JPH0662924B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

Info

Publication number
JPH0662924B2
JPH0662924B2 JP31868387A JP31868387A JPH0662924B2 JP H0662924 B2 JPH0662924 B2 JP H0662924B2 JP 31868387 A JP31868387 A JP 31868387A JP 31868387 A JP31868387 A JP 31868387A JP H0662924 B2 JPH0662924 B2 JP H0662924B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
adhesive composition
copolymer
acrylic acid
vinyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31868387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01161076A (ja
Inventor
雅春 岩崎
崇 米原
一郎 藤井
博泰 森永
勝浩 小田
Original Assignee
大鹿振興株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大鹿振興株式会社 filed Critical 大鹿振興株式会社
Priority to JP31868387A priority Critical patent/JPH0662924B2/ja
Publication of JPH01161076A publication Critical patent/JPH01161076A/ja
Publication of JPH0662924B2 publication Critical patent/JPH0662924B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は接着剤組成物に関し、特に、可使時間が長く、
冷圧時間が短いという作業面に優れ、かつ耐水性、耐熱
性が良好な接着剤であって、床材などの用途に好適な接
着剤に関する。
[従来の技術] 近年、床材への居住性の高性能化に伴つて、床板などの
木質材の歩行感を良好にし、その疲労度を少なくするた
めに、また、階下への歩行者のタッピング音を吸収させ
るという防音効果を奏させるために、さらには、コンク
リート等の下地に木質フロアを直接接着施工をすること
に基づくコンクリート下地からの湿気による木質フロア
の腐食、変色、カビの発生を防ぐために、木質材にプラ
スチック発泡体を接着させてなる複合フロアの要求が重
視されている。
プラスチック発泡体の中でも、耐湿性、耐水性、耐熱
性、歩行感、防音効果、防湿効果等の諸物性および経済
面からポリエチレン系フォーム材の使用が増えてきてい
るが、このポリエチレン系フォーム材をはじめとするプ
ラスチック発泡体を接着させる接着剤についてみてみる
と、その接着性能や作業性や経済的な面について必ずし
も満足できるような接着剤は現状では見当たらない。
現状は、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジヨン、
アクリル−酢酸ビニル共重合体エマルジヨン、スチレン
−ブタジエン共重合体ラテックス、ニトリル−ブタジエ
ン共重合体ラテックス、酢酸ビニル−N−メチロ−ルア
クリルアミド−アクリル酸共重合体エマルジヨンを、耐
水性、耐熱性、耐煮沸性能を要求されない場合には単独
で用い、耐水性、耐熱性、耐煮沸性能を要求される場合
には、上述の各種エマルジヨンおよびラテックスにエポ
キシ樹脂やイソシアネート化合物を配合して接着してい
る。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、上述した耐水性、耐熱性、耐煮沸性能を要求さ
れる箇所に使用され、各種エマルジヨンにエポキシ樹脂
を配合してなる接着剤は、30℃で2時間以上を経過す
ると、接着剤の粘度が上昇し、ゲル状態を呈し、塗付
性、接着性の低下を起こし、実用性に乏しい。
また、各種エマルジヨンにイソシアネート化合物を配合
