JPH0662671B2 - プロリン誘導体 - Google Patents

プロリン誘導体

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JPH0662671B2
JPH0662671B2 JP61293782A JP29378286A JPH0662671B2 JP H0662671 B2 JPH0662671 B2 JP H0662671B2 JP 61293782 A JP61293782 A JP 61293782A JP 29378286 A JP29378286 A JP 29378286A JP H0662671 B2 JPH0662671 B2 JP H0662671B2
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正敏 稲井
誠 井上
一志 長尾
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/02Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link
    • C07K5/022Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link containing the structure -X-C(=O)-(C)n-N-C-C(=O)-Y-; X and Y being heteroatoms; n being 1 or 2
    • C07K5/0222Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing at least one abnormal peptide link containing the structure -X-C(=O)-(C)n-N-C-C(=O)-Y-; X and Y being heteroatoms; n being 1 or 2 with the first amino acid being heterocyclic, e.g. Pro, Trp
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/12Antihypertensives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なプロリン誘導体及びその塩に関する。
従来の技術 本発明のプロリン誘導体は、文献未記載の新規化合物で
ある。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、後記するように医薬品として有用な化合物を
提供することをその目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明によれば、下記一般式(1)で表されるプロリン
誘導体が提供される。
〔式中RはC〜Cアルキル基、C〜Cシクロ
アルキル基、C〜Cシクロアルキル−C〜C
ルキル基、フエニル−C〜Cアルキル基、C〜C
アルケニル基、C〜Cアルキニル基、水素原子、
フエニル基、ベンゾイル基、トリハロゲノ−C〜C
アルコキシ−カルボニル基、フエニル−C〜Cアル
コシキ−カルボニル基又はC〜Cアルコキシ−カル
ボニル基を、R及びRは同一又は相異なって水素原
子又はC〜Cアルキル基を、RはC〜Cアル
キル基をそれぞれ示す。またAはX−(Y)を示し、
Xは硫黄原子、酸素原子、NH基、NR′基(R′はC
〜Cアルキル基又はフエニルC〜Cアルキル基
又はC〜Cシクロアルキル基)又は窒素原子を有す
る5〜6員飽和複素環残基を、Yはフエニル基を有する
ことのあるC〜Cアルキレン基を、nは0又は1を
示す。但しXが硫黄原子以外の場合、nは1を示すもの
とする。〕 上記一般式(1)において、R、R、R、R
R′及びYで示される各基はそれぞれ次の通りである。
〜Cアルキル基としては、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソプロ
ピル、イソブチル、t−ブチル、イソアミル、ネオペン
チル、4−メチルペンチル基等の炭素数1〜6の直鎖状
又は分枝鎖状低級アルキル基を例示できる。C〜C
アルキル基としては、上記例示の低級アルキル基の外、
例えばヘプチル、オクチル、5−メチルヘキシル基等の
直鎖状又は分枝鎖状アルキル基を例示できる。
〜Cシクロアルキル基としては、例えばシクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘプチル、シクロオクチル基等を例示でき
る。
〜Cシクロアルキル−C〜Cアルキル基とし
ては、例えばシクロプロピルメチル、シクロブチルメチ
ル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シ
クロオクチルメチル、1−シクロペンチルエチル、2−
シクロペンチルエチル、1−シクロヘキシルエチル、2
−シクロヘキシルエチル、1−シクロヘキシルプロピ
ル、2−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘキシル
プロピル、4−シクロヘキシルブチル基等を例示でき
る。
フエニルC〜Cアルキル基としては、例えばベンジ
ル、1−フエニルエチル、2−フエニルエチル、3−フ
エニルプロピル、4−フエニルブチル、5−フエニルペ
ンチル、6−フエニルヘキシル基等を例示できる。
〜Cアルケニル基としては、例えばビニル、アリ
ル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブ
テニル、1−メチルアリル、2−ペンテニル、2−ヘキ
セニル基等を例示できる。
〜Cアルキニル基としては、例えば1−エチニ
ル、1−プロピニル、2−プロピニル、2−ブチニル、
3−ブチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、3−
ヘキシニル基等を例示できる。
トリハロゲノ−C〜Cアルコキシカルボニル基とし
ては、例えばトリフルオロメトキシカルボニル、トリク
ロロメトキシカルボニル、トリブロモメトキシカルボニ
ル、トリヨードメトキシカルボニル、2,2,2−トリ
クロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエ
トキシカルボニル、3,3,3−トリクロロプロポキシ
カルボニル、1−メチル−2,2,2−トリクロロエト
キシカルボニル、1,1−ジメチル−2,2,2−トリ
クロロエトキシカルボニル、4,4,4−トリブロモブ
トキシカルボニル、5,5,5−トリフルオロペンチル
オキシカルボニル、6,6,6−トリクロロヘキシルオ
キシカルボニル基等を例示できる。
フエニル−C〜Cアルコキシ−カルボニル基として
は、例えばベンジルオキシカルボニル、1−フエニルエ
トキシカルボニル、2−フエニルエトキシカルボニル、
3−フエニルプロポキシカルボニル、4−フエニルブト
キシカルボニル、2−フエニル−2−メチルプロポキシ
カルボニル、5−フエニルペンチルオキシカルボニル、
6−フエニルヘキシルオキシカルボニル基等を例示でき
る。
〜Cアルコキシ−カルボニル基としては、例えば
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシ
カルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカル
ボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカル
ボニル、ヘキシルオキシカルボニル基等を例示できる。
窒素原子を有する5〜6員飽和複素環残基を形成する複
素環には、ピロリジン環及びピペリジン環が包含され
る。
