JPH0657366B2 - トリム方法 - Google Patents
トリム方法Info
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- JPH0657366B2 JPH0657366B2 JP16839887A JP16839887A JPH0657366B2 JP H0657366 B2 JPH0657366 B2 JP H0657366B2 JP 16839887 A JP16839887 A JP 16839887A JP 16839887 A JP16839887 A JP 16839887A JP H0657366 B2 JPH0657366 B2 JP H0657366B2
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- plate
- cut
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、金属板を所定幅に整えるために連続的にその
金属板の端部を切断するトリム方法に関する。
金属板の端部を切断するトリム方法に関する。
(従来の技術とその問題点) 金属板を所定幅に整えるため連続的にその金属板の端部
を切断する方法としては、第2図に示すような、いわゆ
るサイドトリマーによる方法が一般的である。すなわ
ち、上丸刃1、下丸刃2による剪断加工により金属板3
の端部を切断分離し、所定幅の製品4を連続的に製造す
る方法である。第2図(a)はサイドトリマーの構成を示
す略式説明図であり、第2図(b)は第2図(a)のb−b線
に沿った略式断面図である。
を切断する方法としては、第2図に示すような、いわゆ
るサイドトリマーによる方法が一般的である。すなわ
ち、上丸刃1、下丸刃2による剪断加工により金属板3
の端部を切断分離し、所定幅の製品4を連続的に製造す
る方法である。第2図(a)はサイドトリマーの構成を示
す略式説明図であり、第2図(b)は第2図(a)のb−b線
に沿った略式断面図である。
サイドトリマーにより所定幅に切断された製品4は連続
的に後工程に送られる。一方、トリム屑5はサイドトリ
マー出側に設置されたトリム屑案内ガイド(図示せず)
に導かれ下方に取り付けられたスクラップチョッパー
(図示せず)により連続的に細断され廃却される。サイ
ドトリマーの上・下丸刃1、2には第3図に示すように
横方向のすきまC(以下、「クリアランス」と呼ぶ)、
縦方向の重なりl(以下、「オーバーラップ量」と呼
ぶ)が設定される。第3図(a)および(b)は、それぞれl
>0,l<0の場合の上下丸刃1、2の配置例を示す略
式説明図である。
的に後工程に送られる。一方、トリム屑5はサイドトリ
マー出側に設置されたトリム屑案内ガイド(図示せず)
に導かれ下方に取り付けられたスクラップチョッパー
(図示せず)により連続的に細断され廃却される。サイ
ドトリマーの上・下丸刃1、2には第3図に示すように
横方向のすきまC(以下、「クリアランス」と呼ぶ)、
縦方向の重なりl(以下、「オーバーラップ量」と呼
ぶ)が設定される。第3図(a)および(b)は、それぞれl
>0,l<0の場合の上下丸刃1、2の配置例を示す略
式説明図である。
なお、以下、上・下丸刃1、2が第3図(a)の如く重な
っている場合を正のオーラップ量(l>0)、上・下丸
刃1、2が第3図(b)の如く隙間を有する場合を負のオ
ーバーラップ量(l<0)とし、マイナスの符号を付け
て表現することにする。金属板の板厚、材質にもよる
が、板厚2〜3mmの軟鋼板の場合にはl/t≒+30〜+
50%、c/t≒10%(t:板厚)程度に設定される。し
かしながら、この方法により切断された製品4の切り口
断面には第4図(a)に示す如く板厚方向に加工硬化した
突起が発生する。この突起は一般に「かえり」あるいは
「ばり」と呼ばれている。
っている場合を正のオーラップ量(l>0)、上・下丸
刃1、2が第3図(b)の如く隙間を有する場合を負のオ
ーバーラップ量(l<0)とし、マイナスの符号を付け
て表現することにする。金属板の板厚、材質にもよる
が、板厚2〜3mmの軟鋼板の場合にはl/t≒+30〜+
50%、c/t≒10%(t:板厚)程度に設定される。し
