JPH0665296B2 - 動物細胞の培養方法 - Google Patents
動物細胞の培養方法Info
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- JPH0665296B2 JPH0665296B2 JP62292175A JP29217587A JPH0665296B2 JP H0665296 B2 JPH0665296 B2 JP H0665296B2 JP 62292175 A JP62292175 A JP 62292175A JP 29217587 A JP29217587 A JP 29217587A JP H0665296 B2 JPH0665296 B2 JP H0665296B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 本発明は、動物細胞の培養方法に関するものである。更
に詳しくは、サスペンジョン状態で動物細胞を培養する
方法に関するものである。
に詳しくは、サスペンジョン状態で動物細胞を培養する
方法に関するものである。
(b)従来技術 細胞培養技術は、例えばウイスル,ワクチン,インター
フェロンの如き抗ウイルス剤或いはホルモンの如き生物
薬品の製造にとって重要である。更に近年特定タンパク
質などを標的とするモノクローナル抗体の生産は抗体産
生細胞とミエローマによるハイブリドーマの培養による
ものであり、その技術の解決は工業的に重要なテーマで
ある。
フェロンの如き抗ウイルス剤或いはホルモンの如き生物
薬品の製造にとって重要である。更に近年特定タンパク
質などを標的とするモノクローナル抗体の生産は抗体産
生細胞とミエローマによるハイブリドーマの培養による
ものであり、その技術の解決は工業的に重要なテーマで
ある。
従来、細胞培養は一般にシャーレ試験管,培養びんなど
を用いて実験室的規模で行なわれている。
を用いて実験室的規模で行なわれている。
一方近年細胞の培養法及びそのための装置として、いく
つかの提案がなされている。これらの提案は、大きく分
けて付着培養(anchorage dependent culture)と浮遊
培養、つまりサスペンジョン培養(suspension cultur
e)との2つの方式に分類されるが、これらの方式は培
養される細胞の特性によっていずれかに決められる。
つかの提案がなされている。これらの提案は、大きく分
けて付着培養(anchorage dependent culture)と浮遊
培養、つまりサスペンジョン培養(suspension cultur
e)との2つの方式に分類されるが、これらの方式は培
養される細胞の特性によっていずれかに決められる。
このうちサスペンジョン培養に関して下記の提案がなさ
れている。例えばマグネティクスターラーもしくは機械
的に駆動されるシャフト上の羽根車によって、スピナー
フラスコの中に調整された攪拌機能を設けた培養方法が
提案されている(米国特許第2,958,517号および同第3,6
49,465号明細書参照)。
れている。例えばマグネティクスターラーもしくは機械
的に駆動されるシャフト上の羽根車によって、スピナー
フラスコの中に調整された攪拌機能を設けた培養方法が
提案されている(米国特許第2,958,517号および同第3,6
49,465号明細書参照)。
特開昭57-65180号公報には、回転可能なシャフト上に支
持される少くとも1枚の比較的大表面積の屈撓性シート
を攪拌機とし、該攪拌機を回転させて該シートを波立た
せ、それによってヒトの2倍体細胞のような或る種の虚
弱細胞に対し所望のおだやかな攪拌を作り出すサスペン
ジョン培養装置が提案されている。
持される少くとも1枚の比較的大表面積の屈撓性シート
を攪拌機とし、該攪拌機を回転させて該シートを波立た
せ、それによってヒトの2倍体細胞のような或る種の虚
弱細胞に対し所望のおだやかな攪拌を作り出すサスペン
ジョン培養装置が提案されている。
しかし、上記装置による培養方法においては、細胞が一
定量の栄養分の中で培養されるため細胞の生長増殖は比
較的低い密度で停止する。
定量の栄養分の中で培養されるため細胞の生長増殖は比
較的低い密度で停止する。
細胞のサスペンジョン培養において、細胞の生長増殖が
比較的低い密度で停止するのを防ぎ、細胞を大量に且つ
高密度で培養するために、一般に新しい培養液を培養槽
中へ供給しつつ生育阻害物質を含んだ古い培養液を培養
槽外へ排出しながら培養する方式、すなわち通称パーヒ
ュージョン方式と言われる方式が提案されている。(An
nual Reports on Fermentation Processes.vol.6)。こ
の方式を用いて培養するに当って重要なことの1つは、
サスペンジョン液中の生細胞と前記古い培養液とを効率
よく分離し、古い培養液を培養槽外へ取り出し、培養槽
内の細胞の生育環境を最適条件下に維持することであ
る。サスペンジョン液から生細胞と古い細胞液とを分離
するために種々のフイルターやまた種々の形式が提案さ
れているが、フイルターの目塞りや、装置の構造の煩雑
性などの点で工業的培養装置としてはいずれも満足すべ
きものとは言い難い。
比較的低い密度で停止するのを防ぎ、細胞を大量に且つ
高密度で培養するために、一般に新しい培養液を培養槽
中へ供給しつつ生育阻害物質を含んだ古い培養液を培養
槽外へ排出しながら培養する方式、すなわち通称パーヒ
ュージョン方式と言われる方式が提案されている。(An
nual Reports on Fermentation Processes.vol.6)。こ
の方式を用いて培養するに当って重要なことの1つは、
サスペンジョン液中の生細胞と前記古い培養液とを効率
よく分離し、古い培養液を培養槽外へ取り出し、培養槽
内の細胞の生育環境を最適条件下に維持することであ
る。サスペンジョン液から生細胞と古い細胞液とを分離
するために種々のフイルターやまた種々の形式が提案さ
れているが、フイルターの目塞りや、装置の構造の煩雑
性などの点で工業的培養装置としてはいずれも満足すべ
きものとは言い難い。
(c)発明の目的 そこで、本発明の目的は、簡単な操作でサスペンジョン
培養液から生細胞と培養液を分離し、分離した該生細胞
を培養槽へ完全に戻すことが可能である方法を提供する
ことである。
培養液から生細胞と培養液を分離し、分離した該生細胞
を培養槽へ完全に戻すことが可能である方法を提供する
ことである。
本発明の他の目的は、フイルターなど使用しなくとも生
細胞と古い培養液とを分離することが可能な方法、従っ
てフイルターの目塞りなどの問題が解決した方法を提供
することにある。
細胞と古い培養液とを分離することが可能な方法、従っ
てフイルターの目塞りなどの問題が解決した方法を提供
することにある。
本発明の更に他の目的は、工業的規模のサスペンジョン
培養において大量のサスペンジョン培養液を処理してそ
の中から動物細胞を分離することが可能な方法を提供す
ることにある。
培養において大量のサスペンジョン培養液を処理してそ
の中から動物細胞を分離することが可能な方法を提供す
ることにある。
本発明の更に他の目的は、細胞の大量且つ高密度の培養
に適したパーヒュージョン方式による工業的方法を提供
することにある。更に他の目的は、以下の説明から明ら
かとなるであろう。
に適したパーヒュージョン方式による工業的方法を提供
することにある。更に他の目的は、以下の説明から明ら
かとなるであろう。
(d)発明の構成及び効果 すなわち、本発明は、動物細胞をサスペンジョン状態で
培養槽中で培養する方法において、該培養槽より動物細
胞を含むサスペンジョン培養液を取出し、培養液を連続
的に供給しうる遠心分離機へ供給し、該遠心分離機によ
り該サスペンジョン培養液から動物細胞を分離し分離さ
れた動物細胞を培養槽へ戻して培養する方法であって、
下記性質 (a)水と実質的に混和しない (b)水より密度が大きく、そして (c)動物細胞の生育を実質的に阻害しない、 を有する液状キャリヤーを該遠心分離機に供給して該遠
心分離機中の培養液から分離された動物細胞を該液状キ
ャリヤーと共に該遠心分離機から流出せしめて培養槽へ
戻すことを特徴とする動物細胞の培養方法である。
培養槽中で培養する方法において、該培養槽より動物細
胞を含むサスペンジョン培養液を取出し、培養液を連続
的に供給しうる遠心分離機へ供給し、該遠心分離機によ
り該サスペンジョン培養液から動物細胞を分離し分離さ
れた動物細胞を培養槽へ戻して培養する方法であって、
下記性質 (a)水と実質的に混和しない (b)水より密度が大きく、そして (c)動物細胞の生育を実質的に阻害しない、 を有する液状キャリヤーを該遠心分離機に供給して該遠
心分離機中の培養液から分離された動物細胞を該液状キ
ャリヤーと共に該遠心分離機から流出せしめて培養槽へ
戻すことを特徴とする動物細胞の培養方法である。
以下、本発明について説明する。
本発明の動物細胞の培養方法はサスペンジョン型の動物