フエニル基を有することのあるC〜Cアルキレン基
としては、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、
テトラメチレン、2−メチル−1−トリメチレン、2,
2−ジメチルエチレン、ペンタメチレン、イソプロピル
エチレン、イソブチルエチレン、ヘキサメチレン、フエ
ニルメチレン、フエニルエチレン、ベンジルエチレン、
2−フエニルトリメチレン、2−フエニルテトラメチレ
ン、3−フエニルペンタメチレン、3−フエニルヘキサ
メチレン基等を例示できる。
一般式(1)の本発明化合物は、分子内に複数個の不斉
炭素原子を有し、従って複数個の光学異性体を包含し、
之等の全てが本発明に含まれる。
本発明プロリン誘導体(1)の塩には、医薬的に許容さ
れる酸付加塩が含まれる。該酸付加塩を形成する酸性化
合物としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化
水素酸等の無機酸及びマレイン酸、フマール酸、リンゴ
酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン
酸、メタンスルホン酸等の有機酸を例示できる。
また本発明のプロリン誘導体(1)中、酸性基を有する
ものは、これに医薬的に許容される塩基を作用させて塩
とすることができ、本発明はかかる塩をも包含する。上
記塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カ
リウム等の無機塩基、リジン、アルギニン、オルニチ
ン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、エチルアミ
ン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン等の有機塩基を例示でき
る。
本発明のプロリン誘導体及びその塩は、アンジオテンシ
ン変換酵素阻害作用を有し、高血圧症の予防又は治療剤
として有用である。特にその作用持続時間は長く、腎障
害増悪作用が少なく、且つ低毒性である。更に本発明の
プロリン誘導体及びその塩は、免疫力増強作用、去タン
作用、眼内圧低下作用及び脂質低下作用をも有し、免疫
賦活剤、去タン剤、緑内障治療剤及び抗高脂血症剤とし
ても有用である。
本発明プロリン誘導体(1)は、例えば下記反応式−1
〜−5に示す如き各種方法により製造することができ
る。
〈反応式−1〉 〔式中R、R及びAは上記に同じ。R′は水素原
子以外のR基を示す。Rは水酸基、C〜Cアル
コキシ基、ジフエニルメチルオキシ基、p−メトキシベ
ンジルオキシ基又は (Rは上記に同じ)を示す。
Bはハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基又はア
リールスルホニルオキシ基を示す。) 上記化合物(3)においてBで示されるハロゲン原子と
しては、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を、アルキル
スルホニルオキシ基としては、メタンスルホニルオキシ
基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、エタンス
ルホニルオキシ基等を、アリールスルホニルオキシ基と
しては、p−トルエンスルホニルオキシ基、ベンゼンス
ルホニルオキシ基、p−クロルベンゼンスルホニルオキ
シ基等を夫々例示できる。
上記反応式−1に示す方法によれば、システイン誘導体
(2)と化合物(3)とを反応させることにより、化合
物(1a)が得られる。該反応は適当な溶媒中、脱酸剤
の存在下に行なわれる。溶媒としては、例えばメタノー
ル、エタノール、2−プロパノール、t−ブタノール等
のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン(THF)、ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジ
メチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド
(DMSO)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMP
A)等の非プロトン性極性溶媒等を使用できる。脱酸剤
としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭
酸塩もしくはアルカリ金属炭酸水素塩、トリエチルアミ
ン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデカン
−7−エン(DBU)等の有機第3級アミン、ピリジン
等の芳香族アミン等を使用できる。脱酸剤は、通常シス
テイン誘導体(2)に対して約1〜2倍モル、好ましく
は約1〜1.2倍モル用いられる。化合物(3)は、シ
ステイン誘導体(2)に対して、通常少なくとも等モル
量、好ましくは約1〜1.2倍モル用いられる。反応は
一般に約0〜80℃、好ましくは室温もしくはその付近
の温度下に行なわれ、約3〜72時間で完結する。
上記反応において出発材料として用いられるシステイン
誘導体(2)は、例えばChemistry Letters,981(1
979)、J.Org.Chem.,16,749(1959)、
Helv.Chim.Acta.,32,866(1949)、J.Bio
l.Chem.,140,131(1941)、Arch.Pharm.(We
inheim),316,934(1983)、J.Amer.Chem.
Soc.,74,828(1952)等を参考にして合成で
きる。
〈反応式−2〉 〔式中R′、R、R及びAは上記に同じ。R
はt−ブトキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、ジ
フエニルメチルオキシ基又は (R′はt−ブトキシ基、p−メトキシベンジルオキ
シ基又はジフエニルメチルオキシ基である)を示す。R
″は水酸基又は を示す。〕 上記反応式−2に示す方法によれば、化合物(1a′)
をアニソール、チオアニソール、ジメチルスルフイド等
のスカベンジヤーの存在下又は非存在下に酸処理するこ
とにより、副生成物を生成させることなく化合物(1
a″)を収得できる。
酸処理反応において、酸としては例えばトリフルオロ酢
酸(TFA)、メタンスルホン酸、トリフルオロメタン
スルホン酸、塩化水素、臭化水素、弗化水素、酢酸等、
好ましくはTFA、塩化水素、酢酸を使用できる。該反
応は例えばジエチルエーテル、THF、ジオキサン等の
エーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、
塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素等
の溶媒中又は無溶媒下で行ない得る。またアニソール等
のスカベンジヤーは、通常化合物(1a′)に対し約1
〜10倍モル量、好ましくは約3〜5倍モル量用いられ
る。反応は約0〜50℃、好ましくは約0〜25℃の温
度条件下に約1〜10時間を要して行なわれる。
〈反応式−3〉 〔式中R′、R、R及びAは前記に同じ。R
はC〜Cアルキル基を示す。〕 上記反応式−3によれば、前記反応式−1〜−2により
得られるカルボン酸(4)と、アミン(5)との反応に
より、本発明化合物(1b)が収得される。該反応は通
常のアミド結合生成反応に従つて、下記各種の方法によ
り実施される。
(イ)縮合剤の存在下、カルボン酸(4)とアミン
(5)とを脱水縮合反応させる方法、 (ロ)混合酸無水物法、即ちカルボン酸(4)にハロギ
酸アルキルエステルを反応させ混合酸無水物とし、これ
にアミン(5)を反応させる方法、 (ハ)活性エステル法、即ちカルボン酸(4)を、例え
ばp−ニトロフエニルエステル、N−ヒドロキシコハク
酸イミドエステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボキシイミドエステル等の活性エステ
ルとし、これにアミン(5)を反応させる方法、 (ニ)カルボン酸ハライド法は、即ちカルボン酸(4)
のハライドにアミン(5)を反応させる方法、 (ホ)その他、例えばカルボン酸(4)を無水酢酸等の
脱水剤により酸無水物とし、これにアミン(5)を反応
させる方法;カルボン酸(4)と低級アルコールとのエ
ステルに、アミン(5)を高圧高温下に反応させる方
法。
上記各方法は、公知の之等方法と略々同条件下に実施さ
れる。特に好ましい方法は上記(イ)の方法である。該
方法につき詳述すれば、縮合剤としては具体的にはN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、D
CC−N−ヒドロキシコハク酸イミド、DCC−N−ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール、DCC−N−ヒドロキシ
−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、ジ
フエニルフオスフオリルアジド(DPPA)−トリエチ
ルアミン、シアノリン酸ジエチル(DEPC)−トリエ
チルアミン等を用いることができる。反応は一般に適当
な溶媒中にて実施することができる。該溶媒としては、
反応に悪影響を及ぼさない公知の各種のものを用い得
る。その具体例としては、例えば塩化メチレン、クロロ
ホルム、ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジ
エチルエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル類、
酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、DMF、DM
SO、HMPA等の非プロトン性極性溶媒等を例示でき
る。アミン(5)の使用量は、カルボン酸(4)に対し
て通常少なくとも等モル量程度、好ましくは1〜1.2
倍モル量程度とされるのがよく、縮合剤はカルボン酸
(4)に対して約1〜2倍モル量、好ましくは約1〜
1.2倍モル量とすることができる。反応は通常−20
℃〜30℃程度、好ましくは約−10℃〜室温下に、約
3〜24時間で完結する。
〈反応式−4〉 〔式中R″はトリハロゲノ−C〜Cアルコキシ−
カルボニル基(その内2,2,2−トリクロルエトキシ
カルボニル基、2,2,2−トリブロムエトキシカルボ
ニル基、2,2,2−トリヨードエトキシカルボニル基
又は1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロロエトキ
シカルボニル基を示す)、フエニル−C〜Cアルコ
キシ−カルボニル基(その内ベンジルオキシカルボニル
基を示す)又はC〜Cアルコキシ−カルボニル基
(その内t−ブトキシカルボニル基を示す)を示し、R
、R、R及びAは前記に同じ。〕 上記反応式−4に示す方法によれば、化合物(1c)
を、アニソール、チオアニソール、ジメチルスルフイド
等のスカベジヤーの存在下又は非存在下に酸処理するこ
とにより、或いは金属及び金属塩を用いて還元反応させ
ることにより、副生成物を生成させることなく、化合物
(1d)、(1e)を収得できる。尚、Rがt−ブチ
ル基である化合物からは化合物(1d)が、またR
他のアルキル基である化合物からは化合物(1e)が選
択的に得られる。
酸処理反応において、酸としては例えばTFA、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、塩化水
素、臭化水素、弗化水素、酢酸等を例示できる。該反応
は例えばジエチルエーテル、THF、ジオキサン等のエ
ーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、塩
化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素等の
溶媒中又は無溶媒下で行ない得る。アニソール等のスカ
ベンジヤーは、通常化合物(1c)に対し約1〜10倍
モル量、好ましくは約3〜5倍モル量用いられる。反応
は約0〜50℃、好ましくは約0〜25℃の温度条件下
に約1〜10時間を要して行なわれる。
また、金属及び金属塩を用いた還元反応は、通常の方法
に従い、例えば亜鉛、錫、塩化第二錫等、より好ましく
は亜鉛を用いて、適当な溶媒中で実施できる。該溶媒と
しては、例えば酢酸、蟻酸、塩酸等の酸性溶媒、ジエチ
ルエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル類、DM
F等の非プロトン性極性溶媒、アセトニトリル、之等の
混合溶媒等を使用できる。金属及び金属塩は、通常化合
物(1c)に対して約3〜30倍モル量、好ましくは約
7〜20倍モル量用いられるのがよく、反応は、約0〜
70℃、好ましくは室温又はその付近の温度下に約2〜
15時間を要して行なわれる。
〈反応式−5〉 〔式中R、R、R″及びAは前記に同じ。R
はC〜Cアルキル基を示す。〕 上記反応式−5によれば、本発明化合物(1f)を、塩
基性化合物の存在下に加水分解反応させることにより、
本発明化合物(1g)、(1h)及び(1i)の各々を
製造することができる。
上記加水分解反応は、水中又は水と適当な有機溶媒との
混合溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、例えばメ
タノール、エタノール等の低級アルコール類、ジエチル
エーテル、THF、ジオキサン等のエーテル類、アセト
ニトリル等を例示できる。塩基性化合物としては、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム
等のアルカル金属水酸化物等を例示できる。この加水分
解における成績体の生成比は、反応の温度、時間、塩基
性化合物の使用量等により異なり、特に塩基性化合物の
使用量に依存している。該塩基性化合物の使用量につき
詳述すれば、これを、化合物(1f)に対して、通常約
2.2〜3.5倍モル量用いる場合には、化合物(1
g)を選択的に得ることができる。また化合物(1f)
に対して約1〜3倍モル量用いる場合には、化合物(1
g)、(1h)及び(1i)の各々を得ることができ
る。反応は、通常約0〜40℃、好ましくは室温下に好
適に進行し、約0.5〜12時間で完結する。
上記各反応式で示される反応により得られる目的化合物
は、通常の分離手段により容易に単離精製することがで
きる。該手段としては、例えば溶媒抽出法、希釈法、蒸
留法、再結晶法、カラムクロマトグラフイー、プレパラ
テイブ薄層クロマトグラフイー、イオン交換クロマトグ
ラフイー等を例示できる。
本発明化合物はこれを有効成分としてそのままであるい
は慣用の製剤担体と共に、例えば降圧剤等の医薬品とし
て、ヒトその他の患者に投与することができる。投与単
位形態は、特に限定がなく、必要に応じ公知の各種形態
を適宜選択して使用できる。かかる投与単位形態として
は例えば錠剤、散剤、顆粒剤、経口用溶液等の経口側、
注射剤等の非経口剤を例示できる。投与されるべき有効
成分量も、特に限定がなく広い範囲から適宜選択される
が、所期の効果を発揮するためには、通常1日当り患者
体重1kg当り約0.06〜50mgとするのがよい。また
投与単位形態中には有効成分を約1〜500mg含有せし
めるのが一般的である。
本発明化合物を有効成分として含有する製剤は、常法に
従つて製造される。例えば錠剤は本発明化合物をゼラチ
ン、澱粉、乳糖、ステアリン酸マグネシウム、滑石、ア
ラビアゴム等の製剤学的賦形剤と混合して製造される。
カプセル剤は本発明化合物を不活性の製剤充填剤もしく
は希釈剤と混合後、硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセ
ル等に充填して製造される。シロツプ剤もしくはエリキ
シル剤は本発明化合物を蔗糖等の甘味剤、メチル−及び
プロピルパラベン類等の防腐剤、着色剤、調味剤等と混
合して製造される。また非経口投与用薬剤は本発明化合
物を滅菌した液状担体に溶解して製造される。好ましい
液状担体は水または生理食塩水である。所望の透明度、
安定性及び非経口使用の適応性を有する液剤は、約1〜
500mgの有効成分を、水及び有機溶剤に溶解し且つ分
子量が200〜5000であるポリエチレングリコール
に溶解して製造される。かかる液剤にはナトリウムカル
ボキシメチルセルローズ、メチルセルローズ、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルアルコール等の潤滑剤が含有
されているのが好ましい。更に上記液剤中にはベンジル
アルコール、フエノール、チメロサール等の殺菌剤乃至
防カビ剤等の他、必要に応じて蔗糖、塩化ナトリウム等
の等張剤、安定剤、緩衝剤等が含まれていてもよい。ま
た非経口投与用薬剤は、安定性を高めるために充填後冷
凍され、この分野で公知の凍結乾燥技術により水を除去
することができる。しかして使用直前に凍結乾燥粉末を
再調製することができる。
実施例 以下、本発明化合物の製造例を実施例として挙げる。ま
た参考例として、本発明化合物製造のための原料化合物
の製造例を挙げる。
尚、S−置換−L−システインエチルエステルと2−ブ
ロムプロピオン酸−t−ブチルエステルとの反応生成物
の2個の異性体の内、シリカゲルクロマトグラフイー
(エーテル−n−ヘキサン系)における先流出分をα−
異性体と、後流出分をβ−異性体と称する。以下の参考
例及び実施例においては、上記α−異性体を用いて誘導
される化合物をα−異性体と、上記β−異性体を用いて
誘導される化合物をβ−異性体と称するものとする。
参考例1 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−ヘプチル
ジチオエチル)−アラニン−t−ブチルエステル・α及
びβ−異性体の製造 S−ヘプチルチオ−L−システインエチルエステル1
4.8g及び2−ブロムプロピオン酸−t−ブチルエス
テル11.1gのHMPA20ml溶液にトリエチルアミ
ン7.4mlを加え室温下60時間攪拌した。反応液を氷
水中にあけ酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液
を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー(溶媒;エーテル:n−ヘキサン=1:3)で分離精
製し、先流出分より目的化合物のα−異性体を無色油状
物質として得た。収量2.14g。
▲〔α〕18 D▼=+33.3°(c=1.4、エタノー
ル) NMR(CDCl):δ値 0.89(3H,t,J=6Hz) 1.27(3H,d,J=7Hz) 1.29(3H,t,J=7Hz) 1.45(9H,s) 1.5〜1.9(10H,m) 2.71(2H,t,J=7Hz) 2.98(2H,d,J=6.5Hz) 3.32(1H,q,J=7Hz) 3.57(1H,t,J=6.5Hz) 4.20(2H,q,J=7Hz) 後流出分より目的化合物のβ−異性体を無色油状物質と
して得た。収量2.69g。
▲〔α〕18 D▼=−19.8°(c=0.9、エタノー
ル) NMR(CDCl):δ値 0.89(3H,t,J=6Hz) 1.29(3H,d,J=7Hz) 1.30(3H,t,J=7Hz) 1.47(9H,s) 1.5〜1.8(10H,m) 2.1(1H,br s) 2.72(2H,t,J=7Hz) 2.88(1H,dd,J=7Hz,13Hz) 3.06(1H,dd,J=6Hz,13Hz) 3.30(1H,q,J=7Hz) 3.64(1H,dd,J=6Hz,7Hz) 4.21(2H,q,J=7Hz) 参考例2〜7 上記参考例1と同様にして下記第1表に記載の各化合物
を得た。
参考例8 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−ヘプチル
ジチオエチル)−アラニン・β−異性体・塩酸塩の製造 参考例1で得られたN−〔(R)−1−エトキシカルボ
ニル−2−ヘプチルジチオエチル〕−アラニン−t−ブ
チルエステルのβ−異性体2.6gを4N−塩酸−ジオ
キサン30mlに溶解し、室温下6時間攪拌した。減圧下
塩酸−ジオキサンを留去し、残渣にエーテルを加え、析
出した結晶を取した。ジクロロメタン−n−ヘキサン
より再結晶して、目的化合物の塩酸塩を無色粉末として
得た。収量1.8g。
mp.105−108℃。
▲〔α〕21 D▼=+50.5°(c=0.8、DMF) 参考例9 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−プロピル
ジチオエチル〕−アラニン・β−異性体・塩酸塩の製造 参考例8と同様にして目的化合物を得た。
mp.118−122℃ ▲〔α〕21 D▼=+58.3°(c=0.7、エタノー
ル) 参考例10 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−ペンチル
ジチオエチル〕−アラニン・β−異性体の製造 参考例5で得られたN−〔(R)−1−エトキシカルボ
ニル−2−ペンチルジチオエチル〕−アラニン−t−ブ
チルエステルのβ−異性体2.12gを25%臭化水素
酸−酢酸4mlに溶解し、室温下2時間反応させた。減圧
下臭化水素酸−酢酸を留去し、残渣を氷水中にあけ、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH4とし、ジクロロメタ
ンで抽出した。抽出液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。減圧下溶媒を濃縮し、n−ヘキサンを加えて
析出した結晶を取し、目的化合物を無色粉末として得
た。収量0.89g mp.128−131℃ ▲〔α〕21 D▼=−4.4°(c=0.7、DMF) 参考例11 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−フエニル
ジチオエチル〕−アラニン・β−異性体の製造 参考例10と同様にして目的化合物を得た。
mp.136−138℃ ▲〔α〕16 D▼=+5.2°(c=0.5、DMF) 参考例12 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−プ
ロピルチオエチルチオ)エチル〕−アラニン−t−ブチ
ルエステル・α及びβ−異性体の製造 S−2−プロピルチオエチル−L−システインエチルエ
ステル12.2g及び2−ブロムプロピオン酸−t−ブ
チルエステル11.2gのHMPA50ml溶液に、トリ
エチルアミン7.5mlを加え室温下40時間攪拌した。
反応液を氷水中にあけ酢酸エチルで抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。抽出液を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフイー(溶媒;エーテル:n−ヘキサン=1:
3)で分離精製し、先流出分より目的化合物のα−異性
体を無色油状物質として得た。
収量2.58g ▲〔α〕26 D▼=+26.5°(c=0.7、エタノー
ル) NMR(CDCl):δ値 0.99(3H,t,J=7Hz) 1.27(3H,d,J=7Hz) 1.29(3H,t,J=7Hz) 1.45(9H,s) 2.84(2H,d,J=6Hz) 3.31(1H,q,J=7Hz) 3.41(1H,t,J=6Hz) 4.20(2H,q,J=7Hz) 後流出分より目的化合物のβ−異性体を無色油状物質と
して得た。収量5.44g ▲〔α〕26 D▼=−30.0°(c=0.8、エタノー
ル) NMR(CDCl):δ値 0.99(3H,t,J=7Hz) 1.29(3H,d,J=7Hz) 1.29(3H,t,J=7Hz) 1.46(9H,s) 2.24(1H,br s) 3.30(1H,q,J=7Hz) 4.20(2H,q,J=7Hz) 参考例13〜36 上記参考例12と同様にして下記第2表に記載の各化合
物を得た。
参考例37 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−プ
ロピルチオエチルチオ)エチル〕−アラニン・β−異性
体の製造 参考例1で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−(2−プロピルチオエチルチオ)エチル〕−アラ
ニン−t−ブチルエステルのβ−異性体5.3gを、2
5%臭化水素−酢酸15mlに溶解し、室温下1時間攪拌
した。過剰の溶媒を留去し、残渣を氷水にあけ、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液でpH4とし、塩化メチレンで抽
出した。抽出液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。抽出液を減圧留去し、結晶性残渣にイソプロピルエ
ーテルを加え、析出した結晶を取し、酢酸エチル−n
−ヘキサンから再結晶し、目的化合物のβ−異性体を得
た。収量1.91g 融点=101−102℃ ▲〔α〕26 D▼=−19.6°(c=0.7、DMF) 参考例38〜51 上記参考例37と同様にして、下記第3表に記載の化合
物を得た。
参考例52 N−[(R)−1−エトキシカルボニル−2−〔(S)
−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−フエニル
プロピルチオ〕エチル]−アラニン−t−ブチルエステ
ル・α−異性体の製造 S−〔(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−
3−フエニルプロピル〕−L−システインエチルエステ
ル46g及び2−ブロムプロピオン酸−t−ブチルエス
テル27gのHMPA150ml溶液に、トリエチルアミ
ン18mlを加え、室温で48時間攪拌した。反応液を氷
水中にあけ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、抽出液
を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(溶媒;エーテル:n−ヘキサン=5:4)で分離
精製して、先流出分より目的化合物のα異性体を無色油
状物として得た。
収量10.6g ▲〔α〕22 D▼=+22.6°(c=1.1、エタノー
ル) NMR(CDCl):δ値 1.26(3H,t,J=7Hz) 1.44(9H,s) 2.69(2H,d,J=5.5Hz) 4.18(2H,q,J=7Hz) 5.07(2H,s) 7.23(5H,s) 7.32(5H,s) 参考例53〜72 参考例52と同様にして、下記第4表に記載の化合物を
得た。
但し、第4表中Zはベンジルオキシカルボニル基を、B
ocはt−ブトキシカルボニル基を、Trocは2,2,2
−トリクロルエトキシカルボニル基をそれぞれ示す。之
等の略号は以降の表でも同様とする。
参考例73 N−[(R)−1−エトキシカルボニル−2−〔(S)
−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−フエニル
プロピルチオ〕エチル]−アラニン・β−異性体の製造 参考例53で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−[(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−3−フエニルプロピルチオ〕エチル]−アラニン−
t−ブチルエステルのβ−異性体20.1gを、TFA
50ml及びアニソール10mlの混液に溶解し、室温で5
時間攪拌した。過剰の溶媒を留去後、残渣を氷水中にあ
け、飽和炭酸水素ナトリウムでpH4とし、塩化メチレン
で抽出した。抽出液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、抽出液を減圧留去し、得られる結晶性残渣にエー
テルを加え、析出した結晶を取し、塩化メチレン−エ
ーテルから再結晶して、目的化合物のβ異性体を得た。
収量8.63g ▲〔α〕22 D▼=−2.2°(c=0.7、DMF) mp.124−127℃ 参考例74〜86 参考例73と同様にして、下記第5表に記載の各化合物
を得た。
尚、第5表には、上記参考例73の化合物も併記する。
参考例87 N−[(R)−1−エトキシカルボニル−2−〔(S)
−2−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−フエニルプ
ロピルチオ〕エチル]−アラニン・β−異性体の製造 参考例59で得たN−[(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−〔(S)−2−t−ブトキシカルボニルアミノ
−3−フエニルプロピルチオ〕エチル]−アラニン−t
−ブチルエステル・β−異性体4.6gを25%HBr
−酢酸15mlに溶かし、室温下に30分間攪拌した。エ
ーテルを加えて析出した結晶を取し、次いでこれをD
MF25mlに溶かし、氷冷攪拌下、トリエチルアミン
2.8ml及びジ−t−ブチルジカルボネート2.1gを
加えた。室温下に14時間攪拌した後、反応液を氷水に
あけ、10%クエン酸水溶液でpHを4とし、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。抽出液を減圧留去し残渣にエーテルを加え、析
出結晶を取した。
収量 2.9g mp.112−114℃ ▲〔α〕23 D▼=−8.8°(c=0.6、エタノー
ル) 参考例88〜90 参考例87と同様にして、下記第6表に記載の各化合物
を得た。
参考例91 N−[(R)−1−エトキシカルボニル−2−〔(2
S,3S)−2−ベンゾイルアミノ−3−メチルペンチ
ルチオ〕エチル]−アラニン・β−異性体の製造 参考例69で得たN−[(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−〔(2S,3S)−2−t−ブトキシカルボニ
ルアミノ−3−メチルペンチルチオ〕エチル]−アラニ
ン−t−ブチルエステル・β−異性体6.7gをTFA
25mlに溶かし、室温下に3時間攪拌した。過剰のTF
Aを減圧下に留去し、残渣をDMFに溶かし、氷冷下に
トリエチルアミンを加えて中和し、更にトリエチルアミ
ン2mlを加えた。安息香酸無水物3.5gを加え、室温
下に一晩攪拌した。反応液を氷水にあけ、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液でpHを8〜9にし、エーテルで洗浄
た。水層を1N塩酸でpHを4とし、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
抽出液を減圧留去し、残渣にエーテルを加て析出結晶を
取した。
収量 2.7g mp.133−136℃ ▲〔α〕23 D▼=+60.3°(c=0.5、DMF) 参考例92〜96 参考例1と同様にして、下記第7表に記載の各化合物を
得た。
参考例97〜101 参考例8と同様にして、下記第8表に記載の各化合物を
得た。