かしながら、この方法により切断された製品4の切り口
断面には第4図(a)に示す如く板厚方向に加工硬化した
突起が発生する。この突起は一般に「かえり」あるいは
「ばり」と呼ばれている。
この「かえり」に関しては従来より作業者が「かえり」
に触れ怪我をするという安全上の問題ばかりではなく、
トリム後のラインにおいて種々のロール通過時に「かえ
り」によるロール表面に疵が付きロールの寿命の低下を
招くという問題があった。特にメッキライン、塗装ライ
ンにおいてはゴムロールが多数用いられており、「かえ
り」によるゴムロールの摩耗が著しいため板幅の広いも
のから順番に製造するという煩雑な方法を採用すること
が多い。
に触れ怪我をするという安全上の問題ばかりではなく、
トリム後のラインにおいて種々のロール通過時に「かえ
り」によるロール表面に疵が付きロールの寿命の低下を
招くという問題があった。特にメッキライン、塗装ライ
ンにおいてはゴムロールが多数用いられており、「かえ
り」によるゴムロールの摩耗が著しいため板幅の広いも
のから順番に製造するという煩雑な方法を採用すること
が多い。
また、冷間圧延前の酸洗ラインにおけるトリム工程で
は、加工硬化し板厚方向に突起した「かえり」は冷間圧
延後の耳割れ(いわゆるソーエッジ)の原因となると考
えられており、「かえり」の発生は有害であるとされて
いる。
は、加工硬化し板厚方向に突起した「かえり」は冷間圧
延後の耳割れ(いわゆるソーエッジ)の原因となると考
えられており、「かえり」の発生は有害であるとされて
いる。
さらに、金属板がプレスメーカー等に持ち込まれた後も
運搬時、あるいは作業時、「かえり」あるいは「かえ
り」の一部が板から離脱したものが板表面と接触するこ
とによって板の表面疵となることがあり、疵の程度によ
っては製品として使用出来ないため板を廃却せざるを得
ず大きな歩留ロスを招く危険があった。
運搬時、あるいは作業時、「かえり」あるいは「かえ
り」の一部が板から離脱したものが板表面と接触するこ
とによって板の表面疵となることがあり、疵の程度によ
っては製品として使用出来ないため板を廃却せざるを得
ず大きな歩留ロスを招く危険があった。
金属板の材質によっても異なるが一般に延性の高い材料
ほど「かえり」は大きく、また、トリマーの丸刃の摩耗
が進むと「かえり」は著しく増大することが知られてお
り、このような「かえり」の発生は従来の方式のトリマ
ーを使用する限り避けられない問題であると考えられて
きた。
ほど「かえり」は大きく、また、トリマーの丸刃の摩耗
が進むと「かえり」は著しく増大することが知られてお
り、このような「かえり」の発生は従来の方式のトリマ
ーを使用する限り避けられない問題であると考えられて
きた。
これらの問題に対して、特開昭52−96477号には「かえ
り」を発生しない切断方法が提案されている。すなわ
ち、第5図(a)に示すように、初めの工程で上・下丸刃
1、2により金属板3の板厚方向にある程度切り込みを
与えた後、第5図(b)に示すように上・下丸刃10、10′
により垂直に圧下押戻しをすることにより製品4からト
リム屑5を分離する方法である。
り」を発生しない切断方法が提案されている。すなわ
ち、第5図(a)に示すように、初めの工程で上・下丸刃
1、2により金属板3の板厚方向にある程度切り込みを
与えた後、第5図(b)に示すように上・下丸刃10、10′
により垂直に圧下押戻しをすることにより製品4からト
リム屑5を分離する方法である。
この方法によれば、適正な垂直方向の切り込みさえ与え
ることが出来れば、全くかえりのない製品を得ることが
できる。しかしながら、現実的には、第2段階の押戻し
で「かえり」なしが成功するために必要な第1段階の垂
直方向の切り込み量の範囲が小さいこと、またその成功
する切り込み量の範囲は金属板の材質や丸刃の摩耗の程
度によって異なること、さらに、圧延後の金属板コイル
の先端、先端部には、板厚の不均一部分が存在すること
から、上・下丸刃1、2の正確なナイフ設定が非常に難
しいという問題があると同時に、もし2段階での上・下
ロール10,10′の押戻しによる分離が不可能であった場
合、再切断に多大な時間と労力を費やすことになり、生
