JPH0664032B2 - 超臨界流体による混合物からの特定成分の分離方法 - Google Patents

超臨界流体による混合物からの特定成分の分離方法

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JPH0664032B2
JPH0664032B2 JP60227448A JP22744885A JPH0664032B2 JP H0664032 B2 JPH0664032 B2 JP H0664032B2 JP 60227448 A JP60227448 A JP 60227448A JP 22744885 A JP22744885 A JP 22744885A JP H0664032 B2 JPH0664032 B2 JP H0664032B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、超臨界流体による混合物からの特定成分の
分離方法に関し、さらに詳しく言うと、超臨界流体を移
動相とする溶離クロマトグラフィーにより混合物中から
特定成分を分離する方法に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来、超臨界流体を利用して混合物から特定成分を取り
出す方法として、固定床を充填するカラム内に超臨界流
体を一定流量で流すと共に前記混合物を前記超臨界流体
と並流で、しかも周期的に流す方法が知られている(特
開昭59−17157号公報参照)。
しかしながら、前記公報に記載された方法は、特定成分
を有する混合物を周期的にカラム内に流すので、大量の
混合物を連続して処理することができない。したがっ
て、前記公報に記載の方法は、工業的とは言えないもの
である。しかも、前記公報記載の方法は、混合物を各成
分に分画するので、各成分が所望の成分であるときはそ
れでも良いが、複数成分中の一成分のみを迅速に精製し
たい場合に対しては、無駄な工程を含んでいることとな
り、必ずしも効率的な方法とは言い難い。
一方、混合物たとえば、混合キシレンを分離する方法と
して、カラムの内外に吸着剤を循環させると共に、前記
カラムに脱着液たとえばパラジエチルベンゼンと混合キ
シレンとを向流させてエキストラクト分として、パラキ
シレン含有のパラジエチルベンゼン液を得る方法がある
[石油学会誌、13巻、、(1970)]。
しかしながら、前記の混合キシレンからパラキシレンを
分離する方法は、吸着剤の存在下に混合キシレンと脱着
液とを向流接触するものではあるが、脱着液の拡散速度
が遅いので、混合キシレンと脱着液との接触滞留時間を
長くしなければならないこと、したがって接触塔が大型
とならざるを得ないこと、パラキシレン含有の脱着液を
さらに蒸留しなければパラキシレンを分離することがで
きないこと、これによって、多大の熱エネルギーを必要
とするため、最も有利な方法とは言い難いこと等の問題
点がある。
[発明の目的] この発明は前記事情に基づいてなされたものである。
すなわち、この発明の目的は、分離装置の小型化を達成
することができること、大量の混合物から特定の成分を
分離することができること、熱エネルギーの消費が少な
く、低コストで混合物から特定の成分を分離することが
できること等の優れた利点を有する混合物の分離方法を
提供することにある。
[前記目的を達成するための手段] 前記目的を達成するためのこの発明の要旨は、吸着剤を
有する接触塔内で、前記超臨界流体の存在下に吸着剤と
分離す可き特定成分を含有する混合物とを、混合物の吸
着剤に対する相対的流速が0.001〜50cm/秒となるよう
に向流接触し、前記接触塔から、特定成分と超臨界流体
との混成成分を取り出し、減圧することによりこの混成
成分から特定成分を分離することを特徴とする超臨界流
体による混合物からの特定成分の分離方法である。
前記吸着剤としては、吸着点を有する吸着物質であれば
良く、たとえば、ゼオライト−A、ゼオライト−x、ゼ
オライト−Y、ゼオライト−L、活性炭、ポリエチレン
グリコール担持テフロン、シリカ系吸着剤を処理してな
るたとえばオクタデシルシリケート等を使用することが
できる。
また、前記超臨界流体としては、超臨界状態となること
のできるものであれば特に制限がないが、工業的には、
比較的低い臨界圧および臨界温度を有すると共に、安価
に入手することができるものが好ましい。このようなも
のとしては、二酸化炭素;ジメチルエーテルおよメチル
エチルエーテル等のエーテル類;メタン、エタン、プロ
パン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の低級飽和炭化水
素;エチレン、プロピレン等の不飽和炭化水素;クロロ
トリフルオロメタン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素;アンモニア;酸化窒
素等を使用することができる。
前記混合物としては、たとえば、分離す可き成分として
パラキシレンを含有する混合キシレン等の炭化水素混合
物、分離す可きアルコールを含有する醗酵アルコール等
の混合アルコール、高級脂肪酸混合物、高級脂肪酸エス
テル混合物等が挙げられる。この外に、石油残渣油、廃
油、あるいは石炭、オイルシェールおよびタールサンド
等についてもこの発明の方法により特定成分の分離をす
ることができる。
この発明では、吸着剤の吸着点に、混合物中の入手す可
き特定成分あるいは除去乃至廃棄す可き特定成分を一旦
吸着後、超臨界流体が前記吸着点で前記成分と交換する
ことにより混合物中から入手す可き特定成分を選択的に
分離することができるものと推定されるので、どのよう
な混合物に対して、どのような吸着剤およびどのような
超臨界流体を組み合せるかは、重要なことである。
その好ましい組み合せの一例としては、混合キシレンに
対しては、吸着剤としてモレキュラーシーブMS−13Xを
選択し、超臨界流体としては、二酸化炭素、プロパンお
よび酸化窒素(笑気ガス)よりなる群から選択されるい
ずれか一種、好ましくは二酸化炭素を選択することが挙
げられる。
また、分離す可き成分としてγ−リノレン酸のメチルエ
ステルを含有する炭素数12〜20の飽和および/または不
飽和脂肪酸の混合物に対しては、吸着剤としてオクタデ
シルシリケートを選択し、超臨界流体としては、二酸化
炭素、ジメチルエーテル、プロパンおよび酸化窒素より
なる群から選択されるいずれか一種、好ましくは酸化窒
素を選択することが挙げられる。
混合物として、精製分離す可きエチルアルコールを含有
する醗酵アルコールをこの発明における混合物とすると
きは、吸着剤としてポリエチレングリコール担持テフロ
ンを選択し、超臨界流体として二酸化炭素あるいは酸化
窒素を選択することが挙げられる。
その他にも入手す可き特定成分を含有する混合物として
各種のものがあるが、その入手す可き特定成分あるいは
除去乃至廃棄す可き特定成分の分子の大きさに応じて、
それらの特定成分を吸着することができる吸着点を有す
る吸着剤およびその吸着点に吸着可能な超臨界流体を適
宜に選択するのが良い。
以上の見地より混合物の種類、吸着剤の種類および超臨
界流体の種類が決定されたならば、たとえば第1図に示
す装置によりこの発明の方法を実施することができる。
第1図は、この発明に係る方法を実施する一具体的装置
であり、吸着剤に特定成分を吸着してこの特定成分を分
離する装置の一例を示す説明図である。
この分離方法は、超臨界流体の存在下に吸着剤と混合物
とを向流接触する。
この吸着剤の存在態様としては、第1図に示すように、
接触塔1の内外を循環する移動床であっても良く、ま
た、第2図に示すように、接触塔1内に充填された固定
床であっても良い。
また、移動床とする場合、この吸着剤の循環流動方向
は、入手す可き特定成分あるいは廃棄乃至除去す可き特
定成分を含有する混合物(以下単に混合物と称すること
がある。)とは向流でなければならない。並流すると、
パルス状に混合物を接触塔に導入しない限り特定成分を
分離することができないからである。
吸着剤を移動床とする場合、接触塔内を循環する吸着剤
の流速は、通常、0.001〜20cm〜秒であり、好ましくは
0.01〜10cm/秒である。吸着剤の流速が前記20cm/秒を
越えると、分離効率が低下し、また、流速が0.001cm/
秒よりも小さいと混合物の処理量が低下することがあ
る。
第1図に示すように、吸着剤は第1循環パイプ2を介し
て接触塔1内でその塔頂部から塔底部に向って落下する
方向で循環し、超臨界流体は塔底部寄りに接続された第
1供給パイプ3を介して、超臨界流体が接触塔に供給さ
れ、接触塔1内では塔底部から塔頂部に向って超臨界流
体が流れると共に、混合物は、第2供給パイプ4を介し
て接触塔に供給され、超臨界流体の流れに従って接触塔
内を流れる。したがって、この混合物と吸着剤とが接触
塔1内で向流することとなる。
混合物と吸着剤とを向流にし、更に特定成分を吸着した
吸着剤と超臨界流体とが向流にしたのは、もし、混合物
と超臨界流体とを同じ供給口から接触塔1内に供給し、
しかも連続的に接触塔に供給するとすれば、吸着剤が超
臨界流体のみを吸着し他の成分を吸着していない領域
(100%ゾーン)がなくなり、混合物中の特定成分を分
離することができなくなるからである。
混合物の吸着剤に対する相対的流速は、吸着剤および超