実施例1 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−ヘプチル
ジチオエチル〕−アラニル−(S)−プロリン−メチル
エステル・β−異性体及びそのマレイン酸塩の製造 参考例8で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−ヘプチルジチオエチル〕−アラニン・β−異性体
の塩酸塩500mg及び(S)−プロリンメチルエステル
塩酸塩340mgのDMF15ml溶液に氷冷攪拌下、DE
PC(90%含量)260mgのDMF2ml溶液を加え、
次いでトリエチルアミン410mgのDMF3ml溶液を徐
々に滴下した。徐々に室温に戻しながら12時間攪拌し
た後、反応液に水を加え、更に飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液を加えて弱アルカリ性とし、酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧留去し、目的化合
物のβ−異性体の粗成績体を無色油状物質として得た。
収量558mg。
上記反応で得たβ−異性体558mgのメタノール15ml
溶液に、マレイン酸140mgのメタノール10ml溶液を
加え、メタノールを濃縮し、n−ヘキサンを加えて沈澱
を析出させた。該沈澱を酢酸エチル−n−ヘキサンより
再結晶し、取、乾燥して、目的化合物のβ−異性体の
マレイン酸塩を無色粉末として得た。収量413mg。
▲〔α〕21 D▼=−34.0°(c=0.9、エタノー
ル) mp.89−93℃ 実施例2〜4 上記実施例1と同様にして下記第9表に記載の各化合物
を得た。
実施例5 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−ヘプチル
ジチオエチル〕−アラニル−(S)−プロリン−t−ブ
チルエステル・β−異性体及びそのマレイン酸塩の製造 参考例8で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−ヘプチルジチオエチル〕−アラニン・β−異性体
の塩酸塩580mg及び(S)−プロリン−t−ブチルエ
ステル282mgのDMF15ml溶液に氷冷攪拌下、DE
PC(90%含量)299mgのDMF5ml溶液を加え、
次いでトリエチルアミン318mgのDMF5ml溶液を徐
々に滴下した。徐々に室温に戻しながら12時間攪拌し
た後、反応液を氷水中にあけ、酢酸エチルで抽出した。
有機層を10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。抽出液を減圧留去し、目的化合物のβ
−異性体の粗成績体を無色油状物質として得た。収量6
50mg。
上記反応で得たβ−異性体650mgのエーテル15ml溶
液に、マレイン酸150mgを加え、エーテルを濃縮後、
n−ヘキサンを加え、析出した結晶を取、乾燥して目
的化合物のβ−異性体のマレイン酸塩を無色粉末として
得た。収量599mg。
▲〔α〕21 D▼=−28.0°(c=1.0、エタノー
ル) mp.81−84℃。
実施例6 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−ヘプチル
ジチオエチル〕−アラニル−(S)−プロリン・β−異
性体・塩酸塩の製造 実施例5で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−ヘプチルジチオエチル〕−アラニル−(S)−プ
ロリン−t−ブチルエステル・β−異性体・マレイン酸
塩361mgに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジ
クロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去
した後、残渣に4N−塩酸−ジオキサン3mlを加え、室
温下に4時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、目的化合
物のβ−異性体の塩酸塩を淡黄色油状物質として得た。
収量274mg。
▲〔α〕21 D▼=+6.23°(c=0.7、エタノー
ル) NMR(CDOD):δ値 0.90(3H,t,J=5.5Hz) 1.35(3H,t,J=7Hz) 2.79(2H,t,J=7Hz) 4.31(2H,q,J=7Hz) 実施例7 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−プ
ロピルチオエチルチオ)エチル〕−アラニル−(S)−
プロリン−メチルエステル・β−異性体及びそのマレイ
ン酸塩の製造 参考例37で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−(2−プロピルチオエチルチオ)エチル〕−ア
ラニン・β−異性体1.5g及び(S)−プロリン−メ
チルエステル塩酸塩845mgのDMF17ml溶液に、氷
冷攪拌下、DEPC(90%含量)924mgのDMF3
ml溶液を加え、次いでトリエチルアミン1.43mlのD
MF2ml溶液をゆっくり滴下した。氷冷下2時間攪拌し
た後、更に室温で15時間攪拌した。反応液を氷水にあ
け、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて弱アルカリ
性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を充分水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(溶媒
=クロロホルム:メタノール=40:1)で精製して、
目的化合物を無色油状物質として得た。収量1.74
g。
上記反応で得た化合物をメタノール20mlに溶解し、得
られた溶液にマレイン酸465mgを加え均一溶液とした
後、溶媒を完全に留去し、エーテルを加えて析出した結
晶を取し、酢酸エチル−エーテルより再結晶して、目
的化合物を得た。
収量 1.27g 融点=83〜84℃ ▲〔α〕26 D▼=−63.8°(c=0.6、エタノー
ル) 実施例8〜19 上記実施例7と同様にして、下記第10表に記載の各化
合物を得た。
実施例20 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−フ
エニルチオエチルチオ)エチル〕−アラニル−(S)−
プロリン−t−ブチルエステル・β−異性体の製造 参考例46で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−(2−フエニルチオエチルチオ)エチル〕−ア
ラニン・β−異性体3g、(S)−プロリン−t−ブチ
ルエステル1.58g、DEPC1.67g及びトリエ
チルアミン1.3mlを用いて実施例7と同様に反応さ
せ、処理することにより、目的化合物のβ−異性体を無
色油状物質として得た。収量3.41g。
▲〔α〕24 D▼=−71.7°(c=0.6、エタノー
ル) NMR(CDCl):δ値 1.27(3H,t,J=7Hz) 1.28(3H,d,J=6.5Hz) 1.44、1.46(計9H,各s) 4.18(2H,q,J=7Hz) 7.1〜7.5(5H,m) 実施例21 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−フ
エニルチオエチルチオ)エチル〕−アラニル−(S)−
プロリン・β−異性体及びそのマレイン酸塩の製造 実施例20で得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−(2−フエニルチオエチルチオ)エチル〕−ア
ラニル−(S)−プロリン−t−ブチルエステル・β−
異性体3.3gより、参考例37と同様にして、目的化
合物のβ−異性体を無色油状物質として得た。収量3.
