JP2000335439A - 作業車の走行伝動構造 - Google Patents

作業車の走行伝動構造

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JP2000335439A
JP2000335439A JP11146034A JP14603499A JP2000335439A JP 2000335439 A JP2000335439 A JP 2000335439A JP 11146034 A JP11146034 A JP 11146034A JP 14603499 A JP14603499 A JP 14603499A JP 2000335439 A JP2000335439 A JP 2000335439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回状態として、一方の走行装置を前進減速
走行させて圃場を荒らすことの少ない緩旋回状態をも行
うことのできるミッション構造を簡素化した状態で構成
できるものを提供する点にある。 【解決手段】 副変速機構14の正転出力を受けてサイ
ドクラッチ16を構成する入力ギヤ21に正転減速出力
を出す小径ギヤ部21bを形成し、一方の走行装置1を
正転減速駆動する場合には、小径ギヤ部21bにシフト
部材30を係合させて、緩旋回作動させるようにしてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右の走行装置を
直進状態と旋回状態とに切換可能に構成するとともに、
前記走行装置の一方を、減速正転状態と減速逆転状態と
制動状態とに切り換えて旋回状態を得ることのできる旋
回モード切換機構を設けてある作業車の走行伝動構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】旋回モード切換機構を構成するものとし
て、例えば特開平11‐70885号公報などで開示さ
れているものがある。つまり、旋回モード切換機構を構
成するに、副変速機構の出力軸(公報中図番15)から
動力伝達を受けるのに、二つの中間伝動軸(公報中図番
27,20)を設け、この二つの中間伝動軸に渡って左
右一対の逆転ギヤ対(公報中図番29,26L、29,
26R)を設けるともに、第2中間伝動軸(公報中図番
20)に直進動力を受ける入力ギヤ(公報中図番19)
を設けてある。この入力ギヤに対してはシフトギヤ(公
報中図番21L、21R)の入り切りによってサイドク
ラッチを形成している。さらに、第1中間伝動軸(公報
中図番27)には副変速機構の出力ギヤ(公報中図番1
6)と常咬状態にある入力ギヤ(公報中図番62)を遊
嵌してあり、逆転用の油圧クラッチ(公報中図番30)
によって動力伝達可能に構成してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来構成におい
ては、旋回状態を得るのに、一方の走行装置に対する、
サイドクラッチを切り状態にして、又は、逆転減速駆動
して、或いは、ブレーキを作用させて、旋回を行わせる
が、サイドクラッチを切って緩旋回を行う場合において
も直進走行に比べて旋回半径が小さくなる為に、旋回外
側の走行装置に引き摺られて、走行装置が圃場を荒らす
等の問題が解決できない。そこで、旋回半径をより大き
なものにして、圃場を荒らすことの少ない旋回形態を採
る為に、一方の走行装置を正転減速状態に設定する方法
があるが、この正転減速状態を現出する為に、従来構成
のミッションを利用して行うとするならば、副変速機構
の出力軸(公報中図番15)と第1中間伝動軸(公報中
図番27)とに亘って一対のギヤ対とクラッチ機構を追
加すれば正転減速動力を得ることができる。しかし、そ
れでは、部品点数の増大を招くだけで、何らかの改善を
施す必要がある。
【0004】本発明の目的は、逆転用のギヤ対を有効に
