JPH0674505B2 - 炭素皮膜形成方法および装置 - Google Patents

炭素皮膜形成方法および装置

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JPH0674505B2
JPH0674505B2 JP62039800A JP3980087A JPH0674505B2 JP H0674505 B2 JPH0674505 B2 JP H0674505B2 JP 62039800 A JP62039800 A JP 62039800A JP 3980087 A JP3980087 A JP 3980087A JP H0674505 B2 JPH0674505 B2 JP H0674505B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電算機用磁気ディスク装置に用いられる磁気
ディスク、特に薄膜磁気ディスクに好適な硬質炭素保護
膜を形成する方法と装置に関する。
[従来の技術] メタンなどの炭化水素気体をグロー放電のエネルギによ
り分解すると、条件によっては、ダイヤモンド状カーボ
ンや、iカーボンと呼ばれる硬質は炭素皮膜が堆積する
ことは公知である。この硬質炭素膜は、磁気ディスクの
保護膜として有用であり、各種の考案がされている。硬
質炭素皮膜の形成には、高エネルギのイオンを基板表面
に照射しつつ膜形成するか、あるいは、基板を600℃以
上に熱しつつ膜形成する方法がとられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の方法には、次のような欠点が
あった。
先ず、後者の方法では、磁気ディスクの場合、基板とし
てアルミニウムなどの融点の低い材料を使用するため、
基板を600℃以上に熱することができず、膜形成が困難
となる欠点があった。
一方、前者の方法では、300℃以下の低温で皮膜形成が
可能である。その例としては、高エネルギイオンを基
板表面に照射する方法、直流バイアスを基板に印加し
てイオンを加速して基板表面に当てる方法、高周波二
極放電によって炭化水素ガスを分解し高周波印加側電極
にイオンを当てる方法がある。
この場合、の高エネルギイオンを基板表面に照射する
方法は、成膜速度が遅く、磁気ディスクのような大面積
に均一に成膜するには高価なイオン源を使用する必要が
あるという問題がある。また、の直流バイアスを印加
する方法や、の高周波二極放電によって高周波印加側
電極にイオンを当てる方法は、ディスクおよびディスク
を保持しているキャリアを高電圧にする必要があり、不
用な放電を防止するための絶縁方式が非常に複雑になる
という問題がある。
本発明は、上記問題点を解決した高周波プラズマを用い
ディスク上に硬質炭素皮膜を形成する方法および装置を
提供せんとするものである。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、第
1および第2の二つの電極の間で、プラズマを生成し
て、該プラズマにより、ディスクに炭素皮膜を形成する
方法において、 第1の電極および第2の電極を、生成されたプラズマと
触れる面積が、第1の電極より第2の電極が実質的に大
きくなる面積比として、これらの電極により、プラズマ
を生成する空間を構成し、 上記第1の電極として、皮膜を形成すべきディスクを、
その被処理部が、プラズマを生成する空間に面するよう
に配置し、 上記空間内に炭素を含む反応性ガスを導入すると共に、
第1の電極を接地し、第2の電極に高周波電圧を印加
し、これらの電極で囲まれる空間内に、第1の電極に向
かって大きく低下する電位勾配を持つ状態でプラズマを
生成して、炭素皮膜を生成すること を特徴とする炭素皮膜形成方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、 プラズマにより、ディスクに炭素皮膜を形成する装置に
おいて、 炭素皮膜を形成すべきディスクを保持すると共に接地す
る保持機構と、 保持機構により保持されるディスクの被処理部と対向し
て配置される対向電極と、 これらを収容する真空槽と、 対向電極に高周波電圧を印加する高周波印加機構とを備
え、 上記対向電極は、ディスク被処理部と共に、ディスク被
処理部前方の空間を囲んでプラズラを生成する空間を構
成し、かつ、生成されたプラズマと触れる面積が、ディ
スク被処理部より実質的に大きくなる面積を有すること を特徴とする炭素皮膜形成装置が提供される。
