JP3373706B2 - 多層構造半導体装置 - Google Patents
多層構造半導体装置Info
- Publication number
- JP3373706B2 JP3373706B2 JP23442795A JP23442795A JP3373706B2 JP 3373706 B2 JP3373706 B2 JP 3373706B2 JP 23442795 A JP23442795 A JP 23442795A JP 23442795 A JP23442795 A JP 23442795A JP 3373706 B2 JP3373706 B2 JP 3373706B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type
- layer
- interface
- znse
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Semiconductor Lasers (AREA)
- Led Devices (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Description
aN系発光ダイオ−ド、レ−ザダイオ−ドの高性能化、
高信頼化、および経済化に関するものである。またZn
Se系高速FETのチャネル部分および共鳴トンネルダ
イオ−ドの基板界面に、本発明を適用することにより、
その性能向上を図るものである。
(0≦x、y、z≦1、 0≦x+y≦1)II−VI
族混晶化合物はP形のド−ピングが困難で、装置開発の
障害となってきたが、最近窒素を添加することにより、
高濃度のP形結晶が始めて得られるようになったため、
これらの化合物を用いた高輝度の青色発光 ダイオー
ド、レーザーダイオードの開発が急速に進展した(以下
特に必要な場合を除き組成を表示するサフィックスを省
略する)。しかし、これら全てのII−VI族P形混晶
半導体は仕事関数の値が大きいため、P形のIIIーV
族基板、または表面に同種のIIIーV族をバッファと
して成長したP形基板との間に オーミックな特性を付
与することが極めて困難である。同様な問題はN形のI
I−VI族、IIIーV族化合物半導体の界面にも生ず
る。
壁の発生状況により定められるが、この障壁は界面のス
トイキオメトリー制御等の従来技術によっては、容易に
除去することができない。伝導性のバルク結晶を基板と
して用いるかわりに、絶縁性の基板を用いてP形および
N形の電極を共に装置の表面側から取り出す方法も試み
られたが、ウエハーからとれるチップ数が減少するこ
と、余分の工程が必要となることから経済性に問題があ
る。従って、IIIーV族基板とII−VI族エピ層と
の間に生ずるヘテロ障壁を通して良好な伝導性を確保す
る他の手段の開発が必要となる。
率向上のためには、基板とエピ層のオーミック特性改善
のほか、光ガイド層とクラッド層の伝導帯および価電子
帯の不連続性を最適化することにより、キャリヤ閉じ込
め効果が十分に生じなければならない。このためには、
キャリャ閉じ込めに十分な大きさの禁制帯幅を持ったM
gを含むMgZnSSe混晶を用いなければならない。
しかし、この混晶系はMgの組成を増加するとアクセプ
タ濃度が低下し、抵抗値が高くなると共に化学的に不安
定になるいう問題を生ずる。高い効率を得るのに必要な
キャリヤ閉じ込め効果を得るためには、高いMg組成が
必要であるが、前記の問題のため動作電圧が高く、低効
率で寿命の短い装置しか得られなかった。GaNについ
ても同様な問題がある。GaN系発光装置ではAlGa
N系のクラッド層がGaNに対して大きなバンドオフセ
ットを示すので、高効率動作にとって有望と考えられ
る。しかしII−VI族と同様、Alの組成が増すとP
形不純物のドーピング効率が激しく低下し、例えばAl
組成がレーザ動作に必要な0.15程度の低い値であっ
ても、その抵抗値はレーザとして動作するには高すぎる
値となる。
する課題は、共にP形またはN形のヘテロ接合界面に大
きなヘテロ障壁を生ずる場合、動作電流を流したときに
障壁部分に生ずる電圧降下を小さくすることにある。ま
た同様の方法を障壁部分に適用することにより、高価な
安定化電源を使用することなく、自己電流制御機能を備
えて安定な発光特性を示す装置を提供しようとするもの
である。
aN系発光装置のクラッド層の材料が、装置の動作電流
を流すに十分な濃度でP形にするのが難しい点にある。
このため、装置の動作電圧は過大となり、またレーザ発
