JPH0662695B2 - 水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法 - Google Patents

水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法

Info

Publication number
JPH0662695B2
JPH0662695B2 JP1173313A JP17331389A JPH0662695B2 JP H0662695 B2 JPH0662695 B2 JP H0662695B2 JP 1173313 A JP1173313 A JP 1173313A JP 17331389 A JP17331389 A JP 17331389A JP H0662695 B2 JPH0662695 B2 JP H0662695B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
weight
acrylic elastic
dispersible acrylic
producing water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1173313A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0337231A (ja
Inventor
昇 新堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Kasei Co Ltd filed Critical Sekisui Kasei Co Ltd
Priority to JP1173313A priority Critical patent/JPH0662695B2/ja
Publication of JPH0337231A publication Critical patent/JPH0337231A/ja
Publication of JPH0662695B2 publication Critical patent/JPH0662695B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法に
関する。さらに詳しくは艶消し剤、プラスチック改質剤
等に有用な、水分散性に優れかつゴム状弾性を有する水
分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法に関する。
(ロ)従来の技術およびその課題 近年、塗料中にポリマ微粒子等のフィラを配合し、塗面
の艶を消す艶消し塗料が広く用いられており、特に柔軟
性を有する基材塗料に弾性を有するポリマー微粒子を配
合した、ソフトな感触をもつ艶消し塗料が注目を浴びて
いる。
これら艶消し塗料としては、溶剤タイプの1液型又は2
液型ウレタン塗料や同じく溶剤タイプのポリエステル系
又はアクリル系塗料等が一般的に用いられているが、環
境問題や労働衛生の面から水系塗料開発への要望が強ま
っている。
一方、上記塗料に配合される弾性ポリマ微粒子として
は、ウレタン微粒子が一般的に使われるが、製造方法が
特殊でかつ新しいため高価で汎用分野への利用が困難で
あった。また一般に市販されているポリメチルメタクリ
レート微粒子、ポリスチレン微粒子では弾性を有しない
ため、充分なソフト触感が得られず、ゴム様弾性を有す
る微粒子の開発が待たれている。
この発明の発明者は上記事情に鑑み、水分散性に優れか
つゴム様弾性を有し、さらにフィラとして好適な形状を
有する微粒子を開発すべく鋭意研究を行った結果、特定
のアルキルアクリレート及び架橋剤を特定の配合比で処
理した後、さらに強塩基性処理に付すことにより、水分
散性に優れかつゴム様弾性を有する微粒子が得られるこ
とを見出し、この発明を完成させるに至った。
(ハ)課題を解決するための手段および作用 かくしてこの発明によれば、低級アルキルアクリレート
80〜99重量%、多官能ビニル系モノマ1〜20重量%から
なるモノマ組成物を水系に分散し、高速撹拌下、該モノ
マを重合条件に付した後、強塩基にて処理することによ
り水分散性及びゴム様弾性を備えた微粒子を得ることを
特徴とする水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法が
提供される。
この発明の方法により得られる微粒子は、低級アルキル
アクリレートを多官能ビニル系モノマと架橋・重合処理
し次いで強塩基性で処理することにより、上記アクリレ
ートによる柔軟性、強靱性等の特性を生かしつつ粒子と
しての形状保持性を確保し、さらに水分散性及びゴム様
弾性を備えたものであって、幅広い分野への利用が期待
できるものである。
この発明の方法に用いられる低級アルキルアクリレート
は、炭素数1〜4のアルキル基でエステル化されたアク
リル酸を意味し、例えばメチルアクリレート、エチルア
クリレート、n-ブチルアクリレート、i-ブチルアクリレ
ート等が挙げられる。これらはいずれも一般に市販され
ており、容易に入手可能である。これらのうち靱性の面
からは炭素数の小さいものが、また柔軟性の面からは炭
素数の大きなものが好ましく、目的に応じて選択され
る。またこれらを2種以上組合せて用いることもでき
る。
この発明の方法に用いられる多官能ビニル系モノマとし
ては、例えばジビニルベンゼン等の芳香族系架橋剤、
(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の
アクリル系架橋剤等が挙げられ、耐候性の面からはアク
リル系架橋剤が好ましい。
この発明の方法において、モノマ組成物は、上記低級ア
ルキルアクリレート80〜99重量%及び多官能ビニル系モ
ノマ1〜20重量%から主として調製される。この調製に
おいて、多官能ビニル系モノマ量が1重量%以下では、
粒子形状が保持できず、十分な艶消し効果が得られな
い。また20重量%以上では柔軟性に乏しくソフトな感触
が得られない。また好ましくは3〜10重量%で用いられ
る。上記調製の際には、当該分野で公知の重合開始剤が
任意に用いられる。上記重合開始剤としては例えば過酸
化ベンゾイル等の有機過酸化物、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル等のアゾ系開始剤等が挙げられる。