活用しながら正転減速動力を得ることのできる作業車の
走行伝動構造を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明の
特徴構成は、左右の走行装置を直進状態と旋回状態とに
切換可能に構成するとともに、前記走行装置の一方を、
減速正転状態と減速逆転状態と制動状態とに切り換えて
旋回状態を得ることのできる旋回モード切換機構を設
け、前記旋回モード切換機構を、正転動力を出力する第
1出力ギヤと常時咬合する入力ギヤを設けるともに、こ
の入力ギヤと左右走行装置に対するサイドクラッチとを
同一軸に設けて両者を咬合離脱可能に構成し、前記入力
ギヤ、副変速機構の逆転出力を出す第2出力ギヤ、及
び、制動状態を現出する制動ギヤの3つのギヤを選択し
て咬合可能なシフト部材と、シフト部材で受けた動力を
左右サイドクラッチに油圧クラッチを介して伝動する伝
動機構とを設け、入力ギヤとサイドクラッチとを咬合さ
せて直接走行装置に駆動力を供給する第1状態と、前記
シフト部材から油圧クラッチ及び伝動機構を介してサイ
ドクラッチより走行装置に駆動力を供給する第2状態と
に切換可能に構成し、前記入力ギヤと一方のサイドクラ
ッチとが咬合する状態を維持しながら、他方のサイドク
ラッチを前記伝動機構に咬合させることによって、前記
他方のサイドクラッチに前記シフト部材、及び、前記シ
フト部材が咬合する前記入力ギヤ、前記油圧クラッチ、
前記伝動機構を通して減速正転出力を伝達するととも
に、前記シフト部材を前記第2出力ギヤに咬合させるこ
とによって前記他方のサイドクラッチに前記シフト部材
及び油圧クラッチ、前記伝動機構を介して減速逆転出力
を伝達し、前記シフト部材を前記制動ギヤに咬合させ前
記油圧クラッチを入り状態にすることによって、前記制
動ギヤを、前記伝動機構及び他方のサイドクラッチに連
係して他方の走行装置を制動させるように構成してある
点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0006】〔作用〕旋回モード切換機構の動作を説明
すると、一方の走行装置に対しては、前記入力ギヤと一
方のサイドクラッチとが咬合する状態を維持して、正転
通常速度を維持する。他方の走行装置に対しては、他方
のサイドクラッチを前記伝動機構に咬合させることによ
って、前記他方のサイドクラッチに前記シフト部材、及
び、前記シフト部材が咬合する前記入力ギヤ、前記油圧
クラッチ、前記伝動機構を通して減速正転出力を伝達す
る。つまり、伝動上手側の動力を一亘入力ギヤに投入
し、この入力ギヤより前記シフト部材、油圧クラッチ、
前記伝動機構を通してサイドクラッチに入力する方法に
よって、減速正転出力を得ている。これによって、走行
装置は緩旋回を行う。減速逆転出力を得る場合には、逆
転出力ギヤからの動力をシフト部材、油圧クラッチ、前
記伝動機構を通してサイドクラッチに入力する方法によ
って得られるのであり、制動状態を得る為には、前記制
動ギヤを、前記シフト部材、前記伝動機構及び他方のサ
イドクラッチに連係して他方の走行装置を制動させるよ
うに構成してある。
【0007】〔効果〕つまり、直進動力を受ける入力ギ
ヤを介して逆転減速動力を得る方法を採ったので、入力
ギヤを逆転減速動力を作り出す為のギヤとして兼用化す
ることができる。又、変速機構についても、正転減速の
みならず逆転減速動力にも使用できるので、機器構成の
簡素化が達成できたのである。
【0008】請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項
1に係る発明において、前記制動ギヤにおける前記シフ
ト部材との咬合対象部位以外の部分に対して、固定部よ
り制動ギヤに係合して回転を阻止する係合部材を係合さ
せている点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0009】〔作用〕制動状態を得る為に、シフト部材