光も困難になる。これを解決する技術的手段を見いだす
ことは発光ダィオードおよびレーザの性能向上にとって
極めて重要な課題である。
るに有効な本発明の技術的手段は、ヘテロ接合形成時に
ヘテロ界面に点欠陥を生ずる不純物を照射することによ
り、共にN形またはP形のヘテロ界面に生じた障壁を、
トンネル電流により電子、正孔が通過できるようにする
ことである。同様に点欠陥を生ずる不純物をヘテロ界面
の近傍50nm程度の領域に添加することによっても障
壁を通過するトンネル電流を増加することができる。ま
たヘテロ界面に導入する不純物量を制御することによ
り、トンネル電流に電流飽和領域を生じさせ、発光装置
の出力安定化に利用しようとするものである。
導体は、好ましくは2元または多元のIIIーV族であ
り、第2の化合物半導体は2元または多元のII−VI
族もしくは2元または多元のIIIーVであるときに本
発明の技術的手段が適用される。また第1の化合物半導
体がP形のSiCもしくはナイトライドを含まない2元
または多元のP形のIIIーV族であり、第2の化合物
半導体がAlGaInNより構成される2元または多元
のP形のIIIーV族ナイトライドである場合にも本発
明が適用される。このとき界面に照射する不純物の種類
は、第1の化合物半導体および第2の化合物半導体が共
にN形の場合、好ましくはB、C、Fe、Ge、Iのい
ずれかであり、共にP形の場合、好ましくはAu、C
u、Sb、Csのいずれかが用いられる。
ャリヤ閉じ込め効果を増加するために、光ガイド層とク
ラッド層の間に数原子層の界面層を設けることにより、
伝導帯および価電子帯に生ずるバンドオフセットの量を
制御する方法を用いることにある。この方法を用いるこ
とにより、従来ZnSe系およびGaN系使用したクラ
ッド層よりもずっと抵抗の低い材料を、当該クラッド層
として利用することができるようになる。このことから
前記界面層の導入により、ZnSeおよびGaN発光装
置の高効率化を容易に進めることができる。
多層ヘテロ構造の高速FETにおいて、チャンネルを形
成する第1のアンドープZnSeと第2のアンドープZ
nSeの間に、好ましくは厚さ0.5〜2原子層の格子
整合性を有しない界面層を導入することにより、2次元
電子ガスの高速性を発揮することができる。
態について説明する。III−V族、IIーVI族界面
に点欠陥を生ずる不純物を照射したときの効果を調べる
ために、次のようにしてGaAsーZnSeヘテロ接合
界面を有するサンプルを作製した。まずSi添加N形G
aAs基板をMBEチャンバーに入れAsのフラックス
を照射して酸素を除去する。Si添加GaAsを1原子
層だけ照射した後、真空中で第2のMBEチャンバーに
移送する前に、C、I、Fe、B、Ge等の種々の不純
物の一つを照射する。照射量はGaAsにデルタドープ
した標準サンプルのSIMS測定と、不純物原子の成長
に対応するRHEED振動より求めた。ここで照射量は
0.1原子層(約5×1013cm-2)程度までである。
これ以上照射量を増すと強いクラスタの発生が起こり、
その後の成長層の結晶性を悪化させる。
ャンバーに移し、塩素を添加した薄いN形のZnSe層
を成長する。ウエハを取り外しGaAs基板の下面とZ
nSeの上面に電極を設け、電流電圧特性を測定する。
上面と下面に設けた電極のオーミック特性は、良好であ
ることを確認する。点欠陥を生ずる不純物照射の評価は
前記多種の元素について行っているが、ここではほう素
Bについての結果を述べる。サンプル界面に照射したB
の量はSIMS測定より求めた。
−V特性は図1の101に示すようにダイオード的な特
性になる。Bの照射量はそれぞれ単位面積当たり108
(102)、109 (103)、1010(104)、1
011(105)、1012(106)、1013(10
7)、5×1013(108)である。図に示すように、
Bの照射量を増すと共にダイオード的な特性が消失し、
よりオーミックな特性が得られる。
射量と共に増大する。電流密度1kAcm-2程度の電流
密度を得るためには、少なくとも1011cm-2のB照射
が必要である。1014cm-2以上の高い表面濃度の照射
も試みたが、ZnSe中に高い濃度の欠陥が発生し、高
品質の結晶が得られないことがわかった。
示すようなII−VI族レーザダイオードを作製した。
図2においてN形GaAs基板2の上にエピ結晶成長層
の結晶性を改善するためのN形GaAsバッファ層3を
成長し、これにN形ZnSe4、N形ZnSSe5、ク
ラッド層のN形MgZnSSe6、光ガイド層のN形Z
