JPH0660404B2 - カ−ボン硬質膜を被覆した金属部材 - Google Patents

カ−ボン硬質膜を被覆した金属部材

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JPH0660404B2
JPH0660404B2 JP25642685A JP25642685A JPH0660404B2 JP H0660404 B2 JPH0660404 B2 JP H0660404B2 JP 25642685 A JP25642685 A JP 25642685A JP 25642685 A JP25642685 A JP 25642685A JP H0660404 B2 JPH0660404 B2 JP H0660404B2
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hard film
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carbon hard
film
carbon
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吉野  信幸
信人 福島
孝典 南谷
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭化水素を含有するガス雰囲気中におけるプ
ラズマ重合処理により、カーボン硬質膜を被覆した金属
部材に関するものである。
〔発明の背景〕
従来、プラズマ重合法により、低圧下でメタンなどの炭
化水素ガスからカーボン 硬質膜を作製する技術が検討
されている。これらの膜は高度に架橋していることから
ピンホールフリーであり、通常の溶媒に不溶であるとい
う特徴を有している。
また、非常に高硬度であり、電気抵抗が大きく、i−カ
ーボンあるいは構造の一部にダイヤモンド構造を含むこ
とから、ダイヤモンドライクカーボンと呼ばれている。
(文献、H. Vora and T. J. Moravec, J. Appl. Phys.,
52, 6151(1981)など)。
これらのカーボン硬質膜が注目されている主な理由は、
膜が極めて硬いという以外に絶縁物でありながら、熱伝
導度が非常に大きく、化学的に大きな耐食性を有してい
る点である。
したがって、このような硬質膜が種々の物質や材料に自
由にコーティングできるようになれば、計り知れない用
途が開けてくるものと考えらるる。
〔従来技術と問題点〕
しかしながら、プラズマ重合法によって形成されるカー
ボン硬質膜は、下地基板の種類によって剥離がおこり寿
命が短い、あるいは膜形成が不可能であるなどの問題が
あった。すなわち、ガラス、シリコンウェハー基板上に
はカーボン硬質膜の形成は可能であるが、特に応用範囲
の広いステンレス板をはじめとする各種金属部材への形
成は剥離したり、また、粉末状の生成物が堆積するのみ
で膜形成が不可能であるなどカーボン硬質膜を形成でき
る材料は限定されていた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、ステンレス板をはじめとする各種金属
部材へのカーボン硬質膜のコーティングを可能にし、安
定性及び信頼性のある硬質膜を形成した金属部材を提供
するものである。
〔発明の構成〕
本発明は、ステンレス板をはじめとする各種金属部材上
へプラズマ重合法によって形成されるカーボン硬質膜を
密着性良く強固に形成する手段として、カーボン硬質膜
と金属部材との間に両者の密着性を著しく改善する2層
から成る中間層を設置した積層構造にすることによって
カーボン硬質膜のコーティングを可能にするものであ
る。
本発明において、カーボン硬質膜が強固な密着性を保ち
つつ形成可能な薄膜層を種々の金属薄膜、酸化物薄膜、
半導体薄膜等について検討した結果、第IV族元素である
シリコン(Si)あるいはゲルマニウム(Ge)の薄膜
層上に非常に密着性良く安定性、再現性に優れて形成さ
れることが明らかとなった。この時の基板はガラスであ
る。
しかしながら、以上の得られた知見を利用してSiある
いはGe層をステンレスをはじめとする各種金属部材上
に種々の薄膜形成技術を利用して形成し、さらにその上
にカーボン硬質膜を形成するとSi層あるいはGe層は
ステンレス板をはじめとする各種金属部材との界面にお
ける密着性に劣るため、剥離する現象がたびたび生じ、
極めて安定性、信頼性に乏しい。そこで、さらにSi層
あるいはGe層と金属部材間にクロム(Cr)あるいは
チタン(Ti)から成るコンタクトメタル層を形成する
ことを提案した。CrあるいはTi層はステンレスをは
じめとする各種金属部材とSiあるいはGe層間の密着
性向上に大きく寄与し、SiあるいはGe層を強固に金
属部材上に形成させることができる。それゆえ、以上の
ような2層から成る中間層を介在させることにより、各
種金属部材へのカーボン硬質膜の形成が可能となった。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図はカーボン硬質膜を作製するプラズマ重合装置の