してなる接着剤は、30℃で2時間以上を経過しても、
接着剤の粘度変化が少なく、見掛け上は塗付性も良好の
ため、接着出来そうであるが、実際は当該時間の経過と
ともに、耐水性、耐熱性、耐煮沸性能が著しく低下を起
こす。
本発明は、耐水性、耐熱性、耐煮沸性の要求される分野
に好適な接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、また、可使時間の長い接着剤組成物を提供す
ることを目的とする。
本発明は、さらに、塗付性能の良好な接着剤組成物を提
供することを目的とする。
本発明は、さらに、可使時間が長く、塗付性が良好であ
るばかりでなく、前記の如き木質材にプラスチック発泡
体を接着する際の冷圧による圧締時間が短く、従って、
かかる作業面において優れた接着剤組成物を提供するこ
とを目的とする。
本発明は、さらに、特に、複合フロアなどの床材分野や
屋外での繊維強化プラスチック(FRP)の接着などの
分野で好適な接着剤組成物であって、高温多湿下に置か
れ、耐水性、耐熱性などの性能を保持していることが必
要な分野での用途に適した接着剤組成物を提供すること
を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、酢酸ビニルとN−メチロールアクリルアミド
とアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及び/又は
フマール酸との共重合体エマルジョンと特定の酸性化ア
ミノエチル化ビニルコポリマーとから成ることを特徴と
する接着剤組成物に係る。
本発明に使用される上記エマルジョンは、上記ポリマー
との組合せおよび前述した本発明所望の目的から、その
組成比が、0.5〜25重量%のN−メチロールアクリ
ルアミド、0.1〜10重量%のアクリル酸、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、クロトン酸、イタ
コン酸、マレイン酸及び/又はフマール酸(以下、アク
リル酸類と称する。)と64,0〜99.4重量%の酢
酸ビニルからなる共重合体エマルジョンであることが好
ましい。アクリル酸エステルの例としては、アクリル酸
メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル
酸ブチルエステル、アクリル酸アミノエステル等が挙げ
られる。メタクリル酸エステルの例としては、メタクリ
ル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メ
タクリル酸ブチルエステル、メタクリル酸アミノエステ
ル等が挙げられる。
当該アクリル酸類は、単独で使用出来、また、併せて用
いることが出来る。
N−メチロールアクリルアミドの含有量が、0.5重量
%未満の場合、接着剤の耐水性、耐熱性が乏しくなり、
耐水性の要求される屋外、床の用途に使用できず、本発
明所望の目的を達成し難い。一方、N−メチロールアク
リルアミドの含有量が、25重量%を超える場合、増粘
するあるいは分離してしまうなどの保存安定性の面で良
好なエマルジョンを得ることが難しくなる。
アクリル酸類の含有量が、0.1重量%未満の場合に
は、保存安定性(分離、粗粒子の発生)の良好な当該エ
マルジョンを得ることが難しい。一方、アクリル酸類の
含有量が、10重量%を超える場合には製造上反応時間
を要したりし、また、本発明所望の目的を達成し難い。
本発明に使用される上記エマルジョンは、例えば次の製
法により得ることができる。
ポリビニルアルコール 純水 酢酸ビニルモノマー アンモニア水 硫酸第1鉄アンモニウム よりなる混合物を窒素中で加熱し、触媒を加え重合を開
始させる。
次いで、次の各モノマー液を別々に同時に上記混合物
(液)に連続的に加える。
モノマー液(1) N−メチロールアクリルアミド 純水 モノマー液(2) 酢酸ビニルモノマー アクリル酸 tert−ブチルヒドロキシルオキシド モノマー液(1)および(2)添加終了後、熟成させ、
冷却を行ない、酢酸ビニルとN−メチロールアクリルア
ミドおよびアクリル酸とを共重合したエマルジョンを得
る。
本発明において使用される酸性化アミノエチル化コポリ
マーは、側鎖に次式 (式中、RおよびR′は同一もしくは相異なる水素原子
もしくは炭素原子数1〜4の低級アルキル基、nの平均
値は1.0〜2.5) で示される基を有し、側鎖−COOH基のアミノエチル
