JPH0657693A - オフセット輪転印刷用塗工紙 - Google Patents

オフセット輪転印刷用塗工紙

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JPH0657693A
JPH0657693A JP20824992A JP20824992A JPH0657693A JP H0657693 A JPH0657693 A JP H0657693A JP 20824992 A JP20824992 A JP 20824992A JP 20824992 A JP20824992 A JP 20824992A JP H0657693 A JPH0657693 A JP H0657693A
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JP20824992A
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Kunio Suzuki
邦夫 鈴木
Yukihiro Suzuki
幸浩 鈴木
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】オフセット印刷適性、高いピック抵抗性を持
ち、耐ブリスター性に優れたオフセット輪転印刷用塗工
紙を提供する。 【構成】多層塗工紙、特にダブル塗工紙の下塗り層の塗
液をカチオン化し、顔料中に湿式粉砕処理を施し、平均
粒子径1.8〜7μmとした炭酸カルシウム、3級アミ
ン又は4級アンモニウム塩基を含むカチオン化澱粉、ト
ルエン溶解残渣80%以下で、好ましくはガラス転移温
度が、−40℃〜+30℃のアクリル系エマルジョン樹
脂バインダーからなる塗被組成物を最も原紙に近い下塗
り層に塗抹することを特徴とするオフセット輪転印刷塗
工紙である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なオフセット輪転
印刷用塗工紙に関するものである。更に詳しくは、優れ
たオフセット印刷適性、特に高い耐ピック抵抗を持つオ
フセット輪転印刷用塗工紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、塗工の印刷、特にオフセット印刷
における高速化が進み、それに耐え得る塗工紙が必要に
なってきている。特に、高速印刷に耐え得る塗工紙の高
いピック強度が必要と同時に、近年の市場における画像
情報の再現性への要求度も高まり、高い印刷光沢、イン
キの着肉性等が要求されている。
【0003】これらの要求に対して、一般的に澱粉、合
成高分子ラテックス等の接着剤を増大させることによ
り、オフセット印刷適性、特にピック強度を向上させる
ことができる。しかしながら、澱粉を大幅に増大させ
て、ピック強度を向上した場合、塗液の粘度が大幅に上
昇し、コーターでの塗工適性が低下し、塗液濃度を低下
させねばならない為、白紙光沢や印刷後の光沢が低下
し、また、接着剤層が被膜をつくり、オフセット印刷イ
ンクの着肉性が低下する。又、合成高分子ラテックスを
大幅に増大させた場合も、接着剤層が被膜をつくり、オ
フセット印刷インクの着肉性が低下する。この傾向は、
原紙がパルプ繊維の水酸基、カルボキシル基によるアニ
オン性であり、塗液も接着剤のカルボキシル基等により
アニオン性であるため、塗液中の接着剤が塗抹時に原紙
に浸透することによって助長される。これを防ぐ為、塗
液の保水性を向上させる工夫がいくつか成されている。
例えば、カルボキシメチル化セルロースの様に水溶液が
著しく高粘度となる水溶性高分子を塗被組成物中に添加
することがある。しかしながら、この様な保水性向上剤
に依る効果は限られており、塗液の粘度が上昇する為、
かえって塗工時の塗液濃度が低下し、印刷適性が向上し
ないこともある。
【0004】一方、特開平1−97296号公報に開示
されている様に、原紙を構成するパルプ繊維表面がアニ
オン性に荷電していることから、塗液の極性をカチオン
性として原紙への塗液の浸透を防ぎ、オフセット印刷適
性を向上させようとする考え方もある。しかしながら、
この様に塗液をカチオン化した場合、塗液の粘度がかな
り上昇し、塗工時にかえって塗工濃度が低下し、印刷適
性が向上しないことがある。また、カオリンを顔料とし
て用いると、アニオン基を封鎖する為、多量なカチオン
化剤を使用しなければならないので、費用が増大するだ
けでなく、液性も悪化する。このため、炭酸カルシウム
等が顔料の主体となり、結果的に白紙の光沢が低くなっ
てしまう。
【0005】また、多層塗工を行ない複数以上の塗工層
を形成することにより、上塗り層の印刷適性を向上させ
ることができ、生産効率も上げることができる。この
為、多層塗工紙、特にダブル塗工紙が普及してきてい
る。しかしながら、多層塗工した場合、下塗り塗液も原
紙も共にアニオン性であるため、原紙に最も近い下塗り
層の塗液から接着剤等が多量に原紙層に浸透し、下塗り
層の塗工量も少なくなるため、下塗り層に多量の接着剤
を必要とする。また、下塗り層に多量の接着剤を配合す
ることから、下塗り層の接着剤が気体を透過し難い被膜
を形成するため、オフセット輪転印刷時にブリスターの
問題を起こし易い。ゲートロールコーター等のロールコ
ーターで下塗りを行なった場合に塗液の押し込み圧が小
さくなるため、この傾向が著しくなって現われる。下塗
り層の接着剤として、澱粉等の水溶性高分子を主体にし
て多量に配合すると、塗液の粘度が著しく上昇し、コー
ターでの塗工適性が悪化し、乾燥後もロール等で摩擦力
を受けた場合、顔料の脱落が起こり易い。また、顔料と
して、炭酸カルシウムを多量に配合すると、顔料の脱離
によるロール等の汚れが発生し易くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状に鑑み、本
発明の目的は、高いオフセット印刷適性、特に高いピッ
ク抵抗を持ち、耐ブリスター性に優れ、塗工適性及び操
業性に優れ、ロール汚れの発生がないオフセット輪転印
刷用塗工紙を得ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のオフセット輪転
印刷用塗工紙は、原紙の片面当り2層以上の塗層を設け
てなり、最も原紙に近い下塗り層に塗抹する塗被組成物
が、湿式粉砕処理を施した平均粒子径1.8〜7.0μ
mの炭酸カルシウムを含有した顔料、顔料100重量部
に対して10重量部以上の3級アミン又は4級アンモニ
ウム塩基を有するカチオン化澱粉、並びに3〜20重量
部のトルエン溶解残渣80%以下であるアクリル系エマ
ルジョン樹脂バインダーからなるものであることを特徴
とするものである。
【0008】本発明に用いるアクリル系エマルジョン樹
脂バインダーは、ガラス転移温度が、−40℃〜+30
℃であることが望ましい。
【0009】本発明に適用する下塗り塗被組成物の湿式
粉砕した後の炭酸カルシウムの平均粒子径は、7.0μ
mを超えると、塗抹後の乾燥工程での顔料脱離が著し
く、工程のロールが汚れてしまう。1.8μm未満にな
ると、塗層強度が得られ難くなる。炭酸カルシウムは、
乾式粉砕した重質炭酸カルシウム、カルサイト系軽質炭
酸カルシウム、アラゴナイト系軽質炭酸カルシウム等が
用いられる。
【0010】炭酸カルシウムの湿式粉砕時に使用する分
散剤としては、3級アミン又は4級アンモニウム塩基と
して、ビニルトリメチルアンモニウムクロライドモノマ
ー、2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモ
ニウムクロライドモノマー、N−アクリルアミドエチル
トリメチルアンモニウムクロライドモノマー、アクリル
アミド・ジアリルアミン共重合体モノマー等のカチオン
モノマーを含むカチオン性水溶性高分子、ポリエチレン
イミン、カチオン澱粉、等を用いることもできる。又、
両性、非イオン性分散剤も併せて使用することもでき
る。
【0011】本発明のカチオン性バインダーは、カチオ
ン化澱粉、カチオン化アクリルエマルジョン、カチオン
化スチレンブタジエンラテックス、カチオン化エチレン
−酢酸ビニル共重合体、カチオン化スチレン−アクリル
共重合体、カチオン化酢酸ビニル−アクリル共重合体、
カチオン化ブタジエン−メチルメタクリル共重合体、カ
チオン化酢酸ビニル−ブチルアクリレート共重合体、カ
チオン化ポリビニルアルコール、カチオン化大豆蛋白
質、等が挙げられるが、特に望ましいものとしては、カ
チオン化澱粉、カチオン化アクリルエマルジョンが挙げ
られる。カチオン澱粉の原料は、コーンスターチ、タピ
オカ、馬齢薯等を用いることができ、カチオン化は2−
ジエチルアミノエチルクロリド等を用いて第3級アミン
型にするか、もしくは2,3エポキシプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロリド等を反応させた第4級アンモニ
ウム塩型とすることにより調製される。
【0012】カチオン化澱粉の配合率は、顔料100重
量部に対して、10重量部未満では塗層強度が不足す
る。又、顔料落ちも発生する。ただ、カチオン澱粉を増
量しただけでは顔料落ちの完全な防止は難しく、カチオ
ン性アクリル系エマルジョンを3重量部以上配合するこ
とに依って顔料落ちが著しく改善する。しかし、20重
量部を超えると、耐ブリスター性が低下し、オフセット
輪転印刷適性が得られなくなる。
【0013】カチオン性の下塗り層の上にアニオン性の
上塗り層を設けると、上塗り層/下塗り層の境界で上塗
り層のバインダーが集中し、固定化し、緻密な層を形成
し易い。更には、湿式粉砕した炭酸カルシウムを配合す
ることに依り、下塗り塗層が緻密になり、耐ブリスター
性が低下し易くなる。ここで、カチオン性アクリル系エ
マルジョンのトルエン不溶解残渣を80重量%以下にす
ることに依り、耐ブリスター性の低下を抑えることがで
き、更には顔料落ちをより一層低減できる。
【0014】カチオン性アクリル系エマルジョンのガラ
ス転移温度(Tg)は、+30℃を超えると塗層が脆く
なり、顔料落ちが若干増す傾向が見られ、−40℃を超
えて低くくなると強度が不足する傾向が見られる。この
為、カチオン性アクリル系エマルジョンのTgは、−4
0℃から+30℃の範囲であることが望ましい。
【0015】本発明の下塗り塗被組成物を使用して、漉
き上げた原紙に下塗り層として塗抹することに依り、原
紙と下塗り層の接着強度、及び下塗り層自体の強度が増
す。更には、通常のオフセット印刷用塗工紙の上塗り塗
被組成物配合中には、各種アニオン性水溶性接着剤等が
含まれる為、下塗り層との界面において、上塗り塗被組
成物が固化し、上塗り層と下塗り層の接着強度が増す。
この様に、本発明のオフセット輪転印刷用塗工紙は、ピ
ック強度が高くなるため、下塗り塗被組成物の接着剤配
合量を削減することができる。更に、下塗り層をカチオ
ン化することにより、下塗り層の空隙率が増し、透気性
が増大する為、オフセット輪転印刷時の耐ブリスター性
が一段と向上する。又、カチオン性アクリル系エマルジ
ョンのトルエン不溶解残渣量を低減することで、更に透
気性が増大し、耐ブリスター性が向上する。
【0016】本発明で用いる他の接着剤としては、ポリ
ビニルアルコール等の合成バインダー、酸化澱粉、エー
テル化澱粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉やそれらを
フラッシュドライして得られる冷水可溶性澱粉、カゼイ
ン、大豆蛋白等の天然系接着剤、もしくはこれら接着剤
をカチオン化したものが挙げられる。これらはまた必要
に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化
剤、着色剤等の通常用いられている各種助剤、及びこれ
らの各種助剤のカチオン化したものが適宜使用できる。
【0017】また、本発明で用いる顔料としては、カオ
リン、炭酸カルシウム、クレー、サチンホワイト、タル
ク、酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、焼成カ
オリン、酸化亜鉛、活性白土、酸性白土、珪素土、レー
キ、プラスチックピグメント等が挙げられるが、分散に
はカチオン分散剤を必要とし、場合によっては低分子の
カチオン性界面活性剤を添加し、アニオン基を封鎖する
必要もある。
【0018】本発明に用いられる原紙は、LBKP、N
BKP等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TM
P、CTMP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP
等の古紙パルプ、等のパルプを含み、軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン等
の各種の填料、サイズ剤、定着剤、歩留まり剤、カチオ
ン化剤、紙力増強剤、等の各種添加剤を含み、酸性、中
性、アルカリ性で抄造される。本発明の原紙には、ノー
サイズプレス原紙、澱粉、ポリビニルアルコール等でサ
イズプレスされた原紙、等が用いられる。
【0019】本発明による塗被組成物を基紙に塗工する
方法は、特に限定されるものではなく、各種ブレードコ
ーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バー
コーター、ロッドブレードコーター、ショートドゥェル
コーター等の通常の各種塗工装置を用い、2層以上塗抹
する。各層を塗抹する毎に、あるいは2層以上塗抹した
後、塗工紙は乾燥される。かくして塗工、乾燥された塗
工紙は、スーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフ
トカレンダー処理等を施される。
【0020】
【実施例】以下で、実施例を用い、更に詳細に本発明の
効果を説明するが、本発明はこれにより限定されるもの
ではない。なお、実施例中の「部」および「%」はそれ
ぞれ「重量部」および「重量%」を示す。なお、実施例
中の諸測定値は、次の方法によって得られたものであ
る。
【0021】1)平均粒子径:リーヅ・アンド・ノース
ロップ製マイクロトラック7995−30SPA型で測
定し、体積加重平均粒子径を求めた。 2)粘度:B型粘度計を用い、25℃の温度、60rp
mの条件で測定した。 3)白紙光沢度:JISP8142に従い、角度75度
で測定した。(単位:%) 4)重色印刷光沢度:サンプルをローランドオフセット
印刷機にて印刷し、一昼夜室温にて放置し、サンプルの
ブラック、マゼンタ、シアン、イエローの4色重ね刷り
ベタ印刷部について、60度の角度で光沢を測定した。
(単位:%) 5)ピック強度:RI印刷機(明製作所)を用いてIP
Iインキにより印刷し、印刷面のピッキングの程度を目
視判定した。5段階評価で5が最も良い水準である。許
容限度は、ランク3である。 6)耐ブリスター性:試験片の両面に市販オフセット輪
転印刷用インキをRI印刷機にて印刷し、その試験片を
アルミフォイルで包み、300℃のシリコンオイル中に
5秒間入れ、そのブリスターの出方を目視判定した。5
段階評価で5が最も良い水準である。 7)顔料の脱離程度:下塗り塗液等を塗工後の乾燥工程
でのロールの汚れ程度で5段階評価で5が最も良い水準
である。許容限度は、ランク3である。 8)アクリル系エマルジョンのトルエン不溶解残渣:エ
マルジョンを約pH8に調整したのち、20℃、相対湿
度65%の雰囲気下で、弗素樹脂板に薄く流して48時
間乾燥させ、その約0.2gを試料として、これを50
ml蓋付きガラス容器に採取し、そこに30mlのトル
エンを加え、震とう機で3時間処理した後、325メッ
シュステンレス製金網上にガラス容器の中身を移し、5
mlのトルエンで洗浄した後、130℃の乾燥機内で約
1時間乾燥したトルエン不溶解残渣を測定し、試料に対
する重量%で示す。 9)アクリル系エマルジョンのガラス転移温度(T
g):ASTMD−3418に依り測定した数値(℃)
である。
【0022】実施例1〜5及び比較例1〜4 <原紙配合> LBKP(瀘水度350mlcsf) 30部 NBKP(瀘水度420mlcsf) 70部 <内添薬品> 炭酸カルシウム(*原紙中灰分量で表示。) *10部 市販アルキルケテンダイマー系内添サイズ剤(AKD) 0.03部 市販カチオン系ポリアクリルアミド歩留り向上剤 0.03部 パルプ、内添薬品は、上記の配合で調成し、50g/m
2の坪量(絶乾)の原紙を抄造した。この原紙に対し
て、各実施例、各比較例の配合について、表1、表2に
示す下塗り塗液を用い、上記で得た原紙にゲートロール
コーターにより、49%塗液濃度で片面当り塗工量3g
/m2塗抹し、乾燥した。
【0023】<実施例、比較例の湿式粉砕顔料スラリー
の作成>粉砕前の炭酸カルシウムは、三共精粉株式会社
製Aグレード(比表面積7000cm2/g)を用い、
以下のカチオン性分散剤を用いて湿式粉砕した。 A:(トリメチル・エチル・アンモニウム・クロライ
ド)メタクリレートモノマー:90%、アクリルアミ
ド:10%の組成の共重合体 湿式粉砕ミルは、アシザワ株式会社製アジテータミルL
ME20型で、粉砕条件は、ビーズ充填率80%、回転
数960rpm、ビーズ:ジルコニアビーズ(平均径
1.0mm)、処理流量:3.5リットル/分の条件で、顔
料スラリーを65%固形分濃度として湿式粉砕処理を行
った。実施例1、2、4、5は1パス処理、実施例3は
2パス処理、比較例1は3パス処理、比較例2、3、4
は1パス処理である。また、実施例4の流量は5リットル/
分、実施例5の流量は10リットル/分である。
【0024】<カチオン化下塗り液の配合>顔料は、湿
式粉砕炭酸カルシウム単独とし、バインダーとしてのカ
チオン化澱粉は、コーンを原料とし、10%溶液粘度が
30℃で20CPSである4級アンモニウムアルキル化し
た澱粉で、置換度0.04のものを用いた。
【0025】<カチオン化アクリルエマルジョンの調製
法:特開平3-115408号公報に開示>ブチルアクリレート
(BA)と、メチルメタアクリレート(MMA)を主モ
ノマーとし、両者の比率を変化させ、ガラス転移温度を
変化させ、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DM
