JPH0662882U - 衣服吊下げ用のハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ズボン等の衣服を逆Ｕ字状に掛けた際、衣服が
ずり落ちてしまわないように、容易に且つ綺麗に押さえ
ることができるハンガーの提供を図る。 【構成】バー４に逆Ｕ字状に掛けられた衣服を、回動軸
８２を中心として回動する衣服押さえ３によって、押さ
えるようにし、回動軸８２を挟んだ２点３３，８１間
に、スプリング９をかけ渡す。この衣服押さえ３は、バ
ー４に対する接近位置ｂと、中間位置ａと、離反位置ｃ
との間を回動移動する。このとき、スプリング９の引っ
張り力によって、衣服押さえ３が、中間位置ａより接近
位置ｂ側にあると接近位置方向に付勢され、この付勢力
により衣服を押さえる。衣服押さえ３が、中間位置ａよ
り離反位置ｃ側にあると離反位置方向に付勢され、バー
４より離れた状態に保たれ、バー４へ衣服を容易に掛け
ることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本願考案は、衣服吊下げ用のハンガー、さらに詳しくは衣服支持用のバーに、 ズボンやスカート等を逆Ｕ字状に掛けて支持するための衣服吊下げ用のハンガー に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、衣服吊下げ用のハンガーとして最も広く用いられているものは、吊下げ 用のフックと、このフックから左右斜め下方向に伸ばされた上着支持部と、この 上着支持部の左右端間に設けられたバーとから構成されている。そして、このバ ーに、ズボンやスカート等を逆Ｕ字状に掛けて使用するようになっているが、逆 Ｕ字状に掛けた衣服がずれ落ちてしまい易いという問題を有する。そこで、バー に沿って、弾性を有する係止片を形成し、この係止片とバーとの間に衣服を挟ん で、そのずれ落ちを防止するようにしたものも実用化されている。この種のハン ガーに、衣服を装着するに際しては、バーに衣服をＵ字状に掛け、バーに沿って 衣服を横にずらして、係止片とバーとの間に衣服を挿入するものである。しかし ながら、係止片はその弾性によってバー側に付勢されているため、上記挿入が困 難であり、また、挿入の際に衣服に皺が寄ってしまうという課題を有する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、本願考案は、ズボンやスカート等の衣服を逆Ｕ字状に掛けて使用する 衣服吊下げ用のハンガーにおいて、逆Ｕ字状に掛けた衣服がずれ落ちてしまわな いように、容易に且つ綺麗に押さえることができるようすることを目的とするも のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本願考案は、衣服支持用のバーを有するハンガー本体と、このハンガー本体に 設けられた吊下げ用のフックとを備えたズボンやスカート等の衣服吊下げ用のハ ンガーにおいて、次の構成を有するものを提供することにより、上記の課題を解 決する。 本願考案に係る衣服用ハンガーにおいては、ハンガー本体の適宜位置に設けら れたヒンジ部に、衣服押さえが設けられている。このヒンジ部により、衣服押さ えが、上記バーに対する接近位置と、中間位置と、離反位置との間を回動移動す る。そして、この中間位置より接近位置側にある衣服押さえに対して接近位置方 向に付勢すると共に、この中間位置より離反位置側にある衣服押さえに対して離 反位置方向に付勢する付勢手段が、ハンガー本体と衣服押さえとの間に設けられ たことを特徴とする。

【０００５】

【作用】

本願考案においては、バーに逆Ｕ字状に掛けられた衣服を、衣服押さえが押さ える。このとき、中間位置より接近位置側にある衣服押さえに対して接近位置方 向に付勢すると共に、この中間位置より離反位置側にある衣服押さえに対して離 反位置方向に付勢する付勢手段が、この衣服押さえに設けられたものであるため 、衣服を掛ける際には、衣服押さえを中間位置より離反側にするだけで、付勢手 段が、衣服押さえを、離反位置に止める。従って、衣服押さえが邪魔にならない 状態で、衣服をバーに掛けることをができる。次に、衣服押さえを、中間位置よ り接近位置側に戻すと、付勢手段が、衣服押さえを、接近位置側に付勢して、バ ーに掛けられた衣服を押さえるものである。

【０００６】

【実施例】

以下、図面に基づき本願考案の一実施例を説明する。 図１は一実施例に係る衣服吊下げ用のハンガーの正面図である。 このハンガーｈは、ハンガー本体１と、吊下げ用のフック２と、衣服押さえ３ とから構成されている。