化前に少なくとも3重量%の側鎖−COOH基を有し、
かつ、酸との反応により酸性化してなるものである。
当該コポリマーは、その内の1種類がビニルカルボン酸
モノマーであるモノマー混合物の溶液重合によって製造
される含カルボキシル側鎖ビニルコポリマーより調製さ
れる。モノマー混合物を、触媒の存在に、通常一定な昇
温状態下で重合する。攪拌下、反応が完結まで、重合が
行われる。溶液重合に使用されるある種の改善操作、例
えばモノマー混合物のステップ状装入、触媒の追加、不
活性雰囲気下での反応あるいは回分式または連続式重合
等が実施される。
ビニルカルボン酸モノマーは、アクリル酸、メタクリル
酸、桂皮酸、クロトン酸のごときα・β−エチレン性不
飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマール酸、イタコ
ン酸のごとき不飽和ジカルボン酸、上記ジカルボン酸の
半エステルおよびそれらの混合物を包含する。好ましい
ビニルカルボン酸は不飽和モノカルボン酸であり、特に
好ましくはアクリル酸およびメタクリル酸である。
含カルボキシル側鎖ビニルコポリマーは、ビニルカルボ
ン酸モノマーと1種あるいはそれ以上の共重合性モノマ
ー(例えばビニル芳香族モノマー、不飽和モノカルボン
酸のアルキルエステル、不飽和ジカルボン酸のジアルキ
ルエステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニ
ルおよびN−ビニルピロリドン等)とを共重合させるこ
とによって得られる。
適当なビニル芳香族モノマーは、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、種々のアルキル置換スチレ
ン、種々のハロゲン置換スチレンを包含する。特に好ま
しいビニル芳香族モノマーは、スチレン、α−メチルス
チレンおよびビニルトルエンである。適当な不飽和モノ
およびジカルボン酸のアルキルエステルは、上記のビニ
ルカルボン酸を炭素原子数1〜12の脂肪族アルコール
でエステル化することによって得られるエステルを包含
する。アクリル酸およびメタクリル酸のエステルが好ま
しく、特に好ましいエステルはアクリル酸およびメタク
リル酸のメタノール、エタノール、イソプロパノール、
ブタノール、2−エチルヘキサノールエステルである。
小量のアクリロニトリル(10%以下)も接着剤の特性
を改善するために使用し得る。
好ましい含カルボキシル側鎖ビニルコポリマーは、スチ
レン、1種またはそれ以上のアクリル酸またはメタクリ
ル酸エステルモノマーおよびビニルカルボン酸より調製
される。1例としてスチレンは60%までアクリレート
モノマーおよびカルボン酸と共重合し得る。またアクリ
ルモノマーは90wt%まで使用し得る。
含カルボキシル側鎖ビニルコポリマーは、好ましくはカ
ルボン酸の重量(−COOHとして)が3重量%以上、
好ましくは5重量%以上、より好ましくは7.5〜1
2.5重量%になるよう十分ビニルカルボン酸を使用し
て製造される。そしてその残りは上記の好ましいコモノ
マーである。
重合に適当な溶媒はアルコール、ケトン、芳香族炭化水
素およびそれらの混合物を包含する。重合温度は60℃
〜140℃、好ましくは80℃〜100℃の範囲である
が、最適温度はモノマー、触媒およびその他の条件に依
る。
得られた含カルボキシル側鎖ビニルコポリマーは、次い
で、適当な溶媒中、過剰量のアルキレンイミンまたはN
−(アミノアルキル)置換アルキレンイミンと反応させ
るアミノ化反応(アミノエチル化)に供される。適当な
アルキレンイミンには、1,2−アルキレンイミン例え
ばエチレンイミン、プロピレンイミンおよびブチレンイ
ミンのごときエチレンイミン類およびそれらの混合物が
包含される。エチレンイミンは市販されており、好まし
いアルキレンイミンである。N−(アミノアルキル)置
換アルキレンイミンは、アルキレンイミンと同程度の反
応性を有し、かつアルキレンイミンより揮発性が低く、
特に有用である。その代表例にはN−(2−アミノエチ
ル)アジリジン、N−(3−アミノプロピル)アジリジ
ン、N−(2−アミノプロピル)プロピレンイミンおよ
びN−(2−アミノブチル)ブチレンイミン等が存在す
る。N−(2−アミノエチル)アジリジン、およびN−
(2−アミノプロピル)プロピレンイミンが特に好まし
い。
