JPH0664438A - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

車両用サスペンション装置

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Publication number
JPH0664438A
JPH0664438A JP21781992A JP21781992A JPH0664438A JP H0664438 A JPH0664438 A JP H0664438A JP 21781992 A JP21781992 A JP 21781992A JP 21781992 A JP21781992 A JP 21781992A JP H0664438 A JPH0664438 A JP H0664438A
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JP
Japan
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liquid chamber
wheel
elastic body
working fluid
suspension
Prior art date
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Pending
Application number
JP21781992A
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English (en)
Inventor
Masaharu Sato
正晴 佐藤
Kenji Kawagoe
健次 川越
Tamiyoshi Kasahara
民良 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0664438A publication Critical patent/JPH0664438A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G7/00Pivoted suspension arms; Accessories thereof
    • B60G7/006Attaching arms to sprung or unsprung part of vehicle, characterised by comprising attachment means controlled by an external actuator, e.g. a fluid or electrical motor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/40Indexing codes relating to the wheels in the suspensions
    • B60G2200/46Indexing codes relating to the wheels in the suspensions camber angle

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用サスペンション装置において、バウン
ス時やピッチ時には直進性や制動安定性を損なうトー変
化(あるいはキャンバ変化)を抑えながら、ロール時の
みに大きなトー変化(あるいはキャンバ変化)を与えて
旋回性能の向上を図ること。 【構成】 A型アーム3の第1弾性体3aに形成された
上液室6aL,6aR及び下液室6bL,6bRと、ト
ー角を規定するサイドロッド5の第2弾性体5aに形成
された第2液室9L,9Rとに、左右輪のA型アーム
3,3が同相に上下動する時は第2液室9L,9Rへの
作動流体移動を抑え、左右輪のA型アーム3,3が逆相
に上下動する時は第2液室9L,9Rへの作動流体移動
を促すように左右輪で関連を持たせる第1連通管10a
及び第2連通管10bを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋回ロール時にのみア
ライメント変化を生じさせる車両用サスペンション装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用サスペンション装置として
は、例えば、実開昭63−100303号公報に記載の
