JPH0665237B2 - 二次元量子化素子の製造方法 - Google Patents
二次元量子化素子の製造方法Info
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- JPH0665237B2 JPH0665237B2 JP60181310A JP18131085A JPH0665237B2 JP H0665237 B2 JPH0665237 B2 JP H0665237B2 JP 60181310 A JP60181310 A JP 60181310A JP 18131085 A JP18131085 A JP 18131085A JP H0665237 B2 JPH0665237 B2 JP H0665237B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高性能半導体光源及び半導体発振器増幅素子
に特徴を有する二次元量子化素子の製造方法に関する。
に特徴を有する二次元量子化素子の製造方法に関する。
従来の技術 従来、半導体光源の性能向上の進展はめざましく、特に
半導体レーザの低しきい値,高出力化が進んでいる(例
えば「エレクトロニクス レターズ」Electronics Let
ters 18 1095(1982))。従来の構造は一方向量子化
量子井戸構造を用いるのが特性向上にもっとも有効であ
るとされている。第3図はこのような従来の技術につい
て具体的な適用例を示すものである。第3図(a)は単
層量子井戸層の両側に組成勾配をつけて、キャリア光の
閉じ込み効果を向上させたGRIN−SOW構造、(b)は多
層量子井戸(MOW)構造である。尚、第3図において、
1はn型Alx′Ga1−x′As層、2はn型GaAs基板、4
−1はGaAs層、4−2はAlxGa1−xAs層、6は濃度勾
配のあるn型Alx″Ga1−x″As層、7はGaAs−SQW活
性層、8は濃度勾配のあるp型Alx″Ga1−x″As層で
ある。
半導体レーザの低しきい値,高出力化が進んでいる(例
えば「エレクトロニクス レターズ」Electronics Let
ters 18 1095(1982))。従来の構造は一方向量子化
量子井戸構造を用いるのが特性向上にもっとも有効であ
るとされている。第3図はこのような従来の技術につい
て具体的な適用例を示すものである。第3図(a)は単
層量子井戸層の両側に組成勾配をつけて、キャリア光の
閉じ込み効果を向上させたGRIN−SOW構造、(b)は多
層量子井戸(MOW)構造である。尚、第3図において、
1はn型Alx′Ga1−x′As層、2はn型GaAs基板、4
−1はGaAs層、4−2はAlxGa1−xAs層、6は濃度勾
配のあるn型Alx″Ga1−x″As層、7はGaAs−SQW活
性層、8は濃度勾配のあるp型Alx″Ga1−x″As層で
ある。
発明が解決しようとする問題点 前述の従来例ではいずれも1方向の量子化による効果で
特性向上をはかったものである。しかしながら、この場
合、キャリアの量子化は、一方向に限られており、残り
の2方向では量子化されていない2次元電子ガスの状態
でありその効果は十分ではない。また、従来においても
キャリアの二次元量子化について理論上の考察はある
が、具体的作成法は提案されていない。
特性向上をはかったものである。しかしながら、この場
合、キャリアの量子化は、一方向に限られており、残り
の2方向では量子化されていない2次元電子ガスの状態
でありその効果は十分ではない。また、従来においても
キャリアの二次元量子化について理論上の考察はある
が、具体的作成法は提案されていない。
本発明は、従来全く提供されていない二次元量子化素子
の具体的作成法を提供するものである。
の具体的作成法を提供するものである。
問題点を解決するための手段 本発明は、単一組成である第1の半導体結晶表面に、量
子効果が現われる幅の線状ストライプ溝を形成する工程
と、前記工程に引続き、前記ストライプ溝の凹部と、前
記溝と溝との間の凸部との両方の表面上に、第1の半導
体結晶よりバンドギャップの小さい第2の半導体結晶
と、前記第2の半導体結晶よりバンドギャップの大きい
第3の半導体結晶とで構成された量子井戸層を成長する
工程と、を有する二次元量子化素子の製造方法とするも
のである。
子効果が現われる幅の線状ストライプ溝を形成する工程
と、前記工程に引続き、前記ストライプ溝の凹部と、前
記溝と溝との間の凸部との両方の表面上に、第1の半導
体結晶よりバンドギャップの小さい第2の半導体結晶
と、前記第2の半導体結晶よりバンドギャップの大きい
第3の半導体結晶とで構成された量子井戸層を成長する
工程と、を有する二次元量子化素子の製造方法とするも
のである。
作 用 前記方法により、半導体結晶の表面上にストライプ溝を
形成してから量子井戸を成長するので、1回の結晶成長
で二次元量子化素子を製造できる。また溝の凹部と凸部
の両方の表面に量子井戸層を形成できるので、高密度に
量子井戸層を形成できる。
形成してから量子井戸を成長するので、1回の結晶成長
で二次元量子化素子を製造できる。また溝の凹部と凸部
の両方の表面に量子井戸層を形成できるので、高密度に
量子井戸層を形成できる。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
〔実施例1〕 第1図により説明する。第1図(a)に示すようにビー
ム径200Åの集束イオンビーム3によりn−GaAs基板2
上のn型Alx′Ga1−x′As層1に加速100KeVでおよび
1×1016cm-2の高濃度で、間隔200Åの線状走査により
注入を行う。その後、通常の湿式エッチング液より十分
濃度のエッチング液により、短時間の湿式エッチングを
行うと、第1図(b)のようにイオン注入部分のみがエ