アミノ化反応に際して、含カルボキシル側鎖ビニルコポ
リマー中のカルボキシル基1個あたり複数個のアミノ基
を結合させる(すなわち前記式中のn値 1.0以
上)。それには、例えば、有機溶媒中において含カルボ
キシル側鎖ビニリコポリマーとカルボキシル当量に対し
て2モル以上のアルキレンイミンとを反応させる。好ま
しいアルキレンイミンのモル数範囲は、2〜5、平均n
値は1.5〜2.5である。N−(アミノアルキル)アルキレ
ンイミンの場合は、カルボン酸当量に対して1モル以
上、好ましくは1〜1.5モル使用される。
アミノ化反応の温度は50℃以上、好ましくは50〜1
00℃である。より高温および加圧の条件も、もちろん
実施し得る。文献によっては、この温度範囲とは異な
り、室温で混合し、その温度で一定時間保持し、次いで
加熱する方法が記載されている。その方法によって得ら
れた生成物は、しかし、本発明のそれとは実質的に熱安
定性が異なり、また、アミド窒素あるいは未反応酸含有
量が異なる。
当該アミノエチル化ビニルコポリマーは、また、カルボ
キシル基側鎖を有するビニルコポリマーに1〜2モルの
アルキレンイミンを加え、室温で反応させる方法によっ
ても得られる。得られるアミノエチル化ビニルコポリマ
ーの平均n値は、1〜1.3である。このようにしてアミ
ノエチル化されたビニルコポリマーはその安定性がかな
り劣るが、その接着剤が短時間使用される場合には問題
はない。
アルキレンアミンまたはN−(アミノアルキル)アルキ
レンとカルボン酸基との反応は、メチルエチルケトン、
キシレン、トルエン、エチルベンゼン等のケトンあるい
は芳香族炭化水素等の非プロトン性溶媒の下で行われる
ことが好ましいが、その一部または全部をアルコールに
置きかえてもよい。適当なアルコールは炭素原子数2〜
5の脂肪族アルコール、炭素原子数1〜6のアルキレン
グリコール、エチレングリコールおよびプロピレングリ
コールのアルキルモノエーテルおよびジアセトンアルコ
ールを包含する。
アミノ化反応はアルコール20wt%以下、残り芳香族
炭化水素等の非プロトン性溶媒より成る溶媒中で実施さ
れる。アミノ化反応完結後、溶媒組成物はストリップさ
れ、溶媒の組成がアルコール30〜100wt%、ケト
ンまたはエーテル70〜0wt%になるよう調整され
る、特に好ましい溶媒はエタノール、プロパノール、イ
ソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、n−ブ
チルアルコール、n−ブチルアルコールおよびプロピレ
ングリコールのモノメチルエーテルを包含する。最終製
品中のポリマー濃度はポリマーの溶解性および用途によ
って異なるが1〜60wt%である。
得られたアミノエチル化ビニルコポリマーは、次いで、
適当な水に混和し得る溶媒あるいは溶媒混合物中で、当
該コポリマーと酸とを混合することによって酸性化され
る。適当な溶媒はエチレングリコール、プロピレングリ
コールおよびジプロピレングリコールの低級アルキルエ
ーテルであり、その代表例にはプロピレングリコールの
ブチルエーテル、エチレングリコールのエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールのプロピルエーテル、混合プ
ロピレングリコールのイソブチルエーテル等がある。
好ましい酸はコポリマーのアミノ側鎖と酸塩(acidsal
t)を形成するものである。酸は、また、揮発性である
ことが望ましい。従って、ギ酸あるいは酢酸が望まし
い。グリコール酸、プロピオン酸、酪酸のごとき揮発性
の低い酸も使用し得る。リン酸のごとき無機酸もまた使
用し得る。
使用される酸の量は通常アミノ基の量に等しいが、過剰
量でもまた不足量でも良い。必要最少量は酸性アミノエ
チル化ビニルコポリマーが水分散性を得る量である。
本発明における共重合体エマルジョンと酸性化アミノエ
チル化ビニルコポリマーとの混合比率(重量比、以下同
じ)は、固形分換算で、共重合体エマルジョン/酸性化
アミノエチル化ビニルコポリマー=100/0.1〜10
0、好ましくは100/0.5〜80、特に好ましくは1
00/1〜50である。
当該混合比率が100/0.1未満であるときには、耐
水性、耐熱性などの接着力が低下してくる。一方、当該
混合比率が100/100を超え酸性化アミノエチル化
ビニルコポリマーが過剰となるときには、可使時間も短
