Co合金などの超硬材料より
なる被加工体の加工時にその電極消耗が著しく低減され
るため、電極の寿命が長く、例えばかかる電極を放電加
工による金型の製造に適用した場合、その製造コストの
低廉化に極めて有効であり、その工業的価値は大であ
る。
極材料より製造された電極は、従来の電極材料で製造さ
れたものに比べとくに、WC−Co合金などの超硬材料より
なる被加工体の加工時にその電極消耗が著しく低減され
るため、電極の寿命が長く、例えばかかる電極を放電加
工による金型の製造に適用した場合、その製造コストの
低廉化に極めて有効であり、その工業的価値は大であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 32/00
Claims (3)
- 【請求項1】タングステンおよび炭化タングステンが合
計で60〜80重量%と、残部が実質的に銅および/または
銀とからなる放電加工用電極材料であって、該タングス
テンと炭化タングステンの重量比が65:35〜80:20である
ことを特徴とする放電加工用電極材料。 - 【請求項2】タングステ粉末および炭化タングステン粉
末を混合したのち成形、焼結して得られた焼結体に銅お
よび/または銀を溶浸させてなる放電加工用電極材料の
製造方法であって、 該電極材料中、タングステンおよび炭化タングステンが
合計で60〜80重量%、残部が実質的に銅および/または
銀であり、かつ、タングステンと炭化タングステンの重
量比が65:35〜80:20であることを特徴とする放電加工用
電極材料の製造方法。 - 【請求項3】該タングステン粉末および炭化タングステ
ン粉末の平均粒径が、それぞれ1.5〜8μmおよび1〜
6μmである特許請求の範囲第2項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26389285A JPH0665733B2 (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 放電加工用電極材料およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26389285A JPH0665733B2 (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 放電加工用電極材料およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62127448A JPS62127448A (ja) | 1987-06-09 |
JPH0665733B2 true JPH0665733B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=17395704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26389285A Expired - Lifetime JPH0665733B2 (ja) | 1985-11-26 | 1985-11-26 | 放電加工用電極材料およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665733B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999046424A1 (fr) * | 1998-03-11 | 1999-09-16 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Electrode compacte pour traitement de surface par decharge |
JP3421321B2 (ja) | 1998-03-11 | 2003-06-30 | 三菱電機株式会社 | 放電表面処理用圧粉体電極および放電表面処理用圧粉体電極の製造方法 |
JP3227454B2 (ja) * | 1998-05-13 | 2001-11-12 | 三菱電機株式会社 | 放電表面処理用電極及びその製造方法並びに放電表面処理方法及び装置 |
CH694120A5 (de) * | 1999-07-16 | 2004-07-30 | Mitsubishi Electric Corp | Verfahren zum Herstellen einer Elektrode für Funkenoberflächenbehandlung. |
US6935917B1 (en) | 1999-07-16 | 2005-08-30 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Discharge surface treating electrode and production method thereof |
KR100490879B1 (ko) * | 2002-11-29 | 2005-05-24 | 국방과학연구소 | 균일한 조직을 갖는 텅스텐-구리(W-Cu) 합금 및 그제조 방법 |
-
1985
- 1985-11-26 JP JP26389285A patent/JPH0665733B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62127448A (ja) | 1987-06-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US2983996A (en) | Copper-tungsten-molybdenum contact materials | |
US3551991A (en) | Infiltrated cemented carbides | |
US4013460A (en) | Process for preparing cemented tungsten carbide | |
US3737289A (en) | Carbide alloy | |
EP0990056B1 (en) | Pre-alloyed copper containing powder, and its use in the manufac ture of diamond tools | |
JPH0665733B2 (ja) | 放電加工用電極材料およびその製造方法 | |
US3255522A (en) | Abrasion resistant material bonding process using boron alloys | |
US4027134A (en) | Electrode for electrical discharge machining | |
CN100390314C (zh) | 一种超细硬质合金及其制造方法 | |
JPH0128094B2 (ja) | ||
JPS6311421B2 (ja) | ||
JPH05147916A (ja) | 微細なタングステン系炭化物粉末の製造法 | |
JP2502322B2 (ja) | 高靭性サ―メット | |
JPH0742170B2 (ja) | 立方晶窒化ホウ素基焼結体 | |
JP2004358623A (ja) | 放電加工用電極材料 | |
JP4078937B2 (ja) | 放電加工用電極材料 | |
US3429696A (en) | Iron powder infiltrant | |
JPH075384B2 (ja) | 立方晶窒化ホウ素系焼結体 | |
KR890004489B1 (ko) | 고온특성이 우수한 절삭공구용 소결재료 및 그 제조법 | |
JP4078938B2 (ja) | 放電加工用電極材料 | |
JPH09316589A (ja) | 高靱性、高強度、高硬度Al2O3−WC−Co系複合材料 | |
JP2661149B2 (ja) | AlおよびAl合金材の深絞り加工金型 | |
JPH05320814A (ja) | 複合部材とその製造方法 | |
KR820001538B1 (ko) | 초경합금용(超硬合金用)티타늄 카바이드-텅스텐 카바이드계 분말의 제조방법 | |
JPH07331361A (ja) | Cu−W系合金 |