JPH0662084B2 - 電動車用ブレーキ制御装置 - Google Patents

電動車用ブレーキ制御装置

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JPH0662084B2
JPH0662084B2 JP63062325A JP6232588A JPH0662084B2 JP H0662084 B2 JPH0662084 B2 JP H0662084B2 JP 63062325 A JP63062325 A JP 63062325A JP 6232588 A JP6232588 A JP 6232588A JP H0662084 B2 JPH0662084 B2 JP H0662084B2
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達雄 藤原
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株式会社ナブコ
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鉄道車両特に電動機を備えた電動車において
使用され、ブレーキ力指令に対する電気ブレーキ力の不
足分を空気ブレーキ力で補足する電空併用ブレーキの制
御方法に関する。
〔従来の技術〕
第4図は、特開昭60−166671号にもとづく第1
従来例を示す。
第4図において、MCは電動機を含む主制御装置、B
はブレーキ受量器、MBは電動車の空気ブレーキ装
置、TBは付随車の空気ブレーキ装置である。
この従来例のブレーキ制御について以下に説明する。
引通線BSからブレーキ指令(アナログまたは3ビット
のデジタル電気信号)がブレーキ受量器BOに伝達さ
れると、受信器REがこのブレーキ指令に応荷重信号V
LEを加味してブレーキ力指令を出力し、これが演算器
OPに伝達されると共に、伝達線Sを介して主制御装
置MCの電動機制御器MSへ伝達される。
主制御装置MCにおいては、電動機制御器MSの作用
によって電気ブレーキ力が発生し、その電気ブレーキ力
の実際値を第1検知器Kが検出し、実際値に相当する
等価信号を伝達線Sを介してブレーキ受量器BO
の増幅器AMへ伝達する。
ブレーキ受量器BOにおいては、演算器OPが増幅器
AMを経て伝達された等価信号を上記ブレーキ力指令か
ら減算し、その減算結果つまり空気ブレーキ力指令を分
配器DIへ伝達する。分配器DIは所定の分配制御を行
なって、増幅器AM,TAを経て空気ブレーキ装置M
B,TBへそれぞれ空気ブレーキ力指令を伝達する。
空気ブレーキ装置MB,TBは、それぞれの指令にもと
づいて空気ブレーキ力を発生する。なお、EPは電空変
換弁、RVは中継弁、BCはブレーキシリンダである。
上記ブレーキ制御の初期においては、まず空気ブレーキ
力が発生し、その直後の電気ブレーキ力の立上りに伴な
って空気ブレーキ力が減少する。このとき、空気ブレー
キの特性によって電気ブレーキ力と空気ブレーキ力との
総和がブレーキ力指令を超え、電空ブレーキ協調性が悪
い。
これを防止するため、電気ブレーキ力の立上りを第2検
出器Kが検出し、その立上り検知信号を伝達線S
経て増幅器AMへ伝達する。この検知信号にもとづい
て、増幅器AMは等価信号を実際値よりも増加させて演
算器OPへ伝達する。したがって、補足空気ブレーキ力
指令は通常の演算値よりも減少し、これにもとづいて空
気ブレーキ力が抑えられて電空ブレーキ協調性が向上す
る。
また、上記ブレーキ制御の終期においては、電気ブレー
キ力の失効に伴なって空気ブレーキ力が発生する。この
とき、空気ブレーキの特性によって電気ブレーキ力と空
気ブレーキ力との総和がブレーキ力指令に満たず、電空
ブレーキ協調性が悪い。
これを防止するため、電気ブレーキ力の失効または失効
開始を第2検知器Kが検出し、その検知信号を伝達線
を経て増幅器AMへ伝達する。この検知信号にもと
づいて、増幅器AMは等価信号を実際値よりも減少させ
て演算器OPへ伝達する。したがって、補足空気ブレー
キ力は通常の演算値よりも増加し、電空ブレーキ協調性
が向上する。
第5図は、第4図とは異なる別の第2従来例であり、ブ
レーキ受量器BOと主制御装置MCと接続する伝達
線はS,S,Sの3本であり、引通線RSからの
力行指令中に、第3検知器Cが空転を検知すると、そ
の空転検知信号が伝達線Sを経てブレーキ受量器BO
へ伝達され、増幅器MAが微少出力を生じ、電動車の
空気ブレーキ装置MBが微少の空気ブレーキ力を発生
し、車輪の空転を抑制する。なお、その他については第
4図と同一符号を付して説明を省略する。
〔発明が解決しようとする課題〕
最近、上記第1,第2従来例を組合せることが要望さ
れ、本出願人において第6図のものを案出した。ただ
し、第6図は公知ではない。
これは、第4図の電空ブレーキ協調性向上手段に、第5
図の空転時の再粘着向上手段を付加したものであるが、
ブレーキ受量器BOと主制御装置MC間の伝達線が
〜Sの計4本となり、第4図,第5図に比べて1
本多くなるため、車両艤装上の問題から従来の伝達線本
数と同じにすることが要望されている。
即ち、近年、車両走行制御性能の向上のため、主制御装
置およびブレーキ受量器の機能として電気ブレーキ力の
立上りおよび失効を検知する機能と空転を検知する機能
とに基づくブレーキ制御機能を有することが要望されて
いる。
しかしながら、これを満たすものは、例えば図6のよう
なものとなり、伝達線の数が増大することになる。この
図6の装置であっても、新造車両の場合には、主制御装
置およびブレーキ受量器の端子数を予め設定できるので
何ら問題はないが、例えば電気ブレーキ力の立上りおよ
び失効を検知する機能のみを有している既存車両に空転
を検知する機能を改造により組み込む場合、主制御装置
およびブレーキ受量器の端子数に余裕がないと、主制御
装置およびブレーキ受量器の大幅な改造(機器ケースを
含めた交換)が必要となり、費用・時間を要するという
問題が発生する。
そこで、本発明は既存車両においても改造部分が必要最
小現で、電気ブレーキ力の立上りおよび失効を検知する
機能と空転を検知する機能に基づくブレーキ制御機能を
盛り込むことができる装置を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、上記課題を解決する本発明の技術手段は、ブレ
ーキ指令時にブレーキ力指令に対する電気ブレーキ力の
不足分を演算して空気ブレーキ力で補足し、その電気ブ
レーキ力の立上りまたは/および失効を検知したとき、
その立上り検知信号にもとづいて空気ブレーキ力を通常
の演算値よりも減少させ、その失効検知信号にもとづい
て空気ブレーキ力を通常の演算値よりも増加させ、力行
指令時に空転検知信号にもとづいて微少の空気ブレーキ
力を発生させる電動車用ブレーキ制御装置であって、上
記立上りまたは/および失効検知信号と空転検知信号と
の論理和により合成信号を出力するオアゲートを有した
主制御装置と、上記合成信号を伝達する1本の伝達線
と、ブレーキ指令の有無を判定して判定信号を出力する
検知器と、この判定信号と上記伝達線を介して入力され
た合成信号との論理積を採って合成信号から空転検知信
号を分離するアンドゲートとを有したブレーキ受量器と
を備えていることを特徴としている。
〔作用〕
上記手段によれば、立上りまたは/および失効検知信号
はブレーキ指令時に出力され、空転検知信号はブレーキ
指令がない時(カ行指令時)に出力され、これらの検知
信号が同時に出力されることがないため、その論理和で
ある合成信号を1つの伝達線によってブレーキ受量器へ
伝達できる。
これにより、例えば電気ブレーキ力の立上りおよび失効
を検知する機能のみを有している既存車両に空転を検知
する機能を改造により組み込む際に、主制御装置および
ブレーキ受量器の端子数に余裕がない場合でも、主制御
装置およびブレーキ受量器の大幅な改造(機器ケースを
含めた交換)を伴わずに組み込み作業を行うことが可能
になり、結果として、組み込み作業に要する費用・時間
を軽減することが可能になる。
また立上りまたは/および失効検知信号と空転検知信号
との合成は、主制御装置における両検知信号のオアゲー
トによる論理和であり、合成信号の分離は、ブレーキ受
量器における合成信号とブレーキ指令の有無を判定した
判定信号とのアンドゲートによる論理和である。従っ
て、立上りまたは/および失効検知信号と空転検知信号
とは、極めて簡単な回路構成により合成および分離する
ことが可能になっており、例えば各検知信号特有の信号
形態(ビットによる種類分け等)の合成信号でもって検
知信号の合成および分離するような回路構成の場合より
も、はるかに組み込み作業に要する費用・時間を軽減す
ることが可能である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図〜第3図にもとづいて説
明する。なお、従来と同一部分については、第4図,第
5図と同一符号を付して説明を省略する。
第1図は第1実施例であり、主制御装置MCにおいて
は、第2検知器Kの出力(失効検知信号)と第3検知
器Kの出力(空転検知信号)とをオアゲートORに伝
達し、その論理和による合成信号を伝達線Sを介して
ブレーキ受量器BOへ伝達する(第2図参照)。
ブレーキ受量器BOにおいては、第2図に示すよう
に、第4検知器BKがブレーキ指令の有無を判定し、そ
の出力と上記合成信号とをアンドゲートAに伝達し、
その論理積によって分離した失効検知信号を増幅器AM
へ伝達する。また、反転器NOの出力と上記合成信号と
をアンドゲートAに伝達し、その論理積によって分離
した空転検知信号を増幅器MAへ伝達する。そして、こ
