JPH06237754A - 細胞分離装置及びそれを用いる細胞の分離方法並びに細胞培養装置及びそれを用いる細胞の培養方法 - Google Patents

細胞分離装置及びそれを用いる細胞の分離方法並びに細胞培養装置及びそれを用いる細胞の培養方法

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JPH06237754A
JPH06237754A JP5082760A JP8276093A JPH06237754A JP H06237754 A JPH06237754 A JP H06237754A JP 5082760 A JP5082760 A JP 5082760A JP 8276093 A JP8276093 A JP 8276093A JP H06237754 A JPH06237754 A JP H06237754A
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cells
culture
cell
filter
tank
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Tatsuo Azuma
辰雄 東
Hidekazu Muranaka
英一 村中
Toshikazu Aikawa
敏和 相川
Nobumi Kusuhara
信海 楠原
Noboru Satozawa
昇 里澤
Ichiro Ikeda
一郎 池田
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M33/00Means for introduction, transport, positioning, extraction, harvesting, peeling or sampling of biological material in or from the apparatus
    • C12M33/14Means for introduction, transport, positioning, extraction, harvesting, peeling or sampling of biological material in or from the apparatus with filters, sieves or membranes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M47/00Means for after-treatment of the produced biomass or of the fermentation or metabolic products, e.g. storage of biomass
    • C12M47/02Separating microorganisms from the culture medium; Concentration of biomass

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルターの目詰まりが生じず長期間、安定
した高密度培養を可能にする細胞分離装置の提供。 【構成】 培養槽の外部に培養槽とは別に設けられる細
胞分離装置であって、培養液及び細胞を収容する槽と、
該槽の内部に収容され、培養する細胞あるいは担体を用
いる場合はその担体の大きさの1〜5倍の目開きを有す
る、横断面が閉じた形状の回転可能なフィルターを具備
することを特徴をする細胞分離装置を提供した。 【効果】フィルターの目開きが細胞よりも大きいため、
目詰まりを起こさない。フィルターを回転することによ
り見かけ上の目開きを小さくし、十分な分離効率が得ら
れる。少なくとも1カ月以上の、安定した細胞分離が可
能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動物細胞、植物細胞等の
高密度培養を行う上での細胞分離装置、及びその方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】動物細胞を用いてモノクローナル抗体や
