JPH09316589A - 高靱性、高強度、高硬度Ａｌ２Ｏ３−ＷＣ−Ｃｏ系複合材料 - Google Patents
高靱性、高強度、高硬度Ａｌ２Ｏ３−ＷＣ−Ｃｏ系複合材料Info
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- JPH09316589A JPH09316589A JP16061696A JP16061696A JPH09316589A JP H09316589 A JPH09316589 A JP H09316589A JP 16061696 A JP16061696 A JP 16061696A JP 16061696 A JP16061696 A JP 16061696A JP H09316589 A JPH09316589 A JP H09316589A
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- strength
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 仕上げ切削ばかりでなく、中切削や重切削に
も用いることができるように、ナノサイズのCo,WCをナ
ノサイズのAl2O3に添加添加焼結することにより靱性、
強さ、硬さを同時に兼ね備えたAl2O3 系複合材料の提供
を目的とする。 【解決手段】 ナノサイズのAl2O3にナノサイズのCo粉
末、あるいはナノサイズのCo粉末とWC粉末を含ませ焼結
体とすることにより、高靱性、高強度、高硬度を有する
Al2O3系複合材料を実現したものである。
も用いることができるように、ナノサイズのCo,WCをナ
ノサイズのAl2O3に添加添加焼結することにより靱性、
強さ、硬さを同時に兼ね備えたAl2O3 系複合材料の提供
を目的とする。 【解決手段】 ナノサイズのAl2O3にナノサイズのCo粉
末、あるいはナノサイズのCo粉末とWC粉末を含ませ焼結
体とすることにより、高靱性、高強度、高硬度を有する
Al2O3系複合材料を実現したものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度、高硬度か
つ高靱性を同時に有するAl2O3-Co系及びAl2O3-WC-Co系
複合材料に関するものである。更に詳しくは、高耐摩耗
性材料、切削工具用に適したAl2O3-Co系及び、Al2O3-WC
-Co系複合材料に関するものである。
つ高靱性を同時に有するAl2O3-Co系及びAl2O3-WC-Co系
複合材料に関するものである。更に詳しくは、高耐摩耗
性材料、切削工具用に適したAl2O3-Co系及び、Al2O3-WC
-Co系複合材料に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、WC-Co系超硬合金は主成分としてW
Cが用いられていた。しかしWCは高価であるためコスト
の安いものが求められている。また、WC-Co系超硬合金
は高靱性であるが、硬さがあまり高くないため、切削工
具として用いられた時、切削工具寿命が短いという欠点
がある。一方、アルミナセラミックス切削工具は鋳鉄の
仕上げ切削のみに用いられているのにすぎない。この原
因として、靱性が低いので鋳鉄の中切削や重切削では切
削中破損することがあげられる。また、Al2O3-TiC系セ
ラミックスはAl2O3単味焼結体に比べ靱性は高いもの
の、やはり中切削や重切削に用いるのは困難である。そ
のため、高強度、高硬度かつ高靱性を同時に有する切削
工具用複合材料の開発が求められていた。
Cが用いられていた。しかしWCは高価であるためコスト
の安いものが求められている。また、WC-Co系超硬合金
は高靱性であるが、硬さがあまり高くないため、切削工
具として用いられた時、切削工具寿命が短いという欠点
がある。一方、アルミナセラミックス切削工具は鋳鉄の
仕上げ切削のみに用いられているのにすぎない。この原
因として、靱性が低いので鋳鉄の中切削や重切削では切
削中破損することがあげられる。また、Al2O3-TiC系セ
ラミックスはAl2O3単味焼結体に比べ靱性は高いもの
の、やはり中切削や重切削に用いるのは困難である。そ
のため、高強度、高硬度かつ高靱性を同時に有する切削
工具用複合材料の開発が求められていた。
【０００３】
【課題を解決するための手段】この問題を解決するた
め、本発明者らは、様々の実験を試みた後、まず、アル
ミナセラミックスにコバルトナノ金属粒子を分散するこ
とによりアルミナとコバルトの複合材料を製造すること
に成功した。この材料はAl2O3単味焼結体の曲げ強さの
２倍以上を有する。また、靱性の改善もみられた。更
に、Al2O3-Co系セラミックスの特性をさらに改善するた
めに、アルミナとコバルトの混合粉末を基本成分とし、
WC粒子を添加することにより高靱性、高強度かつ高硬度
を有するAl2O3-WC-Co系複合材料を見いだすことに成功
した。
め、本発明者らは、様々の実験を試みた後、まず、アル
ミナセラミックスにコバルトナノ金属粒子を分散するこ
とによりアルミナとコバルトの複合材料を製造すること
に成功した。この材料はAl2O3単味焼結体の曲げ強さの
２倍以上を有する。また、靱性の改善もみられた。更
に、Al2O3-Co系セラミックスの特性をさらに改善するた
