JP3196418B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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Description
特に、II−VI族化合物半導体を用いた発光素子その
他の半導体装置に適用して好適なものである。
ーザープリンタの解像度の向上を図るために、短波長で
の発光が可能な半導体レーザーに対する要求が高まって
きており、その実現を目指して研究が活発に行われてい
る。
鋭意研究を行った結果、II−VI族化合物半導体の一
種であるZnMgSSe系化合物半導体をクラッド層の
材料として用いた、青色ないし緑色で発光が可能な半導
体レーザーを提案した(例えば、特願平4−22935
6号)。この半導体レーザーにおいては、n型GaAs
基板上にn型ZnMgSSeクラッド層、活性層および
p型ZnMgSSeクラッド層から成るレーザー構造が
形成され、さらにp型ZnMgSSeクラッド層上にp
型ZnSeコンタクト層が形成されている。そして、こ
のp型ZnSeコンタクト層上にp側電極が形成されて
いるとともに、n型GaAs基板の裏面にn側電極が形
成されている。
II−VI族化合物半導体を用いた半導体レーザーにお
いては、p型ZnSeコンタクト層に対するp側電極の
接触抵抗が高く、良好なオーム性接触が得られないとい
う問題がある。これは、ZnSe中にp型不純物をドー
ピングすることにより得られるキャリア濃度は最大でも
〜1017cm-3程度と低いことや、p型ZnSeに対し
て良好なオーム性接触を得ることができる電極材料が現
状では見つかっていないことなどの理由による。
ングに関しては、二次イオン質量分析(SIMS)法に
よる測定結果から、p型不純物自体としては1018〜1
019cm-3程度までドーピング可能であるが、このp型
不純物のドーピング濃度により決まる不純物レベルのデ
ィープ化により、ドーピングされたp型不純物のうちの
一部のみが活性化されて有効キャリアを供給するアクセ
プタとして働くに過ぎないため、上述のように低いキャ
リア濃度しか得られないのである。図4はその様子を示
すものであり、p型不純物としてのNのドーピング濃度
[N]を増大させていっても、有効キャリア濃度、すな
わちNA −ND (ただし、NA はアクセプタ濃度、ND
はドナー濃度)は約4×1017cm-3で飽和してしまう
ことがわかる。
記特願平4−229356号においては、ZnTe中に
は1019cm-3程度の濃度までアクセプタをドーピング
することが可能であり、Auなどの金属を用いて良好な
オーム性接触を得ることができることなどに着目して、
p型ZnSeコンタクト層上にp型ZnTeコンタクト
層を形成し、このp型ZnTeコンタクト層上にp側電
極を形成することにより、p側電極の接触抵抗の低減を
図る技術についても開示されている。
nSeとp型ZnTeとの接合の界面においては、価電
子帯に約0.5eVの大きさのバンド不連続が存在す
る。そして、p型ZnSeの価電子帯はp型ZnTeに
向かって下に曲がっており、この下に凸の価電子帯の変
化は、p側電極からこのp型ZnSe/p型ZnTe接
合に注入される正孔に対してポテンシャル障壁として働
く。このため、上述のようにp型ZnTeコンタクト層
上にp側電極を形成しても良好なオーム性接触は得られ
ず、従って良好な電圧−電流特性は得られていない。な
お、図5においては、p型ZnSeおよびp型ZnTe
のフェルミ準位は価電子帯の頂上に一致すると近似して
いる。
いて価電子帯にバンド不連続が存在する第1のp型のI
I−VI族化合物半導体と第2のp型のII−VI族化
合物半導体との接合の電圧−電流特性を良好にすること
ができる半導体装置を提供することにある。
に、この発明は、第1のp型のII−VI族化合物半導
体(5)と第2のp型のII−VI族化合物半導体
