JPH0660703U - オーバヘッドカムシャフト式エンジン及び船外機 - Google Patents
オーバヘッドカムシャフト式エンジン及び船外機Info
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- JPH0660703U JPH0660703U JP838993U JP838993U JPH0660703U JP H0660703 U JPH0660703 U JP H0660703U JP 838993 U JP838993 U JP 838993U JP 838993 U JP838993 U JP 838993U JP H0660703 U JPH0660703 U JP H0660703U
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 カム軸の長さを小さくしてエンジンや船外機
のコンパクト化を図る。 【構成】 複数のシリンダ31A〜31Cのうちの第1
シリンダ31Aと第3シリンダ(最終シリンダ)31C
との間の中間位置をシリンダ群中点CEとし、このシリ
ンダ群中点CEを基準にして第1カム軸軸受50Aを第
3カム軸軸受(最終カム軸軸受)50Cより近く配置し
たオーバヘッドカムシャフト式エンジンにおいて、シリ
ンダ群中点CEと第1カム軸軸受50Aとの間(P1に
相当)で且つ隣り合うシリンダ31A,31Bの境目付
近には、第2カム軸軸受(中間カム軸受)50Bを配置
しない構成であるエンジン。カム軸軸受50A〜50C
の配置バランスがよくなり、カム軸を短縮できる。
のコンパクト化を図る。 【構成】 複数のシリンダ31A〜31Cのうちの第1
シリンダ31Aと第3シリンダ(最終シリンダ)31C
との間の中間位置をシリンダ群中点CEとし、このシリ
ンダ群中点CEを基準にして第1カム軸軸受50Aを第
3カム軸軸受(最終カム軸軸受)50Cより近く配置し
たオーバヘッドカムシャフト式エンジンにおいて、シリ
ンダ群中点CEと第1カム軸軸受50Aとの間(P1に
相当)で且つ隣り合うシリンダ31A,31Bの境目付
近には、第2カム軸軸受(中間カム軸受)50Bを配置
しない構成であるエンジン。カム軸軸受50A〜50C
の配置バランスがよくなり、カム軸を短縮できる。
Description
【0001】
本考案はエンジン及び船外機の改良に関する。
【0002】
内燃機関では気筒毎に吸気弁と排気弁とを備えている。これら吸・排気弁はロ ッカアームおよびカムにて所定のタイミングで開閉される。カムはカム軸に一体 的に形成され、このカム軸は原則として気筒を跨ぐところの両端でカム軸軸受に て支持され、例えば3気筒の場合は4個のカム軸軸受が配置される。カム軸軸受 が気筒数に応じて単純に増加するとカム軸軸受に係る部品が増加し、重量も増す 。 そこで、実公昭59−3121号で、3気筒に対し3個のカム軸軸受のみで対 応する技術が提案され、カム軸軸受に係る部品の減少を図っている。 そして、軸受ボス(8)における軸受孔(11)と軸受部(15)とのスキマ 嵌めが両端におけるそれらよりもスキマを大きくしている。
【0003】
しかし、上記実公昭59−3121号の構成(それの第4図参照)では、カム 軸の軸受部(14),(15),(16)のそれぞれの間隔は、(14)−(1 5)間の間隔に比べ、(15)−(16)間の間隔の方がはるかに大きい。 そして、上記したとおり、スキマが大きくスキマの決定が難しい為、場合によ っては、その分、カム軸の強度を見直さなくてはならない。 また、補機類の駆動部がすべて両軸受部の外方にあり、結果として、エンジン の軸方向におけるシリンダ範囲からの張り出し量が大きく、エンジンの大型化に つながっていた。 このことは、例えば船外機などのように、クランク軸が略縦置きとされたエン ジンを、エンジンカバーとアンダケースとによって画成されたエンジンルーム内 に収容、配置する場合に極めて都合が悪いものである。 そこで、本考案の目的は軸受の数を少なくすること、および軸受の配置をなる べく等間隔とすることで、部品の減少、組立工数の削減、および重量の軽減を達 成することにある。 なお、エンジンのカム軸方向における小型化、又、船外機などのバーチカルエ ンジンとして、搭載性のよいエンジンを提供することも、他の目的とする。
