JPH0864908A - 半導体素子 - Google Patents

半導体素子

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JPH0864908A
JPH0864908A JP19645094A JP19645094A JPH0864908A JP H0864908 A JPH0864908 A JP H0864908A JP 19645094 A JP19645094 A JP 19645094A JP 19645094 A JP19645094 A JP 19645094A JP H0864908 A JPH0864908 A JP H0864908A
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JP19645094A
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Masahiko Kondo
正彦 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、2.3eV以上の広いバンドギ
ャップを持つ半導体と金属電極とを低抵抗で均一な接触
分布をもつ接合部で接合する事により、良好な特性の半
導体素子を提供する事である。 【構成】 GaAs基板10上に、Cd(0.3)Zn(0.7)Se歪活性層
14を持つZnSe系II-VI族半導体レーザを形成し、p型ZnSe
電極バッファ層17とAuZn金属電極20の間にp型InN電極バ
ッファ層18を設けている半導体素子。 【効果】 本発明によれば、金属の直接接続では良好な
オーム性電極の形成ができない2.3eV以上の広いバンド
ギャップを持つ半導体と金属電極との間に、両材料に対
して低抵抗で均一な接触分布をもつ接合を形成できる窒
素を構成元素に含む結晶をバッファー層として挿入する
事で良好な接合を形成する事ができる。従って、良好な
特性の半導体素子を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子に係わり、
特に緑色もしくは青色の光を発するレーザダイオード等
の短波長発光素子に関し、さらに詳言すれば、半導体結
晶と金属間のオーム性電極形成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】電子情報通信学会誌 Vol.76 No.8 pp.83
3-843 1993年8月 に解説されている様に、緑色もしくは
青色の光を発するレーザダイオード等の短波長発光素子
の研究開発が現在精力的に行われている。その材料とし
ては、ZnSe系II-VI族半導体が最も有望とされている。
この材料系では既にレーザダイオードの室温連続発振も
達成されている。しかしながら、緑色光(〜2.3eV)及び
青色光(〜2.5eV)のレーザダイオードの実用化には未だ
幾つかの課題が残されている。
【0003】一般に、2.3eV以上の広いバンドギャップ
を持つ半導体と金属の直接接続では低抵抗で均一な接触
抵抗分布を持つ接合部を形成する事は困難である。上
記、ZnSe系II-VI族半導体においても、特にp型結晶にお
いて、良好なオーム性金属電極を形成する事ができな
い。広いバンドギャップを持つ半導体を用いて緑色光及
び青色光レーザダイオード等の短波長発光素子を実用化
するには、電流注入は必須なので、オーム性金属電極の
形成は非常に大きな課題となっている。
【0004】その対策の一例として、特開平1-187885号
ではp型ZnSSe層とAuZn金属電極の間にp型GaAsの電極バ
ッファー層を形成し接触抵抗を改善させる事が開示され
ている。p型ZnSSe層は正孔濃度を物理的に高めても活性
化する正孔濃度は1017 cm- 3台であるため電極とのオー
ム性接触を形成することが困難である。そこで活性化す
る正孔濃度が非常に高いp型GaAs層を挿入することで、
電極との接触抵抗の改善を図ろうとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、p型G
aAs層とp型ZnSSe層のバンド不連続の点について配慮が
なされておらず、p型GaAs層とp型ZnSSe層の接合部で大
きな電気抵抗が発生するという問題があった。