くなり、耐水性、耐熱性などの接着力も低下してくる。
本発明の接着剤組成物には、さらに必要に応じて、水性
ラテックスや他のエマルジョンを配合することができ
る。
かかる水性ラテックスや他のエマルジョンを配合するこ
とにより、木質材やFRPやプラスチック発泡体などの
基材に対する塗工性および後述する充填剤や増量剤、お
よび顔料を添加した場合の混合安定性などを向上させる
ことができる。
使用される水性ラテックスおよびエマルジョンとして
は、各種のものが使用できるが、その具体例としては、
スチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、アクリレー
ト、塩化ビニル、クロロプレン、イソプレンなどの水性
ラテックスや酢酸ビニル、エチレン、アクリル酸、アク
リル酸エステルなどから選ばれた不飽和モノマーの単独
または2種以上の共重合体エマルジョンなどが例示され
る。
本発明の接着剤組成物に充填剤、増量剤を配合すること
ができる。
充填剤、増量剤は、接着剤中の酢酸ビニルとN−メチロ
ールアクリルアミドとアクリル酸類との共重合体エマル
ジョンや酸性化アミノエチル化ビニルコポリマーや必要
に応じて配合する水性ラテックスなどと反応し、特に、
当該コポリマーと反応して、本発明接着剤により一層耐
水性や初期接着性を向上させる作用をすることが判っ
た。
これら充填剤や増量剤の例としては、小麦粉、澱粉類、
脱脂大豆粉、血粉、木粉、クルミ殻などの有機質系のも
の、クレー、カオリン、ゼオライト、炭酸カルシウム、
タルク、シリカ、酸化アルミニウムなどの無機質系のも
のが例示される。
このうち、小麦粉、澱粉類、カオリン、シリカなどの酸
性物質がより一層好ましいことが判った。
当該充填剤、増量剤の配合割合は、エマルジョンおよび
酸性化アミノエチル化ビニルコポリマーに対し固形分換
算で、1〜100重量%の範囲が適当である。
また、これらの充填剤、増量剤は、それぞれ単独で使用
してもよいし、その数種を混合して使用することもでき
る。
本発明の接着剤組成物には、ポリビニルアルコール(P
VA)、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルロー
ズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ポリエチレンオキシ
ド、アルギン酸類等の水性の増粘剤を配合することがで
きるし、その他、造膜剤などを添加配合することができ
る。
[実施例] 次に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
らの実施例によりなんら限定されるものではない。
他に指摘がなければ、実施例中の全ての%および部は重
量%および重量部である。
実施例1 酢酸ビニルとN−メチルールアクリルアミドとアクリル
酸とを共重合したエマルジョン(酢酸ビニル92.1
%、N−メチロールアクリルアミド6.9%、アクリル
酸1.0%、固形分52%)100部に、造膜剤のDB
P(ジブチルフタレート)4部と酸性化アミノエチル化
ビニルコポリマー[ポリメントNK−100PM、樹脂
分49%、アミノ水素当量350〜450g−Soli
d/eg(日本触媒化学工業社製)]5部を混合し、接
着剤組成物を得た。
このようにして得られた接着剤組成物を、10分以内、
1日、5日、10日間30℃で放置し、次記作業条件で
接着し、常態およびJIS K6857“接着剤の耐水
性試験方法”の処理条件D(温冷水)、G(煮沸)で処
理し、引張接着性能試験を行った。
作業条件 台板:12m/m普通合板の日本農林規格1種該当のラ
ワン合板 プラスチック発泡体:ポリエチレンフォーム 塗付:150g/m2を台板に均一に塗付 圧締:20℃、0.5kg/m2圧力、10分間圧締 養生:20℃、2日間 この結果を第1表に示す。
一方、比較のため、酢酸ビニルとN−メチロールアクリ
ルアミドとアクリル酸とを共重合したエマルジョンおよ
び酸性化アミノエチル化ビニルコポリマー単独を用い、
上記作業条件で接着し、実施例1と同様にして、引張接
着性能試験を行った。尚、前者を比較品(A)、後者を
比較品(B)とした。
この結果を、第1表に併記した。
比較例1. 実施例1で用いた酢酸ビニルとN−メチロールアクリル
アミドとアクリル酸とを共重合したエマルジョン100
部に、DBP4部およびイソシアネート化合物[スミジ
