JPH0660147B2 - 新規ベンゾニトリル誘導体 - Google Patents

新規ベンゾニトリル誘導体

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JPH0660147B2
JPH0660147B2 JP1130595A JP13059589A JPH0660147B2 JP H0660147 B2 JPH0660147 B2 JP H0660147B2 JP 1130595 A JP1130595 A JP 1130595A JP 13059589 A JP13059589 A JP 13059589A JP H0660147 B2 JPH0660147 B2 JP H0660147B2
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Japan
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carbon atoms
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compound
hydrogen atom
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JP1130595A
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裕朗 田口
健夫 勝島
正和 伴
満 高橋
清孝 篠田
昭彦 渡辺
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は優れた抗アレルギー剤として有用な新規ベンゾ
ニトリル誘導体に関する。
(従来の技術) 従来より各種アレルギー症状の予防、治療剤の研究や開
発が行われており、多くの化合物が報告されている。抗
アレルギー作用を有するアミド化合物としては、例えば
ザ・ジャーナル・オブ・アレルギー・アンド・クリニカ
ル・イムノロジー(The Journal of Allergy and Clinic
al Immunology)、57巻(No.5),396頁(1976年)にト
ラニラスト[N−(3,4−ジメトキシシンナモイル)ア
ントラニル酸]が、またエージェンツ・アンド・アクシ
ョンズ(Agents and Actions)、1巻,235頁(1975年)
にロドキサマイドエチル[N,N′−(2−クロロ−5−
シアノ−m−フェニレン)ジオキサミン酸ジエチルエス
テル]が記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) 従来の抗アレルギー剤は各種アレルギー症状、特に気管
支喘息の治療に十分な効果を示しているとは言い難い。
(問題を解決するための手段) 本発明者らはアレルギー症状に対して優れた抗アレルギ
ー作用を示す薬物を得るべく種々の化合物を合成し、そ
の薬理作用を検討した結果、特定のアミド化合物が抗ア
レルギー活性に優れていることを知り、本発明を完成す
るに至った。
すなわち本発明の化合物は式(I): 式(I): [式中、R1は水素原子,炭素数1−6個の低級アルキ
ル基,炭素数2−10個のアシル基,-COCH2OR4(R4は炭
素数1−6個の低級アルキル基,炭素数2−10個のアシ
ル基またはフェニル基)で示される基またはフェニル
基;R2は水素原子,炭素数1−6個の低級アルキル
基,炭素数2−10個のアシル基またはフェニル基;R3
は水素原子またはハロゲン原子(但しR1とR2は同時に
同じ基を示すことはない。)〕で示される新規ベンゾニ
トリル誘導体である。
本発明の式(I)の化合物において、R1における炭素
数1−6個の低級アルキル基としてはメチル基,エチル
基,n−プロピル基,n−ブチル基,n−ペンチル基,
n−ヘキシル基およびそれらの異性体があり、好ましく
はメチル基およびエチル基が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物において、R1における炭素
数2−10個のアシル基としてはアセチル基,プロピオニ
ル基,ブチリル基、イソブチリル基,バレリル基,イソ
バレリル基,ピバロイル基,ヘキサノイル基,ヘプタノ
イル基,オクタノイル基,ノナノイル基,デカノイル
基,シクロペンチルカルボニル基,シクロヘキシルカル
ボニル基、オキサロイル基、マロニル基、スクシニル