めに、アルミナとコバルトの混合粉末を基本成分とし、
WC粒子を添加することにより高靱性、高強度かつ高硬度
を有するAl2O3-WC-Co系複合材料を見いだすことに成功
した。
【０００４】本発明の
【請求項１】におけるAl2O3-Co系複合材料は、５０〜９
５重量％のアルミナと５〜５０重量％のナノコバルト混
合粉末を焼結することによって、また
５重量％のアルミナと５〜５０重量％のナノコバルト混
合粉末を焼結することによって、また
【請求項２】におけるAl2O3-WC-Co系複合材料は全重量
に対し１０〜８７．５重量％のアルミナと１０〜３０重
量％のコバルトから成る混合粉末を基本成分に、２．５
から８０重量％のWCとの混合粉末を焼結することによっ
て得られる。
に対し１０〜８７．５重量％のアルミナと１０〜３０重
量％のコバルトから成る混合粉末を基本成分に、２．５
から８０重量％のWCとの混合粉末を焼結することによっ
て得られる。
【０００５】本発明において、Al2O3-Co系の主成分であ
るアルミナを５０〜９５重量％の添加範囲とするのは、
この範囲を逸脱すると、耐摩耗性がなくなったり靱性が
得られなくなるからである。また、主成分として用いら
れるアルミナ粉末の平均粒径は０．５μm以下、望まし
いのは０．３μm以下がよい。Al2O3-WC-Co系におけるコ
バルトとWCを一緒に添加するのは硬さ、強度及び靱性を
増加させ、なお、熱伝導をよくするためである。その
時、全重量に対しWCの重量％を４０重量％以下の添加出
有る曲げ強さの改善はできない。コバルト粉末の好まし
い平均粒径は０．００５μm以下で、最も望ましいのは
０．０３μm以下である。
るアルミナを５０〜９５重量％の添加範囲とするのは、
この範囲を逸脱すると、耐摩耗性がなくなったり靱性が
得られなくなるからである。また、主成分として用いら
れるアルミナ粉末の平均粒径は０．５μm以下、望まし
いのは０．３μm以下がよい。Al2O3-WC-Co系におけるコ
バルトとWCを一緒に添加するのは硬さ、強度及び靱性を
増加させ、なお、熱伝導をよくするためである。その
時、全重量に対しWCの重量％を４０重量％以下の添加出
有る曲げ強さの改善はできない。コバルト粉末の好まし
い平均粒径は０．００５μm以下で、最も望ましいのは
０．０３μm以下である。
【０００６】本発明の複合材料は、前記の各成分を混合
し、これまでに知られているセラミックスの製造の場合
と同じような方法によって製造することができる。例え
ば、原料粉末混合物を黒鉛型に充填したのち、真空中ま
たはアルゴン、水素など中性若しくは還元性雰囲気中に
おいて、ダイ圧力５０−３００〓/〓2、温度１２００−
１５００℃の条件で３０−１２０分間加熱焼結するホッ
トプレスを用いて製造することが可能である。又、常圧
焼結法やHIP法も用いることができる。
し、これまでに知られているセラミックスの製造の場合
と同じような方法によって製造することができる。例え
ば、原料粉末混合物を黒鉛型に充填したのち、真空中ま
たはアルゴン、水素など中性若しくは還元性雰囲気中に
おいて、ダイ圧力５０−３００〓/〓2、温度１２００−
１５００℃の条件で３０−１２０分間加熱焼結するホッ
トプレスを用いて製造することが可能である。又、常圧
焼結法やHIP法も用いることができる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の複合材料について、実施例に
より詳述する。表１の組成欄に示すように、Al2O3、W
C、Coの原料粉末を種々の割合に配合した粉末を十分に
混合したのち、黒鉛型に充填し、真空中にて、表中に示
す焼結温度で各々１時間焼結し、得られた複合焼結体に
ついて、各々気孔の状態、破壊靱性KIC、曲げ強さ、及
びビッカース硬さ等を測定した。その結果を表１に示
す。なお、表１中の１*、１３*は比較データとして記載
した。表１によればAl2O3-Co系では、特に、５〜５０重
量％のCo添加で良好な焼結体が得られている。またAl2O
3-WC-Co系ではWCの２．５〜８０重量％及びCoとの１０
〜３０重量％の添加で良好な焼結体がえられている。
より詳述する。表１の組成欄に示すように、Al2O3、W
C、Coの原料粉末を種々の割合に配合した粉末を十分に
混合したのち、黒鉛型に充填し、真空中にて、表中に示
す焼結温度で各々１時間焼結し、得られた複合焼結体に
ついて、各々気孔の状態、破壊靱性KIC、曲げ強さ、及
びビッカース硬さ等を測定した。その結果を表１に示
す。なお、表１中の１*、１３*は比較データとして記載
した。表１によればAl2O3-Co系では、特に、５〜５０重
量％のCo添加で良好な焼結体が得られている。またAl2O
3-WC-Co系ではWCの２．５〜８０重量％及びCoとの１０
〜３０重量％の添加で良好な焼結体がえられている。
【０００８】
【表１】
【０００９】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によればAl2O3-
Co系におけるナノ金属粒子の分散効果が顕著な複合材料
が提供できる。また、Al2O3-WC-Co系においては高価なW
Cを多用しなくても高靱性、高強度、高硬度を同時に兼
ね備えた複合材料を提供することができる。この材料
は、切削工具用や高耐摩耗性機械部品用品等として使用
できる。
Co系におけるナノ金属粒子の分散効果が顕著な複合材料
が提供できる。また、Al2O3-WC-Co系においては高価なW
Cを多用しなくても高靱性、高強度、高硬度を同時に兼
ね備えた複合材料を提供することができる。この材料
は、切削工具用や高耐摩耗性機械部品用品等として使用
できる。
Claims (2)
- 【請求項１】Al2O3粉末の全重量に対しナノサイズのコ
バルトを５から５０重量％添加し、その混合粉末を焼結
することにより形成される高強度Al2O3-Co系複合材料。 - 【請求項２】全重量に対し１０から８７．５重量％のア
ルミナと１０から３０重量％のコバルトから成る混合粉
末を基本成分として、それにWCを２．５から８０重量％
添加した粉末を焼結することにより形成される高靱性、
高強度、高硬度、Al2O3-WC-Co系複合材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16061696A JP2863829B2 (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 高靭性、高強度、高硬度アルミナ系複合材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16061696A JP2863829B2 (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 高靭性、高強度、高硬度アルミナ系複合材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09316589A true JPH09316589A (ja) | 1997-12-09 |
| JP2863829B2 JP2863829B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=15718792
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16061696A Expired - Lifetime JP2863829B2 (ja) | 1996-05-30 | 1996-05-30 | 高靭性、高強度、高硬度アルミナ系複合材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2863829B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11302767A (ja) * | 1998-04-21 | 1999-11-02 | Toshiba Tungaloy Co Ltd | 機械的特性に優れた超硬合金およびその製法 |
| JP2001049378A (ja) * | 1999-06-03 | 2001-02-20 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 耐摩耗性超硬合金焼結体及びその製造方法 |
| JP2002194474A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-10 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 炭化タングステン系超硬基複合材料焼結体 |
| CN107022709A (zh) * | 2017-03-24 | 2017-08-08 | 淮北津奥铝业有限公司 | 车身用高强度复合材料 |
-
1996
- 1996-05-30 JP JP16061696A patent/JP2863829B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11302767A (ja) * | 1998-04-21 | 1999-11-02 | Toshiba Tungaloy Co Ltd | 機械的特性に優れた超硬合金およびその製法 |
| JP2001049378A (ja) * | 1999-06-03 | 2001-02-20 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 耐摩耗性超硬合金焼結体及びその製造方法 |
| JP2002194474A (ja) * | 2000-12-22 | 2002-07-10 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 炭化タングステン系超硬基複合材料焼結体 |
| CN107022709A (zh) * | 2017-03-24 | 2017-08-08 | 淮北津奥铝业有限公司 | 车身用高强度复合材料 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2863829B2 (ja) | 1999-03-03 |
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Legal Events
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