JPH0661768B2 - プラスチックレンズの注型重合製造方法 - Google Patents
プラスチックレンズの注型重合製造方法Info
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- JPH0661768B2 JPH0661768B2 JP4017587A JP1758792A JPH0661768B2 JP H0661768 B2 JPH0661768 B2 JP H0661768B2 JP 4017587 A JP4017587 A JP 4017587A JP 1758792 A JP1758792 A JP 1758792A JP H0661768 B2 JPH0661768 B2 JP H0661768B2
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- JP
- Japan
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- lens
- mixed
- cast polymerization
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- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックレンズの
注型重合製造方法に関し、詳細には高屈折率のポリウレ
タン系又はポリユリア系レンズの注型重合製造方法に関
する。
注型重合製造方法に関し、詳細には高屈折率のポリウレ
タン系又はポリユリア系レンズの注型重合製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ガラスレンズと比べてプラスチックレン
ズは、密度が1.01〜1.40と、ガラスの1/2 〜1/4 であり
軽量である点及び耐衝撃性、生産性、染色性などで優れ
た性質を備えているため、近年メガネ用、カメラ用、及
びビデオ用レンズとして実用化されてきている。
ズは、密度が1.01〜1.40と、ガラスの1/2 〜1/4 であり
軽量である点及び耐衝撃性、生産性、染色性などで優れ
た性質を備えているため、近年メガネ用、カメラ用、及
びビデオ用レンズとして実用化されてきている。
【0003】そのうち、ジプロピル炭酸(エチレングリ
コール)エステル(以下、CR−39と略称する)を用
いて注型重合してなる樹脂が多く使用されている。しか
しながら、この樹脂の屈折率(ND =1.5)はガラスレン
ズの屈折率より低いので、ガラスレンズレベルの工学特
性にするために、各プラスチックレンズの中心厚、周辺
厚及び曲率を増加させて全体を厚くしなければならな
い。
コール)エステル(以下、CR−39と略称する)を用
いて注型重合してなる樹脂が多く使用されている。しか
しながら、この樹脂の屈折率(ND =1.5)はガラスレン
ズの屈折率より低いので、ガラスレンズレベルの工学特
性にするために、各プラスチックレンズの中心厚、周辺
厚及び曲率を増加させて全体を厚くしなければならな
い。
【0004】従って、より高い屈折率を有する樹脂を発
見し、かつ、該樹脂により、同じレベルの光学特性にお
いて従来のプラスチックレンズより薄いレンズを開発す
ることが望まれている。
見し、かつ、該樹脂により、同じレベルの光学特性にお
いて従来のプラスチックレンズより薄いレンズを開発す
ることが望まれている。
【0005】高い屈折率を有する樹脂については、PC
(ND =1.58〜1.59)及びPS(N D =1.59〜1.60)な
どがすでに知られているが、これらの樹脂は熱可塑性で
あり、かつ成形加工の作業も困難であるので、メガネ用
レンズなどの製造には適さない。
(ND =1.58〜1.59)及びPS(N D =1.59〜1.60)な
どがすでに知られているが、これらの樹脂は熱可塑性で
あり、かつ成形加工の作業も困難であるので、メガネ用
レンズなどの製造には適さない。
【0006】そこで、高い屈折率を有すると共に、CR
−39と同様に注型重合を行うことのできる樹脂を発見
し、薄いレンズを開発することがさらに望まれている。
−39と同様に注型重合を行うことのできる樹脂を発見
し、薄いレンズを開発することがさらに望まれている。
【0007】従来、上記要請に対応するために、種々の
研究が行われた結果、ポリイソシアネートとポリオール
