JPH0621564A - 半導体レーザ装置の製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置の製造方法

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JPH0621564A
JPH0621564A JP17218692A JP17218692A JPH0621564A JP H0621564 A JPH0621564 A JP H0621564A JP 17218692 A JP17218692 A JP 17218692A JP 17218692 A JP17218692 A JP 17218692A JP H0621564 A JPH0621564 A JP H0621564A
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quantum
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upper flat
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Yasuji Seko
保次 瀬古
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高効率かつ低しきい値で、温度特性を良くす
ると共に、近接ストライプ間の熱的クロストークを低減
させる。 【構成】 代表的な結晶面方位(001)から傾斜した
結晶面を表面とする傾斜基板1に、エッチング法などに
より1または複数個のストライプ状凸形状の平坦面1a
を形成する。この基板表面全体にクラッド層5,10と
コンファイメント層6とそれにより挟まれた活性層(井
戸層7,障壁層8)を主構成要素とする半導体レーザ構
造を作製する。活性層はストライプ状凸形状の上部平坦
面に存在する単原子層ステップを利用した縦型超格子で
形成された量子井戸、あるいは量子細線あるいは量子箱
により構成される。マルチビームレーザの場合、クラッ
ド層10を覆うp型キャップ層11上にはエッチングで
分離されたp型電極21a,21bを、また基板1側に
はn型電極22が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高効率、低しきい値で
ある温度特性の良い半導体レーザ装置の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】量子箱や量子細線では、電子・正孔は量
子井戸ポテンシャルにより形成された0次元や1次元的
な領域に閉じ込められるので、量子準位における状態密
度がピークを持つ(先鋭化)。この状態密度は、電子・
正孔を二次元的な領域に閉じ込める量子井戸より先鋭化
している。状態密度の尖鋭化はレーザの利得スペクトル
を狭くし、注入キャリア(電子・正孔)のレーザ発振波
長における利得への寄与を大きくする。従って、量子箱
レーザや量子細線レーザは量子井戸レーザより、レーザ
発振のしきい値を低減できる。また、状態密度の尖鋭化
により、しきい値電流の温度依存性が改善される。この
ように量子箱レーザや量子細線レーザは高効率で温度特
性が良いという特徴がある。
【0003】一方、近接した発光点を有するマルチビー
ムレーザは発光ストライプ間の熱的なクロストークが問
題になりやすく、高効率でしかも温度特性が良いレーザ
を必要としている。従って、量子箱レーザや量子細線レ
ーザはマルチビームレーザとして非常に有望である。量
子箱レーザや量子細線レーザの作製方法としてE.Kapo
n,Bellcore,USA(第5回MSS会議1991年予講集
C−1)は、V字溝を形成した基板表面上に、通常の量
子井戸層を作製し、V字溝底部の量子井戸層の形状が三
ケ月状になることを利用した。三ケ月状量子井戸層で
は、その井戸層幅が広い部位ほど量子準位エネルギーが
小さくなり、井戸層幅が狭い部位ほど量子準位エネルギ
ーが大きくなる。これにより横方向にキャリアの閉じ込
め効果が発生するので、三ケ月量子井戸は量子箱や量子
細線の効果を持っている。この量子箱や量子細線を上下
方向(結晶成長方向)の近接位置に複数個設けて一個の
発光点の量子箱レーザや量子細線レーザを作製すること
ができる。
【0004】しかし、この方法では量子井戸層が三ケ月
状になること利用しているため、細線の幅を狭くして横
方向の量子サイズ効果を十分に得ることが難しく、量子
箱や量子細線の特徴を十分に生かすことができない。さ
らに、量子井戸層は上下方向に複数個形成されているた
め、上方に作製される井戸層ほどその三ケ月形状の曲率
が大きくなり易いという欠点がある。曲率が変化する
と、キャリアの閉じ込めエネルギーが変化し、個々の量
子井戸層の量子準位が変動し、レーザ発振の効率が低下