産性の大幅なダウンにつながるという問題があった。
ることが出来れば、全くかえりのない製品を得ることが
できる。しかしながら、現実的には、第2段階の押戻し
で「かえり」なしが成功するために必要な第1段階の垂
直方向の切り込み量の範囲が小さいこと、またその成功
する切り込み量の範囲は金属板の材質や丸刃の摩耗の程
度によって異なること、さらに、圧延後の金属板コイル
の先端、先端部には、板厚の不均一部分が存在すること
から、上・下丸刃1、2の正確なナイフ設定が非常に難
しいという問題があると同時に、もし2段階での上・下
ロール10,10′の押戻しによる分離が不可能であった場
合、再切断に多大な時間と労力を費やすことになり、生
産性の大幅なダウンにつながるという問題があった。
また、従来のサイドトリマーにおける「かえり」の発生
は許容し、次工程においてそれを修正する方法がある。
例えば、第2図に示すように従来法によって両端部を切
断してから、第6図に示すように孔型ロール21により
「かえり」を押し潰し、エッジ形状を整えるのである。
確かに、第6図に示すような孔型ロール21を使用すれ
ば製品4の板厚方向に突起した「かえり」は押しつぶせ
るものの、トリム材の板厚によって孔型寸法を変える必
要があるため、数多くの孔型ロールを準備しなければな
らず、さらにロール替えの煩雑さも手伝って現行のライ
ンに広く普及する方法とはなり得ていない。
は許容し、次工程においてそれを修正する方法がある。
例えば、第2図に示すように従来法によって両端部を切
断してから、第6図に示すように孔型ロール21により
「かえり」を押し潰し、エッジ形状を整えるのである。
確かに、第6図に示すような孔型ロール21を使用すれ
ば製品4の板厚方向に突起した「かえり」は押しつぶせ
るものの、トリム材の板厚によって孔型寸法を変える必
要があるため、数多くの孔型ロールを準備しなければな
らず、さらにロール替えの煩雑さも手伝って現行のライ
ンに広く普及する方法とはなり得ていない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は従来法の前記問題点に鑑みなされたものであ
り、その目的とするところは、「かえり」の発生を皆無
にする、あるいは、かえりが発生したとしてもかえりの
方向を板厚方向に向けないことにより搬送ロールの損傷
を減らし、かつ押し潰しやすくし、さらに、確実な分離
が可能である画期的なトリム方法を提供することであ
る。
り、その目的とするところは、「かえり」の発生を皆無
にする、あるいは、かえりが発生したとしてもかえりの
方向を板厚方向に向けないことにより搬送ロールの損傷
を減らし、かつ押し潰しやすくし、さらに、確実な分離
が可能である画期的なトリム方法を提供することであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、金属板の縁部を連続的に切断・分離するトリ
ム方法において、第1工程が次式 θ′=tan-1(−l/C) 但し、 l=第1工程での上・下丸刃のオーバーラップ量 C=第1工程での上・下丸刃のクリアランス量 で定まるθ′(deg)が7≦θ′≦60を満たすように上
・下丸刃のオーバーラップ量lとクリアランス量Cを設
定し当該上下丸刃により金属板の縁部に沿って連続的に
板厚方向の切り込みを設けて未分離の金属板縁部を形成
した後、第2工程において、上下に設けた回転丸刃によ
り、第1工程で形成した切り込み部に、水平ラインに対
して θ′−5≦θ(deg)≦θ′+5 の方向に剪断変形を連続的に与えることにより未分離の
前記金属板縁部を分離することを特徴とするトリム方法
である。
ム方法において、第1工程が次式 θ′=tan-1(−l/C) 但し、 l=第1工程での上・下丸刃のオーバーラップ量 C=第1工程での上・下丸刃のクリアランス量 で定まるθ′(deg)が7≦θ′≦60を満たすように上
・下丸刃のオーバーラップ量lとクリアランス量Cを設
定し当該上下丸刃により金属板の縁部に沿って連続的に
板厚方向の切り込みを設けて未分離の金属板縁部を形成
した後、第2工程において、上下に設けた回転丸刃によ
り、第1工程で形成した切り込み部に、水平ラインに対
して θ′−5≦θ(deg)≦θ′+5 の方向に剪断変形を連続的に与えることにより未分離の
