JPH0662675A - マット成型培地及びそれを使用した育苗移植方法 - Google Patents

マット成型培地及びそれを使用した育苗移植方法

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JPH0662675A
JPH0662675A JP4240071A JP24007192A JPH0662675A JP H0662675 A JPH0662675 A JP H0662675A JP 4240071 A JP4240071 A JP 4240071A JP 24007192 A JP24007192 A JP 24007192A JP H0662675 A JPH0662675 A JP H0662675A
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JP
Japan
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seedlings
soil
mat
fibers
medium
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Application number
JP4240071A
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English (en)
Inventor
Toshio Takayama
敏雄 高山
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Individual
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のロックウールや故紙パルプ等を使用し
た繊維成型培地に比し重量を大として、それだけ浮き苗
や転び苗等の発生を少なくし、また移植後の活着生育を
良好とする。 【構成】 田土その他の土壌類等を接着剤または固結す
る資材にてほぼ所定体積の小塊状に固めた固形土壌1を
主材料とし、パルプその他の短小または微細な繊維類2
を副材料として混合して所定寸法の厚板形に成型し、主
材料と副材料等の間に多数の固着部を形成するかたわ
ら、苗の出根を可能とする多数の孔隙部3を形成してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近年水稲栽培において
大幅な省力と低コスト化が期待されつつある乳苗等の育
苗を一層有効確実にする為の、マット成型培地とそれを
使用した育苗移植方法に関する。
【0002】
【従来の技術】乳苗をマット式で育苗し移植する技術に
ついては、かつての稚苗におけると同様に床土や所謂粒
状培土をそのまま用いる事も試みられて来たが、乳苗の
場合はその冠根数が少なく短い等のため、マットの土壌
及び苗保持力が弱くて崩壊し易い欠点があった。
【0003】近年、その欠点を解消するものとして、ロ
ックウールや故紙パルプ等の繊維をマット状に成型した
成型培地が開発され(例えば特公平1−53013号公
報や特開平3−266911号公報参照)、それぞれ試
験・実地普及等されるようになって来ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ロックウ
ールや故紙パルプ等による繊維成型培地では、従来の床
土類に比し軽いため、とかく浮き苗や転び苗等を生じ易
く、その対策の一つとして移植時の水田を落水するか努
めて浅水にするように勧められて来た。しかし、乳苗が
予定の移植適期に迄生育した時、たまたま雨が降ったり
風が吹き寄せたりすると、水位が上がってもやむなく移
植し、浮き苗や転び苗を多発する事があり、小規模の場
合は補植するか再育苗ですますとしても、将来大規模乳
苗水田とするには多大な不安が伴い、根本的な解決策が
望まれていた。本発明はこの課題を解決しようとするも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるマット成型
培地は、田土その他の土壌類及び土壌加工品等を糊その
他の接着剤または焼石膏等の固結する資材にてほぼ所定
体積の小塊状に固めた固形土壌を主材料とし、パルプ・
故紙パルプ・ピートモス・製紙かす・粉末水ごけ・その
他の短小または微細な繊維類を副材料とし、所望により
前記接着剤または固結する資材更には肥料・農薬水等を
加え混合し、所定の型内に納めて所定寸法の厚板形に成
型し、乾燥後に型から取り出して得られるもので、主材
料・副材料等の間に多数の固着部を形成するかたわら、
苗の出根を可能とする多数の孔隙部も形成した、固形土
壌含有のマット状の成型培地である。
【0006】また、本発明の育苗移植方法は、前記マッ
ト成型培地を育苗箱に入れ、該培地の上面に潅水・播種
・覆土等し育苗したのち、田植機に移し掻き取り移植す
る。移植後は、固形土壌を含有していることによる重量
増にて多数の繊維類による浮力を抑え、浮き苗や転び苗
等による欠株を防止し、移植の安定と活着生育揃いを確
実化する一方、固形土壌は移植後自然崩壊せしめる等し
て、稲作の大幅省力と低コスト化の実現を図れるもので
ある。
【0007】
【作用】本発明のマット成型培地を育苗箱に納め潅水・
播種・覆土・保温等すると、多数の種籾からの出根先端
は先ず培地上側面の繊維類による孔隙部から進入降下
し、水分・肥料分を吸収しつつ次々と下層の孔隙部を通
り、更に吸水した固形土壌面をも通るなどして、種子根
は培地下側面に至り箱底面添いに伸び他の種子根と複雑
に絡み合う。乳苗の場合、その冠根は何れも短く、下側
面までは中々達せず、仮に達したとしても固形土壌を強
く絡み込む程にはなり得ないが、本発明では、多くの繊
維類によって予め固形土壌を絡み包み込んだマット状に
構成させているので、短く数少ない冠根もこのマット状
繊維類の中間に進入するだけで間接に固形土壌を絡み包
み込んだ如くになる。
【0008】固形土壌は、多数の繊維類に絡まれ囲まれ
た如くなっているため、植付爪類による掻き取り移植に
当たり一部露出的になることがあっても、妄りに崩落は
せず、また繊維類と共に容易に掻き取ることができる。
【0009】よって、固形土壌を含有させた本発明に係
るマット成型培地は、内部に土壌を有しない従来の繊維
成型培地に比べ、吸水による付加分もあり重量を増大し
て移植直後から田土中に安定し浮き苗を防ぐはもとよ
り、直ちに苗を活着生育し始める。固形土壌は、やがて
水田の豊富な水の浸潤と稲の根や微生物の進入等もあり
自然に崩壊して行くこととなる。
【0010】以下本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。本発明に係る固形土壌含有マット成型培地M(以下
暫く略して成型培地Mとする)は、図1及び図2に示す
如くその上側面aと下側面b、前側面cと後側面d、左
側面eと右側面fをそれぞれ並行状とする厚板形をな
し、その縦寸法、即ちc・d間を約58cm、横寸法、即
ちe・f間を約28cm、高さ、即ちa・b間を約2cm等
の一般育苗箱(図示せず)の内法にほぼ合う所定寸法に
成型して乾燥したものとする。
【0011】成型培地Mは図3に例示の如く、主材料と
した固形土壌1の多数を、副材料とした後記故紙パルプ
ないし粉末水ごけ等の繊維類2の多数が絡み付着等する
ように、主・副材料を混合し水を加え所定の枠型等内に
納め、上側面aをローラーや押し板等により均平鎮圧
し、下側面bから脱水させ枠側を外すなどして乾燥し、
固形土壌1や繊維類2の同種間または異種間に不特定多
数の固着部を形成するかたわら、繊維類2の多数個所に
不定形な孔隙部(孔隙となり得る部分を含む)3を形成
している。
【0012】固形土壌1は、田土その他の土壌類及び土
壌加工品等を、糊その他の接着剤または焼石膏等の固結
する資材にてほぼ所定体積の小塊状に固め、所望により
肥料・農薬その他を含ませ、適度な防水処理をも施し、
播種から育苗終了迄の一般潅水程度では吸水しても容易
に崩壊せぬようにすると共に、移植後は豊富な水や苗根
及び微生物の進入等によって次第に崩壊等し得るように
したものとする。尚、その形状には図3の例示の如き球
体状(直径約2mm〜6mm)のほか楕円体その他種々あり
得るものとする。
【0013】繊維類2は、パルプ・故紙パルプ・ピート
モス・製紙かす・粉末水ごけ・その他の短小または微細
なものとするが、短小とは約5mm〜20mm、微細とは約
1mm〜4mmの長さとし、太さ約1mm〜2mmとするも、何
れも多少の変更を妨げず、微細なものに微粒粉末状のも
のも含める事とし、短小と微細なものの適宜混用も妨げ
ない。
【0014】固形土壌1と繊維類2を混合するに当た
り、糊その他の接着剤または焼石膏その他の固結する資
材及び肥料、農薬、水等を加えることができる。水は予
め繊維類2に加えて泥状にし、これと固形土壌1とを交
互重層的に配する等して成型することで、成型培地Mの
製造の効率化を図る事もできる。
【0015】図1における上側面a及び図2における左
側面eについては、実際には極めて多数の繊維類2が複
雑に交錯等しているものであるが、詳細図示困難なた
め、短小な繊維類2を仮に数本宛の小片形にして散在的
に表したものとする。また、それら上側面a及び左側面
eの内部には、多数の固形土壌1が多数の繊維類2に囲
まれる如くして存在するものであるが、これもその実状
を詳しく図示することが複雑困難なため、簡略して図3
に示す。
【0016】即ち、図3は図2における左側面eのmで
指示した左端の表層を適宜剥離し内部を露呈させたもの
とし、便宜上多数の固形土壌1を等大の球体として2列
3層状にし、それを囲む多数の繊維類2のうち短小なも
の数本がその断端を垂下状等にしている例で示す。
【0017】尚、図3に示す孔隙部3は、4個の固形土
壌1が寄り集まって形成した間隙に多数の短小な繊維類
2が挟まり構成した例とするが、この外にも繊維類2の
周辺には、育苗箱内側との間を含め種籾からの根先が進
入拡張等し得る部分が不特定に存在し得るものとする。
また、図3及び図2・図1において微細な繊維類2につ
いても繁雑を避け図示省略した。
【0018】以上、本発明の一例を示したが、以下に本
発明の変化例ないし応用例を挙げる。 (1) 成型培地Mは、先ず所定寸法に数倍する大形や肉厚
形に作り、次にこれらを所定寸法に多数切断して得るこ
とができる。 (2) 本発明は稚苗に近い乳苗ないし稚苗にも用いること
ができる。 (3) 条件が合えば、所謂粒状培土を本発明でいう固形土
壌そのものとして又はその加工原料として利用すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】本発明による効果は大要次の通りであ
る。 従来のロックウールや故紙パルプ等を使用した繊維
成型培地に比し重量を大とすることができ、それだけ浮
き苗や転び苗等の発生の恐れが無くなり、移植時の水田
を落水させたり浅水にする等の面倒も無く、多少の風雨
下でも乳苗田植が確実にでき、安心して乳苗稲作の規模
拡大を行い大幅省力と低コスト化を図ることができる。
【0020】 本発明に係る成型培地の重量増は該培
地内にそれだけ土壌分を多く含有させた為であり、これ
に配している繊維類は植物性である等のため、連年如何
に反復使用しても田土に害をもたらす事は全く無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマット成型培地の一例の正面図で
ある。
【図2】同上の側面図である。
【図3】同上の一部表層を剥離して示した模式図であ
る。
【符号の説明】
1 固形土壌 2 繊維類 3 孔隙部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】田土その他の土壌類等を接着剤または固結
    する資材にてほぼ所定体積の小塊状に固めた固形土壌を
    主材料とし、パルプその他の短小または微細な繊維類を
    副材料として混合して所定寸法の厚板形に成型し、主材
    料と副材料等の間に多数の固着部を形成するかたわら、
    苗の出根を可能とする多数の孔隙部を形成してなること
    を特徴とするマット成型培地。
  2. 【請求項2】請求項1のマット成型培地を育苗箱に入
    れ、該マット成型培地の上面に潅水・播種・覆土等して
    育苗したのち、田植機に移し掻き取り移植することを特
    徴とする、マット成型培地を使用した育苗移植方法。
JP4240071A 1992-08-18 1992-08-18 マット成型培地及びそれを使用した育苗移植方法 Pending JPH0662675A (ja)

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