JPH0660322U - 刈取収穫機の変速装置 - Google Patents

刈取収穫機の変速装置

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JPH0660322U
JPH0660322U JP841693U JP841693U JPH0660322U JP H0660322 U JPH0660322 U JP H0660322U JP 841693 U JP841693 U JP 841693U JP 841693 U JP841693 U JP 841693U JP H0660322 U JPH0660322 U JP H0660322U
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JP
Japan
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traveling
speed
transmission mechanism
mowing
transmission
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JP841693U
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Inventor
文雄 飯国
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
Original Assignee
MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走行速度と刈取速度とのバランスを維持しつ
つ減速できるようにして、減速時における作業精度の低
下を確実に防止する。 【構成】 主変速機構を構成する無段変速ユニツト11
の出力を、副々変速機構25を経由した後、走行部6お
よび刈取部2に分配するようにした刈取収穫機の変速装
置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、コンバイン等の刈取収穫機の変速装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び考案が解決しようとする課題】
一般に、この種の刈取収穫機では、エンジンの出力を主変速機構で変速した後 、走行装置および刈取装置に分配状に伝動しているが、前記主変速機構による変 速のみでは様々な作業条件に対応し得ないため、分配された走行動力をさらに変 速する走行副変速機構を設けることが提案されている。ところで刈取作業時にお いては、次の刈取行程に移行する際に機体を回行させることになるが、高速走行 で刈取りを行つている場合や、大きな負荷がかかるスピンターン(左右の走行体 を互いに逆方向に回転)で回行する場合には、回行位置に達する以前に予め走行 速度を減速することが望ましい。そこで、前記走行副変速機構を用いて走行速度 を減速することが考えられるが、この場合には、走行速度のみが減速されてしま うため、走行速度と刈取速度とのバランスが崩れて作業精度を低下させる惧れが あつた。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる刈取収 穫機の変速装置を提供することを目的として創案されたものであつて、主変速機 構の出力を、走行装置および刈取装置に分配状に伝動してなる刈取収穫機におい て、前記主変速機構から分配位置に至る動力伝動経路に、走行装置および刈取装 置を同時に変速する副変速機構を設けたことを特徴とするものである。 そして本考案は、この構成によつて、走行速度と刈取速度とのバランスを維持 しつつ減速できるようにして、減速時における作業精度の低下を確実に防止でき るようにしたものである。
【0004】
【実施例】 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、1はコン バインの走行機体であつて、該走行機体1には、茎稈を刈取る刈取部2、刈取つ た茎稈の穀粒を脱穀および選別する脱穀選別部3、脱穀済みの排稈を排出処理す る後処理部4、各種の操作具が配設される操縦部5、クローラ型の左右走行体6 等が設けられ、そして前記各部を、図示しないエンジンの動力で作動せしめるが 、これらの基本構成は何れも従来通りである。
【0005】 7は前記走行機体1に搭載されるトランスミツシヨンケースであつて、該トラ ンスミツシヨンケース7には、入力軸8、第一〜第六の伝動軸S1〜S6および 左右のドライブ軸9L、9Rが並列状に軸支されるが、入力プーリ10を介して 入力軸8に入力されたエンジン動力は、静油圧式の無段変速ユニツト11(斜板 角の変更に基づいて吐出容量が調整可能な可変容量油圧ポンプと、該油圧ポンプ が吐出する油圧によつて駆動する油圧モータとを一体的にユニツト化したもの) を経由して無段変速された後、メインクラツチ12を備える第一伝動軸S1に伝 動され、そして、メインクラツチ12を経由した動力は、第二〜第四伝動軸S2 〜S4および第六伝動軸S6を経由して左右走行体6のドライブ軸9L、9Rに 伝動されると共に、第二伝動軸S2の一端部に設けられる刈取出力プーリ2aか ら刈取部2に対して出力されるようになつている。