ッチングされ、イオン注入していない部分は殆んどエッ
チングされない。これは、注入部分がアモルファス化し
て増速エッチングされるためである。エッチング溝幅は
250Å、深さは約500Åである。エッチング溝幅は主とし
てビーム径により、また深さは、エッチング液及び時間
によってコントロールされることは云うまでもない。こ
のエッチングは、反応性イオンエッチングによることも
できる。以上のように超微細の線状ストライプ溝を形成
したウエーハ上にMBEまたはMOCVDによる結晶成長により
GaAs/AlxGa1−xAs量子井戸層4を2周期形成する。
なお量子井戸層4はGaAs層4−1とAlxGa1−xAs層4
−2が交互に積層されている。第1図(c)に示すよう
に、ストライプ溝の底である凹部と、溝と溝との間の凸
部の両方の表面に、互いに半周期シフトした2段構造の
多層二次元量子井戸(M2DQW)が形成される。この後、
p−Alx′Ga1−x′Asクラッド層,p−GaAsキャップ層
を順次に形成し、酸化膜ストライプ構造レーザが作成で
きる。このM1DQWレーザは、従来の一次元量子井戸を用
いたGRIN−SQWレーザMQWレーザよりも低しきい値であ
り、温度特性にすぐれ、また、横モードも円状に近く、
縦モードについてもより単一性が良く、レーザのすべて
の特性について著しい向上が見られる。
ム径200Åの集束イオンビーム3によりn−GaAs基板2
上のn型Alx′Ga1−x′As層1に加速100KeVでおよび
1×1016cm-2の高濃度で、間隔200Åの線状走査により
注入を行う。その後、通常の湿式エッチング液より十分
濃度のエッチング液により、短時間の湿式エッチングを
行うと、第1図(b)のようにイオン注入部分のみがエ
ッチングされ、イオン注入していない部分は殆んどエッ
チングされない。これは、注入部分がアモルファス化し
て増速エッチングされるためである。エッチング溝幅は
250Å、深さは約500Åである。エッチング溝幅は主とし
てビーム径により、また深さは、エッチング液及び時間
によってコントロールされることは云うまでもない。こ
のエッチングは、反応性イオンエッチングによることも
できる。以上のように超微細の線状ストライプ溝を形成
したウエーハ上にMBEまたはMOCVDによる結晶成長により
GaAs/AlxGa1−xAs量子井戸層4を2周期形成する。
なお量子井戸層4はGaAs層4−1とAlxGa1−xAs層4
−2が交互に積層されている。第1図(c)に示すよう
に、ストライプ溝の底である凹部と、溝と溝との間の凸
部の両方の表面に、互いに半周期シフトした2段構造の
多層二次元量子井戸(M2DQW)が形成される。この後、
p−Alx′Ga1−x′Asクラッド層,p−GaAsキャップ層
を順次に形成し、酸化膜ストライプ構造レーザが作成で
きる。このM1DQWレーザは、従来の一次元量子井戸を用
いたGRIN−SQWレーザMQWレーザよりも低しきい値であ
り、温度特性にすぐれ、また、横モードも円状に近く、
縦モードについてもより単一性が良く、レーザのすべて
の特性について著しい向上が見られる。
〔実施例2〕 第2図により説明する。第2図(a)に示すようにn型
GaAs基板上にMBE成長によりn型GaAsバッファ層,n型Al
x′Ga1−x′Asクラッド層およびGaAs/AlxGa1−x
As量子井戸を2周期形成する。しかる後、第2図(b)
に示すように、ビーム径100Åの集束イオンビームによ
り、間隔150Åで加速100KeVでおよそ1×1016cm-2の高
濃度で線状走査イオン注入する。次に、実施例1と同様
の方法でエッチングすると第2図(c)のようになる。
しかる後p型AlGaAsクラッド層p型GaAsキャップ層を成
長形成し、酸化膜ストライプレーザを作成する。実施例
1とちがい、この場合の二次元量子構造ではp−n接合
横方向でのバリア層には活性層が存在せず、井戸層のみ
に活性層が存在することになる。しかし、バリア層部分
では完全にp−AlGaAs−n−AlGaAs接合となっている
為、この部分で電流が流れず、井戸層部分のみに電流が
流れるので、無効電流が生じることなく井戸層で形成さ
れている二次元量子準位による特性良好なレーザ発振が
起る。尚、結晶にイオン注入した例を示したが、適当な
マスク材を用いての最終的にウエーハに線状ストライプ
溝を形成しうることは容易に期待できる。
GaAs基板上にMBE成長によりn型GaAsバッファ層,n型Al
x′Ga1−x′Asクラッド層およびGaAs/AlxGa1−x
As量子井戸を2周期形成する。しかる後、第2図(b)
に示すように、ビーム径100Åの集束イオンビームによ
り、間隔150Åで加速100KeVでおよそ1×1016cm-2の高
濃度で線状走査イオン注入する。次に、実施例1と同様
の方法でエッチングすると第2図(c)のようになる。
しかる後p型AlGaAsクラッド層p型GaAsキャップ層を成
長形成し、酸化膜ストライプレーザを作成する。実施例
1とちがい、この場合の二次元量子構造ではp−n接合
横方向でのバリア層には活性層が存在せず、井戸層のみ
に活性層が存在することになる。しかし、バリア層部分
では完全にp−AlGaAs−n−AlGaAs接合となっている
為、この部分で電流が流れず、井戸層部分のみに電流が
流れるので、無効電流が生じることなく井戸層で形成さ
れている二次元量子準位による特性良好なレーザ発振が
起る。尚、結晶にイオン注入した例を示したが、適当な
マスク材を用いての最終的にウエーハに線状ストライプ
溝を形成しうることは容易に期待できる。
発明の効果 本発明の二次元量子化素子の製造方法により、1回の結
晶成長で損傷のない量子井戸層をストライプ溝の凹部、
凸部の両方に高密度に形成できる。実施例では、GaAs/