基,ベンゾイル基および置換ベンゾイル基などがあり、
好ましくはアセチル基,プロピオニル基,ブチリル基,
イソブチリル基およびベンゾイル基などが挙げられる。
本発明の式(I)の化合物において、R2における炭素
数1−6個の低級アルキル基としてはメチル基,エチル
基,n−プロピル基,n−ブチル基,n−ペンチル基、
n−ヘキシル基およびそれらの異性体があり、好ましく
はメチル基およびエチル基が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物において、R2における炭素
数2−10個のアシル基としてはアセチル基,プロピオニ
ル基,ブチリル基,イソブチリル基,バレリル基,イソ
バレリル基,ピバロイル基,ヘキサノイル基,ヘプタノ
イル基,オクタノイル基,ノナノイル基,デカノイル
基,シクロペンチルカルボニル基,シクロヘキシルカル
ボニル基、オキサロイル基、マロニル基、スクシニル
基,ベンゾイル基および置換ベンゾイル基などがあり、
好ましくはアセチル基,プロピオニル基,ブチリル基,
イソブチリル基およびベンゾイル基などが挙げられる。
本発明の式(I)の化合物において、R3におけるハロ
ゲン原子としてはフッ素原子,塩素原子,臭素原子およ
びヨウ素原子があり、好ましくは塩素原子が挙げられ
る。
本発明の式(I)の化合物において、R4における炭素
数1−6個の低級アルキル基としてはメチル基,エチル
基,n−プロピル基,n−ブチル基,n−ペンチル基,
n−ヘキシル基およびそれらの異性体があり、好ましく
はメチル基およびエチル基が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物において、R4における炭素
数2−10個のアシル基としてはアセチル基,プロピオニ
ル基,ブチリル基,イソブチリル基,バレリル基,イソ
バレリル基,ピバロイル基,ヘキサノイル基,ヘプタノ
イル基,オクタノイル基,ノナノイル基,デカノイル
基,シクロペンチルカルボニル基,シクロヘキシカルボ
ニル基、オキサロイル基、マロニル基、スクシニル基,
ベンゾイル基および置換ベンゾイル基などがあり、好ま
しくはアセチル基,プロピオニル基,ブチリル基,イソ
ブチリル基およびベンゾイル基などが挙げられる。
本発明の式(I)でしめされる化合物は式(II): [式中、R1′は水素原子,炭素数1−6個の低級アル
キル基,炭素数2−10個のアシル基またはフェニル基;
3は水素原子またはハロゲン原子]で示されるアミノ
化合物(II)と式(III): [式中、R5は炭素数1−6個の低級アルキル基,炭素
数2−10個のアシル基,-COCH2OR4(R4は炭素数1−6
個の低級アルキル基,炭素数2−10個のアシル基または
フェニル基)で示される基またはフェニル基]で示され
る酸塩化物とを等モル反応させることにより製造され
る。
反応はピリジン,クロロホルム,ジクロロメタン,ジエ
チルエーテル,N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒
中、ピリジン,トリエチルアミンなどの塩基の存在下で
実施される。反応は外部からの熱の適用なしに起きる
が、反応の完結を確実なものにするために加熱してもよ
い。
反応はSchotten Baumann法の様にアルカリ水溶液存在下
でも実施される。特許請求範囲に示した本発明の式
(I)で示される化合物の内、R1が炭素数1−6個の
低級アルキル基,炭素数2−10個のアシル基,-COCH2OR
4(R4は炭素数1−6個の低級アルキル基,炭素数2−
10個のアシル基またはフェニル基)で示される基または
フェニル基およびR2が水素原子で示される化合物は、
1′が水素原子である化合物(II)のR1′における水素
原子を常法により、例えばトリメチルシリル基,テトラ
ヒドロピラニル基などの保護基と交換した後、酸塩化物
(III)と反応させ、その後、脱保護して製造することが
できる。化合物(II)のR1′の水素原子をトリメチルシ
リル基,テトラヒドロピラニル基などの保護基で保護し
た化合物と酸塩化物(III)の反応はピリジン,クロロホ
ルム,ジクロロメタン,ジエチルエーテル,N,N−ジメ
チルホルムアミドなどの溶媒中、ピリジン,トリエチル
アミンなどの塩基の存在下で実施される。反応は外部か
らの熱の適用なしに起きるが、反応の完結を確実なもの
にするために加熱してもよい。
反応はSchotten Baumann法の様にアルカリ水溶液存在下
でも実施される。
本発明の式(I)で示される化合物中、R1が水素原子
およびR2が炭素数1−6個の低級アルキル基またはフ
ェニル基である化合物は、本発明の式(I)の化合物の
内、R1が炭素数2−10個のアシル基およびR2が炭素数
1−6個の低級アルキル基またはフェニル基で示される
化合物のエステル基を加水分解することによっても製造
される。
本発明の式(I)で示される化合物中、R1が水素原子
およびR2が炭素数1−6個の低級アルキル基またはフ
ェニル基である化合物は、R1′が水素原子である化合
物(II)1モルと式(IV): [式中、R6は炭素数1−6個の低級アルキル基および
フェニル基]で示される酸塩化物2モルと反応させた
後、エステル部分を加水分解することによっても製造で
きる。
1′が水素原子である化合物(II)と酸塩化物(IV)の反
応はピリジン,クロロホルム,ジクロロメタン,ジエチ
ルエーテル,N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒
中、ピリジン,トリエチルアミンなどの塩基の存在下で
実施される。反応は外部からの熱の適用なしに起きる
が、反応の完結を確実なものにするために加熱してもよ
い。
反応はSchotten Baumann法の様にアルカリ水溶液存在下
でも実施される。
本発明の式(I)の化合物の内、R1が水素原子である
化合物は式(V): R7Cl (V) [式中、R7は炭素数2−10個のアシル基]で示される
酸塩化物または式(VI): R7 2O (VI) [式中、R7は炭素数2−10個のアシル基]で示される
酸無水物と反応させることにより、該水素原子を炭素数
2−10個のアシル基に変換することができる。
本発明の式(I)の化合物の内、R1が水素原子である
化合物と酸塩化物(V)の反応はピリジン,クロロホル
ム,ジクロロメタン,ジエチルエーテル,N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどの溶媒中、ピリジン,トリエチルア
ミンなどの塩基の存在下で実施される。反応は外部から
の熱の適用なしに起きるが、反応の完結を確実なものに
するために加熱してもよい。
反応はSchotten Baumann法の様にアルカリ水溶液存在下
でも実施される。
本発明の式(I)の化合物の内、R1が水素原子である
化合物と酸無水物(VI)の反応はピリジン,クロロホルム
などの溶媒中または無溶媒でピリジン,トリエチルアミ
ンなどの塩基,硫酸などの酸または塩化亜鉛などの触媒
の存在下で行われる。
反応は外部からの熱の適用なしに起きるが、反応の完結
を確実なものにするために加熱してもよい。
本発明の式(I)の化合物の内、R1が水素原子である
化合物は式(VII): [式中、R4は炭素数1−6個の低級アルキル基,炭素
数2−10個のアシル基およびフェニル基]で示される酸
塩化物と反応させることにより、該水素原子を-COCH2OR
4で示される基に変換することができる。
本発明の式(I)の化合物の内、R1が水素原子である
化合物と酸塩化物(VII)の反応はピリジン,クロロホル
ム,ジクロロメタン,ジエチルエーテル,N,N−ジメチ
ルホルムアミドなどの溶媒中、ピリジン,トリエチルア
ミンなどの塩基の存在下で実施される。反応は外部から
の熱の適用なしに起きるが、反応の完結を確実なものに
するために加熱してもよい。
反応はSchotten Baumann法の様にアルカリ水溶液存在下
でも実施される。
本発明の式(I)の化合物中、R1が-COCH2OR2と同じ基
を示す化合物は、R1′が水素原子である化合物 (II)と式(VII): [式中、R4は炭素数1−6個の低級アルキル基,炭素
数2−10個のアシル基およびフェニル基]で示される酸
塩化物(VII)2モルとを反応させることによっても製造
される。
反応はピリジン,クロロホルム,ジクロロメタン,ジエ
チルエーテル,N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒
中、ピリジン,トリエチルアミンなどの塩基の存在下で
実施される。反応は外部からの熱の適用なしに起きる
が、反応の完結を確実なものにするために加熱してもよ
い。
反応はSchotten Baumann法の様にアルカリ水溶液存在下
でも実施される。
化合物例: 3−(アセトキシアセチルアミノ)−4−クロロ−5−