【0006】 13は前記第二伝動軸S2と第三伝動軸S3との間に構成される走行副変速機 構であつて、該走行副変速機構13は、第二伝動軸S2側に、左右の固定ギヤ1 4M、14Lと、該左右の固定ギヤ14M、14L間でスプライン嵌合するスラ イドギヤ15とを設ける一方、第三伝動軸S3側に、前記左右の固定ギヤ14M 、14Lにそれぞれ常時噛合する中速用ギヤ16Mおよび低速用ギヤ16Lと、 スライドギヤ15の外周歯15aに噛合可能な高速用ギヤ16Hとを並設して構 成されるが、前記スライドギヤ15の左右側面部には、左右の固定ギヤ14M、 14Lに噛合可能なドグ15b、15cがそれぞれ設けられている。つまり、走 行副変速機構13は、スライドギヤ15を直接高速用ギヤ16Hに噛合させた高 速変速状態と、スライドギヤ15を固定ギヤ14Mを介して中速用ギヤ16Mに 噛合させた中速変速状態と、スライドギヤ15を固定ギヤ14Lを介して低速用 ギヤ16Lに噛合させた低速変速状態との三段階に走行動力を変速し得るよう構 成されている。
【0007】 ところで、前記走行副変速機構13によつて変速された走行動力は、第三伝動 軸S3および第四伝動軸S4を介して第六伝動軸S6のセンターギヤ17に伝動 された後、サイドクラツチを構成する左右のスライドギヤ18L、18Rを介し てドライブ軸9L、9Rに分配されることになるが、さらに前記スライドギヤ1 8L、18Rは、第六伝動軸S6に回動自在に外嵌する左右の筒軸19L、19 Rと、該筒軸19L、19Rに設けられるギヤ20L、20Rと、第五伝動軸S 5の左右両端部に回動自在に外嵌するギヤ21L、21Rとを介してサイドブレ ーキ22L、22Rのアウタ22aに連動連結されている。即ち、サイドブレー キ22L、22Rは、前記ブレーキアウタ22aと、第五伝動軸S5の左右両端 部に一体的に設けられるブレーキインナ22bとの間に摩擦を発生させてドライ ブ軸9L、9Rを制動するようになつている。
【0008】 さらに、23は第五伝動軸S5にスプライン嵌合されたスピンターンクラツチ であつて、該スピンターンクラツチ23は、トランスミツシヨンケース7の内壁 部と、第四伝動軸S4から動力を入力する回動自在なスピンターン入力ギヤ24 との間に位置すると共に、トランスミツシヨンケース7の内壁部およびスピンタ ーン入力ギヤ24に設けられるドグ7a、24aに選択的に噛合可能な一対のド グ23aを備えている。そして、スピンターンクラツチ23は、常時はトランス ミツシヨンケース7のドグ7aに噛合して第五伝動軸S5の回転を規制し、これ によつて前記サイドブレーキ22L、22Rによるドライブ軸9L、9Rの制動 を許容するが、スピンターン入力ギヤ24のドグ24aに噛合する状態では、ス ピンターン入力ギヤ24の動力を第五伝動軸S5に伝動するようになつている。 そしてこの状態で左右何れかのサイドクラツチ(スライドギヤ18L、18R) が切り操作され、かつ同じ側のサイドブレーキ22L、22Rが制動操作された 場合には、第五伝動軸S5の動力を、クラツチ作用をするサイドブレーキ22L 、22Rを経由してスライドギヤ18L、18Rに伝動するようになつている。 即ち、一方のドライブ軸9L、9Rには、第五伝動軸S5を経由することなく動 力を伝動し、他方のドライブ軸9L、9Rには、第五伝動軸S5を経由して動力 を伝動することにより、左右のドライブ軸9L、9Rを互いに逆方向に駆動して 走行機体1をスピンターンさせることができるようになつている。
【0009】 さて、25は第一伝動軸S1と第二伝動軸S2との間に構成される副々変速機 構(実用新案登録請求の範囲の副変速機構に相当)であつて、該副々変速機構2 5は、第一伝動軸S1側に、メインクラツチ12から動力を入力する高速用ギヤ 26Hおよび低速用ギヤ26Lを回動自在に設ける一方、第二伝動軸S2側に、 前記高速用ギヤ26Hおよび低速用ギヤ26Lに選択的に噛合可能な一対の外周 歯27H、27Lが形成されるスライドギヤ27をスプライン嵌合することによ つて構成されている。即ち、副々変速機構25は、無段変速ユニツト11の出力 を、走行動力と刈取動力とに分配する以前の段階で二段階に変速するようになつ ている。
【0010】 さらに、28はトランスミツシヨンケース7の外面部に設けられるスピンター ン切換アームであつて、該スピンターン切換アーム28は、前記スピンターンク ラツチ23に係合するシフタフオーク29に連動連結され、このためアーム操作 に基づいてスピンターンクラツチ23を切り位置(OFF)と入り位置(ON) とにスライドさせ得ることになるが、前記シフタフオーク29には、副々変速機 構25のスライドギヤ27を変速操作するためのシフタフオーク30が連動連結 されている。即ち、シフタフオーク30は、スピンターンクラツチ23の入り操 作に連動してスライドギヤ27を低速用ギヤ26Lに噛合させるべくシフタフオ ーク29に連動連結されており、このためスピンターン操作時には、副々変速機 構25が自動的に低速側に変速されるようになつている。