ものが知られている。
【0003】上記従来公報には、サスペンションアーム
に横方向の推力を伝達するアクチュエータを設け、この
アクチュエータの駆動源をショックアブソーバでの発生
油圧とし、車輪がバウンドあるいはリバウンドする際に
ショックアブソーバでの発生油圧によりサスペンション
アームを軸方向に移動させて車輪にトー変化を与える車
両用サスペンション装置が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車両用サスペンション装置にあっては、ショックア
ブソーバでの油圧発生があれば、バウンス時もピッチ時
もロール時も同じアライメント変化(従来例ではトー変
化)を与える装置となっているため、バウンス時のアラ
イメント変化により直進性を損なったり、ピッチ時のア
ライメント変化により制動安定性や発進安定性を損なっ
てしまうという問題がある。
【0005】本発明は、上記のような問題とバウンス時
やピッチ時には左右輪が同相で上下動しロール時には左
右輪が逆相で上下動する点に着目してなされたもので、
車両用サスペンション装置において、バウンス時やピッ
チ時には直進性や制動安定性を損なうトー変化を抑えな
がら、ロール時のみに大きなトー変化を与えて旋回性能
の向上を図ることを第1の課題とする。
【0006】また、車両用サスペンション装置におい
て、バウンス時やピッチ時には直進性や制動安定性を損
なうキャンバ変化を抑えながら、ロール時のみに大きな
キャンバ変化を与えて旋回性能の向上を図ることを第2
の課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため請求項1記載の車両用サスペンション装置では、
第1サスペンション部材の第1弾性体に形成されたA液
室及びB液室と、トー角を規定する第2サスペンション
部材の第2弾性体に形成された第2液室とに、左右輪の
第1サスペンション部材が同相に上下動する時は第2液
室への作動流体移動を抑え、左右輪の第1サスペンショ
ン部材が逆相に上下動する時は第2液室への作動流体移
動を促すように左右輪で関連を持たせる第1連通管及び
第2連通管を設けた。
【0008】すなわち、車輪を回転自在に支持するアク
スル部材と、前記アクスル部材に連結され、車体支持部
に第1弾性体を有する第1サスペンション部材と、前記
アクスル部材に連結され、車体支持部にトー角を規定す
る第2弾性体を有する第2サスペンション部材と、前記
第1弾性体に形成され、第1サスペンション部材の上下
動により一方の容積が縮小し他方の容積が拡大する一対
のA液室及びB液室と、前記第2弾性体に形成された第
2液室と、左輪のA液室と右輪のB液室と左右輪の一方
の第2液室を連通する第1連通管と、左輪のB液室と右
輪のA液室と左右輪の他方の第2液室を圧力伝達可能に
連通する第2連通管とを備えている。
【0009】上記第2の課題を解決するため請求項2記
載の車両用サスペンション装置では、第1サスペンショ
ン部材の第1弾性体に形成されたA液室及びB液室と、
キャンバ角を規定する第2サスペンション部材の第2弾
性体に形成された第2液室とに、左右輪の第1サスペン
ション部材が同相に上下動する時は第2液室への作動流
体移動を抑え、左右輪の第1サスペンション部材が逆相
に上下動する時は第2液室への作動流体移動を促すよう
に左右輪で関連を持たせる第1連通管及び第2連通管を
設けた。
【0010】すなわち、車輪を回転自在に支持するアク
スル部材と、前記アクスル部材に連結され、車体支持部
に第1弾性体を有する第1サスペンション部材と、前記
アクスル部材に連結され、車体支持部にキャンバ角を規
定する第2弾性体を有する第2サスペンション部材と、
前記第1弾性体に形成され、第1サスペンション部材の
上下動により一方の容積が縮小し他方の容積が拡大する
一対のA液室及びB液室と、前記第2弾性体に形成され
た第2液室と、左輪のA液室と右輪のB液室と左右輪の
一方の第2液室を連通する第1連通管と、左輪のB液室
と右輪のA液室と左右輪の他方の第2液室を圧力伝達可
能に連通する第2連通管とを備えている。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0012】バウンス時やピッチ時であって、左右輪の
第1サスペンション部材が同相に上下動する時には、左
輪のA液室と右輪のB液室と左右輪の一方の第2液室を
連通する第1連通管において、容積が拡大するA液室か
ら流出した作動流体が容積が縮小するB液室へと流入
し、第2液室への作動流体移動が抑えられるし、左輪の
B液室と右輪のA液室と左右輪の他方の第2液室を連通
する第2連通管においても同様に容積が拡大するA液室
から流出した作動流体が容積が縮小するB液室へと流入
し、第2液室への作動流体移動が抑えられる。
【0013】したがって、第2液室を有する第2弾性体
の作動流体による変形が抑えられ、このトー角を規定す
る第2弾性体を車体支持部に有する第2サスペンション
部材の変位がなく、トー変化が抑えられる。
【0014】ロール時であって、左右輪の第1サスペン
ション部材が逆相に上下動する時には、左輪のA液室と
右輪のB液室と左右輪の一方の第2液室を連通する第1
連通管において、共に容積が縮小するA液室とB液室か
ら流出した作動流体が第2液室へ流入し、左輪のB液室
と右輪のA液室と左右輪の他方の第2液室を連通する第
2連通管において、共に容積が拡大するA液室とB液室
へは第2液室から流出する作動流体が流入する。
【0015】したがって、左右輪の第2液室の一方は作
動流体の流入で、左右輪の第2液室の他方は作動流体の
流出で第2液室を有する第2弾性体が変形し、このトー
角を規定する第2弾性体を車体支持部に有する第2サス
ペンション部材が変位してトー変化が生じる。
【0016】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0017】バウンス時やピッチ時であって、左右輪の
第1サスペンション部材が同相に上下動する時には、左
輪のA液室と右輪のB液室と左右輪の一方の第2液室を
連通する第1連通管において、容積が拡大するA液室か
ら流出した作動流体が容積が縮小するB液室へと流入
し、第2液室への作動流体移動が抑えられるし、左輪の
B液室と右輪のA液室と左右輪の他方の第2液室を連通
する第2連通管においても同様に容積が拡大するA液室
から流出した作動流体が容積が縮小するB液室へと流入
し、第2液室への作動流体移動が抑えられる。
【0018】したがって、第2液室を有する第2弾性体
の作動流体による変形が抑えられ、このキャンバ角を規
定する第2弾性体を車体支持部に有する第2サスペンシ
ョン部材の変位がなく、キャンバ変化が抑えられる。
【0019】ロール時であって、左右輪の第1サスペン
ション部材が逆相に上下動する時には、左輪のA液室と
右輪のB液室と左右輪の一方の第2液室を連通する第1
連通管において、共に容積が縮小するA液室とB液室か
ら流出した作動流体が第2液室へ流入し、左輪のB液室
と右輪のA液室と左右輪の他方の第2液室を連通する第
2連通管において、共に容積が拡大するA液室とB液室
へは第2液室から流出する作動流体が流入する。
【0020】したがって、左右輪の第2液室の一方は作
動流体の流入で、左右輪の第2液室の他方は作動流体の
流出で第2液室を有する第2弾性体が変形し、このキャ
ンバ角を規定する第2弾性体を車体支持部に有する第2
サスペンション部材が変位してキャンバ変化が生じる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0022】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0023】図1は請求項1記載の本発明に対応する第
1実施例のダブルウィッシュボーン型の車両用リヤサス
ペンション装置を示す斜視図である。
【0024】図1において、図外の後輪を回転自在に支
持するアクスル1(アクスル部材に相当)は、車軸上方
位置に配置されるアッパーリンク2と、車体支持部の後
方に第1弾性体3aを有するA型アーム3(第1サスペ
ンション部材に相当)と、このA型アーム3に一端が固
定されたワインドアップリンク4と、車体支持部にトー
角を規定する第2弾性体5aを有するサイドロッド5
(第2サスペンション部材に相当)により、車体に対し
て上下方向に揺動可能に支持されている。
【0025】前記第1弾性体3aには、図2(イ) に示す
ように、A型アーム3のバウンド・リバウンドにより動
かない内筒からラバー部へ突設された2つの内筒側突起
部7,7と、A型アーム3のバウンド・リバウンドに伴
って動く外筒からラバー部へ突設された1つの外筒側突
起部8と、両突起部7,8に仕切られた位置に形成され
た上液室6aL,6aR(A液室)と、両突起部7,8