0g。
上記で得られた化合物3.0gより、実施例7と同様に
して、目的化合物のマレイン酸塩を得た。
収量 2.34g ▲〔α〕25 D▼=−37.0°(c=0.7、メタノー
ル) mp.83〜86℃ 実施例22 N−〔(R)−1−カルボキシ−2−(2−ブトキシエ
チルチオ)エチル〕−アラニル−(S)−プロリン・β
−異性体の製造 実施例10得たN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−(2−ブトキシエチルチオ)エチル〕−アラニル
−(S)−プロリン−メチルエステル・β−異性体・マ
レイン酸塩300mgを、メタノール1mlに溶解し、1N
−NaOH3.3mlを室温下に滴下した。一晩攪拌した
後、氷冷下2N−HClで中和し、溶媒を完全に留去
し、メタノール2mlに溶解した。不溶物を去し、高速
液体クロマトグラフイー(カラム;ケムコソルブ70D
SH、2cm×25cm、溶出溶媒;メタノール:水:酢酸
=40:60:0.4、流速;9ml/分、検出;UV2
20nm)で分取し、溶媒を留去した後、エーテル2mlを
加え、生成した結晶を取し、目的化合物を白色結晶性
物質として得た。
収量 130mg ▲〔α〕22 D▼=−100.0°(c=0.2、メタノ
ール) mp.75〜85℃ 実施例23 N−[(R)−1−エトキシカルボニル−2−〔(S)
−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−フエニル
プロピルチオ〕エチル]−アラニル−(S)−プロリン
−メチルエステル・β異性体の製造 参考例73で得たN−[(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−〔(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−3−フエニルプロピルチオ〕エチル]−アラニン・
β異性体5g及び(S)−プロリン−メチルエステル塩
酸塩2.0gのDMF30ml溶液に、氷冷攪拌下に、D
EPC(90%含量)2.22gのDMF10ml溶液を
加え、次いでトリエチルアミン3.2mlのDMF10ml
溶液をゆっくり滴下した。氷冷下に2時間攪拌した後、
更に室温で15時間攪拌した。反応液を氷水にあけ、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて弱アルカリ性とし
た後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を充分水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(溶媒;クロ
ロホルム:メタノール=40:1)で精製して、目的化
合物を無色油状物質として得た。
収量4.86g。
▲〔α〕22 D▼=−61.5°(c=0.8、メタノー
ル) NMR(CDCl):δ値 1.27(3H,t,J=7Hz) 1.30(3H,d,J=7Hz) 1.7〜2.1(4H,m) 2.6〜3.1(6H,m) 3.69、3.72(計3H,各s) 4.18(2H,q,J=7Hz) 5.04(2H,s) 7.23(5H,s) 7.30(5H,s) 実施例24〜43 実施例23と同様にして、下記第11表に示す各化合物
を得た。
実施例44 N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−プ
ロピルアミノエチルチオ)エチル〕−アラニル−(S)
−プロリン−メチルエステル・β異性体及びそのマレイ
ン酸塩の製造 実施例33で得られたN−[(R)−1−エトキシカル
ボニル−2−〔2−(N−2,2,2−トリクロルエト
キシカルボニル−N−プロピルアミノ)エチルチオ〕エ
チル]−アラニル−(S)−プロリン−メチルエステル
・β−異性体890mgを酢酸15mlに溶かし、これに亜
鉛末1.6gを加え、室温下に4時間攪拌した。亜鉛粉
末を去し、液を減圧下に留去した。残渣を氷水にあ
け、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を用いてpH8〜9に
調節し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を
減圧留去して、目的化合物のβ−異性体を無色油状物質
として得た。
収量 380mg 上記で得られた化合物380mgを酢酸エチル25mlに溶
かし、マレイン酸221mgを加えて可溶化させた。溶媒
を減圧留去し、残渣にエーテルを加えて析出した結晶を
取した。酢酸エチル−エーテルより再結晶して、目的
化合物を得た。
収量 421mg mp.103〜107℃ ▲〔α〕24 D▼=−69.9°(c=0.5、メタノー
ル) 実施例45及び46 実施例44と同様にして、下記第12表に示す各化合物
を得た。
実施例47 N−[(R)−1−エトキシカルボニル−2−〔(S)
−2−アミノ−3−フエニルプロピルチオ〕エチル]−
アラニル−(S)−プロリン−メチルエステル・β−異
性体・2臭化水素酸塩の製造 実施例23で得たN−[(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−〔(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−3−フエニルプロピルチオ〕エチル]−アラニル−
(S)−プロリン−メチルエステル・β−異性体2g
を、25%HBr−酢酸10mlに溶解し、室温下に1.
5時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、残渣にエーテ
ルを加えて析出した結晶を取して、目的化合物を得
た。
収量 2.1g ▲〔α〕23 D▼=−33.9°(c=0.7、メタノー
ル) NMR(CDOD):δ値 1.31(3H,t,J=7Hz) 1.65(3H,d,J=7Hz) 3.70,3.76(計3H,各s) 4.2〜4.4(2H,m) 4.5〜4.8(2H,m) 7.2〜7.5(5H,m) 質量分析: m/z=466(M+H),309,299,285 実施例48〜50 実施例47と同様にして、下記第13表に示す各化合物
を得た。
実施例51 N−[(R)−1−エトキシカルボニル−2−〔(S)
−2−アミノ−3−メチルブチルチオ〕エチル]−アラ
ニル−(S)−プロリン・β−異性体・2臭化水素酸塩
の製造 実施例35で得たN−[(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−〔(S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−3−メチルブチルチオ〕エチル]−アラニル−
(S)−プロリン−t−ブチルエステル・β−異性体
1.5gを、25%HBr−酢酸3mlに溶解し、室温下
に2時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、残渣にエー
テルを加えて析出した結晶を取して、目的化合物を得
た。
収量 830mg。
mp.104〜121℃ ▲〔α〕23 D▼=−47.6°(c=1.1、メタノー
ル) 実施例52〜61 実施例1と同様にして、下記第14表に示す各化合物を
得た。
実施例62〜65 実施例21と同様にして、下記第15表に示す各化合物
を得た。
実施例66及び67 実施例44と同様にして、下記第16表に示す各化合物
を得た。
以下、本発明化合物を用いた製剤処方例を挙げる。
処方例1 錠剤の調製 それぞれ5mgのN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−(2−シクロペンチルチオエチルチオ)エチル〕
−アラニル−(S)−プロリンメチルエステル・β−異
性体・マレイン酸塩を含有する経口使用のための100
0錠が次の処方によつて調製される。
N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−シ
クロペンチルチオエチルチオ)エチル〕−アラニル−
(S)−プロリンメチルエステル・β−異性体・マレイ
ン酸塩、乳糖、コーンスターチ及び結晶セルローズを十
分混合し、メチルセルローズの5%水溶液で顆粒化し2
00メツシユの篩に通してステアリン酸マグネシウムと
混合して錠剤にプレスされる。
処方例2 カプセル剤の調製 それぞれ10mgのN−〔(R)−1−エトキシカルボニ
ル−2−(2−シクロペンチルチオエチルチオ)エチ
ル〕−アラニル−(S)−プロリンメチルエステル・β
−異性体・マレイン酸塩を含有する経口使用のための1
000個の硬質ゼラチンカプセルが次の処方によつて調
製される。
上記成分を細かく粉末にし、均一な混合物になるよう十
分攪拌した後所望の寸法を有する経口投与用のゼラチン
カプセルに充填する。
処方例3 注射剤の調製 非経口投与に適する殺菌した水溶液を下記処方に従つて
調製する。
上記パラペン類、メタ重亜硫酸ナトリウム及び塩化ナト
リウムを攪拌しながら80℃で上記の約半量の蒸留水に
溶解する。得られた溶液を40℃まで冷却し、N−
〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−シクロ
ペンチルチオエチルチオ)エチル〕−アラニル−(S)
−プロリンメチルエステル・β−異性体・マレイン酸
塩、次にポリエチレングリコール及びポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエートをその溶液中に溶解する。
次にその溶液に注射用蒸留水を加えて最終の容量に調製
し、適当なフイルターペーパーを用いて滅菌過するこ
とにより滅菌し、滅菌容器(1ml)に充填する。
処方例4 錠剤の調製 それぞれ5mgのN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−(2−ブトキシエチルチオ)エチル〕−アラニル
−(S)−プロリンメチルエステル・β−異性体・マレ
イン酸塩を含有する経口使用錠剤1000錠が次の処方
により調製される。
N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−ブ
トキシエチルチオ)エチル〕−アラニル−(S)−プロ
リンメチルエステル・β−異性体・マレイン酸塩、乳
糖、コーンスターチ及び結晶セルローズを十分混合し、
メチルセルローズ5%水溶液で顆粒化し200メツシユ
の篩に通しステアリン酸マグネシウムと混合し錠剤にプ
レスする。
処方例5 錠剤の調製 それぞれ5mgのN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−(2−ブトキシエチルチオ)エチル〕−アラニル
−(S)−プロリン・β−異性体・マレイン酸塩を含有
する経口用錠剤1000錠が次の処方によつて調製され
る。
N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−ブ
トキシエチルチオ)エチル〕−アラニル−(S)−プロ
リン・β−異性体・マレイン酸塩、乳糖、コーンスター
チ及び結晶セルローズを十分混合し、メチルセルローズ
5%水溶液で顆粒化し200メツシユの篩に通しステア
リン酸マグネシウムと混合して錠剤にプレスする。
処方例6 錠剤の調製 それぞれ5mgのN−〔(R)−1−エトキシカルボニル
−2−(2−シクロヘキシルチオエチルチオ)エチル〕
−アラニル−(S)−プロリンメチルエステル・β−異
性体・マレイン酸塩を含有する経口用錠剤1000錠が
次の処方によつて調製される。
N−〔(R)−1−エトキシカルボニル−2−(2−シ
クロヘキシルチオエチルチオ)エチル〕−アラニル−
(S)−プロリンメチルエステル・β−異性体・マレイ
ン酸塩、乳糖、コーンスターチ及び結晶セルローズを十
分混合し、メチルセルローズ5%水溶液で顆粒化し20
0メツシユの篩に通しステアリン酸マグネシウムと混合
して錠剤にプレスする。
以下、本発明化合物を用いた薬理試験を挙げる。
〈薬理試験例1〉 アンジオテンシン変換酵素(ACE)に対する阻害活性
試験 本発明化合物10μMをリン酸塩緩衝液(pH8.3)5
0mlに溶かして試料原液とし、これを同緩衝液で希釈し
て試料溶液とした。
ラツト肺より生成した酵素液100μlと試料溶液10
0μlとを混合し、混合液を37℃で10分間穏やかに
振盪し、これに基質としてヒプリル−ヒスチジル−ロイ
シン6.99mMを含む溶液100μlを加え、更に3
7℃で10分間振盪した。10%メタリン酸100μl
を添加して反応を停止させた後、反応液に1N−水酸化
ナトリウムを加えて中和させた。
得られた反応液10μlを取り、これを高速液体クロマ
トグラフイー(HPLC)で分析し、上記反応によって
生成した馬尿酸の面積値(S)を求めた。
対照として、試料溶液の代りにリン酸塩緩衝液(pH8.
3)の100μlを用いて、同様の操作を行なって、馬
尿酸の面積値(R)を求めた。
上記面積値より、下記式に従って阻害率(%)を求め
た。
試料のACE阻害活性は、上記阻害率50%を示すため
に必要な試料の反応液中の濃度(IC50)として表わさ
れる。
下記に示す本発明化合物のそれぞれを試料として用いて
実施した上記試験の結果を下記第17表に示す。
但し本発明化合物は全てジカルボン酸の形態(遊離形
態)で利用したものであり、該形態の本発明化合物は、
いずれも実施例22に示す加水分解反応と同一の反応に
従い調製された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中RはC〜Cアルキル基、C〜Cシクロ
    アルキル基、C〜Cシクロアルキル−C〜C
    ルキル基、フエニル−C〜Cアルキル基、C〜C
    アルケニル基、C〜Cアルキニル基、水素原子、
    フエニル基、ベンゾイル基、トリハロゲノ−C〜C
    アルコキシ−カルボニル基、フエニル−C〜Cアル
    コキシ−カルボニル基又はC〜Cアルコキシ−カル
    ボニル基を、R及びRは同一又は相異なって水素原
    子又はC〜Cアルキル基を、RはC〜Cアル
    キル基をそれぞれ示す。またAはX−(Y)を示し、
    Xは硫黄原子、酸素原子、NH基、NR′基(R′はC
    〜Cアルキル基又はフエニル−C〜Cアルキル
    基又はC〜Cシクロアルキル基)又は窒素原子を有
    する5〜6員飽和複素環残基を、Yはフエニル基を有す
    ることのあるC〜Cアルキレン基を、nは0又は1
    を示す。但しXが硫黄原子以外の場合、nは1を示すも
    のとする。〕 で表されるプロリン誘導体及びその塩。
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