JP2005319774A - 耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体及びその製造方法 - Google Patents

耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない紫外線吸収剤の添加で耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体を提供する。
【解決手段】 ポリカーボネート樹脂(A)層の少なくとも一方の面に、高濃度紫外線吸収剤を含有させたポリカーボネート樹脂(B)層を吐出量から算出した片面当たりの平均厚みが20〜100μmとなるように共押出によって積層させた積層体であって、紫外線吸収剤濃度が(A)層と(B)層との界面付近において下式(1)を満足する濃度勾配を持ったポリカーボネート樹脂積層体(C)。15X0.2≦Y≦15X0.5 (1)(式中、Xは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し、±10%の紫外線吸収剤濃度である層厚み(μm)であり、Yは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し、−10%から、(A)層の平均紫外線吸収剤濃度に対し、+10%の紫外線吸収剤濃度まで傾斜的に濃度勾配を有する層厚み(μm)である)
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体に関する。さらに詳しくは、ポリカーボネート樹脂本来の特性を損なうことなく、共押出法により成形された耐候性ポリカーボネート樹脂積層体に関する。
ポリカーボネート樹脂は、優れた透明性と機械的強度、高い熱変形温度を有し、寸法安定性、加工性及び自己消火性に優れていることより、自動車窓ガラス材料や光学材料として多くの用途で使用されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂は、耐候性に劣るため、直射日光などに曝される屋外用途の場合には衝撃強度の低下や黄変すると云う問題点を有している。これらの問題点を改善する方法として、ポリカーボネート樹脂に紫外線吸収剤を配合した樹脂組成物が知られているが、長時間屋外使用時の衝撃強度の低下や黄変の問題を解決できなかった。また、ポリカーボネート樹脂層を耐候性に優れたアクリル樹脂層で被覆した積層体が開示されている(特許文献1)が、両樹脂の屈折率が異なるため、リサイクルの目的で積層体の耳や使用済み積層体を粉砕、溶融、混練、成形を行うと透明性が低下するという問題があった。また、多量に紫外線吸収剤を配合したポリカーボネート樹脂組成物とポリカーボネート樹脂を共押出することにより、リサイクル時の透明性の低下を防止した共押出シートが開示されている(特許文献2)が、多量に紫外線吸収剤を配合した樹脂組成物の熱安定性の低下や初期着色という問題があった。
そして、紫外線吸収剤を含有したポリカーボネート樹脂組成物の熱安定性低下や初期着色を改良するため、さらに特定のリン系化合物及びフェノール系化合物を併用した樹脂組成物を表層としたポリカーボネート共押出製品が開示されている(特許文献3)が、初期着色の低下や長時間屋外使用後の黄変の問題を解決出来なかった。また、基層部をポリカーボネート樹脂および/またはジカルボン酸系重縮合成分とグリコール系縮合成分とを重縮合させて得られるポリエステル樹脂を含有する樹脂組成とし、表層部を平均分子量が15,000〜23,000の範囲にあるポリカーボネート樹脂100重量部に対し紫外線吸収剤を3重量部〜25重量部含有する樹脂組成として、基層部と表層部とを共押出成形法により積層一体化して透明複層樹脂積層体が開示されている(特許文献4)が、この場合も紫外線吸収剤の配合率が高く、熱安定性や初期着色の点で満足できなかった。さらに、ポリカーボネート樹脂からなるコア層及び該コア層の少なくとも片面に存在するポリカーボネート樹脂からなるカバー層が共押出しにより成形されたポリカーボネート樹脂成形物において、上記カバー層が、特定のトリアジン系光安定剤を添加した樹脂組成物からなるポリカーボネート樹脂成形物が開示されている(特許文献5)が、熱安定性や耐候性の点で満足できるものではなかった。
特公昭47−019119号公報 特開昭55−059929号公報 特開平06−312493号公報 特開2000−238223号公報 特開2000−313051号公報
発明の目的は、表層に高濃度紫外線吸収剤を含有するポリカーボネート樹脂積層体において、より少ない紫外線吸収剤の添加で効率的に、耐候性の良好なポリカーボネート樹脂積層体を提供することにある。