【0006】p型ZnSSe層とp型GaAs層の接合部における
エネルギーバンドの様子を図3に示す。(a)はp型ZnSSe
層とp型GaAs層とがそれぞれ単独で存在する場合、(b)は
p型ZnSSe層とp型GaAs層とを接合した場合を示す。図3
(a)でそれぞれのエネルギーレベルは真空レベルを基
準としており、上方が高エネルギー側、下方が低エネル
ギー側である。図3(a)に示されるように、ZnSSeとGaAs
の伝導帯底のエネルギーEcはほぼ等しい。一方、価電子
帯頂上のエネルギーEvはほぼバンドギャップ差の分だけ
異なる。この差が価電子帯のバンド不連続と呼ばれるも
のである。p型ZnSSeとp型GaAsを接合すると、接合部に
フェルミエネルギーEfの差に相当する拡散電位が発生
し、エネルギーバンドは図3(b)の様になる。価電子帯
では、GaAs側にノッチが、ZnSSe側にスパイクが生じ
る。GaAsは正孔濃度が1020 cm- 3程度の高濃度p型結晶
を容易に作製できるが、一方のp型ZnSSeの活性化する正
孔濃度の限界は1017 cm- 3台である。物理的なドーピン
グ濃度の限界ではなく、活性化してキャリアとして働く
ドーピング濃度の限界を活性化限界と呼ぶ。一般に金属
と半導体の接続で良好なオーム性接触を形成するには、
少なくとも1×1019 cm-3以上のキャリア濃度が必要
とされ、1×1019 cm- 3より小さいキャリア濃度では
良好なオーム性接触はできない。このようにp型ZnSSeの
活性化限界の低さは、p型ZnSSeと金属の直接接合でオー
ム性電極が得られない主要な原因の一つである。拡散電
位は、低キャリア濃度の材料に多く配分される。従っ
て、GaAs側のノッチの高さは小さく、ZnSSe側のスパイ
クの高さは大きくなる。GaAsからZnSSeに正孔を注入す
る場合、このスパイクが障壁となり接合部が抵抗層と成
ってしまう。この障壁の高さは約1.5eVもあり、障壁を
越えて正孔を注入するには、大きな電界、つまり、高電
圧を必要とする。また、この抵抗層は発熱の原因ともな
る。その結果、電流ー電圧特性をはじめとする半導体素
子の全ての特性を悪化させる。
【0007】本発明の目的は、2.3eV以上の広いバンド
ギャップを持つ半導体と金属電極とを低抵抗で均一な接
触分布をもつ接合部で接合する事により、良好な特性の
半導体素子を提供する事である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、バンドギャップが2.3eV以上の第1の半導体層と金
属電極の間に、窒素を構成元素に持つ第2の半導体層を
挿入する構成をとる。べつの視点でみれば、第1の半導
体層と金属電極の間に第2の半導体層を有する半導体素
子において、第1の半導体層と第2の半導体層はp型の
導電型とするとき、各々の価電子帯のバンド不連続が小
さい材料を選択する。このとき第1の半導体層の真空レ
ベルを基準とした価電子帯エネルギーEv1は、第2の半
導体層の真空レベルを基準とした価電子帯エネルギーEv
2に対し、Ev1>Ev2となることがこのましい。第1と第
2の半導体層の価電子帯のバンド不連続は、好ましくは
0.5eV以下である。また、第1の半導体層の正孔濃度の
活性化限界が1×1019 cm- 3よりちいさく、第2の半導
体層の正孔濃度が1×1019 cm- 3以上活性化するよう
な材料の組み合わせのとき良好である。このような第1
の半導体層は、バンドギャップが2.3eV以上のII-VI族や
III-V族半導体が典型的であり、ZnSSe、MgZnSSe、ZnS
e、MgSe、GaN、AlN等の材料が代表的である。また第2
の半導体層はInN、GaN、AlN、InN(x)P(1-x) (0<x≦
1)、およびInN(x)As(1-x) (0<x≦1)のInN(x)P(1-x) (0<
x≦1)等の窒素を構成元素を有する半導体が好ましい。
第2の半導体層は半金属性を示す半導体を用いてもよく
具体的にはInN(0.2)P(0.8)やInN(0.4)As(0.6)がある。
【0009】これらの電極形成技術は、半導体素子一般
に適用できるが、発光ダイオード(LED)およびレーザダ
イオードは好ましい応用である。また、第1の半導体層
と第2の半導体層の少なくともいずれかの一方は1×10