インターフェロンといった有用な医薬品を製造する場
合、通常の回分培養では細胞の増殖が比較的低密度で停
止してしまうため、一般的に生産性が低いという問題点
がある。そのため培養装置の生産性を向上させるために
は、細胞の高密度化および高密度の細胞を維持して長期
間連続培養を行う必要がある。高密度化を達成するため
の方法は種々提案されているが、培養槽で細胞を懸濁培
養する場合は、絶えず新鮮な培地を供給する一方で、細
胞の代謝老廃物や生産物を含みかつ細胞を含まない培養
液を抜き出す操作により高密度培養が達成される。
【0003】こうした培養方法を達成するためには、細
胞と培養液とを如何に効率よく、かつ安定に分離できる
かが大きな課題となる。従来この細胞と培養液との分離
には、重力による方法(特公平4−16153、特公平
4−28352)、遠心分離による方法(特公平4−2
5796)、濾過による方法が提案されている。
【0004】一般に工業的生産における細胞と培養液と
の分離方法として満足すべき条件としては、1.スケー
ルアップが容易であること 2.操作の安定性が良好で
あること 3.細胞への物理的な刺激が少ないこと等が
あげられる。これらの観点から前記の分離方法を評価し
た場合、重力による方法は操作の安定性は良好であり細
胞に対する物理的刺激も少ないが、細胞の沈降速度が小
さく分離効率が悪いためスケールアップに限界があると
いう問題点がある。
【0005】遠心分離による方法は本質的には分離効率
が高く、遠心分離機の方式の選定と設計が適切であれば
スケールアップも容易であり、操作の安定性も確保でき
るが、細胞が遠心場に曝されるため物理的な刺激を受け
るという問題点がある。
【0006】濾過による方法は分離効率が高くスケール
アップも容易であるが、濾材の目詰まりが避けられず操
作の安定性が確保できないという問題点がある。
【0007】濾過による方法の大きな課題である濾材す
なわちフィルターの目詰まりに関しては、フィルター部
分を回転させ、遠心力によって目詰まりを緩和する細胞
分離装置もいくつか提案されているが(米国特許第36
47632号、特公平2−29310、特表平3−50
5041等)、基本的には目詰まりの解消はできていな
い。
【0008】濾過による方法でフィルターの目詰まりの
対策として、細胞分離を行う部分を培養槽の外部に設
け、目詰まりを起こした時にフィルターの再生、交換を
行うことによって培養の継続を行う方法も提案されてい
るが、工業生産を行う場合はフィルターの再生、交換と
いった操作により雑菌汚染の危険性が増す等、維持管理
の面ではあまり好ましい方法ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明では細胞と培養
液との分離を培養槽とは別に培養槽外部に設けた濾過装
置によって行う装置であって、これまで濾過による分離
法の大きな課題であった濾材の目詰まりを解消し、長期
間フィルターの交換、再生等を行う必要がなく、安定し
た細胞と培養液との分離が可能な、細胞分離装置及びそ
の方法を提供することを目的とする。
【0010】さらに、本発明は、これまで濾過による分
離法の大きな課題であった濾材の目詰まりを解消し、長
期間フィルターの交換、再生等を行う必要がなく、細胞
を高密度に灌流培養することができる細胞培養装置及び
それを用いる細胞培養方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究した結果、培養槽の外部に
培養槽とは別にフィルターを回転させる濾過型の細胞分
離装置を設け、フィルターの目開きを培養する細胞ある
いは担体を用いる場合は担体よりも大きくし、フィルタ
ー表面での液の流れを適正に制御することが特に有効で
あることを見いだし、遂に本発明を完成した。
【0012】また、本発明は、上記のような大きな目開
きを有する回転可能なフィルターを具備する培養装置に
より、高密度の灌流細胞培養が可能であることを見出し
本発明を完成した。
【0013】すなわち、本発明は、培養槽の外部に培養
槽とは別に設けられる細胞分離装置であって、培養液及
び細胞を収容する槽と、該槽の内部に収容され、培養す
る細胞あるいは担体を用いる場合はその担体の大きさの
1〜5倍の目開きを有する、横断面が閉じた形状の回転
可能なフィルターを具備することを特徴をする細胞分離
装置を提供する。
【0014】また、本発明は、上記本発明の細胞分離装
置によって細胞を分離する方法であって、培養槽から細
胞を含んだ培養液を細胞分離装置に供給し、回転するフ
ィルターの内側より細胞を実質的に含まない培養液を抜
き出し、残りの培養液と細胞を培養槽に戻すことを特徴
とする細胞分離方法を提供する。
【0015】さらに、本発明は、培養液及び細胞を収容
する培養槽と、該培養槽の内部に収容され、培養する細
胞あるいは担体を用いる場合はその担体の大きさの1〜
5倍の目開きを有する、横断面が閉じた形状の回転可能
なフィルターを具備することを特徴とする細胞培養装置
を提供する。
【0016】さらに、本発明は、上記本発明の細胞培養
装置によって細胞を培養する方法であって、回転するフ
ィルターの内側より細胞を実質的に含まない培養液を抜
き出し、新鮮な培地を培養槽内に供給することを特徴と
する細胞の培養方法を提供する。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明が対象とする細胞は、動物細胞では
浮遊性細胞、接着性細胞、弱付着性細胞等、あらゆる細
胞に適応が可能であり、特に重力による分離が難しい浮
遊性細胞に対して有効である。また、動物細胞以外の植
物細胞に対しても適応可能である。
【0019】本発明に於ける細胞分離装置とは、細胞と
培養液との分離を培養槽の外部で行う濾過型の装置であ
って、細胞と培養液との分離を行うための回転するフィ
ルターを備えたものである。
【0020】また、本発明では、フィルター表面での液
の流れを適正に制御することによって、細胞とフィルタ
ーとの相対速度の調節を可能とした。これによって見か
け上のフィルターの目開きを小さくできる作用があり、
細胞あるいは担体よりも大きな目開きでありながら細胞
と培養液との分離が可能である。
【0021】従来のフィルターを回転させる細胞分離装
置では、フィルターを回転することにより、遠心力によ
ってフィルターに細胞等が詰まり難くしていたが、基本
的にはフィルターの目開きは細胞あるいは担体よりも小
さく、分離はフィルターの目で行っていた。
【0022】しかし、本発明は上記とは全く異なった原
理である。すなわち、フィルターの目は、細胞あるいは
担体が自由に透過する目開きではあるが、フィルターを
回転させることによって、見かけ上のフィルターの目開
きを小さくし、これによって分離を行うということが大
きな特徴である。
【0023】従って、本発明に於ける細胞分離装置で
は、フィルターの再生・交換等を行う必要がなく、連続
的に長期間安定して細胞と培養液の分離が可能となり、
雑菌汚染の危険性も大幅に軽減され、工業的な使用が可
能となった。
【0024】上記フィルターの目開きは、培養する細胞
に対して1〜5倍の大きさ、またはマイクロキャリヤー
等の担体を用いる場合には、その担体の1〜5倍の大き
さであり、基本的にフィルターの目開きよりも小さい細
胞、あるいは担体によって目詰まりを起こすことがな
い。
【0025】本発明の細胞分離装置に使用するフィルタ
ーの材質は、ステンレス鋼、あるいはポリフッ化エチレ
ン系の素材等、細胞が付着しにくいものであって、しか
も滅菌可能なものであれば何でもよく、また、フィルタ
ーの目開きは培養する細胞の、あるいはマイクロキャリ
ヤー等の担体を用いる場合には担体の1〜5倍、好まし
くは1.2〜2.5倍の大きさである。フィルターの形
状としては、横断面が閉じた形状で、回転させた場合に
装置内の流れを乱さないような形状であれば良く、好ま
しくは円筒状のものである。フィルターの下端部を円錐
状にしたものも好ましく用いることができる。フィルタ
ーの回転数は形状及び装置のスケールによって異なる
が、通常、フィルターの表面の速度が0.1m/sec
以上、好ましくは0.2m/sec以上であれば良く、
しかも装置内の流れに乱れを起こさないように規則正し
く回転させることが好ましい。フィルターの径は、特に
限定されないが、槽の内径に対して1/5〜3/4程度
が好ましく、さらに好ましくは1/4〜1/2程度であ
る。また、フィルター部分の長さは、特に限定されない
が液深に対して1/4〜3/4程度が好ましく、さらに
好ましくは1/3〜2/3程度である。
【0026】以下、本発明の細胞分離装置及びその方法
の好ましい具体例を図面に沿って更に詳細に説明する。
【0027】図1は本発明の細胞分離装置を用いて細胞
分離を行うための概略図であって、一例を示すものであ
る。図1において、1は細胞培養を行うための培養槽本
体であって形式はどの様なものであっても良い。2が本
発明の細胞分離装置であり、この図の様に撹拌槽型の場
合には、培養液及び細胞を収容する槽2Aの内部に、細
胞と培養液との分離を行うフィルター3の他にフィルタ
ー表面での流れを制御するためにインペラー4及びドラ
フトチューブ5が備え付けられていることが好ましい。
【0028】この具体例におけるインペラーは、材質と
してはステンレス鋼あるいはポリフッ化エチレン系の素
材等、細胞が付着しにくく滅菌可能なものであれば何で
も良く、その形状としては、細胞への損傷を与えにくい
ものであって、さらに、槽内に規則正しい流れを生じさ
せられるものならば良く、好ましくはマリンインペラー
型である。また、インペラーの回転速度は、その形状及
び槽のスケールによっても異なるが、通常、インペラー
の先端速度が0.1〜1.0m/sec、好ましくは
0.3〜0.7m/secである。
【0029】上記具体例において、フィルター3はモー
ター6、インペラー4はモーター7によって、それぞれ
独立に回転させることが好ましい。フィルターを回転さ
せて細胞分離を行うスピンフィルター型の培養装置で
は、通常、フィルターとインペラ−とが同一シャフト上
にあり、1つのモーターによって回転させている(Anim
al Cell Biotechnology p.263-281 (1988)) 。この場
合、細胞の保持率を上げるためにフィルターの回転数を
大きくすると同時にインペラーの回転数も大きくなり、
培養槽内の流れが乱れるために結果的には細胞保持率が
落ちていた。そのため細胞保持率に対する回転数の最適
値が存在し(Proceedings of the 2nd Annual Meeting
of the JACT p127 (1990))、高い細胞保持率を維持する
ためには操作面での不安定さが問題となっていた。これ
に対し、上記のようにフィルターとインペラーとをそれ
ぞれ別のモーターによって回転させた場合は、インペラ
ーの回転数を細胞あるいは担体を浮遊させるのに十分な
値にすれば、細胞保持率はフィルターの回転数が大きく
なるほど高くなり、従って、高い細胞保持率を維持する
のが容易となる。
【0030】上記具体例におけるフィルター及びインペ
ラーの回転方向は、同方向又は逆方向のどちらでも構わ
ないが、好ましくは同方向である。また、インペラーに
よる槽内の液循環方向はドラフトチューブの内側におい
て、下降流又は上昇流のどちらでも良いが、好ましくは
下降流である。
【0031】また、上記具体例でのドラフトチューブ
は、その材質としてはステンレス鋼、あるいはポリフッ
化エチレン系の素材等、細胞が付着しにくく、さらに、
滅菌可能なものであれば良く、培養槽内への酸素供給を
兼ねて酸素透過性のチューブを巻いたものでも良い。
【0032】これまで提案されているスピンフィルター
型の培養槽(Animal Cell Biotechnology pp.263-281(1
988)、 Proceedings of the 2nd Annual Meeting of the
JACT p127 (1990))では、ドラフトチューブとフィルタ
ーの位置関係については注意がほとんど払われていなか
ったが、上記具体例においては、細胞保持率に対して大
きな影響を与える槽内の流れを制御するために、ドラフ
トチューブの上端がフィルターの分離を行う部分(図1
の編目部分)より上方となるようにドラフトチューブと
フィルターとを設置することが好ましい。
【0033】上記具体例において、ドラフトチューブの
径は、特に限定されないが、槽内径の1/3〜4/5程
度が好ましく、さらに好ましくは1/2〜3/4程度で
ある。また、ドラフトチューブの長さも特に限定されな
いが、液深に対して1/3〜9/10程度が好ましく、
さらに好ましくは1/2〜4/5程度である。
【0034】細胞分離を行う場合は、培養槽1から細胞
を含んだ培養液をポンプ8によりライン9を通って細胞
分離装置2に供給する。フィルター3の内側より細胞を
含まない培養液がポンプ10によって回収ライン11を
通って抜き出される。細胞および残りの培養液はポンプ
12によりライン13を通って再び培養槽1に戻る。
【0035】一方、抜き出された培養液と同量の新鮮な
培地が、供給槽14からポンプ15により供給ライン1
6を通って培養槽1に供給される。これにより、細胞の
高密度培養が達成される。
【0036】上記本発明の細胞分離装置は、細胞の灌流
培養装置として使用することも可能である。この場合、
上記細胞分離装置についての説明及び好ましい具体例は
そのままこの細胞培養装置についてあてはまる。
【0037】本発明の細胞培養装置の好ましい具体例を
図2に示す。図2中、図1に示したものと同一の部材に
は同一の番号を付し、また、図1に示した部材と対応す
る部材には同一の番号にプライム(’)をつけて記し
た。図2中、1’は新鮮培地を収容する供給槽、2A’
は培養槽、8’は新鮮培地を培養槽に供給するためのポ
ンプ、9’は新鮮培地を培養槽に供給するラインを示
す。
【0038】灌流培養を行う場合は、新鮮な培地が供給
槽1’からポンプ8’により供給ライン9’を通り、培
養槽2A’内に供給される。一方、フィルター3の内側
より、細胞を含まない培養液がポンプ10によって回収
ライン11を通り、培養槽外部へ抜き出される。
【0039】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をより具体的に
説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定される
ものではない。
【0040】実施例1 図1の細胞分離装置を用い(実液量2.5リットル)、
細胞としてヒト−ヒトハイブリドーマMP−5140株
(特開平2−245185号公報)で大きさ15〜20
μmのものを使用し、インペラーの回転数100rp
m、フィルターの目開きを細胞の平均の大きさの1.4
倍、フィルターの回転数を100〜300rpmとして
細胞と培養液との分離を行った。結果を図3に示す。な
お、図3及び本明細書における細胞保持率とは、
【数1】で表される値を示す。
【0041】実施例2 図2の灌流培養システムを基本として用い、1リットル
培養槽(実液量0.85リットル)を使用し、細胞とし
てヒト−ヒトハイブリドーマMP−5114株(特開平
2−245186号公報)で大きさ12〜17μmのも
のを使用し、また、培地としては同公報記載の培地組成
のものを使用し、溶存酸素濃度1〜3ppm、pH6.
80〜7.10、温度37.0±0.1℃に制御した。
また、フィルターの回転数を150〜250rpm、イ
ンペラーの回転数を120〜180rpmでフィルター
の回転と同方向とし、フィルター孔径は細胞の平均の大
きさの1.5倍のものを使用して灌流培養を行った。結
果を図4に示す。
【0042】実施例3 図2の灌流培養システムを基本として用い、50リット
ル培養槽(実液量35リットル)を使用し、細胞として
ヒト−ヒトハイブリドーマMP−5156株(特開平2
−295482号公報)で大きさ15〜20μmのもの
を使用し、また、培地としては同公報記載の培地組成の
ものを使用し、溶存酸素濃度1〜3ppm、pH6.8
0〜7.10、温度37.0±0.1℃に制御した。ま
た、フィルターの回転数を80〜120rpm、インペ
ラーの回転数を50〜70rpmでフィルターの回転と
同方向とし、フィルター孔径は細胞の平均の大きさの
1.25倍のものを使用して灌流培養を行った。結果を
図5に示す。
【0043】実施例4 図2の灌流培養システムを基本として用い、1、3.
5、15、50リットルの各々の培養槽を使用して、フ
ィルター孔径をそれぞれ変え、平均細胞保持率の変化を
調べた。その結果を図6に示す。
【0044】
【発明の効果】本発明の細胞分離装置により、フィルタ
ーの目詰まりを起こす事なく、長期間に渡って細胞と培
養液との分離が可能となる。また、本発明の細胞培養装
置により、フィルターの目詰まりを起こす事なく、しか
も細胞を高密度で長期間にわたって培養することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細胞分離装置を用いた細胞分離システ
ム概略図である。
【図2】本発明の細胞培養装置を用いた灌流培養システ
ムの概略図である。
【図3】本発明での実施例1に於ける細胞分離装置を用
いて行った細胞と培養液との分離結果である。
【図4】 本発明での実施例2における細胞培養装置を
用いて行った灌流培養の結果である。
【図5】 本発明での実施例3における細胞培養装置を
用いて行った灌流培養の結果である。
【図6】 本発明での細胞培養装置を用いてフィルター
孔径を変えて灌流培養を行った場合の細胞保持率の結果
である。
【符号の説明】
1.培養槽本体 1’供給槽 2.本発明の細胞分離装置 2A.槽 2A' 培養槽 3.細胞と培養液とを分離するための回転するフィルタ
ー 4.細胞及び培養液を撹拌するためのインペラー 5.ドラフトチューブ 6.フィルターを回転させるためのモーター 7.インペラーを回転させるためのモーター 8.培養槽から細胞分離装置へ培養液を供給するための
ポンプ 8’新鮮培地を培養槽に供給するためのポンプ 9.培養槽から細胞分離装置へ培養液を供給するための
ライン 9’新鮮培地を培養槽に供給するライン 10.細胞分離装置により細胞を分離した培養液を抜き
出すためのポンプ 11.細胞を分離した培養を抜き出すライン 12.細胞分離装置から培養槽へ培養液を戻すためのポ
ンプ 13.細胞分離装置から培養槽へ培養液を戻すためのラ
イン 14.培養槽に供給するための新鮮培地を貯めておく供
給槽 15.新鮮培地を培養槽に供給するためのポンプ 16.新鮮培地を培養槽に供給するライン
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】実施例1 図1の細胞分離誌置を用い(実液量2.5リットル)、
細胞としてヒト−ヒトハイブリドーマMP−5140株
(特開平2−245185号公報)で大きさ15〜20
μmのものを使用し、インペラーの回転数100rp
m、フィルターの目開きを細胞の平均の大きさの1.4
倍、フィルターの回転数を100〜300rpmとして
細胞と培養液との分離を行った。結果を図3に示す。な
お、図3及び本明細書における細胞保持率とは、
【数1】 で表される値を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/06 (72)発明者 楠原 信海 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 里澤 昇 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 池田 一郎 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 培養槽の外部に培養槽とは別に設けられ
    る細胞分離装置であって、培養液及び細胞を収容する槽
    と、該槽の内部に収容され、培養する細胞あるいは担体
    を用いる場合はその担体の大きさの1〜5倍の目開きを
    有する、横断面が閉じた形状の回転可能なフィルターを
    具備することを特徴をする細胞分離装置。
  2. 【請求項2】 培養液及び細胞を攪拌するためのインペ
    ラーと、槽内の流れを制御するためのドラフトチューブ
    を前記槽内にさらに具備し、かつ、前記フィルターと前
    記インペラーとがそれぞれ独立に回転する請求項1記載
    の細胞分離装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の細胞分離装置によ
    って細胞を分離する方法であって、培養槽から細胞を含
    んだ培養液を細胞分離装置に供給し、回転するフィルタ
    ーの内側より細胞を実質的に含まない培養液を抜き出
    し、残りの培養液と細胞を培養槽に戻すことを特徴とす
    る細胞分離方法。
  4. 【請求項4】 培養液及び細胞を収容する培養槽と、該
    培養槽の内部に収容され、培養する細胞あるいは担体を
    用いる場合はその担体の大きさの1〜5倍の目開きを有
    する、横断面が閉じた形状の回転可能なフィルターを具
    備することを特徴とする細胞培養装置。
  5. 【請求項5】 培養液及び細胞を攪拌するためのインペ
    ラーと、槽内の流れを制御するためのドラフトチューブ
    を前記槽内にさらに具備し、かつ、前記フィルターと前
    記インペラーとがそれぞれ独立に回転する請求項4記載
    の細胞培養装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の細胞培養装置によ
    って細胞を培養する方法であって、回転するフィルター
    の内側より細胞を実質的に含まない培養液を抜き出し、
    新鮮な培地を培養槽内に供給することを特徴とする細胞
    の培養方法。
JP5082760A 1992-12-25 1993-03-17 細胞分離装置及びそれを用いる細胞の分離方法並びに細胞培養装置及びそれを用いる細胞の培養方法 Pending JPH06237754A (ja)

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