JPH066252U - クリーム状物注出容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クリーム状物の容器体として薄い樹脂シート
よりなる袋を用い、再生回収できないゴミ量を大巾に低
減するようにした環境重視形のクリーム状物注出容器を
得る。 【構成】 注出器本体３を組込む容器体を詰替え形とす
るクリーム状物注出容器において、詰替え形の容器体
を、中間部外面から大径の取付け周壁７を分岐垂設した
剛性の口頸部部材４下部に薄い樹脂シートよりなる袋状
の胴体５の口部を溶着して形成し、流通時キャップ６で
閉封される容器体２を、取付け周壁７を容器体状の補強
ケース１の口頸部８に離脱可能に係合してこのケース１
に収納した構成とし、廃棄時補強ケース１は再生資源と
して回収し、容器体２のみを廃棄処分するようにしたも
の。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はシャンプー、リンス、乳液等のクリーム状の理美容、化粧料を収納、 注出するクリーム状物注出容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種注出容器は従来多数提案され、極く周知であり、実願平2-79659 号公報 はその１例である。この公報から判るように、クリーム状物注出容器はクリーム 状物を収納した容器体の口頸部にポンプ形の注出器本体を取付けたものである。

【０００３】 即ち、容器体の口頸部に内設したシリンダーから上方外部に立ち上げたステム 上端にノズル管付き押下げヘッドを連通固定し、この押下げヘッドを復帰ばねに 抗し押下げ操作することによりステム下端の筒状ピストンによりシリンダー内の クリーム状物を加圧し、この加圧物自体でステム内の吐出弁を開弁させてノズル 管から外部に注出させるものである。

【０００４】 注出が終了し押下げを停止すると筒状ピストン、ステム、押下げヘッドの可動 部が復帰ばねにより上方に復帰し、この復帰でシリンダー内が負圧化することを 利用しシリンダー底部の吸込み弁を開弁してシリンダー内に容器体からクリーム 状物を吸上げ、この吸上げで負圧化しようとする容器体内変化を利用してスライ ド可能な底蓋を上昇移動させ、容器体内の負圧化を防止する。

【０００５】 このクリーム状物注出容器は、注出器本体の復帰ばね等の一部を除き大部分は 合成樹脂材を成形形成したプラスチック製品で構成されている。

【０００６】 最近、ゴミ処理が社会問題化するなかで、各種資源のリサイクルと不燃性ゴミ 量の低減化の気運が高まっており、プラスチック製品もリサイクルとゴミ量低減 の取組みを求められている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

従来、クリーム状物注出容器も他の同系の液体射出、噴霧装置等のように主と してランニングコスト低下の経済性の面から、注出器本体はそのまま継続使用し 、容器体を交換する詰替え方式が採用されているが、化粧料等のクリーム状物の 場合、これが容器体に付着し洗浄が困難なことから再生の回収ルートに乗せるこ とはできず、ゴミとして廃棄処分にしているのが実情である。

【０００８】 本考案は、クリーム状物の容器体として薄い樹脂シートよりなる袋を用い、再 生回収できないゴミ量を大巾に低減するようにした環境重視形のクリーム状物注 出容器を得るにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案のクリーム状物注出容器は、容器体状の補強ケース１と、剛性の口頸部 部材４下部に薄い樹脂シートよりなる袋状胴体５の口部を溶着し、流通時はキャ ップ６で閉封してなり、口頸部部材４の中間部外面から分岐垂設した大径の取付 け周壁７を前記補強ケース１の口頸部８に離脱可能に取付けてこの補強ケース１ に収納された容器体２と、この容器体２に口頸部部材４を介し螺合装着して取付 けられた注出器本体３とで構成している。

【００１０】

【作用】

上記において、注出器本体３は継続再使用するものであり、補強ケース１とキ ャップ６で閉封した容器体２とは図示の組合わせ状態で詰替え形として扱われる 。

【００１１】 即ち、詰替え時、新らしい補強ケース１と容器体２の組合わせ物は、キャップ ６を外して容器体２に注出器本体３を取付けて使用される。

【００１２】 一方、クリーム状物を使い切って不要となった古い補強ケース１と容器体２は 取付け周壁７部分で離脱分離され、容器体２はクリーム状物が付着し汚れている のでゴミとして廃棄処分され、これに対し補強ケース１は直接クリーム状物に触 れず汚れていないので、再生資源として再生ルートに分別回収する。

【００１３】 ゴミとして廃棄処分される容器体２の主体部は薄いシートよりなる袋体である 胴体５なので、従来の肉厚剛性の容器体に比べゴミ量は大巾に少量化し、環境へ の影響は可及的に抑えられる。

【００１４】

【実施例】

以下図面を参照して一実施例を説明するに、本考案では容器体２の主体部であ る胴体５を薄い樹脂シートよりなる袋体で形成し、これを補強ケース１に分離可 能に組合わせて詰替え形とし、容器体２は廃棄処分とするが補強ケース１は分別 して再生ルートに回収するようにした点に特徴を有する。

【００１５】 補強ケース１は、合成樹脂成形による剛性の容器体状の形状のものであり、胴 部９上端から肩部を介し縮径した背の低い口頸部８を立設し、この口頸部８下部 外面に係合突条10を突設している。

【００１６】 容器体２は、剛性の口頸部部材４と薄く柔軟なシートよりなる袋状の胴体５の 合成樹脂製の２部品からなり、胴体５の口部を口頸部部材４下部外面に液密に溶 着して一体的に形成しており、流通時はキャップ６で口頸部部材４開口を閉封し 、そして前記補強ケース１に組込み収納され、詰替え形として扱われる。

【００１７】 前記口頸部部材４は上部外面にねじ山を形成し、このねじ山直下の中間部外面 から大径の取付け周壁７を分岐垂設しており、この取付け周壁７を前記口頸部８ に外嵌し、下部内面の係合突条11を係合突条10に係合させることにより補強ケー ス１に離脱可能に取付け固定している。この場合、口頸部部材４と口頸部８とを 縦条係合し、補強ケース１と容器体２とを回り止めすることは容易である。12は パッキングを示す。

【００１８】 胴体５は薄い合成樹脂製シートによるもので、このシートを裁断、接着して口 部付きの袋体に形成している。

【００１９】 注出器本体３はポンプ形の極く周知のものであり、しかも本考案要旨とは直接 係わりがないので簡単に説明すると、図で13は底部開口に吸込み弁を内設した縦 形シリンダー、14は下端をシリンダー13内の筒状ピストンに連通固定し、かつ一 部に吐出弁を設け、シリンダー13内の復帰ばねにより上方外部に押上げられたス テム、15はこのステム14上端の押下げヘッド、16はノズル管であり、キャップ６ を取外した口頸部部材４にこのキャップ６に対応したねじキャップにより螺装し て容器体２に取付けられる。

【００２０】 なお、クリーム状物の注出、吸上げ動作であるが、注出が終了し、そしてシリ ンダー13の吸込みが終ったあとの容器体２の負圧化防止は、従来の技術の説明の 項では底蓋が上昇移動して対処するとしたが、本考案の場合容器体２は袋体であ り、従って胴体５がその分収縮して対処する点が相違するが、他は変るところが ないのでそれらの説明は省略する。

【００２１】 また図では、押下げヘッド15は下限位置にあるが、これは流通時不用意な押下 げ操作を防止するため、押下げヘッド15下面側のねじをねじキャップの頂板の開 口周縁のねじに螺合させた状態を示しているためである。

【００２２】 上記実施例において、補強ケース１と容器体２の組合わせである詰替え部は、 クリーム状物を使い盡すと交換され不要物となるが、この場合補強ケース１と容 器体２は取付け周壁７で離脱分離され、クリーム状物が付着して汚れている容器 体２はゴミとして廃棄処分されるが、補強ケース１は汚れていないので再生資源 として再生ルートに分別し回収する。

【００２３】 即ち、ゴミとなる容器体２は主体部が薄い樹脂シートよりなる袋体なので、ゴ ミ量は大巾に低減し、環境への影響を可及的に抑えることができる。

【００２４】

【考案の効果】

上記したように、本考案のクリーム状物注出容器は、詰替え形のクリーム状物 容器体２として薄い樹脂シートの袋体を用いて補強ケース１と分離可能に組合わ せ、廃棄時、補強ケース１は再生資源として再生ルートに分別回収し、容器体２ のみをゴミとして廃棄処分するようにしたので、ゴミの量を大巾に低減すること ができ、環境保全上有効である。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の半部縦断面図である。

【符号の説明】

１ 補強ケース ２ 容器体 ３ 注出器本体 ４ 口頸部部材 ５ 胴体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器体状の補強ケース１と、剛性の口頸
   部部材４下部に薄い樹脂シートよりなる袋状胴体５の口
   部を溶着し、流通時はキャップ６で閉封してなり、口頸
   部部材４の中間部外面から分岐垂設した大径の取付け周
   壁７を前記補強ケース１の口頸部８に離脱可能に取付け
   てこの補強ケース１に収納された容器体２と、この容器
   体２に口頸部部材４を介し螺合装着して取付けられた注
   出器本体３とからなるクリーム状物注出容器。