【０００７】 このハンガー本体１は、衣服を逆Ｕ字状にして吊下げるバー４と、このバー４ の一端（図１の右端）から斜め上方に延びる連絡部５とから構成されている。こ の連絡部は、バー４の左右方向の略中央まで延びており、その端部には、フック 取付部６と、補助フック７とが設けられている。このフック取付部６は、上端に 貫通孔を有し、この貫通孔にフック２の下端が回動可能に挿入されている。補助 フック７は、図１の紙面前方に突出しており、図２に示すように、複数のハンガ ーｈを順次吊り下げることができるようにしたものである。尚、この連絡部５は 、バー４の他端（図１の左端）からも形成することができるが、この実施例のよ うに一方のみに設けると、他端側が開放した状態となるため、バー４への衣服の 吊下げ作業が容易になる点で有利である。

【０００８】 次に、衣服押さえ３には、バー４に上方から沿わされる押さえ部３１と、この 押さえ部の先端に設けられた指掛け部３２が形成されている。 押さえ部３１は、図３に示すように断面逆Ｕ字状をなし、その上面には図４及 び図５に示すように、押さえバネ３１ａ，３１ａが２個形成されており、衣服を より確実に押さえるようにしている。

【０００９】 押さえ部３１の基端にはバネ係止用の突起３３が形成され、さらにその基端側 には二股に分かれた回動部３４，３４が形成されている。この回動部３４，３４ には、後述の回動軸８２，８２が嵌入される挿入孔３５，３５が形成されている 。尚、この挿入孔３５，３５に、回動軸８２，８２を容易に挿入することができ るよう、案内溝３６，３６を形成しておく方が、組付け作業の容易化の点で有利 である。

【００１０】 次に、上記の連絡部５には、ヒンジ形成部８が設けられている。このヒンジ形 成部８の基端側にはバネ係止用の突起８１が形成され、ヒンジ形成部８の先端側 には一対の回動軸８２，８２が形成されている。このヒンジ形成部８の先端側は 、上記の回動部３４，３４間に挿入され、その一対の回動軸８２，８２が回動部 ３４，３４の挿入孔３５，３５に挿入される。そして、両バネ係止用の突起３３ ，８１間に、引っ張りコイルスプリング９が掛け渡される。この引っ張りコイル スプリング９は、図１に示すように、両バネ係止用の突起３３，８１間と回動軸 ８２とが一直線上に並んだ中間位置ａで、最伸長状態となる。そして、ヒンジ形 成部８のバネ係止用の突起８１と回動軸８２とを結んだ線より、図１の下方側に 、衣服押さえ３のバネ係止用の突起３３が位置すると、引っ張りコイルスプリン グ９の引張力によって、衣服押さえ３が下方（図１の矢印ｂ方向）に回動して、 バー４を押圧する。他方、ヒンジ形成部８のバネ係止用の突起８１と回動軸８２ とを結んだ線より、図１の上方側に、衣服押さえ３のバネ係止用の突起３３が位 置すると、引っ張りコイルスプリング９の引張力によって、衣服押さえ３が上方 （図１の矢印ｃ方向）に回動して、バー４から離反する方向に回動する。

【００１１】 従って、使用に際しては、指掛け部３２等を摘んで、衣服押さえ３を中間位置 ａより上方に持ち上げると、衣服押さえ３は、引っ張りコイルスプリング９の力 によって上方に跳ね上がる。そして、衣服をバー４に吊下げた後、衣服押さえ３ を中間位置ａより下方に押し下げると、衣服押さえ３は、引っ張りコイルスプリ ング９の力によって下方に回動して、バー４との間で衣服を挟むものである。こ のように、このハンガーは、衣服をバー４にスムーズに且つ綺麗に挟むことがで きるものである。

【００１２】 図６及び図７は、他の実施例を示すもので、この実施例においては、衣服押さ え３が前後方向に回動して衣服をバー４に対して押さえる点が上記実施例と相違 するが、その基本的な構造は、同様であり、同一の符号を用いて簡単に説明する 。即ち、この実施例においても、ヒンジ形成部８のバネ係止用の突起８１と回動 軸８２とを結んだ線より、図７の左方側に、衣服押さえ３のバネ係止用の突起３ ３が位置すると、引っ張りコイルスプリング９の引張力によって、衣服押さえ３ が下方（図７の矢印ｂ方向）に回動して、バー４を押圧する。他方、ヒンジ形成 部８のバネ係止用の突起８１と回動軸８２とを結んだ線より、図７の右方側に、 衣服押さえ３のバネ係止用の突起３３が位置すると、引っ張りコイルスプリング ９の引張力によって、衣服押さえ３が上方（図７の矢印ｃ方向）に回動して、バ ー４から離反する方向に回動するものである。

【００１３】 上記の実施例では、引っ張りコイルスプリング９を用いたが、他のスプリング に変更して実施することもできる。 図８は、図１の実施例における引っ張りコイルスプリング９を、円弧状の板バ ネ９１に変更した例を示すものである。また図９は、直線部分と円弧状部分とを 備えた板バネ９２に変更した例を示すものである。この図９の場合には、直線部 分を設けることにより、円弧部分が回動部３４に沿うようになり、図８のものよ りも、よりスマートなものとなる。尚、機能的には、何れの場合も、引っ張りコ イルスプリング９と同様の機能を果たすものである。また、これらの例のスプリ ングは、ハンガーの表裏何れか一方に設ければ足りるが、双方に設けることも当 然可能である。

【００１４】 さらに図１０は、合成樹脂製のスプリング１０１部を用いた例であり、この例 では、スプリングを含めてハンガーの全てを合成樹脂で成型することができる。 より詳しくは、バー１０４と衣服押さえ１０３とを、屈曲可能な合成樹脂のヒン ジ部１０２，１０２及びスプリング１０１部を介して一体に形成する。このスプ リング部１０１は、その両端１０１ａ，１０１ｂがバー１０４と衣服押さえ１０ ３との夫々に屈曲可能に形成されている。そして、このスプリング部１０１は、 図１０の（Ｂ）から（Ｄ）に示すように、自由状態においてコ字状に屈曲するよ うに形成されている。従って、図１０の（Ｃ）の両端１０１ａ，１０１ｂとヒン ジ部１０２とが一直線上に並んだ状態を中間位置として、図１０の（Ｂ）の矢印 ａ方向及び図１０の（Ｄ）の矢印ｂ方向にスプリング部１０１の弾性力によって 回動するものである。 この構造は、衣服押さえの適宜位置に採用することができ、前述の各実施例と 同様の作用を発揮し得るものである。

【００１５】

【考案の効果】

以上、本願考案は、ズボンやスカート等の衣服を逆Ｕ字状に掛ける際に、逆Ｕ 字状に掛けた衣服がずれ落ちてしまわないように、容易に且つ綺麗に押さえるこ とができるようした衣服吊下げ用のハンガーを提供することができたものである 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願考案の一実施例に係る衣服用ハンガーの正
面図である。

【図２】同ハンガーの吊下げ状態を示す側面図である。

【図３】同ハンガーの衣服押さえの側面図である。

【図４】同ハンガーの衣服押さえの平面図である。

【図５】図４の中央横断面図である。

【図６】本願考案の他の実施例に係る衣服用ハンガーの
正面図である。

【図７】同ハンガーの側面図である。

【図８】図１のハンガーのスプリングの変更例を示す要
部拡大図である。

【図９】図１のハンガーのスプリングのさらに他の変更
例を示す要部拡大図である。

【図１０】（Ａ）は本願考案の他の実施例に係る衣服用
ハンガーの要部斜視図であり、（Ｂ）乃至（Ｄ）は同作
動状態の説明図である。

【符号の説明】

１ ハンガー本体 ２ 吊下げ用のフック ３ 衣服押さえ ４ バー ８ ヒンジ形成部 ９ コイルスプリング ３３ バネ係止用の突起 ８１ バネ係止用の突起 ８２ 回動軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣服支持用のバーを有するハンガー本体
   と、このハンガー本体に設けられた吊下げ用のフックと
   を備えたズボンやスカート等の衣服吊下げ用のハンガー
   において、 このハンガー本体の適宜位置に設けられたヒンジ部に、
   衣服押さえが設けられ、 このヒンジ部により、衣服押さえが、上記バーに対する
   接近位置と、中間位置と、離反位置との間を回動移動す
   るものであり、 この中間位置より接近位置側にある衣服押さえに対して
   接近位置方向に付勢すると共に、この中間位置より離反
   位置側にある衣服押さえに対して離反位置方向に付勢す
   る付勢手段が、ハンガー本体と衣服押さえとの間に設け
   られたことを特徴とする衣服吊下げ用のハンガー。