JPH0657766U - 運搬用台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャスタを取り付けた運搬用台車を不動状態
に積み重ねる。 【構成】 運搬用台車Ａの各隅角部において、その下面
に支持杆６を、上面には支持杆６を嵌合支持する凹部７
を設けることにより、上位台車の支持杆を下位台車の凹
部に嵌合して順次台車を不動状に積み重ねることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、積み重ねが容易な運搬用台車に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図示する運搬用台車Ａ’のように連結用の複数の孔ａ’、ｂ’をそれぞれ穿設 した各連結枠ａ、ａ、ｂ、ｂと、該複数孔ａ’、ｂ’と対応する複数の孔ｃ’を 穿設した隅角部材ｃとをボルト、ナットなどの結合具ｄによって所望大きさの方 形枠に結合し、あるいは図示しないが、固定方形枠に底板を張設し該底板の底面 各隅角部にキャスタｅを設置した運搬用台車は、構成が簡単であるが堅牢で上面 にコンテナなどを載支して広く運搬に使用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来例では、不使用時に各台車を嵩低く積み重ねようとしても、 上位台車のキャスタが回動して容易かつ安全に積み重ねることはできないという 点である。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

本考案は、各運搬用台車を積重ねるために各台車の隅角部底面に支持杆を垂設 し、該隅角部上面には上位台車の支持杆を嵌合支持する凹部を設けて、積み重ね た各上位台車の支持杆を下位台車上面の凹部に嵌合支持することを最も要旨とす る。複雑な支持構成や部品を必要とすることなく、重量のある台車を積重ねると いう目的を、支持杆と凹部を設けただけで実現した。

【０００５】

【作用】

複数個の台車を積み重ねた時、上位台車の支持杆が下位台車の凹部に嵌合して 不動に支持される。

【０００６】

【実施例】

図１は、本考案の最も要旨とする支持杆６と該支持杆嵌合用の凹部７を各隅角 部に設けた台車の１例を示し、該台車Ａは、図１１の従来例の台車Ａ’と同様に 各連結枠材１、１、２、２と、４隅角部材５と、該各隅角部材５に取付けたキャ スタ８とを主要構成部材として長方形枠の台車を構成している。各連結枠材１、 ２と隅角部材５は、互いに対応する連結用の複数の孔１’、２’と図示しない各 隅角部材５の複数の孔を連通させて図２に示すように、底面側で前記従来例と同 様にボルト、ナットなどの結合具９によって連結、固定して該方形枠上に載せた コンテナなどの下端部各隅角部を該各隅角部材５で囲んで支持して運搬するよう になっており、各隅角部の支持杆６はキャスタ８より短く、接地しない長さにな っている。

【０００７】 該各隅角部材５は、平面視ほぼ三角形状で、金属製基板４を補強用としてプラ スチック成形した本体３の底板３ａの裏面に添着し、該底板の直交する２辺を囲 んで上下に支持側壁３ｂを立設および垂設し、該下支持側壁の隅角部内側には金 属製の支持杆６の上端を前記基板４に一体的に固着して垂設し、該交点上面には 所定深さの凹部７を設けるとともに支持側壁３ｂの上部内面には補強用のリブ３ ｃを複数本縦設している。

【０００８】 図３は上記構成の台車Ａ、Ａを不使用時に積み重ねた状態を示すもので、上位 台車の各支持杆６を下位台車の凹部７に嵌合して上位台車の各キャスタを下位台 車の隅角部材の上面から僅少間隔離して支持しており、常時は接地して汚れてい るキャスタで該下位台車の隅角部材上面を汚さないようになっている。従って、 支持杆６の長さ、凹部７の深さは各台車のキャスタの高さによって設定されるも のである。

【０００９】 該隅角部材５の構造、形状は図示のものに限定されるものではなく、台車の大 きさや載せるコンテナなどの荷重によっては補強用リブ３ｃや金属製基板４がな くてもよいし各連結枠材１、２との連結も隅角部材の上面でボルト、ナットなど の結合具によって締結してもよく、あるいは該結合具に代えて実公平３−２２０ ６１号の台車のように複数の孔に跨がって門型固定枠の両脚下端部を挿通して突 出下端部のねじ部をナットなどで締め付けて固定するようにしてもよい。

【００１０】 台車も図示のような各部材を結合する構成の台車に限定されるものでもなく、 既製の各種重量物台車の堅固な枠材を利用して要するに各支持杆６と凹部７を各 隅角部の底面と上面に設ければよいものである。

【００１１】 図４乃至図１０は隅角部材の形状、構成を示す各面図である。

【００１２】

【考案の効果】

上記の構成、作用を有する本考案の台車は、その隅角部の上、下面に所定長さ 、深さの支持杆と凹部をそれぞれ設けたことにより、（１）、従来、不使用時の 台車の整理、保管に難渋していた倉庫業者やスーパーマーケットその他各種業者 が容易迅速にしかも嵩低く台車を積み重ねて整理、保管できるようになった。（ ２）支持杆と凹部をキャスタに対し所定寸法に設定することによってキャスタが 下位台車を汚損しないから食糧品や衣類その他汚れを嫌い清潔を要求される商品 や業種にとっては好適なものである。（３）、支持杆と凹部を隅角部の同一軸線 上に上下に設けたので積み重ね支持の荷重が偏心せず、確実で安定する。（４） 、不使用時に台車を積み重ねずに立てかけて置く場合も横方向に突出した支持杆 が接地して不本意に倒れることを防止する。

【図面の簡単な説明】

【図１】台車の斜視図である。

【図２】要部である隅角部材と連結枠材を連結固定した
状態を拡大して示す下面図である。

【図３】台車の積み重ね状態の１部切欠断面を示す側面
図である。

【図４】隅角部材の平面図である。

【図５】隅角部材の下面図である。

【図６】隅角部材の正面図である。

【図７】隅角部材の右側面図である。

【図８】隅角部材の左側面図である。

【図９】隅角部材の背面図である。

【図１０】図４のＸーＸ断面図である。

【図１１】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 運搬用台車 １、２ 連結枠材 ５ 隅角部材 ６ 支持杆 ７ 凹部 ８ キャスタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面各隅角部に取付けたキャスタによっ
   て上面に載支したコンテナその他の荷物を運搬する運搬
   用台車において、該各隅角部底面に、接地しない長さの
   支持杆を垂設するとともに該各隅角部上面には該各支持
   杆の下端部を嵌合支持する凹部を設けてなる運搬用台
   車。