- 10 から1×10- 3 Torr の真空中で成長するとよい。
窒素を構成元素を有する第2の半導体層の窒素原料とし
て窒素ラジカルを用いるとよい。
【0010】
【作用】p型ZnSSe層とp型InN層の接合部におけるエネル
ギーバンドの様子を図4に示す。(a)はp型ZnSSe層とp型
InN層とがそれぞれ単独で存在する場合、(b)はp型Zn
SSe層とp型InN層とを接合した場合を示す。図4
(a)でそれぞれのエネルギーレベルは真空レベルを基
準としており、上方が高エネルギー側、下方が低エネル
ギー側である。図4(a)に示される様に、価電子帯頂上
のエネルギーEvは、図3(a)で示したGaAsの場合とは逆
に、ZnSSeの方がInNより高い。また、p型ZnSSeとp型InN
では、フェルミエネルギーもZnSSeの方がInNより高い。
p型のInNとp型のZnSSeを接合すると、接合部にフェルミ
エネルギーの差に相当する拡散電位が発生し、エネルギ
ーバンドは図4(b)の様になる。価電子帯では、ZnSSe側
にノッチが、InN側にスパイクが生じる。ここでp型ZnSS
eのEvとp型InNのEvの差(価電子帯のバンド不連続)が
小さければノッチやスパイクは十分小さく接合部での抵
抗は生じない。ノッチとスパイクが図3(b)と図4(b)で
逆転していることに注意されたい。この逆転は、図3
(a)においてp型ZnSSeのEvはp型GaAsのEvより低エネルギ
ー側にあるのに対して、図4(a)においてp型ZnSSeのEv
はp型InNのEvより高エネルギー側にあることに起因す
る。2つの半導体を接合したときの接合部の抵抗はスパ
イクの大きさとその幅によって決まる。本発明の重要な
視点の一つは高濃度の正孔濃度の可能な半導体層にスパ
イクが生ずるようにすることである。そのためには、図
4(a)に示すように、低キャリア濃度半導体層の真空レ
ベルを基準とした価電子帯エネルギーEv1(p型ZnSSeのE
v)は、高キャリア濃度半導体層の価電子帯の真空レベ
ルを基準とした価電子帯エネルギーEv2(p型InNのEv)
に対し、Ev1>Ev2となるように材料を選択すればよい。
InNはMgをドーパントとして1×10- 10から1×10- 3 Tor
r 以上の超高真空中で分子線エピタキシー法で成長す
ることにより、正孔濃度が1020 cm - 3台の高濃度p型結
晶を作製できるので、拡散電位は低キャリア濃度のZnSS
eに多く配分される。従って、InN側のスパイクの高さは
小さく幅もせまくなり、ZnSSe側のノッチの高さは大き
くなる。InNからZnSSeに正孔を注入する場合、InN側の
スパイクの高さは0.5eV以下と十分小さいので障壁とな
らない。従って、抵抗層は発生せず、低抵抗で均一な接
触分布をもつ接合部となる。
【0011】InNのバンドギャップは1.9eVと通常のIII-
V族半導体と同程度であり、高キャリア濃度の結晶も作
製できるので、InNと金属との直接接続で良好なオーム
性電極を容易に形成できる。従って、p型ZnSSeと金属電
極との間に、両材料と低抵抗で均一な接触分布をもつ接
合を形成できるp型InNを電極バッファー層として挿入す
る事で良好な接合を形成する事ができる。
【0012】次に、p型ZnSSe層と半金属InN(0.2)P(0.8)
層の接合部におけるエネルギーバンドの様子を図5に示
す。半金属性の半導体とは半導体のバントギャップがな
くなり、価電子帯と伝導帯とが重なりあうことにより、
金属と同じような電気伝導性を示す半導体をさす。(a)
はp型ZnSSe層と半金属InN(0.2)P(0.8)層とがそれぞれ単
独で存在する場合、(b)はp型ZnSSe層と半金属InN(0.2)P
(0.8)層とを接合した場合を示す。InN(x)P(1-x)はInNと
InPの混晶であり、InN(0.2)P(0.8)の混晶組成でGaAs基
板及びZnS(0.06)Se(0.94)層と格子整合する。InN(x)P(1
-x) (0<x≦1)、InN(x)As(1-x) (0<x≦1)等のV族元素が
窒素と他の元素よりなる混晶は、混晶組成に依っては窒
素の大きな電気陰性度の為に負の値のバンドギャップを
もつ半金属状態となる。上記InN(0.2)P(0.8)も半金属状
態であり、図5(a)に示される様に、p型ZnSSeとInN(0.