(6)との接合を有し、接合の界面において第1のp型
のII−VI族化合物半導体(5)の価電子帯の頂上の
エネルギーは第2のp型のII−VI族化合物半導体
(6)の価電子帯の頂上のエネルギーよりも低い半導体
装置において、第1のp型のII−VI族化合物半導体
(5)のうちの界面の近傍の部分の不純物濃度は他の部
分の不純物濃度よりも高くなっているとともに、第1の
p型のII−VI族化合物半導体(5)側に形成される
接合の空乏層内に第2のp型のII−VI族化合物半導
体から成る量子井戸層および第1のp型のII−VI族
化合物半導体から成る障壁層を有する多重量子井戸層
(9)が設けられ、それぞれの量子井戸層の厚さはそれ
ぞれの量子井戸層の量子準位が第1のp型のII−VI
族化合物半導体(5)および第2のp型のII−VI族
化合物半導体(6)の価電子帯の頂上のエネルギーとほ
ぼ等しくなるように設定されていることを特徴とするも
のである。
形態においては、第1のp型のII−VI族化合物半導
体のうちの接合の界面の近傍の部分の不純物濃度は、界
面に向かって連続的に増大するように設定される。
形態においては、第1のp型のII−VI族化合物半導
体はp型ZnSeであり、第2のp型のII−VI族化
合物半導体はp型ZnTeであり、p型ZnSeのうち
のp型ZnSeとp型ZnTeとの接合の界面の近傍の
部分の不純物濃度は他の部分の不純物濃度よりも高くな
っているとともに、p型ZnSe側に形成される接合の
空乏層内にp型ZnTeから成る量子井戸層およびp型
ZnSeから成る障壁層を有する多重量子井戸層が設け
られ、それぞれの量子井戸層の厚さはそれぞれの量子井
戸層の量子準位がp型ZnSeおよびp型ZnTeの価
電子帯の頂上のエネルギーとほぼ等しくなるように設定
されている。
形態においては、第1のp型のII−VI族化合物半導
体および第2のp型のII−VI族化合物半導体中のp
型不純物として、高濃度ドーピングによりディープレベ
ルを形成する不純物であるNが用いられる。
形態においては、半導体装置は半導体レーザーや発光ダ
イオードのような発光素子である。
装置によれば、第1のp型のII−VI族化合物半導体
のうちの接合の界面の近傍の部分の不純物濃度が他の部
分の不純物濃度よりも高くなっていることにより、第1
のp型のII−VI族化合物半導体側に形成される接合
の空乏層の幅を小さくすることができる。このため、正
孔が接合をトンネル効果などにより容易に通ることがで
きることから、接合を流れる電流量を増大させることが
できる。
半導体側に形成される接合の空乏層内に第2のp型のI
I−VI族化合物半導体から成る量子井戸層および第1
のp型のII−VI族化合物半導体から成る障壁層を有
する多重量子井戸層が設けられ、それぞれの量子井戸層
の厚さはそれぞれの量子井戸層の量子準位が第1のp型
のII−VI族化合物半導体および第2のp型のII−
VI族化合物半導体の価電子帯の頂上のエネルギーとほ
ぼ等しくなるように設定されていることから、これらの
量子準位を介した共鳴トンネル効果により、接合を正孔
が容易に通ることができる。
合物半導体と第2のp型のII−VI族化合物半導体と
の接合の界面における価電子帯のバンド不連続によるポ
テンシャル障壁を実効的になくすことができ、これによ
って良好な電圧−電流特性を得ることができる。そし
て、この半導体装置が半導体レーザーや発光ダイオード
のようなpn接合を用いた発光素子である場合には、こ
のpn接合の立ち上がり電圧の低減を図ることができ
る。
導体がp型ZnSeであり、第2のp型のII−VI族
化合物半導体がp型ZnTeである場合、すなわちp型
ZnSeとp型ZnTeとの接合を有する半導体装置に
おいては、p型ZnTe上にp側電極を形成することに
より、良好なオーム性接触を得ることができ、これによ
って良好な電圧−電流特性を得ることができる。
照しながら説明する。図1はこの発明の一実施例による