する。前述の例ではマルチビーム構造になっていない
が、V字溝を横方向に複数個作製することは容易である
ので、マルチビームレーザを作製することはできる。し
かし、上記の欠点がある。
【0005】上記以外の量子箱や量子細線の作製方法と
して、フォトリソグラフィーにより量子井戸層をストラ
イプ状にエッチングして細線にする方法がある。しかし
フォトリソグラフィーにより、量子サイズ効果が得られ
るほどの細線(例えば250Å幅)を形成することは、
現段階では技術的に非常に難しい。しかもこの場合はエ
ッチングされた細線表面のダメージが大きいので、非発
光再結合が起こりやすく発光特性が劣化する。当然、レ
ーザの活性層の作製方法として適当ではない。
【0006】最近、傾斜基板表面の単原子層ステップを
利用した縦型超格子の作製方法が報告されている(例、
「(AlAs)1/2(GaAs)1/2 fractional-layer superlattic
sesgrown on (001) vicinal GaAs substrates by metal
-organic chemical vapor deposition)」Takashi Fuku
i,Hisao Saito, Japan,J.Vac.Sci,Technol,B,Vol.6,N
o.4,Jul/Aug 1988,p1373-1377,American Vacuum Soci
ety発行)。この方法では、量子井戸層が縦方向に形成
されるので、その縦方向の長さを短くすると量子箱や量
子細線になる。
【0007】図4は、傾斜基板表面の単原子層ステップ
を利用した縦型超格子の模式図である。図示の縦型超格
子の作製方法は以下の通りである。基板表面全体に単原
子層を成長させるのに必要な原子数をG1とする。この
原子数のある分数倍(G1/a)を傾斜基板1上に供給
すると、供給された原子は傾斜基板表面をマグレーショ
ンし、基板の傾斜角度によって決定される周期間隔で存
在する単原子層ステップ2に吸着され、これが面内方向
に成長して結晶表面をその分数倍(1/a)だけ覆う。
次にこの分数を1から引いて得られる分数(1−1/
a)をG1に乗じた原子数(G1−G1/a)を傾斜基
板に供給すると、元の基板表面全体が覆われることにな
る。この性質を利用して例えば、III族元素のAをG1
/aだけ供給し、次にIII族元素のBを(G1−G1/
a)だけ供給する。
【0008】すると、単原子層ステップ2で成長したA
原子の領域とB原子の領域が交互に規則正しく並ぶ。そ
の後、V族元素をG1供給するとA原子からなる化合物
とB原子からなる化合物が一層できる。この様な結晶成
長を何回も繰り返し行うことによりA原子で構成された
化合物の領域とB原子で構成された化合物の領域が縦方
向に成長していき、基板の傾斜角度によって決定される
単原子層ステップの周期を持つ縦型超格子井戸層3およ
び縦型超格子障壁層4からなる量子井戸や量子細線を作
製することができる。また基板表面の傾斜角度を図5の
ようにとり上記と同様の方法で縦型超格子を作製すると
量子細線を形成できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記縦型超格子や量子
細線を、半導体レーザの活性層に使用することは従来か
ら可能であったが、半導体レーザの特性を向上させるの
に必要な横方向の光閉込め構造や電流峡窄構造を結晶成
長と同時に作製する方法は提案されていなかった。従来
法は、例えば結晶成長した後でエッチング法を用いるリ
ッジ構造の作製方法や、エッチングと再成長を併用した
埋め込み型構造の作製方法である。これらの方法は作製
手順が複雑であるため作業工数が多く長時間が必要であ
ったり、歩留りが悪くなり易いなどの問題点があった。
【0010】一方、マルチビーム半導体レーザの場合、
上記問題点の他に、半導体レーザの特性を向上させるの
に必要な横方向の光閉込め構造や電流峡窄構造とマルチ
ビーム化を結晶成長と同時に作製する方法が提案されて
いなかった。マルチビーム化の方法としては、例えば結
晶成長した後でエッチング法を用いて活性層を切り離し
たり、あるいはエッチングと再成長を併用した埋め込み
リッジ型構造が採用されてきたが、これらの方法は作製
手順が複雑であるため作業工数が多く長時間が必要であ
ったり、歩留りが悪くなり易いなどの問題点があった。
本発明の目的は、高効率かつ低しきい値である温度特性
の良い半導体レーザ装置を提供することにある。
【0011】また本発明の他の目的は、高効率かつ低し
きい値である温度特性が良く、しかも発光ストライプ間
の熱的クロストークの小さいマルチビーム半導体レーザ
装置を提供することにある。さらに本発明の他の目的
は、高効率かつ低しきい値である温度特性の良い半導体
レーザを簡単かつ歩留り良く作製することができる製造