2)P(0.8)のフェルミエネルギーはほぼ一致する。従っ
て、p型ZnSSe層と半金属InN(0.2)P(0.8)層と接合した場
合、拡散電位が発生せず、InN(0.2)P(0.8)層からZnSSe
層に正孔を抵抗なく注入する事ができる。半金属のInN
(0.2)P(0.8)に良好なオーム性電極を形成できる事は言
うまでもない。従って、p型ZnSSeと金属電極とを低抵抗
で均一な接触分布をもつ電極バッファー層で接合する事
ができる。InN(0.2)P(0.8)と同様な性質を示すものにIn
N(0.4)As(0.6)がある。
【0013】本発明で重要な点は、大きな電気陰性度の
窒素を構成元素に含む結晶を電極バッファー層に用いる
事で、電極バッファー層のフェルミレベルの位置を、金
属の直接接続では良好なオーム性電極の形成ができない
半導体のフェルミレベルに対して自由に設定できる事で
ある。従って、p型ZnSSe以外の良好なオーム性電極の形
成ができない半導体、例えば、MgZnSSe、ZnSe、MgSe、G
aN、AlN等に対しても、電極バッファー層の材料を窒素
系結晶の中から適宜選ぶ事により、低抵抗で均一な接触
分布をもつ接合を容易に形成する事ができる。
【0014】
【実施例】
実施例1 本実施例では、活性層にCdZnSeを用いて室温において緑
色の光を発するレーザダイオードを作製した。
【0015】図1に構造断面図を示す。図1において、10
はn型Siドープ(100)GaAs基板(n=1×1018cm- 3,d=100μ
m)、11はn型SiドープGaAsバッファ層(n=1×1018c
m- 3,d=0.1μm)、12はn型ClドープZnS(0.06)Se(0.94)
クラッド層(n=1×1018cm- 3,d=1.2μm)、13はn型Cl
ドープZnSeガイド層(n=1×1018cm- 3,d=0.4μm)、14
はノンドープCd(0.3)Zn(0.7)Se歪活性層(d=0.01μm)、
15はp型NドープZnSeガイド層(p=5×1017m- 3,d=0.4μ
m)、16はp型NドープZnS(0.06)Se(0.94)クラッド層(p
=5×1017cm- 3,d=1.2μm)、17はp型NドープZnSe電極
バッファ層(p=5×1017cm- 3,d=0.1μm)、18はp型Mg
ドープInN電極バッファ層(p=1×1019cm- 3,d=0.01μ
m)である。活性層14は歪単一量子井戸であり、高効率
で発光する。上記11から18までの層は、1×10- 5 Torr
の真空中で分子線エピタキシー装置を用いて基板結晶10
の上に連続成長した。原料にはGa、As、Si、Zn、ZnS、S
e、ZnCl2、Cd、N2、In、及びMgを用いた。尚、窒素分
子はrfプラズマにより活性化し、窒素ラジカルとして供
給した。成長温度は、GaAsバッファ層11のみ500℃、そ
の他の層は350℃とした。成長後、電流狭窄用のSiO2
化膜19、AuZn金属電極20、AuGe金属電極21を形成した。
最後に、500μm角に劈開してレーザダイオードを完成
させた。
【0016】作製したレーザダイオードは、室温におい
て緑色の530nmで発振した。ZnSSeのバンドギャップの値
とほぼ等しい3Vの駆動電圧で電流を注入する事ができ、
低抵抗で均一な接触分布をもつ接合ができている。尚、
18のp型InN電極バッファ層を形成しない以外は同じ構造
のレーザダイオードも試作したが、10V以上の電圧を与
えなければ電流を注入する事ができなく、レーザ発振も
起こらなかった。
【0017】実施例2 本実施例では、活性層にZnSeを用いて室温において青色
の光を発するレーザダイオードを作製した。
【0018】図2に構造断面図を示す。図2において、30
はp型Znドープ(100)GaAs基板(p=1×1018cm- 3,d=100μ
m)、31はp型MgドープInN(0.2)P(0.8)電極バッファ層
(p=1×1019cm- 3,d=0.01μm)、32はp型NドープMg(0.1
5)Zn(0.85)S(0.23)Se(0.77)クラッド層(p=5×1017cm
- 3,d=1.2μm)、33はp型NドープZnS(0.06)Se(0.94)ガ
イド層(p=5×1017cm- 3,d=0.1μm)、34はノンドープ
ZnSe活性層(d=0.005μm)、35はn型ClドープZnS(0.06)
Se(0.94)ガイド層(n=1×1018cm- 3,d=0.1μm)、36は
n型ClドープMg(0.15)Zn(0.85)S(0.23)Se(0.77)クラッ
ド層(n=1×1018cm- 3,d=1.2μm)、37はn型Clドープ