との咬合対象となる部材としてギヤを採用したので、シ
フト部材とギヤとの係合においては、ギヤの一部がシフ
ト部材と係合すればよく、ギヤの咬合対象部位以外の部
分に対しては固定用の係合部材を作用させることがで
き、係合に係るギヤの歯数を多くできるので、係合部材
のギヤの複数の歯部との各咬合部分の荷重負担を軽減す
ることができる。
【0010】〔効果〕係合部材としては、制動ギヤと同
等の強度を確保する必要はなく、強度面での配慮を少な
くできる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1には、本発明に係る走行伝動
構造を備えた作業車の一例としての自脱型コンバインが
示されている。このコンバインは、左右一対のクローラ
式走行装置1を備えた走行機体2の前部に、刈取部3が
油圧シリンダ4によって駆動昇降可能に連結された構造
となっており、前記走行機体2には、脱穀装置5、穀粒
回収部6、エンジン7、及び、運転部8、などが搭載さ
れるとともに、前記刈取部3には、複数条の引起装置
9、引き起こされた穀稈を刈り取るバリカン型の刈取装
置10、刈取穀稈を脱穀装置4に向けて搬送する供給搬
送装置11、などが装備されている。
【0012】図2に示すように、エンジン7からの動力
は、静油圧式無段変速装置(HST)12にベルト伝達
され、静油圧式無段変速装置12で変速された正転又は
逆転動力がギヤ式変速装置13に伝達されるようになっ
ている。ギヤ式変速装置13は、静油圧式無段変速装置
12からの変速後の動力を3段階に切り換え変速可能な
ギヤシフト式の副変速機構14、副変速機構14からの
変速後の動力を旋回用の動力として更に3段階に切り換
え減速可能な旋回モード切換機構15、左右のクローラ
式走行装置1に対する伝動状態を直進伝動状態と旋回伝
動状態とに切り換え可能な左右サイドクラッチ16,1
6、及び、それらを外囲するミッションケース17、な
どによって構成されている。又、ギヤ式変速装置13に
は、静油圧式無段変速装置12からの変速後の動力を副
変速機構14を通さずに作業用の動力として出力する動
力取出軸18が備えられており、この動力取出軸18に
は、その出力がベルト伝動される刈取部3に対して正転
動力のみを伝達する一方向クラッチ19が装着されてい
る。
【0013】図2及び図3に示すように、サイドクラッ
チ16は、ミッションケース17に支持された操向軸2
0、操向軸20の中央に相対回転自在に外嵌した入力ギ
ヤ21、操向軸20の両端に相対回転自在に外嵌した左
右の操向ギヤ22、入力ギヤ21と左右の操向ギヤ22
の間において操向軸20に相対回転自在かつ相対摺動自
在に外嵌した左右のシフト部材23、及び、左右のシフ
ト部材23を入力ギヤ21に向けて摺動付勢する左右の
スプリング24、などによって構成されている。入力ギ
ヤ21は、副変速機構14の第1出力ギヤ25に噛合さ
れている。左右のシフト部材23には、入力ギヤ21又
は対応する操向ギヤ22に内嵌噛合可能なシフトギヤが
採用されており、各シフト部材23は、入力ギヤ21に
噛合する第1伝動位置と、対応する操向ギヤ22に噛合
する第2伝動位置と、入力ギヤ21と操向ギヤ22のい
ずれにも噛合しない中立位置とにシフト操作されるとと
もに、そのシフト位置にかかわらず、対応するクローラ
式走行装置1に伝動連結された出力ギヤ26との噛合状
態が維持されるようになっている。
【0014】操向軸20には一対の油路20aが形成さ
れている。操向軸20と各シフト部材23の間には、そ
れぞれに連通された油路20aを介して供給される作動
油によって、対応するシフト部材23をスプリング24
の付勢に抗して操向ギヤ22側にシフトさせる油室27
が形成されている。つまり、サイドクラッチ16は、各
油室27に対する作動油の流動状態を切り換えることに
よって左右のシフト部材23がシフト操作される油圧式
に構成されている。
【0015】旋回モード切換機構15は、ミッションケ
ース17に支持された回転軸28に相対回転自在に外嵌
された筒軸29、及び、筒軸29に相対摺動可能な状態
で一体回転するようにスプライン嵌合されたシフト部材
30、などによって構成されている。シフト部材30
は、機械連係された図外の操作レバーの操作で、正転ギ
ヤとして機能する入力ギヤ21に噛合する状態となる減
速正転位置、逆転ギヤとして機能する副変速機構14の
第2出力ギヤ31に噛合する状態となる減速逆転位置、
又は、固定部材32に噛合する状態となる制動位置にシ
フト操作されるようになっている。入力ギヤ21は、副
変速機構14の第1出力ギヤ25と常に咬み合っている
大径ギヤ部21aとシフト部材30と咬合する小径ギヤ
部21bとで構成してある。シフト部材30には、入力
ギヤ21の小径ギヤ部21bに噛合可能な正転ギヤ部3
0aと、第2出力ギヤ31に噛合可能な逆転ギヤ部30
bとを備えたシフトギヤが採用されている。
【0016】固定部材32には、第2出力ギヤ31と同
径で、副変速機構14の出力軸33に相対回転自在に遊
嵌されるとともに、ミッションケース17に回転不能に
噛合固定された固定ギヤが採用されている。つまり、シ
フト部材30を制動位置にシフトさせると、逆転ギヤ部
30bが制動ギヤ32に噛合するようになっている。固
定ギヤを制動ギャと称する。この制動ギヤについては、
図5に示すように、通常の平歯車が使用されており、出
力軸33を支持するミッションケース17のボス部17
A内周面に、そのギヤ32の歯部に係合する複数の歯部
17aを形成してある。この歯部17aを制動ギヤ32
に係合作用する係合部材と称する。ここでは、係合部材
としてミッションケース17のボス部17Aに直接歯部
を形成しているが、内歯式の歯部を形成したリング状の
部材をボス部17Aに嵌め込んでもよい。係合部材17
aの制動ギヤ32に対する係合部位は、制動ギヤ32と
シフト部材23との咬合対象部位以外の部分に対して設
定してあり、シフト部材23と制動ギヤ32との係合部
位がギヤの一〜二歯に限定されるところから、残りの多
数の歯に対して制動力を作用させることができる。尚、
副変速機構14において、第1出力ギヤ25及び第2出
力ギヤ31は出力軸33と一体回転するようにスプライ
ン嵌合されている。
【0017】回転軸28は、その両端に減速ギヤ34が
一体回転するようにスプライン嵌合されており、各減速
ギヤ34がサイドクラッチ16,16の対応する操向ギ
ヤ22,22に噛合するようになっている。回転軸28
と旋回モード切換機構15の筒軸29との間、つまり、
旋回モード切換機構15の伝動下手側には、スプリング
35によって伝動切り方向に付勢されるとともに、回転
軸28に形成された油路28aを介して供給される作動
油によってスプリング35の付勢に抗して伝動入り方向
に操作される油圧式の多板クラッチ36が介装されてい
る。ここに、前記減速ギヤ34と操向ギヤ22とを伝動
機構Aと称する。
【0018】図4に示すように、エンジン7で駆動され
る油圧ポンプ37により圧送される作動油は、操向バル
ブ38を介して左右サイドクラッチ16,16の各油室
27に選択給排されるとともに、各油室27への供給圧
がシーケンスバルブ39によって設定されている。操向
バルブ38には、サイドクラッチ16の各油室27から
作動油を排出する排出状態と、サイドクラッチ16の左
側の油室27に作動油を供給する左供給状態と、サイド
クラッチ16の右側の油室27に作動油を供給する右供
給状態とに切り換え可能な3位置切り換え式のものが採
用されている。シーケンスバルブ39に対する下手側の
油路40には、多板クラッチ36と可変式のリリーフバ
ルブ41が接続されており、リリーフバルブ41の作動
圧を変更することによって供給油圧を調節できるように
なっている。操向バルブ38、シーケンスバルブ39、
及び、リリーフバルブ41は、操向軸20の各油路20
a及び回転軸28の油路28aに接続される油圧ユニッ
ト42に装備されている。
【0019】操向バルブ38は、運転部8に左右揺動自
在に備えた1本の操向レバー43にワイヤ連係されると
ともに、この操向レバー43とリリーフバルブ41とが
所定の融通をもってワイヤ連係されており、操向レバー
43を中立位置Nに操作すると操向バルブ38が排出状
態に切り換えられ、操向レバー43を中立位置Nよりも
左方の第1左操作位置L1に操作すると操向バルブ38
が左供給状態に切り換えられ、操向レバー43を中立位
置Nよりも右方の第1右操作位置R1に操作すると操向
バルブ38が右供給状態に切り換えられるようになって
いる。これらの操作位置においては、リリーフバルブ4
1は、連係融通により操向レバー43の操作による影響
を受けないことから、その作動圧が零あるいはこれに近
い極低圧に維持されるようになっている。そして、操向
レバー43を第1左操作位置L1からそれより左方の第
2左操作位置L2に亘る操作領域で揺動操作すると、操
向バルブ38が操向レバー43の操作位置にかかわらず
左供給状態に維持され、その一方で、操向レバー43が
第2左操作位置L2に近づくほどリリーフバルブ41の
作動圧が高められて供給油圧が上昇するようになってい
る。又逆に、操向レバー43を第1右操作位置R1から
それより右方の第2右操作位置R2に亘る操作領域に揺
動操作すると、操向バルブ38が操向レバー43の操作
位置にかかわらず右供給状態に維持され、その一方で、
操向レバー43が第2右操作位置R2に近づくほどリリ
ーフバルブ41の作動圧が高められて供給油圧が上昇す
るようになっている。
【0020】以上の構成により、操向レバー43を中立
位置Nに操作すると、サイドクラッチ16の各油室27
から作動油が排出されて、左右のシフト部材23が各ス
プリング24の付勢で入力ギヤ21と噛合するようにな
ることから、左右の各クローラ式走行装置1に、旋回モ
ード切換機構15にて減速されない非減速動力(旋回モ
ード切換機構15を経由しない副変速機構14からの動
力)が伝達されるようになる。つまり、左右のクローラ
式走行装置1を等速駆動させる直進状態を現出できるよ
うになっている。
【0021】又、操向レバー43を中立位置Nから第1
左操作位置L1に操作すると、サイドクラッチ16の左
側の油室27に作動油が供給されて、左側のシフト部材
23がスプリング24の付勢に抗して入力ギヤ21から
離間するとともに、その離間に至る昇圧で、シーケンス
バルブ39及びリリーフバルブ41が開弁して、左側の
シフト部材23の操向ギヤ22への噛合を阻止するよう
になることから、左側のクローラ式走行装置1が遊転す
るようになる。つまり、左側のクローラ式走行装置1を
遊転させて右側のクローラ式走行装置1のみを副変速機
構14からの動力で駆動させる左遊転旋回状態を第1左
旋回状態として現出できるようになっている。
【0022】更に、操向レバー43を第1左操作位置L
1から第2左操作位置L2に向けて操作すると、その操
作位置に応じてリリーフバルブ41の作動圧が高めら
れ、それによって、サイドクラッチ16の左側の油室2
7に作動油が更に供給されて、左側のシフト部材23が
スプリング24の付勢に抗して操向ギヤ22に噛合する
とともに、多板クラッチ36が非伝動状態から伝動状態
に切り換え操作されるようになることから、左側のクロ
ーラ式走行装置1に、旋回モード切換機構15にて減速
された減速動力(旋回モード切換機構15を経由した副
変速機構14からの動力)が伝達されるようになる。つ
まり、右側のクローラ式走行装置1に対して左側のクロ
ーラ式走行装置1を強制的に減速させる第2左旋回状態
を現出できるようになっている。
【0023】逆に、操向レバー43を中立位置Nから第
1右操作位置R1に操作すると、サイドクラッチ16の
右側の油室27に作動油が供給されて、右側のシフト部
材23がスプリング24の付勢に抗して入力ギヤ21か