方法を提供することにある。また本発明の他の目的は、
高効率かつ低しきい値である温度特性が良く、しかも発
光ストライプ間の熱的クロストークの小さいマルチビー
ム半導体レーザを簡単かつ歩留り良く作製することがで
きる製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成させる
ため、本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、代表的
な結晶面方位(001)等から傾斜した結晶面を基板表
面に有する傾斜基板上に、該基板表面を凸形状の上部平
坦面とするストライプ状凸形状を形成した後に、前記ス
トライプ状凸形状の上部平坦面を含む基板表面上に主構
成要素としてのクラッド層、光導波路層、活性層、光導
波路層、クラッド層を順次成長させ、前記活性層を前記
ストライプ状凸形状の上部平坦面に存在する単原子層ス
テップを利用した縦型超格子による量子細線で形成する
ものである。
【0013】また半導体レーザ装置の他の製造方法は、
上記方法発明において、活性層をストライプ状凸形状の
上部平坦面に存在する単原子層ステップを利用した縦型
超格子による量子井戸で形成するものである。また半導
体レーザ装置の他の製造方法は、上記方法発明におい
て、活性層をストライプ状凸形状の上部平坦面に存在す
る単原子層ステップを利用した縦型超格子による量子箱
で形成するものである。
【0014】さらに他の発明のマルチビーム半導体レー
ザ装置の製造方法は、代表的な結晶面方位(001)等
から傾斜した結晶面を基板表面に有する傾斜基板上に、
該基板表面を凸形状の上部平坦面とする複数個のストラ
イプ状凸形状を形成した後に、前記ストライプ状凸形状
の上部平坦面を含む基板表面上に主構成要素としてのク
ラッド層、光導波路層、活性層、光導波路層、クラッド
層を順次成長させ、前記活性層を前記ストライプ状凸形
状の上部平坦面に存在する単原子層ステップを利用した
縦型超格子による量子細線で形成するものである。
【0015】またマルチビーム半導体レーザ装置の他の
製造方法は、活性層をストライプ状凸形状の上部平坦面
に存在する単原子層ステップを利用した縦型超格子によ
る量子井戸で形成するものである。またマルチビーム半
導体レーザ装置の他の製造方法は、活性層をストライプ
状凸形状の上部平坦面に存在する単原子層ステップを利
用した縦型超格子による量子箱で形成するものである。
【0016】
【作用】半導体レーザの場合、活性層がストライプ状凸
形状の上部平坦面に存在する単原子層ステップを利用し
た縦型超格子で形成された量子細線あるいは縦型超格子
で形成された量子井戸あるいは縦型超格子で形成された
量子箱で構成することにより、発光領域が限定され、高
効率かつ低しきい値になり、かつ温度特性が向上する。
マルチビームレーザの場合、複数個あるストライプ状凸
部の上部平坦面に存在する単原子層ステップを利用した
活性層にしたことにより、発光領域が限定され、かつ低
しきい値,高効率のために発熱量が少なく、さらに温度
特性が良いので、近接ストライプ間の熱的クロストーク
が低減される。また、本発明の製造方法によれば、結晶
成長するだけで横方向のレーザ構造が形成され、レーザ
作製工程が大幅に短縮される。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。図1
は、本発明の半導体レーザ装置の構造を示している。代
表的な結晶面方位(001)から傾斜した結晶面を表面
とする傾斜基板1に、エッチング法などにより形成され
たストライプ状凸形状の平坦面1aを有し、この基板表
面全体にクラッド層5,10と光導波路層(コンファイ
メント層)6とそれにより挟まれた活性層(井戸層7,
障壁層8)からなる半導体レーザの主構成要素が作製さ
れている。活性層は、縦型超格子(分数超格子)で形成
された量子井戸あるいは縦型超格子の縦方向(成長方
向)の厚さを薄くして形成された量子細線あるいは基板
の傾斜方向を変えて作製した縦型超格子からなる量子細
線により構成されている。
【0018】次に半導体レーザ装置の作製について説明
すると、(001)面を<011>方向に2度傾斜した
結晶面(単原子層ステップ4の周期160Å)を表面と
するn型GaAs傾斜基板1をフォトリソグラフィを用
いて、図2に示すストライプの間隔が8μmで、その凸
形状の平坦面1aの幅が3μmになるストライプ状凸形
状1Aをエッチングにより形成する。その結晶表面上
に、高温に保持されたセル中のGa、Alから飛来する
Ga、Al原子と、AsH3ガスを高温分解させて得ら
れるAs分子を用いたガスソース分子線エピタキシー法
により結晶を成長させる。
【0019】先ず、n型GaAsバッファ層を0.2μ
m厚さ、n型Al0.8Ga0.2Asクラッド層5を1.0