前記金属板縁部を分離することを特徴とするトリム方法
である。
(作用) 以下、添付図面に基づき本発明にかかるトリム方法の作
用を詳細に説明する。なお、原則的に、同一部材は同一
符号で示す。
用を詳細に説明する。なお、原則的に、同一部材は同一
符号で示す。
第1図は本発明の原理を示すものである。すなわち第1
図(a)に示すように第1工程において金属板3の縁部、
つまり端部に沿って上・下丸刃のオーバーラップ量l、
クリアランスCにて板厚方向に切り込みを入れ、未分離
状態の切り込み部3′を形成させた後、第1図(b)に示す
第2工程において、上・下に設けた回転丸刃により、第
1工程で形成した切り込み部に、水平ラインに対して、
図中矢で示す如く、7〜60(deg)の角度θ、好ましく
は、 で求まる角度θの±5(deg)内の方向に剪断変形を連続的
に与えることにより、製品4とトリム屑5を完全に分離
するトリム方法である。
図(a)に示すように第1工程において金属板3の縁部、
つまり端部に沿って上・下丸刃のオーバーラップ量l、
クリアランスCにて板厚方向に切り込みを入れ、未分離
状態の切り込み部3′を形成させた後、第1図(b)に示す
第2工程において、上・下に設けた回転丸刃により、第
1工程で形成した切り込み部に、水平ラインに対して、
図中矢で示す如く、7〜60(deg)の角度θ、好ましく
は、 で求まる角度θの±5(deg)内の方向に剪断変形を連続的
に与えることにより、製品4とトリム屑5を完全に分離
するトリム方法である。
また、分離工程で未分離状態の切込み部3′に剪断変形
を与える装置の一実施例を第7図(b)、(c)、(d)に示
す。第7図(b)でかみ込みが開始し、第7図(c)で分離が
完遂する。第7図(d)はそれらの関係を平面図で示して
いる。第7図(b)は第7図(d)のc−c断面、第7図(c)
は第7図(d)のd−d断面を示したものであり、分離刃
31は同一のものである。
を与える装置の一実施例を第7図(b)、(c)、(d)に示
す。第7図(b)でかみ込みが開始し、第7図(c)で分離が
完遂する。第7図(d)はそれらの関係を平面図で示して
いる。第7図(b)は第7図(d)のc−c断面、第7図(c)
は第7図(d)のd−d断面を示したものであり、分離刃
31は同一のものである。
第7図(a)の第1工程にて板厚方向に切り込みがなされ
た金属板3は第7図(d)に示すように入側より侵入し、
上側分離丸刃30と下側分離丸刃31が交差するA点にてか
み込む。その後、矢印で示すように通板方向に進行しな
がら、対向する分離丸刃30、31により切込み部3′に剪
断変形が付与され、製品4とトリム屑5に分離される。
このように、未分離金属板縁部である切り込み部3′を
分離する手段を構成する対向分離丸刃30、31は、水平ラ
インに対して所定角度θだけ傾斜して配置されているた
め、切込み部3′に水平ラインに対して角度θだけ傾斜
した方向の剪断変形が連続的に付与されるのである。さ
らに該分離丸刃30、31はかみ込み位置から出側に向って
ラップ量Sだけラップして設置されているため、確実に
製品4とトリム屑5を分離せしめることができる。
た金属板3は第7図(d)に示すように入側より侵入し、
上側分離丸刃30と下側分離丸刃31が交差するA点にてか
み込む。その後、矢印で示すように通板方向に進行しな
がら、対向する分離丸刃30、31により切込み部3′に剪
断変形が付与され、製品4とトリム屑5に分離される。
このように、未分離金属板縁部である切り込み部3′を
分離する手段を構成する対向分離丸刃30、31は、水平ラ
インに対して所定角度θだけ傾斜して配置されているた
め、切込み部3′に水平ラインに対して角度θだけ傾斜
した方向の剪断変形が連続的に付与されるのである。さ
らに該分離丸刃30、31はかみ込み位置から出側に向って
ラップ量Sだけラップして設置されているため、確実に
製品4とトリム屑5を分離せしめることができる。
また第8図(a)も、本発明における第2工程の分離工程
を実現する実施例を示したかみ込み位置での断面図であ
る。
を実現する実施例を示したかみ込み位置での断面図であ
る。
第8図(a)に示すように水平ラインに対してθ度傾斜し