細胞の培養(サスペンジョン培養)に適用される。サス
ペンジョン培養とは、水性媒体中で細胞それ自体を浮遊
させながら培養する方法をいう。
細胞の培養(サスペンジョン培養)に適用される。サス
ペンジョン培養とは、水性媒体中で細胞それ自体を浮遊
させながら培養する方法をいう。
本発明の培養方法において、培養の対象となる動物細胞
は、サスペンジョン状態にて生育ないし増殖可能なもの
であり天然の動物細胞のみならず、人為的或いは遺伝子
操作により変性された細胞例えばハイブリドーマである
ことができ、またIL−2の如きリンホカインを産生す
るリンパ球由来の細胞、インターフェロン(IFN)の
如き有用な生理活性物質を産生する2倍体細胞、あるい
は種々のモノクローナル抗体を産生する細胞であること
ができる。本発明は、モノクローナル抗体を高い濃度で
得る目的のためモノクローナル抗体を産生する細胞の培
養に対して特に適している。
は、サスペンジョン状態にて生育ないし増殖可能なもの
であり天然の動物細胞のみならず、人為的或いは遺伝子
操作により変性された細胞例えばハイブリドーマである
ことができ、またIL−2の如きリンホカインを産生す
るリンパ球由来の細胞、インターフェロン(IFN)の
如き有用な生理活性物質を産生する2倍体細胞、あるい
は種々のモノクローナル抗体を産生する細胞であること
ができる。本発明は、モノクローナル抗体を高い濃度で
得る目的のためモノクローナル抗体を産生する細胞の培
養に対して特に適している。
サスペンジョン培養に用いられる培養液は実質的に水よ
りなる水性媒体である。該水性媒体は、動物細胞の培養
に通常使用される各種添加物例えば種々の無機塩,ビタ
ミン類、捕酵素,ブドウ等,アミノ酸,抗生物質,生長
促進因子などを含有している。
りなる水性媒体である。該水性媒体は、動物細胞の培養
に通常使用される各種添加物例えば種々の無機塩,ビタ
ミン類、捕酵素,ブドウ等,アミノ酸,抗生物質,生長
促進因子などを含有している。
また培養液には血清を加えることもできるが、血清を用
いない所謂無血清培地を培養液として使用することもで
きる。無血清培地を使用するのが経済的に有利であり、
望ましい。
いない所謂無血清培地を培養液として使用することもで
きる。無血清培地を使用するのが経済的に有利であり、
望ましい。
培養槽としては、動物細胞の仕込口、新しい培養培地の
仕込口,空気導入管,攪拌機およびサスペンジョン培養
液の抜出し導管を少くとも備えたものが使用される。こ
のような培養槽は通常の培養タンクであることができ
る。
仕込口,空気導入管,攪拌機およびサスペンジョン培養
液の抜出し導管を少くとも備えたものが使用される。こ
のような培養槽は通常の培養タンクであることができ
る。
サスペンジョン培養液の抜出しは、連続的にあるいは断
続的に(間歇的に)行うことができる。抜出された動物
細胞を含むサスペンジョン培養液の量に見合う量で、新
しい培養液を培養槽に連続的にあるいは断続的に導入す
るのが望ましい。かくして、培養槽内のサスペンジョン
培養液中の主として動物細胞の代謝産物からなる動物細
胞の生育を阻害する(良くない影響を与える)物質の濃
度を、常に且つ可成り低水準に維持できることとなり、
その結果該サスペンジョン培養液中の動物細胞の生育密
度を増大させて培養を実施することを可能とする。
続的に(間歇的に)行うことができる。抜出された動物
細胞を含むサスペンジョン培養液の量に見合う量で、新
しい培養液を培養槽に連続的にあるいは断続的に導入す
るのが望ましい。かくして、培養槽内のサスペンジョン
培養液中の主として動物細胞の代謝産物からなる動物細
胞の生育を阻害する(良くない影響を与える)物質の濃
度を、常に且つ可成り低水準に維持できることとなり、
その結果該サスペンジョン培養液中の動物細胞の生育密
度を増大させて培養を実施することを可能とする。
このようにして、動物細胞の生育密度が増大した分だ
け、該動物細胞の生育に伴う有用な代謝産物の生産量を
増大させることが可能となる。もちろん、上記の如く動
物細胞の生育を阻害する物質の濃度を低水準に十分な管
理の下に、維持することによって、動物細胞の増大した
生育密度を長期間に亘って保持したまま培養を実施しつ
づけることができ、有用な代謝産物の増大した産生量を
確保できることとなる。
け、該動物細胞の生育に伴う有用な代謝産物の生産量を
増大させることが可能となる。もちろん、上記の如く動
物細胞の生育を阻害する物質の濃度を低水準に十分な管
理の下に、維持することによって、動物細胞の増大した
生育密度を長期間に亘って保持したまま培養を実施しつ
づけることができ、有用な代謝産物の増大した産生量を
確保できることとなる。
遠心分離装置へのサスペンジョン培養液の供給は、該装
置により処理可能な量を一度に仕込んでもよく、あるい
は連続的に少量ずつ行ってもよい。分離された動物細胞
を含む成分と古い培養液を遠心分離装置から排出するに
は、遠心分離装置を回転させたまま連続的に取り出して
もあるいは遠心分離装置の回転を停止して取出してもよ
い。
置により処理可能な量を一度に仕込んでもよく、あるい
は連続的に少量ずつ行ってもよい。分離された動物細胞
を含む成分と古い培養液を遠心分離装置から排出するに
は、遠心分離装置を回転させたまま連続的に取り出して
もあるいは遠心分離装置の回転を停止して取出してもよ
い。
本発明によれば、例えば遠心分離装置へのサスペンジョ
ン培養液の供給を連続的に少量ずつ行ないそして分離さ
れた動物細胞を含む成分と古い培養液との取出しを、別
々にしかしながらいずれも連続的に少量ずつ行う方法
(以下連続法という)でもよい。市販の遠心分離機で
は、遠心分離されるべき液体が仕込まれる空間は、回転
軸を中心とする円筒状に配置されている。従って、これ
らの遠心分離機によれば、遠心分離された動物細胞は円
筒上の沈降面にほぼ均一に沈降せしめられる。
ン培養液の供給を連続的に少量ずつ行ないそして分離さ
れた動物細胞を含む成分と古い培養液との取出しを、別
々にしかしながらいずれも連続的に少量ずつ行う方法
(以下連続法という)でもよい。市販の遠心分離機で
は、遠心分離されるべき液体が仕込まれる空間は、回転
軸を中心とする円筒状に配置されている。従って、これ
らの遠心分離機によれば、遠心分離された動物細胞は円
筒上の沈降面にほぼ均一に沈降せしめられる。
本発明の実施に用いられる遠心分離装置の好適な他の例
は、本発明者の研究によれば、 (a)サスペンジョン培養液の供給口、 (b)沈降した動物細胞が遠心力によって沈降面に沿って
移動しうるような構造を有する該沈降面、 (c)沈降面に沿って移動した動物細胞が集合する動物細
胞集合部。
は、本発明者の研究によれば、 (a)サスペンジョン培養液の供給口、 (b)沈降した動物細胞が遠心力によって沈降面に沿って
移動しうるような構造を有する該沈降面、 (c)沈降面に沿って移動した動物細胞が集合する動物細
胞集合部。
(d)該動物細胞集合部から該動物細胞を取出すための取
出口、および (e)動物細胞が分離された培養母液を排出するための母
液排出口、 を備える遠心分離装置であることが明らかとなった。
出口、および (e)動物細胞が分離された培養母液を排出するための母
液排出口、 を備える遠心分離装置であることが明らかとなった。
上記遠心分離装置の特徴は、上記(b)の沈降面と上記(c)
の動物細胞集合部を有する点にある。上記(b)で規定す
る沈降面の構造は、沈降面上に沈降した動物細胞がその
場に止まらず、遠心力によって、沈降面に沿って、沈降
した場所から他の場所へ移動しうるような構造を意味し
ている。このような構造は、例えば沈降面を有する回転
ロータの回転軸から該沈降面までの距離が等しく無く、
最も距離の短い場所から最も距離の長い場所へ向けて距
離が次第に長くなるようにゆるやかに変化しているよう
な沈降面によって代表される。沈降面の最も距離の長い
上記場所には、最も大きい遠心力が作用し、沈降面の最
も距離の短い上記場所には最も小さい遠心力が作用し、
その間の区間にはその中間の遠心力が作用するから、例
えば最も距離の短い場所に沈降した動物細胞でさえ遠心
力の作用により、沈降面に沿って次第に距離の長い場所
へと移動し、やがて距離の最も長い場所に至って集合す
るようになる。
の動物細胞集合部を有する点にある。上記(b)で規定す
る沈降面の構造は、沈降面上に沈降した動物細胞がその
場に止まらず、遠心力によって、沈降面に沿って、沈降
した場所から他の場所へ移動しうるような構造を意味し
ている。このような構造は、例えば沈降面を有する回転
ロータの回転軸から該沈降面までの距離が等しく無く、
最も距離の短い場所から最も距離の長い場所へ向けて距
離が次第に長くなるようにゆるやかに変化しているよう
な沈降面によって代表される。沈降面の最も距離の長い
上記場所には、最も大きい遠心力が作用し、沈降面の最
も距離の短い上記場所には最も小さい遠心力が作用し、
その間の区間にはその中間の遠心力が作用するから、例
えば最も距離の短い場所に沈降した動物細胞でさえ遠心