臨界流体の種類により相違するが、一般的,概括的言い
かたをすると、通常、0.001〜50cm/秒、好ましくは0.0
1〜10cm/秒である。
さらに具体的に言えば、モレキュラーシーブMS−13Xを
吸着剤とし、二酸化炭素を超臨界流体として混合キシレ
ンからパラキシレンを分離するとき、吸着剤に対する混
合キシレンおよび超臨界流体の第1図中の第1領域Aと
第2領域Bとにおける相対的流速は、通常、0.002〜50c
m/秒であり、好ましくは0.01〜10cm/秒である。
また、オクタデシルシリケートとを吸着剤とし、酸化窒
素を超臨界流体として、炭素数12〜20の飽和および/ま
たは不飽和脂肪酸の混合物からγ−リノレン酸メチルエ
ステルを分離するとき、吸着剤に対する前記混合物およ
び超臨界流体の第1図中の第1領域Aと第2領域Bとに
おける相対的流速は、通常、0.001〜30cm/秒であり、
好ましくは、0.002〜20cm/秒である。
ポリエチレングリコール担持テフロンを吸着剤とし、ジ
メチルエーテルを超臨界流体として、醗酵アルコールか
らエタノールを分離するとき、吸着剤に対する前記醗酵
アルコールの相対的流速は、通常、0.002〜50cm/秒で
あり、好ましくは0.005〜20cm/秒である。
超臨界流体の流速は、吸着剤および混合物の種類により
相違するが、一般的,概括的な言いかたをすると、通
常、0.0005〜30cm/秒であり、好ましくは、0.005〜20c
m/秒である。
さらに具体的に言えば、モレキュラーシーブMS−13Xを
吸着剤とし、二酸化炭素を超臨界流体として混合キシレ
ンからパラキシレンを分離するとき、超臨界流体の流速
は、通常、0.001〜30cm/秒であり、好ましくは0.005〜
20cm/秒である。
また、オクタデシルシリケートを吸着剤とし、酸化窒素
を超臨界流体として、炭素数12〜20の飽和および/また
は不飽和脂肪酸の混合物からγ−リノレン酸メチルエス
テルを分離するとき、超臨界流体の流速は、通常、0.00
2〜20cm/秒であり、好ましくは、0.005〜10cm/秒であ
る。
ポリエチレングリコール担持テフロンを吸着剤とし、ジ
メチルエーテルを超臨界流体として醗酵アルコールから
エタノールを精製分離するとき、超臨界流体の流速は、
通常、0.005〜20cm/秒であり、好ましくは0.01〜10cm
/秒である。
接触塔内での温度および圧力は、超臨界流体がその超臨
界状態を維持するのに十分な温度および圧力であること
は勿論、超臨界流体が原料としての混合物を溶解し得る
温度および圧力とすることが望ましい。
第1図に示す精製装置を使用する場合、接触塔1の塔頂
部から、第1循環パイプ2を介して吸着剤たとえばモレ
キュラーシーブスMS−13Xを供給して塔内を下降させ、
続いて塔底部から抜き出したこの吸着剤を塔頂部へと循
環する。一方、分離して入手す可き特定成分たとえばパ
ラキシレンを含有する混合物たとえば混合キシレンは、
第2供給パイプ4を介して接触塔1の上部近傍から塔内
に供給する。超臨界流体たとえば二酸化炭素は、第2供
給パイプ4に対して下流に位置する第1供給パイプ3を
介して接触塔1の下方部から供給して、吸着剤と向流し
て塔内を上昇させる。混合物中の特定成分と超臨界流体
との混成成分は、混合物の供給口と超臨界流体の供給口
との中間部から排出パイプ5を介して取り出す。特定成
分を抜き取られた残渣成分と超臨界流体との混合体は塔
頂部から排出する。
第1図に示す装置にあっては、少なくとも以上構成で十
分であるが、塔頂部から排出されるところの、特定成分
を抜き取られた残渣成分と超臨界流体との混合体は、第
2循環パイプ6を介して塔底部から接触塔1内に戻すよ
うにしておくと好都合である。と言うのは、運転開始時
には大量の超臨界流体を必要とするにしても、混合体中
の超臨界流体を有効利用することにより以後新たに供給
す可き超臨界流体の量を低減することができるからであ
る。
このように特定成分を抜き取られた残渣成分と超臨界流
体との混合体を塔底部から接触塔1内に循環供給したと
きの、第4領域Dにおける機能ないし作用は後述する。
塔外に取り出された前記混成成分は、分離塔7に供給さ
れ、分離塔7内の減圧により、超臨界流体がガス化し、
これによって特定成分と超臨界流体の分離が行なわれ
る。
分離された超臨界流体に由来するガスは、再び圧縮され
て超臨界流体となり、接触塔1に供給される。
このような精製装置では、塔内の機能乃至作用は必ずし
も明確ではないが、第1図に示すように、塔内を四領域
に分けて考えると、各領域での機能は次のようになって
いるものと推定される。
すなわち、第1領域Aでは、吸着剤が塔頂部から入り、
下降しながら、上昇する混合物と向流接触し、混合物中
の特定成分を吸着する。この第1領域Aでは、上昇流体
から特定成分を吸着除去し、超臨界流体と特定成分を除
いた残渣成分との混合体を塔頂部から排出するように機
能すると考えられる。
第2領域Bでは、吸着剤に吸着した残渣成分を脱着して
特定成分を吸着するものと考えられる。吸着剤がこの第
2領域Bから第3領域Cにはいるところでは、特定成分
が吸着剤の全吸着点に吸着し、成分が脱着しているもの
と考えられる。
第3領域Cでは、吸着剤に吸着している特定成分を脱着
する。この脱着した特定成分と吸着されなかった余分の
超臨界流体とがこの第3領域Cの上部より抜き出され
る。
なお、塔頂部から抜き出したところの、特定成分を抜き
取った残渣成分と超臨界流体との混合体を塔底部に戻し
た場合、第4領域Dでは、接触塔1の底部から導入され
る浅渣成分と超臨界流体との混合体により吸着剤に吸着
された特定成分を完全に脱着し、脱着した特定成分を上
昇流により第3領域Cに戻す作用を有するものである。
以上、この発明の方法を、第1図に示す分離装置によっ
て混合体中から入手す可き成分を特定成分としてこれを
分離する場合につき説明したが、この発明は前記分離装
置により実施するものと限定されるものではない。
混合物中から廃棄乃至除去す可き成分を特定成分として
この特定成分を吸着分離することにより入手す可き成分
を分離する場合は、たとえば第1図に示す装置におい
て、塔頂部から排出する混合体を分離塔に導くように
し、接触塔内で吸着剤に吸着されなかた成分を分離塔で
分離するようにしても良い。
前述のように製造効率の点よりすると、吸着剤は移動床
であるのが好ましいが、移動床は、化学工業的見地より
すると望ましくないこともある。本発明の方法は、吸着
剤を固定床としながら、実質的に移動床と同等の効果を
奏することのできる擬似移動床装置によっても実施する
ことができる。
[発明の効果] この発明によると、 (1) 超臨界流体を移動相としているので、拡散速度
が液体よりも二桁以上も大きく、粘度が約二桁小さいの
で、混合物中からの特定成分の分離を効率良く行なうこ
とができる、 (2) 超臨界流体の拡散速度が大きいことにより、吸
着剤での脱着が速く行なわれることとなり、それだけ、
分離装置全体の小型化を促進することができる、 (3) 吸着剤と超臨界流体との種類の組み合せを適宜
に選択することにより、混合物中の特定成分だけを分離
することができ、混合物中の他の不要な各成分にまで分
離しないから、この点においても、前記特定成分の分離
を効率的に行なうことができる、 (4) 超臨界流体と混合物中の特定成分との混成成分
の圧力を低減するだけで、超臨界流体と前記特定成分と
を分離することができ、それだけ、熱エネルギーの消費
を低減することができる、 (5) 原料を大量かつ連続的に処理することができ
る、 (6) 吸着剤に対して上流側で混合物を、下流側で超
臨界流体を供給して、この吸着剤と混合物および超臨界
流体とを向流接触すると、混合物を吸着剤に供給する地
点で混合物中の特定成分以外の成分が吸着剤に吸着さ
れ、この成分を吸着した吸着剤が超臨界流体と向流する
ことにより、この成分が脱着すると共に完全に特定成分
が吸着し、その後この特定成分が脱着されるので、混合
物から特定成分を完全に分離することができる、 などの優れた効果を有する超臨界流体による混合物から
の特定成分の分離方法を提供することができる。
[実施例] 次にこの発明の実施例および比較例を示してこの発明を
更に具体的に説明する。
(実施例1) 第1図に示す装置を使用した。接触塔の直径は2cm、高
さは1mであった。吸着剤であるモレキュラーシーブMS−
13Xは、第1循環パイプにより300ml/時間の流量で接触
塔内に供給し、同じ流量で塔底部から排出した。超臨界
流体として二酸化炭素を、第1供給パイプを介して、30
0g/時間の割合で接触塔内に供給した。原料としての混
合キシレン[パラキシレン30重量%、オルソキシレン30
重量%、メタキシレン40重量%含有]は、第2供給パイ
プを介して、接触塔内に、30g/時間の割合で供給し
た。接触塔内の温度を160℃に、圧力を300kg/cmに維
持した。なお、接触塔内での吸着剤の空塔速度は、0.27
mm/秒であり、二酸化炭素の空塔速度は0.44mm/秒であ
った。排出パイプから、パラキシレンを溶解する超臨界
流体である二酸化炭素を取り出し、分離塔で圧力を低減
することにより、パラキシレンを分離した。
接触塔における各部の物質収支を第1表に示す。
(実施例2) 第1図に示す装置を使用した。接触塔の直径は4cm、高
さは2mであった。吸着剤であるオクタデシルシリケート
は、第1循環パイプにより600ml/時間の流量で接触塔