て設置された分離丸刃41と、垂直方向に設置された分離
丸刃40から構成され、第7図の分離丸刃30、31と同じ効
果を持つものである。また、第8図(b)に示す如く、分
離工程の入側からかみ込み位置までのガイドとして、フ
ランジ30′付の丸刃を使用することにより、安定したか
み込みを確保することができる。
て設置された分離丸刃41と、垂直方向に設置された分離
丸刃40から構成され、第7図の分離丸刃30、31と同じ効
果を持つものである。また、第8図(b)に示す如く、分
離工程の入側からかみ込み位置までのガイドとして、フ
ランジ30′付の丸刃を使用することにより、安定したか
み込みを確保することができる。
なお、第8図(c)も、分離工程における入側からかみ込
み位置までのガイドとして、独立したフラットロール42
をかみ込み位置に設置したもので第8図(b)の丸刃フラ
ンジ30′と同じガイド効果を持つものである。
み位置までのガイドとして、独立したフラットロール42
をかみ込み位置に設置したもので第8図(b)の丸刃フラ
ンジ30′と同じガイド効果を持つものである。
このように、本発明にかかる方法によれば、切断面は第
4図(b)に示す如く全く「かえり」の発生が認められな
い良好な切り口を得ることができる。すなわち、「かえ
り」の発生が皆無である良好な切断面を得るためには、
金属板の材質あるいは、丸刃の摩耗状態により前もって
第1工程の上・下丸刃のクリアランスCとオーバーラッ
プlを実験的に決定しておけばよい。
4図(b)に示す如く全く「かえり」の発生が認められな
い良好な切り口を得ることができる。すなわち、「かえ
り」の発生が皆無である良好な切断面を得るためには、
金属板の材質あるいは、丸刃の摩耗状態により前もって
第1工程の上・下丸刃のクリアランスCとオーバーラッ
プlを実験的に決定しておけばよい。
このように、第1工程で加工硬化を受けた部分を第2工
程で切断するため「かえり」の発生が抑制されるのであ
る。
程で切断するため「かえり」の発生が抑制されるのであ
る。
また、例えば非常に軟質の金属板の場合あるいは、切り
込みを行う上・下丸刃1、2の摩耗が激しい場合に「か
えり」の発生があったとしても本発明方法においては
「かえり」は第4図(c)に示す如く板側面に発生し、板
厚方向には向かないため、前述した従来の問題点、すな
わち「かえり」による各種ロールへの疵付けによる寿命
の低下はなくなり、また運搬時、作業時における板表面
への「かえり」の接触による表面疵発生の危険性も大幅
に減少することになる。
込みを行う上・下丸刃1、2の摩耗が激しい場合に「か
えり」の発生があったとしても本発明方法においては
「かえり」は第4図(c)に示す如く板側面に発生し、板
厚方向には向かないため、前述した従来の問題点、すな
わち「かえり」による各種ロールへの疵付けによる寿命
の低下はなくなり、また運搬時、作業時における板表面
への「かえり」の接触による表面疵発生の危険性も大幅
に減少することになる。
さらに、本発明方法により板側面に発生することのあ
る、板厚方向に向かない「かえり」には、例えば第9図
に示すような板厚に応じて設定可変の上下板押えロール
50、50′と堅型フラットロール51を配した押し潰し装置
により、製品4に発生することのある「かえり」を完全
にそして確実に押し潰しができる。第6図に示すような
孔型ロールによる「かえり」押し潰し方法に比較して、
板厚に応じて孔型ロールを取り替える必要がないため設
備上、生産能率上の問題点は解決されれる。
る、板厚方向に向かない「かえり」には、例えば第9図
に示すような板厚に応じて設定可変の上下板押えロール
50、50′と堅型フラットロール51を配した押し潰し装置
により、製品4に発生することのある「かえり」を完全
にそして確実に押し潰しができる。第6図に示すような
孔型ロールによる「かえり」押し潰し方法に比較して、
板厚に応じて孔型ロールを取り替える必要がないため設
備上、生産能率上の問題点は解決されれる。
次に、実施例によって本発明をさらに具体的に説明す
る。
る。
実施例 第1表、第2表に示す炭素鋼の酸洗材(t=2.3mm)を
使用し、第7図、第3表に示す装置を用いてトリミング
を行った。