ZnSe電極バッファ層(n=1×1019cm- 3,d=0.1μm)であ
る。上記31から37までの層は、1×10- 4 Torrの超高真
空中で化学線エピタキシー装置を用いて基板結晶30の上
に連続成長した。原料にはトリメチルインジウム、N2
PH3、Mg、Zn、ZnS、Se、及びZnCl2を用いた。尚、窒素
分子はECRプラズマにより活性化し、窒素ラジカルとし
て供給した。成長温度は、InN(0.2)P(0.8)が500℃、そ
の他のII-VI族半導体が300℃とした。成長後、電流狭窄
用のSiO2酸化膜38、Ti/Au金属電極39、Pb/Pt/Au金属電
極40を形成した。最後に、500μm角に劈開してレーザ
ダイオードを完成させた。
【0019】作製したレーザダイオードは、室温におい
て青色の470nmで発振した。MgZnSSeのバンドギャップの
値とほぼ等しい3.5Vの駆動電圧で電流を注入する事がで
き、低抵抗で均一な接触分布をもつ接合ができた事が分
かる。本レーザダイオードは、全ての層が基板とほぼ格
子整合しいているので結晶欠陥の少ない良質な結晶で作
製され、長寿命の素子となった。また、p型GaAs基板を
用いる事で電流狭窄がn型層部分で行われるので、高比
抵抗のp型層での電流注入部分の面積を大きくとる事が
でき、素子の直列抵抗を更に下げる事が出来た。InN(0.
2)P(0.8) 31に代えてInN(0.4)As(0.6)を用いても同様の
結果が得られた。
【0020】本実施例では、電極バッファ層31と金属電
極40の間にGaAs基板30があり、電極バッファ層は金属電
極に直接接続していない。しかし、電極バッファ層31と
GaAs基板30を合わせて1つの電極バッファ層とみなす事
ができ、本発明の目的である低抵抗で均一な接触分布を
もつ接合を形成する事を達成している。従って、本発明
では、必ずしも、窒素を構成元素に含むIII-V族結晶電
極バッファ層が金属電極に直接接続している必要はな
い。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、金属の直接接続では良
好なオーム性電極の形成ができない2.3eV以上の広いバ
ンドギャップを持つ半導体と金属電極との間に、両材料
に対して低抵抗で均一な接触分布をもつ接合を形成でき
る結晶をバッファー層として挿入する事で良好な接合を
形成する事ができる。従って、良好な特性の半導体素子
を提供できる。
【0022】半導体素子の種類としては、電極を用いる
全ての素子において本発明は有効であるが、特に、発光
ダイオードやレーザダイオード等の短波長発光素子にお
いて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるレーザダイオードの
断面図。
【図2】本発明の実施例2におけるレーザダイオードの
断面図。
【図3】p型ZnSSe層とp型GaAs層の接合部におけるエネ
ルギーバンドの様子。(a)はそれぞれ単独で存在する場
合、(b)は接合した場合を示す。
【図4】p型ZnSSe層とp型InN層の接合部におけるエネル
ギーバンドの様子。(a)はそれぞれ単独で存在する場
合、(b)は接合した場合を示す。
【図5】p型ZnSSe層と半金属InN(0.2)P(0.8)層の接合部
におけるエネルギーバンドの様子。(a)はそれぞれ単独
で存在する場合、(b)は接合した場合を示す。
【符号の説明】
10…n型Siドープ(100)GaAs基板、11…n型SiドープGaAs
バッファ層、12…n型ClドープZnS(0.06)Se(0.94)クラ
ッド層、13…n型ClドープZnSeガイド層、14…ノンドー
プCd(0.3)Zn(0.7)Se歪活性層、15…p型NドープZnSeガイ
ド層、16…p型NドープZnS(0.06)Se(0.94)クラッド層、1
7…p型NドープZnSe電極バッファ層、18…p型MgドープIn
N電極バッファ層、19…電流狭窄用SiO2酸化膜、20…AuZ
n金属電極、21…AuGe金属電極、30…p型Znドープ(100)G
aAs基板、31…p型MgドープInN(0.2)P(0.8)電極バッファ
層、32…p型NドープMg(0.15)Zn(0.85)S(0.23)Se(0.77)
クラッド層、33…p型NドープZnS(0.06)Se(0.94)ガイド
層、34…ノンドープZnSe活性層、35…n型ClドープZnS
(0.06)Se(0.94)ガイド層、36…n型ClドープMg(0.15)Zn
(0.85)S(0.23)Se(0.77)クラッド層、37…n型ClドープZ
