JPH066151B2 - 脱臭剤およびその製造方法 - Google Patents

脱臭剤およびその製造方法

Info

Publication number
JPH066151B2
JPH066151B2 JP61004685A JP468586A JPH066151B2 JP H066151 B2 JPH066151 B2 JP H066151B2 JP 61004685 A JP61004685 A JP 61004685A JP 468586 A JP468586 A JP 468586A JP H066151 B2 JPH066151 B2 JP H066151B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iodine
deodorant
activated carbon
acid
inorganic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61004685A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62161372A (ja
Inventor
修左 橋本
惣太郎 米村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP61004685A priority Critical patent/JPH066151B2/ja
Publication of JPS62161372A publication Critical patent/JPS62161372A/ja
Publication of JPH066151B2 publication Critical patent/JPH066151B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、し尿・下水・ゴミ処理施設や事業所ビルの廚
房廃水処理施設などから排出される、硫化水素系悪臭を
含む排ガスの処理に用いられる脱臭剤、およびその製造
方法に関するものである。
「従来技術とその問題点」 本発明者は先に特願昭58-72655号として、活性炭にヨウ
素の酸化物および/又はヨウ素のオキソ酸を添着した脱
臭剤を提案した。このものは、硫化水素による悪臭の脱
臭処理に優れた効果を発揮し、しかも長寿命であるとい
う特徴を有するものである。
ところが、この先に提案した脱臭剤にあっては、高価な
ヨウ素化合物を多量に使用するので、製造コストが高
く、排ガス処理コストが高騰する不満があった。
「問題点を解決するための手段」 まず第一の発明の脱臭剤は、ヨウ素のオキソ酸および/
又はヨウ素の酸化物と共に、無機酸が活性炭に添着・担
持せしめられたものである。
第二の発明の製造方法は、活性炭を無機酸の溶液に浸漬
し、次いでヨウ素のオキソ酸の水溶液に浸漬した後乾燥
することにより脱臭剤を製造する方法である。
また、第三の発明の製造方法は、活性炭を無機酸とヨウ
素のオキソ酸の混合水溶液に浸漬した後、乾燥すること
により脱臭剤を製造する方法である。
以下、本発明の脱臭剤およびその製造方法を詳しく説明
する。
本発明の脱臭剤をなす活性炭には、ヤシガラ活性炭など
の一般的な活性炭を種々用いることができる。また、こ
の活性炭に添着・担持せしめられるヨウ素のオキソ酸お
よびヨウ素の酸化物(以下、ヨウ素化合物と略称する)
としては、ヨウ素酸(HIO)、過ヨウ素酸(HIO
,HIO)、五酸化二ヨウ素(I)などが
代表例として挙げられる。これらヨウ素化合物は、いず
れか1種以上が添着せしめられておれば良い。
これらヨウ素化合物と共に活性炭に担持せしめられる無
機酸としては、塩酸(HCl)などのハロゲン化水素、
硝酸(HNO)、硫酸(HSO)などが好適な代
表例として挙げられる。本発明者らは、実験によりこれ
らの中でも塩酸が特に好ましいとの結果を得ている。
次に、本発明の脱臭剤の製造方法について説明する。
本発明の脱臭剤を製造するには、第二の発明の製造方法
では、まず活性炭を無機酸の溶液に浸漬する。この際用
いられる無機酸溶液の濃度は、0.1〜5N程度、特に
0.5〜2Nであることが望ましい。濃度が0.1N未
満になると活性炭にヨウ素化合物と無機酸とを共に添着
させた相乗効果が発揮されない不都合が生じる。また濃
度が5Nを越えると、酸濃度が濃くなり弱酸であるヨウ
素酸がヨウ素に分解されてしまう不都合が生じる。
また、この無機酸溶液への浸漬処理は、約30分以上行
なわれる。この処理時間が短い場合は活性炭の細孔内に