使用し、第7図、第3表に示す装置を用いてトリミング
を行った。
第1工程における板厚方向の切り込みは第2図に示す通
常のトリマーを使用した。結果を第4表に示す。なお、
比較のため、従来のかえりなし法(第5図、第3表参
照)についても実施した結果も第4表に併せて示す。本
発明法と従来法では第1段階では同一サイドトリマーを
使用し、鋼板も同一材を使用した。
常のトリマーを使用した。結果を第4表に示す。なお、
比較のため、従来のかえりなし法(第5図、第3表参
照)についても実施した結果も第4表に併せて示す。本
発明法と従来法では第1段階では同一サイドトリマーを
使用し、鋼板も同一材を使用した。
第4表より分かるように、従来のサイドトリマーによる
トリミングにおいては極く制限された特定条件の場合以
外は板厚方向の「かえり」の発生が不可避であったが、
本発明により板厚方向への「かえり」を全く発生させな
い切断が広範囲の切断条件の下で可能になった。
トリミングにおいては極く制限された特定条件の場合以
外は板厚方向の「かえり」の発生が不可避であったが、
本発明により板厚方向への「かえり」を全く発生させな
い切断が広範囲の切断条件の下で可能になった。
したがって、前述の従来法の問題点すなわち、作業中の
「かえり」に触れることによる作業者の怪我の問題、搬
送ロールの寿命の低下、冷間圧延時の耳割れの問題、
「かえり」接触による板表面への疵付けの問題等は皆無
となった。
「かえり」に触れることによる作業者の怪我の問題、搬
送ロールの寿命の低下、冷間圧延時の耳割れの問題、
「かえり」接触による板表面への疵付けの問題等は皆無
となった。
また、本発明方法と従来の「かえり」無しトリム法と比
較すれば、「かえり」が皆無となるような切込みを与え
る第1工程でのトリマーにおける上・下丸刃のオーバー
ラップ量l、クリアランスCの設定範囲は同等であるが
従来の「かえり」無しトリム法においては、第1工程で
のトリマーのオーバーラップ設定が、「かえり」無し成
功域より少しでも浅い切り込み側(オーバーラップマイ
ナス側)にずれた場合、分離が不可能であったが、本発
明方法では「かえり」無し成功域より浅い切り込みとな
るようなオーバーラップ量に設定した場合でも第二工程
で確実に分離が行われ、板側面に発生した「かえり」も
板厚方向には向かない。
較すれば、「かえり」が皆無となるような切込みを与え
る第1工程でのトリマーにおける上・下丸刃のオーバー
ラップ量l、クリアランスCの設定範囲は同等であるが
従来の「かえり」無しトリム法においては、第1工程で
のトリマーのオーバーラップ設定が、「かえり」無し成
功域より少しでも浅い切り込み側(オーバーラップマイ
ナス側)にずれた場合、分離が不可能であったが、本発
明方法では「かえり」無し成功域より浅い切り込みとな
るようなオーバーラップ量に設定した場合でも第二工程
で確実に分離が行われ、板側面に発生した「かえり」も
板厚方向には向かない。
また、特に軟質材のI材においては、従来の「かえり」
無しトリム法では第2工程における分離が出来なかった
が、本発明方法によれば、板側面に「かえり」は発生す
るが、確実に分離が行われた。なお、その場合の「かえ
り」も板厚方向を向いたものではない。
無しトリム法では第2工程における分離が出来なかった
が、本発明方法によれば、板側面に「かえり」は発生す
るが、確実に分離が行われた。なお、その場合の「かえ
り」も板厚方向を向いたものではない。
このように板幅側面に発生した「かえり」は、板厚方向
を向いたものではなく、搬送ロールに接触しないためロ
ールの寿命低下という問題あるいは板表面への「かえ
り」の接触による板表面への疵付けの問題は解消した。
を向いたものではなく、搬送ロールに接触しないためロ
ールの寿命低下という問題あるいは板表面への「かえ
り」の接触による板表面への疵付けの問題は解消した。
次に、板側面に「かえり」が発生したトリム材を第9図
に示すような堅型フラットロールを配したかえり押潰し
装置を通過せしめたところ、完全にかえりが押潰され、
良好な切断面形状が得ることができた。さらに冷間圧延
工程においても全く耳割れ(ソーエッジ)は発生しなか
った。
に示すような堅型フラットロールを配したかえり押潰し