(メトキシアセチルアミノ)ベンゾニトリル 4−クロロ−3−(ヒドロキシアセチルアミノ)−5−
(メトキシアセチルアミノ)ベンゾニトリル 3−(アセトキシアセチルアミノ)−4−クロロ−5−
(フェノキシアセチルアミノ)ベンゾニトリル 3−(アセトキシアセチルアミノ)−4−クロロ−5−
(ヒドロキシアセチルアミノ)ベンゾニトリル 4−クロロ−3−(イソブチリルオキシアセチルアミ
ノ)−5−(メトキシアセチルアミノ)ベンゾニトリル 3−(アセトキシアセチルアミノ)−5−{(アセトキ
シアセトキシ)アセチルアミノ}−4−クロロベンゾニ
トリル (発明の効果) 本発明の化合物は即時型アレルギー反応を強力に抑制す
る作用を有するので、即時型アレルギーに分類される気
管支喘息、じん麻疹、アレルギー性鼻炎などの予防およ
び治療に対して有用である。
本発明化合物の抗アレルギー作用は以下に述べた試験例
により確認された。
試験例 抗卵白アルブミンラット血清をWistar系ラット(雄、体
重約200g)の背部正中線の両側に各々0.1ml宛、2点ず
つ計4点に皮内注射して受動的に感作した。48時間後、
卵白アルブミンおよびエバンスブルー混液1mlを尾静脈
より投与してPCA(受動皮膚アナフィラキシー)反応を
惹起した。30分後、青染部を切取り、漏出色素量をKata
yamaらの方法[Microbiol.Immunol.,22巻,89頁(197
8)]に従い測定した。PCA反応惹起30分前に被検化合物
を3匹のラットに30mg/kgずつ経口投与した。第1表に
本発明のPCA反応抑制率を示す。
本発明の化合物は、経口、非経口または吸引により投与
されるが、経口投与が好ましい。また、使用に際しては
通常の医薬担体を用いて常法により各種製剤形に調製さ
れる。例えば、経口投与用には錠剤,カプセル剤,顆粒
剤,シロップ剤,粉剤などが挙げられる。非経口投与用
には静脈内注射のための水溶液,筋肉内注射のための油
状懸濁液などが挙げられる。
また、エアゾルスプレー,あるいは乾燥粉末の形で本発
明の化合物と肺および気管支などが直接接触できるよう
にする吸引器によって投与することもできる。
本発明の化合物の1日当たりの全投与量は2-2000mgであ
る。
(実施例) 次に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 3−(アセトキシアセチルアミノ)−4−クロロ−5−
(メトキシアセチルアミノ)ベンゾニトリルの製造: (a)3−(アセトキシアセチルアミノ)−5−アミノ−
4−クロロベンゾニトリル2.7gをピリジン50mlに溶か
し、室温で塩化メトキシアセチル1.0mlを滴下した。室
温で2時間攪拌した後、溶媒を留去し、得られた油状物
に水を加え固化させた。固体を濾別し、水洗、乾燥の
後、エタノールで再結晶し、次の物理的性質を有する表
記化合物2.1gを得た。
融点:159-160℃ IR(KBr):ν=3370,2240,1750,1705,1585,1520,1440,12
50,1120,1040,865cm-1 NMR(DMSO-d6):δ=9.85(1H,br.s),9.64(1H,br.s),8.12
(1H,d),7.97(1H,d),4.75(2H,s),4.08(2H,s),3.43(3H,
s),2.13(3H,s) 元素分析値 計算値:C,49.50;H,4.15;N,12.37;Cl,10.44(%) 実測値:C,49.30;H,4.12;N,12.33;Cl,10.44(%) (b)3−アミノ−4−クロロ−5−(メトキシアセチル
アミノ)ベンゾニトリル2.3gをピリジン50mlに溶か
し、室温で塩化アセトキシアセチル1.2mlを滴下した。
室温で2時間攪拌した後、溶媒を留去し、得られた固体
を水洗し、乾燥の後、エタノールで再結晶して、(a)項
に示した物理的性質を有する表記化合物2.1gを得た。
実施例2 4−クロロ−3−(ヒドロキシアセチルアミノ)−5−
(メトキシアセチルアミノ)ベンゾニトリルの製造: (a)実施例1で製造した3−(アセトキシアセチルアミ
ノ)−4−クロロ−5−(メトキシアセチルアミノ)ベ
ンゾニトリル0.4gをメタノール20mlに溶かし、28%ア
ンモニア水2mlを加えた。室温で1時間攪拌し、溶媒を
留去した。得られた固体を水で洗浄し、乾燥の後、エタ
ノールで再結晶して、次の物理的性質を有する表記化合
物0.3gを得た。
融点:160℃から徐々に分解 IR(KBr):ν=3400,2250,1690,1590,1510,1410,1305,12
50,1210,1130,1085,995cm-1 NMR(DMSO-d6):δ=9.48(2H,br.s),8.30(1H,s),8.03(1
H,d),6.10(1H,br.s)4.06(4H,s),3.42(3H,s) 元素分析値 計算値:C,48.42;H,4.06;N,14.12(%) 実測値:C,48.18;H,4.08;N,14.02(%) (b)3−アミノ−4−クロロ−5−(ヒドロキシアセチ
ルアミノ)ベンゾニトリル2.3gをピリジン80mlに溶か
し、室温で塩化メトキシアセチル2.0mlを滴下した。室
温で2時間攪拌した後、溶媒を留去し、得られた固体を
水で洗浄した。この固体をメタノール100mlに溶かし、2
8%アンモニア水10mlを加え室温で1時間攪拌した。溶
媒を留去し、得られた固体を水、次いで、ジエチルエー
テルで洗浄した。乾燥の後、エタノールで再結晶して、
(a)項に示した物理的性質を有する表記化合物2.6gを得
た。
実施例3 3−(アセトキシアセチルアミノ)−4−クロロ−5−
(フェノキシアセチルアミノ)ベンゾニトリルの製造: 3−(アセトキシアセチルアミノ)−5−アミノ−4−
クロロベンゾニトリル2.7gをピリジン50mlに溶かし、
室温で塩化フェノキシアセチル1.5mlを滴下した。室温
で2時間攪拌した後、溶媒を留去し、得られた油状物に
水を加え、固化させた。固体を水で洗浄し、乾燥の後、
エタノールで再結晶して、次の物理的性質を有する表記
化合物3.1gを得た。
融点:212-213℃ IR(KBr):ν=3410,2250,1755,1720,1590,1515,1450,13
05,1245,1220,1085,1060,910,875,845,765cm-1 NMR(DMSO-d6):δ=9.96(1H,br.s),8.09(1H,d),7.99(1
H,d),7.52-6.82(5H),4.80(2H,s),4.76(2H,s),2.12(3H,
s) 元素分析値 計算値:C,56.80;H,4.01;N,10.46;Cl,8.82(%) 実測値:C,56.73;H,4.08;N,10.47;Cl,8.91(%) 実施例4 3−(アセトキシアセチルアミノ)−4−クロロ−5−
(ヒドロキシアセチルアミノ)ベンゾニトリルの製造: (a)3−アミノ−4−クロロ−5−(トリメチルシロキ
シアセチルアミノ)ベンゾニトリルの製造: 3−アミノ−4−クロロ−5−(ヒドロキシアセチルア
ミノ)ベンゾニトリル2.3gを無水テトラヒドロフラン1
00mlに溶かし、トリエチルアミン 2.8mlを加えた。こ
の溶液に窒素気流下、室温で塩化トリメチルシリル2.5m
lを加え、20時間攪拌した。反応後、溶媒を留去し、得
られた固体を水で洗浄し、乾燥の後、酢酸エチル/n−
ヘキサンの混合溶媒で再結晶して、次の物理的性質を有
する表記化合物2.0gを得た。
融点:132-133℃ IR(KBr):ν=3400,3380,3350,2960,2225,1710,1625,15
75,1535,1430,1310,1255,1110,1095,870,855,845cm-1 NMR(DMSO-d6):δ=9.22(1H,br.s),7.68(1H,d),6.90(1
H,d),5.97(2H,br.s),4.19(2H,s),0.20(9H,s) (b)上記(a)項において製造した3−アミノ−4−クロロ
−5−(トリメチルシロキシアセチルアミノ)ベンゾニ
トリル1.5gをジクロロメタン100mlに溶かし、トリエチ
ルアミン0.8mlを加え、室温で塩化アセトキシアセチル
0.5mlを滴下した。室温で2時間攪拌した後、溶媒を留
去した。得られた半固体状物質を少量のメタノールに溶
かし、水10mlと1N塩酸1mlを加え、室温で5分間攪拌
した。析出した固体を濾取し、水、エタノール、次いで
ジエチルエーテルで洗浄したところ、次の物理的性質を
有する表記化合物0.6gが得られた。
融点:213-216℃ IR(KBr):ν=3500,3380,2240,1750,1710,1580,1510,14
35,1295,1245,1085,1050,900cm-1 NMR(DMSO-d6):δ=9.97(1H,br.s),9.52(1H,br.s),8.29
(1H,d),7.90(1H,d),6.16(1H,t),4.74(2H,s),4.04(2H,
d),2.13(3H,s) 元素分析値 計算値:C,47.94;H,3.71;N,12.90;Cl,10.88(%) 実測値:C,47.74;H,3.77;N,12.98;Cl,10.90(%) 実施例5 4−クロロ−3−(イソブチリルオキシアセチルアミ
ノ)−5−(メトキシアセチルアミノ)ベンゾニトリル
の製造: 実施例2で製造した4−クロロ−3−(ヒドロキシアセ
チルアミノ)−5−(メトキシアセチルアミノ)ベンゾ
ニトリル0.9gをピリジン20mlに溶かし、室温で塩化イ
ソブチリル0.35mlを滴下した。室温で2時間攪拌した
後、溶媒を留去した。得られた固体を水、次いでジエチ
ルエーテルで洗浄した。乾燥の後、エタノールで再結晶
して、次の物理的性質を有する表記化合物0.8gを得
た。
融点:119-120℃ IR(KBr):ν=3390,3300,3110,2990,2955,2245,1755,17
20,1690,1585,1520,1440,1295,1255,1195,1255,1210,10
55,920,865cm-1 NMR(DMSO-d6):δ=9.19(2H,br.s),8.09(1H,d),7.99(1
H,d),4.75(2H,s),4.06(2H,s),3.90(3H,s),2.60(1H,q),
1.14(6H,d) 元素分析値 計算値:C,52.25;H,4.93;N,11.43;Cl,9.64(%) 実測値:C,52.33;H,4.87;N,11.44;Cl,9.58(%) 実施例6 3−(アセトキシアセチルアミノ)−5−{(アセトキ
シアセトキシ)アセチルアミノ}−4−クロロベンゾニ
トリルの製造: (a)3−アミノ−4−クロロ−5−(ヒドロキシアセチ
ルアミノ)ベンゾニトリル2.3gをクロロホルム100mlに
溶かし、トリエチルアミン3.1mlを加えた。この溶液に
室温で塩化アセトキシアセチル2.4mlを滴下し、5時間
攪拌した。溶媒を留去し、得られた固体を水、次いでジ
エチルエーテルで洗浄した。乾燥の後、エタノールで再
結晶して、次の物理的性質を有する表記化合物3.0gを
得た。
融点:154-157℃ IR(KBr):ν=3420,2240,1755,1690,1580,1515,1430,13
75,1240,1215,1185,1090,1055,875,845cm-1 NMR(DMSO-d6):δ=9.98(2H,br.s),7.97(2H,s),4.85(2
H,s),4.77(2H,s),4.74(2H,s),2.13(3H,s),2.11(3H,s) 元素分析値 計算値:C,47.96;H,3.79;N,9.87(%) 実測値:C,47.75;H,3.77;N,9.90(%) (b)実施例4で製造した3−(アセトキシアセチルアミ
ノ)−4−クロロ−5−(ヒドロキシアセチルアミノ)
ベンゾニトリル0.33gをピリジン20mlに溶かし、室温で
塩化アセトキシアセチル0.1mlを滴下した。室温で2時
間攪拌した後、溶媒を留去した。得られた固体を水、次
いでジエチルエーテルで洗浄した。乾燥の後、エタノー
ルで再結晶して、上記(a)項に示した物理的性質を有す
る表記化合物0.3gを得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠田 清孝 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社医薬研究所内 (72)発明者 渡辺 昭彦 滋賀県大津市堅田2丁目1番1号 東洋紡 績株式会社医薬研究所内 審査官 西川 和子 (56)参考文献 特開 平1−121256(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): 〔式中、R1は水素原子、炭素数1−6個の低級アルキ
    ル基、炭素数2−10個のアシル基、-COCH2OR4(R4
    炭素数1−6個の低級アルキル基、炭素数2−10個の
    アシル基またはフェニル基)で示される基またはフェニ
    ル基;R2は水素原子、炭素数1−6個の低級アルキル
    基、炭素数2−10個のアシル基またはフェニル基;R
    3は水素原子またはハロゲン原子(但しR1とR2は同時
    に同じ基を示すことはない。)〕で示される新規ベンゾ
    ニトリル誘導体。
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