前記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、紫外線吸収剤の配合率が同一で、高濃度紫外線吸収剤を含有する表層とポリカーボネート樹脂コア層の吐出量比が同じであっても、特定の成形装置や成形条件を選択することにより耐候性が著しく改善されることを見出した。すなわち、耐候性の優れた積層体には、高濃度紫外線吸収剤を含有するポリカーボネート樹脂の表層と低濃度紫外線吸収剤を含有する(または紫外線吸収剤を含有しない)ポリカーボネート樹脂コア層の界面に、特定の濃度勾配を持った紫外線吸収剤層が存在することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の第1の要旨は、ポリカーボネート樹脂(A)層の少なくとも一方の面に、高濃度紫外線吸収剤を含有されたポリカーボネート樹脂(B)層を吐出量から算出した片面当たりの平均厚みが20〜100μmとなるように共押出によって積層された積層体であって、紫外線吸収剤濃度が(A)層と(B)層との界面付近において下式(1)を満足する濃度勾配を持ったポリカーボネート樹脂積層体(C)を提供することである。
15X0.2≦Y≦15X0.5 (1)
(式中、Xは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し、±10%の紫外線吸収剤濃度である層厚み(μm)であり、Yは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し、−10%から、(A)層の平均紫外線吸収剤濃度に対し、+10%の紫外線吸収剤濃度まで傾斜的に濃度勾配を有する層厚み(μm)である。)
このときの(A)層には紫外線吸収剤を含有しないケースもあるが、この場合のYは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収濃度に対し、−10%から、(A)層の紫外線吸収剤濃度が0に至るまでの傾斜的濃度勾配を有する層厚み(μm)とする。なお、本発明におけるポリカーボネート樹脂中の紫外線吸収剤濃度は、後記の方法で測定した。
また、本発明の第2の要旨は、ポリカーボネート樹脂(A)層と高濃度紫外線吸収剤を含有させたポリカーボネート樹脂(B)層を共押出させる際に、ポリカーボネート樹脂(A)層および(B)層を構成するポリカーボネート樹脂のガラス転移温度よりも80℃〜180℃高い温度設定で(A)層と(B)層を合流させ、なおかつ、(A)層と(B)層の合流点からダイ出口までの距離を300mm以上とする前記第1の要旨に記載のポリカーボネート樹脂積層体(C)の製造方法を提供することにある。このように、表層とコア層の界面に、紫外線吸収剤の特定の濃度勾配を持った層が存在する積層体は、紫外線吸収剤が深部から徐々にブリードアウトし、長期間にわたり積層体表面のポリカーボネート樹脂の劣化を抑制するのに充分な紫外線吸収剤を確保できたために耐候性が優れていると考えられる。これに対し、紫外線吸収剤の所定厚みの濃度勾配層を有さない積層体では、表層に集中した紫外線吸収剤が使用中の初期段階で、分解やブリードアウトを起こして消失し、比較的早期に耐候性が低下するものと考えられる。
本発明のポリカーボネート樹脂積層体(C)は、紫外線吸収剤を含有するポリカーボネート樹脂の表層とポリカーボネート樹脂コア層の界面に、特定の濃度勾配を持った紫外線吸収剤層を存在させることにより、少ない紫外線吸収剤の添加で初期着色が少なく、押出成形時の紫外線吸収剤の揮散を抑え、経済性と耐候性に優れているので、耐候性が要求される建材用途やCFI成形、PSI成形基板などの多くの用途で使用できる。
本発明に関わるポリカーボネート樹脂(A)層及び(B)層を構成するポリカーボネート樹脂としては特に制限されず、芳香族ジヒドロキシ化合物又はこれと少量のポリヒドロキシ化合物とホスゲンとを界面重合法により得られるか、または、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとのエステル交換反応により作られる分岐していてもよい熱可塑性ポリカーボネート重合体であり、例えばビスフェノールAを主原料とする炭酸エステル重合物が使用される。用いるポリカーボネート樹脂の分子量は特に限定されないが、通常の押出成形によりシート、ボード、プレートを製造できるものが好ましく、粘度平均分子量は15,000〜35,000、好ましくは20,000〜31,000、更に好ましくは23,000〜30,000のものである。ポリカーボネート樹脂には、一般に用いられる各種の添加剤を添加しても良く、添加剤としては、例えば、酸化防止剤、着色防止剤、難燃剤、離型剤、帯電防止剤、染顔料などが挙げられる。ポリカーボネート樹脂(A)層の厚みは特に制限はないが、耐候性が要求される建材用途やCFI成形、PSI成形基板としては、通常0.2mm〜20mm、好ましくは0.3mm〜15mmが採用される場合が多い。
また、ポリカーボネート樹脂(B)層の厚みは、ポリカーボネート樹脂積層体(C)の耐候性の観点から、20〜100μmが好ましい。20μm未満では、耐候性の改良効果が小さく、100μmを越えてもさらなる耐候性の改良効果は期待できず、経済的にも不利になる。