この発明において、上記のごとく調製されるモノマ組成
物は水系に分散され水性懸濁重合に付される。このとき
該水系には、当該分野で公知の分散剤、界面活性剤等が
任意に用いられてよい。該分散剤としては例えばポリビ
ニルアルコール、第3リン酸カルシウム、複分解法ピロ
リン酸マグネシウム等が挙げられ、上記界面活性剤とし
ては例えばアルキル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
上記重合は上記モノマ組成物を水系に高速撹拌下で分散
して行われる。すなわち上記重合は、分散剤を含む水と
重合開始剤を含むモノマ組成物を高速撹拌下において、
微細なモノマ液滴に分散しかつ重合条件に付すことによ
り進行される。上記重合条件としては、例えば40〜100
℃で1〜10時間水系を加熱する等が挙げられる。
上記重合時の分散を達成する高速撹拌は、反応系の容積
・形状に依存するのでその撹拌速度は限定できないが、
最終的に得られる微粒子の平均径が2〜3μmから0.2
〜0.3m/mの範囲となるように調節されることが好まし
い。上記撹拌速度を翼端の周速度で規定するとすれば概
ね0.5〜5m/s程度が好ましいものとして挙げることがで
きる。上記重合により微粒子が生成することとなる。
この発明の方法において、上記得られた微粒子は強塩基
で処理(以下ケン化という)される。この処理は、上記
重合後、洗浄、固液分離さらに必要に応じて乾燥をした
ものを対象としても良いが、通常これらは凝集して塊状
となり、上記ケン化の不均一化を招くこともあるため、
重合終了後の懸濁状態において引き続き該処理を行うの
が好ましい。このケン化に用いられる強塩基性物質とし
ては、例えば水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム等が
挙げられ、その水溶液濃度は好ましくは1重量%以上、
より好ましくは3重量%以上である。1重量%より低い
濃度では効率良くケン化が行われない。また用いられる
強塩基性物質の量は、処理すべき微粒子またはその凝集
物中のアルキルアクリレートに対して0.2モル当量以上
が好ましく、0.5モル当量以上がより好ましい。0.2モル
当量以下ではケン化後の微粒子の水分散性が不十分であ
る。また上記ケン化は加熱を伴って行われる。加熱温度
としては50℃以上とするのが効果的であり、70〜100℃
が好ましい。ケン化に要する時間は、強塩基性物質の
量、処理水溶液の濃度、加熱温度等によって適宜選択さ
れる。すなわち、上記ケン化は微粒子を構成するアルキ
ルアクリレート部分のエステル部を加水分解するもので
あるが、この加水分解は該微粒子の水分散性を改善する
が同時に柔軟性を損なうものであるため必要最小限にと
どめられる。この一例としては、100℃でかつ高濃度
(5重量%程度)溶液の場合1〜2時間が、また70℃で
低濃度(2重量%程度)溶液の場合5〜10時間が挙げら
れる。上記ケン化後の微粒子は酸で中和された後常法に
従って水洗、固液分離して乾燥される。
以上の過程を経て、この発明の水分散性及びゴム様弾性
を有するアクリル系弾性微粒子が得られることとなる。
以下実施例によりこの発明を詳細に説明するが、これに
よりこの発明は限定されるものではない。
(ニ)実施例 実施例1 ステンレス製5オートクレーブに、第3リン酸カルシ
ウム250g、ラウリル硫酸ナトリウム0.05gを含む水250
0g、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル1gを含むエ
チルアクリレート475g及びエチレングリコールジメタ
クリレート25gを混合してモノマ組成物を調製し、空間
部を窒素置換した後周速度2.1m/sの高速撹拌下、650℃
で5時間次いで80℃で5時間重合を行った。この後さら
に水酸化ナトリウム220gを加え80℃で3時間ケン化を
行った。この結果微粒子凝集物であるケーキが得られ、
このケーキを液中から分離した後乾燥(脱水)するとゴ
ム様弾性を有していた。この脱水ケーキを水中に浸けた
ところ、該ケーキは容易に分解し、個々の微粒子(一次
粒子)に分散した。得られた微粒子の平均粒径は約40μ
mであった。
比較例1 水酸化ナトリウム水溶液による加熱処理を施さないこと
以外は実施例1と同様にして、ゴム様弾性を有する脱水
ケーキを得た。この脱水ケーキを水中に浸けたところ、
該ケーキは全く分解しなかった。
(ホ)発明の効果 この発明の方法によれば、水分散性に優れかつゴム様弾
性を有するアクリル系弾性微粒子を、比較的簡便かつ安
価な方法で製造することができる。また艶消し剤、プラ
スチック改質剤等幅広い分野への利用が可能な水分散性
アクリル系弾性微粒子を供給することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低級アルキルアクリレート80〜99重量%、
    多官能ビニル系モノマ1〜20重量%からなるモノマ組成
    物を水系に分散し、高速撹拌下、該モノマを重合条件に
    付した後、強塩基にて処理することにより水分散性及び
    ゴム様弾性を備えた微粒子を得ることを特徴とする水分
    散性アクリル系弾性微粒子の製造方法。
JP1173313A 1989-07-04 1989-07-04 水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法 Expired - Lifetime JPH0662695B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1173313A JPH0662695B2 (ja) 1989-07-04 1989-07-04 水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1173313A JPH0662695B2 (ja) 1989-07-04 1989-07-04 水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0337231A JPH0337231A (ja) 1991-02-18
JPH0662695B2 true JPH0662695B2 (ja) 1994-08-17