力の作用により、沈降面に沿って次第に距離の長い場所
へと移動し、やがて距離の最も長い場所に至って集合す
るようになる。
上記(c)の動物細胞集合部はこのように沈降した動物細
胞が遠心力によっては最早移動しないような場所に設け
られる。
胞が遠心力によっては最早移動しないような場所に設け
られる。
上記(b)の沈降面は、好ましくは、ロータの回転軸を含
む1ツの断面において、該回転軸から次第に距離が変化
しているような構造を有している。かくして、回転軸に
垂直な断面において、該回転軸から最も距離の長い前記
場所と、該回転軸を含む1ツの断面において該回転軸か
ら最も距離の長い上記場所とが一致した極めて小さいsp
otに、遠心力によって動物細胞が極めて効率的に集合す
るから、そのspotに動物細胞取出口を設ければ、該動物
細胞を有利に取出すことができる。
む1ツの断面において、該回転軸から次第に距離が変化
しているような構造を有している。かくして、回転軸に
垂直な断面において、該回転軸から最も距離の長い前記
場所と、該回転軸を含む1ツの断面において該回転軸か
ら最も距離の長い上記場所とが一致した極めて小さいsp
otに、遠心力によって動物細胞が極めて効率的に集合す
るから、そのspotに動物細胞取出口を設ければ、該動物
細胞を有利に取出すことができる。
上記遠心分離装置が上記(a)の培養液供給口、(d)の集合
した動物細胞の取出し口および(e)の培養母液排出口
を、さらに有することは説明を要しないであろう。
した動物細胞の取出し口および(e)の培養母液排出口
を、さらに有することは説明を要しないであろう。
上記遠心分離装置を添付した図面により更に説明する。
添付図面の第1図,第2図および第3図には、本発明で
使用する好適な遠心分離装置のロータ(分離槽)の概念
図が示されている。いずれの図においてもA図は回転軸
に直角方向の断面図であり、B図は回転軸を含む回転軸
に平行な方向の断面図である。
使用する好適な遠心分離装置のロータ(分離槽)の概念
図が示されている。いずれの図においてもA図は回転軸
に直角方向の断面図であり、B図は回転軸を含む回転軸
に平行な方向の断面図である。
第1図において、10は分離に供すべきサスペンジョン培
養液の供給口であり、11および11′は動物細胞の沈降面
であり、12は動物細胞集合部であり、13は該集合部12に
集合した動物細胞を取出す取出し口であり、14は母液排
出口である。サスペンジョン培養液の供給口10はロータ
の回転軸から距離rだけ離れた位置にあり、母液排出口
14はほぼロータの回転軸の位置に設けられてある。第1
図のロータの沈降面は11′の部分から11の部分に向けて
回転軸からの距離が次第に緩やかに大きくなっている。
11′の部分に沈降した細胞は遠心力の作用により、11の
部分へ向けて沈降面に沿って次第に移動する。第1図の
B図によって、良く理解されるとおり、沈降面はロータ
の底部から上部へ向って開いており、そして11′の部分
よりも11の部分の開きの方が大きい。沈降面に、このよ
うな開きを設けることによって、例えば11′の部分のロ
ータの上部に近い箇所に沈降した動物細胞も11′の部分
のロータの底部に近い箇所に沈降した動物細胞も、やが
て集合部12に集合するようになる。動物細胞の取出し口
13は培養液の供給口10よりも回転軸から遠い距離Rにあ
る。
養液の供給口であり、11および11′は動物細胞の沈降面
であり、12は動物細胞集合部であり、13は該集合部12に
集合した動物細胞を取出す取出し口であり、14は母液排
出口である。サスペンジョン培養液の供給口10はロータ
の回転軸から距離rだけ離れた位置にあり、母液排出口
14はほぼロータの回転軸の位置に設けられてある。第1
図のロータの沈降面は11′の部分から11の部分に向けて
回転軸からの距離が次第に緩やかに大きくなっている。
11′の部分に沈降した細胞は遠心力の作用により、11の
部分へ向けて沈降面に沿って次第に移動する。第1図の
B図によって、良く理解されるとおり、沈降面はロータ
の底部から上部へ向って開いており、そして11′の部分
よりも11の部分の開きの方が大きい。沈降面に、このよ
うな開きを設けることによって、例えば11′の部分のロ
ータの上部に近い箇所に沈降した動物細胞も11′の部分
のロータの底部に近い箇所に沈降した動物細胞も、やが
て集合部12に集合するようになる。動物細胞の取出し口
13は培養液の供給口10よりも回転軸から遠い距離Rにあ
る。
第2図の遠心分離装置のロータは、第1図の遠心分離装
置のロータと基本的に同じであるが、次の点で相違す
る。第2図のA図によって良く理解されるように、動物
細胞沈降面は2組の沈降面の組合せ、11aと11bとから
成る。これらの2組の沈降面は、沈降面11aの上に沈降
した動物細胞が沈降面11b上に移動することが実質的に
なく、その反対もまた成立するような関係にある。従っ
て、沈降面11aの上に沈降した動物細胞は沈降面11aに
沿って移動した集合部12aに到達し、一方沈降面11b上
に沈降した動物細胞は沈降面11bに沿って移動して集合
部12bに到達するので、これらの集合部12aおよび12b
から分離された動物細胞を取り出すための取出し口も2
ケ所13a,13bにある。
置のロータと基本的に同じであるが、次の点で相違す
る。第2図のA図によって良く理解されるように、動物
細胞沈降面は2組の沈降面の組合せ、11aと11bとから
成る。これらの2組の沈降面は、沈降面11aの上に沈降
した動物細胞が沈降面11b上に移動することが実質的に
なく、その反対もまた成立するような関係にある。従っ
て、沈降面11aの上に沈降した動物細胞は沈降面11aに
沿って移動した集合部12aに到達し、一方沈降面11b上
に沈降した動物細胞は沈降面11bに沿って移動して集合
部12bに到達するので、これらの集合部12aおよび12b
から分離された動物細胞を取り出すための取出し口も2
ケ所13a,13bにある。
また、第2図のロータでは、母液取出し口14は、回転軸
からr0離れた位置にある。r0は回転軸からサスペン
ジョン培養液の供給口までの距離rよりも小さい。
からr0離れた位置にある。r0は回転軸からサスペン
ジョン培養液の供給口までの距離rよりも小さい。
第3図の遠心分離装置のロータも、第1図の遠心分離装
置のロータと基本的に同じであるが、第3図A図から良
く理解されるとおり、沈降面11がほぼ円形を有してい
る。しかし、この円の中心はロータの回転軸の中心とず
れているので、動物細胞は集合部12に集まり、取出し口
13から取出される。
置のロータと基本的に同じであるが、第3図A図から良
く理解されるとおり、沈降面11がほぼ円形を有してい
る。しかし、この円の中心はロータの回転軸の中心とず
れているので、動物細胞は集合部12に集まり、取出し口
13から取出される。
上記第1図,第2図および第3図のロータは、連続法に
より運転する場合に好適である。本発明で用いられる遠
心分離装置のロータは、さらに分離板を備えることがで
きる。分離板は、回転軸に比較的近い部分、例えば培養
液供給口より回転軸に近い方の部分に存在する動物細胞
を有利に補集し、そして沈降面に供給する。
より運転する場合に好適である。本発明で用いられる遠
心分離装置のロータは、さらに分離板を備えることがで
きる。分離板は、回転軸に比較的近い部分、例えば培養
液供給口より回転軸に近い方の部分に存在する動物細胞
を有利に補集し、そして沈降面に供給する。
第4図には、本発明に用いられる他の遠心分離装置のロ
ータの例が記載されている。この遠心分離装置のロータ
は、分離された動物細胞を間歇的に該装置から取出すの
に有利に使用される。
ータの例が記載されている。この遠心分離装置のロータ
は、分離された動物細胞を間歇的に該装置から取出すの
に有利に使用される。
第4図のロータは、第4図A図および第5図から良く理
解されるとおり、ほぼ三角形状の分離槽15を持ってい
る。この分離槽15内に、ある一定期間、培養供給口10か
ら培養液を供給しつつ、母液取出し口14から母液を抜出
して、遠心分離装置の運転をつづける。第4図B図から
良く理解されるとおり、分離槽15は沈降した動物細胞が
集合部12に集合するような沈降面構造を有している。供
給口10は集合部12の近傍に設けられており、取り出し口
14は分離槽15の底部に連結している。上記の如くして、
一定期間運転をつづけたのち、培養液の供給と母液の取
り出しを停止し、取り出し口14から分離槽15内に逆に母
液を通じそして供給口10から該母液と一緒に分離槽内に
蓄積した生きた動物細胞を取り出す。この動物細胞を取
り出す間、遠心分離装置の回転は行っていても停止して
いてもよい。
解されるとおり、ほぼ三角形状の分離槽15を持ってい
る。この分離槽15内に、ある一定期間、培養供給口10か
ら培養液を供給しつつ、母液取出し口14から母液を抜出
して、遠心分離装置の運転をつづける。第4図B図から
良く理解されるとおり、分離槽15は沈降した動物細胞が