ポリカーボネート樹脂に添加される紫外線吸収剤としてベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸フェニルエステル系、ベンズオキサジン系、マロン酸エステル系、トリアジン系の紫外線吸収剤が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチレンブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]等を例示することができ、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−クロルベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン等を例示することができる。
また、サリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤としては、p−t−ブチルフェニルサリチル酸エステル等が例示できる。
ベンズオキサジン系紫外線吸収剤としては、2,2’−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンズオキサジン−4−オン]等が例示できる。
マロン酸エステル系紫外線吸収剤としては、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]マロン酸ジメチル等が例示できる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−エトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ブトキシエトキシ)−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができるが、これらだけに限定されるものではなく、一般的に入手可能な紫外線吸収剤などが含まれる。
本発明のポリカーボネート樹脂積層体(C)は、ポリカーボネート樹脂(A)層の少なくとも一方の面に、高濃度紫外線吸収剤を含有させたポリカーボネート樹脂(B)層を吐出量から算出した片面当たりの平均厚みが20〜100μmとなるように共押出によって積層させた積層体であって、紫外線吸収剤濃度が(A)層と(B)層との界面付近において前記式(1)を満足する濃度勾配を持っていることを大きな特徴としている。すなわち、前記式(1)においてXは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し、±10%の紫外線吸収剤濃度である層厚みであり、Yは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し−10%から、(A)層の平均紫外線吸収剤濃度の+10%まで傾斜的に濃度勾配を有する層厚みである。このように紫外線吸収剤濃度が(A)層と(B)層との界面付近において前記式(1)を満足する濃度勾配を持っているので、紫外線吸収剤が深部から徐々にブリードアウトし、長期間にわたり積層体表面のポリカーボネート樹脂の劣化を抑制するのに充分な紫外線吸収剤を確保できたために耐候性に優れていると考えられる。
ポリカーボネート樹脂積層体(C)を構成する(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度は1.0〜8.0重量%が好ましい。なお、ポリカーボネート樹脂(B)層の最表層から10μm深さまでの紫外線吸収剤濃度が1.0重量%未満では、ポリカーボネート樹脂積層体(C)の耐候性が不十分であり、8.0重量%を越えてもさらなる耐候性向上は期待出来ないばかりではなく、共押出成形時のロールの汚染や積層体の着色による外観不良を引き起こすことがあるので好ましくない。
(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度は、(B)層を構成するポリカーボネート樹脂に含有される紫外線吸収剤濃度と略一致するので、該紫外線吸収剤濃度は、上記範囲から自由に選ぶことができる。
また、(A)層を構成するポリカーボネート樹脂に含有される紫外線吸収剤濃度は、適宜選択することができるが、本発明の効果を最大限とするためには、0.8重量%以下である。
次に、本発明のポリカーボネート樹脂積層体(C)の製造方法を具体的に説明する。ポリカーボネート樹脂積層体(C)の製造に用いられる押出装置としては、一般にポリカーボネート樹脂(A)層を押出す1台のメイン押出機と、スキン層となるポリカーボネート樹脂(B)層を押出す1台以上のサブ押出機により構成され、通常サブ押出機はメイン押出機より小型のものが採用される。メイン押出機の温度条件は、通常230〜290℃、好ましくは240〜280℃であり、またサブ押出機の温度条件は通常220〜280℃、好ましくは230〜270℃である。ポリカーボネート樹脂(A)層に高濃度の紫外線吸収剤を含むポリカーボネート樹脂(B)層を被覆する方法は、紫外線吸収剤濃度が(A)層と(B)層との界面付近において前記式(1)を満足する濃度勾配を持ったポリカーボネート樹脂積層体(C)を製造できる方法であれば特に制限されず、フィードブロック方式、マルチマニュホールド方式などの公知の方法を用いることができる。
押出機から押出された溶融状のポリカーボネート樹脂の(A)層および(B)層は、該(A)層および(B)層を構成するポリカーボネート樹脂のガラス転位温度より80〜180℃高い温度設定で合流させ、なおかつ、(A)層と(B)層の合流点からダイス出口までの距離が300mm以上になる様にしてダイスを通過させる。ここで、ダイス内の設定温度がポリカーボネート樹脂のガラス転移温度プラス80℃未満では、ポリカーボネート樹脂 の粘度が高すぎて積層体の外観が悪化したり、(A)層と(B)層との界面付近での両層にまたがる紫外線吸収剤の拡散現象が進まずに意図した濃度勾配が形成されない。逆に、ダイス内の設定温度がポリカーボネート樹脂のガラス転移温度プラス180℃を越えると、紫外線吸収剤の熱安定性が低下したり、ポリカーボネート樹脂の粘度が低くなりすぎて積層体の成形が困難になる。また、(A)層と(B)層の合流点からダイス出口までの距離が300mm未満の場合にも、(A)層と(B)層との界面付近での両層にまたがる紫外線吸収剤の拡散現象が進まずに意図した濃度勾配が形成されない。(A)層と(B)層の合流点からダイス出口までの距離に特に上限はないが、800mmを超えると成形装置が大型化し、経済的にも不利になる。
ダイスを通過したシート状の(A)層と(B)層は、表面を鏡面処理または型加工された成形ロール(ポリッシングロール)に流入して、バンクを形成する。このシート状成形体は、成形ロール通過中に鏡面仕上げまたは型付けと冷却が行われ、積層体が形成される。成形ロール温度としては、通常100〜190℃、好ましくは110〜180℃である。ロールは縦型ロールまたは、横型ロールを適宜使用することができる。
以下に、本発明を実施例によってさらに詳述するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
本実施例で用いた評価、測定方法を以下に示す。
(1)ポリカーボネート樹脂中の紫外線吸収剤濃度:フーリエ変換赤外線分光光度計(日本分光(株)製FT/IR−610本体および顕微装置Irtron IRT−30)を使用し、薄膜状にスライスした試験片を、最表層から深さ方向へ3μmピッチでステップさせ、ポリカーボネートのみに由来するピークと紫外線吸収剤のみに由来するピークの強度比から濃度勾配を求めた。
ポリカーボネートのみに由来するピークと紫外線吸収剤のみに由来するピークの強度比と紫外線吸収剤の実濃度の関係は、別途ガスクロマトグラフィーで定量した紫外線吸収剤濃度既知のサンプルを使用し、上記FT−IR法でピーク強度比を求め、検量線を作成して求めた。
(2)耐候性:JIS K5400に準拠し、カーボンアーク式サンシャインウェザオメーターにて3000時間の促進試験を行なった。(B)層側から光が当る様にした。
(3)ヘイズ:上記耐候性処理前後のヘイズを日本電色工業(株)製ヘーズメーターΣ80−NDHにて測定した。
(4)黄変度:上記耐候性処理前後のイエローインデックス(YI)の差、ΔYIをスガ試験機(株)製の色差計SM−3−CHにて測定した。
実施例1
ポリカーボネート樹脂(A)層用押出機としてバレル直径65mm、スクリュウのL/D=35の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃とし、吐出量を40Kg/hrとして押出した。また、被覆層となる紫外線吸収剤を含有するポリカーボネート樹脂(B)層用押出機は、バレル直径32mm、スクリュウのL/D=32の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃に設定し、吐出量を600g/hrとして押出した。2種類の樹脂を同時に溶融押出し、積層する際のフィードブロック設定温度は260℃、ダイス設定温度は280℃とした。このとき使用した装置は、フィードブロック内で(A)層と(B)層が合流する点からダイス出口までの距離が380mmである。フィードブロック内で積層一体化された(A)層と(B)層はダイスを出て、鏡面仕上げされた3本のポリッシングロールに導かれ、1番ロール温度120℃、2番ロール温度140℃、3番ロール温度180℃に設定した。最初に流入するロール間隔にて、バンクを形成した後、2番、3番ロールを通過させた。引き取り速度は0.4m/分、引き取り用ピンチロール速度0.6m/分とした。得られた積層体(C)の厚さは2.0mm、吐出量から算出した(B)層の厚さは30μmであり、評価結果を表1に示した。
なお、実施例1で用いたポリカーボネート樹脂は、三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロンE−2000(商品名)、粘度平均分子量27,500、ガラス転移温度147℃である。(B)層となるポリカーボネート樹脂には、紫外線吸収剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のチヌビン1577(商品名)[化合物名:2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシフェニル−4−ヘキシルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン]を2.5重量%配合した。また、(A)層にも同一の紫外線吸収剤を0.1重量%配合した。
表1に示したように本発明のポリカーボネート樹脂積層体は、耐候性処理後のヘイズとΔYIが小さく、耐候性に優れていることが明らかになった。
実施例2
ポリカーボネート樹脂(A)層用押出機としてバレル直径90mm、スクリュウのL/D=35の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃とし、吐出量を250Kg/hrとして押出した。また、被覆層となる紫外線吸収剤を含有するポリカーボネート樹脂(B)層用押出機は、バレル直径50mm、スクリュウのL/D=32の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃に設定し、吐出量を3800g/hrとして押出した。2種類の樹脂を同時に溶融押出し、積層する際のフィードブロック設定温度は260℃、ダイス設定温度は280℃とした。このとき使用した装置は、フィードブロック内で(A)層と(B)層が合流する点からダイス出口までの距離が580mmである。フィードブロック内で積層一体化された(A)層と(B)層はダイスを出て、鏡面仕上げされた3本のポリッシングロールに導かれ、1番ロール温度120℃、2番ロール温度140℃、3番ロール温度180℃に設定した。最初に流入するロール間隔にて、バンクを形成した後、2番、3番ロールを通過させた。引き取り速度は1.4m/分、引き取り用ピンチロール速度1.5m/分とした。得られた積層体(C)の厚さは2.0mm、吐出量から算出した(B)層の厚さは30μmであり、評価結果を表1に示した。
なお、実施例2で用いたポリカーボネート樹脂は、三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロンE−2000(商品名)、粘度平均分子量27,500、ガラス転移温度147℃である。(B)層となるポリカーボネート樹脂には、紫外線吸収剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のチヌビン1577(商品名)[化合物名:2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシフェニル−4−ヘキシルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン]を2.5重量%配合した。また、(A)層にも同一の紫外線吸収剤を0.1重量%配合した。
表1に示したように本発明のポリカーボネート樹脂積層体は、耐候性処理後のヘイズとΔYIが小さく、耐候性に優れていることが明らかになった。
実施例3
(B)層の厚みを50μmになるように(B)層用押出機の吐出量を変更した以外は実施例2と同条件にて成形した。評価結果を表1に示した。
比較例1
ポリカーボネート樹脂(A)層用押出機としてバレル直径65mm、スクリュウのL/D=35の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃とし、吐出量を40Kg/hrとして押出した。また、被覆層となる紫外線吸収剤を含有するポリカーボネート樹脂(B)層用押出機は、バレル直径32mm、スクリュウのL/D=32の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃に設定し、吐出量を600g/hrとして押出した。2種類の樹脂を同時に溶融押出し、積層する際のフィードブロック設定温度は220℃、ダイス設定温度は260℃とした。このとき使用した装置は、フィードブロック内で(A)層と(B)層が合流する点からダイス出口までの距離が380mmである。フィードブロック内で積層一体化された(A)層と(B)層はダイスを出て、鏡面仕上げされた3本のポリッシングロールに導かれ、1番ロール温度120℃、2番ロール温度140℃、3番ロール温度180℃に設定した。最初に流入するロール間隔にて、バンクを形成した後、2番、3番ロールを通過させた。引き取り速度は0.4m/分、引き取り用ピンチロール速度0.6m/分とした。得られた積層体(C)の厚さは2.0mm、吐出量から算出した(B)層の厚さは30μmであり、評価結果を表1に示した。
なお、比較例1で用いたポリカーボネート樹脂は、三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロンE−2000(商品名)、粘度平均分子量27,500、ガラス転移温度147℃である。(B)層となるポリカーボネート樹脂には、紫外線吸収剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のチヌビン1577(商品名)[化合物名:2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシフェニル−4−ヘキシルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン]を2.5重量%配合した。また、(A)層にも同一の紫外線吸収剤を0.1重量%配合した。