Family

ID=15958131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1173313A Expired - Lifetime JPH0662695B2 (ja) 1989-07-04 1989-07-04 水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0662695B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE602006002647D1 (de) * 2005-05-18 2008-10-23 Rohm & Haas Verfahren zur Herstellung von makroporösen Acrylharzen
WO2013003463A1 (en) * 2011-06-27 2013-01-03 Relypsa, Inc. Process for converting a polymeric ester to a polymeric acid

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0337231A (ja) 1991-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4748220A (en) Preparation of finely divided pulverulent crosslinked copolymers
IE840800L (en) Copolymer
CN1908023A (zh) 丙烯酸本体杂化乳液组合物
US2326078A (en) Process of polymerizing methacrylic acid
JPS5884819A (ja) 架橋型カルボキシル基含有共重合体の製造方法
JPH0662695B2 (ja) 水分散性アクリル系弾性微粒子の製造方法
DE801746C (de) Verfahren zur Herstellung koerniger Polymerisate von Vinylverbindungen
CN109134741B (zh) 一种疏水性丙烯酸酯共聚物的合成方法
JPH0337201A (ja) アクリル系弾性微粒子の製造方法
JPH0692445B2 (ja) 塩基性複合樹脂粒子、その製法ならびに塗料用樹脂組成物
CN114456326A (zh) 一种羧基化聚苯乙烯纳米微球及其制备方法与应用
JPH08165210A (ja) 抗菌剤の製造方法及び抗菌剤
ES454031A1 (es) Procedimiento para la obtencion de dispersiones de copolime-ros de particula fina.
JPH0757782B2 (ja) 改良されたアクリル系弾性微粒子の製造方法
EP0056162A1 (de) Kautschukpulver
JP2508065B2 (ja) 化粧品材料
JP2587146B2 (ja) 水分散性に優れた微小球状粒子の製造方法
JP4462648B2 (ja) 微粒子およびその製造方法と利用
JP7153412B2 (ja) ゴム粒子及びその製造方法
JPS63142066A (ja) 黒色微粒子の製造方法
JPH0337202A (ja) ウレタン―アクリル系弾性微粒子の製造方法
JPH0562884B2 (ja)
JPS6084315A (ja) 耐候性耐衝撃性樹脂の製造方法
JPH06345825A (ja) 乳化重合体組成物
JPH09506924A (ja) 高い塩許容度を有する架橋ターポリマー

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080817

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090817

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term