に仕切られた位置に形成された下液室6bL,6bR
(B液室)とを備えている。なお、Lは左側を示し、R
は右側を示す。
【0026】前記第2弾性体5aには、図3(イ) に示す
ように、車両外側の内部に第2液室9L,9Rが形成さ
れている。
【0027】そして、前記上液室6aRと下液室6bL
と第2液室9Lとは、互いに連通する第1連通管10a
により連通され、前記上液室6aLと下液室6bRと第
2液室9Rとは、互いに連通する第2連通管10bによ
り連通されている。
【0028】次に、作用を説明する。
【0029】(イ)上液室及び下液室の容積変化作用 バウンド・リバウンド時の上液室6aL,6aR及び下
液室6bL,6bRの容積変化作用を図2により説明す
る。
【0030】バウンド時には、固定の内筒突起部7に対
し外筒側突起部8がバウンドによるA型アーム3の動き
に伴って、図2(イ) の状態から図2(ロ) の状態へと変化
することで、上液室6aL,6aRは容積が拡大して作
動流体が流入し、下液室6bL,6bRは容積が縮小し
て作動流体が流出する。
【0031】リバウンド時には、バウンド時とは逆に、
固定の内筒突起部7に対し外筒側突起部8がリバウンド
によるA型アーム3の動きに伴って、図2(イ) の状態か
ら図2(ハ) の状態へと変化することで、上液室6aL,
6aRは容積が縮小して作動流体が流出し、下液室6b
L,6bRは容積が拡大して作動流体が流入する。
【0032】(ロ)バウンス時やピッチ時 まず、バウンス時やピッチ時(両輪同相入力)を考え
る。
【0033】左右輪のA型アーム3が車体に対し近づく
方向に変位する両輪バウンド時には、左輪の下液室6b
Lより流出した作動流体は、連通管10aを経て右輪の
上液室6aRに流入するため、サイドロッド5の第2液
室9Lへの作動流体の流入はない。また、右輪の下液室
6bRより流出した作動流体は、連通管10bを経て左
輪の上液室6aLに流入するため、サイドロッド5の第
2液室9Rへの作動流体の流入はない。
【0034】左右輪のA型アーム3が車体に対し離れる
方向に変位する両輪リバウンド時には、左輪の上液室6
aLより流出した作動流体は、連通管10bを経て右輪
の下液室6bRに流入するため、サイドロッド5の第2
液室9Rへの作動流体の流入はない。また、右輪の上液
室6aRより流出した作動流体は、連通管10aを経て
左輪の下液室6bLに流入するため、サイドロッド5の
第2液室9Lへの作動流体の流入はない。
【0035】よって、両輪が同相でバウンドあるいはリ
バウンドする時には、トー変化を規定する第2弾性体5
aの第2液室9L,9Rへの作動流体の移動がないこと
で、トー変化は生じない。
【0036】ちなみに、図5は両輪バウンド時のサスペ
ンションジオメトリ変化を示す模式図であり、各サスペ
ンション部材の車体支持位置の変化はほとんどなく、ア
クスル支持位置がバウンド運動に伴って変位するのみで
ある。
【0037】(ハ)ロール時 次に、ロール時(両輪逆相入力)を考える。
【0038】右旋回時(左輪バウンド,右輪リバウン
ド)、左輪の下液室6bLと右輪の上液室6aRは共に
容積が縮小し、作動流体は連通管10aに流出し、左輪
のサイドロッド5の第2弾性体5aの第2液室9Lへ導
かれ、第2液室9Lが図3(イ) から図3(ロ) へと変化
し、左輪のサイドロッド5が車両外側へ押され、左輪す
なわち旋回外輪がトーインへと変化する。
【0039】一方、左輪の上液室6aLと右輪の下液室
6bRは共に容積が拡大し、作動流体は連通管10bよ
り吸入される。よって、右輪のサイドロッド5の第2弾
性体5aの第2液室9Rから作動流体が流出し、第2液
室9Rが図4(イ) から図4(ロ)へと変化し、右輪のサイ
ドロッド5が車両内側へ引き込まれ、右輪すなわち旋回
内輪がトーアウトへと変化する。
【0040】ちなみに、図6は右旋回時のサスペンショ
ンジオメトリ変化を示す模式図であり、左輪がトーイン
で右輪がトーアウトに変化している様子が示されてい
る。
【0041】よって、右旋回時には、四輪操舵車におい
て後輪が同相転舵されるのと類似の状態となり、ステア
特性としては、アンダーステアが強まり、操縦安定性を
増すことができる。
【0042】なお、左旋回時にも、同様の作用により、
旋回外輪である右輪がトーインで旋回内輪である左輪が
トーアウトというようにトー変化をする。
【0043】次に、効果を説明する。
【0044】車両用リヤサスペンション装置において、