半導体レーザーを示す。
導体レーザーにおいては、例えばn型不純物としてSi
がドーピングされた例えば(100)面方位のn型Ga
As基板1上に、例えばn型不純物としてClがドーピ
ングされたn型ZnMgSSeクラッド層2、活性層
3、例えばp型不純物としてNがドーピングされたp型
ZnMgSSeクラッド層4、例えばp型不純物として
Nがドーピングされたp型ZnSeコンタクト層5およ
び例えばp型不純物としてNがドーピングされたp型Z
nTeコンタクト層6が順次積層されている。そして、
p型ZnTeコンタクト層7上に例えばAuやAu/P
dから成るp側電極7が形成されているとともに、n型
GaAs基板1の裏面に例えばInから成るn側電極8
が形成されている。符号9はp型ZnSeコンタクト層
5とp型ZnTeコンタクト層6との接合部においてp
型ZnSeコンタクト層5側に形成される空乏層内に形
成されたp型ZnTe/ZnSe多重量子井戸(MQ
W)層を示すが、これについては後に詳細に説明する。
タクト層5からp型ZnTeコンタクト層6にわたる部
分のNのドーピング濃度[N]のプロファイルは、図2
に示すようになっている。すなわち、図2に示すよう
に、p型ZnSeコンタクト層5中のNのドーピング濃
度[N]は、p型ZnSeコンタクト層5とp型ZnT
eコンタクト層6との接合の界面から所定距離(p型Z
nSeコンタクト層5とp型ZnTeコンタクト層6と
の接合部においてp型ZnSeコンタクト層5側に形成
される空乏層の幅とほぼ等しい)離れた部分までは一定
となっている。この部分の[N]は、例えば、有効キャ
リア濃度が飽和する値、すなわち約4×1017cm-3に
選ばれる(図4参照)。一方、p型ZnSeコンタクト
層5のうちのこのp型ZnSeコンタクト層5とp型Z
nTeコンタクト層6との接合の界面から上記所定距離
内の部分の[N]は接合の界面に向かって連続的に増大
している。そして、接合の界面において[N]は階段的
に増大し、p型ZnTeコンタクト層6中の[N]はこ
の値を有する。このp型ZnTeコンタクト層6中の
[N]は、p型ZnSeコンタクト層5中の[N]に比
べて十分に高い値、例えば約2×1018cm-3に選ばれ
る(図4参照)。この程度の[N]の値に対しては、p
型ZnTeコンタクト層6中のキャリア濃度は未飽和で
ある。
うちのこのp型ZnSeコンタクト層5とp型ZnTe
コンタクト層6との接合の界面から上記所定距離内の部
分の[N]の値はキャリア濃度が飽和する値を超えてお
り、Nの不純物レベルはディープ化しているが、このデ
ィープレベルにトラップされた正孔はp型ZnTeコン
タクト層6側に落ち込ませることが可能である。従っ
て、図2に示すようなNの変調ドーピングにより、p型
ZnSeコンタクト層5側の空乏層の幅を小さくするこ
とができると同時に、p型ZnTeコンタクト層6中の
[N]を高くすることができることにより、半導体レー
ザーに流すことができる電流量を増大させることが可能
である。
型ZnTeコンタクト層6との接合部においてp型Zn
Seコンタクト層5側に形成される空乏層の幅の計算例
を示すと、次の通りである。
クト層5中のキャリア濃度は5×1017cm-3程度、p
型ZnTeコンタクト層6中のキャリア濃度は1019c
m-3程度とすることができる。一方、p型ZnSeコン
タクト層5とp型ZnTeコンタクト層6との接合の界
面における価電子帯には、約0.5eVの大きさのバン
ド不連続が存在する(図5参照)。このようなp型Zn
Seコンタクト層5とp型ZnTeコンタクト層6との
接合の価電子帯には、接合がステップ接合であるとする
と、p型ZnSeコンタクト層5側に W=(2εφT /qNA )1/2 (1) の幅にわたってバンドの曲がりが生じる。ここで、qは
電子の電荷の絶対値、εはZnSeの誘電率、φT はp
型ZnSeコンタクト層5とp型ZnTeコンタクト層
6との接合の界面における価電子帯の不連続の大きさ
(約0.5eV)を表す。
の接合の界面の近傍の高濃度ドーピング部を除いた部分
のアクセプタ濃度NA が5×1017cm-3、高濃度ドー
ピング部のアクセプタ濃度NA が平均的に見てその2倍
の1×1018cm-3であるとし、(1)式を用いてこの
場合のWを計算すると、W=23nmとなる。これに対
して、p型ZnSeコンタクト層5のうちの接合の界面
の近傍の部分に高濃度ドーピング部が設けられていない
場合のWは約32nmである。すなわち、p型ZnSe
コンタクト層5のうちの接合の界面の近傍の部分に高濃
度ドーピング部が設けられていることによって、この高
濃度ドーピング部が設けられていない場合に比べて空乏
層の幅Wは約9nm小さくなっている。このように空乏
層の幅Wが小さくなっていることにより、p型ZnSe
コンタクト層5とp型ZnTeコンタクト層6との接合
を正孔がトンネル効果により通りやすくなる。
においては、p型ZnSeコンタクト層5とp型ZnT
eコンタクト層6との接合部においてp型ZnSeコン
タクト層5側に形成される空乏層内に、p型ZnTeか
ら成る量子井戸層とp型ZnSeから成る障壁層とを交
互に積層した構造のp型ZnTe/ZnSeMQW層9
が設けられている。このp型ZnTe/ZnSeMQW
層9は、p型ZnSeコンタクト層5とp型ZnTeコ
ンタクト層6との接合部においてp型ZnSeコンタク
ト層5側に形成される空乏層内に、p型ZnTeから成
る量子井戸層を介在させることによって形成されたもの
と言うこともできる。この場合、p型ZnSeから成る
障壁層の厚さLB は一定であるが、p型ZnTeから成
る量子井戸層の厚さLW はp型ZnSeコンタクト層5
からp型ZnTeコンタクト層6に向かって段階的に厚
くなっている。具体的には、このp型ZnTeから成る
量子井戸層の厚さLW は次のように設定される。
両側をp型ZnSeから成る障壁層によりはさんだ構造
の単一量子井戸におけるp型ZnTeから成る量子井戸
の幅LW に対して第1量子準位E1 がどのように変化す
るかを有限障壁の井戸型ポテンシャルに対する量子力学
的計算により求めた。ただし、この計算では、量子井戸
層および障壁層における電子の質量としてp型ZnSe
およびp型ZnTe中の正孔の有効質量mh を想定して
0.6m0 (m0 :電子の静止質量)を用い、また井戸
の深さは0.5eVとした。この計算結果から、p型Z
nTeから成る量子井戸の幅LW を小さくすることによ
って、量子井戸内に形成される第1量子準位E1 を低く
することができることがわかる。そこで、この一実施例
においては、このことを利用してp型ZnTeから成る
量子井戸層の厚さLW を変化させる。
p型ZnTeコンタクト層6との接合の界面からp型Z
nSeコンタクト層5側に幅Wにわたって生じるバンド
の曲がりは、この接合の界面からの距離xの二次関数 φ(x)=φT {1−(x/W)}2 (2) で与えられる。従って、p型ZnTe/ZnSeMQW
層9の設計は、(2)式に基づいて、p型ZnTeから
成る量子井戸層のそれぞれに形成される第1量子準位E
1 がp型ZnSeおよびp型ZnTeの価電子帯の頂上
のエネルギーとほぼ一致し、しかも互いにほぼ等しくな
るようにLW を変化させることにより行うことができ
る。実用的には、この一致は、熱エネルギー〜kT
(k:ボルツマン定数、T:絶対温度)程度の範囲内で
の一致であれば問題ない。
9におけるp型ZnSeから成る障壁層の幅LB を2n
mとした場合の量子井戸幅LW の設計例を示す。ただ
し、p型ZnSeコンタクト層5中のアクセプタ濃度N
A は5×1017cm-3としている。また、p型ZnTe
コンタクト層6に向かって徐々にドーピング濃度[N]
を増大させ、p型ZnTe/ZnSeMQW層9中の平
均ドーピング濃度[N]を1×1018cm-3としてい
る。さらに、p型ZnTeコンタクト層6中のアクセプ
タ濃度NA は1×1019cm-3としている。図3に示す
ように、この場合には、合計で5個ある量子井戸の幅L
W を、その第1量子準位E1 がp型ZnSeおよびp型
ZnTeのフェルミ準位と一致するように、p型ZnS
eコンタクト層5からp型ZnTeコンタクト層6に向
かって、LW =0.3nm、0.4nm、0.6nm、
0.9nm、1.6nmと変化させている。
とp型ZnTeコンタクト層6との接合部においてp型
ZnSeコンタクト層5側に形成される空乏層内にp型
ZnTe/ZnSeMQW層9が設けられていることに
より、このp型ZnTe/ZnSeMQW層9のそれぞ
れの量子井戸の第1量子準位E1 を介した共鳴トンネル
効果により、p型ZnSeコンタクト層5とp型ZnT
eコンタクト層6との間のポテンシャル障壁が実効的に
なくなり、従ってp型ZnSeコンタクト層5とp型Z
nTeコンタクト層6との接合を正孔が容易に流れるこ
とができる。
例による半導体レーザーの製造方法について説明する。
板1上に、例えば分子線エピタキシー(MBE)法によ
り、n型ZnMgSSeクラッド層2、活性層3、p型
ZnMgSSeクラッド層4、p型ZnSeコンタクト
層5、p型ZnTe/ZnSeMQW層9およびp型Z
nTeコンタクト層6を順次エピタキシャル成長させ
る。ここで、p型ZnTe/ZnSeMQW層9の形成
は、MBE装置における分子線のシャッターの開閉だけ
で容易に行うことが可能である。
おいては、例えば、Zn原料としては純度99.999
9%のZnを用い、Mg原料としては純度99.9%の
Mgを用い、S原料としては99.9999%のZnS
を用い、Se原料としては純度99.9999%のSe
を用いる。また、n型ZnMgSSeクラッド層2のn
型不純物としてのClのドーピングは例えば純度99.
9999%のZnCl2 をドーパントとして用いて行
い、p型ZnMgSSeクラッド層4、p型ZnSeコ
ンタクト層5、p型ZnTe/ZnSeMQW層9およ
びp型ZnTeコンタクト層6のp型不純物としてのN
のドーピングは例えば電子サイクロトロン共鳴(EC
R)を用いたプラズマガンにより発生されたN2 プラズ
マを照射することにより行う。
p型ZnTe/ZnSeMQW層9およびp型ZnTe
コンタクト層6へのNのドーピング時には、図2に示す
ようなドーピング濃度[N]のプロファイルを得るため
に、図2中の破線で示すように、[N]のプロファイル
に沿った形でプラズマガンの投入電力を変化させる。こ
のプラズマガンを用いたp型不純物のドーピングにおい
ては、p型ZnSeコンタクト層5とp型ZnTeコン
タクト層6との接合の界面の近傍におけるドーピング量
およびディープレベルを比較的容易に制御することが可
能である。
p側電極7を形成するとともに、n型GaAs基板1の
裏面にn側電極8を形成して、目的とする半導体レーザ
ーを完成させる。
レーザーによれば、p型ZnSeコンタクト層5のうち
のこのp型ZnSeコンタクト層5とp型ZnTeコン
タクト層6との接合の界面の近傍の部分のNのドーピン
グ濃度[N]が他の部分に比べて高くなっていることに
よりこの接合部においてp型ZnSeコンタクト層5側
に形成される空乏層の幅を小さくすることができ、この
ためこの接合を正孔がトンネル効果により通りやすくな
る。さらに、この接合部においてp型ZnSeコンタク
ト層5側に形成される空乏層内にp型ZnTe/ZnS
eMQW層9が設けられていることにより、この接合に
おけるポテンシャル障壁を実効的になくすことができ
る。
ないし緑色で発光が可能な半導体レーザーを実現するこ
とができる。
説明したが、この発明は、上述の実施例に限定されるも
のではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形
が可能である。
発明を半導体レーザーに適用した場合について説明した