【0004】
上記目的を達成するために本考案は、少なくとも3個のシリンダを有するオー バヘッドカムシャフト式エンジンであって、前記シリンダのうちの第1シリンダ と最終シリンダとの間の中間位置をシリンダ群中点とし、このシリンダ群中点を 基準にして第1カム軸軸受を最終カム軸軸受より近く配置したオーバヘッドカム シャフト式エンジンにおいて、前記シリンダ群中点と第1カム軸軸受との間で且 つ隣り合うシリンダの任意の境目付近には、中間カム軸受を配置しないことを特 徴とする。
【0005】 シリンダ群中点と第1カム軸軸受との間で且つ隣り合うシリンダの任意の境目 付近に中間カム軸受を配置しない形式を、クランク軸を略縦置きしたバーチカル 型エンジンに適用し、且つ縦向きとなった動弁室の最下部に潤滑油を排出するた めのオイル戻し通路を設ける。
【0006】 シリンダ群中点と第1カム軸軸受との間で且つ隣り合うシリンダの任意の境目 付近に中間カム軸受を配置しない形式を、クランク軸を略縦置きしたバーチカル 型エンジンに適用し、且つ縦向きとなった動弁室の最下部に潤滑油を排出するた めのオイル戻し通路を設けたエンジンを船外機に搭載する。
【0007】
第1シリンダと最終シリンダとの間の中間位置をシリンダ群中点とし、このシ リンダ群中点を基準にして第1カム軸軸受を最終カム軸軸受より近く配置し、前 記シリンダ群中点と第1カム軸軸受との間で且つ隣り合うシリンダの任意の境目 付近には、中間カム軸受を配置しないことで、カム軸軸受の数を少なくし、且つ 、カム軸軸受の配置をほぼ等間隔とすることができる。
【0008】 クランク軸を略縦置きしたバーチカル型エンジンにおいて、縦向きとなった動 弁室の最下部に潤滑油を排出するためのオイル戻し通路を設ける。第1カム軸軸 受と中間カム軸軸受との間を長ピッチ、中間カム軸軸受を最終カム軸軸受との間 を短ピッチとした場合、この短ピッチ間にオイル戻し通路をおけば短ピッチが拡 がり前記長ピッチが狭まり結果として、複数のカム軸軸受がほぼ等間隔に配置で きる。
【0009】 この様なバーチカル型エンジンを船外機のエンジンルームに収納すれば、エン ジンの下部を囲うアンダケースが小型に、簡単に構成できる。
【0010】
本考案の実施例を添付図面に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向 きに見るものとする。 図1は本考案に係る船外機の要部断面側面図であり、船外機1はエンジン取付 部材としてのアンダケース2の上に載置されボルトB1(図2参照)でとめられ た水冷エンジン3と、アンダケース2の下にボルトB2で取付けられたオイルパ ン4と、同じくアンダケース2の下にボルトB3取付けられたエクステンション ケース5と、このエクステンションケース5内に収納されたバーチカル駆動軸6 と、同じくエクステンションケース5下部に結着されたギアケース5b内に収納 されたベベルギヤセット7と、同じくエクステンションケース5及びギアケース 5b内に収納された冷却水供給管8およびウオータポンプ9等からなる船外機本 体1Aと、この船外機本体1Aに防振ラバー11U,11Lを介してボルト結合 された船外機取付手段12とからなる。