AlGaAs半導体レーザについて述べたが、バンドギャップ
の異なる半導体材料を用いれば、同様の二次元量子効果
が期待される。また、デバイスとして、レーザのみなら
ず、発光素子等の光源や、電界効果トランジスタ等の電
子デバイスに応用すれば、同様の効果が期待され、特性
が向上する。
晶成長で損傷のない量子井戸層をストライプ溝の凹部、
凸部の両方に高密度に形成できる。実施例では、GaAs/
AlGaAs半導体レーザについて述べたが、バンドギャップ
の異なる半導体材料を用いれば、同様の二次元量子効果
が期待される。また、デバイスとして、レーザのみなら
ず、発光素子等の光源や、電界効果トランジスタ等の電
子デバイスに応用すれば、同様の効果が期待され、特性
が向上する。
第1図は本発明の一実施例の二次元量子化素子の製造方
法の工程図、第2図は他の実施例の二次元量子化素子の
製造方法の工程図、第3図は従来例の半導体素子の製造
法の工程図である。 1……n型Alx′Ga1−x′As層、2……n型GaAs基
板、3……集束イオンビーム、4……GaAs/AlxGa
1−xAs量子井戸層、4−1……GaAs層、4−2……Al
xGa1−xAs層、5……n型GaAsバッファー層。
法の工程図、第2図は他の実施例の二次元量子化素子の
製造方法の工程図、第3図は従来例の半導体素子の製造
法の工程図である。 1……n型Alx′Ga1−x′As層、2……n型GaAs基
板、3……集束イオンビーム、4……GaAs/AlxGa
1−xAs量子井戸層、4−1……GaAs層、4−2……Al
xGa1−xAs層、5……n型GaAsバッファー層。
Claims (1)
- 【請求項1】単一組成である第1の半導体結晶表面に、
量子効果が現われる幅の線状ストライプ溝を形成する工
程と、 前記工程に引続き、前記ストライプ溝の凹部と、前記溝
と溝との間の凸部との両方の表面上に、 第1の半導体結晶よりバンドギャップの小さい第2の半
導体結晶と、 前記第2の半導体結晶よりバンドギャップの大きい第3
の半導体結晶と で構成された量子井戸層を成長する工程と、 を有することを特徴とする二次元量子化素子の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60181310A JPH0665237B2 (ja) | 1985-08-19 | 1985-08-19 | 二次元量子化素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60181310A JPH0665237B2 (ja) | 1985-08-19 | 1985-08-19 | 二次元量子化素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6242481A JPS6242481A (ja) | 1987-02-24 |
JPH0665237B2 true JPH0665237B2 (ja) | 1994-08-22 |
Family
ID=16098439
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60181310A Expired - Fee Related JPH0665237B2 (ja) | 1985-08-19 | 1985-08-19 | 二次元量子化素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0665237B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09124045A (ja) * | 1995-10-30 | 1997-05-13 | Yukihiko Ohashi | 缶及び缶の端板 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2641448B2 (ja) * | 1987-05-13 | 1997-08-13 | 株式会社日立製作所 | 光学部品の製造方法 |
JP2816551B2 (ja) * | 1988-03-18 | 1998-10-27 | 理化学研究所 | 半導体量子細線作成方法 |
JP2717125B2 (ja) * | 1989-01-24 | 1998-02-18 | 光技術研究開発株式会社 | 半導体量子井戸構造の製造方法 |
JP2515051B2 (ja) * | 1990-11-14 | 1996-07-10 | 三菱電機株式会社 | 半導体光素子及びその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS607190A (ja) * | 1983-06-24 | 1985-01-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 多次元超格子及びその製法 |
JPS60113488A (ja) * | 1983-11-24 | 1985-06-19 | Nec Corp | 1次元量子サイズ効果を有する素子の作製方法 |
-
1985
- 1985-08-19 JP JP60181310A patent/JPH0665237B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09124045A (ja) * | 1995-10-30 | 1997-05-13 | Yukihiko Ohashi | 缶及び缶の端板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6242481A (ja) | 1987-02-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |