JPH0664114A - ポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板

Info

Publication number
JPH0664114A
JPH0664114A JP4224070A JP22407092A JPH0664114A JP H0664114 A JPH0664114 A JP H0664114A JP 4224070 A JP4224070 A JP 4224070A JP 22407092 A JP22407092 A JP 22407092A JP H0664114 A JPH0664114 A JP H0664114A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate resin
coating layer
front plate
vending machine
ultraviolet absorber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4224070A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiichi Tsuruta
▲よし▼一 鶴田
Shinichi Nakayama
伸一 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP4224070A priority Critical patent/JPH0664114A/ja
Publication of JPH0664114A publication Critical patent/JPH0664114A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性、耐衝撃性、耐候性および難燃性に優
れ、かつリサイクル使用しても透明性を損なわないポリ
カ−ボネ−ト樹脂製の自動販売機前面板を提供する。 【構成】 ポリカ−ボネ−ト樹脂からなる基板層と、こ
の基板層の片面もしくは両面に被覆層の厚み(μm)×
紫外線吸収剤濃度(重量%)=60〜600を満足する
濃度で紫外線吸収剤を含むポリカ−ボネ−ト樹脂からな
る被覆層とから構成されるポリカ−ボネ−ト樹脂製自動
販売機前面板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動販売機前面板に関す
る。さらに詳しくは、透明性、耐衝撃性、耐候性および
難燃性に優れ、かつリサイクル使用しても透明性を損な
わないポリカ−ボネ−ト樹脂製自動販売機前面板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動販売機設置台数の急速な増加
が見られ、さらに販売商品の展示しやすさから、前面板
はほぼ全体が透明プラスチック化される傾向にある。こ
のため、自動販売機前面板用の樹脂板の需要が急激に伸
びてきた。この自動販売機前面板の用途には、始め、透
明性、外観の美麗さ、耐候性、成形加工性に優れた一般
アクリル樹脂板が多く用いられた。ところが、自動販売
機前面板の大型化や形状複雑化に対応して絞り加工成形
が一般的となったが、この際にコ−ナ−部が薄肉化して
割れやすくなるという問題があり、さらに設置された自
動販売機の前面板がいたずらで割られたりするなどの問
題があり、前面板の耐衝撃性の改良が求められていた。
【0003】このため、最近は自動販売機前面板用に耐
衝撃性アクリル樹脂板が用いられることが多くなってき
た。即ち、耐衝撃性アクリル樹脂板を用いることによっ
て、透明性、耐衝撃性および耐候性についてはほぼ実用
的なレベルに達したものと考えられる。特開平3−30
945号公報には、さらに耐候性を改良するために耐衝
撃性アクリル樹脂基板部と高耐候性透明性熱可塑性樹脂
積層部からなる積層シ−トが提案されている。
【0004】ところが、最近、自動販売機前面板に対す
る材料特性として難燃化の要望が高まりつつある情勢と
なってきた。ここで、上記の耐衝撃性アクリル樹脂に難
燃剤を添加してシ−ト化した場合、ある程度の難燃性は
付与できるものの、板の外観、耐熱性、剛性あるいは耐
候性の低下が見られ、実用上は必ずしも満足できるもの
ではなかった。
【0005】さて、ポリカ−ボネ−ト樹脂は透明性、耐
衝撃性、耐熱性および難燃性等に優れていることからド
−ム、ア−ケ−ド等の建築用資材や腰板、防音壁等の道
路用資材、風防、看板、カ−ブミラ−等の成形雑貨用資
材等に広く用いられており、今後も用途の拡大が期待さ
れている。そこで、このポリカ−ボネ−ト樹脂を用いれ
ば、自動販売機前面板に要求される諸物性のうち、透明
性は従来の耐衝撃性アクリル樹脂板に近く、耐衝撃性、
難燃性、さらには耐熱性についてはより良好な性能の板
が得られるであろうと期待できる。
【0006】しかしながら、特に屋外で用いられる自動
販売機の前面板については、耐候性に優れていることが
必要であるが、一般にポリカ−ボネ−ト樹脂の耐候性は
アクリル樹脂に比べて劣り、屋外に暴露されると黄変や
白化・失透が発生しやすい。そこで、ポリカ−ボネ−ト
の耐候性を改良するための検討が様々になされており、
例えば、ポリカ−ボネ−ト等の樹脂基材を紫外線吸収剤
を含んだアクリル樹脂で被覆する手法が報告されてき
た。(例えば特公昭47−19119号公報、特公昭5
5−27848号公報,特開昭55−59929号公
報)。
【0007】これらの方法により、ポリカ−ボネ−ト樹
脂の耐候性は確かに改良されうるが、積層板製造時に発
生する耳板や、自動販売機前面板を成形加工する際に発
生する端材を原料に混合して有効利用をはかったり、さ
らには自動販売機前面板そのものをリサイクル使用しよ
うとすると、基板層のポリカ−ボネ−ト樹脂と被覆層の
アクリル樹脂とは非相容性のため、混合時に白濁して透
明性樹脂としての再利用ができないという大きな問題が
浮上してきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような自動販売機前面板をめぐる諸問題を解決する、
透明性、耐衝撃性、耐候性および難燃性に優れ、かつリ
サイクル使用しても透明性を損なわないポリカ−ボネ−
ト樹脂製自動販売機前面板を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の紫
外線吸収剤を特定量含むポリカーボネート樹脂被覆層を
ポリカーボネート樹脂基板層の少なくとも片面に設ける
ことによって、ポリカーボネート樹脂本来の透明性、耐
衝撃性、耐熱性および難燃性を損なうことなく、耐候性
を改良し、さらに積層板のリサイクル使用が可能である
ことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0010】すなわち本発明は、ポリカーボネート樹脂
からなる基板層と、この基板層の片面もしくは両面に被
覆層の厚み(μm)×紫外線吸収剤濃度(重量%)=6
0〜600を満足する濃度で紫外線吸収剤を含むポリカ
ーボネート樹脂からなる被覆層とから構成されることを
特徴とするポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板、
である。
【0011】本発明におけるポリカーボネート樹脂は、
ビスフェノールAに代表される二価のフェノール系化合
物から誘導される重合体が用いられる。ポリカーボネー
ト樹脂の製造方法については特に限定せず、ホスゲン
法、エステル交換法あるいは固相重合法のいずれにより
製造されたものでも使用できる。分子量についても特に
限定はしないが、押出成形により所望の厚みのシートを
作り、これを熱成形して自動販売機前面板を製造すると
いう観点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー法(GPC法)を用い、単分散ポリスチレンを標準と
した検量線から求めた重量平均分子量が2〜7万のもの
が好ましく、3〜6万のものが特に好ましい。さらに、
本発明における基板層と被覆層のポリカーボネート樹脂
は、同じグレードのものであっても、分子量が異なるも
のであってもよい。
【0012】本発明における基板層は上記のポリカーボ
ネート樹脂からなるが、成形加工時の熱分解性や熱着色
性を改良するため各種の酸化防止剤を添加することもで
きる。各種の紫外線吸収剤を配合することももちろん可
能である。また、有機系あるいは無機系の染料やブルー
イング剤を配合して着色することもさしつかえない。本
発明における被覆層は、ポリカーボネート樹脂と紫外線
吸収剤とからなる。ここで、紫外線吸収剤として分子量
が好ましくは400以上のものを用いると、該紫外線吸
収剤は高沸点で揮発しにくく、高温成形時にも飛散しに
くいため、比較的少量の添加で効果的に耐候性を改良す
ることができる。また、特に薄い被覆層から基板層への
移行性も小さく、積層板の表面にも析出しにくいため、
含有された紫外線吸収剤量が長時間維持され、耐候性改
良効果の持続性に優れるなどの点から好ましい。紫外線
吸収剤としては、ベンゾトリアゾ−ル系、2−ヒドロキ
シベンゾフェノン系またはサリチル酸フェニルエステル
系のもの等が挙げられる。
【0013】例えば、2−(5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキ
シ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−
t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール等のトリアゾ−ル類、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベ
ンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類を例示することが
できる。
【0014】特に分子量が400以上の紫外線吸収剤と
しては、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α
−ジメチルベンジル)フェニル]−2−ベンゾトリアゾ
ール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−
テトラブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)フェノール]等のベンゾトリアゾール系、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケ−ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケ−ト等のヒンダ−ドアミン系、
さらには2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、1−
[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン等の分子内にヒンダ−ドフェノ−ルとヒ
ンダ−ドアミンの構造を共に有するハイブリッド系のも
のが挙げられ、これらは単独で、あるいは2種以上を併
用して使用することができる。
【0015】これらのうちでも、2−[2−ヒドロキシ
−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニ
ル]−2−ベンゾトリアゾールや2,2−メチレンビス
[4−(1,1,3,3−テトラブチル)−6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]が好ま
しく、後者が特に好ましい。本発明は、被覆層に紫外線
吸収剤を濃縮して存在させることにより、樹脂板全体に
対する紫外線吸収剤量を低減でき、かつ効果的にポリカ
−ボネ−ト基盤層の耐候性を改良することができるとこ
ろに最大の特徴がある。単純に紫外線吸収剤を添加した
ポリカ−ボネ−ト樹脂を板に成形した場合には、紫外線
吸収剤量を極端に多くしないと耐候性が改良されないた
め、透明性の低下、紫外線吸収剤特有の黄着色、機械的
強度の低下といった問題を招き実用的でない。
【0016】本発明の被覆層に含有される紫外線吸収剤
の濃度は、被覆層の厚み(μm)×紫外線吸収剤濃度
(重量%)=60〜600を満足することが必要であ
る。この条件を満足する範囲で、紫外線吸収剤の濃度と
被覆層の厚みは基板層を紫外線から効果的に遮断しうる
ように、さらに加熱成形後の紫外線吸収剤の残存量をも
考慮して決定すればよい。
【0017】即ち、被覆層の厚みが厚ければ、被覆層中
の紫外線吸収剤の濃度は相対的に低く、被覆層の厚みが
薄ければ、濃度は高くする必要がある。被覆層の厚み
(μm)×紫外線吸収剤濃度(重量%)の数値が60未
満の場合は、得られる前面板の耐候性が不足し、一方、
600を超えても耐候性改良効果に有意差が無いばかり
か、かえって機械的強度の低下を招き、さらに被覆層が
紫外線吸収剤特有の着色を呈するようになり、いずれも
好ましくない。一例として、紫外線吸収剤を5重量%含
むポリカ−ボネ−ト樹脂を厚さ40μmで被覆層とした
場合、その積は200となる。
【0018】本発明における被覆層の厚みは、前述の条
件を満足するように選ばれるが、実用上は10〜100
μmの範囲が好ましく、20〜80μmの範囲がさらに
好ましい。被覆層の厚みが10μm未満では、基板層を
均一に被覆することが難しく、一方100μmを越えて
被覆層を設けても、耐候性改良効果に顕著な向上が見ら
れないばかりか、板の機械的強度を低下させ好ましくな
い。
【0019】本発明における被覆層を形成するに当たっ
ては、あらかじめポリカーボネート樹脂と紫外線吸収剤
を混合しておくことが好ましい。混合方法については、
特に制限は無く、ドラムドラムブレンダー、ヘンシェル
ミキサーなどでドライブレンドする方法や、混合したあ
と押出機を通してペレット化する方法、あるいはポリカ
ーボネート樹脂を押出機を用いて押出しながら、紫外線
吸収剤を定量ポンプにて押出機に注入し、内部で混合す
る方法等のいずれを用いることも可能である。
【0020】さらに、本発明における被覆層には成形加
工時の熱分解性や熱着色性を改良するために各種の酸化
防止剤を添加することもできる。また帯電防止剤を加え
て、前面板に帯電防止性能を与えることも可能である。
本発明における基板層および被覆層からなる自動販売機
前面板の全体厚みは、一般に1〜5mmであり、2〜3
mmの厚みのものがよく用いられる。
【0021】本発明における基板層および被覆層からな
る自動販売機前面板を製造するための方法については、
特に制限がない。例えば、基板層および被覆層の原料樹
脂を同時に溶融押出してシ−ト化する共押出法や、押出
成形されたポリカ−ボネ−ト樹脂基板層に被覆層の原料
樹脂をTダイより溶融押出しラミネ−トする方法、あら
かじめフィルム状に成形された被覆層をポリカ−ボネ−
ト樹脂基板層に加熱ロ−ル間で連続的にラミネ−トする
方法、シ−ト状に成形されたポリカ−ボネ−ト樹脂基板
層とフィルム状に成形された被覆層をプレスで熱圧着す
る方法等を用いて、まずポリカーボネート樹脂積層板を
作製し、この積層板を真空成形等により自動販売機前面
板に加工するのが一般的な製造方法である。あるいは真
空成形時に基板層と被覆層を積層して一体化する方法な
ども用いうる。
【0022】積層板の作製においては、共押出法が積層
時に両層の流動性を合わせ、均一にすることができるの
で、両層の密着性が良く成形歪みも類似になるなどの点
で優れている。この共押出法では、通常の押出機を2ま
たは3台使い、基板層は60mmφや90mmφ等の大
型押出機から、被覆層は30mmφや40mmφ等の小
型押出機から溶融押出しして実施される。基板層および
被覆層の厚みの制御は、2または3台の押出機の押出量
と、押出機出口側のポリッシングロ−ルのロ−ル間距離
で調整しうる。また、基板層および被覆層との流動性を
合わせることが必要であるが、これはそれぞれの押出機
およびダイスの温度を調整することで実施できる。
【0023】
【実施例】以下に実施例、比較例を用いて本発明の効果
をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何
ら制限されるものではない。なお、各実施例および比較
例で用いた評価、試験方法を以下に示す。 (1)ヘイズ 積分球式ヘイズメ−タ−を使用して、厚さ3mmの試験
片の23℃におけるヘイズを測定した。 (2)黄色度(YI) JIS K7103に基づき、厚さ3mmの試験片の黄
色度を測定した。 (3)落錘衝撃強度 重さ5kgの鋼球を1mの高さから落下させて、前面板
の白化や割れの有無を観察した。 (4)耐候性 スガ試験機製のサンシャインウエザ−メ−タ−(以下S
WOMと略す)でサンシャインス−パ−ロングライフカ
−ボンを使用し、温度は62℃一定で、降雨無し(2時
間)、降雨有り(18分)のサイクルを繰り返す条件下
で1000時間照射後のサンプルを黄色度で評価した。 (5)難燃性 UL94規格に基づき垂直試験での燃焼性を判定し、不
合格の場合は、さらに水平試験での燃焼性を判定した。 (6)リサイクル性 積層板を粉砕し、30mmφベント付2軸押出機(ナカ
タニ機械製、商品名 A型)を用いて270℃で押出、
造粒した。得られたペレットをコンプレッショ ン成
形して3mm板を作製し、透明性を目視で評価した。
【0024】
【実施例1】 (1)被覆層用樹脂の調製 ポリカ−ボネ−ト樹脂としてバイエル社製 商品名 マ
クロロン#3103を95重量%、紫外線吸収剤として
旭電化工業製 商品名 MARK LA−31を5重量
%の割合でドラムブレンダ−内で予備混合し、さらに3
0mmベント付2軸押出機(ナカタニ機械製 商品名
A型)を用いて270℃で押出・造粒した。 (2)積層板の作製と評価 被覆層原料として(1)で調製した樹脂を用い、基板層
原料として上記マクロロン#3103 を用いて、共押
出法で積層板を成形した。
【0025】即ち、基板層用として、バレル直径110
mm、スクリュ−のL/D=32の押出機を用いシリン
ダ−温度280℃で押出し、一方、被覆層用としては、
バレル直径30mm、スクリュ−のL/D=32の押出
機を用いてシリンダ−温度270℃で押出し、フィード
ブロックタイプのダイ(温度270℃)を用いて基盤層
の両面に被覆層を設けた2種3層の積層板(長さ130
0mm、巾1100mm)を試作した。
【0026】積層板の厚みは3mmを目標としてポリッ
シングロ−ルの間隔で調整した。また、被覆層の厚みは
最初に着色した被覆層樹脂を流し、各押出機の吐出量を
調整して所定の厚みに制御できたところで本来の無着色
被覆層樹脂を押出すことによって行った。この積層板の
構成を表1に示した。この積層板の透明性、耐候性、難
燃性およびリサイクル性を評価した結果を表1に示し
た。 (3)自動販売機前面板の作製と評価 上記(2)で得られた積層板を用い、400℃のヒ−タ
−で10秒間加熱した後、突き上げ成形を行い、自動販
売機前面板を作製した。
【0027】この前面板の耐衝撃性を評価した結果を表
1に示した。
【0028】
【実施例2〜6】被覆層に配合する紫外線吸収剤の量、
被覆層の厚みを表1に示す通りに変えた以外は、実施例
1と同様に実施した。結果を表1に示した。
【0029】
【実施例7】基盤層原料として帝人化成製 商品名 パ
ンライトKN−1300 を用いた以外は、実施例1と
同様に実施した。結果を表1に示した。
【0030】
【比較例1】被覆層を設けず、ポリカ−ボネ−ト樹脂単
独で押出板を作製し、評価した。結果を表2に示した。
【0031】
【比較例2〜3】被覆層に配合する紫外線吸収剤の種類
と量、被覆層の厚みを表2に示す通りに変えた以外は、
実施例1と同様に実施した。結果を表2に示した。
【0032】
【比較例4】被覆層原料として、一般アクリル樹脂の旭
化成工業(株)製 商品名 デルパウダー70H に前
記の紫外線吸収剤 MARK LA−31 を3%配合
・混練したペレットを用いた以外は、実施例1と同様に
実施した。結果を表2に示した。
【0033】
【比較例5】一般アクリル樹脂(旭化成工業(株)製
商品名 デルパウダ−70H)80重量%とアクリルゴ
ム(旭化成工業(株)製 商品名 デルパウダ−SR)
20重量%をドラムブレンダ−内で予備混合し、さらに
30mmベント付2軸押出機(ナカタニ機械製 商品名
A型)を用いて260℃でTダイより押出して厚み3
mmの耐衝撃性アクリル樹脂シ−トを作製した。評価結
果を表2に示した。
【0034】
【比較例6】一般アクリル樹脂(旭化成工業(株)製
商品名 デルパウダ−70H)80重量%とアクリルゴ
ム(旭化成工業(株)製 商品名 デルパウダ−SR)
20重量%からなる樹脂100重量部に対して、難燃剤
(大八化学工業製 商品名CR900)を15部配合し
た以外は、比較例6と同様に実施した。評価結果を表2
に示した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明は、透明性、耐衝撃性、耐候性お
よび難燃性に優れ、かつ従来工業的に不可能であった、
リサイクル使用しても透明性を損なわないポリカーボネ
ート樹脂製自動販売機前面板を提供しうる。さらに、自
動販売機前面板に類似の用途である看板、屋外使用のデ
ィスプレイあるいは車輌外装品(バイザーやフィニッシ
ャー等)にも応用されることが期待できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカ−ボネ−ト樹脂からなる基板層
    と、この基板層の片面もしくは両面に被覆層の厚み(μ
    m)×紫外線吸収剤濃度(重量%)=60〜600を満
    足する濃度で紫外線吸収剤を含むポリカ−ボネ−ト樹脂
    からなる被覆層とから構成されることを特徴とするポリ
    カ−ボネ−ト樹脂製自動販売機前面板。
JP4224070A 1992-08-24 1992-08-24 ポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板 Pending JPH0664114A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4224070A JPH0664114A (ja) 1992-08-24 1992-08-24 ポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4224070A JPH0664114A (ja) 1992-08-24 1992-08-24 ポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0664114A true JPH0664114A (ja) 1994-03-08

Family

ID=16808097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4224070A Pending JPH0664114A (ja) 1992-08-24 1992-08-24 ポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0664114A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0716919A3 (de) * 1994-12-16 1996-12-27 Bayer Ag UV-geschütze, mehrschichtige Polycarbonatplatten