AEMA)を主モノマー100重量部に対して3重量部
添加し、n−ドデシルメルカプタン(nDDM)の添加
量を変化させ、トルエン不溶解残渣を調製した。なお、
市販の非イオン界面活性剤(トリトンX405:70%
活性品)を乳化剤として用い、t−ブチルヒドロペルオ
キシド(TBHP:70%活性)を開始剤として用い、
乳化重合に依り、以下の4種のカチオン化アクリルエマ
ルジョンを調製した。 サンプルA:ガラス転移温度+15℃、 トル
エン不溶解残渣70% サンプルB:ガラス転移温度+25℃、 トル
エン不溶解残渣80% サンプルC:ガラス転移温度−30℃、 トル
エン不溶解残渣40% サンプルD:ガラス転移温度+35℃、 トル
エン不溶解残渣90%
【0026】この下塗り紙に対して、ブレードコーター
で下記の配合の塗液を片面13g/m2塗抹し、乾燥し
た。 <上塗り塗液配合> 市販1級カオリン(ウルトラホワイト90) 30部 市販2級カオリン(ウルトラコート) 40部 市販湿式重質炭酸カルシウム(カービタル90) 30部 市販ポリアクリル酸系分散剤 0.1部 市販燐酸エステル化澱粉 4部 市販スチレンブタジエンラテックス(JSR0617) 12部 ステアリン酸カルシウム 0.3部 水酸化ナトリウム 0.15部 塗液固形分濃度は、60%とした。 この塗工紙を以下の条件でスーパーカレンダー処理を行
った。
【0027】<スーパーカレンダー条件> 段数:10段 剛性ロール:チルドロール、外径400mm 弾性ロール:コットンロール、外径420mm 処理速度:400m/分 線圧:220kg/cm 上塗り塗液配合、塗工方法、スーパーカレンダー条件
は、上記の条件に従う。各実施例、各比較例の結果は、
表1、表2にまとめた。
【0028】比較例5 実施例1〜5と同じ配合、製造条件で抄造した原紙に対
して、ゲートロールコーターで、下記の下塗り塗液を片
面あたり4g/m2の塗工量で塗抹し、乾燥した。 <下塗り塗液の配合>顔料として、乾式重質炭酸カルシ
ウムの三共精粉株式会社製エスカロン100を用い、湿
式粉砕を施さず、分散剤にカチオン分散剤のみを用いた
他は実施例1と同じ方法で作成した。 炭酸カルシウム(三共精粉株式会社製エスカロン100) 100部 カチオン分散剤A 0.6部 上記の下塗りを施した塗工紙に対して、実施例1〜5と
同じ上塗り塗液配合、塗工方法及び、スーパーカレンダ
ー条件で処理を施した。比較例5の品質特性は表2にま
とめた。実施例1に比べると、顔料脱落の程度が著し
い。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【発明の効果】実施例から明らかな様に本発明により、
高いオフセット輪転印刷適性、特に耐ブリスター性に優
れ、高い操業性のもとにオフセット輪転印刷用塗工紙を
得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフセット輪転印刷用塗工紙において、
    原紙の片面当り2層以上の塗層を設けてなり、最も原紙
    に近い下塗り層に塗抹する塗被組成物が、湿式粉砕処理
    を施した平均粒子径1.8〜7.0μmの炭酸カルシウ
    ムを含有した顔料、顔料100重量部に対して10重量
    部以上の3級アミン又は4級アンモニウム塩基を有する
    カチオン化澱粉、並びに3〜20重量部のトルエン溶解
    残渣80%以下であるアクリル系エマルジョン樹脂バイ
    ンダーからなることを特徴とするオフセット輪転印刷塗
    工紙。
  2. 【請求項2】 アクリル系エマルジョン樹脂バインダー
    が、−40℃〜+30℃のガラス転移温度を有するもの
    であることを特徴とする請求項1記載のオフセット輪転
    印刷用塗工紙。
JP20824992A 1992-08-04 1992-08-04 オフセット輪転印刷用塗工紙 Pending JPH0657693A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5883242A (en) * 1996-04-25 1999-03-16 Sanwa Cornstarch Co., Ltd. Starch for paper making
JP2010090501A (ja) * 2008-10-07 2010-04-22 Daio Paper Corp 印刷用塗工紙及び印刷用塗工紙の製造方法

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