が、この発明は、発光ダイオードに適用することも可能
であり、より一般的には、接合界面において価電子帯に
バンド不連続が存在するp−p接合を有する各種の半導
体装置に適用することが可能である。
導体装置によれば、接合界面において価電子帯にバンド
不連続が存在する第1のp型のII−VI族化合物半導
体と第2のp型のII−VI族化合物半導体との接合の
電圧−電流特性を良好にすることができる。
す断面図である。
けるp型ZnSeコンタクト層からp型ZnTeコンタ
クト層にわたる部分のNのドーピング濃度[N]のプロ
ファイルの一例を示すグラフである。
けるp型ZnSeコンタクト層からp型ZnTeコンタ
クト層にわたる部分のエネルギーバンド図である。
のNのドーピング濃度との関係を示すグラフである。
バンド図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 第1のp型のII−VI族化合物半導体
と第2のp型のII−VI族化合物半導体との接合を有
し、上記接合の界面において上記第1のp型のII−V
I族化合物半導体の価電子帯の頂上のエネルギーは上記
第2のp型のII−VI族化合物半導体の価電子帯の頂
上のエネルギーよりも低い半導体装置において、 上記第1のp型のII−VI族化合物半導体のうちの上
記界面の近傍の部分の不純物濃度は他の部分の不純物濃
度よりも高くなっているとともに、 上記第1のp型のII−VI族化合物半導体側に形成さ
れる上記接合の空乏層内に上記第2のp型のII−VI
族化合物半導体から成る量子井戸層および上記第1のp
型のII−VI族化合物半導体から成る障壁層を有する
多重量子井戸層が設けられ、それぞれの上記量子井戸層
の厚さはそれぞれの上記量子井戸層の量子準位が上記第
1のp型のII−VI族化合物半導体および上記第2の
p型のII−VI族化合物半導体の価電子帯の頂上のエ
ネルギーとほぼ等しくなるように設定されていることを
特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 上記不純物濃度は上記界面に向かって連
続的に増大することを特徴とする請求項1記載の半導体
装置。 - 【請求項3】 上記第1のp型のII−VI族化合物半
導体はp型ZnSeであり、上記第2のp型のII−V
I族化合物半導体はp型ZnTeであり、 上記p型ZnSeのうちの上記p型ZnSeと上記p型
ZnTeとの接合の界面の近傍の部分の不純物濃度は他
の部分の不純物濃度よりも高くなっているとともに、 上記p型ZnSe側に形成される上記接合の空乏層内に
上記p型ZnTeから成る量子井戸層および上記p型Z
nSeから成る障壁層を有する多重量子井戸層が設けら
れ、それぞれの上記量子井戸層の厚さはそれぞれの上記
量子井戸層の量子準位が上記p型ZnSeおよび上記p
型ZnTeの価電子帯の頂上のエネルギーとほぼ等しく
なるように設定されていることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の半導体装置。 - 【請求項4】 上記不純物はNであることを特徴とする
請求項1、2または3記載の半導体装置。 - 【請求項5】 上記半導体装置は発光素子であることを
特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の半導体装
置。
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Publication number | Publication date |
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JPH06310815A (ja) | 1994-11-04 |
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