JPH0663767A - 製缶溶接用電極線材 - Google Patents
製缶溶接用電極線材Info
- Publication number
- JPH0663767A JPH0663767A JP23652192A JP23652192A JPH0663767A JP H0663767 A JPH0663767 A JP H0663767A JP 23652192 A JP23652192 A JP 23652192A JP 23652192 A JP23652192 A JP 23652192A JP H0663767 A JPH0663767 A JP H0663767A
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- JP
- Japan
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- wire
- welding
- electrode wire
- making
- ppm
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐軟化性、導電性、伝熱性のバランスが良
く、溶接時の熱での電極線の機械的特性の変動が少く、
従って溶接機での断線を低減し、年々増速する製缶溶接
ラインの溶接条件に耐えうる製缶溶接電極線用の銅線材
料を提供する 【構成】 Ａｇ：５〜35ppm 、Ｏ2 ： 100〜300ppmを含
有し、残部Ｃｕと不可避的不純物からなることを特徴と
する製缶溶接用電極線材。
く、溶接時の熱での電極線の機械的特性の変動が少く、
従って溶接機での断線を低減し、年々増速する製缶溶接
ラインの溶接条件に耐えうる製缶溶接電極線用の銅線材
料を提供する 【構成】 Ａｇ：５〜35ppm 、Ｏ2 ： 100〜300ppmを含
有し、残部Ｃｕと不可避的不純物からなることを特徴と
する製缶溶接用電極線材。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属シートを食用缶、
飲料缶、油缶その他の雑缶等比較的小径缶にフォーミン
グし、そのラップ部を電気抵抗溶接機で溶接する際に用
いる製缶溶接用の電極線材に関するものである。
飲料缶、油缶その他の雑缶等比較的小径缶にフォーミン
グし、そのラップ部を電気抵抗溶接機で溶接する際に用
いる製缶溶接用の電極線材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】このような製缶溶接の方法を図１により
説明する。即ち走行する電極線（１）を圧下ロール
（２）にて断面方形に成形加工したのち、これを電極輪
（３）、ガイドロール（４）（５）、電極輪（６）の順
に巻回したのち、引取ロール（７）を介して図示しない
コイラーに巻き取りこの間上記一対の電極輪（３）
（６）間の電極線（１）間に円筒状に成形した金属シー
トのラップ部を圧接し電極輪（３）（６）間に電圧をか
けて上記電極線（１）を介して上記金属シートのラップ
部に通電加熱して溶接がなされる。このような事から電
極線には、断面方形に精度よく加工し得る成形加工性、
及び溶接時の加熱により変形しない程度の耐熱性が要求
される。
説明する。即ち走行する電極線（１）を圧下ロール
（２）にて断面方形に成形加工したのち、これを電極輪
（３）、ガイドロール（４）（５）、電極輪（６）の順
に巻回したのち、引取ロール（７）を介して図示しない
コイラーに巻き取りこの間上記一対の電極輪（３）
（６）間の電極線（１）間に円筒状に成形した金属シー
トのラップ部を圧接し電極輪（３）（６）間に電圧をか
けて上記電極線（１）を介して上記金属シートのラップ
部に通電加熱して溶接がなされる。このような事から電
極線には、断面方形に精度よく加工し得る成形加工性、
及び溶接時の加熱により変形しない程度の耐熱性が要求
される。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】従来より電極線にはタ
フピッチ銅（酸素を約300ppm含有する純銅、以下ＴＰＣ
と略記）の半硬材が用いられているが、このＴＰＣの半
硬材は成形加工性に優れるものの耐熱性に劣る為、溶接
時に軟化して断線するという問題があった。これを図１
を参照して具体的に説明すると、電極線（１）は電極輪
（６）を通過して電極輪（３）を通る後続の電極線
（１）との間で金属シート（８）のラップ部を圧接し溶
接するが、その際金属シート端部でスパークが発生し、
局部的に電極線（１）が焼鈍軟化され、張力をうけて破
断するという問題である。
フピッチ銅（酸素を約300ppm含有する純銅、以下ＴＰＣ
と略記）の半硬材が用いられているが、このＴＰＣの半
硬材は成形加工性に優れるものの耐熱性に劣る為、溶接
時に軟化して断線するという問題があった。これを図１
を参照して具体的に説明すると、電極線（１）は電極輪
（６）を通過して電極輪（３）を通る後続の電極線
（１）との間で金属シート（８）のラップ部を圧接し溶
接するが、その際金属シート端部でスパークが発生し、
局部的に電極線（１）が焼鈍軟化され、張力をうけて破
断するという問題である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は上記に鑑み種々