ら離間するとともに、その離間に至る昇圧で、シーケン
スバルブ39及びリリーフバルブ41が開弁して、右側
のシフト部材23の操向ギヤ22への噛合を阻止するよ
うになることから、右側のクローラ式走行装置1が遊転
するようになる。つまり、右側のクローラ式走行装置1
を遊転させて左側のクローラ式走行装置1のみを副変速
機構14からの動力で駆動させる右遊転旋回状態を第1
右旋回状態として現出できるようになっている。
【0024】更に、操向レバー43を第1右操作位置R
1から第2右操作位置R2に向けて操作すると、その操
作位置に応じてリリーフバルブ41の作動圧が高めら
れ、それによって、サイドクラッチ16の右側の油室2
7に作動油が更に供給されて、右側のシフト部材23が
スプリング24の付勢に抗して操向ギヤ22に噛合する
とともに、多板クラッチ36が非伝動状態から伝動状態
に切り換え操作されるようになることから、右側のクロ
ーラ式走行装置1に、旋回モード切換機構15にて減速
された減速動力(旋回モード切換機構15を経由した副
変速機構14からの動力)が伝達されるようになる。つ
まり、左側のクローラ式走行装置1に対して右側のクロ
ーラ式走行装置1を強制的に減速させる第2右旋回状態
を現出できるようになっている。
【0025】左右の第2旋回状態においては、一方のク
ローラ式走行装置1と伝動連結されるようになる旋回モ
ード切換機構15は、前述のように、そのシフト部材3
0の減速正転位置、減速逆転位置、又は、制動位置への
シフト操作に応じて伝動状態が切り換えられるものであ
ることから、シフト部材30を減速正転位置に位置させ
た状態で、操向レバー43を第1左操作位置L1から第
2左操作位置L2に向けて操作すると、右側のクローラ
式走行装置1に対して左側のクローラ式走行装置1を減
速正転駆動させる左ソフト旋回状態を第2左旋回状態と
して現出させることができ、逆に、操向レバー43を第
1右操作位置R1から第2右操作位置R2に向けて操作
すると、左側のクローラ式走行装置1に対して右側のク
ローラ式走行装置1を減速正転駆動させる右ソフト旋回
状態を第2右旋回状態として現出させることができるよ
うになっている。
【0026】又、シフト部材30を減速逆転位置に位置
させた状態で、操向レバー43を第1左操作位置L1か
ら第2左操作位置L2に向けて操作すると、右側のクロ
ーラ式走行装置1に対して左側のクローラ式走行装置1
を減速逆転駆動させる左スピン旋回状態を第2左旋回状
態として現出させることができ、逆に、操向レバー43
を第1右操作位置R1から第2右操作位置R2に向けて
操作すると、左側のクローラ式走行装置1に対して右側
のクローラ式走行装置1を減速逆転駆動させる右スピン
旋回状態を第2右旋回状態として現出させることができ
るようになっている。
【0027】更に、シフト部材30を制動位置に位置さ
せた状態で、操向レバー43を第1左操作位置L1から
第2左操作位置L2に向けて操作すると、左側のクロー
ラ式走行装置1に対してのみ制動作用を施す左制動旋回
状態を第2左旋回状態として現出させることができ、逆
に、操向レバー43を第1右操作位置R1から第2右操
作位置R2に向けて操作すると、右側のクローラ式走行
装置1に対してのみ制動作用を施す右制動旋回状態を第
2右旋回状態として現出させることができるようになっ
ている。
【0028】その上、左右の第2旋回状態においては、
操向レバー43が左右の第2操作位置L2,R2側に操
作されるほど、供給油圧が上昇して多板クラッチ36の
伝動率が上昇するようになることから、操向レバー43
の操作位置を、第1左操作位置L1から第2左操作位置
L2に亘る操作領域、又は、第1右操作位置R1から第
2右操作位置R2に亘る操作領域で変更することによっ
て、第2旋回状態での旋回半径を調節できるようになっ
ている。
【0029】つまり、旋回モード切換機構15を、単一
のシフト部材30の噛合状態を変更するシフト操作で、
