JPH0657263A - C8芳香族中のエチルベンゼンの分解方法 - Google Patents

C8芳香族中のエチルベンゼンの分解方法

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JPH0657263A
JPH0657263A JP4236336A JP23633692A JPH0657263A JP H0657263 A JPH0657263 A JP H0657263A JP 4236336 A JP4236336 A JP 4236336A JP 23633692 A JP23633692 A JP 23633692A JP H0657263 A JPH0657263 A JP H0657263A
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JP
Japan
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ethylbenzene
xylene
zeolite
tin
inorganic oxide
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JP4236336A
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English (en)
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Hiroshi Horiuchi
裕志 堀内
Kimihiko Sato
公彦 佐藤
Koji Sumitani
浩二 隅谷
Akio Namatame
昭夫 生天目
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キシレン損失を抑制し、しかも高いエチルベ
ンゼン分解能を有する触媒の開発。 【構成】 結晶径が5μmより大きいアルカリ土類金属
を含有した結晶性アルミノシリケート、及び白金・錫を
担持した耐火性無機酸化物からなる触媒の存在下で、C
8芳香族中のエチルベンゼンを、キシレン損失を抑えか
つ重質芳香族化合物の生成を防ぎながら、効率よく分解
する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はC8芳香族中のエチルベ
ンゼンの分解方法に関し、さらに詳しくは、キシレン異
性体混合物(キシレン異性体混合物とは、オルソキシレ
ン、メタキシレン及びパラキシレンの混合物をいう)及
びエチルベンゼンから実質的になる炭化水素供給原料中
のエチルベンゼンを、キシレン類の損失を抑制しつつ、
効率よく分解して除くことにより、C8芳香族中のキシ
レン類の濃度を上昇させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】キシレン類、殊にパラキシ
レンの需要はポリエステル繊維およびフイルムの需要の
増大に比例して増大している。パラキシレンの代表的な
製造法は、C8芳香族炭化水素供給原料を結晶化法又は
吸着法により該炭化水素混合物原料からパラキシレンを
分離する工程、残余の炭化水素混合物をメタキシレン及
び/又はオルソキシレンのパラキシレンへの異性化用の
触媒と接触させて残余の炭化水素混合物中のキシレン類
をほぼ熱力学的組成物に近いキシレン異性体混合物に変
換する工程、及びその異性体混合物より副成生物を除去
したのちパラキシレン分離肯定に再循環せしめる工程よ
りなる。
【0003】上記のパラキシレンの製造法においては、
異性化反応生成物中のキシレン異性体混合物の組成を可
能な限り熱力学的平衡組成に近づけること、及びキシレ
ン類の損失を伴う不均化・水添分解等の副反応を可能な
限り抑制することが重要である。更に、C8芳香族炭化
水素供給原料中に含まれているエチルベンゼンを、工程
への蓄積を防ぐために何らかの操作で効率的に除去する
ことが要求されている。
【0004】エチルベンゼンはキシレン類と沸点が近似
しているために通常の蒸留操作では分離が困難である。
そのため、エチルベンゼンをキシレン類と容易に蒸留可
能な他成分に転化する種々の方法が提案されている。
【0005】トランスアルキル化によって、エチルベン
ゼンを蒸留分解可能なC6,C7,C9及びC10成分
に転化する技術は古くから存在するが、同時にキシレン
類の相当量が他成分に転化し失われる欠点を有する。
【0006】昨今、水素化―脱水素機能を持った固体の
酸触媒の存在下でエチルベンゼンをキシレン類に転化す
る方法が提案されている。この方法はキシレンの生成に
よりキシレン収量が向上するという利点を有するが、反
応中間体であるエチルシクロヘキサン、ジメチルシクロ
ヘキサンなどの非芳香族が生ずるためパラキシレンを分
離する工程でのコストが増大する欠点を有する。
【0007】最近提案されている他の方法は、エチルベ
ンゼンを脱アルキル化させて主としてベンゼンに添加さ
せる方法である。この方法は、普通エチルベンゼンの転
化が高くなり、このためパラキシレン回収工程への循環
量が低下し、また有用な高品質のベンゼンを生成する利
点を有する。この方法においては、先の方法と異なりエ
チルベンゼンはキシレン類に転化しないため、エチルベ
ンゼンのみ転化させキシレン類の損失を可能な限り抑制
すること及び価値の低いC9以上の重質芳香族化合物
(以後C9芳香族と称する)の生成を可能な限り抑制
することが十分なコストダウンを図る上で重要である。
【0008】従来、エチルベンゼンを脱アルキル化させ
て転化させる触媒について幾つか提案されている。特開
平3―146135号公報には、第8属金属、鉛及びハ
ロゲン成分を含むペンタシルゼオライトを用いてキシレ
ン類を異性化させると同時にエチルベンゼンを転化させ
る方法が開示されている。また本発明者らも、上記観点
から研究を重ねた結果、特開平2―91031号公報に
記載のごとく、カチオンサイトの少なくとも50%がア
ルカリ土類金属カチオンで占有されるペンタシル型アル
ミノシリケートゼオライトと、白金、錫及び塩酸を担持
した耐火性無機酸化物、更にはインジウム化合物からな
る触媒組成物を用いるキシレンの異性化方法を既に開示
している。しかしこれらの開示された方法では依然無視
できない程度のキシレンの損失及び多量のC9芳香族
の生成を伴っており、満足のいく方法とはいえない。
【0009】
【発明の目的】そこで本発明者らは前記目的、即ちキシ
レン損失を極力抑制しつつ高いエチルベンゼン分離能を
有する触媒の開発について鋭意検討を重ねた結果、本発
明に至ったものである。
【0010】
【発明の構成】しかして、本発明により、キシレン類及
びエチルベンゼンから実質的になる炭化水素供給原料
を、(a)結晶径が5μmより大であり、かつシリカ/
アルミナ(モル比)が少なくとも10であってカチオン
サイトの少なくとも5%がアルカリ土類金属カチオンで
占有されているペンタシル型結晶性アルミノシリケート
ゼオライト、及び(b)白金及び錫を担持した耐火性無
機酸化物からなるエチルベンゼン分解触媒の存在下で処
理し、前記炭化水素供給原料中のエチルベンゼンをキシ
レン類の損失を大きく抑制しつつ効率よく分解する方法
が提供された。
【0011】本発明の方法に供しうる炭化水素供給原料
は、C8芳香族、即ちキシレン異性体混合物及びエチル
ベンゼンから主としてなる。上記供給原料中には他の炭
化水素を含んでいてもよい。他の炭化水素の例として、
ノナンのようなパラフィン類、エチルメチルシクロヘキ
サンのようなナフテン類、トルエン、トリメチルベンゼ
ンのようなC8以外の芳香族炭化水素を挙げることがで
きる。
【0012】本発明においては、シリカアルミナ比が少
なくとも10であるペンタシル型アルミノシリケートゼ
オライトが使用される。中でも特公昭46―10064
号公報に開示されている、ZSM―5と称されるゼオラ
イトが好ましい。
【0013】本発明において使用されるゼオライトは、
その結晶径が5μmより大のものが使用される。このよ
うなゼオライトを使用すると、エチルベンゼンのゼオラ
イト細孔内での拡散には影響がないが、不均化等により
キシレン類から生成するC9以上の副成生物の拡散は抑
えられる結果、エチルベンゼン分解活性は保たれつつキ
シレン類の損失及びC9芳香族の生成が大きく抑制さ
れる。
【0014】その結晶径が5μmより大なZSM―5ゼ
オライトの合成法は公知であって、例えばZoelites, 8,
77 (1988)記載の方法に従って合成することができる。
【0015】本発明において使用されるゼオライトは、
そのカチオンサイト(ゼオライトの構成成分であるアル
ミナに基づく酸活性部位)の少なくとも5%がアルカリ
土類金属カチオンで占有される。上記アルカリ土類金属
カチオンとして、特にストロンチウムのカチオンが好ま
しい。上記ゼオライトのカチオンサイトには、これらア
ルカリ土類金属カチオンの1種のみが存在してもよく、
又は2種以上が並存してもよい。このようにゼオライト
のカチオンサイトの少なくとも5%が上記のごときアル
カリ土類金属カチオンで占有されているゼオライトの使
用により、充分にエチルベンゼンが分解される条件での
前記炭化水素供給原料中のキシレン類の脱メチル反応等
による損失の大幅な抑制が可能となる。ゼオライトのア
ルカリ土類金属カチオンで占有されていない残りのカチ
オンサイトには通常プロトンが存在するが、アルカリ土
類金属以外の金属カチオンが残りのカチオンサイトの一
部又は全部を占有していてもよい。
【0016】このようなカチオンサイトの少なくとも5
%がアルカリ土類金属カチオンで占有されている結晶径
が5μmより大なZSM―5ゼオライトは、例えば、前
述の文献の記載のようにして製造される結晶径が5μm
より大なZSM―5ゼオライトを、それ自体既知の方法
[例えば、J.Catalyst, 46, 100-108 (1977)、J.Cataly
st, 43, 292-303 (1976)参照]に従いアルカリ土類金属
カチオンを用いるコン交換処理に付すことにより容易に
製造することができる。
【0017】一方、上記ゼオライトと組み合わせて使用
される白金、錫を担持した耐火性無機酸化物において、
担体として使用される耐火性無機酸化物としては特に制
限はなく、従来より触媒用担体として使用されているも
のが使用可能であり、例えば、シリカ、アルミナ、シリ
カ―アルミナ、カオリン、シリカ―マグネシア、ゼオラ
イト、ジルコニア、マグネシア等が挙げられる。中でも
比表面積及び成形時の強度の観点から、γ―アルミナが
好適である。
【0018】かかる担体に対する白金の担持量は、炭化
水素供給原料またはキシレン異性体反応混合物中のキシ
レン類の核水添や環分解反応を可能な限り抑制させつ
つ、かつエチルベンゼンの分解を可能な限り促進させる
観点からして、担体の重量基準で、一般に0.005〜
5.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%の範囲
内である。耐火性無機酸化物に担持された白金の機能
は、前記ゼオライトとの組み合わせによる協奏効果とし
て、エチルベンゼンの軽質分への著しい転化作用を付与
するものと推察される。
【0019】更に本発明においてゼオライトと組み合わ
せて使用される耐火性無機酸化物には、白金の他に錫が
担持される。担体に担持される錫の機能は共存する白金
の水素解離吸着能力を適度に抑制し、その結果炭化水素
供給原料中のキシレン類の核水添及び環分解反応を著し
く低下させる一方で、エチルベンゼンのベンゼン及びエ
タンへの転化反応を充分進行せしめるものであると考え
られる。上記観点から、錫の担持量は、錫/白金の原子
比に換算して、一般に0.1/1〜10/1、好ましく
は0.5/1〜5/1の範囲内である。
【0020】上記の如き、白金及び錫を担持させた耐火
性無機酸化物の調製にあたっては、既に知られている種
々の担持法のいずれも用いられるが、上記の如き錫の効
果を考慮するならば、白金化合物及び錫化合物を含有す
る均一溶液を耐火性無機酸化物に含浸させた後、溶媒を
除去し乾燥するという同時含浸担持法が好ましい。白金
化合物としては例えば塩化白金酸、白金テトラアミン錯
体等、また錫化合物としては塩化第一錫、硫酸錫、クロ
ロ錫酸テトラアルキルアンモニウム等の可溶性塩が好ま
しく用いられ、これら可溶性塩を溶解する溶媒としては
水、メタノール、塩酸、アセトン等が好ましく使用され
る。
【0021】本発明の方法において使用される前記の触
媒組成物はその使用される状態において、各々の触媒成
分を均一に混合した後ペレット、タブレット等の触媒形
状に成型される。各々の触媒成分の割合は、耐火性無機
酸化物/ゼオライトの重量比にして0.05/1〜5/
1の範囲内にあることが好ましい。
【0022】本発明においては、以上に述べた特定の触
媒組成物に、キシレン異性体混合物及びエチルベンゼン
から実質的になる炭化水素供給原料を接触させることに
より、この供給原料中のエチルベンゼンは分解して減少
する。
【0023】この反応は水素の存在下にて気相で実施す
るのが好ましい。この際、反応温度は一般に250〜5
00℃、好ましくは280〜450℃の範囲内である。
原料の供給割合は、一般に1〜500/hr、好ましく
は3〜50/hrの範囲内の重量単位時間空間速度(W
HSV)で供給するのが適当である。
【0024】他方、水素の分圧は緻密に制限されるもの
ではなく、使用する温度やWHSV等に応じて変えるこ
とができるが、一般に10〜2500kPa、好ましく
は80〜1500kPaの範囲内から選ぶのが好都合で
あり、酸いその供給割合は、水素/炭化水素原料のモル
比で表示して一般に0.1/1〜15/1、好ましくは
1/1〜10/1の範囲内の割合で供給するのが適当で
ある。
【0025】
【発明の効果】以上述べた本発明の方法によれば、 (a)エチルベンゼンを他の芳香族炭化水素、特に沸点
の近接しているキシレン類より分離する工程が不要にな
り、設備に要するコストが低減できる。 (b)パラキシレン製造プロセスに本発明の方法を用い
た場合、キシレン類の損失が大きく低減できる結果、パ
ラキシレンの収率が向上する。等の利点が得られる。
【0026】
【実施例】次に実施例を掲げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はそれに何等限定されるものではない。
【0027】
【参考例1】米国特許3,965,207号明細書に開
示されている方法に従ってゼオライトZSM―5を合成
した。合成に際して、シリカ源として水ガラス、アルミ
ナ源として硫酸アルミニウム、有機窒素カチオン源とし
てトリ―n―プロピルアミンとn―プロピルブロマイド
を用い更にメチルエチルケトンを添加して所定条件下、
オートクレーブ中で反応させた。プロダクトを濾過し充
分水洗した後、100℃の電気乾燥機中で終夜乾燥を行
った。X線回折の結果、プロダクトはZSM―5と同定
された。また、化学分析の結果、プロダクトのシリカ/
アルミナ比は70であった。
【0028】次いで、得られたゼオライトのカチオン・
サイトをナトリウムイオンからアンモニウムイオンへ変
換した。即ち、該ゼオライト1g当たり10%の塩化ア
ンモニウム水溶液10mlを用いて、還流下16時間処理
した。この操作を2回繰り返した。しかる後、濾別、水
洗を経て100℃で16時間乾燥を行うことによってア
ンモニウム型ゼオライトZSM―5を得た。このゼオラ
イトを走査型電子顕微鏡(日本電子JSM―35C)に
より観察したところ、1μm未満の微小な結晶の集合体
であった(図1参照)。
【0029】
【参考例2】硝酸ストロンチウム10gを100mlの水
に溶解した。この水溶液に参考例1で得た微小な結晶の
アンモニウム型ゼオライトZSM―5の10gを加え、
還流下で終夜保った。この操作を4回繰り返した。しか
る後、濾別し充分水洗を行った。更に100℃の電気乾
燥機中で16時間乾燥を行い、微小な結晶のストロンチ
ウム型ZSM―5ゼオライトを得た。化学分析の結果、
乾燥パウダーは1.40%のストロンチウムを含有して
いた。従ってこのものはアルミナに基づくカチオンサイ
トの72%がストロンチウムによって占められている。
【0030】
【参考例3】Zeolites, 8, 77 (1988)記載の方法に従っ
て大きい結晶径のゼオライトZSM―5を合成した。即
ち、合成に際して、シリカ源としてシリカゾル(Catalo
idS―30L:触媒化成(株)製)、アルミナ源として
水酸化アルミニウム、有機窒素カチオン源としてテトラ
―n―プロピルアンモニウムブロマイドを用い所定条件
下、オートクレーブ中で反応させた。プロダクトを濾過
し充分水洗した後、100℃の電気乾燥機中で終夜乾燥
を行った。X線回折の結果、プロダクトはZSM―5と
同定された。また、化学分析の結果、プロダクトのシリ
カ/アルミナ比は143であった。このゼオライトを走
査型電子顕微鏡により観察したところ、15〜20μm
の径を持つ結晶であった。電子顕微鏡写真を図2に示
す。
【0031】次いで、得られた大きな結晶のゼオライト
のカチオンサイトをナトリウムイオンからアンモニウム
イオンへ変換した。即ち、該ゼオライト1g当たり10
%の塩化アンモニウム水溶液10mlを用いて、還流下1
6時間処理した。この操作を2回繰り返した。しかる
後、濾別、水洗を経て100℃で16時間乾燥を行うこ
とによって大きな結晶のアンモニウム型ゼオライトZS
M―5を得た。
【0032】
【実施例1】硝酸ストロンチウム10gを100mlの水
に溶解した。この水溶液に参考例3で得た大きな結晶の
アンモニウム型ゼオライトZSM―5の10gを加え、
還流下で終夜保った。この操作を6回繰り返した。しか
る後、濾別し充分水洗を行った。更に100℃の電気乾
燥機中で16時間乾燥を行い、大きな結晶のストロンチ
ウム型ZSM―5ゼオライトを得た。化学分析の結果、
乾燥パウダーは0.25%のストロンチウムを含有して
いた。したがってこのものはカチオンサイトの25%が
ストロンチウムによって占められている。
【0033】
【実施例2】市販の塩化白金酸六水和物1.00gを5
0mlの水に溶解した。一方、塩化第一錫二水和物61.
8mgを50mlのナス型フラスコに精秤し、これを2mlの
塩酸及び20mlの水に溶解し、更に前記塩化白金酸水溶
液の1.38mlを追加した。濃赤橙色の水溶液にγ―ア
ルミナゲル(ACP―1:触媒化成(株)製)5gを添
加し、攪拌しながら50℃で5時間保持した。その後ロ
ータリーエバポレーターを用い、40℃にて減圧下水分
を留去した。続いて100℃で16時間電気乾燥機中で
乾燥することによって0.2%の白金及び0.65%の
錫を含有するアルミナを調製した。
【0034】
【実施例3】実施例2で得られたPt―Sn―アルミナ
に、等重量の実施例1で得られた大きな結晶のストロン
チウム型ZSM―5ゼオライトを加え、充分混合した後
10〜20メッシュの大きさに成型した。この組成物を
触媒Aとする。
【0035】
【比較例1】実施例2で得られたPt―Sn―アルミナ
に、等重量の参考例2で得られた微小な結晶のストロン
チウム型ZSM―5ゼオライト、及び参考例3で得られ
た大きな結晶のアンモニウム型ZSM―5ゼオライトを
加え、充分混合した後10〜20メッシュの大きさに成
型した。この組成物を触媒B及びCとする。
【0036】
【実施例4】本実施例は、本発明の方法で用いられる触
媒により、エチルベンゼンを分解させる際のキシレン類
の損失及びC9以上の芳香族の生成が著しく抑制される
ことを示すものである。
【0037】実施例3で得られた触媒A3.0gを45
0℃にて8時間空気雰囲気下で焼成した後、流通式の加
圧固定床反応装置に充填した。400℃に到達するまで
窒素気流下で昇温した後、水素気流に置換し、そのまま
2時間保持することによって金属の還元を実施した。次
いで水素気流下380℃まで降温し、該温度で触媒層が
安定した後、主にC8芳香族炭化水素からなる混合物を
供給した。反応条件として圧力:830kPa(120
PSIA)、触媒重量基準のWHSV:10/hr,水
素/原料混合物(モル比):2で実施し、エチルベンゼ
ン分解率が30%前後になるように反応温度を調節して
得られた通油後100〜108時間目のプロダクトを分
析した。結果を表1に掲げた。
【0038】
【比較例2】比較例1で得られた触媒B及びCについ
て、実施例4と同様の操作を実施した。結果を表1に示
した。
【0039】表1の結果は、大きな結晶のゼオライトの
使用により、C9芳香族生成が減少し、またストロン
チウムの導入によってキシレンの損失の低下が実現され
ることを示している。
【0040】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1で得られた微小な結晶のゼオライトZ
SM―5の電子顕微鏡写真である。
【図2】参考例3で得られた大きな結晶のゼオライトZ
SM―5の電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 生天目 昭夫 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシレン異性体混合物及びエチルベンゼ
    ンから実質的になる炭化水素供給原料中のエチルベンゼ
    ンを減少させる方法において、前記炭化水素供給原料
    を、(a)結晶径が5μmより大であり、かつシリカ/
    アルミナ(モル比)が少なくとも10であってカチオン
    サイトの少なくとも5%がアルカリ土類金属カチオンで
    占有されているペンタシル型結晶性アルミノシリケート
    ゼオライト、及び(b)白金及び錫を担持した耐火性無
    機酸化物からなる触媒の存在下で処理し、前記炭化水素
    供給原料中のエチルベンゼンを分解せしめる方法。
  2. 【請求項2】 結晶性アルミノシリケートゼオライトが
    ZSM―5である請求項1に記載の分解方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ土類金属がストロンチウムであ
    る請求項1に記載の分解方法。
  4. 【請求項4】 耐火性無機酸化物がγ―アルミナである
    請求項1に記載の分解方法。
  5. 【請求項5】 耐火性無機酸化物に、該無機酸化物の重
    量を基準にして、0.005〜5重量%の白金が担持さ
    れている請求項1に記載の分解方法。
  6. 【請求項6】 耐火性無機酸化物に、錫/白金の原子比
    に換算して0.1/1〜10/1の錫が担持されている
    請求項1に記載の分解方法。
  7. 【請求項7】 耐火性無機酸化物/ゼオライトの重量比
    が0.05〜5の範囲内にある請求項1に記載の分解方
    法。
JP4236336A 1992-08-13 1992-08-13 C8芳香族中のエチルベンゼンの分解方法 Pending JPH0657263A (ja)

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