【0011】 叙述の如く構成された本考案の実施例において、副々変速機構25は、無段変 速ユニツト11の出力を、走行動力と刈取動力とに分配する以前の段階で二段階 に変速することになる。つまり、走行速度と刈取速度とのバランスを崩すことな く走行装置および刈取装置を同時に変速することになる。従つて、高速刈取時に 機体を回行する場合や、大きな負荷がかかるスピンターンで回行する場合には、 副々変速機構25の変速操作に基づいて減速を行えば、走行速度と刈取速度との バランスはそのまま維持されて、作業精度の低下が確実に防止されることになる 。
【0012】 しかも、走行速度と刈取速度とのバランスが略一致する標準刈取状態(走行副 変速M−副々変速L)と高能率刈取状態(走行副変速M−副々変速H)とを、副 々変速機構25の操作のみで極めて簡単に切換えることができ、この結果、前記 回行時の変速操作のみならず刈取状態を切換える際の操作性も著しく向上させる ことができる。
【0013】 また、前記実施例では、副々変速機構25と走行副変速機構13とを併設して いるため、走行速度と刈取速度との組合パターンを増加させて作業精度をさらに 向上させることができ、特に、走行副変速機構13を高速H、副々変速機構25 を低速Lに変速した状態では麦の高能率刈取りに最適な作業状態を選択できると いう利点がある。
【0014】 さらに、前記実施例では、スピンターン操作に基づいて副々変速機構25が自 動的に低速側に切換わるように構成されるため、減速操作を忘れて高速走行状態 のままスピンターンさせてしまう不都合を確実に防止することができる。この結 果、スピンターン時の変速操作を不要にして操作性を飛躍的に向上させることが できる許りでなく、スピンターン時にエンジンや無段変速ユニツト11に過負荷 が作用することを確実に回避して、エンジンの小馬力化や無段変速ユニツト11 の小容量化を可能にすることができる。
【0015】
【作用効果】
以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであるから、主変速機構の 出力を、走行装置および刈取装置に分配状に伝動するものであるが、該分配位置 の手前に副変速機構が設けられているため、走行速度と刈取速度とのバランスを 崩すことなく走行装置および刈取装置を同時に変速できることになる。従つて、 高速刈取時に機体を回行する場合や、大きな負荷がかかるスピンターンで回行す る場合に、仮令副変速機構の操作に基づいて走行速度を減速したとしても、走行 速度と刈取速度とのバランスはそのまま維持されることになり、この結果、減速 時における作業精度の低下を確実に防止することができる。
【0016】 しかも、走行速度と刈取速度とのバランスが略一致する標準刈取状態と高速刈 取状態とを、前記副変速機構の操作のみで容易に切換られることになるため、前 記回行時の変速操作のみならず刈取状態を切換える際の操作性も著しく向上させ ることができる。
【0017】 また、前記副変速機構を、走行動力のみを変速する走行副変速機構や、刈取動 力のみを変速する刈取副変速機構を既に備えるものにおいて実施した場合には、 走行速度と刈取速度との組合パターンを増加させて作業精度をさらに向上させる ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの斜視図である。
【図2】トランスミツシヨンケースの正面展開断面図で
ある。
【図3】同上要部拡大図である。
【図4】同上側面断面図である。
【図5】作用を示すグラフである。
【符号の説明】
1 走行機体 2 刈取部 6 走行体 7 トランスミツシヨンケース 8 入力軸 9 ドライブ軸 11 無段変速ユニツト 13 走行副変速機構 23 スピンターンクラツチ 25 副々変速機構 S 伝動軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主変速機構の出力を、走行装置および刈
    取装置に分配状に伝動してなる刈取収穫機において、前
    記主変速機構から分配位置に至る動力伝動経路に、走行
    装置および刈取装置を同時に変速する副変速機構を設け
    たことを特徴とする刈取収穫機の変速装置。
JP841693U 1993-02-05 1993-02-05 刈取収穫機の変速装置 Pending JPH0660322U (ja)

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JP841693U JPH0660322U (ja) 1993-02-05 1993-02-05 刈取収穫機の変速装置

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JPH0660322U true JPH0660322U (ja) 1994-08-23

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