A型アーム3の第1弾性体3aに形成された上液室6a
L,6aR及び下液室6bL,6bRと、トー角を規定
するサイドロッド5の第2弾性体5aに形成された第2
液室9L,9Rとに、左右輪のA型アーム3,3が同相
に上下動する時は第2液室9L,9Rへの作動流体移動
を抑え、左右輪のA型アーム3,3が逆相に上下動する
時は第2液室9L,9Rへの作動流体移動を促すように
左右輪で関連を持たせる第1連通管10a及び第2連通
管10bを設けたため、バウンス時やピッチ時には直進
性や制動安定性を損なうトー変化を抑えながら、ロール
時のみに旋回外輪をトーインへ旋回内輪をトーアウトへ
と大きなトー変化を与えることで、旋回時に操縦安定性
の向上を図ることができる。
【0045】なお、悪路走行時における左右逆相入力時
には、入力自体が高周波であり、管路抵抗によってトー
変化は小さく抑えられ、問題はない。
【0046】(第2実施例)まず、構成を説明する。
【0047】図7は請求項2記載の本発明に対応する第
2実施例のダブルウィッシュボーン型の車両用リヤサス
ペンション装置を示す斜視図である。
【0048】図7において、図外の後輪を回転自在に支
持するアクスル1(アクスル部材に相当)は、車体支持
部にキャンバ角を規定する第2弾性体2aを有し車軸上
方位置に配置されるアッパーリンク2(第2サスペンシ
ョン部材に相当)と、車体支持部の後方に第1弾性体3
aを有するA型アーム3(第1サスペンション部材に相
当)と、このA型アーム3に一端が固定されたワインド
アップリンク4と、車軸の後方位置に配置されたサイド
ロッド5により、車体に対して上下方向に揺動可能に支
持されている。
【0049】前記第1弾性体3aには、図2(イ) に示す
ように、A型アーム3のバウンド・リバウンドにより動
かない内筒からラバー部へ突設された2つの内筒側突起
部7,7と、A型アーム3のバウンド・リバウンドに伴
って動く外筒からラバー部へ突設された1つの外筒側突
起部8と、両突起部7,8に仕切られた位置に形成され
た上液室6aL,6aR(A液室)と、両突起部7,8
に仕切られた位置に形成された下液室6bL,6bR
(B液室)とを備えている。
【0050】前記第2弾性体2aには、図8(イ) に示す
ように、車両内側の内部に第2液室11L,11Rが形
成されている。
【0051】そして、前記上液室6aRと下液室6bL
と第2液室11Lとは、互いに連通する第1連通管12
aにより連通され、前記上液室6aLと下液室6bRと
第2液室11Rとは、互いに連通する第2連通管12b
により連通されている。
【0052】次に、作用を説明する。
【0053】(イ)上液室及び下液室の容積変化作用 バウンド・リバウンド時の上液室6aL,6aR及び下
液室6bL,6bRの容積変化作用は、図2に示すよう
に、第1実施例の場合と同様であり説明を省略する。
【0054】(ロ)バウンス時やピッチ時 まず、バウンス時やピッチ時(両輪同相入力)を考え
る。
【0055】左右輪のA型アーム3が車体に対し近づく
方向に変位する両輪バウンド時には、左輪の下液室6b
Lより流出した作動流体は、連通管12aを経て右輪の
上液室6aRに流入するため、アッパーリンク2の第2
液室11Lへの作動流体の流入はない。また、右輪の下
液室6bRより流出した作動流体は、連通管12bを経
て左輪の上液室6aLに流入するため、アッパーリンク
2の第2液室11Rへの作動流体の流入はない。
【0056】左右輪のA型アーム3が車体に対し離れる
方向に変位する両輪リバウンド時には、左輪の上液室6
aLより流出した作動流体は、連通管12bを経て右輪
の下液室6bRに流入するため、アッパーリンク2の第
2液室11Rへの作動流体の流入はない。また、右輪の
上液室6aRより流出した作動流体は、連通管12aを
経て左輪の下液室6bLに流入するため、アッパーリン
ク2の第2液室11Lへの作動流体の流入はない。
【0057】よって、両輪が同相でバウンドあるいはリ
バウンドする時には、キャンバ変化を規定する第2弾性
体 の第2液室11L,11Rへの作動流体の移動が
ないことで、キャンバ変化は生じない。
【0058】ちなみに、図10は両輪バウンド時のサス
ペンションジオメトリ変化を示す模式図であり、各サス
ペンション部材の車体支持位置の変化はほとんどなく、
アクスル支持位置がバウンド運動に伴って変位するのみ
である。