nSSe7、P形ZnCdSe−ZnSSeよりなる2
つの量子井戸構造光活性層8、P形ZnSSe光ガイド
層9、P形MgZnSSeクラッド層10よりなり、そ
のその上にP形のZnSe−ZnTe超格子よりなるP
形コンタクト層11を成長成長する。このように構成さ
れた多層構造の上面にストライプ形の金属電極12と、
基板の下面に金属電極1を全面に設ける。
ZnSe境界にはなにも照射せず、第2のサンプルはB
を1013cm-2照射したものである。レーザ共振器は通
常のようにへき解により作製した。出力1mWの室温連
続動作において、Bを照射しない第1のサンプルでは、
動作電圧は5Vであったが、照射したサンプルは2.5
Vとずっと小さい動作電圧を示した。低電圧動作のサン
プルは発熱量が小さいので、約10倍の寿命が得られ
る。
ついて説明する。図1の電流電圧特性にはトンネル効果
の飽和に基づく明確な飽和現象がみられる。これを利用
すれば電流制限機能を内蔵した発光ダイオ−ド、レーザ
ダイオードを作ることができる。例えば前記のレーザダ
イオードは、電流密度1kAcm-2で2mWの出力が得
られたが、Bを3×1012cm-2添加したレーザダイオ
ードでは、4V〜6Vの範囲で安定した出力が得られ
た。したがってB照射により、通常安定な光出力を得る
ために要求される電源電圧の安定性は問題にならなくな
る。発光ダイオードについては、電流制限機能はもっと
低いB照射量により得られる。
る。本実施の形態においては、P形のGaAsーZnS
e界面の不純物照射の有無につき、第2の実施の形態と
同様の比較を行った。この場合有効な不純物はCu、A
u、Cs、Sbである。Auを不純物として1013cm
-2の照射をすれば、ZnSe−GaAsの界面は数百A
cm-2までオーミックな電流電圧特性を示す。この値は
GaAsバッファ層の最後の10nmの厚さの部分に1
017〜1018cm-3のAuを添加することにより、1k
Acm-2まで改善される。前述したようにこの方法もト
ンネル電流を増加するのに有効である。同様の効果はZ
nSe側の境界近傍にAuを添加することによっても得
ることができる。
ードと同様のものを、上記P形GaAs基板上にも形成
することができる。このときP形のクラッド層、ガイド
層に引き続きN形のガイド層、クラッド層を成長する。
高濃度の薄いN形ZnSeが最終の金属電極下地として
用いられる。この場合もP形GaAsとP形ZnSeの
界面へのAu照射の有無により、動作電圧を12Vから
3.5Vに引き下げることができた。この動作電圧はP
形のInGaPあるいはInAlP層をP形のGaAs
ーZnSeの間に導入することにより、さらに3Vに引
き下げられる。このときの照射界面は、II−VI族M
BEチャンバーに移す前のInGaPまたはInAlP
の表面である。
いて説明する。青色発光ダイオードとして注目されるG
aNは、絶縁性のサファイヤ基板に成長し、P形層、N
形層の電極を共に表面側から取り出すように構成され
る。これに対してSiCまたはGaAs基板を用いる方
法も提案され、特にSiC14はGaN15と結晶系が
同じでかつP形にもN形にもなり格子定数も近いので、
GaNの基板として有望である。しかし、P形について
は約1eVに達するバンドオフセットがあるために問題
を生ずる。
し、その(0001)面を清浄化した後、2チャンバー
システムに入れる。最初ウエハーを真空中で加熱しCu
を照射する。つぎにMOVPEに移して、InGaN活
性層18を有するGaNーPNダイオードを成長する。
このときUV発光させるため、活性層はアンドープとな
っている。標準的な光出力を得るために必要な電圧の、
Cu照射量依存性を図4に示す。Cuを1013cm-2照
射することにより、動作電圧を20Vから3Vまで下げ
ることができた。この改善により、GaN発光ダイオー
ドの経時劣化を約1桁引き下げることができる。
て説明する。GaN発光ダイオードの基板として、その
性質が十分把握されかつ容易に入手できるIIIーV
族、例えばGaAs、GaP、InP等の材料を用いる
ことができる。このとき約3eVという非常に大きい価
電子帯のオフセットを生ずる。したがって例えばP形G
aAs24上に成長したGaN発光ダイオードは、界面
にミスフィット欠陥が存在し、前記トンネル効果が動作
電圧の低減に有効であるにもかかわらず、発光のオン電
圧は高い。P形GaAs24とP形GaN25の界面へ
の1013cm-2のCu照射の有無につき前記同様の比較
を行い、Cu照射により図5に示すGaN発光ダイオー
ドの動作電圧を、25Vから6Vに引き下げられること
がわかった。
て説明する。図6は2重量子井戸構造バンド間共鳴トン
ネルダイオードの構成を示す図である。この装置では熱
電子放出電流を少なくするために、大きな障壁が要求さ
れる。そのような構造のひとつとして、InP基板34
にInGaAsの量子井戸36、38と、InAlAs
障壁37から図6のように構成されるものがある。この
ときN形基板34とその上のエピ層35の間に大きな電
圧降下を生じ、特性が阻害される。この界面をFeを不
純物として表面密度1013cm-2 で照射することによ
り、この電圧降下を実際上0とすることができる。In
Pと格子整合し、MBEを用いて低温成長することがで
きるIII−V、II−VI混成構造においては、N+
InAl As35とアンドープInAlAs37が、
それぞれN+ およびアンドープZn MgCdSeにお
きかえられるが、その特性は基板表面をFeを不純物と
して表面密度1013cm-2で照射することにより、きわ
めて顕著に改善される。本発明により、ピーク・バレー
比200というきわめて良好な特性が得られた。
いて、基板エピ界面あるいは2つのエピ界面に点欠陥を
導入することにより、他の部分への欠陥の広がりは1原
子層以上にはおよばない。したがって欠陥や歪の変動に
よる寿命特性への悪影響は無視できるほど小さい。
VI族とのP−P、NーNヘテロ界面への不純物照射に
よる電圧降下の低減の効果は、III−V族基板または
同種のエピバッファ層を備えた当該基板としてInGa
PAsSbの2元または多元の混晶を用いるものと、I
I−VI族としてZnw Cdx El1-w-x Sy SezT
e1-y-z (0≦w、x、y、z≦1、0≦w+x≦1、
0≦y+z≦1、ElはMg、CaまたはBe)を用い
るものであって、それぞれが互いに基板または エピ層
であるときに有効である。また本発明は非ナイトライド
IIIーV族基板上のナイトライド系AlGaInNの
2元または多元の混晶の界面にも適用できる。このとき
非ナイトライド系III−V族基板は InGaAlP
AsSbの2元または多元の混晶である。またこの発明
は、当該ナイトライド系の成長に SiC基板を用いる
ときにも有効である。
ついて述べれば、その構成がN形GaAs基板上にN形
のZnMgSSeTeまたはN形のAlGaAsを、も
しくはP形のInP基板上にP形のZnMgCdSSe
TeまたはP形のInAlPを、もしくはN形のInP
基板上にN形のAlGaPAsSbまたはN形のMgZ
nSeTeを成長したヘテロ界面に適用することができ
る。
施の形態についてのべる。図7にN形GaAs基板43
とN形ZnSe45の間にバッファ領域44を設けた、
典型的なZnSe系発光装置を示す。活性層はCdZn
Se49であり、その上下にZnSeガイド層48、5
0がある。MgZnSSeクラッド層46、52がこれ
に続いている。P形ZnSe53、ZnSe−ZnTe
超格子54、ZnTe55がP形MgZnSSe52に
良好なオーミックコンタクトをとるために形成される。
N形MgZnSSe46にオーミックコンタクトをとる
ために、N形のZnSe45が、またN形GaAs基板
43とN形ZnSe45のオーミック特性を改善するた
めにN形AlGaAs44が用いられる。光ガイド層と
クラッド層のバンドオフセットの制御は、Sbよりなる
界面層47、51により行われる。
発光装置を示す図である。このときは、図7の場合とエ
ピ成長の順序が反転するため、界面層62、66として
Alを用いる。図9はサファイヤを基板とするGaN系
発光装置の例である。サファイヤ71が絶縁物であるた
め、金属電極73、83は共に装置の表面側から取り出
している。Se界面層76、80がアンドープGaN光
ガイド層77、79とAlGaNクラッド層75、81
の間に設けられる。図9ではN形の材料から成長を始め
ているが、P形から成長する場合には、界面層としてS
eの代わりにSiを用いる。
光装置のバンド構造の変化について説明する。図10
は、始めて室温連続動作に成功したZnSe系レ−ザの
図である。クラッド層のMg組成は現状技術で使用しう
る最大の組成となっている。しかしこの装置の動作電圧
は高く6V〜8Vに達し、したがって寿命も短い。その
理由はMgを含むクラッド層の抵抗が高いことと、図1
0に示すように、価電子帯のバンドオフセット量が小さ
くて、有効な正孔閉じ込めができず発光効率が低下する
ためである。より禁止帯幅が大きくて低抵抗の、Mgを