μm厚さ、Al0.4Ga0.8Asコンファイメント層6を
0.1μm厚さ成長させる。次にGa、Al、Asをこ
の順序で適切な分量だけパルス的に供給して、80Å幅
のGaAs井戸層7と80Å幅のAlAs障壁層8から
構成される超格子を厚さ150Å成長させ、量子細線を
形成する。 この量子細線は、横方向と縦方向からの閉
じ込め効果を持つ多重量子細線となる。これが活性層と
なる。さらにAl0.4Ga0.8Asコンファイメント層6
を0.1μm厚さ、p型Al0.8Ga0.2Asクラッド層
10を1.0μm厚さ、p型GaAsキャップ層11を
0.2μm厚さ成長させる。最後にp型キャップ層の上
にp型電極Au−Zn21を、n型GaAs基板1側に
共通電極となるn型電極Au−Ge22を0.2μm厚
さ蒸着する。このように作製された量子細線レーザは、
低しきい値で発振し高効率であり、しかも温度特性が良
い。
【0020】本実施例によれば、傾斜した結晶面はスト
ライプ状凸形状の上部平坦面1aであるので、この上に
量子細線や量子井戸が形成される。ストライプ状凸部の
斜面3は、傾斜した結晶面ではなくエッチングによって
表出しやすい(111)A面などの結晶面であるため、
縦型超格子や多重量子細線は形成されず混晶となって混
晶層9が形成される。またストライプ状凸部の底部2
は、エッチングによってほとんど傾斜しない結晶面にな
るため、縦型超格子は形成されず、これも混晶となって
混晶層9が形成される。
【0021】また、別の実施例は図5に示すように(0
01)面を<010>方向に2.8度傾斜させた結晶面
を表面とするn型GaAs傾斜基板1を用いて、上記の
実施例と全く同様に半導体レーザ装置を作製した例であ
る。この基板表面には、<110>方向と<−110>
方向のそれぞれに対して単原子層ステップが160Å周
期で存在する。
【0022】したがって、上記実施例と同じように結晶
成長を行うと、横方向には一辺の長さが113Åの正方
形の底面を持ち、高さ方向には150Åの長さの直方体
の量子箱を活性層とする半導体レーザが作製できる。こ
の実施例においても、ストライプ状凸部の斜面3は、エ
ッチングによって表出しやすい(111)A面などの結
晶面であるため、量子箱は形成されず、混晶層9が形成
される。また、ストライプ状凸部の底部2はエッチング
によってほとんど傾斜しない結晶面になるため、縦型超
格子は形成されず、混晶層9が形成される。このように
して作製された量子箱レーザは低しきい値で発振し、高
効率であり、しかも温度特性が良い。
【0023】次に、マルチビーム半導体レーザ装置につ
いて説明する。図3は、単原子層ステップを利用した縦
型超格子で形成された量子細線あるいは縦型超格子で形
成された量子井戸構造の活性層を使用した複数個の発光
点をもつマルチビーム半導体レーザ装置の構造を示して
いる。なお、個々の半導体レーザの構造は、図1に示す
ものと同一なので、ここでは2つの発光点をもつデュア
ルビーム半導体レーザ装置の作製について説明する。
【0024】(001)面を<011>方向に2度傾斜
した結晶面(単原子層ステップ4の周期160Å)を表
面とするn型GaAs傾斜基板1をフォトリソグラフィ
を用いて、ストライプの間隔が8μmで、その凸形状の
平坦面1aの幅が3μmになる2個のストライプ状凸形
状1A,1Bをエッチングにより形成する。その結晶表
面上に、高温に保持されたセル中のGa、Alから飛来
するGa、Al原子と、AsH3ガスを高温分解させて
得られるAs分子を用いたガスソース分子線エピタキシ
ー法により結晶を成長させる。
【0025】先ず、n型GaAsバッファ層を0.2μ
m厚さ、n型Al0.8Ga0.2Asクラッド層5を1.0
μm厚さ、Al0.4Ga0.8Asコンファイメント層6を
0.1μm厚さ成長させる。次にGa、Al、Asをこ
の順序で適切な分量だけパルス的に供給して、80Å幅
のGaAs井戸層7と80Å幅のAlAs障壁層8から
構成される超格子を厚さ150Å成長させ、活性層を形
成する。この活性層は、横方向と縦方向からの閉じ込め
効果を持つ多重量子細線から構成される。
【0026】さらに、Al0.4Ga0.8Asコンファイメ
ント層6を0.1μm厚さ、p型Al0.8Ga0.2Asク
ラッド層10を1.0μm厚さ、p型GaAsキャップ
層11を0.2μm厚さ成長させる。最後にp型キャッ
プ層の上にp型電極Au−Zn21aおよび21bを、
n型GaAs基板1側に共通電極となるn型電極Au−
Ge22を0.2μm厚さ蒸着する。各々のレーザ発光
を独立駆動するために、p型電極をフォトリソグラフィ
を用いたエッチングで分離する。
【0027】このように作製された量子細線レーザは、
低しきい値で発振し高効率であり、しかも温度特性がよ
い。従って、発光ビーム間のクロストークが少ない特徴
がある。本実施例では、デュアルビームレーザの例をあ
げたが、ビームの数はいくつでも可能で、その結晶成長
方法は全く同じである。上記各実施例では、AlGaA
s系材料を利用したが、勿論、これ以外の材料として、
例えばAlGaInP系、GaInAsP系などの化合
物半導体材料の全般に適用できる。
【0028】
【発明の効果】上述のとおり、本発明によれば、ストラ
イプ状凸形状部の上部平坦面に存在する単原子層ステッ
プを利用した縦型超格子で形成された量子細線あるいは
縦型超格子で形成された量子井戸構造の活性層により構
成された半導体レーザであるため、高効率かつ低しきい
値になり、しかも温度特性が優れている。前記半導体レ
ーザ構造を同一基板上に複数個形成して構成されたマル
チビーム半導体レーザの場合は、上記効果に併せて、さ
らに近接ストライプ間の熱的クロストークが低減され
る。また、本発明の製造方法によれば、量子細線レーザ
の結晶成長プロセスが一回で済み、その後に結晶をエッ
チングするプロセスなどを通さないので、作製工程が大
幅に削減され、かつ歩留りが向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体レーザ装置の構造図である。
【図2】 本発明の半導体レーザに用いる基板の説明図
である。
【図3】 本発明のマルチビーム半導体レーザ装置の構
造図である。
【図4】 傾斜基板表面の単原子層ステップを利用した
縦型超格子の模式図である。
【図5】 傾斜基板表面の単原子層ステップを利用した
量子箱の模式図である。
【符号の説明】
1 n型GaAs傾斜基板、5 n型Al0.8Ga0.2
sクラッド層、6 Al0.4Ga0.8Asコンファイメン
ト層、7 GaAs井戸層、8 AlAs障壁層、Al
GaAs混晶層、10 Al0.8Ga0.2Asクラッド
層、11 p型GaAsキャップ層、21 p型電極、
22 n型電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 代表的な結晶面方位(001)等から傾
    斜した結晶面を基板表面に有する傾斜基板上に、該基板
    表面を凸形状の上部平坦面とするストライプ状凸形状を
    形成した後に、前記ストライプ状凸形状の上部平坦面を
    含む基板表面上に主構成要素としてのクラッド層、光導
    波路層、活性層、光導波路層、クラッド層を順次成長さ
    せ、前記活性層が前記ストライプ状凸形状の上部平坦面
    に存在する単原子層ステップを利用した縦型超格子によ
    る量子細線で形成されていることを特徴とする半導体レ
    ーザ装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 活性層がストライプ状凸形状の上部平坦
    面に存在する単原子層ステップを利用した縦型超格子に
    よる量子井戸で形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 活性層がストライプ状凸形状の上部平坦
    面に存在する単原子層ステップを利用した縦型超格子に
    よる量子箱で形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 代表的な結晶面方位(001)等から傾
    斜した結晶面を基板表面に有する傾斜基板上に、該基板
    表面を凸形状の上部平坦面とする複数個のストライプ状
    凸形状を形成した後に、前記ストライプ状凸形状の上部
    平坦面を含む基板表面上に主構成要素としてのクラッド
    層、光導波路層、活性層、光導波路層、クラッド層を順
    次成長させ、前記活性層が前記ストライプ状凸形状の上
    部平坦面に存在する単原子層ステップを利用した縦型超
    格子による量子細線で形成されていることを特徴とする
    マルチビーム半導体レーザ装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 活性層がストライプ状凸形状の上部平坦
    面に存在する単原子層ステップを利用した縦型超格子に
    よる量子井戸で形成されていることを特徴とする請求項
    4記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 活性層がストライプ状凸形状の上部平坦
    面に存在する単原子層ステップを利用した縦型超格子に
    よる量子箱で形成されていることを特徴とする請求項4
    記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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