JPH0665616B2 - 装飾板状体の製法 - Google Patents

装飾板状体の製法

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JPH0665616B2
JPH0665616B2 JP2043414A JP4341490A JPH0665616B2 JP H0665616 B2 JPH0665616 B2 JP H0665616B2 JP 2043414 A JP2043414 A JP 2043414A JP 4341490 A JP4341490 A JP 4341490A JP H0665616 B2 JPH0665616 B2 JP H0665616B2
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暁聖 服部
研介 牧田
勝人 田中
泰夫 森口
誠司 山崎
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Central Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は透明板状体、特にガラス、透明ガラスセラミッ
ク板にゾル−ゲル法により複数の高屈折率透明酸化物膜
を図柄パターン状に形成し、その干渉色によるソフトな
多色彩色性を付与し、かつ透視、採光性を損なうことが
なく、さらに各種機能性をも付与できる装飾板状体の製
法に関する。
〔従来技術とその問題点〕
ガラス板に透明酸化物膜を形成することは公知であり、
例えば特開昭59-227743号には式MC1x(OR)y〔Mは金属元
素、Rは特定炭素原子数のアルキル基、x、yは特定さ
れる整数〕の有機金属化合物と適当な有機溶媒とからな
る組成物を板ガラス表面に塗布し、得られた塗膜を乾燥
し、焼成することからなるいわゆるゾル−ゲル法による
透明着色膜の形成法が開示され、各種高屈折率の着色透
明酸化物膜を形成することを例示しているが、パターン
模様を形成することや複数膜とすることについては言及
していない。
また、本出願人は特願昭62-309389号において、金属ア
ルコキシドゾルをガラス等の基板に被覆し、加水分解に
よりゲル膜となし、該ゲル膜不要部にゲル分解性の粘稠
液を被覆、浸透させ、低温加熱後、洗浄により該ゲル膜
不要部を溶出除去する所謂選択エッチングした後、焼成
するパターン膜形成法を提唱し、従来公知の方法に比
べ、容易かつ低コストで精密なパターン膜が形成できる
こと、装飾材料として利用できること等について言及し
た。
しかし透明酸化物膜を複数膜とし、あるいは更に各膜の
パターンを異ならせてより装飾性を高めること、さらに
各種機能性を付与することおよびパターン膜の複数形成
に係る製法等については開示示唆していない。
本発明は前記した如く複数のゾル−ゲル膜における光干
渉によるソフトな多色彩色性を与えてきわめて装飾性に
富み、かつ透視、採光性を著しく損なうことがなく、機
能性をも付与した装飾板状体の製法を提供するものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は透明板状体に複数の透明かつ高屈折率の酸化物
膜を夫々所望の図柄パターン状に形成し、その光干渉に
より彩色した装飾板状体の製法において、前記板状体に
第1の金属アルコキシドゾルを被覆し、加水分解により
ゲル膜となし、該ゲル膜不要部にゲル分解性の粘稠液を
被覆、浸透させ、低温加熱後洗浄により該ゲル膜不要部
を溶出除去する所謂選択エッチングした後、第2あるい
は更に第3以降の金属アルコキシドゾルを被覆し、同様
に選択エッチングすることにより夫々図柄パターンを形
成し、前記板状体を含む複数膜を同時に焼成するように
したことからなる。
前記高屈折率の透明酸化物膜とは透明板状体、特に板ガ
ラス(ソーダ−石灰系においては約2.5)の屈折率より
も高く、屈折率差を0.4以上とするもので、雰囲気(空
気)と前記酸化物膜、および酸化物膜と板ガラス間の界
面反射を高め、反射干渉光または透過干渉光による干渉
色彩を呈せしめるものである。
該酸化物膜自体は無色ないし殆んど無色で光の吸収が少
ないものがよく、当該組成物としてはTiO2、ZrO2、Al2O
3、SnO2、Ta2O5、CeO2等、あるいはこれらの複合組成物