集合部12に集合するような沈降面構造を有している。供
給口10は集合部12の近傍に設けられており、取り出し口
14は分離槽15の底部に連結している。上記の如くして、
一定期間運転をつづけたのち、培養液の供給と母液の取
り出しを停止し、取り出し口14から分離槽15内に逆に母
液を通じそして供給口10から該母液と一緒に分離槽内に
蓄積した生きた動物細胞を取り出す。この動物細胞を取
り出す間、遠心分離装置の回転は行っていても停止して
いてもよい。
上記の如き間歇運転は、例えば第1図のロータを持つ遠
心分離装置によっても実施できることは当業者は理解で
きるであろう。すなわち、第1図のロータでは、動物細
胞取り出し口13から培養液を供給しつつ、母液排出口14
から母液を排出する運転を一定期間実施し、その後母液
排出口からロータ内に逆に母液を供給してロータ内に蓄
積した動物細胞を該母液と一緒に取り出し口13から取り
出すことになる。
心分離装置によっても実施できることは当業者は理解で
きるであろう。すなわち、第1図のロータでは、動物細
胞取り出し口13から培養液を供給しつつ、母液排出口14
から母液を排出する運転を一定期間実施し、その後母液
排出口からロータ内に逆に母液を供給してロータ内に蓄
積した動物細胞を該母液と一緒に取り出し口13から取り
出すことになる。
あるいは遠心分離装置へのサスペンジョン培養液供給と
分離された古い培養液の取出しを連続的に少量ずつ行な
うが、該培養液の供給をある時間経過した後停止し、し
かるのち分離された動物細胞を含む成分を取出す方法
(以下、断続方という)によって、工業的に特に有利に
実施しうる。
分離された古い培養液の取出しを連続的に少量ずつ行な
うが、該培養液の供給をある時間経過した後停止し、し
かるのち分離された動物細胞を含む成分を取出す方法
(以下、断続方という)によって、工業的に特に有利に
実施しうる。
第6図のロータは、第6図A図およびB図で良く理解さ
れるとおり、ほぼ三角形状の分離槽16と遠心方向に対し
て傾きをもち、内部に分離板18を有する分離槽17から構
成されている。ここで、第6図A図は軸断面図,B図は
“a”−“a”平面図である。
れるとおり、ほぼ三角形状の分離槽16と遠心方向に対し
て傾きをもち、内部に分離板18を有する分離槽17から構
成されている。ここで、第6図A図は軸断面図,B図は
“a”−“a”平面図である。
サスペンジョン培養液は培養液供給口10から分離槽16に
連続的に供給され、分離槽16および分離槽17にて動物細
胞が分離される。動物細胞が分離された培養母液を母液
排出口19から、動物細胞を含む成分を細胞取出口21から
別々に、しかしながら連続的に取出す。
連続的に供給され、分離槽16および分離槽17にて動物細
胞が分離される。動物細胞が分離された培養母液を母液
排出口19から、動物細胞を含む成分を細胞取出口21から
別々に、しかしながら連続的に取出す。
第6図A図から良く理解されるとおり、分離板18は遠心
方向に対し傾斜をもち、培養液供給口10よりも回転軸に
近い部分に設けられ、細胞を有利に捕集し、分離槽16に
供給可能な構造を有している。
方向に対し傾斜をもち、培養液供給口10よりも回転軸に
近い部分に設けられ、細胞を有利に捕集し、分離槽16に
供給可能な構造を有している。
分離槽16は沈降した動物細胞が集合部20に集合するよう
な沈降面構造を有している。
な沈降面構造を有している。
培養液供給口10は分離槽16の底部に、細胞取出口21は集
合部20の近傍に、培養液母液排出口19は分離槽17の頂部
に設けられている。
合部20の近傍に、培養液母液排出口19は分離槽17の頂部
に設けられている。
ロータ本体は、ロータコア22とロータボディー23から構
成され、軸受24,25および軸受固定板26,27にて支持さ
れている。また、28,29はメカニカルシール,30はサス
ペンジョン培養液供給ノズル,31は培養母液取出ノズ
ル,32は動物細胞を含む成分の取出ノズル,33は回転伝
達用プーリー,34はロータバランス槽である。
成され、軸受24,25および軸受固定板26,27にて支持さ
れている。また、28,29はメカニカルシール,30はサス
ペンジョン培養液供給ノズル,31は培養母液取出ノズ
ル,32は動物細胞を含む成分の取出ノズル,33は回転伝
達用プーリー,34はロータバランス槽である。
本発明に用いる遠心分離装置としては、市販製品を使用
することができる。例えば、日立二成分同時回収式連続
遠心システム(大容量冷却遠心機6PR−52の本体に、
SRR5CT型ロータ又はSRR3CA型ロータを組込
んだもの)を使用することができる。
することができる。例えば、日立二成分同時回収式連続
遠心システム(大容量冷却遠心機6PR−52の本体に、
SRR5CT型ロータ又はSRR3CA型ロータを組込
んだもの)を使用することができる。
本発明によれば、遠心分離装置は、該動物細胞を、それ
がサスペンドしている培養液から、生きたまましかも効
率的に分離するために下記の運転条件で運転されねばな
らない。一般に、動物細胞は外力によって変形し易く、
破壊され易いため、遠心分離装置により、生きたままし
かも効率的に、培養液から分離するのは困難であるが、
本発明者らの研究によって、下記(1)〜(4)の運転条件を
同時に満足することが臨界的であることが明らかとされ
た。
がサスペンドしている培養液から、生きたまましかも効
率的に分離するために下記の運転条件で運転されねばな
らない。一般に、動物細胞は外力によって変形し易く、
破壊され易いため、遠心分離装置により、生きたままし
かも効率的に、培養液から分離するのは困難であるが、
本発明者らの研究によって、下記(1)〜(4)の運転条件を
同時に満足することが臨界的であることが明らかとされ
た。
(1)θ≦300 (2)Z×θ≦3×104 (3)Q/S・Z≦0.3および (4)5≦Z≦2000 上記式中、 θは遠心分離装置内における動物細胞の平均滞留時間
(分)であり、 Zは遠心効果であり、 Qは遠心分離装置へのサスペンジョン培養液の単位時間
当りの供給量(ml/min)であり、 そして Sは遠心力作用時の沈降面積(cm2)である。
(分)であり、 Zは遠心効果であり、 Qは遠心分離装置へのサスペンジョン培養液の単位時間
当りの供給量(ml/min)であり、 そして Sは遠心力作用時の沈降面積(cm2)である。
遠心分離装置内における動物細胞の平均滞留時間(θ,
分)は、上記式(1)に示されているとおり、300分以下に
止めるべきである。300分を越えると遠心分離装置内に
おいて酸素欠乏などによる原因のため動物細胞の生存率
が顕著に低下する。平均滞留時間(θ)は、好ましくは
150分以下、殊に60分以下である。
分)は、上記式(1)に示されているとおり、300分以下に
止めるべきである。300分を越えると遠心分離装置内に
おいて酸素欠乏などによる原因のため動物細胞の生存率
が顕著に低下する。平均滞留時間(θ)は、好ましくは
150分以下、殊に60分以下である。
遠心分離装置内における動物細胞の平均滞留時間(θ)
は、例えば連続法すなわち遠心分離装置にサスペンジョ
ン培養液を連続的に仕込み且つ分離された動物細胞を連
続的に取出す方式では、仕込まれたサスペンジョン培養
液中の動物細胞が遠心条件下で存在しうる空間の体積
(V・cm3)を、分離された動物細胞を含む成分の該遠
心分離装置からの取出し速度(Qc,cm3/min)で割った
値として求められる。
は、例えば連続法すなわち遠心分離装置にサスペンジョ
ン培養液を連続的に仕込み且つ分離された動物細胞を連
続的に取出す方式では、仕込まれたサスペンジョン培養
液中の動物細胞が遠心条件下で存在しうる空間の体積
(V・cm3)を、分離された動物細胞を含む成分の該遠
心分離装置からの取出し速度(Qc,cm3/min)で割った
値として求められる。
Zは遠心分離操作を行った時の遠心効果であり、回転軸
からの距離をr(cm),回転角速度をω(radian/se
c)そして重力の加速度をg(cm/sec2)で表わすと、
rω2/gで表わされる。遠心効果は、いわば動物細胞
に負荷される遠心力の大きさを示しており、従って分離
に供すべきサスペンジョン培養液を遠心装置に供給する
ための培養液供給口の位置(回転軸から距離r)によっ
て決まる。
からの距離をr(cm),回転角速度をω(radian/se
c)そして重力の加速度をg(cm/sec2)で表わすと、
rω2/gで表わされる。遠心効果は、いわば動物細胞
に負荷される遠心力の大きさを示しており、従って分離
に供すべきサスペンジョン培養液を遠心装置に供給する
ための培養液供給口の位置(回転軸から距離r)によっ
て決まる。
Zは5〜2,000の範囲である。5より小さいと細胞の分
離操作を効率よく実施することが困難であり、一方2000
を越えると細胞にかかる遠心力が多き過ぎて細胞の破壊
が著しくなるので望ましくない。遠心効果(Z)は、好