無機酸溶液が十分浸透し得ず、この場合も活性炭に無機
酸を十分添着できない。
このように無機酸溶液に浸漬された活性炭は、ついでヨ
ウ素のオキソ酸、例えばHIOやHIOが溶解され
た水溶液(以下、ヨウ素酸溶液と略称する)に浸漬され
る。このヨウ素酸溶液の濃度は、0.01〜0.5mol/
程度であることが望ましい。この濃度が薄すぎると、
活性炭に添着されるヨウ素のオキソ酸の量が少なく、活
性炭の吸着性能を十分向上できない。また、ヨウ素酸溶
液の濃度が濃すぎる場合には、活性炭の細孔の多くがヨ
ウ素のオキソ酸によって塞さがれ、活性炭の吸着能が低
下する。このヨウ素酸溶液への浸漬処理は、活性炭細孔
内へのヨウ素酸十分な浸透を図るために、30分以上行
なわれる。
第三の発明の製造方法にあっては、活性炭に無機酸とヨ
ウ素のオキソ酸を添着させる工程を、無機酸とヨウ素の
オキソ酸とが添加された混合溶液を用いて行なわれる。
この混合溶液の無機酸およびヨウ素のオキソ酸の濃度
は、いずれも第二の発明の場合と同様の濃度範囲である
ことが望ましい。また、浸漬処理時間は約30分以上行
なわれる。この第三の発明の製造方法では、浸漬処理が
1工程で済む利点がある。
ヨウ素酸溶液に浸漬された活性炭は、次に80〜160
℃の雰囲気下で乾燥される。この乾燥処理温度が低いと
乾燥処理に長時間を要し、乾燥処理温度が高いと添着せ
しめたヨウ素化合物等が活性炭から脱離してしまう等の
不都合が生じる。この乾燥処理の際、活性炭に添着され
ていたヨウ素のオキソ酸(HIO、HIO)の一部
は脱水されて、五酸化二ヨウ素(I)となると考
えられる。
「作用」 本発明の脱臭剤にあっては、無機酸の存在によって、ヨ
ウ素のオキソ酸およびヨウ素の酸化物の酸化作用が向上
されるので、これらヨウ素化合物の添着量が少なくとも
十分高い脱臭能力を発揮する。
本発明者は、この脱臭剤がこのように高い吸着能を発揮
する機構を、次のように考察している。
まず、HIO、HIO、I等は強い酸化作用
を有する。そして、これらヨウ素化合物は、過マンガン
酸カリウム等の通常の強酸化剤のように活性炭中の還元
物質や触媒作用により急速に還元されことがなく、活性
炭に添着された状態で比較的酸化されやすい硫化水素を
酸化する能力を保持する。
硫化水素の酸化は、下式のように行なわれるものと考え
られる。
5++3HS→I+6H+3S↓ このように硫化水素が硫黄単体にまで酸化されると、活
性炭に対する硫化水素の吸着・脱離平衡は硫化水素を吸
着する方向に傾き、硫化水素は活性炭に継続的に吸着さ
れていく。
ところで、上記ヨウ素化合物は、第1図にも示すよう
に、pHが低いほど酸化還元電位が高くなり、より強い酸
化剤となる。そこで、無機酸と共存せしめられると、ヨ
ウ素化合物はさらに強力な酸化作用を発揮することにな
ると考えられる。従って、活性炭にヨウ素化合物と無機
酸が添着された本発明の脱臭剤では、硫化水素等の易酸
化性悪臭ガス成分が効果的に酸化される。
その結果、本発明の脱臭剤は、先に提案した脱臭剤より
もヨウ素化合物の添着量が少なくとも、それと同等の吸
着性能を発揮し得るものになると考えられる。
「実施例」 実施例1 以下、実施例に沿って本発明の脱臭剤およびその製造方
法を更に詳しく説明する。
市販の活性炭に第1表欄の前処理を施したのち、第1
表欄に示す各種濃度のHIO溶液に浸漬することに
より9種類の脱臭剤を製造した。
これら脱臭剤の製造方法を、本発明の脱臭剤であるA1
前処理が施されたものに沿って説明する。
この脱臭剤の製造方法は、第2図のフローチャートに示
すようにおこなった。まず、2N塩酸(HCl)溶液に
市販の活性炭を30分浸漬した。この際、活性炭容積/
溶液の容積(浸漬比)=1.0とした。この後、活性炭
を取り出し、HIO溶液に1時間浸漬した。次いで再
び活性炭を取り出し、80℃〜160℃で3時間乾燥し、脱
臭剤とした。他の脱臭剤も同様の手順で製造した。
次に、このようにして製造した9種類の脱臭剤の10%
破過時間(出口硫化水素濃度/入口硫化水素濃度×100
=10となるまでの時間)を調べた。測定は第3図に示す
装置を用いて行った。この装置は、1%H2Sガスボンベ1
と送風器2とガス混合器3と吸着塔4とが順次連設され
たものである。ガスボンベ1には1/min流量計5が取
り付けられている。吸着塔4は恒温槽6に連接されたジ
ャケット7で覆われており、ガス混合器3と吸着塔4間
の管路は保温ジャケット8で覆われている。また、ガス
混合器3と吸着塔4間には、湿度センサ9、温度計1
0、11が設けられており、さらに吸着塔4の上方と下
方には、それぞれガス採取口12、13が設けられてい
る。吸着塔4を通過したガスは、流量計14及び廃ガス
処理カラム15を介して放出される。
10%破過時間の測定条件は、第2表の通りである。
結果を第3表に示す。
第3表の結果を図に示すと第4図のようになる。
これらの結果から、塩酸で前処理され、塩酸が添着せし
められた本発明の脱臭剤は、HIOの添着量が少なく
ても高い吸着能を有するものになることが判明した。特
に、A・Bの処理により製造された脱臭剤は、少量
のヨウ素化合物が添着されたのみで極めて高い脱臭能力
を有するものになることが判明した。
実施例2 活性炭の浸漬処理が1工程の場合に得られる脱臭剤と、
2工程の場合に得られる脱臭剤の性能の比較を行った。
まず、要因としてヨウ素酸の濃度と、工程数を取り、こ
れら要因に対する水準を第4表のように設定した。無機
酸には、塩酸および硫酸を用いて、濃度はそれぞれ0.
5Nに設定した。
このような2要因、2水準について実験計画法により実
験を行い10%破過時間を比較した。実験は実施例1の
場合と同様の装置、条件で行った。
その結果、浸漬工程が2工程の場合の10%破過時間の
平均は22.8分、1工程の場合の10%破過時間の平
均は20.5分であった。この結果から、浸漬工程が1
工程の場合と、2工程の場合とでは、有為差が無いこと
が確認され、浸漬処理に混合溶液を用いる第三の発明の
製造方法でも、第二の発明の製造方法と同様に高性能の
脱臭剤を製造できることが判明した。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明の脱臭剤は、ヨウ素のオキ
ソ酸および/又はヨウ素の酸化物と、無機酸とが活性炭
に添着・担持せられたものなので、無機酸の存在により
ヨウ素のオキソ酸、酸化物の酸化作用が飛躍的に向上さ
れ、少ないヨウ素化合物の添着量で十分高い処理能力を
発揮し得るものになる。従って、本発明の脱臭剤によれ
ば、高価なヨウ素化合物の使用量を減らしてその製造コ
ストを低減することができ、排ガス処理コストの低減を
図ることができる。
また、この脱臭剤は、活性炭を無機酸溶液に浸漬し、次
いでヨウ素のオキソ酸の水溶液に浸漬した後乾燥する第
二の発明の製造方法、および活性炭を無機酸とヨウ素の
オキソ酸との混合溶液に浸漬した後乾燥する第三の発明
の製造方法によって、効率良く生産することができる。
従って、本発明の脱臭剤およびその製造方法は、悪臭防
止上極めて利用価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はヨウ素の酸化還元系の近似的な見かけ標準電位
とpHとの関係を示す図、第2図は本発明の脱臭剤の製造
方法の一実施例を示すフローチャート図、第3図は実施
例で10%破過時間を測定した際に用いた装置を示す概
略図、第4図は実施例で得られた結果を示すグラフであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭に、ヨウ素のオキソ酸および/又は
    ヨウ素の酸化物と、無機酸とが添着・担持せしめられた
    ことを特徴とする脱臭剤。
  2. 【請求項2】活性炭を無機酸の溶液に浸漬し、次いでヨ
    ウ素のオキソ酸の水溶液に浸漬し、次いで乾燥すること
    を特徴とする脱臭剤の製造方法。
  3. 【請求項3】活性炭を無機酸とヨウ素のオキソ酸の混合
    水溶液に浸漬し、次いで乾燥することを特徴とする脱臭
    剤の製造方法。
JP61004685A 1986-01-13 1986-01-13 脱臭剤およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH066151B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61004685A JPH066151B2 (ja) 1986-01-13 1986-01-13 脱臭剤およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61004685A JPH066151B2 (ja) 1986-01-13 1986-01-13 脱臭剤およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62161372A JPS62161372A (ja) 1987-07-17
JPH066151B2 true JPH066151B2 (ja) 1994-01-26

Family

ID=11590744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61004685A Expired - Lifetime JPH066151B2 (ja) 1986-01-13 1986-01-13 脱臭剤およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH066151B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5346876A (en) * 1991-12-12 1994-09-13 Nippon Chemical Industrial Co., Ltd. Air purifying agent and a process for producing same
JP2002191968A (ja) * 2000-12-27 2002-07-10 Nkk Corp 脱臭剤およびその製造方法
DE10219966A1 (de) * 2002-05-03 2003-11-20 Freudenberg Carl Kg Ozonfiltermaterial
JP6512855B2 (ja) * 2015-02-16 2019-05-15 株式会社キャタラー ヨウ素担持用組成物、その組成物を用いて調製した脱臭剤並びにその製造方法及びそれを用いた脱臭方法
KR20230008134A (ko) 2020-04-23 2023-01-13 리켄 코료 호루딩구스 가부시키가이샤 소취제

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5486485A (en) * 1977-12-21 1979-07-10 Takeda Chem Ind Ltd Treating method for gas containing lower aldehydes

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5486485A (en) * 1977-12-21 1979-07-10 Takeda Chem Ind Ltd Treating method for gas containing lower aldehydes

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62161372A (ja) 1987-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6066590A (en) Harmful gas removing agent
JPH066151B2 (ja) 脱臭剤およびその製造方法
JP3634263B2 (ja) 脱臭剤の製造方法
JP3443288B2 (ja) 消臭フィルタの製造方法
JP3358382B2 (ja) 脱臭剤
JP3031228B2 (ja) 脱臭剤の製造方法
JPS63171623A (ja) 窒素酸化物除去方法
CN106430456A (zh) 具有电催化去除氯酚功能的改性活性炭粒子电极及制备方法
JP2004166920A (ja) 脱臭成形体及びその製造方法
JP3944597B2 (ja) 窒素酸化物除去用触媒及び窒素酸化物除去方法
JPS62161373A (ja) 脱臭剤およびその製造方法
JPS629377B2 (ja)
JP2781518B2 (ja) No除去剤
CN117582987B (zh) 硫化氢脱除剂及其制备方法和硫化氢脱除方法
JP3318607B2 (ja) 新型選択的nh3脱臭法
JPH0249158B2 (ja)
JPH04346831A (ja) 空気清浄力を有する組成物の製造方法
JP2003236372A (ja) アンモニアガス用吸着剤、その製法およびそれを用いたガス中のアンモニアを除去する方法
Lupascu et al. Treatment of sulfurous waters using activated carbons
JPH0583303B2 (ja)
JP3545029B2 (ja) 排ガス浄化方法
KR970025697A (ko) 폐수처리용 촉매, 그 제조방법 및 그 촉매를 이용한 폐수처리방법
JPH04346832A (ja) 空気清浄化物の製造方法
JPH0226539B2 (ja)
JP3624156B2 (ja) 脱臭剤の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term