が推挙できる。
また、例えばSiO2はそれ自体屈折率が高くはないがTiO2
その他の成分との複合により高屈折率化できるので好適
に採用できる。
透明酸化物膜は透明板状体、特に板ガラスに複数の膜を
形成することを前提とし、勿論板ガラスの他の面にも同
様に複数膜形成してもよいし、あるいは合せまたは複層
ガラスとして、一方と他方のガラスの夫々少なくとも一
面に複数膜形成してもよく、これらを含めて多数の模
様、パターンを形成することをも包含するものである。
透明酸化物膜の成膜および図柄パターン形成は以下の手
段を採用する。すなわち金属アルコキシドゾルを板状
体、例えば板ガラスに塗布し、これを乾燥して得られる
湿潤ゲルの状態においてゲル膜不要部にゲル分解性の粘
稠液を塗装する。該粘稠液としてはアルコール可溶性フ
ェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等の樹脂ペー
ストに金属アルコキシド液と相溶性の溶媒例えば酢酸エ
ステル、ケトン、アルコール類を添加したものその他本
出願人の出願にかかる前記特願昭62-309389号に記載の
ものが採用できる。
さらに当該発明記載のように、これら粘稠液はゲル内に
浸潤し、これを徐々に分解すが、一方非塗装部のゲルは
数百℃程度の熱処理過程(低温加熱と称する)で酸化が
促進され硬膜化し、次工程のアルカリ、酸等の処理に充
分耐え得るようになる。
その後希釈アルカリ水溶液あるいは水等によって塗装部
を溶出、剥離し(これらの工程を総じて選択エッチング
と称する)焼成することにより緻密化したパターン膜を
得ることができる。勿論例えば一の膜を板ガラスに全体
被覆する下地膜とし、パターン化しない場合は選択エッ
チング工程は省略できる。
複数のパターン膜を形成するに際しては、前記の如く第
1の金属アルコキシドゾルを塗布し、選択エッチングし
た後、焼成工程を採ることなく第2の金属アルコキシド
ゾルを塗布し、同様な選択エッチングを施し、以降所望
に応じ第3、4‐‐‐‐の金属アルコキシドゾルについ
ても同様に操作した後、板ガラスを含めた膜全体を同時
に、例えば500℃以上で焼成することにより完成するも
ので、焼成を一時にでき、その分効率、能率的に行なえ
るという利点を有する。
干渉色調は透明酸化物膜の屈折率、膜厚を変えることに
より多様に変化するが、膜厚は該ゾル−ゲル法において
は任意に設定でき、例えば浸漬法において金属アルコキ
シド溶液を低粘度とし板ガラスの引上げ速度を調整する
ことにより数百A程度の薄膜を得ることができる。ま
た、本出願人の出願にかかる特願平1-330075号「酸化物
薄膜の成膜方法」で提唱した金属アルコキシド溶液に粘
度調整剤を特定した2種類のヒドロキシプロピルセルロ
ースを混合調製したものを用いれば一時に数千Aの厚い
膜を安定して成膜できる。
図柄模様は添付第1図の平面図に示すように、板ガラス
1に透明酸化物膜2、3夫々を別個にパターン形成する
ことにより得られ、また第2図の平面図に示すように一
方の膜2′を下地に他方の膜3を重ね、パターン形成し
てもよく、あるいは第3図の平面図に示すように、一方
の膜2でパターン形成後、他方の膜3を重ねて別のパタ
ーンを形成し、相互の積層部、非積層部における屈折
率、膜厚の差異に基づく干渉色調の変化を生じさせるこ
とにより、より装飾効果を高めることができる。
勿論積層膜は前記したように二層以上とすることがで
き、さらに、板ガラス両面に夫々複数パターン成膜して
もよく、また成膜面を例えば内側にして、合せガラスや
複層ガラスとすることも随意にできる。なお板ガラスは
平板または曲げ板であってもよい。
〔実施例〕
以下具体的実施例により本発明を詳述する。
実施例1 予め調製した塩素含有チタンイソプロポキシド〔Ti(OC3
H7)4-xClx〕をイソプロピルアルコールと酢酸エチルの
混合溶媒で希釈したアルコキシド溶液(I)と、塩素含
有チタンイソプロポキシド〔Ti(OC3H7)4-xClx〕と市販
のコロイダルシリカをTiO2:SiO2のモル比で3:1とな
るように混合し、さらにイソプロピルアルコールと酢酸
エチルの混合溶媒で希釈して、アルコキシド溶液(II)
を調製した。
一方よく洗浄・乾燥して片面にマスキングテープを貼付
けたガラスを前記アルコキシド溶液(I)に浸漬し、一