ましくは、10〜1,000の範囲、殊に好ましくは20〜300の
範囲にあるのが有利である。
離操作を効率よく実施することが困難であり、一方2000
を越えると細胞にかかる遠心力が多き過ぎて細胞の破壊
が著しくなるので望ましくない。遠心効果(Z)は、好
ましくは、10〜1,000の範囲、殊に好ましくは20〜300の
範囲にあるのが有利である。
また、Zとθとを掛け合せた値(Z・θ)を、3×104
以下に保つ必要がある。この値を越えた条件で遠心操作
を行うと、細胞自体の圧密によって生存率の低下が次第
に大きくなり不利である。Z・θの値は2×104以下が
特に好ましい。
以下に保つ必要がある。この値を越えた条件で遠心操作
を行うと、細胞自体の圧密によって生存率の低下が次第
に大きくなり不利である。Z・θの値は2×104以下が
特に好ましい。
さらに、S(cm2)は遠心力作用時の沈降面積(cm2)で
ある。S(cm2)は、分離すべきサスペンジョン培養液
の遠心分離装置への供給口の位置(回転軸からの距離r
(cm))における分離に関与する有効面積として定義さ
れる。該有効面積は、回転軸からrの距離にある供給口
の位置における仮想円が沈降面と交差しない場合には、
該供給口の位置(r)とその位置におけるサスペンジョ
ン培養液の液面の高さ(h)とによって、πr2hの値
として求められる。また、上記仮想円が沈降面と交差す
る場合には、有効面積は仮想円が沈降面と交差する迄の
部分の面積に減少し、πr2hに、交差する迄の角度割
合を掛けた値として求められる。
ある。S(cm2)は、分離すべきサスペンジョン培養液
の遠心分離装置への供給口の位置(回転軸からの距離r
(cm))における分離に関与する有効面積として定義さ
れる。該有効面積は、回転軸からrの距離にある供給口
の位置における仮想円が沈降面と交差しない場合には、
該供給口の位置(r)とその位置におけるサスペンジョ
ン培養液の液面の高さ(h)とによって、πr2hの値
として求められる。また、上記仮想円が沈降面と交差す
る場合には、有効面積は仮想円が沈降面と交差する迄の
部分の面積に減少し、πr2hに、交差する迄の角度割
合を掛けた値として求められる。
この場合、上記液面の高さ(h)は、遠心分離装置の分
離層の最も深い位置からの垂直距離を云うものと理解す
べきである。
離層の最も深い位置からの垂直距離を云うものと理解す
べきである。
有効面積Sと遠心効果Zとの掛け合わせた値S・Zは、
遠心分離装置の分離能力を示すパラメーターである。本
発明方法では、遠心分離装置へのサスペンジョン培養液
の単位時間当りの供給量Q(ml/min)をこのパラメー
ターで割った値、すなわちQ/S・Zの値を0.3以下と
する必要がある。Q/S・Zの値は好ましくは0.2以
下、特に好ましくは0.1以下である。
遠心分離装置の分離能力を示すパラメーターである。本
発明方法では、遠心分離装置へのサスペンジョン培養液
の単位時間当りの供給量Q(ml/min)をこのパラメー
ターで割った値、すなわちQ/S・Zの値を0.3以下と
する必要がある。Q/S・Zの値は好ましくは0.2以
下、特に好ましくは0.1以下である。
かくして、上記(1)〜(4)の運転条件の確保によって、サ
スペンジョン培養液から極めて高い生存率で動物細胞を
生きたまま効率的に分離することが可能となる。
スペンジョン培養液から極めて高い生存率で動物細胞を
生きたまま効率的に分離することが可能となる。
更に、本発明者らの研究によれば、遠心分離装置におけ
る、サスペンジョン培養からの動物細胞の分離を、上記
運転条件の確保と共に、下記性質: (a)水と実質的に混和しない (b)水より密度が大きく、そして (c)動物細胞の生育を実質的に阻害しない、 を有する液状キャリヤーの存在下で実施することによっ
て、遠心分離装置から、分離された動物細胞を極めて円
滑に取出すことができ、取り出しの際に動物細胞に損傷
を与える可能性を極めて小さくしうることが明らかとな
った。
る、サスペンジョン培養からの動物細胞の分離を、上記
運転条件の確保と共に、下記性質: (a)水と実質的に混和しない (b)水より密度が大きく、そして (c)動物細胞の生育を実質的に阻害しない、 を有する液状キャリヤーの存在下で実施することによっ
て、遠心分離装置から、分離された動物細胞を極めて円
滑に取出すことができ、取り出しの際に動物細胞に損傷
を与える可能性を極めて小さくしうることが明らかとな
った。
その理由として、上記液状キャリヤーは、(イ)水と実質
的に混和せず、且つ(ロ)水より密度が大きいので、遠心
分離装置の運転時に、培養液と動物細胞集合部における
沈降面との間に液状キャリヤーの液相を形成して動物細
胞が沈降面に圧密化されるのを防止し、そのため分離さ
れた動物細胞はこの液相の上にこの液相をクッションと
して存在し、取出しの際にも該液状キャリヤーと分離し
て或いは、一緒に移動するためと考えられる。もちろ
ん、該液状キャリヤーは(ハ)動物細胞の生育を実質的に
阻害しないから、動物細胞と共存しても何ら問題はな
い。
的に混和せず、且つ(ロ)水より密度が大きいので、遠心
分離装置の運転時に、培養液と動物細胞集合部における
沈降面との間に液状キャリヤーの液相を形成して動物細
胞が沈降面に圧密化されるのを防止し、そのため分離さ
れた動物細胞はこの液相の上にこの液相をクッションと
して存在し、取出しの際にも該液状キャリヤーと分離し
て或いは、一緒に移動するためと考えられる。もちろ
ん、該液状キャリヤーは(ハ)動物細胞の生育を実質的に
阻害しないから、動物細胞と共存しても何ら問題はな
い。
かかる液状キャリヤーとしては、例えばパーフルオロカ
ーボンが好適に使用される。
ーボンが好適に使用される。
かかるフルオロカーボンとしては、常温で液体であるも
のが有利であり、市販されているものが広く利用でき
る。例えば各種熱媒体,電気絶縁材料として使用されて
いるフルオロカーボン、人工血液として使用されている
種々のフルオロカーボンが使用できる。その具体例とし
ては、例えば炭素数8以上のパーフルオロアルカン類,
パーフルオロシクロアルカン類(例えば、パーフルオロ
デカリン,パーフルオロメチルデカリン,炭素数3〜5
のアルキル置換基を有するパーフルオロアルキルシクロ
ヘキサン),炭素数5〜7のアルキル置換基を有するパ
ーフルオロアルキルテトラヒドロフラン類,炭素数4〜
6のアルキル置換基を有するパーフルオロアルキルテト
ラヒドロピラン類,パーフルオロアダマンタン(例えば
パーフルオロアダマンタン,パーフルオロメチルアダマ
ンタン,パーフルオロジメチルアダマンタン,パーフル
オロメチルエチルアダマンタン,パーフルオロジエチル
アダマンタンなど)が挙げられるが、パーフルオロカー
ボンが好ましい。
のが有利であり、市販されているものが広く利用でき
る。例えば各種熱媒体,電気絶縁材料として使用されて
いるフルオロカーボン、人工血液として使用されている
種々のフルオロカーボンが使用できる。その具体例とし
ては、例えば炭素数8以上のパーフルオロアルカン類,
パーフルオロシクロアルカン類(例えば、パーフルオロ
デカリン,パーフルオロメチルデカリン,炭素数3〜5
のアルキル置換基を有するパーフルオロアルキルシクロ
ヘキサン),炭素数5〜7のアルキル置換基を有するパ
ーフルオロアルキルテトラヒドロフラン類,炭素数4〜
6のアルキル置換基を有するパーフルオロアルキルテト
ラヒドロピラン類,パーフルオロアダマンタン(例えば
パーフルオロアダマンタン,パーフルオロメチルアダマ
ンタン,パーフルオロジメチルアダマンタン,パーフル
オロメチルエチルアダマンタン,パーフルオロジエチル
アダマンタンなど)が挙げられるが、パーフルオロカー
ボンが好ましい。
前記フルオロカーボンは、種々の基、例えば第3級アミ
ノ基を含有したものであってもよい。これらは一種でも
二種以上の混合物でも使用される。
ノ基を含有したものであってもよい。これらは一種でも
二種以上の混合物でも使用される。
本発明の一実施態様を、添付図面の第7図を用いて一層
具体的に説明する。
具体的に説明する。
第7図の装置では、培養槽AP−1は新しい培養培地の
仕込口A,空気(O2)導入管B,培養槽内の培養液中
の酸素濃度を測定して導入する空気中の酸素濃度を調節
するためのDOC,攪拌機ST,排気管Cおよびサスペ
ンジョン培養液の抜出し導管Dを備えている。抜出し導
管DはポンプP−Iを経過して、点Pで2つの経路に分
れる。一方はポンプP−IIを経過して導管Gによって古
い培養液の貯槽AP−3に至り、他方は遠心分離機AP
−2に連結され、そこから導管FによりバルブYを通じ
て該貯槽AP−3に至る。遠心分離機AP−2からは導
管EがバルブXを通じて伸びており、導管Eは培養槽A
P−1に連結されている。培養槽AP−1の底部には、
液体キャリヤーの相LQを抜出すための導管Hが存在
し、またこの導管HはポンプP−IIIを経由して点Pに
おいて、遠心分離装置AP−2に向う導管に連結されて
いる。
仕込口A,空気(O2)導入管B,培養槽内の培養液中
