JPH065920A - 発光素子 - Google Patents
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Abstract
p側電極のオーム性接触を実現することにより、動作に
必要な印加電圧の低減を図るとともに、素子特性の向上
を図る。 【構成】 n型ZnSe層2とp型ZnSe層3とから
成るpn接合を有するZnSe系発光素子において、p
型ZnSe層3上にp型ZnTe層4を設け、このp型
ZnTe層4上にp側電極としてのAu電極5を設け
る。
Description
に、ZnSe(セレン化亜鉛)系の材料を用いた発光素
子に適用して好適なものである。
光素子を実現する試みが活発に行われており、これまで
に様々な報告がなされている。
eと金属との接触界面には1eV以上の高さのポテンシ
ャル障壁が存在する。一方、これまでに実現されている
p型ZnSe中のキャリア濃度は最大でも1×1018c
m-3程度である。このため、ZnSe系の材料を用いた
発光素子においては、p型ZnSe層に対するp側電極
のオーム性接触を得ることは本質的に難しい。この結
果、発光素子の動作に必要な印加電圧が高くなり、ま
た、p側電極とp型ZnSe層との接触界面での電力損
失による熱の発生により素子特性の劣化が生じるなどの
問題があった。
を用いてp側電極を形成したZnSe系注入型II−V
I族半導体レーザー(Appl. Phys. Lett. 59, 1272(199
1))が提案されているが、この半導体レーザーにおいて
も、p型ZnSe層に対するp側電極の良好なオーム性
接触は得られておらず、レーザー発振に必要な印加電圧
は〜20Vと高い。
層を用いた発光素子において、p側電極のオーム性接触
を実現することにより、動作に必要な印加電圧の低減を
図ることができるとともに、p側電極の接触界面での熱
の発生の防止により素子特性の向上を図ることができる
発光素子を提供することにある。
れまでに実現されているp型ZnSe中のキャリア濃度
は最大でも1×1018cm-3程度であるのに対して、p
型ZnTe(テルル化亜鉛)中のキャリア濃度は、As
(ヒ素)、P(リン)、N(窒素)、Sb(アンチモ
ン)などのV族元素のドーパントを用いることにより、
1019cm-3程度の値を容易に得ることが可能である。
また、p型ZnTeと金属との接触界面のポテンシャル
障壁の高さは約0.5eVである。このため、p型Zn
Teに対しては、Auなどの金属を用いて、容易にオー
ム性接触を実現することが可能である。
たものである。
の発明の第一の発明は、p型ZnSe層(3)を用いた
発光素子において、p型ZnSe層(3)上にp型Zn
Te層(4)が設けられ、p型ZnTe層(4)上に金
属から成るp側電極(5)が設けられているものであ
る。
いて、p型ZnSe層(3)とp型ZnTe層(4)と
の間にp型ZnSeTe系混晶層(7)が設けられてい
るものである。
いて、p型ZnSe層(3)とp型ZnTe層(4)と
の間にp型ZnTeから成る量子井戸層及びp型ZnS
eから成る障壁層を有する多重量子井戸層(11)が設
けられ、それぞれの量子井戸層の厚さはそれぞれの量子
井戸層の量子準位がp型ZnSe層(3)及びp型Zn
Te層(4)の価電子帯の頂上のエネルギーとほぼ等し
くなるように設定されているものである。
ば、p型ZnTe層(4)上に金属から成るp側電極
(5)が設けられているので、p側電極(5)のオーム
性接触を実現することができる。これによって、発光素
子の動作に必要な印加電圧の低減を図ることができると
ともに、p側電極(5)の接触界面での電力損失による
熱の発生を防止することができることにより素子特性の
向上を図ることができる。
れば、p型ZnSe層(3)とp型ZnTe層(4)と
の間にp型ZnSeTe系混晶層(7)が設けられてい
ることにより、p型ZnSe層(3)とp型ZnTe層
(4)との接合における価電子帯の不連続によるポテン
シャル障壁の高さの実効的な低減を図ることができ、こ
れによって発光素子の動作に必要な印加電圧のより一層
の低減を図ることができる。
れば、p側電極(5)から注入される正孔は、多重量子
井戸層(11)のそれぞれの量子井戸層の量子準位を介
してトンネル効果によりp型ZnTe層(4)からp型
ZnSe層(3)に流れることができるので、p型Zn
Se層(3)とp型ZnTe層(4)との接合における
価電子帯の不連続によるポテンシャル障壁を実効的にな
くすことができ、これによって発光素子の動作に必要な
印加電圧の大幅な低減を図ることができる。
しながら説明する。なお、実施例の全図において、同一
または対応する部分には同一の符号を付す。
e系発光ダイオードを示す。
ZnSe系発光ダイオードにおいては、例えばSi(シ
リコン)ドープのn型GaAs基板1上に例えばGa
(ガリウム)ドープのn型ZnSe層2及び例えばNド
ープのp型ZnSe層3が順次積層され、これらのn型
ZnSe層2及びp型ZnSe層3によりpn接合が形
成されている。このp型ZnSe層3上にはコンタクト
層としてのp型ZnTe層4が積層され、このp型Zn
Te層4上にp側電極としてのAu電極5が設けられて
いる。また、n型GaAs基板1の裏面には、n側電極
としてのIn(インジウム)電極6が設けられている。
えば350μm、キャリア濃度は例えばn=1×1018
cm-3、n型ZnSe層2の厚さは例えば1.5μm、
キャリア濃度は例えばn=(1〜5)×1017cm-3、
p型ZnSe層3の厚さは例えば1μm、キャリア濃度
は例えばNA −ND =(2〜5)×1017cm-3、p型
ZnTe層4の厚さは例えば20nm、キャリア濃度は
例えばNA −ND 〜1019cm-3である。ただし、NA
はアクセプタ濃度、ND はドナー濃度である。また、A
u電極5の直径は例えば1mmである。
てNA −ND 〜1019cm-3のキャリア濃度を実現する
ことができることは、GaAs基板上にエピタキシャル
成長させた厚さ1〜2μmのNドープZnTe層に対し
て行った容量−電圧特性の測定により確認している。
よるZnSe系発光ダイオードを製造するには、n型G
aAs基板1上に例えば分子線エピタキシー(MBE)
法によりn型ZnSe層2、p型ZnSe層3及びp型
ZnTe層4を順次エピタキシャル成長させた後、p型
ZnTe層4上にAu電極5を形成するとともに、n型
GaAs基板1の裏面にIn電極6を形成すればよい。
ここで、p型ZnSe層3及びp型ZnTe層4へのN
のドーピングは、例えば電子サイクロトロン共鳴(EC
R)プラズマガンを用いて行う。
1Å)とZnSeの格子定数(5.667Å)との間に
は約8%の差があるため、p型ZnSe層3上にp型Z
nTe層4を弾性的に歪んだ状態で成長させるために
は、このp型ZnTe層4の厚さをその臨界膜厚、すな
わち3nm程度以下の厚さにする必要があるが、p側電
極としてのAu電極5との接触を考えると、このp型Z
nTe層4はより厚くするのが望ましい。このようにp
型ZnTe層4の厚さを臨界膜厚以上に厚くするとこの
p型ZnTe層4内に転位が導入されるが、このp型Z
nTe層4はp側電極としてのAu電極5との良好なオ
ーム性接触を得るためのものであるので、転位の導入は
あまり問題なく、従って例えば0.5〜1μm程度の厚
さでもよいと考えられる。この第一実施例においては、
上述のように、p型ZnTe層4の厚さはそれらの中間
的な厚さである20nmに選ばれている。
オードの室温における電圧(V)−電流(I)特性を測
定したところ、図2に示すような結果が得られた。
に、n型GaAs基板101上にn型ZnSe層102
及びp型ZnSe層103が順次積層され、このp型Z
nSe層103上にAu電極104が設けられ、n型G
aAs基板101の裏面にIn電極105が設けられた
構造のZnSe系発光ダイオードを別途作製し、その室
温における電圧−電流特性を測定したところ、図11に
示すような結果が得られた。
を用いていない図10に示すZnSe系発光ダイオード
では順方向の印加電圧に対して約20Vで電流が立ち上
がっている。一方、図2からわかるように、図1に示す
この第一実施例によるZnSe系発光ダイオードでは順
方向の印加電圧に対して約10Vで電流が立ち上がって
おり、立ち上がり電圧は図11の場合と比べて約10V
も低減されている。
p型ZnSe層3上にp型ZnTe層4が設けられ、こ
のp型ZnTe層4上にp側電極としてのAu電極5が
設けられていることにより、Au電極5のオーム性接触
を実現することができる。これによって、発光ダイオー
ドの動作に必要な印加電圧の大幅な低減を図ることがで
きるとともに、良好な電圧−電流特性を得ることができ
る。
することができることにより、このAu電極5とp型Z