nSe電極バッファ層、38…電流狭窄用SiO2酸化膜、39…T
i/Au金属電極、40…Pb/Pt/Au金属電極。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バンドギャップが2.3eV以上の第1の半導
    体層と金属電極の間に、窒素を構成元素に持つ第2の半
    導体層を有することを特徴とする半導体素子。
  2. 【請求項2】第1の半導体層と金属電極の間に第2の半
    導体層を有する半導体素子において、 前記第1の半導
    体層と前記第2の半導体層はp型の導電型を有し、各々
    の価電子帯のバンド不連続が小さいことを特徴とする半
    導体素子。
  3. 【請求項3】前記第1の半導体層の真空レベルを基準と
    した価電子帯エネルギーEv1は、前記第2の半導体層の
    真空レベルを基準とした価電子帯エネルギーEv2に対
    し、Ev1>Ev2となることを特徴とする請求項2に記載の
    半導体素子。
  4. 【請求項4】前記第1と前記第2の半導体層の価電子帯
    のバンド不連続は、0.5eV以下であることを特徴とする
    請求項1、2または3に記載の半導体素子。
  5. 【請求項5】前記第1の半導体層の正孔濃度の活性化限
    界は1×1019 cm- 3より小さく、前記第2の半導体層
    の正孔濃度は1×1019 cm- 3以上活性化することを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の半導体素
    子。
  6. 【請求項6】前記第1の半導体層は、II-VI族半導体で
    あることを特徴とする請求項請求項1〜5のいずれか一
    つに記載の半導体素子。
  7. 【請求項7】前記第1の半導体層はZnSSe、MgZnSSe、Zn
    Se、MgSe、GaN、AlNからなる群よりえらばれたことを
    特徴とする請求項請求項1〜5のいずれか一つに記載の
    半導体素子。
  8. 【請求項8】前記第2の半導体層は、InN、GaN、AlN、
    InN(x)P(1-x) (0<x≦1)、およびInN(x)As(1-x) (0<x≦
    1)からなる群よりえらばれたことを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか一つに記載の半導体素子。
  9. 【請求項9】前記第2の半導体層は、半金属性の半導体
    であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに
    記載の半導体素子。
  10. 【請求項10】前記半金属性の半導体は、InN(0.2)P(0.
    8)であることを特徴とする請求項9に記載の半導体素
    子。
  11. 【請求項11】前記半金属性の半導体は、InN(0.4)As
    (0.6)であることを特徴とする請求項9に記載の半導体
    素子。
  12. 【請求項12】前記半導体素子は、発光ダイオードおよ
    びレーザダイオードのいずれか一つであることを特徴と
    する請求項1〜11のいずれか一つに記載の半導体素
    子。
  13. 【請求項13】前記第1の半導体層と前記第2の半導体
    層の少なくともいずれかの一方が1×10- 10 から1×10
    - 3 Torr の真空中で成長されることを特徴とする請求
    項1〜12のいずれか一つに記載の半導体素子。
  14. 【請求項14】前記第2の半導体層の窒素原料として窒
    素ラジカルを用いることを特徴とする請求項1〜13の
    いずれか一つに記載の半導体素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100386894C (zh) * 2004-11-09 2008-05-07 晶元光电股份有限公司 发光二极管
US7615796B2 (en) 2004-11-03 2009-11-10 Epistar Corporation Light emitting diode having an electrode buffer layer
JP2017174907A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 富士ゼロックス株式会社 発光部品、プリントヘッド及び画像形成装置

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