の酸素濃度を測定して導入する空気中の酸素濃度を調節
するためのDOC,攪拌機ST,排気管Cおよびサスペ
ンジョン培養液の抜出し導管Dを備えている。抜出し導
管DはポンプP−Iを経過して、点Pで2つの経路に分
れる。一方はポンプP−IIを経過して導管Gによって古
い培養液の貯槽AP−3に至り、他方は遠心分離機AP
−2に連結され、そこから導管FによりバルブYを通じ
て該貯槽AP−3に至る。遠心分離機AP−2からは導
管EがバルブXを通じて伸びており、導管Eは培養槽A
P−1に連結されている。培養槽AP−1の底部には、
液体キャリヤーの相LQを抜出すための導管Hが存在
し、またこの導管HはポンプP−IIIを経由して点Pに
おいて、遠心分離装置AP−2に向う導管に連結されて
いる。
図の装置は、例えばポンプP−Iを運転する前に、ポン
プP−IIIを短時間運転して、液体キャリヤーLQの一
定量を遠心分離装置AP−2に導入する。その後、ポン
プP−IIIを停止し、培養槽AP−1内へ新しい培養培
地に仕込み、空気導入管Bから空気を導入し、攪拌機を
回転し、動物細胞を播種して培養を開始する。所定時間
培養後、培養槽内の細胞数が飽和状態まで増加した時点
で、ポンプP−Iの回転を開始し、培養槽内の培養液を
導管Dを通じ遠心分離機AP−2に送液して遠心分離機
で動物細胞から母液を分離し、分離された母液をバルブ
Yを開放した導管Fを通じて該貯槽AP−3に送りつづ
ける。
プP−IIIを短時間運転して、液体キャリヤーLQの一
定量を遠心分離装置AP−2に導入する。その後、ポン
プP−IIIを停止し、培養槽AP−1内へ新しい培養培
地に仕込み、空気導入管Bから空気を導入し、攪拌機を
回転し、動物細胞を播種して培養を開始する。所定時間
培養後、培養槽内の細胞数が飽和状態まで増加した時点
で、ポンプP−Iの回転を開始し、培養槽内の培養液を
導管Dを通じ遠心分離機AP−2に送液して遠心分離機
で動物細胞から母液を分離し、分離された母液をバルブ
Yを開放した導管Fを通じて該貯槽AP−3に送りつづ
ける。
この間、培養槽AP−1内の液面が大きく変わらないよ
うに、培地仕込み口Aから連続的にあるいは間歇的に、
新しい培地を培養槽内に導入する。遠心分離機AP−2
を上記のようにして一定期間運転させた後、ポンプP−
Iの運転を停止し、バルブYを閉じ且つバルブXを開放
し、次いでポンプP−IIの運転を開始する。それによっ
て、該貯槽AP−3中の母液は導管Gを通じて遠心分離
機AP−2に導かれ、AP−2中に蓄積された生きた動
物細胞を伴って導管Eを通じて培養槽へ戻される。この
時、液状キャリヤーの一部又は全部が培養槽AP−1中
に導入されるので、上記のとおり培養槽の底部に液状キ
ャリヤーの相LQが形成される。培養槽の底部に、形成
される液状キャリヤーの相LQの上記の如き循環使用は
工業的規模に於ける培養にとって極めて有利であること
が理解されよう。
うに、培地仕込み口Aから連続的にあるいは間歇的に、
新しい培地を培養槽内に導入する。遠心分離機AP−2
を上記のようにして一定期間運転させた後、ポンプP−
Iの運転を停止し、バルブYを閉じ且つバルブXを開放
し、次いでポンプP−IIの運転を開始する。それによっ
て、該貯槽AP−3中の母液は導管Gを通じて遠心分離
機AP−2に導かれ、AP−2中に蓄積された生きた動
物細胞を伴って導管Eを通じて培養槽へ戻される。この
時、液状キャリヤーの一部又は全部が培養槽AP−1中
に導入されるので、上記のとおり培養槽の底部に液状キ
ャリヤーの相LQが形成される。培養槽の底部に、形成
される液状キャリヤーの相LQの上記の如き循環使用は
工業的規模に於ける培養にとって極めて有利であること
が理解されよう。
また、本発明の好ましい態様によれば、分離された動物
細胞を、遠心分離装置から取り出す際にも、液状キャリ
ヤーを該遠心分離装置に送るのが好ましい。図の装置で
は、ポンプP−IIを運転することによって、液状キャリ
ヤーを遠心分離装置から動物細胞を全部取り出すまで、
動物細胞が損傷されるのを完全に排除することが可能と
なる。
細胞を、遠心分離装置から取り出す際にも、液状キャリ
ヤーを該遠心分離装置に送るのが好ましい。図の装置で
は、ポンプP−IIを運転することによって、液状キャリ
ヤーを遠心分離装置から動物細胞を全部取り出すまで、
動物細胞が損傷されるのを完全に排除することが可能と
なる。
更にこの装置をこのように運転しつづけることによっ
て、動物細胞の培養に伴って培養槽内に次第に蓄積され
る動物細胞の生育を阻害する物質の濃度を低水準に維持
することができる。
て、動物細胞の培養に伴って培養槽内に次第に蓄積され
る動物細胞の生育を阻害する物質の濃度を低水準に維持
することができる。
更に本発明の別の一実施態様を、添付図面の第8図を用
いて一層具体的に説明する。
いて一層具体的に説明する。
第8図の装置では、培養槽AP−1は新しい培養培地の
仕込口A,空気(O2)導入管B,培養槽内の培養液中
の酸素濃度を測定して導入する空気中の酸素濃度を調節
するためのDOC,攪拌機ST,排気管Cおよびサスペ
ンジョン培養液の抜出し導管Dを備えている。抜出し導
管DはポンプP−Iを経過して、遠心分離機AP−2に
連結され、そこから導管FによりポンプP−IIIを通じ
て該貯槽AP−3に至る。遠心分離機AP−2からは導
管Eが伸びており、導管Eは培養槽AP−1に連結され
ている。培養槽AP−1の底部には、液体キャリヤーの
相LQを抜出すための導管Hが存在し、またこの導管H
はポンプP−IIを経由して点Pにおいて、遠心分離装置
AP−2に向う導管に連結されている。
仕込口A,空気(O2)導入管B,培養槽内の培養液中
の酸素濃度を測定して導入する空気中の酸素濃度を調節
するためのDOC,攪拌機ST,排気管Cおよびサスペ
ンジョン培養液の抜出し導管Dを備えている。抜出し導
管DはポンプP−Iを経過して、遠心分離機AP−2に
連結され、そこから導管FによりポンプP−IIIを通じ
て該貯槽AP−3に至る。遠心分離機AP−2からは導
管Eが伸びており、導管Eは培養槽AP−1に連結され
ている。培養槽AP−1の底部には、液体キャリヤーの
相LQを抜出すための導管Hが存在し、またこの導管H
はポンプP−IIを経由して点Pにおいて、遠心分離装置
AP−2に向う導管に連結されている。
図の装置は、例えばポンプP−Iを運転する前に、ポン
プP−IIを短時間運転して、液体キャリヤーLQの一定
量を遠心分離装置AP−2に導入する。その後、ポンプ
P−IIを停止し、培養槽AP−1内へ新しい培養培地を
仕込み、空気導入管Bから空気を導入し、攪拌機STを
回転し、動物細胞を播種して培養を開始する。所定時間
培養後、培養槽内の細胞数が飽和状態まで増加した時点
で、ポンプP−Iの回転を開始し、培養槽内の培養液を
導管Dを通じ遠心分離機AP−2に送液して遠心分離機
で動物細胞から母液を分離し、分離された母液をポンプ
P−IIIにより導管Fを通じて該貯槽AP−3に連続し
て送りつづける。
プP−IIを短時間運転して、液体キャリヤーLQの一定
量を遠心分離装置AP−2に導入する。その後、ポンプ
P−IIを停止し、培養槽AP−1内へ新しい培養培地を
仕込み、空気導入管Bから空気を導入し、攪拌機STを
回転し、動物細胞を播種して培養を開始する。所定時間
培養後、培養槽内の細胞数が飽和状態まで増加した時点
で、ポンプP−Iの回転を開始し、培養槽内の培養液を
導管Dを通じ遠心分離機AP−2に送液して遠心分離機
で動物細胞から母液を分離し、分離された母液をポンプ
P−IIIにより導管Fを通じて該貯槽AP−3に連続し
て送りつづける。
同時に遠心分離機で分離された動物細胞は導管Eを通じ
て連続して培養槽へ戻される。
て連続して培養槽へ戻される。
この間、培養槽AP−1内の液面が大きく変わらないよ
うに、培地仕込み口Aから連続的にあるいは間歇的に、
新しい培地を培養槽内に導入する。この時、液状キャリ
ヤーの全部が培養槽AP−1中に導入されるので、上記
のとおり培養槽の底部に液状キャリヤーの相LQが形成
される。培養槽の底部に、形成される液状キャリヤーの
相LQの上記の如き循環使用は工業的規模に於ける培養
にとって極めて有利であることが理解されよう。
うに、培地仕込み口Aから連続的にあるいは間歇的に、
新しい培地を培養槽内に導入する。この時、液状キャリ
ヤーの全部が培養槽AP−1中に導入されるので、上記
のとおり培養槽の底部に液状キャリヤーの相LQが形成
される。培養槽の底部に、形成される液状キャリヤーの
相LQの上記の如き循環使用は工業的規模に於ける培養
にとって極めて有利であることが理解されよう。
また、本発明の好ましい態様によれば、液体キャリヤー
を該遠心分離装置に常に送りつづけるのが好ましい。図
の装置では、ポンプP−IIを運転することによって、液
状キャリヤーを該遠心分離機へ送り動物細胞が損傷され
るのを完全に排除することが可能となる。
を該遠心分離装置に常に送りつづけるのが好ましい。図