【0011】 なお、船外機取付手段12は船体に船外機1を固定する金具であって、スイベ ル軸13を中心に平面視左右に船外機本体1Aを揺動し、また、チルト軸14を 中心にスイベル軸13を含む船外機本体1Aを図時計方向に跳ね上げることが可 能である。 前記アンダケース2はこれに着脱可能なエンジンカバー15とともに水冷エン ジン3を囲うものである。
【0012】 図2は本考案に係る水冷エンジンの側断面図であり、水冷エンジン3はシリン ダ31の軸線を略横向き、クランク軸32を縦向きとしたもので、シリンダブロ ック33とシリンダヘッド34の接合面は略垂直面となり、シリンダヘッド34 に形成された動弁室35にカム軸36及びロッカ軸37,37が収納され、カム 軸36はタイミングベルト38およびカムプーリ38aを介してクランク軸32 で正確に駆動される。
【0013】 そして、シリンダヘッド34の下部に横向きオイル戻し通路39(一端の開口 39aが動弁室35に臨んでいる)、シリンダブロック33にベンド形オイル戻 し通路40、アンダケース2に縦向きオイル戻し通路41が連接する状態で形成 されている。加えて、これらシリンダブロック33のベンド形オイル戻し通路4 0及びアンダケース2のオイル戻し通路41に近接し且つ通路40,41より船 体寄りに冷却水通路43Bが配置されている。この冷却水通路43Bは水冷エン ジン3側のウオータジャケット3Aに臨んでいる。一方、図1に示すとおり冷却 水通路43Bは冷却水通路43A,43Cに繋がっており、冷却水供給管8から の冷却水により防振ラバー11Uを冷却する。
【0014】 縦向きオイル戻し通路41の下端開口部分の周壁にはオイル戻しパイプ44の 上端フランジが当接され、ボルト止めされている。 オイル戻しパイプ44の図手前側に、オイルサクションパイプ45が取付けら れ、このパイプ45に繋がるオイル通路は途中は省略され不図示であるがカム軸 36下部に取付けられたオイルポンプ47の吸込口まで延びている(図1参照) 。
【0015】 図3は本考案のカム軸の拡大図であり、図2で縦向きに配置したカム軸36を 便宜上水平に図示したものである。 カム軸36には3個のシリンダ31(プーリ側から順に第1シリンダ31A、 第2シリンダ31B、第3シリンダ31Cと言う)に対応したところの第1カム 36A〜第6カム36Fの6個のカムが形成され、第6カム36Fの隣に給・排 気弁とは別の補機を駆動するための補機用カム36Gが形成され、両端にスラス ト受け用鍔36H,36Jが形成されている。
【0016】 そして、カム軸36は両端部と中間部の3点で支持されるが、この為の第1カ ム軸軸受50Aは第1カム36Aよりも上方、エンジン外側寄りに、第2カム軸 軸受(中間カム軸軸受)50Bは第4カム36Dと第5カム36Eとの間に、そ して第3カム軸軸受(最終カム軸軸受)50Cは補機用カム36Gよりも下方、 エンジン外側寄りに設けられている。即ち、第1カム軸軸受50Aと第2カム軸 軸受50Bは第1シリンダ31Aと第2シリンダ31Bとの2個のシリンダを跨 ぐ長ピッチで配置され、また、第2カム軸軸受50Bと第3カム軸軸受50Cと は第3シリンダ31Cを跨ぐそれに比較してやや短ピッチで配置されている。
【0017】 上記構成を言い換えると、複数のシリンダ31A〜31Cのうちの第1シリン ダ31Aと第3シリンダ(最終シリンダ)31Cとの間の中間位置をシリンダ群 中点CEとし、このシリンダ群中点CEを基準にして第1カム軸軸受31Aを第 3シリンダ(最終カム軸軸受)31Cより近く配置したオーバヘッドカムシャフ ト式エンジンにおいて、シリンダ群中点CEと第1カム軸軸受31Aとの間(P 1に相当)で且つ隣り合うシリンダ31A,31Bの境目付近には、第2カム軸 軸受(中間カム軸受)50Bを配置しない構成である。 図中、P1は第1カム軸軸受50A−第2カム軸軸受50B間のピッチであり 、P2は第2カム軸軸受50B−第3カム軸軸受50C間のピッチである。
【0018】 なお、後述するように第1カム軸軸受50Aと第2カム軸軸受50Bとはシリ ンダヘッド34と一体に形成されている。 実施例においては、これら第2カム軸軸受50Bと第3カム軸軸受50Cとの 間に、補機用カム36Gが配置されたことを特徴とする。
【0019】 なお、第1カム軸軸受50Aが端面で一方の鍔36Hを受け、また、第3カム 軸軸受50Cが端面で他方の鍔36Jを受けることで、カム軸36のスラスト方 向の移動を規制している。
【0020】 又、本実施例ではカム軸36の一端にオイルポンプ47を直結したことを特徴 とする。オイルポンプ47はインナアウタ式ロータ47bをカバー47c及びハ ウジング47aで囲い、このハウジング47aにロータ軸47dを支承させる構 成である。このハウジング47aの膨出テーパ部47eをシリンダヘッド34の 孔34bに挿入し、ロータ軸47dをカム軸36に噛合した状態で、ハウジング 47aを長いボルト47fにてシリンダヘッド34に取付ける。 従って、上記構成によればオイルポンプ47のハウジング47aが第3カム軸 軸受50Cを兼ねたことになる。
【0021】 ここで、第2カム軸軸受50Bと、第3カム軸軸受50Cのための孔34bと 、更に後述する第3ロック軸保持部58(図4参照)の内径部分は、全てシリン ダヘッド34の孔34b側からの加工となり、第2カム軸軸受50Bは孔34b より小径となる。また、第1カム軸軸受50Aは孔34b側から加工可能である が、実際にはシリンダヘッド34のプーリ38a側から加工される。 そして、横向きオイル通路39の存在により、オイルポンプ47は最上位と最 下位とに位置するシリンダ間の略中央のシリンダ群中点CEからその分、左方( 図2では下方)に離れてシリンダヘッド34に取付けられている。
【0022】 第3カム軸軸受50Cを兼ねるポンプハウジング47a は内側に膨出してい るものの限りがあり、第3カム軸軸受50Cはやはりシリンダ群中点CEから遠 い位置にある。 この結果、第2カム軸軸受50Bと第3カム軸軸受50Cとは短ピッチP2で 配置されているものの、シリンダ31の一個+アルファの距離が確保され、ピッ チが幾らか長くなっている。 これにより、第1カム軸軸受50A−第2カム軸軸受50B間のピッチP1と 、第2カム軸軸受50B−第3カム軸軸受50C間のピッチP2において、両ピ ッチの差は小さくなり、第2カム軸軸受50Bは、第1カム軸軸受50Aと第3 カム軸軸受50Cのほぼ中間に寄り、結局、複数のカム軸軸受50A〜50Cは ほぼ等間隔に配置されたことになる。
【0023】 図4は図1の4−4矢視図であり、ヘッドカバー34a(図1参照)を外した 状態を示し、シリンダヘッド34は1本のヘッド固定ボルト48と7本のヘッド 固定ボルト49…でシリンダブロック33に取付けられている。 本例のエンジンが3気筒で且つ1気筒当り吸・排気弁が各1個ずつの2弁を有 するものであるため、左ロッカ軸37L(この場合の左右は船外機の前進方向を 基準に決め、図面上では図裏から見て決める。)に3個のロッカアーム52…、 右ロッカ軸37Rに3個のロッカアーム51…がカラー53やばね54にて所定 の位置に取付けられている。 シリンダヘッド34の図右下には補機としての燃料ポンプ55が取付けられ、 それのプランジャ55aが図3の補機用カム36G迄伸びている。 よって、燃料ポンプ55は補機用カム36Gで駆動される
【0024】 なお、上記ロッカ軸37L,37Rはオイルを通すために中空構造となってい る。中空構造であるから、ロッカ軸37L,37Rは両端部も開口している。 これら左右のロッカ軸37L,37Rはシリンダヘッドと一体に形成された第 1ロッカ軸保持部56(前記第1カム軸軸受50Aと一体だが便宜上別符号で説 明する。)、シリンダヘッドと一体に形成された第2ロッカ軸保持部56(前記 第2カム軸軸受50Bと一体)およびシリンダヘッドと一体に形成された第3ロ ッカ軸保持部58の3箇所で支持されて、また、ボルト57b,57bにより回 り止めがされている。
【0025】 前記第1ロッカ軸保持部56は型抜きにより形成され、動弁室35内に面して 開口した凹み構造であり、その凹部59はオイルを複数の通路に分岐する作用を なす。この凹部59は蓋体60a(図2参照。図4では蓋体60aが取り外され た状態の凹部59を示す。)で閉じられる。蓋体60aはボルト60bをシリン ダヘッド34に設けられたタップ59a(図4)に捩じ込むことで取付けられる 。
【0026】 図4における左最上位のヘッド固定ボルト48のボルト穴をオイル通路61と し、これと前記凹部59とを別のオイル通路62(オイル通路62は凹部59の 開口側から穿孔される。)で結んでいる。63はオイル吐出口である。 また、図において45a,45bは、シリンダヘッド34のシリンダブロック 33とのパッキン面に開口するオイル供給路の開口である。
【0027】 図5は図1の5−5線断面図(図は横向きに見ること。)であり、メインギャ ラリ65からオイルはクランク軸32側とシリンダヘッド34側に分流するが、 シリンダヘッド34へはシリンダブロック内通路66、ボルト周りのオイル通路 61、前記オイル通路62、オイル吐出口63の順で流れ、凹部59に溜められ る。 凹部59を通ったオイルは、型抜き形成されたカム軸用通孔67を介してカム 軸36へ、そして左右のロッカ軸37L,37Rの端部から中空部37a,37 aへそれぞれ流下する。 更に、ロッカ軸37Rから第3カム軸軸受50Cにかけて、オイル通路80が 設けられている。
【0028】 以上の構成からなる船外機及び水冷エンジンの作用を次に述べる。 図2において水冷エンジン3が起動されると、クランク軸32、タイミングベ ルト38の作用でカム軸36は回転し、給・排気弁を開閉する。 同時にオイルポンプ47を駆動し、オイルパン4の潤滑油を汲み上げ、エンジ ンの所定箇所を潤滑する。
【0029】 図5で説明したとおり、潤滑油の一部が凹部59、カム軸用通孔67を介して カム軸36に注がれる。また、潤滑油の別の一部が凹部59からロッカ軸37L ,Rに注がれ、第1カム36A〜第6カム36Fや補機用カム36G等を潤滑す る。
【0030】 一方、図示せぬ気化器が各シリンダ31…の脇に配置される。図2の最下位置 シリンダ31(第3シリンダ31Cに相当)の中心より少し下がった位置に燃料 ポンプ55を配置することで、燃料ポンプ55から気化器への燃料の供給を円滑 にできる(燃料ポンプ55から気化器までの供給路が昇り勾配であれば空気溜り が発生しないから)。しかも、燃料ボンプ55は気化器からそれほど離れていな いので燃料供給に伴う圧力損失を小さくすることができる。これが、クランク軸 を縦置きしたバーチカル型エンジンの効果である。
【0031】 この様なバーチカル型エンジンを船外機のエンジンルーム(エンジンルームは エンジンカバーとアンダケースとで形成されている。)に収納すれば、アンダケ ースに凹部を設けたり、高さ寸法を大きくしたりする必要が無く、従ってエンジ ンの下部を囲うアンダケースは小型に、簡単に構成できる。
【0032】 尚、上記実施例では3気筒エンジンを説明したが、これに限るものではなく、 例えば4気筒の場合は図3の第1カム軸軸受50Aと第2カム軸軸受50Bとの 間に3気筒分のカムを形成すればよい。
【0033】
以上に述べたとおり本考案は、第1シリンダと最終シリンダとの間の中間位置 をシリンダ群中点とし、このシリンダ群中点を基準にして第1カム軸軸受を最終 カム軸軸受より近く配置し、前記シリンダ群中点と第1カム軸軸受との間で且つ 隣り合うシリンダの任意の境目付近には、中間カム軸受を配置しないことで、カ ム軸軸受の数を少なくし、且つ、カム軸軸受の配置をほぼ等間隔とすることがで きる。
【0034】 加えて、最終カム軸軸受とこれの隣の中間部カム軸軸受との間に補機用カムを 配置し、これで例えば燃料ポンプを駆動するようにしたので、補機の為に第1カ ム軸軸受や最終カム軸軸受からカム軸を突出させ必要がなくなり、カム軸が短縮 でき、その分、エンジンの長さが小さくなる。
【0035】 また、クランク軸を略縦置きしたバーチカル型エンジンにおいて、縦向きとな った動弁室の最下部に潤滑油を排出するためのオイル戻し通路を設け、第1カム 軸軸受と中間カム軸軸受との間を長ピッチ、中間カム軸軸受を最終カム軸軸受と の間を短ピッチとし、この短ピッチ間にオイル戻し通路を置くことで短ピッチを 拡げ、その分、長ピッチ側を狭めたエンジンにおいては、複数のカム軸軸受をほ ぼ等間隔に配置できるとともに、オイル戻し通路を巧みに配置できる。
【0036】 この様なバーチカル型エンジンを船外機のエンジンルームに収納すれば、エン ジンの下部を囲うアンダケースが小型に、簡単に構成できる。
【図1】本考案に係る船外機の要部断面側面図
【図2】本考案に係る水冷エンジンの側断面図
【図3】本考案のカム軸の拡大図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
CE…シリンダ群中点、P1…短ピッチ、P2…長ピッ
チ、1…船外機、2…アンダケース、3…エンジン(水
冷エンジン)、4…オイルパン、31…シリンダ、31
A…第1シリンダ、31B…第2シリンダ、31C…第
3シリンダ、32…クランク軸、34…シリンダヘッ
ド、35…動弁室、36…カム軸、36A…第1カム、
36B…第2カム、36C…第3カム、36D…第4カ
ム、36D…第5カム、36E…第6カム、47…オイ
ルポンプ、47A…ハウジング(ポンプハウジング)、
50A…第1カム軸軸受、50B…第2カム軸軸受(中
間カム軸軸受)、50C…第3カム軸軸受(最終カム軸
軸受)、55…補機(燃料ポンプ)。
チ、1…船外機、2…アンダケース、3…エンジン(水
冷エンジン)、4…オイルパン、31…シリンダ、31
A…第1シリンダ、31B…第2シリンダ、31C…第
3シリンダ、32…クランク軸、34…シリンダヘッ
ド、35…動弁室、36…カム軸、36A…第1カム、
36B…第2カム、36C…第3カム、36D…第4カ
ム、36D…第5カム、36E…第6カム、47…オイ
ルポンプ、47A…ハウジング(ポンプハウジング)、
50A…第1カム軸軸受、50B…第2カム軸軸受(中
間カム軸軸受)、50C…第3カム軸軸受(最終カム軸
軸受)、55…補機(燃料ポンプ)。
Claims (7)
- 【請求項1】 カム軸と、これの一端部を受ける第1カ
ム軸軸受と、少なくとも1個の中間部を受ける中間カム
軸軸受と、他端部を受ける最終カム軸軸受と、前記カム
軸に沿って一列に配置された少なくとも3個のシリンダ
とを有するオーバヘッドカムシャフト式エンジンであっ
て、前記シリンダのうちの第1シリンダと最終シリンダ
との間の中間位置をシリンダ群中点とし、このシリンダ
群中点を基準にして前記第1カム軸軸受を前記最終カム
軸軸受より近く配置したオーバヘッドカムシャフト式エ
ンジンにおいて、前記シリンダ群中点と第1カム軸軸受
との間で且つ隣り合うシリンダの任意の境目付近には、
中間カム軸受を配置しないことを特徴としたオーバヘッ
ドカムシャフト式エンジン。 - 【請求項2】 前記最終カム軸軸受とこれの隣の中間部
カム軸軸受との間において、前記カム軸に給・排気弁と
は別の補機を駆動するための補機用カムを形成したこと
を特徴とする請求項1記載のオーバヘッドカムシャフト
式エンジン。 - 【請求項3】 前記補機はカム軸の径方向外方に配置さ
れた燃料ポンプであり、前記補機用カムはこの燃料ポン
プを駆動することを特徴とした請求項2記載のオーバヘ
ッドカムシャフト式エンジン。 - 【請求項4】 前記カム軸の一端にオイルポンプを備
え、カム軸でこのオイルポンプを駆動することを特徴と
した請求項1又は請求項2記載のオーバヘッドカムシャ
フト式エンジン。 - 【請求項5】 前記オイルポンプのハウジングが、前記
カム軸の軸受を構成することを特徴とした請求項4記載
のオーバヘッドカムシャフト式エンジン。 - 【請求項6】 略縦置きのクランク軸と、動弁室に略縦
置きされ且つ上端部を第1カム軸軸受で、中間部を少な
くとも一個の中間カム軸軸受で、下端部を最終カム軸軸
受で各々支持されたカム軸と、前記カム軸に沿って一列
に配置された少なくとも3個のシリンダとを有するオー
バヘッドカムシャフト式エンジンであって、前記動弁室
の最下部に潤滑油を排出するためのオイル戻す通路を設
け、一方、前記シリンダのうちの第1シリンダと最終シ
リンダとの間の中間位置をシリンダ群中点とし、このシ
リンダ群中点を基準にして前記第1カム軸軸受を前記最
終カム軸軸受より近く配置したオーバヘッドカムシャフ
ト式エンジンにおいて、前記シリンダ群中点と第1カム
軸軸受との間で且つ隣り合うシリンダの任意の境目付近
には、中間カム軸受を配置しないことを特徴としたオー
バヘッドカムシャフト式エンジン。 - 【請求項7】 エンジンの少なくとも一部をエンジンカ
バー及びアンダケースで覆った船外機において、前記エ
ンジンは、略縦置きのクランク軸と、動弁室に略縦置き
され且つ上端部を第1カム軸軸受で、中間部を少なくと
も一個の中間カム軸軸受で、下端部を最終カム軸軸受で
各々支持されたカム軸と、前記カム軸に沿って一列に配
置された少なくとも3個のシリンダとを有するオーバヘ
ッドカムシャフト式エンジンであって、前記動弁室の最
下部に潤滑油を排出するためのオイル戻す通路を設け、
一方、前記シリンダのうちの第1シリンダと最終シリン
ダとの間の中間位置をシリンダ群中点とし、このシリン
ダ群中点を基準にして前記第1カム軸軸受を前記最終カ
ム軸軸受より近く配置したオーバヘッドカムシャフト式
エンジンにおいて、前記シリンダ群中点と第1カム軸軸
受との間で且つ隣り合うシリンダの任意の境目付近に
は、中間カム軸受を配置しないことを特徴とした船外
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993008389U JP2593057Y2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | オーバヘッドカムシャフト式エンジン及び船外機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993008389U JP2593057Y2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | オーバヘッドカムシャフト式エンジン及び船外機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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1993
- 1993-02-05 JP JP1993008389U patent/JP2593057Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JP2593057Y2 (ja) | 1999-03-31 |
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