含む混晶クラッド層が得られないため、ZnSe系発光
装置の波長は470nmより短くすることができなかっ
た。光記録への応用では、高密度記録を達成するために
光の波長を短くすることがきわめて重要である。
してSbを導入したときのバンド構造の変化を図11に
示す。Sb層の厚さは0.5〜3原子層程度であり、電
子閉じ込めに寄与する障壁が0.4eVと、図10に比
べて2倍となる。正孔の閉じ込めに寄与する障壁高さも
図10の0.05eVから0.25eVに高められる。
波長430nmの装置が実現した。この方法によれば、
同一Mg組成のクラッド層を有する発光装置の性能を改
善できるが、逆によりMg組成の少ないクラッド層を用
いても同様の性能を得ることができるので、化学的に安
定でかつ低抵抗の装置を作製することが可能となる。
2に示す。Mg組成が増加する (xの値が減少する)
と、アクセプタ濃度が急激に減少し、高抵抗になること
がわかる。このような界面層導入の効果は、Sbのほか
Ag、P、Pdについても同様に認められる。図10、
図11ではガイド層がZnSe、クラッド層がMgZn
SSeの場合を示したが、本発明は他の組成のII−V
I族材料Znw CdxEl1-w-x Sy Sez Te1-y-z
(0≦w、x、y、z≦1、0≦w+x≦1、0≦y+
z≦1、ElはMg、CaまたはBe)によっても得る
ことができる。
て、これまでに得られた従来構造の波長470nm、室
温連続動作ZnSe系レ−ザのバンド構造と、本発明の
Sb界面層を導入した最新の波長430nm、室温連続
動作ZnSe系レ−ザのバンド構造を比較して図13及
び図14に示す。前記と同様にSb界面層の導入によ
り、良好なキャリヤ閉じ込めが可能になることがわか
る。
の形態について説明する。図15はMgを含まないZn
SSeクラッド層を有する、従来のZnSe系発光装置
のバンド構造を示す。この例では伝導帯にバンドオフセ
ットが存在しないので、クラッド層は電子の閉じ込めに
は何等寄与しない。価電子帯の障壁高さも正孔の閉じ込
めをするには低すぎる値である。図16はSbを界面層
とした時のZnSe発光装置のバンド構造を示す図であ
る。Sbの導入により、Mg系のクラッド層と同程度の
キャリヤ閉じ込めが可能であることがわかる。
て述べたが、P形基板の装置についても同様の効果が生
ずる。このときの相違点は、界面層導入によるバンドシ
フトがN形基板の場合と逆方向に生じなければならない
ことである。したがって界面層には異なる材料を用い
る。例えばZnSe系装置に対して最も有効な界面層材
料はN形基板に対してAlである。Ge、Seも同様の
効果がある。
の形態についてのべる。GaNを用いるレ−ザ構造の装
置では、AlGaNクラッド層を用いるが、このときバ
ンドオフセット量を最適化するためにAl組成を制御し
なければならない。しかしAl組成制御については、前
記Mg系のクラッド層と同様な問題が、Mgの場合に比
べてよりきびしい制限となる。すなわちAl組成を増加
すると、GaAlNのP形ド−ピングは困難になるが、
これによる抵抗値の増加の割合はMgに比べてより大き
なものとなる。レ−ザ動作には電流密度1kAcm-3を
要するので、クラッド層に生ずる電圧降下により装置の
動作電圧は非常に高くなる。このためAl組成を低減す
ることは、動作電圧の低減にきわめて有効に働く。
バンド構造を示す図である。クラッド層に用いるAlG
aNのAl組成0.1においては、正孔閉じ込めに必要
なオフセット量は0.08eVとやや低い値になってい
る。図18に示すように、界面層としてSeを用いるこ
とによりクラッド層のAl組成を0.05と、図17の
1/2にしても、伝導帯のオフセットは0.23eV、
価電子帯のオフセットは0.16eVとなり、Al組成
の小さい低抵抗なクラッド層で十分なキャリヤ閉じ込め
が行われ、低電圧動作の装置を得ることが可能となる。
このとき有効なSeの厚さは0.5から3原子層であ
る。
について説明する。図19は半絶縁性GaAs基板84
上に構成された、ZnSe2次元電子ガスヘテロ接合F
ETの構造を示す図である。2次元電子ガスはアンド−
プZnSeチャネル層87中を走行するが、このときS
bよりなる厚さ数原子層の界面層86を85、87の界
面に挿入することにより、アンド−プ層85、87間に
伝導帯のオフセットによる障壁を生じ、87に2次元電
子のチャネル層を形成する。本実施の態様では、電子を
供給するN+ 層を含めてチャネル近傍が全てZnSeで
構成され、ヘテロ 接合界面に沿った2次元伝導チャネ