【0059】(ハ)ロール時 次に、ロール時(両輪逆相入力)を考える。
【0060】右旋回時(左輪バウンド,右輪リバウン
ド)、左輪の下液室6bLと右輪の上液室6aRは共に
容積が縮小し、作動流体は連通管12aに流出し、左輪
のアッパーリンク2の第2弾性体2aの第2液室11L
へ導かれ、第2液室11Lが図8(イ) から図8(ロ) へと
変化し、左輪のアッパーリンク2が車両内側に引き込ま
れ、左輪すなわち旋回外輪がネガティブキャンバへと変
化する。
【0061】一方、左輪の上液室6aLと右輪の下液室
6bRは共に容積が拡大し、作動流体は連通管12bよ
り吸入される。よって、右輪のアッパーリンク2の第2
弾性体2aの第2液室11Rから作動流体が流出し、第
2液室11Rが図9(イ) から図9(ロ) へと変化し、右輪
のアッパーリンク2が車両外側へ押され、右輪すなわち
旋回内輪がポジティブキャンバへと変化する。
【0062】ちなみに、図11は右旋回時のサスペンシ
ョンジオメトリ変化を示す模式図であり、左輪がネガテ
ィブキャンバで右輪がポジティブキャンバに変化してい
る様子が示されている。
【0063】よって、強制的にキャンバ角の制御を行な
わない場合、右旋回時には、バウンド運動する旋回外輪
側でポジティブキャンバに変化し、リバウンド運動する
旋回内輪側でネガティブキャンバに変化し、このキャン
バ変化でコーナリングフォースと反対方向にキャンバス
ラストが生じて旋回限界を低くするが、上記キャンバ角
の制御により旋回外輪及び旋回内輪でのキャンバ変化が
抑えられ、旋回限界性能を高めることができる。
【0064】なお、左旋回時にも、同様の作用により、
旋回外輪である右輪がネガティブキャンバで旋回内輪で
ある左輪がポジティブキャンバというようにキャンバ変
化をする。
【0065】次に、効果を説明する。
【0066】車両用リヤサスペンション装置において、
A型アーム3の第1弾性体3aに形成された上液室6a
L,6aR及び下液室6bL,6bRと、キャンバ角を
規定するアッパーリンク2の第2弾性体2aに形成され
た第2液室11L,11Rとに、左右輪のA型アーム
3,3が同相に上下動する時は第2液室11L,11R
への作動流体移動を抑え、左右輪のA型アーム3,3が
逆相に上下動する時は第2液室11L,11Rへの作動
流体移動を促すように左右輪で関連を持たせる第1連通
管12a及び第2連通管12bを設けたため、バウンス
時やピッチ時には直進性や制動安定性を損なうキャンバ
変化を抑えながら、ロール時のみに旋回外輪をポジティ
ブキャンバへ旋回内輪をネガティブキャンバへと大きな
キャンバ変化を与えることで、旋回時に旋回限界性能の
向上を図ることができる。
【0067】なお、悪路走行時における左右逆相入力時
には、入力自体が高周波であり、管路抵抗によってキャ
ンバ変化は小さく抑えられ、問題はない。
【0068】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0069】例えば、実施例ではリヤサスペンション装
置への適用例を示したが、フロントサスペンション装置
に適用しても良いし、また、様々なタイプのサスペンシ
ョン装置に適用することができる。
【0070】また、連通管は液室間を直接的に連通させ
るのではなく、最大変位量がストッパーにより規制され
るフリーピストンを介して間接的に連通させて液圧を伝
達させる様構成してもよい。
【0071】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にあっては、車両
用サスペンション装置において、第1サスペンション部
材の第1弾性体に形成されたA液室及びB液室と、トー
角を規定する第2サスペンション部材の第2弾性体に形
成された第2液室とに、左右輪の第1サスペンション部
材が同相に上下動する時は第2液室への作動流体移動を
抑え、左右輪の第1サスペンション部材が逆相に上下動
する時は第2液室への作動流体移動を促すように左右輪
で関連を持たせる第1連通管及び第2連通管を設けたた
め、バウンス時やピッチ時には直進性や制動安定性を損
なうキャンバ変化を抑えながら、ロール時のみに大きな
トー変化を与えて旋回性能の向上を図ることができると
いう効果が得られる。
【0072】請求項2記載の本発明にあっては、車両用
サスペンション装置において、第1サスペンション部材
の第1弾性体に形成されたA液室及びB液室と、キャン
バ角を規定する第2サスペンション部材の第2弾性体に
形成された第2液室とに、左右輪の第1サスペンション
部材が同相に上下動する時は第2液室への作動流体移動
を抑え、左右輪の第1サスペンション部材が逆相に上下
動する時は第2液室への作動流体移動を促すように左右
輪で関連を持たせる第1連通管及び第2連通管を設けた
ため、バウンス時やピッチ時には直進性や制動安定性を
損なうキャンバ変化を抑えながら、ロール時のみに大き
なキャンバ変化を与えて旋回性能の向上を図ることがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の車両用リヤサスペンション
装置を示す斜視図である。
【図2】第1弾性体の上液室及び下液室の容積変化状態
を(イ) 通常時,(ロ) バウンド時,(ハ) リバウンド時のそ
れぞれによりあらわした図である。
【図3】第1実施例装置で右旋回時における左輪の第2
弾性体の第2液室の容積変化状態を(イ) 通常時,(ロ) 旋
回時のそれぞれによりあらわした図である。
【図4】第1実施例装置で右旋回時における右輪の第2
弾性体の第2液室の容積変化状態を(イ) 通常時,(ロ) 旋
回時のそれぞれによりあらわした図である。
【図5】第1実施例装置での両輪バウンド時のサスペン
ションジオメトリ変化を示す概略斜視図である。
【図6】第1実施例装置での右旋回時のサスペンション
ジオメトリ変化を示す概略斜視図である。
【図7】本発明第2実施例の車両用リヤサスペンション
装置を示す斜視図である。
【図8】第2実施例装置で右旋回時における左輪の第2
弾性体の第2液室の容積変化状態を(イ) 通常時,(ロ) 旋
回時のそれぞれによりあらわした図である。
【図9】第2実施例装置で右旋回時における右輪の第2
弾性体の第2液室の容積変化状態を(イ) 通常時,(ロ) 旋
回時のそれぞれによりあらわした図である。
【図10】第2実施例装置での両輪バウンド時のサスペ
ンションジオメトリ変化を示す概略斜視図である。
【図11】第2実施例装置での右旋回時のサスペンショ
ンジオメトリ変化を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 アクスル(アクスル部材) 2 アッパーリンク 3 A型アーム(第1サスペンション部材) 3a 第1弾性体 5 サイドロッド(第2サスペンション部材) 5a 第2弾性体 6aL,6aR 上液室(A液室) 6bL,6bR 下液室(B液室) 9L,9R 第2液室 10a 第1連通管 10b 第2連通管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪を回転自在に支持するアクスル部材
    と、 前記アクスル部材に連結され、車体支持部に第1弾性体
    を有する第1サスペンション部材と、 前記アクスル部材に連結され、車体支持部にトー角を規
    定する第2弾性体を有する第2サスペンション部材と、 前記第1弾性体に形成され、第1サスペンション部材の
    上下動により一方の容積が縮小し他方の容積が拡大する
    一対のA液室及びB液室と、 前記第2弾性体に形成された第2液室と、 左輪のA液室と右輪のB液室と左右輪の一方の第2液室
    を圧力伝達可能に連通する第1連通管と、 左輪のB液室と右輪のA液室と左右輪の他方の第2液室
    を圧力伝達可能に連通する第2連通管と、 を備えていることを特徴とする車両用サスペンション装
    置。
  2. 【請求項2】 車輪を回転自在に支持するアクスル部材
    と、 前記アクスル部材に連結され、車体支持部に第1弾性体
    を有する第1サスペンション部材と、 前記アクスル部材に連結され、車体支持部にキャンバ角
    を規定する第2弾性体を有する第2サスペンション部材
    と、 前記第1弾性体に形成され、第1サスペンション部材の
    上下動により一方の容積が縮小し他方の容積が拡大する
    一対のA液室及びB液室と、 前記第2弾性体に形成された第2液室と、 左輪のA液室と右輪のB液室と左右輪の一方の第2液室
    を圧力伝達可能に連通する第1連通管と、 左輪のB液室と右輪のA液室と左右輪の他方の第2液室
    を圧力伝達可能に連通する第2連通管と、 を備えていることを特徴とする車両用サスペンション装
    置。
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