内に供給し、同じ流量で塔底部から排出した。超臨界流
体として酸化窒素を、第1供給パイプを介して、2000g
/時間の割合で接触塔内に供給した。原料としての不飽
和脂肪酸エステル混合物[γ−リノレン酸メチルエステ
ル10重量%、オレイン酸メチルエステル50重量%、リノ
ール酸メチルエステル20重量%、ステアリン酸メチルエ
ステル20重量%ステアリン酸メチルエステル20重量%含
有]は、第2供給パイプを介して、接触塔内に、35g/
時間の割合で供給した。接触塔内の温度を60℃に、圧力
を150kg/cmに維持した。なお、接触塔内での吸着剤
の空塔速度は、0.13mm/秒であり、酸化窒素の空塔速度
は0.7mm/秒であった。排出パイプから、γ−リノレン
酸メチルエステル以外の成分を溶解する超臨界流体であ
る酸化窒素を取り出した。第2循環パイプの塔頂部にお
ける第2循環パイプから、γ−リノレン酸メチルエステ
ルを含有する超臨界流体を取り出し、これを分離塔に導
入し、分離塔で圧力を低減することにより、γ−リノレ
ン酸メチルエステルを分離した。
接触塔における各部の物質収支を第2表に示す。
(実施例3) 第1図に示す装置を使用した。接触塔の直径は4cm、高
さは2mであった。吸着剤であるポリエチレングリコール
担持テフロンは、第1循環パイプにより600ml/時間の
流量で接触塔内に供給し、同じ流量で塔底部から排出し
た。超臨界流体としてジメチルエーテルを、第1供給パ
イプを介して、1260g/時間の割合で接触塔内に供給し
た。固形分をろ過により除去した原料としての醗酵アル
コール[エチルアルコール10重量%、水90重量%、酢酸
およびメチルアルコールその他1重量%以下を含有]
は、第2供給パイプを介して、接触塔内に、50g/時間
の割合で供給した。接触塔内の温度を160℃に、圧力を1
00kg/cmに維持した。なお、接触塔内での吸着剤の空
塔速度は、0.13mm/秒であり、ジメチルエーテルの空塔
速度は0.7mm/秒であった。排出パイプから、水を溶解
する超臨界流体であるジメチルエーテルを取り出し、第
2循環パイプからエチルアルコールを溶解するジメチル
エーテルを取り出し、これを分離塔に導入し、圧力を低
減することにより、エチルアルコールを分離した。
接触塔における各部の物質収支を第3表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法を実施する一例としての分離装
置を示す説明図である。 1……接触塔、2……第1循環パイプ、3……第1供給
パイプ、4……第2供給パイプ、5……排出パイプ、6
……第2循環パイプ、7……分離塔。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸着剤を有する接触塔内で、超臨界流体の
    存在下に吸着剤と分離す可き特定成分を含有する混合物
    とを、混合物の吸着剤に対する相対的流速が0.001〜50c
    m/秒となるように向流接触し、前記接触塔から、特定
    成分と超臨界流体との混成成分を取り出し、減圧するこ
    とによりこの混成成分から特定成分を分離することを特
    徴とする超臨界流体による混合物からの特定成分の分離
    方法。
  2. 【請求項2】前記吸着剤は前記混合物と向流して前記接
    触塔内外を循環する移動床を形成すると共に、前記吸着
    剤を前記接触塔へ供給する供給位置に対して、前記超臨
    界流体を前記接触塔へ供給する供給位置が、前記吸着剤
    の循環方向における下流側にある特許請求の範囲第1項
    に記載の超臨界流体による混合物からの特定成分の分離
    方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS518117A (ja) * 1974-07-10 1976-01-22 Hitachi Ltd Igatazairyo
FR2527934A1 (fr) * 1982-06-03 1983-12-09 Elf Aquitaine Procede de fractionnement de melanges par chromatographie d'elution avec fluide en etat supercritique et installation pour sa mise en oeuvre

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JPS6287855A (ja) 1987-04-22

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