ルをSb界面層により形成することに特徴がある。
おいて、共にN形またはP形のヘテロエピタキシヤル成
長層の界面に、動作中過剰な電圧降下を発生するとき、
その界面障壁に点欠陥を生ずる不純物を導入するするこ
とにより、当該ヘテロ接合を通じて流れるトンネル電流
を増加させ、前記過剰電圧を低減することができる。こ
れを用いてZnSe系またはGaN系のレ−ザまたは発
光ダイオ−ドの低電圧化と長寿命化を図ることができ
る。また界面に導入する不純物密度を最適化することに
より、トンネル電流に飽和領域を生ぜしめ、これを用い
て自己電流制限機能を有するレ−ザ、発光ダイオ−ドを
得ることができ、電源を含む装置の経済化を図ることが
できる。
は、光ガイド層とクラッド層のヘテロ接合界面にバンド
オフセットを生ぜしめて、十分なキャリヤ閉じ込め効果
を得ることにより達成される。バンドオフセット量の調
整は前記ガイド層、クラッド層の界面に格子整合性のな
い界面層を導入することにより行うことができる。Zn
Se、GaN系の青緑色あるいはUV発光レ−ザの高効
率化は、構成材料の組成の最適化と共に、界面層の導入
をはかることにより達成される。また同様の構成を2次
元伝導のZnSeヘテロ接合FETのチャネル部分に適
用することにより、その性能向上に寄与することができ
る。
図。
断面図。
断面図。
断面図。
面層をいれた図。
面層をいれた図。
層をいれた図。
ド構造図。
構造図。
構造図。
構造図。
の断面図。
の断面図。
置の断面図。
Claims (4)
- 【請求項1】 Zn w Cd x El 1-w-x S y Se z Te
1-y-z (0≦w,x,y,z≦1、0≦w+x≦1、0
≦y+z≦1、ElはMg,Ca又はBe)からそれぞ
れ構成された、第1の化合物半導体と第2の化合物半導
体との間のヘテロ接合界面に、当該第1及び第2の化合
物半導体と格子整合しない、厚さ0.5〜2原子層の界
面層を導入した構成部分を含むことを特徴とする多層構
造半導体装置。 - 【請求項2】 In p Ga q Al r N(0≦p,q,r
≦1)からそれぞれ構成された、第1の化合物半導体と
第2の化合物半導体との間のヘテロ接合界面に、当該第
1第2の化合物半導体と格子整合しない、厚さ0.5〜
2原子層の界面層を導入した構成部分を含むことを特徴
とする多層構造半導体装置。 - 【請求項3】 前記界面層は基板側のクラッド層がN形
の場合Sb、P形の場合Alよりなることを特徴とする
請求項1記載の多層構造半導体装置。 - 【請求項4】 前記界面層は基板側のクラッド層がN形
の場合Se、P形の場合Siよりなることを特徴とする
請求項2記載の多層構造半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23442795A JP3373706B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 多層構造半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23442795A JP3373706B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 多層構造半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0982729A JPH0982729A (ja) | 1997-03-28 |
JP3373706B2 true JP3373706B2 (ja) | 2003-02-04 |
Family
ID=16970855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23442795A Expired - Lifetime JP3373706B2 (ja) | 1995-09-12 | 1995-09-12 | 多層構造半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3373706B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-12 JP JP23442795A patent/JP3373706B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0982729A (ja) | 1997-03-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5488233A (en) | Semiconductor light-emitting device with compound semiconductor layer | |