れら失効検知信号,空転検知信号にもとづいて、従来と
同じ制御が行なわれる。
なお、上記実施例においては、一方のアンドゲートA
を削除し、合成信号をそのまま増幅器AMへ伝達しても
良い。これは、仮に合成信号の内の空転検知信号が与え
られても、ブレーキ指令中ではないため、増幅器AMの
入力(等価信号)が0であって、増幅器AMの出力に実
質的な変化が生じないためである。
また、上記実施例においては、第2検知器Kは電気ブ
レーキ力の失効(失効開始を含む)を検知するものとし
たが、電気ブレーキ力の立上りのみを検知するものであ
っても良いし、その両方を検知するものでも良い。ただ
し、立上りおよび失効の両方を検知する場合は、合成信
号を判別してから増幅器AMへ伝えるか、または、増幅
器AMに判別機能を持たせる必要がある。
以上の実施例は、通称HRA,HRDAタイプのブレー
キ制御装置に適用したものであるが、第3図に示すの
は、通称HRD−Rタイプのブレーキ制御装置に適用し
たものである。
この第3図の第2実施例は、電空演算を空気で行なうも
のであって、ブレーキ受量器BOは増幅器AM出力で
ある等価信号を電動車の空気ブレーキ装置MB′へ伝達
する。
空気ブレーキ装置MB′においては、電空変換弁EPが
等価信号に相当する圧力空気を送出し、3つの電磁弁V
,V,Vを備えた多段演算中継弁EVによって電
空演算を行なってブレーキシリンダBCへ給気し、補足
空気ブレーキ力が生じる。なお、この多段演算中継弁E
Vは公知であるので詳説を省く。また、第3図中のVL
Vは応荷重弁を示す。
この第2実施例において、アンドゲートA出力(立上
りまたは/および失効検知信号)による増幅器AM出力
の増減は第1実施例と同じであるが、アンドゲートA
出力(空転検知信号)をダイオードDを介して電磁弁
のみに伝達し、これによって空転時に多段演算中継
弁EVが作動し、微小の空気ブレーキ力が発生する。な
お、第3図中のDは別のダイオードである。
〔効果〕
以上の本発明によれば、電気ブレーキ力の立上りまたは
/および失効検知信号とカ行時の空転検知信号とは同時
には出力されないため、両信号を同一の伝達線によって
ブレーキ受量器へ伝達するものであり、第4図および第
5図の2つの機能を有しながら且つ同一数の伝達線で済
み、第6図に比べて伝達線が1本少なく、車両艤装上の
問題が解消される。
また、立上りまたは/および失効検知信号と空転検知信
号との合成は、主制御装置における両検知信号のオアゲ
ートによる論理和であり、合成信号の分離は、ブレーキ
受量器における合成信号とブレーキ指令の有無を判定し
た判定信号とのアンドゲートによる論理積であることか
ら、立上りまたは/および失効検知信号と空転検知信号
とは、極めて簡単な回路構成により合成および分離する
ことが可能になっており、例えば各検知信号特有の信号
形態(ビットによる種類分け等)の合成信号でもって検
知信号を合成および分離するような回路構成の場合より
も、はるかに組み込み作業に要する費用・時間を軽減す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を適用した装置の第1実施例説明
図、第2図は同実施例の要部作動説明図、第3図は同第
2実施例説明図、第4図は第1従来例説明図、第5図は
第2従来例説明図、第6図は第4図および第5図を組合
せた公知ではない別の従来例説明図である。 MC…主制御装置 BO,BO…ブレーキ受量器 MB,MB′…電動車の空気ブレーキ装置 OP…演算器、EV…多段演算中継弁 S,S,S,S…伝達線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ指令時にブレーキ力指令に対する
    電気ブレーキ力の不足分を演算して空気ブレーキ力で補
    足し、その電気ブレーキ力の立上りまたは/および失効
    を検知したとき、その立上り検知信号にもとづいて空気
    ブレーキ力を通常の演算値よりも減少させ、その失効検
    知信号にもとづいて空気ブレーキ力を通常の演算値より
    も増加させ、力行指令時に空転検知信号にもとづいて微
    少の空気ブレーキ力を発生させる電動車用ブレーキ制御
    装置であって、 上記立上りまたは/および失効検知信号と空転検知信号
    との論理和により合成信号を出力するオアゲートを有し
    た主制御装置と、 上記合成信号を伝達する1本の伝達線と、 ブレーキ指令の有無を判定して判定信号を出力する検知
    器と、この判定信号と上記伝達線を介して入力された合
    成信号との論理積を採って合成信号から空転検知信号を
    分離するアンドゲートとを有したブレーキ受量器とを備
    えている ことを特徴とする電動車用ブレーキ制御装置。
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