表1に示したように比較例1のポリカーボネート樹脂積層体は、耐候性処理後のヘイズとΔYIが実施例に比べて大きく、(B)層の厚みが同じであっても耐候性が劣っていた。
比較例2
ポリカーボネート樹脂(A)層用押出機としてバレル直径65mm、スクリュウのL/D=35の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃とし、吐出量を40Kg/hrとして押出した。また、被覆層となる紫外線吸収剤を含有するポリカーボネート樹脂(B)層用押出機は、バレル直径32mm、スクリュウのL/D=32の単軸押出機を使用し、シリンダー温度270℃に設定し、吐出量を600g/hrとして押出した。2種類の樹脂を同時に溶融押出し、積層する際のマルチマニュホールドダイ設定温度は260℃とした。このとき使用した装置は、マルチマニュホールドダイ内で(A)層と(B)層が合流する点からダイス出口までの距離が120mmである。マルチマニュホールドダイ内で積層一体化された(A)層と(B)層はダイスを出て、鏡面仕上げされた3本のポリッシングロールに導かれ、1番ロール温度120℃、2番ロール温度140℃、3番ロール温度180℃に設定した。最初に流入するロール間隔にて、バンクを形成した後、2番、3番ロールを通過させた。引き取り速度は0.4m/分、引き取り用ピンチロール速度0.6m/分とした。得られた積層体(C)の厚さは2.0mm、吐出量から算出した(B)層の厚さは30μmであり、評価結果を表1に示した。
なお、比較例2で用いたポリカーボネート樹脂は、三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロンE−2000(商品名)、粘度平均分子量27,500、ガラス転移温度147℃である。(B)層となるポリカーボネート樹脂には、紫外線吸収剤としてチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のチヌビン1577(商品名)[化合物名:2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシフェニル−4−ヘキシルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン]を2.5重量%配合した。また、(A)層にも同一の紫外線吸収剤を0.1重量%配合した。
表1に示したように比較例2のポリカーボネート樹脂積層体は、耐候性処理後のヘイズとΔYIが実施例に比べて大きく、(B)層の厚みが同じであっても耐候性が劣っていた。
Figure 2005319774

Claims (4)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)層の少なくとも一方の面に、高濃度紫外線吸収剤を含有させたポリカーボネート樹脂(B)層を吐出量から算出した片面当たりの平均厚みが20〜100μmとなるように共押出によって積層させた積層体であって、紫外線吸収剤濃度が(A)層と(B)層との界面付近において下式(1)を満足する濃度勾配を持った耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体(C)。
    15X0.2≦Y≦15X0.5 (1)
    (式中、Xは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し、±10%の紫外線吸収剤濃度である層厚み(μm)であり、Yは、(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度に対し、−10%から、(A)層の平均紫外線吸収剤濃度に対し、+10%の紫外線吸収剤濃度まで傾斜的に濃度勾配を有する層厚み(μm)である。)
  2. ポリカーボネート樹脂(B)層の最表層から10μm深さまでの平均紫外線吸収剤濃度が1.0〜8.0重量%である請求項1記載の耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体(C)。
  3. ポリカーボネート樹脂(A)層および(B)層を構成するポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が23,000〜30,000である請求項1記載の耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体(C)。
  4. ポリカーボネート樹脂(A)層と高濃度紫外線吸収剤を含有させたポリカーボネート樹脂(B)層を共押出させる際に、ポリカーボネート樹脂(A)層および(B)層を構成するポリカーボネート樹脂のガラス転移温度よりも80℃〜180℃高い温度設定で(A)層と(B)層を合流させ、なおかつ、(A)層と(B)層の合流点からダイ出口までの距離を300mm以上とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐候性に優れたポリカーボネート樹脂積層体(C)の製造方法。
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