検討した結果、耐軟化性、導電性、伝熱性のバランスが
良く、溶接時の熱での電極線の機械的特性変動が少く、
溶接材での断線を減少し、年々増速してゆく製缶溶接ラ
インの溶接条件に耐えうる製缶溶接電極線用銅線材料を
提供する事にある。
検討した結果、耐軟化性、導電性、伝熱性のバランスが
良く、溶接時の熱での電極線の機械的特性変動が少く、
溶接材での断線を減少し、年々増速してゆく製缶溶接ラ
インの溶接条件に耐えうる製缶溶接電極線用銅線材料を
提供する事にある。
【０００５】即ち本発明の電極線材は、Ａｇ：５〜35pp
m 、Ｏ2 ： 100〜300ppmを含有し、残部Ｃｕと不可避的
不純物からなることを特徴とするものであり、この電極
線材において 0.2％耐力が13.0〜26.0kgf/mm2 であるの
は好ましい。
m 、Ｏ2 ： 100〜300ppmを含有し、残部Ｃｕと不可避的
不純物からなることを特徴とするものであり、この電極
線材において 0.2％耐力が13.0〜26.0kgf/mm2 であるの
は好ましい。
【０００６】
【作用】本発明においてＡｇは前述の機械的特性の変動
防止及び耐熱性向上の効果があり、又導電率の低下の影
響が極めて小さい。しかしてＡｇ量５ppm 未満では効果
が少く、35ppm を越えると不可避的不純物の存在とも相
俟って、成形性を害したり導電率の低下、コストアップ
を生ずる恐れがある。
防止及び耐熱性向上の効果があり、又導電率の低下の影
響が極めて小さい。しかしてＡｇ量５ppm 未満では効果
が少く、35ppm を越えると不可避的不純物の存在とも相
俟って、成形性を害したり導電率の低下、コストアップ
を生ずる恐れがある。
【０００７】本発明においてはＯ2 量を 100〜300ppmと
比較的低酸素側に設定してあり、100ppm未満ではＳＣＲ
やコンチロット方式などの連続鋳造法では表面平滑性を
損ったり、表面欠陥を発生する恐れがあり、300ppmを越
えると銅中のＡｇや不可避的不純物が酸化物に変化して
しまうので上記の効果を失ってしまう。そしてこの際、
効果がある迄Ａｇを含有させると成形性を害し、導電率
が低下し、さらにコストアップを生ずる。
比較的低酸素側に設定してあり、100ppm未満ではＳＣＲ
やコンチロット方式などの連続鋳造法では表面平滑性を
損ったり、表面欠陥を発生する恐れがあり、300ppmを越
えると銅中のＡｇや不可避的不純物が酸化物に変化して
しまうので上記の効果を失ってしまう。そしてこの際、
効果がある迄Ａｇを含有させると成形性を害し、導電率
が低下し、さらにコストアップを生ずる。
【０００８】又、 0.2％耐力を13.0〜26.0kgf/mm2 に限
定した理由は13.0kgf/mm2 未満では溶接時張力を受けて
断線し易くなるためであり、26.0kgf/mm2 を越えると硬
くなって成形加工性が劣化し、転位等の格子欠陥が増大
し、再結晶し易くなって耐熱性が低下する為である。
定した理由は13.0kgf/mm2 未満では溶接時張力を受けて
断線し易くなるためであり、26.0kgf/mm2 を越えると硬
くなって成形加工性が劣化し、転位等の格子欠陥が増大
し、再結晶し易くなって耐熱性が低下する為である。
【０００９】なお本発明電極線材は、図１に示す製缶溶
接機への適用のみに限定されるものではない。
接機への適用のみに限定されるものではない。
【００１０】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。
【００１１】（実施例１）Ｏ2 濃度 200ppm 、Ａｇ濃度
20ppm、その他不可避的不純物としてＦｅ，Ｓｎ等 20p
pmのＣｕ合金からなる荒引線を一旦 3.5mmφに引き落し
た後、これを母材とし間に中間焼鈍を入れ 1.6mmφに引
き落して本発明電極線材ａを作製した。
20ppm、その他不可避的不純物としてＦｅ，Ｓｎ等 20p
pmのＣｕ合金からなる荒引線を一旦 3.5mmφに引き落し
た後、これを母材とし間に中間焼鈍を入れ 1.6mmφに引
き落して本発明電極線材ａを作製した。
【００１２】（実施例２）Ｏ2 濃度 100ppm 、Ａｇ濃度
5ppm 、その他不可避的不純物 30ppmのＣｕ合金を用
い、実施例１と同様に加工して本発明電極線材ｂを作製
した。
5ppm 、その他不可避的不純物 30ppmのＣｕ合金を用
い、実施例１と同様に加工して本発明電極線材ｂを作製
した。
【００１３】（実施例３）Ｏ2 濃度 300ppm 、Ａｇ濃度
35ppm、その他不可避的不純物 17ppmのＣｕ合金を用
い、実施例１と同様に加工して本発明電極線材ｃを作製
した。
35ppm、その他不可避的不純物 17ppmのＣｕ合金を用
い、実施例１と同様に加工して本発明電極線材ｃを作製
した。
【００１４】（従来例１）Ｏ2 濃度 399ppm 、Ａｇ濃度
12.45ppm 、その他不可避的不純物 24.02ppm のＣｕ合
金を用い、実施例１と同様に加工して従来電極線材ｄを
作製した。
12.45ppm 、その他不可避的不純物 24.02ppm のＣｕ合
金を用い、実施例１と同様に加工して従来電極線材ｄを
作製した。
【００１５】（従来例２）Ｏ2 濃度 405ppm 、Ａｇ濃度
10.04ppm 、その他不可避的不純物 20.11ppm のＣｕ合
金を用い、実施例１と同様に加工して従来電極線材ｅを
作製した。
10.04ppm 、その他不可避的不純物 20.11ppm のＣｕ合
金を用い、実施例１と同様に加工して従来電極線材ｅを
作製した。
【００１６】上記の電極線材ａ〜ｅを、 300℃×30分で
再焼鈍した後引張試験を行ない、焼鈍前後での 0.2％耐
力を測定し、これらの結果を表１に示した。
再焼鈍した後引張試験を行ない、焼鈍前後での 0.2％耐
力を測定し、これらの結果を表１に示した。
【００１７】
【表１】
【００１８】表１から明らかなように本発明電極線材は
熱による機械的特性の変動が非常に小さく、耐熱性が良
好であることがわかる。
熱による機械的特性の変動が非常に小さく、耐熱性が良
好であることがわかる。
【００１９】
【発明の効果】本発明によれば、電極線材にＡｇを添加
したことで該線材の焼鈍軟化を抑制でき、従って線材の
製缶溶接機内での断線防止に大きな効果を有する。又、
低酸素材であるので効果を発生するために必要なＡｇ量
が少なくてすみ、成形性や導電性に悪影響を与えず、し
かもコストの上昇を抑えられる。さらに高い導電性を示
し、焼鈍の熱を受けても軟化しにくいため、年々増速さ
れて過酷な条件となっていく製缶溶接機の電極線として
十分対応できるものである。
したことで該線材の焼鈍軟化を抑制でき、従って線材の
製缶溶接機内での断線防止に大きな効果を有する。又、
低酸素材であるので効果を発生するために必要なＡｇ量
が少なくてすみ、成形性や導電性に悪影響を与えず、し
かもコストの上昇を抑えられる。さらに高い導電性を示
し、焼鈍の熱を受けても軟化しにくいため、年々増速さ
れて過酷な条件となっていく製缶溶接機の電極線として
十分対応できるものである。
【図１】製缶溶接機を示す説明図である。
１ 電極線 ２ 圧下ロール ３，６ 電極輪 ４，５ ガイドロール ７ 引取ロール ８ 金属シート
Claims (2)
- 【請求項１】 Ａｇ：５〜35ppm 、Ｏ2 ： 100〜300ppm
を含有し、残部Ｃｕと不可避的不純物からなることを特
徴とする製缶溶接用電極線材。 - 【請求項２】 0.2％耐力が13.0〜26.0kgf/mm2 である
請求項１記載の製缶溶接用電極線材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23652192A JPH0663767A (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 製缶溶接用電極線材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23652192A JPH0663767A (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 製缶溶接用電極線材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0663767A true JPH0663767A (ja) | 1994-03-08 |
Family
ID=17001935
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23652192A Pending JPH0663767A (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 製缶溶接用電極線材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0663767A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1571232A2 (de) * | 2004-03-02 | 2005-09-07 | Norddeutsche Affinerie Aktiengesellschaft | Kupferdraht sowie Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Kupferdrahtes |
-
1992
- 1992-08-12 JP JP23652192A patent/JPH0663767A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1571232A2 (de) * | 2004-03-02 | 2005-09-07 | Norddeutsche Affinerie Aktiengesellschaft | Kupferdraht sowie Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Kupferdrahtes |
| EP1571232A3 (de) * | 2004-03-02 | 2005-12-21 | Norddeutsche Affinerie Aktiengesellschaft | Kupferdraht sowie Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines Kupferdrahtes |
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