なお、好ましくは、対向電極をディスクの両面に設け
て、両面同時に炭素皮膜を形成する構成とする。
ここで、「被処理面積より十分大きな面積を有する対向
電極」という概念をより定量的に示す。
磁気ディスクにプラズマが接する部分の面積をS1、対向
電極にプラズマが接する部分の面積をS2として、S2/S1
の値が1の場合は、それぞれの部分とプラズマの間に等
しい電位差が生じるようになっている。しかしながら、
S2/S1>1の場合には、処理部分とプラズマ間の電位差
の方が大きくなる。上記の効果はS2/S1が1よりわずか
でも大きければ実現されるが、S2/S1が大きい程処理部
分とプラズマ間の電位差が大きくなり、処理効率が向上
されるので、十分な効果を得るにはS2/S1が1.5より大き
いことが望ましく、スパッタエッチングなどのように更
に大きなエネルギのイオンが必要な場合にはS2/S1が3
より大きいことが望ましい。
本発明におけるプラズマを形成するための反応性ガスと
しては、メタン、エタン、プロパン、エチレン、アセチ
レン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素がある。これら
の炭化水素は、気体のものはガス状態で、また、液体の
ものは蒸気として使用する。また、炭化水素と水素の混
合ガスを使用することもできる。
[作用] 本発明は、皮膜を形成すべきディスクを接地側とし、そ
れに対向する対向電極に10KHz〜100MHzの高周波電圧を
印加することにより炭化水素または炭化水素と水素の混
合ガスのプラズマを保持し、接地側電極(ディスク)表
面に炭素皮膜を形成する。
本発明の特徴は、対向電極の面積をディスク(接地側電
極)の被処理部の面積より十分大きくしたことである。
上記周波数範囲の高周波放電においては電子の移動速度
が正イオンの移動速度に比べ著しく大きいために生ずる
シース電圧降下が、二つの電極の有効面積比によって変
化し、面積の小さい電極の電圧降下が大きくなる。ただ
し、上記の有効面積とはプラズマが触れている部分の面
積である。したがって、ディスクの被処理部の面積に対
し対向電極のプラズマに触れている面積を十分大きくす
ることにより、プラズマ電位が被処理部表面の電位に対
して高電位となり、高エネルギのイオンが被処理部表面
に流入する状況を作り出すことができ、硬質炭素皮膜が
形成される。
上記したように、ディスクの被処理部(接地側電極)と
対向電極の有効面積比は、少なくとも1:3、好ましくは
1:5以上とする。また、高周波電圧の振幅は1KV以上であ
ることが好ましい。
本発明により形成される硬質炭素皮膜は、アモルファス
構造の炭素膜であり、ビッカース硬度1000以上の硬質か
つ摩耗しにくい膜である。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
先ず図面を参照して、装置について説明する。
第1図において、本装置は、真空槽1に設けられ、真空
排気ポンプ(図示せず)に連結される排気口2と、プラ
ズマ処理室3と、高周波印加機構4と、ディスクキャリ
ア保持機構5と、反応性ガス供給機構(図示せず)に連
結されるガス導入口6とからなる。
上記プラズマ処理室3は、真空槽1内に配置された対向
電極7と、接地電極であるディスク9とに囲まれた空間
として形成される。このプラズマ処理室3内に反応性ガ
スを導入して、高周波電圧を印加することにより、プラ
ズマを形成する。
図示しない反応性ガス供給機構からのプラズマ処理室3
への反応性ガスの導入は、ガス導入口6から行なわれ
る。この場合、対向電極7に小孔8を多数設けておくこ
とにより、ガスをプラズマ処理室3内に均等に導入する
ことができる。
上記ディスク9は、ディスクキャリア10により、対向電
極7と対向する状態で保持される。ディスクキャリア10
は、ディスクキャリア保持機構5によって保持され、真
空槽1とともに接地される。
対向電極7の面積は、接地電極(ディスク)に当るプラ
ズマの面積よりも十分大きな面積になっている。本実施
例においては、ディスク9を接地側電極とし、それに対
向する対向電極7に100KHzないし100MHzの高周波電圧を
高周波印加機構4から供給する。
次に、本発明による硬質炭素皮膜形成方法を実際に適用
した場合を例によって更に説明する。
第1図に示した装置に、8インチのアルミ基板(膜厚2m
m上にN−Pメッキ層(下地層)、Co−Ni−Cr系スパッ