nTe層4との接触界面での電力損失による熱の発生を
防止することができ、これによって素子特性の向上を図
ることができる。
ける電流の立ち上がり電圧は約10Vであるが、この1
0Vという立ち上がり電圧は、ZnSeによるpn接合
のビルトイン電圧(〜2.5V)と比べて、まだかなり
高い値である。この原因としては、p型ZnTe層4と
Au電極5とのオーム性接触が不十分であること、及
び、p型ZnSe層3とp型ZnTe層4との接触界面
において価電子帯に、約0.5eVの大きさの不連続が
存在することが考えられる。前者の問題の解決には、p
型ZnTe層4の厚さをより大きくすることが有効であ
る。一方、後者の問題は、次に説明するこの発明の第二
実施例により解決することができる。
e系発光ダイオードを示す。
ZnSe系発光ダイオードにおいては、p型ZnSe層
3とp型ZnTe層4との間にp型ZnSex Te1-x
(0<x<1)層7が設けられている。このp型ZnS
ex Te1-x 層7におけるSe組成比xは、このp型Z
nSex Te1-x 層7の厚さ方向で一定としてもよい
し、p型ZnSe層3との界面でのx=1から、p型Z
nTe層4との界面でのx=0に連続的にxが変化する
グレーディッド構造としてもよい。その他の構成は第一
実施例によるZnSe系発光ダイオードと同様であるの
で、説明を省略する。
3とp型ZnTe層4との間に設けられたp型ZnSe
x Te1-x 層7の価電子帯の頂上のエネルギーはp型Z
nSe層3の価電子帯の頂上のエネルギーとp型ZnT
e層4の価電子帯の頂上のエネルギーとの中間であるた
め、p型ZnSe層3とp型ZnTe層4との接触界面
における価電子帯の不連続の大きさを実効的に小さくす
ることができ、これによって順方向の立ち上がり電圧、
従って発光ダイオードの動作に必要な印加電圧を第一実
施例よりもさらに低減することができる。
e系発光ダイオードを示す。
ZnSe系発光ダイオードにおいては、コンタクト層で
あるp型ZnSex Te1-x 層7及びp型ZnTe層4
は、幅W´のストライプ形状を有する。そして、これら
のp型ZnSex Te1-x 層7及びp型ZnTe層4と
その両側のp型ZnSe層3との全面に、p側電極とし
てのAu電極5が設けられている。
4とはオーム性接触しているが、p型ZnSe層3とは
オーム性接触していない。あるいは、Au電極5とp型
ZnTe層4との接触界面のポテンシャル障壁の高さ
は、Au電極5とp型ZnSe層3との接触界面のポテ
ンシャル障壁の高さに比べて小さくなっている。この結
果、Au電極5とIn電極6との間に電圧を印加した場
合、Au電極5とp型ZnTe層4との接触部にのみ、
ストライプ状の電流注入領域を形成することが可能であ
る。すなわち、この第三実施例においては、Au電極5
とストライプ状のp型ZnTe層4との接触部だけで選
択的に電流注入が生じることにより、電流狭窄が行われ
る。
オードを製造するには、n型GaAs基板1上にn型Z
nSe層2、p型ZnSe層3、p型ZnSex Te
1-x 層7及びp型ZnTe層4を順次エピタキシャル成
長させた後、p型ZnTe層4及びp型ZnSex Te
1-x 層7をエッチングによりストライプ形状にパターニ
ングし、その後にAu電極5及びIn電極6を形成すれ
ばよい。
様な利点に加えて、次のような利点を得ることができ
る。すなわち、Si3 N4 (窒化シリコン)膜、SiO
2 (二酸化シリコン)膜、ポリイミド膜などの絶縁膜を
用いて電流狭窄を行った発光ダイオードや半導体レーザ
ーがあるが、これらをp側電極を下にしてヒートシンク
上にマウントした場合には、熱伝導率の悪い絶縁膜を用
いて電流狭窄を行っていることにより、熱抵抗が高くな
り、素子特性の劣化が生じやすいという問題がある。こ
れに対して、この第三実施例によるZnSe系発光ダイ
オードは、電流狭窄のために絶縁膜を用いていないの
で、p側電極を下にしてヒートシンク上にマウントする
場合に熱抵抗を小さくすることができ、これによって素
子特性の向上を図ることができる。
e系半導体レーザーについて説明する。
導体レーザーを示す。
ZnSe系半導体レーザーにおいては、n型GaAs基
板1上にn型クラッド層としてのn型ZnMgSSe層
8、例えばアンドープのZnSSe層から成る活性層
9、p型クラッド層としてのp型ZnMgSSe層1
0、コンタクト層としてのp型ZnSe層3及びp型Z
nTe層4が順次積層され、p型ZnTe層4上にAu
電極5が設けられているとともに、n型GaAs基板1
の裏面にIn電極6が設けられている。
層9及びp型ZnMgSSe層10により、ZnSe系
pn接合から成る発光領域が形成されている。
4上にp側電極としてのAu電極5が設けられているこ
とにより、このAu電極5のオーム性接触を実現するこ
とができ、それによってレーザー発振に必要な印加電圧
を低減することができる。また、Au電極5とp型Zn
Te層4との接触界面での電力損失による熱の発生を防
止することができることにより、pn接合部以外の部分
での熱の発生が低減され、室温での連続発振が可能とな
る。
は通常は5×1017cm-3程度が上限であり、一方、p
型ZnTe中のキャリア濃度はすでに述べたように10
19cm-3以上とすることが可能である。また、p型Zn
Se/p型ZnTe界面における価電子帯の不連続の大
きさは約0.5eVである。このようなp型ZnSe/
p型ZnTe接合の価電子帯には、ステップ接合を仮定
すると、p型ZnSe側に W=(2εφT /qNA )1/2 (1) の幅にわたってバンドの曲がりが生じる。ここで、qは
電子の電荷の絶対値、εはZnSeの誘電率、φT はp
型ZnSe/p型ZnTe界面における価電子帯の不連
続ポテンシャル(約0.5eV)を表す。
と、W=320Åとなる。このときに価電子帯の頂上が
p型ZnTe/p型ZnSe界面に垂直な方向に沿って
どのように変化するかを示したのが図6である。ただ
し、p型ZnSe及びp型ZnTeのフェルミ準位は価
電子帯の頂上に一致すると近似している。図6に示すよ
うに、この場合、p型ZnSeの価電子帯はp型ZnT
eに向かって下に曲がっている。この下に凸の価電子帯
の変化は、p側電極からこのp型ZnSe/p型ZnT
e接合に注入された正孔に対してポテンシャル障壁とし
て働く。
体レーザーにおいては、p型ZnSe層3とp型ZnT
e層4との接触界面に存在する図6に示すようなポテン
シャル障壁が、Au電極5からp型ZnTe層4に注入
された正孔が発光領域へ向かう際の妨げとなることがわ
かる。そこで、次に、このようなポテンシャル障壁を実
質的になくし、それによって電圧−電流特性の向上を図
ることができるこの発明の第五実施例について説明す
る。
の両側をp型ZnSeから成る障壁層によりはさんだ構
造の単一量子井戸におけるp型ZnTeから成る量子井
戸の幅Lz に対して第一量子準位E1 がどのように変化
するかを有限障壁の井戸型ポテンシャルに対する量子力
学的計算により求めた結果を示す。ただし、この計算で
は、量子井戸層及び障壁層における電子の質量としてp
型ZnSe及びp型ZnTe中の正孔の有効質量mh を
想定して0.6m0 (m0 :電子の静止質量)を用い、
また、井戸の深さは0.5eVとしている。
ことにより、量子井戸内に形成される量子準位E1 を高
くすることができることがわかる。この発明の第五実施
例においては、このことを利用する。
e系半導体レーザーを示す。
ZnSe系半導体レーザーにおいては、p型ZnSe層
3とp型ZnTe層4との間に、p型ZnTeから成る
量子井戸層の厚さLz がp型ZnSe層3からp型Zn
Te層4に向かって段階的に厚くなっているp型ZnT
e/ZnSe多重量子井戸(MQW)層11が設けられ
ている。
面からp型ZnSe側に幅Wにわたって生じるバンドの
曲がりはp型ZnSe/p型ZnTe界面からの距離x
(図6)の二次関数 φ(x)=φT {1−(x/W)2 } (2) で与えられる。従って、p型ZnTe/ZnSe多重量
子井戸層11の設計は、この (2)式に基づいて、p型Z
nTeから成る量子井戸層のそれぞれに形成される量子
準位E1 がp型ZnSe及びp型ZnTeの価電子帯の
頂上のエネルギーと一致し、しかも互いに等しくなるよ
うにLz を段階的に変えることにより行うことができ
る。
井戸層11におけるp型ZnSeから成る障壁層の幅L
B を20Åとした場合の量子井戸幅Lz の設計例を示
す。ここで、p型ZnSe層3のアクセプタ濃度NA は
5×1017cm-3とし、p型ZnTe層4のアクセプタ
濃度NA は1×1019cm-3としている。図9に示すよ
うに、この場合には、合計で7個ある量子井戸の幅Lz
を、その量子準位E1 がp型ZnSe及びp型ZnTe
のフェルミ準位と一致するように、p型ZnSe層3か
らp型ZnTe4に向かってLz =3Å、4Å、5Å、
6Å、8Å、11Å、17Åと変化させている。
は、厳密には、それぞれの量子井戸の準位は相互に結合
しているためにそれらの相互作用を考慮する必要があ
り、また、量子井戸と障壁層との格子不整による歪の効
果も取り入れなければならないが、多重量子井戸の量子
準位を図9のようにフラットに設計することは原理的に
十分に可能である。
正孔は、p型ZnTe/ZnSe多重量子井戸層11の
それぞれの量子井戸に形成された量子準位E1 を介して
トンネル効果によりp型ZnSe側に流れることができ
るので、p型ZnSe/p型ZnTe界面のポテンシャ
ル障壁は実効的になくなる。従って、この第五実施例に
よるZnSe系半導体レーザーによれば、良好な電圧−
電流特性を得ることができるとともに、レーザー発振に
必要な印加電圧の大幅な低減を図ることができる。この
場合、p型ZnTe/ZnSe多重量子井戸層11を横
切る電流はトンネル効果によるものであるため、若干の
抵抗成分が存在するものの、p型ZnTe/ZnSe多
重量子井戸層11を設けることは、特にダイオードの順
方向立ち上がり電圧の低減には多大の効果がある。
明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるもの
ではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が
可能である。
においては、発光領域をn型ZnMgSSe層8、活性
層9及びp型ZnMgSSe層10により形成している
が、これと異なる構造の発光領域を有するZnSe系半
導体レーザーにも、この発明を適用することが可能であ
る。具体的には、例えば、n型GaAs基板上に順次積
層されたn型ZnSSe層、n型ZnSe層、ZnCd
Se歪量子井戸から成る活性層、p型ZnSe層及びp
型ZnSSe層により発光領域を形成したZnSe系半
導体レーザーにこの発明を適用することも可能である。
型ZnTe/ZnSe多重量子井戸層11におけるそれ
ぞれの量子井戸層の第一量子準位E1 が互いに等しく、
かつp型ZnTe及びp型ZnSeのフェルミ準位と一
致するようにしているが、より一般的には、p型ZnT
e/ZnSe多重量子井戸層11におけるそれぞれの量
子井戸層の少なくとも一つの量子準位が互いに等しく、
かつp型ZnTe及びp型ZnSeのフェルミ準位と一
致するようにすればよい。
p型ZnSe層を用いた発光素子においてp側電極のオ
ーム性接触を実現することができることにより、動作に
必要な印加電圧の低減を図ることができるとともに、p
側電極の接触界面での熱の発生を防止することができる
ことにより素子特性の向上を図ることができる。
イオードを示す断面図である。
おける電圧−電流特性の測定結果を示すグラフである。
イオードを示す断面図である。
イオードを示す断面図である。
レーザーを示す断面図である。
帯を示すエネルギーバンド図である。
る量子井戸の第一量子準位E1の変化を示すグラフであ
る。
レーザーを示す断面図である。
p型ZnSe/ZnTe多重量子井戸層の設計例を示す
エネルギーバンド図である。
図である。
温における電圧−電流特性の測定結果を示すグラフであ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 p型ZnSe層を用いた発光素子におい
て、 上記p型ZnSe層上にp型ZnTe層が設けられ、上
記p型ZnTe層上に金属から成るp側電極が設けられ
ていることを特徴とする発光素子。 - 【請求項2】 上記p型ZnSe層と上記p型ZnTe
層との間にp型ZnSeTe系混晶層が設けられている
請求項1記載の発光素子。 - 【請求項3】 上記p型ZnSe層と上記p型ZnTe
層との間にp型ZnTeから成る量子井戸層及びp型Z
nSeから成る障壁層を有する多重量子井戸層が設けら
れ、それぞれの上記量子井戸層の厚さはそれぞれの上記
量子井戸層の量子準位が上記p型ZnSe層及び上記p
型ZnTe層の価電子帯の頂上のエネルギーとほぼ等し
くなるように設定されている請求項1記載の発光素子。
Priority Applications (6)
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