FR2837914A1 (fr) * 2002-03-29 2003-10-03 Air Liquide Bloc allumeur pour chalumeau et chalumeau le comprenant
JP2010052213A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Sumitomo Dow Ltd 抗菌性を有する積層シート
JP2019185628A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 株式会社ディーエイチシー カプセル商品自動販売機

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0716919A3 (de) * 1994-12-16 1996-12-27 Bayer Ag UV-geschütze, mehrschichtige Polycarbonatplatten
FR2837914A1 (fr) * 2002-03-29 2003-10-03 Air Liquide Bloc allumeur pour chalumeau et chalumeau le comprenant
JP2010052213A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Sumitomo Dow Ltd 抗菌性を有する積層シート
JP2019185628A (ja) * 2018-04-17 2019-10-24 株式会社ディーエイチシー カプセル商品自動販売機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101374656B (zh) 在层压安全玻璃中使用的热塑性树脂组合物
DE112006002276T5 (de) Mehrschichtige Thermoplastfilme und Verfahren zu ihrer Herstellung
US9074092B2 (en) Miscible polyester blends utilizing recycled polyesters
US6265072B1 (en) UV-stabilized polymeric structures
WO2009104399A1 (ja) 成形用樹脂シート及び成形体
JPH11507965A (ja) 結晶性熱可塑性樹脂の紫外線安定化した透明な非晶質シート
CN112005133B (zh) 光扩散成型体和透明屏用膜
WO2018199161A1 (ja) 熱可塑性樹脂多層フィルムとその製造方法および積層体
TW200533699A (en) Molded polycarbonate articles having improved optical and processing properties
KR100693972B1 (ko) 폴리카보네이트 성형 화합물
JPH0664114A (ja) ポリカーボネート樹脂製自動販売機前面板
JP2007153932A (ja) ポリカーボネート樹脂組成物およびその成形品
JP3904262B2 (ja) 積層体
JPH10138435A (ja) 耐候性改良ポリカーボネート積層シート
KR102203684B1 (ko) 복합시트
JPH1044356A (ja) ポリカーボネート積層シート
JPH0671832A (ja) 防音壁用ポリカーボネート樹脂積層板
JPH10166512A (ja) 自動販売機前面板
JPH09176476A (ja) 耐紫外線性ポリカーボネート樹脂組成物
CN101205307B (zh) 单层或多层的稳定聚酯膜
JP2019167433A (ja) 艶消しフィルム、及び、これを用いた艶消し積層フィルム等
JP3371992B2 (ja) ポリカーボネート共押出製品およびその共押出方法
JP2005319774A (ja) 耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体及びその製造方法
JPH1044357A (ja) 撥水性積層シート
US6569531B1 (en) Additive-containing molded resin and process for producing the same

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20001031