類もしくはメルカプト化合物とを注型重合する方法が提
案されている。しかしながら、この方法は重合において
気泡が生じやすく、かつ、成形品をモールドから抜き取
りにくいので生産性が悪い。これを解消するため、予め
ガラスあるいは金属性のレンズモールドの表面を外部離
型剤で処理して離型モールドを形成する方法がある。し
かし、該離型モールドの厚みを一定に保持することが困
難であるため、レンズの表面精度を一定に保持しにく
く、離型したウレタン樹脂レンズの一部もしくは大部分
が離型モールドの表面に付着し残され、レンズ表面状態
及び性質が著しく低下する問題が起こる。内部離型剤の
添加による方法もあるが、内部離型剤化合物は、ポリイ
ソシアネート−メルカプト化合物反応系に用いられる場
合、それらとの溶解度が低いため、混合物は白濁化し、
成形品の光学特性を低下させる欠点がある(日本特許公
開平1-185501、平1-26622 、米国特許4775733 参照)。
研究が行われた結果、ポリイソシアネートとポリオール
類もしくはメルカプト化合物とを注型重合する方法が提
案されている。しかしながら、この方法は重合において
気泡が生じやすく、かつ、成形品をモールドから抜き取
りにくいので生産性が悪い。これを解消するため、予め
ガラスあるいは金属性のレンズモールドの表面を外部離
型剤で処理して離型モールドを形成する方法がある。し
かし、該離型モールドの厚みを一定に保持することが困
難であるため、レンズの表面精度を一定に保持しにく
く、離型したウレタン樹脂レンズの一部もしくは大部分
が離型モールドの表面に付着し残され、レンズ表面状態
及び性質が著しく低下する問題が起こる。内部離型剤の
添加による方法もあるが、内部離型剤化合物は、ポリイ
ソシアネート−メルカプト化合物反応系に用いられる場
合、それらとの溶解度が低いため、混合物は白濁化し、
成形品の光学特性を低下させる欠点がある(日本特許公
開平1-185501、平1-26622 、米国特許4775733 参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記に鑑み、本発明
は、高い屈折率を有するばかりでなく、注型重合に対す
る加工性がよい樹脂を発見開発し、該樹脂により、生産
性の高い、新規なレンズを提供することを目的とする。
は、高い屈折率を有するばかりでなく、注型重合に対す
る加工性がよい樹脂を発見開発し、該樹脂により、生産
性の高い、新規なレンズを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明者は広範囲にわたり幅広く研究した結果、
ベンゼン環含有イソシアネート単量体と、アリル基含有
水酸化物及び/又はアリル基含有アミン単量体とを反応
させてジアリル基含有ウレタン又は尿素単量体化合物を
形成し、そしてこの単量体化合物を常温においても液体
状態を呈させ、かつ、その粘度を低下させるために、ス
チレン、ジアリルフタレート、ハロゲン化スチレン等の
上記ジアリル基含有ウレタンや尿素単量体化合物と相溶
性の共重合性単量体を希釈剤として添加した後、均一な
液体状態で所定形態のガラス製又は金属製レンズ鋳型に
注入し、注型重合させることにより目的とするレンズを
製造することができることを発見し、本発明を完成し
た。
め、本願発明者は広範囲にわたり幅広く研究した結果、
ベンゼン環含有イソシアネート単量体と、アリル基含有
水酸化物及び/又はアリル基含有アミン単量体とを反応
させてジアリル基含有ウレタン又は尿素単量体化合物を
形成し、そしてこの単量体化合物を常温においても液体
状態を呈させ、かつ、その粘度を低下させるために、ス
チレン、ジアリルフタレート、ハロゲン化スチレン等の
上記ジアリル基含有ウレタンや尿素単量体化合物と相溶
性の共重合性単量体を希釈剤として添加した後、均一な
液体状態で所定形態のガラス製又は金属製レンズ鋳型に
注入し、注型重合させることにより目的とするレンズを
製造することができることを発見し、本発明を完成し
た。
【0010】さらに詳細に説明すると、本発明は下式
(I)
(I)
【化3】 (上式中、Xは水素、塩素、臭素、メチル基、又はエチ
ル基を表し、Zは水素、又はメチル基を表し、a及びb
は2≦b≦4、1≦a≦4、a+b≦6の関係を満足す
る)で表されるベンゼン環含有ポリイソシアネートから