装置を通過せしめたところ、完全にかえりが押潰され、
良好な切断面形状が得ることができた。さらに冷間圧延
工程においても全く耳割れ(ソーエッジ)は発生しなか
った。
すなわち第9図に示す堅型フラットロールを配した「か
えり」押潰し装置による「かえり」押潰しが可能とな
り、第6図に示す孔型ロールより低コスト高能率に「か
えり」の押し潰しが行えるようになった。その結果、
「かえり」の押し潰しが完全であるため、冷間圧延時の
耳割れ等は皆無となった。
えり」押潰し装置による「かえり」押潰しが可能とな
り、第6図に示す孔型ロールより低コスト高能率に「か
えり」の押し潰しが行えるようになった。その結果、
「かえり」の押し潰しが完全であるため、冷間圧延時の
耳割れ等は皆無となった。
本発明方法において「かえり」が発生する場合でも、第
2工程における分離丸刃の傾斜角θが、 に近ければ近いほど、発生する「かえり」高さが小さく
なる±5(deg)以内であればかえり高さは低レベルに抑制
することができる。
2工程における分離丸刃の傾斜角θが、 に近ければ近いほど、発生する「かえり」高さが小さく
なる±5(deg)以内であればかえり高さは低レベルに抑制
することができる。
また傾斜角θ≦60(deg)の範囲であれば分離丸刃の摩耗
は通常トリマーの上・下丸刃の摩耗の程度と比較して大
差はないが、θが60(deg)を越えると分離丸刃の摩耗が
著しく促進され実用に耐えることができなかった。一
方、θが7(deg)より小さい場合には、特に軟質材Iの場
合「かえり」高さが著しく増加するため実用的ではな
い。
は通常トリマーの上・下丸刃の摩耗の程度と比較して大
差はないが、θが60(deg)を越えると分離丸刃の摩耗が
著しく促進され実用に耐えることができなかった。一
方、θが7(deg)より小さい場合には、特に軟質材Iの場
合「かえり」高さが著しく増加するため実用的ではな
い。
さらに、第8図(a)、(b)、(c)に示したかみ込み位置ま
でのガイドを用いた場合も、それぞれ実施したが、第7
図の例と比較してかみ込み位置での金属板の振動が抑制
され安定して良好な切断面を得ることができ、また、金
属板の脱線も皆無となり良好な結果を得た。
でのガイドを用いた場合も、それぞれ実施したが、第7
図の例と比較してかみ込み位置での金属板の振動が抑制
され安定して良好な切断面を得ることができ、また、金
属板の脱線も皆無となり良好な結果を得た。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、従来問題であっ
たかえりの発生は板厚方向には完全に防止でき、したが
って、「かえり」の接触による疵付け、あるいは搬送ロ
ールの損傷は問題とならなくなった。また、従来の「か
えり」無しトリム法で問題となっていた切断未分離の危
険は本発明方法により解消し、確実な分離が可能にな
り、生産性を大幅に向上させることが可能ととなる。
たかえりの発生は板厚方向には完全に防止でき、したが
って、「かえり」の接触による疵付け、あるいは搬送ロ
ールの損傷は問題とならなくなった。また、従来の「か
えり」無しトリム法で問題となっていた切断未分離の危
険は本発明方法により解消し、確実な分離が可能にな
り、生産性を大幅に向上させることが可能ととなる。
第1図(a)、(b)は、本発明の原理の略式説明図; 第2図(a)、(b)は、従来のサイドトリマーの略式説明
図; 第3図(a)、(b)は、上・下丸刃設定位置の説明図; 第4図は、トリミングされた切断面の説明図であって、
第4図(a)は通常のサイドトリマーにて切断した切口断
面(板厚方向にかえり発生)、第4図(b)は、本発明方
法にて切断した切口断面(かえりの発生なし)、および
第4図(c)は、本発明方法にて切断した切口断面(幅方
向にかえり発生)をそれぞれ示す説明図; 第5図(a)、(b)は、従来提案されていたかえりなし切断
方法の略式説明図; 第6図は、従来提案されていたかえり押し潰し孔型ロー
ルの説明図; 第7図は、本発明の一実施例を示す説明図であって、第
7図(a)は、第1段階の通常トリマーによる切込みを示
す説明図、および第7図(b)〜(d)は、第2段階のトリム
屑と製品の分離工程を示す説明図で、同図(b)はかみ込
み位置での断面図、同図(c)は分離完了位置での断面
図、同図(d)は分離工程全体の平面図;第8図(a)、
(b)、(c)は、かみ込み位置までのガイド手段の各実施例
を説明するかみ込み位置での断面図;および 第9図は、竪型フラットロールを配したかえり押し潰し
装置の略式説明図である。 1:上丸刃、2:下丸刃、 3:金属板、4:製品、 5:トリム屑、30、31:分離丸刃
図; 第3図(a)、(b)は、上・下丸刃設定位置の説明図; 第4図は、トリミングされた切断面の説明図であって、
第4図(a)は通常のサイドトリマーにて切断した切口断
面(板厚方向にかえり発生)、第4図(b)は、本発明方
法にて切断した切口断面(かえりの発生なし)、および
第4図(c)は、本発明方法にて切断した切口断面(幅方
向にかえり発生)をそれぞれ示す説明図; 第5図(a)、(b)は、従来提案されていたかえりなし切断
方法の略式説明図; 第6図は、従来提案されていたかえり押し潰し孔型ロー
ルの説明図; 第7図は、本発明の一実施例を示す説明図であって、第
7図(a)は、第1段階の通常トリマーによる切込みを示
す説明図、および第7図(b)〜(d)は、第2段階のトリム
屑と製品の分離工程を示す説明図で、同図(b)はかみ込
み位置での断面図、同図(c)は分離完了位置での断面
図、同図(d)は分離工程全体の平面図;第8図(a)、
(b)、(c)は、かみ込み位置までのガイド手段の各実施例
を説明するかみ込み位置での断面図;および 第9図は、竪型フラットロールを配したかえり押し潰し
装置の略式説明図である。 1:上丸刃、2:下丸刃、 3:金属板、4:製品、 5:トリム屑、30、31:分離丸刃
Claims (1)
- 【請求項1】金属板の縁部を連続的に切断・分離するト
リム方法において、第1工程が次式 θ′=tan-1(−l/C) 但し、 l=第1工程での上・下丸刃のオーバーラップ量 C=第1工程での上・下丸刃のクリアランス量 で定まるθ′(deg)が7≦θ′≦60を満たすように上
・下丸刃のオーバーラップ量lとクリアランス量Cを設
定し当該上下丸刃により金属板の縁部に沿って連続的に
板厚方向の切り込みを設けて未分離の金属板縁部を形成
した後、第2工程において、上下に設けた回転丸刃によ
り、第1工程で形成した切り込み部に、水平ラインに対
して θ′−5≦θ(deg)≦θ′+5 の方向に剪断変形を連続的に与えることにより未分離の
前記金属板縁部を分離することを特徴とするトリム方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16839887A JPH0657366B2 (ja) | 1987-07-06 | 1987-07-06 | トリム方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16839887A JPH0657366B2 (ja) | 1987-07-06 | 1987-07-06 | トリム方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6411705A JPS6411705A (en) | 1989-01-17 |
JPH0657366B2 true JPH0657366B2 (ja) | 1994-08-03 |
Family
ID=15867379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16839887A Expired - Lifetime JPH0657366B2 (ja) | 1987-07-06 | 1987-07-06 | トリム方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0657366B2 (ja) |
-
1987
- 1987-07-06 JP JP16839887A patent/JPH0657366B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6411705A (en) | 1989-01-17 |
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