サイドクラッチ16に対する伝動状態を減速正転状態と
減速逆転状態と制動状態とに切り換える噛合式に構成
し、かつ、サイドクラッチ16を、左右のシフト部材3
0の噛合状態を変更するシフト操作で、走行状態を直進
状態と第1旋回状態と第2旋回状態とに切り換える噛合
式に構成するとともに、旋回モード切換機構15の伝動
下手側に伝動調節可能な単一の多板クラッチ36を配備
するだけの簡単な構成でありながら、直進状態、遊転旋
回状態、ソフト旋回状態、スピン旋回状態、及び、制動
旋回状態の各走行状態を好適に切り換え現出できるよう
になっている。
【0030】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 サイドクラッチ16としては、左右のシフト部材2
3の入力ギヤ21及び左右の操向ギヤ22に対する噛合
を、それぞれに形成した噛合爪で行う爪噛合式に構成さ
れたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】走行伝動構造を示す構成図
【図3】旋回モード切換機構を示す縦断面図
【図4】油圧操作系を示す構成図
【図5】制動ギヤを示す縦断面図
【符号の説明】
1 走行装置 14 副変速装置 15 旋回モード切換機構 16 サイドクラッチ 17a 係合部材 21 入力ギヤ 30 シフト部材 31 第2出力ギヤ 32 制動ギヤ 36 油圧クラッチ A 伝動機構

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の走行装置を直進状態と旋回状態と
    に切換可能に構成するとともに、前記走行装置の一方
    を、減速正転状態と減速逆転状態と制動状態とに切り換
    えて旋回状態を得ることのできる旋回モード切換機構を
    設け、 前記旋回モード切換機構を、正転動力を出力する第1出
    力ギヤと常時咬合する入力ギヤを設けるともに、この入
    力ギヤと左右走行装置に対するサイドクラッチとを同一
    軸に設けて両者を咬合離脱可能に構成し、前記入力ギ
    ヤ、副変速機構の逆転出力を出す第2出力ギヤ、及び、
    制動状態を現出する制動ギヤの3つのギヤを選択して咬
    合可能なシフト部材と、シフト部材で受けた動力を左右
    サイドクラッチに油圧クラッチを介して伝動する伝動機
    構とを設け、 入力ギヤとサイドクラッチとを咬合させて直接走行装置
    に駆動力を供給する第1状態と、前記シフト部材から油
    圧クラッチ及び伝動機構を介してサイドクラッチより走
    行装置に駆動力を供給する第2状態とに切換可能に構成
    し、 前記入力ギヤと一方のサイドクラッチとが咬合する状態
    を維持しながら、他方のサイドクラッチを前記伝動機構
    に咬合させることによって、前記他方のサイドクラッチ
    に前記シフト部材、及び、前記シフト部材が咬合する前
    記入力ギヤ、前記油圧クラッチ、前記伝動機構を通して
    減速正転出力を伝達するとともに、前記シフト部材を前
    記第2出力ギヤに咬合させることによって前記他方のサ
    イドクラッチに前記シフト部材及び油圧クラッチ、前記
    伝動機構を介して減速逆転出力を伝達し、前記シフト部
    材を前記制動ギヤに咬合させ前記油圧クラッチを入り状
    態にすることによって、前記制動ギヤを、前記伝動機構
    及び他方のサイドクラッチに連係して他方の走行装置を
    制動させるように構成してある作業車の走行伝動構造。
  2. 【請求項2】 前記制動ギヤにおける前記シフト部材と
    の咬合対象部位以外の部分に対して、固定部より制動ギ
    ヤに係合して回転を阻止する係合部材を係合させている
    請求項1記載の作業車の走行伝動構造。
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