の装置では、ポンプP−IIを運転することによって、液
状キャリヤーを該遠心分離機へ送り動物細胞が損傷され
るのを完全に排除することが可能となる。
更にこの装置をこのように運転しつづけることによっ
て、動物細胞の培養に伴って培養槽内に次第に蓄積され
る動物細胞の生育を阻害する物質の濃度を低水準に維持
することができる。
て、動物細胞の培養に伴って培養槽内に次第に蓄積され
る動物細胞の生育を阻害する物質の濃度を低水準に維持
することができる。
以下、実施例を掲げて本発明方法を詳述する。
実施例1 (1)培養装置 添付第7図に示す培養システムを使用した。培養槽(A
P−1)はガラス製の全容積2の攪拌型培養槽であり
正味の培養液払込量は、1.2である。
P−1)はガラス製の全容積2の攪拌型培養槽であり
正味の培養液払込量は、1.2である。
第7図のAP−2は沈降面積S=31.4cm2有効容積11ml
のローターを有する遠心分離機である。ポンプP−I,
P−II,P−IIIはペリスタポンプである。
のローターを有する遠心分離機である。ポンプP−I,
P−II,P−IIIはペリスタポンプである。
(2)培地 基礎培地として、RPMI1640培地,ハム−12培地及び
ダルベッコ変法イーグル培地を2:1:1で混合したも
の(以下RDFと称する)を用いた。
ダルベッコ変法イーグル培地を2:1:1で混合したも
の(以下RDFと称する)を用いた。
上記基礎培地にインスリン9μg/ml,トランスフェリ
ン10μg/ml,エタノールアミン10μg/ml,亜セレン
酸2×10-6mole/添加したものを培地として使用し
た。
ン10μg/ml,エタノールアミン10μg/ml,亜セレン
酸2×10-6mole/添加したものを培地として使用し
た。
(3)培養方法および結果 培養システムをあらかじめオートクレーブ滅菌した。し
かるのち濾過滅菌した培地1.2を培養槽に仕込んだ。
次いでマウスミエローマP3U1株とヒトBセルとを融
合して得られたマウス×ヒトハイブリドーマH−2株を
5×105cells/mlとなるように播種した。この細胞はは
IgGを産生するものである。培養槽では炭酸ガス5%
を含む酸素ガスが培養液中の溶存酸素濃度が3ppmとな
るように吸込ノズルBを通じて自動的にコントロールさ
れて送入されている。培養槽中の培養液は37℃に保持さ
れている。培養槽中にはマリン型攪拌翼が取付けられて
おり、攪拌速度は60rpmである。
かるのち濾過滅菌した培地1.2を培養槽に仕込んだ。
次いでマウスミエローマP3U1株とヒトBセルとを融
合して得られたマウス×ヒトハイブリドーマH−2株を
5×105cells/mlとなるように播種した。この細胞はは
IgGを産生するものである。培養槽では炭酸ガス5%
を含む酸素ガスが培養液中の溶存酸素濃度が3ppmとな
るように吸込ノズルBを通じて自動的にコントロールさ
れて送入されている。培養槽中の培養液は37℃に保持さ
れている。培養槽中にはマリン型攪拌翼が取付けられて
おり、攪拌速度は60rpmである。
播種後3日間は回分培養を行った。第1表に示すように
培養開始後3日目(24hr経過後)に細胞密度は1.0×106
個/mlに達し、回分培養では最高密度に到達したと判断
し、遠心機を用いた灌流培養を開始した。すなわち濾過
滅菌した培養液を張込んである遠心機を駆動し、遠心効
果が100gとなるように回転数を合せた。
培養開始後3日目(24hr経過後)に細胞密度は1.0×106
個/mlに達し、回分培養では最高密度に到達したと判断
し、遠心機を用いた灌流培養を開始した。すなわち濾過
滅菌した培養液を張込んである遠心機を駆動し、遠心効
果が100gとなるように回転数を合せた。
次いでバルブXは閉,ポンプP−II,P−IIIは停止,
バルブYは開の状態にしてポンプP−Iを駆動し、200m
lの培養混合物を20ml/mmの速度で10分間遠心分離機に
送液した。遠心分離機で細胞と分離された培養液はライ
ンFを通じて古い培養液の貯槽AP−3へ流出して貯留
された。この中の細胞密度は、1.8×105cells/mlであ
った。以上の操作が終了し5分経過したのちバルブXは
開,バルブYは閉,ポンプP−Iは停止の状態にして、
ポンプP−IIを駆動し古い培養液50mlを該貯槽AP−3
から遠心分離機AP−2に10ml/minの速度で送液し
た。ポンプP−IIと同時にポンプP−IIIも駆動し、培
養槽AP−1の底部にあるフルオロカーボン(米国スリ
ーエム(3M)社製FLUORINERT FC−
40)の5mlを1ml/minの速度で送液した。この操作に
より、遠心ローター中に滞留していた細胞はフルオロカ
ーボンと共に全量遠心分離機から排出され、ラインEを
経由して、培養槽AP−1にもどした。培養液50mlの送
液の終了後ポンプP−IIを停止した。またフルオロオー
ボン5mlの送液の終了後ポンプP−IIIを停止した。こ
の操作を第1表に示す時間毎に1回自動的に行って培養
を継続した。培養槽の液位が平均して一定となるように
ラインAから連続的に新培地を培養槽に供給した。培養
開始4日間以降は培養槽中から細胞を含む培養混合物を
1日に120ml系外に抜き取った。
バルブYは開の状態にしてポンプP−Iを駆動し、200m
lの培養混合物を20ml/mmの速度で10分間遠心分離機に
送液した。遠心分離機で細胞と分離された培養液はライ
ンFを通じて古い培養液の貯槽AP−3へ流出して貯留
された。この中の細胞密度は、1.8×105cells/mlであ
った。以上の操作が終了し5分経過したのちバルブXは
開,バルブYは閉,ポンプP−Iは停止の状態にして、
ポンプP−IIを駆動し古い培養液50mlを該貯槽AP−3
から遠心分離機AP−2に10ml/minの速度で送液し
た。ポンプP−IIと同時にポンプP−IIIも駆動し、培
養槽AP−1の底部にあるフルオロカーボン(米国スリ
ーエム(3M)社製FLUORINERT FC−
40)の5mlを1ml/minの速度で送液した。この操作に
より、遠心ローター中に滞留していた細胞はフルオロカ
ーボンと共に全量遠心分離機から排出され、ラインEを
経由して、培養槽AP−1にもどした。培養液50mlの送
液の終了後ポンプP−IIを停止した。またフルオロオー
ボン5mlの送液の終了後ポンプP−IIIを停止した。こ
の操作を第1表に示す時間毎に1回自動的に行って培養
を継続した。培養槽の液位が平均して一定となるように
ラインAから連続的に新培地を培養槽に供給した。培養
開始4日間以降は培養槽中から細胞を含む培養混合物を
1日に120ml系外に抜き取った。
以上の実験でQ/SZは0.032cm/minでありθは12.5mi
nZ・θ=250であった。
nZ・θ=250であった。
実験条件の一部及び実験結果を第1表に示した。
比較例 遠心分離機にフルオロカーボンを全く送らなかった以外
は全て実施例と同じ条件で、H−2株の培養を行った。
は全て実施例と同じ条件で、H−2株の培養を行った。
遠心分離機の中で生細胞がペレット状になり、培養槽へ
完全に戻らず、生細胞密度の増加が認められなかったの
で、7日経過後培養を中止した。
完全に戻らず、生細胞密度の増加が認められなかったの
で、7日経過後培養を中止した。
実施例2 (1)培養装置 添付第8図に示す培養システムを使用した。培養槽(A
P−1)はガラス製の全容積2の攪拌型培養槽であり
正味の培養液払込量は、1.2である。
P−1)はガラス製の全容積2の攪拌型培養槽であり
正味の培養液払込量は、1.2である。
第8図のAP−2は沈降面積S=3150cm2有効容積120ml
の第6図に示した構造のローターを有する遠心分離機で
ある。ポンプP−I,P−II,P−IIIはペリスタポン
プである。
の第6図に示した構造のローターを有する遠心分離機で
ある。ポンプP−I,P−II,P−IIIはペリスタポン
プである。
(2)培地 基礎培地として、RPMI1640培地,ハム−12培地及び
ダルベッコ変法イーグル培地を2:1:1で混合したも
の(以下RDFと称する)を用いた。
ダルベッコ変法イーグル培地を2:1:1で混合したも
の(以下RDFと称する)を用いた。
上記基礎培地にインスリン9μg/ml,トランスフェリ
ン10μg/ml,エタノールアミン10μg/ml,亜セレン
酸2×10-6mole/添加したものを培地として使用し
た。
ン10μg/ml,エタノールアミン10μg/ml,亜セレン
酸2×10-6mole/添加したものを培地として使用し
た。
(3)培養方法および結果 培養システムをあらかじめオートクレーブ滅菌した。し
かるのち濾過滅菌した培地1.2を培養槽に仕込んだ。
次いでマウスミエローマP3U1株とヒトBセルとを融
合して得られたマウス×ヒトハイブリドーマH−2株を
7.0×105cells/mlとなるように播種した。この細胞は
はIgGを産生するものである。培養槽では炭酸ガス5
%を含む酸素ガスが培養液中の溶存酸素濃度が3ppmと
なるように吸込ノズルBを通じて自動的にコントロール