ュール44V−20、住友バイエルウレタン社製]10
0部を配合した接着剤組成物を用い、実施例1と同一条
件で接着し、接着性能試験を行った。
この結果を第1表に示す。
第1表に示す結果から明らかなように、本発明による接
着剤組成物は10日経過しても良好な接着性が得られて
いる。
しかし、酢酸ビニルとN−メチロールアクリルアミドと
アクリル酸とを共重合したエマルジョンにイソシアネー
ト化合物を配合した接着剤組成物は1日経過で著しい接
着性の低下を起こしている。
さらに、本発明の接着剤組成物は耐水、耐熱、対煮沸性
能が良好で、長期にわたり保持できることを示してい
る。
実施例2 酢酸ビニル95%、N−メチロールアクリルアミド0.
5%、アクリル酸4.5%の共重合エマルジョン(固形
分52%)を用いた以外は実施例1と同様にして接着剤
組成物を得、実施例1と同一条件で、ポリエチレンフォ
ームとラワン合板とを接着し、接着性能試験を行った。
この結果を第2表に示す。
実施例3. 酢酸ビニル84.5%、N−メチロールアクリルアミド
15%、アクリル酸0.5%の共重合エマルジョン(固
形分52%)を用いた以外は実施例1と同様にして接着
剤組成物を得、実施例1と同一条件で、ポリエチレンフ
ォームとラワン合板とを接着し、接着性能試験を行っ
た。
この結果を第2表に示す。
比較例2. 固形分52%の酢酸ビニル単独重合エマルジョン100
部に対し、DBP4部と実施例1で用いた酸性化アミノ
エチル化ビニルコポリマー5部を混合した接着剤組成物
を用いて、実施例1と同一条件でポリエチレンフォーム
とラワン合板とを接着し、実施例1と同一条件で接着性
能試験を行った。
この結果を第2表に示す。
比較例3. ビスフェノールAのジグリシジルエーテル樹脂[アデカ
レジンEP−4100、エポキシ当量180〜200
(旭電化工業社製)]100部に、実施例1で用いた酸
性化アミノエチル化ビニルコポリマー400部を混合し
た物に、更に水69部を混合した接着剤組成物を用い
て、実施例1と同一条件で接着し、接着性能試験を行っ
た。
この結果を第2表に示す。
第2表に示す結果から、酢酸ビニル単独重合エマルジヨ
ン樹脂に上記酸性化アミノエチル化ビニルコポリマーを
配合した接着剤組成物では、耐水、耐熱、耐煮沸の接着
性の低下が著しいことが判る。また、エポキシ樹脂と酸
性化アミノエチル化ビニルコポリマーとの組合せでは、
接着性が低く、また温冷水、煮沸試験において、接着剤
糊液が固化し、塗付が不可能となることが判る。
[発明の効果] 以上本発明によれば、耐水性、耐熱性、耐煮沸性の要求
される分野に好適な接着剤組成物を提供することができ
た。
また、本発明によれば、可使時間が長く、塗付性が良好
であるばかりでなく、前記の如き木質材にプラスチック
発泡体や塩ビタイルや塩ビシートなどを接着する際の冷
圧による圧締時間が短く、従って、かかる作業面におい
て優れた接着剤組成物を提供することができた。
さらに、本発明によれば、特に、複合フロアなどの床材
分野や屋外での繊維強化プラスチック(FRP)の接着
などの分野で好適な接着剤組成物であって、耐水性、耐
熱性などの性能を保持していることが必要な分野での用
途に適した接着剤組成物を提供することができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酢酸ビニルとN−メチロールアクリルアミ
    ドとアクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
    ステル、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸及び/又
    はフマール酸との共重合体エマルジョンと、 側鎖に次式 (式中、RおよびR′は同一もしくは相異なる水素原子
    もしくは炭素原子数1〜4の低級アルキル基、nの平均
    値は1.0〜2.5) で示される基を有し、側鎖−COOH基のアミノエチル
    化前に少なくとも3重量%の側鎖−COOH基を有し、
    かつ、酸との反応により酸性化してなる酸性化アミノエ
    チル化ビニルコポリマーとから成ることを特徴とする接
    着剤組成物。