定速度で徐々に引き上げマスキングテープを除去して乾
燥し、さらに270℃で10分間の熱処理を行ない第2図符
号2′に示す第1の膜を形成した。次に再び洗浄・乾燥
し、非膜面にマスキングテープを貼付けた後、溶液(I
I)に浸漬し、徐々に引き上げて成膜し、該膜面不要部
に、ロジン変性マレイン酸をエチルセロソルブおよび酢
酸-n-プロピル混合溶媒で希釈したペーストをスクリー
ン印刷により塗布し、加熱後該不要部をアルカリ液等で
洗浄除去してパターニング処理を行ない、第2図符号3
に示す第2の膜を形成した。このパターニング処理で
は、溶液(II)で成膜した部分3のみを任意模様にパタ
ーン化しており、溶液(I)で成膜した部分は下地とし
て残留した。このガラスを更に600℃で5分間焼成する
ことによりガラス面上に酸化物膜が積層した装飾ガラス
を得た。
当該ガラスでは下地膜(TiO2)2′の膜厚が約400Aで銀色
反射色を示し、模様部、すなわち下地膜2′およびパタ
ーン膜(TiO2、Sio2:1200A)3は鮮やかな青色反射色を呈
しており、銀地に青色の反射模様を持つ装飾性を示し、
透過色は下地膜2′が淡いグレーで模様部2′および3
がやや褐色味を帯びたピンク色を呈しており透過光に対
しても補色の透明着色模様による装飾性を示した。
また、これら組成膜が板ガラス全面を被覆して熱線反射
機能や、化学的耐久性を付与するものである。なお膜組
成としてZrO2系のものを用いて、より耐酸、耐アルカリ
性を付与したり、SnO2系膜により電導性を付与したり、
ZnO系膜として紫外線遮断性を付与したり、これらを複
合したりして、種種の機能性を付与することができる。
実施例2 実施例1においてアルコキシド溶液(I)に増粘剤とし
てのヒドロキシプロピルセルロースを1.5wt%添加し充
分撹拌溶解した。
該調製アルコキシド溶液と実施例1のアルコキシド溶液
(II)を用いて実施例1と同様な成膜、パターニング処
理および焼成を行なった。
得られたガラスは下地膜が屈折率2.2、膜厚2700Aであ
り、青色を呈し、下地膜およびパターン膜(屈折率2.
0、膜厚1000A)からなる模様部は赤紫の反射模様を呈し
た。他方透過色は前者が桃色、後者が青緑色であった。
実施例3 実施例2において増粘剤を加えたアルコキシド溶液
(I)により成膜、第3図符号3の如くパターニング
し、次いでアルコキシド溶液(II)により成膜、第3図
符号2の如くパターニングし、焼成することにより、パ
ターン膜3においては青色、パターン膜2においては金
色、パターン膜2、3積層部においては赤紫色の反射模
様が得られ、一方透過色調はこれらと補色関係の色調を
示し、きわめて美装性に富むものであった。
〔発明の効果〕
本発明により得られる装飾板状体は干渉色による美麗か
つソフトな装飾模様を呈し、透視性も損なわれず、かつ
各種の機能性を付与することができ、さらにきわめて容
易な手段で得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1ないし第3図は本発明にかかる装飾板状体の平面図
である。 1……板ガラス、2′……下地膜 2、3……パターン膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明板状体に複数の透明かつ高屈折率の酸
    化物膜を夫々所望の図柄パターンに形成し、その光干渉
    により彩色した装飾板状体の製法において、前記板状体
    に第1の金属アルコキシドゾルを被覆し、加水分解によ
    りゲル膜となし、該ゲル膜不要部にゲル分解性の粘稠液
    を被覆、浸透させ、低温加熱後洗浄により該ゲル膜不要
    部を溶出除去して選択エッチングした後、第2あるいは
    更に第3以降の金属アルコキシドゾルを被覆し、同様に
    選択エッチングすることにより夫々の図柄パターンを形
    成し、前記板状体を含む複数膜を同時に焼成するように
    したことを特徴とする装飾板状体の製法。
JP2043414A 1990-02-23 1990-02-23 装飾板状体の製法 Expired - Lifetime JPH0665616B2 (ja)

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