JPH0663501U - 搬送容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】搬送容器を積み重ねて保管する。 【構成】搬送容器Ｂを構成する蓋体６に、走行輪７を嵌
合保持する一対の嵌合凹部６１を形成するとともに、容
器本体５の下隅部５ｓを係合保持する係合凸部６２を形
成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、塵芥などを収容して搬送可能な搬送容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、塵芥収集車は、塵芥収容箱の後方開口部に適宜の塵芥積込装置を備え た塵芥投入箱を傾動自在に連設して構成されている。そして、このような塵芥収 集車において、図４に示すように、塵芥投入箱１の投入口１ａの下方に臨んで搬 送容器Ｂを持ち上げて反転させることのできる反転装置３を設けたものが知られ ており、この反転装置３によって搬送容器Ｂを持ち上げつつ反転させることで搬 送容器Ｂ内に収容された塵芥などを投入口１ａを通して塵芥投入箱１に投棄し、 塵芥積込装置を介して塵芥収容箱に積み込むようにしている（例えば、米国特許 第３８０４２７７号明細書参照）。

【０００３】 この反転装置３によって反転可能な搬送容器Ｂは、図３に示すように、上面を 開口したプラスチック製の容器本体５と、この容器本体５の上面開口を開閉自在 な蓋体６と、容器本体５に回転自在に軸支された一対の走行輪７と、容器本体５ に取り付けられたストップバー８から構成されている。

【０００４】 一方、容器本体５は、その一周壁５１に反転装置３を構成する上係止片３１が 係脱可能な係止部５１ａ（図４参照）が形成されるとともに、一対の補強リブ５ １ｘ，５１ｘが間隔をおいて上下方向にわたって外方に膨出するように形成され ている。そして、この補強リブ５１ｘ，５１ｘ間に反転装置３を構成する下係止 片３２が係脱可能なストップバー８を取り付けている。

【０００５】 すなわち、図３に示すように、一対の補強リブ５１ｘの対向する側壁部には、 ストップバー８を挿入可能な差し込み孔５１ｂが形成されており、この差し込み 孔５１ｂにストップバー８の両端を挿入した後、その両端部にリベット９を嵌め 込むことにより、ストップバー８が差し込み孔５１ｂから脱落しないように保持 している。

【０００６】 このように構成された搬送容器Ｂに塵芥などを収容した後、走行輪７を介して 押し引きして塵芥収集車や次の収集位置まで搬送するようにしている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このような搬送容器は、走行輪によって自由に移動できる関係上、 上下に積み重ねることができず、多数個の搬送容器を使用する場合は、これらの 搬送容器を保管するために大きなスペースが必要となっていた。

【０００８】 本考案は、このような問題点に鑑みてなされたもので、積み重ねて保管するこ とのできる搬送容器を提供するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上面を開口するとともに、一周壁に反転装置の一方の係止片が係脱 自在な係止部を形成した容器本体と、この容器本体の上面開口を開閉自在な蓋体 と、容器本体に回転自在に軸支された走行輪と、容器本体に設けられ、反転装置 の他方の係止片が係脱自在なストップバーとを備えた搬送容器において、前記搬 送容器の蓋体に、走行輪を嵌合保持する一対の嵌合凹部と容器本体の下隅部を係 合保持する一対の係合凸部を形成したことを特徴とするものである。

【００１０】

【作用】

一の搬送容器の上に他の搬送容器を積み重ねる。この際、他の搬送容器の走行 輪が一の搬送容器の蓋体に形成された一対の嵌合凹部に嵌合保持されるとともに 、他の搬送容器の容器本体の下隅部が一対の係止凸部に係合保持される。

【００１１】 この結果、一の搬送容器の上に他の搬送容器を安定して積み重ねることができ る。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【００１３】 なお、図３に示した搬送容器Ｂの構成と同一の構成には同一の符号を用いる他 、それらの詳細な説明は省略する。

【００１４】 図１には、本考案の搬送容器Ｂが示されており、この搬送容器Ｂを構成する蓋 体６には、その隣接する一対の隅の近傍に位置して一対の嵌合凹部６１が形成さ れるとともに、他の隣接する一対の隅に位置して一対の係合凸部６２が形成され ている。この嵌合凹部６１は、走行輪７，７間の距離に相当する間隔を有し、縦 断面が走行輪７の直径に略一致する円弧形状に形成され、走行輪７の一部が嵌ま り込むようになっている。また、係合凸部６２は、容器本体５における底壁の幅 に略相当する間隔を有し、隅に沿って横断面がＬ字状に形成され、容器本体５に おける一対の下隅部５ｓが係合するようになっている。

【００１５】 したがって、一の搬送容器Ｂ上に他の搬送容器Ｂを積み重ねると、一の搬送容 器Ｂの蓋体６に形成された一対の嵌合凹部６１に他の搬送容器Ｂの走行輪７がそ れぞれ嵌まり込んで保持されると同時に、一の搬送容器Ｂの蓋体６に形成された 係合凸部６２に他の搬送容器Ｂの容器本体５の下隅部５ｓがそれぞれ係合して保 持される。この結果、一の搬送容器Ｂに対して他の搬送容器Ｂを脱落することな く安定して積み重ねることができる。

【００１６】 なお、この実施例では、反転装置３を塵芥収集車に設けたものを例示したが、 コンテナあるいは塵芥圧縮装置に取り付けることもできる。

【００１７】 また、本実施例では、搬送容器Ｂを塵芥を収集して搬送する場合について例示 したが、果物や野菜、飼料などの農産物や魚介類などの海産物、あるいは、原材 料や仕掛品などの工業用品などの搬送にも使用することができる。

【００１８】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、搬送容器の蓋体に、走行輪を嵌合保持する一対 の嵌合凹部と容器本体の下隅部を係合保持する一対の係合凸部を形成したことに より、一の搬送容器の上に他の搬送容器を脱落することなく安定して積み重ねる ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の搬送容器を示す斜視図である。

【図２】図１の搬送容器を積み重ねた状態を示す斜視図
である。

【図３】従来の搬送容器を示す斜視図である。

【図４】塵芥収集車の反転装置と搬送容器との関係を示
す側面図である。

【符号の説明】

３ 反転装置 ３１，３２ 係止片 ５ 容器本体 ５ｓ 下隅部 ６ 蓋体 ６１ 嵌合凹部 ６２ 係合凸部 ７ 走行輪 ８ ストップバー Ｂ 搬送容器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面を開口するとともに、一周壁に反転
   装置の一方の係止片が係脱自在な係止部を形成した容器
   本体と、この容器本体の上面開口を開閉自在な蓋体と、
   容器本体に回転自在に軸支された走行輪と、容器本体に
   設けられ、反転装置の他方の係止片が係脱自在なストッ
   プバーとを備えた搬送容器において、前記搬送容器の蓋
   体に、走行輪を嵌合保持する一対の嵌合凹部と容器本体
   の下隅部を係合保持する一対の係合凸部を形成したこと
   を特徴とする搬送容器。