JP31868387A 1987-12-18 1987-12-18 接着剤組成物 Expired - Fee Related JPH0662924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31868387A JPH0662924B2 (ja) 1987-12-18 1987-12-18 接着剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31868387A JPH0662924B2 (ja) 1987-12-18 1987-12-18 接着剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01161076A JPH01161076A (ja) 1989-06-23
JPH0662924B2 true JPH0662924B2 (ja) 1994-08-17

Family

ID=18101858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31868387A Expired - Fee Related JPH0662924B2 (ja) 1987-12-18 1987-12-18 接着剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0662924B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4927066B2 (ja) * 2007-12-26 2012-05-09 ローム アンド ハース カンパニー 硬化性組成物
CN102031083A (zh) * 2010-12-10 2011-04-27 湖南福湘木业有限责任公司 胶合板胶粘剂

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01161076A (ja) 1989-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0312228B2 (en) Polymeric additives for use in adhesive compositions
US9012027B2 (en) Aqueous emulsion
AU720104B2 (en) Waterborne crosslinkable coating compositions
EP0619341B1 (en) Aqueous dispersed resin composition
JP3041189B2 (ja) 水性下地調整材とそれを用いた建築物外壁仕上方法
JP2004035580A (ja) 接着剤組成物及びそれを用いて製造される化粧板
JPH0639548B2 (ja) 水性樹脂組成物
US6512042B1 (en) Waterborne crosslinkable coating compositions
JPH0662924B2 (ja) 接着剤組成物
EP0359562A2 (en) Fabrication of flexible electronic circuitry using a modified latex polymer laminating adhesive composition
JP3398446B2 (ja) 一液硬化型水性エマルション組成物
JPH06116539A (ja) ポリオレフィン発泡体用水性接着剤
JP2000230146A (ja) 制振塗料用水性樹脂組成物
JPH11199825A (ja) 水性シーラー組成物
JPH02175742A (ja) 常温架橋型水分散系樹脂組成物
JP2656712B2 (ja) 水性粘接着剤組成物
JPS5846277B2 (ja) 接着剤組成物
JPS62148582A (ja) 常温硬化性水性接着剤
JP4092073B2 (ja) 接着剤用水性エマルジョン及びその組成物
JPH0713224B2 (ja) 耐水性接着剤組成物
JPH01307478A (ja) 塗装方法
JP3375395B2 (ja) 一液硬化型水性エマルション組成物
JPH11246791A (ja) 水系樹脂分散液
JPS59210916A (ja) 高分子ラテツクス組成物
JPS5956463A (ja) 水性塗料をプラスチックス類叉はゴム類基材に塗布するための下塗り塗装剤の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees