JPH0662098U - 天井ユニット用作業台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に複数の天井ユニットを作製することが
でき、かつ作製した天井ユニットを搬送し、精度よく取
付けることができるパレット機能を有する天井ユニット
用作業台を提供することを目的としている。 【構成】 枠材３と枠材３内に架設された桟材４、…と
からなるパレット５と、パレット５に着脱自在に取付け
られ、パレット５を支持する脚部材６、６とからなり、
枠材３の天井フレームが載置される上面３ａの内縁側に
位置する部分には突部３ｂ、３ｂが設けられ、枠材の少
なくとも底面を除く面には天井設備の組み込み位置を示
す目盛り８、…が記されるとともに、桟材４、…の上面
には、突部３ｂ、３ｂの上面と略面一状態またはそれよ
り上方に突出し天井仕上げ材を支持する支持材７、…が
配設され、脚部材６、６には、パレット５の高さ位置を
調節する伸縮機構１２が設けられている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、天井フレームに天井設備を組み込んで一体とした天井ユニットによ り天井工事を行う天井ユニット化工法において、天井ユニットを作製し、天井の 施工を行う際に好適な天井ユニット用作業台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、建築物の天井工事においては、ダクト、スプリンクラー配管、照明など の設備工事や天井仕上げ工事がそれぞれ別個に行われている。このため、各工事 間の取り合いによる時間のロスや高所における長時間の上向きの作業ため作業者 に熟練を要すが、近年の人手不足によりその熟練作業者の確保ができず、施工が 長期化する等の問題が生じていた。

【０００３】 これらの問題を解決するものとして、天井工事における作業の効率化、工期の 短縮、重作業の低減、作業の非熟練化等を目的とした天井と天井設備を一体とし たいわゆるユニット化工法が提案され、実用されている。

【０００４】 このユニット化工法は、作業性の良い床レベルにおいて、天井フレームに予め 天井面となる複数の天井仕上げ材を組み込むとともに、上述した各天井設備を前 記天井フレームに取付けておき、フォークリフト等の重量物の昇降を自在に行う ことができるリフターにより天井フレーム全体を天井レベルまで上げて、天井部 に取付けられた吊り下げ具に天井フレームを接合して吊り下げ、天井施工の省力 化を図ることを目的としたものである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述したユニット化工法には次のような課題が存在した。 天井フレーム等の厳しい要求施工精度を、組立時、吊り込み時に確保でき ること。 組立の際に、各部材の取付け位置をスケール等を使用しなくても知ること ができること。 組立てたユニットを移し変えることなくことなく、そのまま搬送できるこ と。 複数のユニットを同時に組み立てることができること。 現場内での移動が楽にでき、使用しないときにコンパクトに収納できるこ と。

【０００６】 本考案は、上記の課題に鑑みてなされたもので、容易に複数の天井ユニットを 作製することができ、かつ作製した天井ユニットを搬送し、精度よく取付けるこ とができるパレット機能を有する天井ユニット用作業台を提供することを目的と している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の請求項１に係る天井ユニット用作業台は、枠材と該枠材内に架設され た桟材とからなるパレットと、該パレットを支持する脚部材とからなり、前記枠 材の前記天井フレームが載置される上面の内縁側に位置する部分には突部が設け られ、前記桟材の上面には、前記突部の上面と略面一状態またはそれより上方に 突出し前記天井仕上げ材を支持する支持材が配設されていることを特徴としてい る。

【０００８】 本考案の請求項２に係る天井ユニット用作業台は、請求項１記載の天井ユニッ ト用作業台において、前記枠材の少なくとも底面を除く面には前記天井設備の組 み込み位置を示す目盛りが記されていることを特徴としている。

【０００９】 本考案の請求項３に係る天井ユニット用作業台は、請求項１または請求項２記 載の天井ユニット用作業台において、前記脚部材に、前記パレットの高さ位置を 調節する伸縮機構が設けられていることを特徴としている。

【００１０】 本考案の請求項４に係る天井ユニット用作業台は、請求項１ないし請求項３の いずれかに記載の天井用作業台において、前記パレットと前記脚部材とが、着脱 自在とされていることを特徴としている。

【００１１】

【作用】

前記請求項１記載の考案では、枠材の上面に設けられた突部により該上面に載 置された前記天井フレームの移動が規制されるとともに、該突部または前記桟材 の上面に配設された支持材により前記天井仕上げ材が支持される。

【００１２】 前記請求項２記載の考案では、前記パレットの枠材に記した目盛りに合わせて 天井設備が組み込まれて天井ユニットの作製がなされる。

【００１３】 前記請求項３記載の考案では、脚部材に設けた伸縮機構により脚部材が伸縮し 、パレットの高さの調節がなされる。

【００１４】 前記請求項４記載の考案では、前記天井ユニットがパレットごと揚重される際 に、該パレットと前記脚部材とが分離される。

【００１５】

【実施例】

以下、本考案の天井ユニット用作業台を図面を参照しながら詳細に説明する。 図１ないし図５は、本発明の天井ユニット用作業台の一実施例を示したもので ある。図において符号１は天井ユニット用作業台（以下、単に作業台と略す。） である。

【００１６】 図１に示したように、作業台１は、パレット５とこれを下方から支持する脚部 材６、６とから概略構成されている。パレット５は一対の矩形の窓部２、２を有 する枠材３と、窓部２、２に格子状に架設された桟材４、…とから構成されてい る。

【００１７】 図２および図３に示したように、パレット５の枠材３の上面３ａには、その内 縁部に突部ｂ、３ｂが窓部２、２をそれぞれ囲繞して設けられている。桟材４、 …の上面には、該桟材４、…に沿って支持材７、…が固定されており、支持材７ 、…の上面７ａは枠材３の突部３ｂ、３ｂの上面と略面一状態とされている。ま た、枠材３の側面３ｃには天井設備を組み込むの組み込み位置を示す目盛り８、 …が記されるとともに、脚部材６、６を固定する際の係合凹部９、…が設けられ ている。

【００１８】 図４に示したように、前記枠材３の突部３ｂおよび桟材４に固定した支持材７ の上面７ａは、枠材３の上面３ａに天井フレーム１０を載置した際に、天井フレ ーム１０の下端フランジ１０ａの上面と略面一状態となる高さに設けられ、天井 フレーム１０内に天井仕上げ材１１、…を嵌め込んだ際に、仕上げ材１１、…を 支持するように構成されている。

【００１９】 前記脚部材６、６には、図１に示したように、油圧シリンダーによる伸縮機構 １２、…が設けられており、パレット５の高さが自在に調節できるように構成さ れている。脚部材６、６の下端部にはキャスター１３、…が取付けられている。 脚部材６の上端部の側面にはバックル１４、…が設けられており、このバックル １４を、図５に示すようにパレット５の枠材３の側面３ｃに設けた係合凹部９に 係合し、パレット５と脚部材６とが固定される構成となっている。

【００２０】 図６は、上記実施例の作業台１上に天井ユニット１５を作製した状態を示した ものである。パレット５の枠材３の上面３ａには、窓部２、２（図１参照）を囲 むように２基の天井フレーム１０、１０’が載置されている。天井フレーム１０ 内には、天井仕上げ材１１、…が組み込まれており、天井フレーム１０’には矩 形の照明器具１６内に天仕上げ材１７、…が組み込まれるとともに、スプリンク ラー（図示せず。）の配水管１８が固定されている。

【００２１】 上記構成の作業台１では、脚部材６、６に設けた伸縮機構１２、…によりパレ ット５の高さが調節される。また、天井フレーム１０、１０’が枠材３の上面３ ａに載置され、枠材３の側面に記した目盛り８、…にあわせて天井仕上げ材、１ １、…および天井仕上げ材１７、…照明器具１６が組み込まれて、配水管１８が 固定されて天井ユニット１５が作製される。この際、枠材３に載置された天井フ レーム１０、１０’は、前記突部３ｂ、３ｂに当接し、その移動が規制される。 また、枠材３の突部３ｂおよび桟材４、…の上面の支持材７、…により天井仕上 げ材１１、…が支持される。さらに、図７に示したように、リフターにより、作 製した天井ユニットをパレット５ごと揚重する際に、脚部材６のバックル１４と 枠材３の係合凹部９の係合を解除することにより、脚部材６とパレット５とが分 離される。

【００２２】 このように、上記実施例の作業台１によれば、作製された天井ユニット１５を パレット５ごと揚重することができるので、天井フレーム１０、１０’の変形を 抑さえることができ、天井の施工精度を高めることができる。

【００２３】 また、枠材３の上面３ａに設けられた突部３ｂ、３ｂにより天井フレーム１０ 、１０’の移動が規制されるので、作製される天井ユニットを安定に支持するこ とができる。また、突部３ｂ、３ｂおよび桟材４、…に固定した支持材７、…に より天井フレーム１０、１０’内に嵌め込んだ天井仕上げ材１１、…、１７、… が支持されるので、作業時におけるこれら天井仕上げ材１１、…、１７、…の損 傷を抑さえることができる。

【００２４】 また、枠材３の側面３ｃに記した目盛り８、…にあわせて天井設備を組み込む ことができるとともに、脚部材６、６に設けられた伸縮機構１２、…により、作 業員、あるいは組み込む天井設備に応じてパレット５の高さを調節することがで きるので、天井ユニット１５作製の作業効率が向上するとともに、作製された天 井ユニット１５の精度を確保することができる。

【００２５】 さらに、リフターでパレット５を揚重する際には、脚部材６、６をパレット５ から分離することができるので、作業場内での取り回しに難を来たさない。

【００２６】 なお、上記実施例においては、パレット５の枠材３の上面３ａに突部３ｂ、３ ｂを一体として設けるようにしたが、これら突部を別の部材により設けることも できる。

【００２７】 また、枠材３の突部３ｂ、３ｂは、必ずしも窓部２０、２０を囲繞する必要は なく、天井フレーム１０、１０’の移動を規制するように、少なくとも窓部２０ の周縁の角部に位置する部分に設ければよい。

【００２８】 また、目盛り８、…を記す位置についても、必ずしも枠材３の側面３ｃに限ら れず、上面あるいは内側面に記してもよいことは言うまでもない。

【００２９】 また、作業台１のパレット５の強度を高めて載置する天井フレームの数を増し 、さらに作業効率を高めることも可能である。この場合には、天井フレームの載 置位置を天井設備の配管方向に沿わせるようにすることが望ましい。これにより 、配管の接続作業も低減することができ、作業効率がより向上する。

【００３０】 図８ないし図１０は、本考案の天井ユニット用作業台のパレットの別の実施例 を示したものである。なお、図中、第１実施例と共通する部分については、同一 符号を付し、その説明は省略する。 図８および図９に示したように、パレット５は、枠材３、３が、これら枠材３ 、３の下端面に固定された丁番２１により接合されてた構成となっている。また 、枠材３、３の側面には係合フック２２、２２が設けられており、これら係合フ ック２２、２２に連結治具２３が上側から嵌め込まれて、パレット５が平面一体 に形成される構成となっている。

【００３１】 この場合には、作業台１を使用しないときは、パレット５と脚部材とを分離し 、パレット５を中央から二つ折りにすることが可能であり（図１０参照。）、作 業台を倉庫等に収納する場合に場所を取らない。

【００３２】 また、上記の実施例において、枠材３および桟材４、…をそれぞれ長手方向に 伸縮自在とする伸縮機構を有する枠材、桟材に変えることにより、パレットの面 積を天井ユニットの寸法に合わせて調節することができる。この場合には、図１ １に示すように、枠材３内部に固定した治具２４、…内に軸材２５を枠材３の長 手方向に移動自在となるように嵌め込んでおき、長手方向に枠材３’を移動させ るとともに、枠材３、３’間に長さ調節用の枠材２６を嵌め込んで枠材３の長さ を調節する。

【００３３】

【考案の効果】

本考案の天井ユニット用作業台によれば、以下の効果を奏することができる。 請求項１記載の天井ユニット用作業台によれば、前記作製された天井ユニット をパレットごと揚重することができるので、天井フレームの変形を押さえること ができ、天井の施工精度を高めることができる。しかも、前記枠材の上面に設け られた突部により前記天井フレームの移動が規制されるとともに、前記突部およ び桟材に配設した支持材により天井フレーム内に嵌め込んだ天井仕上げ材が支持 されるので、作業時における天井仕上げ材の損傷を抑さえることができる。

【００３４】 請求項２記載の天井ユニット用作業台によれば、前記枠材の少なくとも底面を 除く面に天井設備の組み込み位置を示す目盛りを記したので、該目盛りにあわせ て天井設備を組み込むことができ、天井ユニット作製作業の効率をたかめるとと もに作製された天井ユニットの精度を確保することができる。

【００３５】 請求項３記載の天井ユニット用作業台によれば、前記脚部材に前記パレットの 高さ位置を調節する伸縮機構が設けられているので、天井フレームに天井設備を 組み込む際に、作業員、あるいは組み込む天井設備にあわせてパレットの高さを 調節することができ、天井ユニット作製作業の効率を高めることができる。

【００３６】 請求項４記載の天井ユニット用作業台によれば、前記脚部材と前記パレットと が着脱自在とされているので、天井ユニット作製後、前記パレットを揚重する際 に、該パレットから脚部材を分離することができ、作業場内での取り回しに難を 来たさない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の天井ユニット用作業台の第１実施例を
示した斜視図である。

【図２】同作業台のパレットを示した平面図である。

【図３】図２の側面図である。

【図４】同作業台に天井フレームを嵌め込んだ際のフレ
ームとパレットの段部の高さ関係を示す要部側断面図で
ある。

【図５】同作業台と脚部材の接続構造を示した要部側断
面図である。

【図６】同作業台上に天井ユニットを組み込んだ状態を
示した斜視図である。

【図７】リフターでパレットを揚重した状況を示す正面
図である。

【図８】同作業台において使用されるパレットの別の実
施例を示した平面図である。

【図９】図８の側面図である。

【図１０】同別の実施例のパレットを折り曲げた状態を
示す要部側面図である。

【図１１】枠材の伸縮手段を示した斜視図である。

【符号の説明】

１ 天井ユニット用作業台 ３ 枠材 ３ａ 上面 ３ｂ、３ｂ 突部 ４、… 桟材 ５ パレット ６、６ 脚部材 ７ 支持材 ８、… 目盛り １０、１０’ 天井フレーム １１、…、１７、… 天井仕上げ材 １２ 伸縮機構

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２５Ｈ 1/16 Ｅ０４Ｂ 9/00 Ｅ０４Ｇ 21/16 7228−2Ｅ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の天井フレームに天井仕上げ材およ
   び天井設備を組み込んで一体とした天井ユニットの作製
   に使用される作業台であって、枠材と該枠材内に架設さ
   れた桟材とからなるパレットと、該パレットを支持する
   脚部材とからなり、前記枠材の前記天井フレームが載置
   される上面の内縁側に位置する部分には突部が設けら
   れ、前記桟材の上面には、前記突部の上面と略面一状態
   またはそれより上方に突出し前記天井仕上げ材を支持す
   る支持材が配設されていることを特徴とする天井ユニッ
   ト用作業台。
2. 【請求項２】 請求項１記載の天井ユニット用作業台に
   おいて、前記枠材の少なくとも底面を除く面には前記天
   井設備の組み込み位置を示す目盛りが記されていること
   を特徴とする天井ユニット用作業台。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２記載の天井ユニ
   ット用作業台において、前記脚部材に、前記パレットの
   高さ位置を調節する伸縮機構が設けられていることを特
   徴とする天井ユニット用作業台。
4. 【請求項４】 請求項１ないし請求項３のいずれかに記
   載の天井ユニット用作業台において、前記パレットと前
   記脚部材とが、着脱自在とされていることを特徴とする
   天井ユニット用作業台。