一例である。高周波印加電極すなわちカソード電極1と
アノード電極2とを平行に配置した平行平板型の装置で
ある。
ステンレン板をはじめとする金属部材をカソード電極1
に設置する。ガス導入口3より炭化水素ガスあるいは炭
化水素ガスと水素またはアルゴンとの混合ガスを導入
し、圧力を0.1Torrあるいはそれ以下に保持し、1
3.56MHzの高周波電力を印加し、プラズマを発生さ
せる。この時、高周波電力は数十ワットから数百ワット
である。
以上の方法で合成される膜はX線回折およびRHEED
の分析結果からアモルファス構造であり、また、FT−
IRスペクトルの結果から少量の水素を含有している。
また、合成された膜は硬く、電気的には絶縁物であり、
色調は1ミクロン未満では茶褐色、1ミクロン以上では
黒色を呈している。
代表的な条件における膜堆積速度および硬度を表1に示
す。
第1図はステンレス板をはじめとする金属部材上に上記
の方法で形成されるカーボン硬質膜を密着性良く形成さ
せるための中間層14を設置した本発明の金属部材にお
ける積層構造の断面図である。すなわち、下層11にC
rあるいはTi層、上層12にSiあるいはGe層を介
在させた上にカーボン硬質13を形成させる。下層11
は、膜厚0,05μm以上に強固に金属基板と密着し、
充分な効果を得ることができる。上層12のSiあるい
はGe層は下層11とカーボン硬質膜13との密着性を
改善するために介在させるものであり、膜厚0.1μm
以上で充分な効果を得ることができる。
下層11と上層12の形成には種々の薄膜形成技術を適
用できる。すなわち、本発明では中間層14形成の手段
として真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタ
法あるいは気相成長法が利用される。特にイオンプレー
ティング法、気相成長法による中間層はステップカバレ
ージに優れ、幅数百μm程度、深さ数mm程度のみぞ部や
小孔の内部までまわりこみ良く形成が可能である。さら
に前記したプラズマ重合法によるカーボン硬質膜形成も
非常にまわりこみ良く成膜が可能であるため、さまざま
な形状の凹凸の激しい面をもつ金属製品への硬質膜コー
トが可能となる利点がある。
なお、下層11と上層12の形成は、150℃以上の基
板温度で真空状態を保ったまま連続して行うことが望ま
しい。
以上の方法によってカーボン硬質膜のステンレス板をは
じめとする各種金属部材上への形成が可能となる。
〔発明の効果〕
以上の説明で明らかなように、本発明によればステンレ
ス板をはじめとする各種金属部材上へのプラズマ重合法
によるカーボン硬質膜の形成を可能にする技術を提供す
るのみならず、各種機械、切削工具部品への硬質膜コー
ティング、電子部品の一般的保護膜あるいは放熱部材、
装飾品等としての応用が可能となり、実用上、極めて有
効なものと言える。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例における2層からなる中間層
を有するカーボン硬質膜コーティングの断面図。 第2図は、本発明におけるカーボン硬質膜を形成するた
めの装置を示す側面図。 10……金属部材、 11……下層、 12……上層、 13……カーボン硬質膜、 14……中間層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化水素を含有するガス雰囲気中における
    プラズマ重合処理によりカーボン硬質膜を被覆した金属
    部材において、クロムまたはチタンを主体とする下層
    と、シリコンまたはゲルマニウムを主体とする上層とか
    らなる中間層を前記金属部材と前記カーボン硬質膜との
    間に介在させたことを特徴とするカーボン硬質膜を被覆
    した金属部材。
JP25642685A 1985-11-15 1985-11-15 カ−ボン硬質膜を被覆した金属部材 Expired - Lifetime JPH0660404B2 (ja)

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JPS62116767A JPS62116767A (ja) 1987-05-28
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WO1996028270A1 (fr) * 1995-03-09 1996-09-19 Citizen Watch Co., Ltd. Douille de guidage et procede de formation d'un film de carbone dur sur la surface circonferentielle interne de ladite douille

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CN1063116C (zh) * 1995-03-09 2001-03-14 时至准钟表股份有限公司 导筒以及在其内周面上形成硬质碳膜的方法

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