選ばれる少なくとも1種の単量体化合物と、下式(II)、
ル基を表し、Zは水素、又はメチル基を表し、a及びb
は2≦b≦4、1≦a≦4、a+b≦6の関係を満足す
る)で表されるベンゼン環含有ポリイソシアネートから
選ばれる少なくとも1種の単量体化合物と、下式(II)、
【化4】 (上式中、R1 はフェノール基、水酸基、又はアミノ基
を表す)で表されるアリル基含有化合物から選ばれる少
なくとも1種の単量体化合物とを混合合成させてから注
型重合を施すことを特徴とするプラスチックレンズの製
造方法を提供する。
を表す)で表されるアリル基含有化合物から選ばれる少
なくとも1種の単量体化合物とを混合合成させてから注
型重合を施すことを特徴とするプラスチックレンズの製
造方法を提供する。
【0011】上記方法において、混合合成は密閉容器に
おいて行う。合成が完了したか否かは、ブチルアミンを
用いて逆滴定し、イソシアナト基の消失により確認する
ことができる。混合合成した後、さらにスチレン、ハロ
ゲン化スチレン、ジアリルフタレートより選ばれる少な
くとも1種の上記単量体と相溶性の共重合性単量体を希
釈剤として、総量の約30〜約50重量%で添加し、上記混
合合成物を常温下においても液体状態が維持できるよう
にさせることが好ましい。希釈剤の量は、式(II)として
アリル基含有水酸化物を用いる場合、総重量の約30〜約
50重量%を用いることが好ましいが、アリル基含有アミ
ンを用いる場合、総重量の約40〜約50重量%を用いるこ
とがより好ましい。
おいて行う。合成が完了したか否かは、ブチルアミンを
用いて逆滴定し、イソシアナト基の消失により確認する
ことができる。混合合成した後、さらにスチレン、ハロ
ゲン化スチレン、ジアリルフタレートより選ばれる少な
くとも1種の上記単量体と相溶性の共重合性単量体を希
釈剤として、総量の約30〜約50重量%で添加し、上記混
合合成物を常温下においても液体状態が維持できるよう
にさせることが好ましい。希釈剤の量は、式(II)として
アリル基含有水酸化物を用いる場合、総重量の約30〜約
50重量%を用いることが好ましいが、アリル基含有アミ
ンを用いる場合、総重量の約40〜約50重量%を用いるこ
とがより好ましい。
【0012】上記注型重合において、遊離基重合開始剤
を用いることが好ましい。遊離基重合開始剤の種類は特
に限定されないが、過酸化化合物、例えば過酸化ジイソ
プロピルベンゼンを例示することができる。その用量は
総量の1〜5重量%程度が好ましい。
を用いることが好ましい。遊離基重合開始剤の種類は特
に限定されないが、過酸化化合物、例えば過酸化ジイソ
プロピルベンゼンを例示することができる。その用量は
総量の1〜5重量%程度が好ましい。
【0013】上記混合合成の前後に、成形品レンズの光
均一性を支障しない範囲内で、酸化防止剤、例えばチオ
ジプロピオネートなどの変色防止硬化を有する酸化防止
剤、及び他の安定剤を添加することが好ましい。
均一性を支障しない範囲内で、酸化防止剤、例えばチオ
ジプロピオネートなどの変色防止硬化を有する酸化防止
剤、及び他の安定剤を添加することが好ましい。
【0014】また、上記ポリイソシアネートと上記アリ
ル基含有化合物とを、NCO:OH及び/又はNH2 基
のモル比が0.5 〜3.0 程度になるような割合にすること
が好ましい。
ル基含有化合物とを、NCO:OH及び/又はNH2 基
のモル比が0.5 〜3.0 程度になるような割合にすること
が好ましい。
【0015】反応温度については、上記混合合成の温度
は70〜90℃が好ましく、注型重合の温度は90〜150 ℃が
好ましい。
は70〜90℃が好ましく、注型重合の温度は90〜150 ℃が
好ましい。
【0016】
【実施例】本発明の上記又はその他の目的、特徴及び利
点は、以下の合成例及び実施例より一層明らかとなるで
あろう。
点は、以下の合成例及び実施例より一層明らかとなるで
あろう。
【0017】下記合成例及び実施例において、部とは重
量部を示し、%は重量%を示す。また、実施例に示され
た成形品レンズの屈折率、アッベ数(Abbe's number)、
耐クラッキング性、耐衝撃性、比重、透過率、飽和吸水
率、表面硬度及び収縮率は以下のテスト法によって測定
された。
量部を示し、%は重量%を示す。また、実施例に示され
た成形品レンズの屈折率、アッベ数(Abbe's number)、
耐クラッキング性、耐衝撃性、比重、透過率、飽和吸水
率、表面硬度及び収縮率は以下のテスト法によって測定
された。
【0018】屈折率:カルヌー(Kalnew)屈折計により20
℃でND を測定した。 アッベ数:カルヌー屈折計により20℃でND 、NF 、N
C を測定した後、下式 アッベ数=(ND −1)/(NF −NC ) により計算した。
℃でND を測定した。 アッベ数:カルヌー屈折計により20℃でND 、NF 、N
C を測定した後、下式 アッベ数=(ND −1)/(NF −NC ) により計算した。
【0019】耐クラッキング性:120 ℃の熱空気炉の中
にレンズのサンプルを置いて3時間を経てからも割れも
クラッキングもないものに対し合格と認め、(○)と記
した。 耐溶媒性:サンプルを室温でアセトン、イソプロパノー
ル及びベンゼン液にそれぞれ2日浸漬した後、表面に変
化がないものに対し合格と認め、(○)と記した。
にレンズのサンプルを置いて3時間を経てからも割れも
クラッキングもないものに対し合格と認め、(○)と記
した。 耐溶媒性:サンプルを室温でアセトン、イソプロパノー
ル及びベンゼン液にそれぞれ2日浸漬した後、表面に変
化がないものに対し合格と認め、(○)と記した。
【0020】比重:ASTM D-792法により測定した。 表面硬度:ASTM D-3363 法により測定した。 飽和吸水率:ASTM D-570法により、室温下で24時間浸漬
した後、測定した。
した後、測定した。
【0021】透過率:ASTM D-1003 法により、波長580n
m で厚さ2mmのサンプルを測定した。 耐衝撃性:FDA の規定により、直径22mm、重量44g のSU
S ボールを用いて、たかさ127cm のところからレンズの
表面に垂直に落下させ、レンズに割れ及び他の破壊がな
いものに対し合格と認め、(○)と記した。
m で厚さ2mmのサンプルを測定した。 耐衝撃性:FDA の規定により、直径22mm、重量44g のSU
S ボールを用いて、たかさ127cm のところからレンズの
表面に垂直に落下させ、レンズに割れ及び他の破壊がな
いものに対し合格と認め、(○)と記した。
【0022】合成例1 30部のジイソシアネート−o-キシレンを18.5部のアリル
アルコールに溶解した後、3時間加熱反応してジアリル
含有ウレタン化合物を生成した。該生成物を化合物Aと
称する。
アルコールに溶解した後、3時間加熱反応してジアリル
含有ウレタン化合物を生成した。該生成物を化合物Aと
称する。
【0023】合成例2 30部のジイソシアネート−o-キシレンを42.7部のアリル
フェノールに溶解した後、3〜10時間加熱反応してジア
リル含有ウレタン化合物を生成した。該生成物を化合物
Bと称する。
フェノールに溶解した後、3〜10時間加熱反応してジア
リル含有ウレタン化合物を生成した。該生成物を化合物
Bと称する。
【0024】合成例3 30部のジイソシアネート−o-キシレンを18.2部のアリル
アミンに溶解した後、2〜4時間加熱反応してジアリル
含有尿素化合物を生成した。該生成物を化合物Cと称す
る。
アミンに溶解した後、2〜4時間加熱反応してジアリル
含有尿素化合物を生成した。該生成物を化合物Cと称す
る。
【0025】実施例1 60〜80℃の温度下において、合成例1で得られた化合物
A 100部に過酸化ジイソプロピルベンゼン3部を入れて
溶解し、該混合溶液をガラス製レンズモールドに注入
し、共重合を行うため90〜150 ℃の温度下において5〜
8時間放置した。生成された樹脂をモールドから取り出
し、屈折率、アッベ数、耐衝撃性、耐溶媒性などのテス
トを行った。その結果を表1及び表2に示す。
A 100部に過酸化ジイソプロピルベンゼン3部を入れて
溶解し、該混合溶液をガラス製レンズモールドに注入
し、共重合を行うため90〜150 ℃の温度下において5〜
8時間放置した。生成された樹脂をモールドから取り出
し、屈折率、アッベ数、耐衝撃性、耐溶媒性などのテス
トを行った。その結果を表1及び表2に示す。
【表1】
【表2】 表1及び2より、該成形品レンズは高い屈折率を有し、
かつ、耐衝撃性、耐溶媒性などにも優れていることがわ
かる。
かつ、耐衝撃性、耐溶媒性などにも優れていることがわ
かる。
【0026】実施例2 合成例1で得られた化合物A60部とスチレン40部との混
合物に過酸化ジイソプロピルベンゼン3部を入れて溶解
した。該混合溶液をガラス製レンズモールドに注入し、
共重合を行うため90〜150 ℃の温度下において5〜8時
間放置した。生成された樹脂をモールドから取り出し、
屈折率、アッベ数、耐衝撃性、耐溶媒性などのテストを
行った。その結果を表1及び表2に示す。表1及び2よ
り、該成形品レンズは高い屈折率を有し、かつ、耐衝撃
性、耐溶媒性などにも優れていることがわかる。
合物に過酸化ジイソプロピルベンゼン3部を入れて溶解
した。該混合溶液をガラス製レンズモールドに注入し、
共重合を行うため90〜150 ℃の温度下において5〜8時
間放置した。生成された樹脂をモールドから取り出し、
屈折率、アッベ数、耐衝撃性、耐溶媒性などのテストを
行った。その結果を表1及び表2に示す。表1及び2よ
り、該成形品レンズは高い屈折率を有し、かつ、耐衝撃
性、耐溶媒性などにも優れていることがわかる。
【0027】実施例3〜6 表1に示した成分及び比を用いて実施例1及び2の方法
と同様な操作で共重合し、それぞれレンズを製造した。
屈折率、アッベ数、耐衝撃性、耐溶媒性などのテストを
行った。その結果を表1及び表2に示す。表1及び2よ
り、該成形品レンズは高い屈折率を有し、かつ、耐衝撃
性、耐溶媒性などにも優れていることがわかる。
と同様な操作で共重合し、それぞれレンズを製造した。
屈折率、アッベ数、耐衝撃性、耐溶媒性などのテストを
行った。その結果を表1及び表2に示す。表1及び2よ
り、該成形品レンズは高い屈折率を有し、かつ、耐衝撃
性、耐溶媒性などにも優れていることがわかる。
【0028】比較例1 ガラス製レンズモールドの中に、94部のm-キシリレンイ
ソシアネート、122 部のペンタエリトリットテトラキス
(メルカプトプロピオネート)、0.05部のジラウリン酸
のジブチル錫塩(重合開始剤)からなる均一な混合液を
注入し、60℃で3時間加熱重合した後、冷却したが、樹
脂レンズはガラス製レンズモールドから離型されなかっ
た。また、加熱重合時に気泡が発生し、コントロールし
にくかった。
ソシアネート、122 部のペンタエリトリットテトラキス
(メルカプトプロピオネート)、0.05部のジラウリン酸
のジブチル錫塩(重合開始剤)からなる均一な混合液を
注入し、60℃で3時間加熱重合した後、冷却したが、樹
脂レンズはガラス製レンズモールドから離型されなかっ
た。また、加熱重合時に気泡が発生し、コントロールし
にくかった。
【0029】比較例2 比較例1と同様な成分で注型重合したが、注型の前にガ
ラスモールドの内壁を外部離型剤で処理したため、ウレ
タン樹脂レンズがモールドから用意に離型されたが、該
レンズの表面はでこぼこで平坦ではなかった。また、加
熱重合時に気泡が発生し、コントロールしにくい点は比
較例1と同様であった。
ラスモールドの内壁を外部離型剤で処理したため、ウレ
タン樹脂レンズがモールドから用意に離型されたが、該
レンズの表面はでこぼこで平坦ではなかった。また、加
熱重合時に気泡が発生し、コントロールしにくい点は比
較例1と同様であった。
【0030】
【発明の効果】本発明の方法により、透明度及び硬度が
よく、高い屈折率を有し、かつ、加工性、耐衝撃性、耐
溶媒性等に優れたレンズが得られる。また、従来技術
の、イソシアナト基が水と反応し気泡を放出しやすい点
及び成形品をモールドから抜き取りにくい点に対し、本
発明は、イソシアナト基を水酸基又はアミノ基と反応さ
せ、共重合用の混合合成物中にイソシアナト基が存在し
ないようにすることにより、共重合時のイソシアナト基
と水との反応による気泡放出問題を解消することがで
き、かつ、ジアリル基含有化合物の重合時におきる成形
品収縮により、離型を容易にすることができる。
よく、高い屈折率を有し、かつ、加工性、耐衝撃性、耐
溶媒性等に優れたレンズが得られる。また、従来技術
の、イソシアナト基が水と反応し気泡を放出しやすい点
及び成形品をモールドから抜き取りにくい点に対し、本
発明は、イソシアナト基を水酸基又はアミノ基と反応さ
せ、共重合用の混合合成物中にイソシアナト基が存在し
ないようにすることにより、共重合時のイソシアナト基
と水との反応による気泡放出問題を解消することがで
き、かつ、ジアリル基含有化合物の重合時におきる成形
品収縮により、離型を容易にすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 11:00 4F
Claims (8)
- 【請求項1】 下式(I) 【化1】 (上式中、Xは水素、塩素、臭素、メチル基、又はエチ
ル基を表し、Zは水素、又はメチル基を表し、a及びb
は2≦b≦4、1≦a≦4、a+b≦6の関係を満足す
る)で表されるベンゼン環含有ポリイソシアネートから
選ばれる少なくとも1種の単量体化合物と、下式(II)、 【化2】 (上式中、R1 はフェノール基、水酸基、又はアミノ基
を表す)で表されるアリル基含有化合物から選ばれる少
なくとも1種の単量体化合物とを混合合成させてから注
型重合を施すことを特徴とするプラスチックレンズの製
造方法。 - 【請求項2】 上記混合合成後、さらに、スチレン、ハ
ロゲン化スチレン、ジアリルフタレートから選ばれる少
なくとも1種の上記混合合成物と相溶性の共重合性単量
体を希釈剤として、総量の30〜50重量%で添加し、上記
混合合成物を常温下においても液体状態を維持できるよ
うにさせることを特徴とする、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 上記注型重合において、過酸化ジイソプ
ロピルベンゼンを重合開始剤とすることを特徴とする、
請求項1又は2記載の方法。 - 【請求項4】 上記混合合成の前後に、酸化防止剤及び
他の安定剤を、成形品レンズの光均一性を損なわない範
囲内で添加することを特徴とする、請求項1又は2記載
の方法。 - 【請求項5】 上記ポリイソシアネートと上記アリル基
含有化合物とを、NCO 基:OH及び/又はNH2 基のモル比
が0.5 〜3.0 程度になるような割合にすることを特徴と
する、請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 上記混合合成の温度が70〜90℃であるこ
とを特徴とする、請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 上記注型重合の温度が90〜150 ℃である
ことを特徴とする、請求項1記載の方法。 - 【請求項8】 上記注型重合の温度が90〜150 ℃である
ことを特徴とする、請求項3記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4017587A JPH0661768B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | プラスチックレンズの注型重合製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4017587A JPH0661768B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | プラスチックレンズの注型重合製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05269757A JPH05269757A (ja) | 1993-10-19 |
JPH0661768B2 true JPH0661768B2 (ja) | 1994-08-17 |
Family
ID=11948039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4017587A Expired - Lifetime JPH0661768B2 (ja) | 1992-02-03 | 1992-02-03 | プラスチックレンズの注型重合製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0661768B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4432448B2 (ja) * | 2002-10-25 | 2010-03-17 | セイコーエプソン株式会社 | スクラブ洗浄方法、スクラブ洗浄装置 |
-
1992
- 1992-02-03 JP JP4017587A patent/JPH0661768B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05269757A (ja) | 1993-10-19 |
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