タ層(磁性層)を形成した磁気ディスク9を、ディスク
キャリア10に取り付けてセットした。ついで、真空槽1
を予備排気した後、メタンガスを導入し、0.05mtorrに
保持し、対向電極7に13.56MHz、電圧振幅2KVの高周波
電圧を印加し、プラズマを発生させた。
5分間の処理の結果、500Åの硬質炭素膜が形成され
た。処理中、異常放電の発生は見られなかった。上記処
理を行なったがディスクは、処理前に比べ耐摺動寿命が
大幅に向上した。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、回転電極を接地
し対向電極に高周波電圧を印加してプラズマを保持する
ようにし、高電圧部を電極部に限定したため、ディスク
に高周波電圧を印加した場合の機構上の問題、不要な放
電の発生、および絶縁の問題をまったくなくすことがで
きる。
更には、対向電極の面積をディスクの処理部(接地側電
極)の面積より十分大きな面積にしたので、高エネルギ
のイオンが被処理部表面に流入する状況を作り出すこと
ができ、硬質の炭素皮膜の形成を容易に行なうことがで
きる。
本方法は、ディスクをキャリアで保持しつつ移動させ、
連続に多層膜を形成する方法および装置において特に効
果を発揮する。また不要な放電の発生を防止できるため
欠陥の少ない皮膜を再現性よく得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例であり、炭素皮膜形成装置
の全体構成図である。 1……真空槽、2……排気口、3……プラズマ処理室、
4……高周波印加機構、5……ディスクキャリア保持機
構、6……ガス導入口、7……対向電極、8……小孔、
9……ディスク。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1および第2の二つの電極の間で、プラ
    ズマを生成して、該プラズマにより、ディスクに炭素皮
    膜を形成する方法において、 第1の電極および第2の電極を、生成されたプラズマと
    触れる面積が、第1の電極より第2の電極が実質的に大
    きくなる面積比として、これらの電極により、プラズマ
    を生成する空間を構成し、 上記第1の電極として、皮膜を形成すべきディスクを、
    その被処理部が、プラズマを生成する空間に面するよう
    に配置し、 上記空間内に炭素を含む反応性ガスを導入すると共に、
    第1の電極を接地し、第2の電極に高周波電圧を印加
    し、これらの電極で囲まれる空間内に、第1の電極に向
    かって大きく低下する電位勾配を持つ状態でプラズマを
    生成して、炭素皮膜を生成すること を特徴とする炭素皮膜形成方法。
  2. 【請求項2】第1の電極の面積をS1とし、第2の電極の
    面積をS2として、S2/S1が1.5以上である特許請求の範囲
    第1項記載の炭素皮膜形成方法。
  3. 【請求項3】第2の電極は、ディスクの両面についてそ
    れぞれ設けられ、プラズマをディスクの両面側に各々形
    成して、両面同時に皮膜を形成することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項または第2項記載の炭素皮膜生成方
    法。
  4. 【請求項4】プラズマにより、ディスクに炭素皮膜を形
    成する装置において、 炭素皮膜を形成すべきディスクを保持すると共に接地す
    る保持機構と、 保持機構により保持されるディスクの被処理部と対向し
    て配置される対向電極と、 これらを収容する真空槽と、 対向電極に高周波電圧を印加する高周波印加機構とを備
    え、 上記対向電極は、ディスク被処理部と共に、ディスク被
    処理部前方の空間を囲んでプラズマを生成する空間を構
    成し、かつ、生成されたプラズマと触れる面積が、ディ
    スク被処理部より実質的に大きくなる面積を有すること を特徴とする炭素皮膜形成装置。
  5. 【請求項5】ディスクの被処理部の面積をS1とし、対向
    電極の面積をS2として、S2/S1が1.5以上である特許請求
    の範囲第4項記載の炭素皮膜形成装置。
  6. 【請求項6】上記対向電極は、ディスクの両面に対向す
    る位置にそれぞれ配置される特許請求の範囲第4項また
    は5項記載の炭素皮膜形成装置。
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