US5821555A (en) | Semicoductor device having a hetero interface with a lowered barrier | |
US8324611B2 (en) | Semiconductor light emitting device and wafer | |
US6525335B1 (en) | Light emitting semiconductor devices including wafer bonded heterostructures | |
US5585649A (en) | Compound semiconductor devices and methods of making compound semiconductor devices | |
Ishibashi | II-VI blue-green laser diodes | |
JP2890390B2 (ja) | 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子 | |
US20060244002A1 (en) | A semiconductor light-emitting device, and a method of manufacture of a semiconductor device | |
JPH1065271A (ja) | 窒化ガリウム系半導体光発光素子 | |
JPH06104533A (ja) | 青色発光素子およびその製造方法 | |
US6462354B1 (en) | Semiconductor device and semiconductor light emitting device | |
US7508049B2 (en) | Semiconductor optical device | |
JPH09293936A (ja) | 半導体装置 | |
KR100542720B1 (ko) | GaN계 접합 구조 | |
JPH07231142A (ja) | 半導体発光素子 | |
JP2003506877A (ja) | Iii族窒化物4元材料系を用いた半導体構造体 | |
JP2586349B2 (ja) | 半導体発光素子 | |
JP2956623B2 (ja) | 自励発振型半導体レーザ素子 | |
US6005263A (en) | Light emitter with lowered heterojunction interface barrier | |
JP3373706B2 (ja) | 多層構造半導体装置 | |
JP3216596B2 (ja) | 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子 | |
JPH11220172A (ja) | 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子 | |
JP2661576B2 (ja) | 半導体発光素子 | |
JPH0983079A (ja) | 半導体素子 | |
JP3279308B2 (ja) | 窒化物半導体発光素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071122 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081122 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091122 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101122 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111122 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121122 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131122 Year of fee payment: 11 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |