JPH0661759A - 高周波半導体装置 - Google Patents

高周波半導体装置

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Publication number
JPH0661759A
JPH0661759A JP20888292A JP20888292A JPH0661759A JP H0661759 A JPH0661759 A JP H0661759A JP 20888292 A JP20888292 A JP 20888292A JP 20888292 A JP20888292 A JP 20888292A JP H0661759 A JPH0661759 A JP H0661759A
Authority
JP
Japan
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pads
transistor
gate
vicinity
input
Prior art date
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Application number
JP20888292A
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English (en)
Inventor
Seiichi Tsuji
聖一 辻
Masaki Kono
正基 河野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 幅広の電界効果トランジスタの中央部と両端
部に供給されるマイクロ波電力の位相を揃える。 【構成】 金属製容器50内に電界効果トランジスタ52が
設けられている。このトランジスタ52では、複数のゲー
トパッドが一方の端部から他方の端部に向かって一列に
配列されている。一対の短辺とこれらと直角な一対の長
辺とを有する矩形状部76を整合回路74が有し、この矩形
状部76の一方の長辺がトランジスタ52の上記各パッドの
配列位置の近傍において一方の端部から他方の端部にま
で位置し、これら矩形状部76に上記各パッドがそれぞれ
金ワイヤー80を介して接続されている。この整合回路74
では、矩形状部76の長辺の中央部付近からマイクロ波信
号が入力される。矩形状部74の両端部の近傍に、その短
辺方向にほぼ平行にスリット100 、102 を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波半導体装置に関
し、特に金属製容器内に、電界効果トランジスタと、こ
のトランジスタの入出力インピーダンスを外部の信号源
及び負荷と整合させるための整合回路とを有する内部整
合型のものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような高周波半導体装置と
しては、例えば図12に示すようなものがある。この高
周波半導体装置は、金属製容器10を有し、その内部中
央に電界効果トランジスタ12が配置されている。この
トランジスタ12は、図示していないが、内部にゲート
フィンガーと、ソースと、ドレインとからなる単位トラ
ンジスタを複数有しており、何個かの単位トランジスタ
に1つのゲートパッド、ソースパッド、ドレインパッド
が設けられている。そして、これら各ゲートパッドは、
同図における左端側の下部から上部に沿って配置され、
ドレインパッドは、右端側の下部から上部に沿って配置
されている。また、各ソースパッドは金属製容器10に
接続されている。
【0003】ゲートパッド側には、誘電体基板14上に
形成した入力側整合回路16が設けられており、この入
力側整合回路16は、金ワイヤー18を介して各ゲート
パッドに接続されている。また、この入力側整合回路1
6は金ワイヤー20を介して金属製容器10に設けた入
力端子22に接続されている。従って、入力端子22か
ら入力された高周波電力は、入力側整合回路16によっ
て各ゲートフィンガーの合成インピーダンスに等しいイ
ンピーダンスに変換されて、トランジスタ12の各ゲー
トパッドに供給される。
【0004】トランジスタ12のドレインパッド側に
は、誘電体基板24上に形成した出力側整合回路26が
設けられ、この出力側整合回路26は、金ワイヤー28
を介してドレインパッドに接続されている。この出力側
整合回路26は、金ワイヤー30を介して金属製容器1
0に設けた出力端子32に接続されている。従って、各
ドレインパッドから取り出された高周波電力は、出力側
整合回路26によって所望のインピーダンス、例えば5
0Ωに変換され、出力端子32に供給される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、高周波半導体装
置の高出力化が図られており、電界効果トランジスタ1
2内に設けられる単位トランジスタの数が増加してい
る。その結果、各単位トランジスタのゲートの幅を合計
したトータルゲート幅が大きくなっており、入力インピ
ーダンスは低くなり、また電界効果トランジスタ12の
幅(図12における上端部から下端部までの長さ)が大
きくなっている。これに伴い、入力側及び出力側整合回
路16、26の幅(図12における上端部から下端部ま
での長さ)も大きくなっている。そのため、例えば入力
側整合回路16の中央部から両端部に向かって高周波電
力が伝送されていく間に、位相が遅れ、単位トランジス
タのうち中央に位置するものに入力された高周波電力の
位相よりも両端部の近傍にある単位トランジスタに入力
される高周波電力の位相が遅れ、トランジスタ12内で
均一に高周波電力が増幅されないという問題点があっ
た。
【0006】この問題点を解決するために、例えば特開
平1−206710号公報では、図13に示すように、
電界効果トランジスタ34の両側に誘電体基板36、3
8を設け、これら基板36、38上に電界効果トランジ
スタ34の図における上下方向の長さよりも長い高周波
線路40、42を設け、入力側の高周波線路40は、そ
の下端部がトランジスタ34の下端部よりも下方に位置
するように、出力側の高周波線路42は、その上端部が
トランジスタ34の上端部よりも上方に位置するように
配置している。そして、入力側高周波線路40の下端部
より高周波電力を供給し、出力側高周波線路42の上端
部から高周波電力を取り出すようにしている。
【0007】このようにすれば、トランジスタ34の下
端部に入力された高周波電力は、さして位相が遅れてい
ないが、増幅された後、出力側高周波線路42の上端部
に到達するまでに位相が遅れる。また、トランジスタ3
4の上端部に入力された高周波電力は、ここに到達する
までに入力側高周波線路40を伝送されている間に位相
が遅れているが、増幅された後、出力側高周波線路40
の上端部に伝送されるまで殆ど位相の遅れは生じない。
従って、出力側高周波線路40の上端部にそれぞれ伝送
されてきた各高周波電力の位相は、ほぼ揃うことにな
る。
【0008】しかし、このように2つの高周波線路4
0、42を使用する場合、別途、入力側及び出力側にそ
れぞれインピーダンス整合用回路が必要になり、構成が
複雑になるという新たな問題が発生する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
め、本第1の発明では、複数の入力または出力パッドが
一方の端部から他方の端部に向かって一列に配列されて
いる高周波用電界効果トランジスタと、一対の短辺とこ
れらと直角な一対の長辺とを有する矩形状部を有し、こ
の矩形状部の一方の長辺が上記トランジスタの上記各パ
ッドの配列位置の近傍において上記一方の端部から他方
の端部にまで位置し、これら矩形状部に上記各パッドが
それぞれ接続され、上記長辺の中央部付近から信号の入
出力が行われる整合回路とを、具備し、この整合回路
は、上記矩形状部の両端部の近傍において、その短辺方
向にほぼ平行なスリットを有している。
【0010】また、第2の発明では、金属製容器と、こ
の容器内に設けられており、複数の入力または出力パッ
ドが一方の端部から他方の端部に向かって一列に配列さ
れている高周波用電界効果トランジスタと、基板上に一
対の短辺とこれらと直角な一対の長辺とを有する矩形状
部を有し、この矩形状部の一方の長辺が上記トランジス
タの上記各パッドの配列位置の近傍において上記一方の
端部から他方の端部にまで位置し、これら矩形状部に上
記各パッドがそれぞれ接続され、上記長辺の中央部付近
から信号の入出力が行われる整合回路と、上記矩形状部
の両端部近傍と上記金属製容器との間に電気的に接続さ
れているコンデンサとを、具備している。
【0011】また、第3の発明では、金属製容器と、こ
の容器内に設けられており、複数のゲートパッドが一方
の端部から他方の端部に向かって一列に配列されると共
に、これらの近傍にソースパッドをそれぞれ有している
高周波用電界効果トランジスタと、基板上に一対の短辺
とこれらと直角な一対の長辺とを有する矩形状部を有
し、この矩形状部の一方の長辺が上記トランジスタの上
記各ゲートパッドの配列位置の近傍において上記一方の
端部から他方の端部にまで位置し、これら矩形状部に上
記各ゲートパッドがそれぞれ接続され、上記長辺の中央
部付近から高周波信号が入力される入力側整合回路と、
上記各ソースパッドのうち両端部の近傍にあるものの上
面に設けた誘電体と、この誘電体の上面に設けられ隣接
するゲートパッドにそれぞれ接続されているパッドと
を、具備している。
【0012】また、第4の発明では、金属製容器と、こ
の容器内に設けられており、複数のゲートパッドが一方
の端部から他方の端部に向かって一列に配列されると共
に、これらの近傍にソースパッドをそれぞれ有している
高周波用電界効果トランジスタと、基板上に一対の短辺
とこれらと直角な一対の長辺とを有する矩形状部を有
し、この矩形状部の一方の長辺が上記トランジスタの上
記各ゲートパッドの配列位置の近傍において上記一方の
端部から他方の端部にまで位置し、これら矩形状部に上
記各ゲートパッドがそれぞれ接続され、上記長辺の中央
部付近から高周波信号が入力される入力側整合回路と、
上記各ゲートパッドのうち両端部の近傍にあるものの面
積を中央部にあるものよりも大きくしてある。
【0013】
【作用】第1の発明では、整合回路の矩形状部の両端部
近傍にスリットを形成することによって、矩形状部の両
端の近傍に容量を形成している。また、第2の発明によ
れば、矩形状部の両端部と金属容器との間にコンデンサ
を設けている。また、第3の発明では、金属製容器に接
続されているソースパッドのうち両端部近傍にあるもの
の上に誘電体を設け、その上にパッドを設け、これをゲ
ートパッドに接続しているので、ゲートパッドと金属製
容器との間にコンデンサが形成されている。また、第4
の発明では、両端部近傍にあるゲートパッドの面積を広
くしているので、これらゲートパッドと金属製容器との
間にコンデンサが形成されている。このようにコンデン
サを設けているので、トランジスタの両端部近傍の高周
波電力と中央部の高周波電力との間には、位相の遅れは
生じない。
【0014】
【実施例】第1の実施例を図1乃至図3に示す。この実
施例は、金属製容器50を有し、図2に示すように、そ
の中央部の隆起した部分51にマイクロ波用の電界効果
トランジスタ52を有している。
【0015】このトランジスタ52は、図3に拡大して
示すように平行に配置された多数のゲートフィンガー5
4を有している。これらゲートフィンガー54は、図1
における上下方向(以下、幅方向と称する。)に対して
垂直にそれぞれ配置されている。各ゲートフィンガー5
4の両側にはドレイン56と、ソース58とが設けられ
ており、1つのゲートフィンガー54と1つのドレイン
56と1つのソース58とで単位電界効果トランジスタ
が構成されている。従って、このトランジスタ52内に
は、多数の単位電界効果トランジスタが構成されてい
る。
【0016】各ゲートフィンガー54は、線路60を介
して互いに接続されており、この線路60には、所定間
隔ごとにゲートパッド62が幅方向に沿って形成されて
いる。従って、複数の単位トランジスタのゲートフィン
ガー54が1つのゲートパッド62に接続されている。
また各ドレイン56は、線路60とは反対側に、これと
ほぼ平行に設けられた線路64に接続されており、この
線路64にも所定間隔ごとに幅方向に沿ってドレインパ
ッド66が設けられている。従って、複数の単位トラン
ジスタのドレインが1つのドレインパッド66に接続さ
れている。また、各ソース58は、ゲートパッド62と
同じ側に、各ゲートパッド62間に位置するように設け
たソースパッド68にそれぞれ金ワイヤー70を介して
接続されている。従って、複数の単位トランジスタのソ
ースが1つのソースパッド68に接続されている。これ
らソースパッド68は、図示していないが、バイアホー
ルを介して金属容器50の隆起部分51に電気的に接続
されている。
【0017】トランジスタ52におけるゲートパッド6
2が設けられている側には、図1に示すように誘電体基
板72が設けられ、この誘電体基板72には、入力側整
合回路74が形成されている。この入力側整合回路74
は、2つの矩形状部76、78からなり、矩形状部76
は、その1対の長辺のうち一方が、トランジスタ52の
幅方向に沿って配置されている。この矩形状部の他方の
長辺の中央部に、矩形状部78の短辺が結合され、両者
によってT字状をなしている。
【0018】そして、矩形状部76に、金ワイヤー80
を介して各ゲートパッド62がそれぞれ接続されてい
る。また、矩形状部78の図1における左端部の近傍の
金属容器50上には、図2に示すように絶縁物82を介
して入力端子84が形成されており、この入力端子84
に金ワイヤー86を介して矩形状部78が接続されてい
る。
【0019】トランジスタ52におけるドレインパッド
62が設けられている側にも、図1に示すように誘電体
基板88が設けられており、この基板88上には、T字
状の出力側整合回路90が設けられている。この整合回
路90のトランジスタ52と隣接している部分は、金ワ
イヤー92を介してトランジスタ52の各ドレインパッ
ド66に接続されており、この整合回路90の金属容器
50に最も接近している部分は、金属容器50上に絶縁
物94を介して設けた出力端子96に金ワイヤー98を
介して接続されている。
【0020】入力側整合回路74の矩形状部76の両端
部近傍には、それぞれトランジスタ52とは反対側の長
辺からトランジスタ52側に向かうスリット100、1
02が、この矩形状部74の短辺に平行に設けられてい
る。また、この矩形状部74のトランジスタ52側の長
辺の中央部から反対側の長辺に向かってスリット104
が設けられている。このスリット100、102は、ス
リット104を通る線を対称軸として対称に配置されて
いる。これらスリット100、102を設けたことによ
って、これらスリット100、102と各短辺との間に
ある部分と、金属容器50との間に容量が形成され、結
果として、トランジスタ52の両端部の近傍にある各ゲ
ートフィンガーと金属容器50との間に容量が接続され
たことになる。なお、誘電体基板72、78の容器50
の接触面には、全域にわたって金属箔101、103が
形成されている。
【0021】入力端子84からのマイクロ波電力は、矩
形状部78を伝送され、スリット104によって2分さ
れて、矩形状部76の両短辺側に向かってそれぞれ伝送
されながら、各金ワイヤー80を介して各ゲートフィン
ガー54に供給される。スリット100、102を設け
ていないと、短辺側に向かって伝送される間に、マイク
ロ波電力の位相が遅れるが、上記容量を設けているの
で、位相の遅れが生じず、各ゲートフィンガー54に供
給されるマイクロ波電力は、位相がほぼ揃ったものとな
る。
【0022】ちなみに、トランジスタ52に、1つのゲ
ートフィンガー54のゲート幅75μm、トータルゲー
ト幅10.5mm、ゲートフィンガー長0.5μmで、
全幅が2.5mmで、8GHz乃至14GHzのマイク
ロ波電力を増幅するものを使用した場合のスリット10
0、102、104の形成位置、長さ、幅を図1に示
す。尚、単位は全てmmである。この場合、誘電体基板
72には、比誘電率37.9、厚さが2.0mmのもの
を使用し、誘電体基板72の上面と金属製容器50の底
面との距離は2.0mmである。
【0023】図4及び図5に第2の実施例を示す。第1
の実施例では、入力側整合回路74にスリット100、
102、104を形成して、容量成分を構成したが、こ
の実施例では、マイクロコンデンサによって容量成分を
構成している。なお、第1の実施例と同等部分には同一
符号の末尾に符号aを付して、その説明を省略する。
【0024】この実施例では、入力側整合回路74aの
矩形状部76aの両端部近傍に、それぞれ図5に示すよ
うに誘電体106、106が設けられ、その上面に電極
108、108が形成されている。そして、これら電極
108、108が設けられている位置の近傍の誘電体基
板72aには、グランドパッド110が形成されてお
り、これらグランド電極110、110は、バイアホー
ル112、112を介して金属製容器50aに接続され
ている。そして、グランドパッド110、110に、電
極108、108が金ワイヤー114、114を介して
接続されている。
【0025】従って、矩形状部76aの両端部近傍の部
分と、誘電体106、106と、電極108、108、
金ワイヤー114、114、グランドパッド110、1
10によってマイクロコンデンサが構成されている。こ
の容量成分の値は、例えば0.1乃至1pFとなるよう
に誘電体106の比誘電率、その厚み、電極108の大
きさが決定されている。例えば、容量を0.15pFと
する場合、比誘電率が37.9、厚さを0.2mm、電
極108、108を1辺の長さが0.3mmの正方形と
すればよい。
【0026】図6及び図7に第3の実施例を示す。第2
の実施例では、マイクロコンデンサを矩形状部76a上
に設けたが、第3の実施例では、誘電体基板72b上に
形成してある。なお第1の実施例と同等部分には同一符
号の末尾に符号bを付して、その説明を省略する。
【0027】この実施例では、矩形状部76bの両端部
近傍の誘電体基板72b上にマイクロコンデンサ11
6、116が設けられており、これの上面側の電極11
8、118は金ワイヤー120を介して矩形状部76b
の両端部の近傍に接続されている。また、このマイクロ
コンデンサ116の下部電極122は、図7に示すよう
にバイアホール124を介して金属製容器50bに接続
されている。このマイクロコンデンサ116の容量は、
例えば0.3乃至1pFに選択されている。
【0028】第2及び第3の実施例では、矩形状部76
a、76bの両端部近傍と金属製容器50a、50bと
の間に容量成分が設けられているので、これら矩形状部
76a、76bの両端部近傍からトランジスタ52a、
52bに供給されるマイクロ波電力は、矩形状部76
a、76bの中央部から供給されるマイクロ波電力と位
相が揃っている。
【0029】第4の実施例を図8及び図9に示す。上記
の各実施例では、容量成分を入力側整合回路に関連した
設けたが、この実施例では、トランジスタ52cのゲー
トに関連して設けている。なお、第1の実施例と同等部
分には、同一符号の末尾に符号cを付して、その説明を
省略する。
【0030】トランジスタ52cの各ソースパッド68
cは、図9に示すようにバイアホール130を介して、
このトランジスタ52の下面に形成されている導電部1
32に接続され、この導電部132は金属製容器50c
に接触している。なお、符号134で示すのは、絶縁部
である。
【0031】これらソースパッド68cのうち、トラン
ジスタ52cの両端部の近傍にあるもののうち、例えば
全ソースパッド68cの約20%に相当するものの上面
に、誘電体136が配置されており、その上面には矩形
のパッド138が形成されている。これらパッド138
は、短い結合部140を介して隣接しているゲートパッ
ド62cにそれぞれ接続されている。なお、誘電体13
6には、比誘電率が37.9で、その厚さが0.008
mmのものを使用し、パッド138には、その面積が
0.0036mm2 のものを使用した。このようにソー
スパッド68cと誘電体136とパッド138とによっ
て、約15pFの容量を形成している。
【0032】このようにソースパッド68c上に容量を
形成し、隣接しているゲートパッド62cに結合部14
0を介して接続しているので、上記の各実施例と同様
に、トランジスタ52cのうち、両端部にある単位トラ
ンジスタのゲートフィンガーに供給されるマイクロ波電
力の位相は、中央部の単位トランジスタのゲートフィン
ガーに供給されるマイクロ波電力の位相とほぼ揃う上
に、結合部140の長さが短いので、不要な容量やイン
ダクタンスが発生しない。
【0033】第5の実施例を図10及び図11に示す。
第4の実施例では、ソースパッド68c上に容量を構成
したが、この実施例では、トランジスタ52の中央部に
あるゲートパッド62d1から両端部にあるゲートパッ
ド62dnに向かうに従って、ゲートパッドの面積を大
きく形成し、両端部近傍にあるゲートパッド程、金属製
容器50dとの間に大きな容量を構成するようにしたも
のである。第1の実施例の構成要素と同等部分には同一
符号の末尾にdを付して、その説明を省略する。
【0034】各ゲートパッド62d1乃至62dnの下
方には、図11に示すように絶縁部142が形成されて
おり、その下方には金属製容器50dと接触している導
電部144が形成されている。この導電部144の間に
バイアホール146が形成されており、これによって導
電部144にソースパッド68dが接続されている。
【0035】絶縁部144は、その比誘電率が12であ
り、その厚さが0.05mmのものであり、ゲートパッ
ド62d1乃至62dnは、その厚さが3000オング
ストローム乃至7000オングストロームであり、その
面積は、ゲートパッド62d1で0.0036mm2
あり、ゲートパッド62dnで0.01mm2 である。
従って、ゲートパッド62d1と金属製容器50dとの
間で形成される容量は0.05pFであり,ゲートパッ
ド62dnと金属製容器50dとの間で形成される容量
は、0.14pFであり、ゲートパッド62d1からゲ
ートパッド62dnに向かうに従って、金属製容器50
dとの間に形成される容量は徐々に大きくなっている。
【0036】このようにゲートパッドの面積を異ならせ
ることによって、トランジスタ52dの両端の近傍にあ
るゲートフィンガー程、大きな容量のコンデンサが金属
製容器50dとの間に設けられているので、トランジス
タ52の両端付近にあるゲートフィンガーに供給される
マイクロ波電力と、中央部付近にあるゲートフィンガー
に供給されるマイクロ波電力とでの、位相のずれは殆ど
ない。
【0037】上記の各実施例では、トランジスタの各ゲ
ートフィンガーに供給されるマイクロ波の位相を補正す
る場合について説明したが、出力側整合回路に、第1の
実施例と同様にスリットを形成したり、第2または第3
の実施例と同様にマイクロコンデンサを出力側整合回路
の両端部近傍と金属製容器との間に設けたり、第5の実
施例と同様にドレインパッドの面積を、トランジスタの
中央部から両端部に向かう程、大きくしたりして、トラ
ンジスタのうち両端部近傍にある単位トランジスタのド
レイン側に、容量を設けて、トランジスタの両端部にあ
る単位トランジスタのドレインからのマイクロ波出力の
位相を調整してもよい。無論、トランジスタの両端部に
ある単位トランジスタのゲートフィンガーに供給される
マイクロ波入力の位相を調整した上で、トランジスタの
両端部にある単位トランジスタのドレインからのマイク
ロ波出力の位相も調整してもよい。
【0038】また、上記の各実施例では、金属製容器内
に1つのトランジスタを設けたが、金属製容器内に複数
個のトランジスタを設けてもよい。この場合、入力端子
から供給されたマイクロ波電力は、各分配器を用いて、
各トランジスタの入力側に設けられている入力側整合回
路に供給され、各トランジスタの出力側に設けられた出
力側整合回路からの出力は、合成回路を介して合成され
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明による高周波半導
体装置によれば、入力パッドや出力パッドが一列に配列
され、これらパッドに沿って整合回路の一部が設けら
れ、この整合回路の一部の中央から信号の入出力が行わ
れる高周波半導体装置において、この整合回路の一部の
両端部の近傍に容量成分を設けているので、中央部と両
端部近傍の高周波信号の位相を揃えることができる。し
かも、この位相の補正とトランジスタとのインピーダン
ス整合とを同時に行うことができるので、別途に整合回
路を設ける必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高周波半導体装置の第1の実施例
の平面図である。
【図2】図1の2−2線に沿う断面図である。
【図3】第1の実施例の一部の拡大平面図である。
【図4】第2の実施例の平面図である。
【図5】図4の5−5線に沿う断面図である。
【図6】第3の実施例の平面図である。
【図7】図6の7−7線に沿う断面図である。
【図8】第4の実施例の部分省略平面図である。
【図9】図8の9−9線に沿う拡大断面図である。
【図10】第5の実施例の部分省略平面図である。
【図11】図10の11−11線に沿う断面図である。
【図12】従来の高周波半導体装置の1例の平面図であ
る。
【図13】従来の高周波半導体装置の他の例の平面図で
ある。
【符号の説明】
50 50a 50b 50c 50d 金属製容器 52 52a 52b 52c 52d トランジスタ 62 62c 62d1 62dn ゲートパッド 64 64c 64d ソースパッド 68 ドレインパッド 74 74a 74b 入力側整合回路 76 76a 76b 矩形状部 100 102 スリット 106 マイクロコンデンサ 140 結合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製容器と、この容器内に設けられて
    おり、複数の入力または出力パッドが一方の端部から他
    方の端部に向かって一列に配列されている高周波用電界
    効果トランジスタと、一対の短辺とこれらと直角な一対
    の長辺とを有する矩形状部を有し、この矩形状部の一方
    の長辺が上記トランジスタの上記各パッドの配列位置の
    近傍において上記一方の端部から他方の端部にまで位置
    し、これら矩形状部に上記各パッドがそれぞれ接続さ
    れ、上記長辺の中央部付近から信号の入出力が行われる
    整合回路とを、具備し、この整合回路は、上記矩形状部
    の両端部の近傍において、その短辺方向にほぼ平行なス
    リットを有している高周波半導体装置。
  2. 【請求項2】 金属製容器と、この容器内に設けられて
    おり、複数の入力または出力パッドが一方の端部から他
    方の端部に向かって一列に配列されている高周波用電界
    効果トランジスタと、基板上に一対の短辺とこれらと直
    角な一対の長辺とを有する矩形状部を有し、この矩形状
    部の一方の長辺が上記トランジスタの上記各パッドの配
    列位置の近傍において上記一方の端部から他方の端部に
    まで位置し、これら矩形状部に上記各パッドがそれぞれ
    接続され、上記長辺の中央部付近から信号の入出力が行
    われる整合回路と、上記矩形状部の両端部近傍と上記金
    属製容器との間に電気的に接続されているコンデンサと
    を、具備する高周波半導体装置。
  3. 【請求項3】 金属製容器と、この容器内に設けられて
    おり、複数のゲートパッドが一方の端部から他方の端部
    に向かって一列に配列されると共に、これらの近傍にソ
    ースパッドをそれぞれ有している高周波用電界効果トラ
    ンジスタと、基板上に一対の短辺とこれらと直角な一対
    の長辺とを有する矩形状部を有し、この矩形状部の一方
    の長辺が上記トランジスタの上記各ゲートパッドの配列
    位置の近傍において上記一方の端部から他方の端部にま
    で位置し、これら矩形状部に上記各ゲートパッドがそれ
    ぞれ接続され、上記長辺の中央部付近から高周波信号が
    入力される整合回路と、上記各ソースパッドのうち両端
    部の近傍にあるものの上面に設けた誘電体と、この誘電
    体の上面に設けられ隣接するゲートパッドにそれぞれ接
    続されているパッドとを、具備する高周波半導体装置。
  4. 【請求項4】 金属製容器と、この容器内に設けられて
    おり、複数のゲートパッドが一方の端部から他方の端部
    に向かって一列に配列されると共に、これらの近傍にソ
    ースパッドをそれぞれ有している高周波用電界効果トラ
    ンジスタと、基板上に一対の短辺とこれらと直角な一対
    の長辺とを有する矩形状部を有し、この矩形状部の一方
    の長辺が上記トランジスタの上記各ゲートパッドの配列
    位置の近傍において上記一方の端部から他方の端部にま
    で位置し、これら矩形状部に上記各ゲートパッドがそれ
    ぞれ接続され、上記長辺の中央部付近から高周波信号が
    入力される入力側整合回路と、上記各ゲートパッドのう
    ち両端部の近傍にあるものの面積を中央部にあるものよ
    りも大きくした高周波半導体装置。
JP20888292A 1992-08-05 1992-08-05 高周波半導体装置 Pending JPH0661759A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003110381A (ja) * 2001-09-26 2003-04-11 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置

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