されて送入されている。培養槽中の培養液は37℃に保持
されている。培養槽中にはマリン型攪拌翌が取付けられ
ており、攪拌速度は60rpmである。
かるのち濾過滅菌した培地1.2を培養槽に仕込んだ。
次いでマウスミエローマP3U1株とヒトBセルとを融
合して得られたマウス×ヒトハイブリドーマH−2株を
7.0×105cells/mlとなるように播種した。この細胞は
はIgGを産生するものである。培養槽では炭酸ガス5
%を含む酸素ガスが培養液中の溶存酸素濃度が3ppmと
なるように吸込ノズルBを通じて自動的にコントロール
されて送入されている。培養槽中の培養液は37℃に保持
されている。培養槽中にはマリン型攪拌翌が取付けられ
ており、攪拌速度は60rpmである。
播種後2日間は回分培養を行った。
第1表に示すように培養開始後2日目に細胞密度は1.3
×106個/mlに達し、遠心機を用いた灌流培養を開始し
た。すなわち濾過滅菌した培養液を張込んである遠心機
を駆動し、遠心効果が110gとなるように回転数を合せ
た。
×106個/mlに達し、遠心機を用いた灌流培養を開始し
た。すなわち濾過滅菌した培養液を張込んである遠心機
を駆動し、遠心効果が110gとなるように回転数を合せ
た。
次に、ポンプP−I,P−II,P−IIIを駆動し、培養
液と細胞の分離を行った。すなわちポンプP−Iにより
培養混合物を3ml/minの速度で、ポンプP−IIにより
培養槽AP−1の底部にあるフルオロカーボン(米国ス
リーエム(3M)社製FLUORINERT FC
−40)を1ml/minの速度で遠心分離機に送液した。遠
心分離機で細胞と分離された培養液はラインFを通じて
ポンプP−IIIにより、1.7ml/minの速度で古い培養液
の貯槽AP−3へ送られ、貯留された。この中の細胞密
度は、4.0×104cells/mlであった。
液と細胞の分離を行った。すなわちポンプP−Iにより
培養混合物を3ml/minの速度で、ポンプP−IIにより
培養槽AP−1の底部にあるフルオロカーボン(米国ス
リーエム(3M)社製FLUORINERT FC
−40)を1ml/minの速度で遠心分離機に送液した。遠
心分離機で細胞と分離された培養液はラインFを通じて
ポンプP−IIIにより、1.7ml/minの速度で古い培養液
の貯槽AP−3へ送られ、貯留された。この中の細胞密
度は、4.0×104cells/mlであった。
以上の操作により、遠心ローター中に滞留していた細胞
はフルオロカーボンと共に全量遠心分離機から排出さ
れ、ラインEを経由して、培養槽AP−1にもどした。
はフルオロカーボンと共に全量遠心分離機から排出さ
れ、ラインEを経由して、培養槽AP−1にもどした。
1日あたりの培養液置換率に応じてポンプP−I,P−
IIIの流速を調整して培養を継続した。培養槽の液位が
平均して一定となるようにラインAから連続的に新培地
を培養槽に供給した。培養開始4日間以降は培養槽中か
ら細胞を含む培養混合物を1日に120ml系外に抜き取っ
た。実験条件の一部及び実験結果を第3表に示した。
IIIの流速を調整して培養を継続した。培養槽の液位が
平均して一定となるようにラインAから連続的に新培地
を培養槽に供給した。培養開始4日間以降は培養槽中か
ら細胞を含む培養混合物を1日に120ml系外に抜き取っ
た。実験条件の一部及び実験結果を第3表に示した。
第1図,第2図,第3図,第4図および第6図は本発明
で使用するに好適な遠心分離装置のローター(分離槽)
の概念図である。第5図は第4図の斜視図である。第7
図および第8図は、本発明の一実施態様を示したもので
ある。
で使用するに好適な遠心分離装置のローター(分離槽)
の概念図である。第5図は第4図の斜視図である。第7
図および第8図は、本発明の一実施態様を示したもので
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】動物細胞をサスペンジョン状態で培養槽中
で培養する方法において、該培養槽より動物細胞を含む
サスペンジョン培養液を取出し、培養液を連続的に供給
し得る遠心分離機へ供給し、該遠心分離機により該サス
ペンジョン培養液から動物細胞を分離し分離された動物
細胞を培養槽へ戻して培養する方法であって、下記性質 (a)水と実質的に混和しない (b)水より密度が大きく、そして (c)動物細胞の生育を実質的に阻害しない、 を有する液状キャリヤーを該遠心分離機に供給して該遠
心分離機中の培養液から分離された動物細胞を該液状キ
ャリヤーと共に該遠心分離機から流出せしめて培養槽へ
戻すことを特徴とする動物細胞の培養方法。 - 【請求項2】液状キャリヤーがパーフルオロカーボンで
ある第1項記載の方法。 - 【請求項3】該遠心分離装置を下記運転条件 (1)θ≦300 (2)Z×θ≦3×104 (3)Q/S・Z≦0.3および (4)5≦Z≦2000 [上記式中、 θは遠心分離装置内における動物細胞の平均滞留時間
(分)であり、 Zは遠心効果であり、 Qは遠心分離装置へのサスペンジョン培養液の単位時間
当りの供給量(ml/min)であり、 そして Sは遠心力作用時の沈降面積(cm2)である。] で運転する第1項記載の方法。 - 【請求項4】該遠心分離装置として、 (a)サスペンジョン培養液の供給口、 (b)沈降した動物細胞が遠心力によって沈降面に沿っ
て移動しうるような構造を有する該沈降面、 (c)沈降面に沿って移動した動物細胞が集合する動物
細胞集合部、 (d)該動物細胞集合部から該動物細胞を取出すための
取出口、および (e)動物細胞が分離された培養母液を排出するための
母液排出口、 を備えた遠心分離装置を使用する第1項記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62292175A JPH0665296B2 (ja) | 1986-11-26 | 1987-11-20 | 動物細胞の培養方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27963786 | 1986-11-26 | ||
JP61-279637 | 1986-11-26 | ||
JP62292175A JPH0665296B2 (ja) | 1986-11-26 | 1987-11-20 | 動物細胞の培養方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63240783A JPS63240783A (ja) | 1988-10-06 |
JPH0665296B2 true JPH0665296B2 (ja) | 1994-08-24 |
Family
ID=26553414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62292175A Expired - Lifetime JPH0665296B2 (ja) | 1986-11-26 | 1987-11-20 | 動物細胞の培養方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665296B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69029887T2 (de) * | 1989-09-27 | 1997-05-22 | Teijin Ltd | Zentrifugalseparator, Verfahren zur Trennung von Tierzellen aus Tierzellen enthaltender Suspension mittels dieses Separators und Verfahren zur Züchtung von Tierzellen in Suspension mittels dieses Separators |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5953029A (ja) * | 1982-09-20 | 1984-03-27 | 株式会社東芝 | 系統安定化装置 |
DE3433611A1 (de) * | 1984-09-13 | 1986-03-20 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Verfahren zur abtrennung von zellmasse |
-
1987
- 1987-11-20 JP JP62292175A patent/JPH0665296B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63240783A (ja) | 1988-10-06 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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