JPH0657172A - 塗 料 - Google Patents

塗 料

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JPH0657172A
JPH0657172A JP4215985A JP21598592A JPH0657172A JP H0657172 A JPH0657172 A JP H0657172A JP 4215985 A JP4215985 A JP 4215985A JP 21598592 A JP21598592 A JP 21598592A JP H0657172 A JPH0657172 A JP H0657172A
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JP
Japan
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paint
zeolite
coating
coating film
coating material
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JP4215985A
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English (en)
Inventor
Hidenobu Wakita
英延 脇田
Kunio Kimura
邦夫 木村
Yukiyoshi Ono
之良 小野
Yasue Yamade
恭枝 山出
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ゼオライトおよび/または珪酸マグネシウム
と、コロイダルシリカと、水からなる塗料中にアンモニ
ウムイオンを含有させることにより、臭気や有害ガスを
除去する塗膜を得る。 【構成】銅イオン交換型ゼオライトまたは珪酸マグネシ
ウムと、無機質バインダーとしてシリカを含むコロイダ
ルシリカ水溶液と、水を加え、さらにpHが8.5にな
るようにアンモニア水を加えた後、充分に混合して、塗
料を調製する。この塗料を基材に塗布した後、焼き付け
る。形成した塗膜に含まれるゼオライトおよび/または
珪酸マグネシウムにより、室内の臭気成分を吸着脱臭す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脱臭作用を有する塗料に
関する。さらに詳しくは、暖房、給湯、乾燥、調理、冷
蔵、空調用機器等に塗膜に形成して用いるものであり、
室内,トイレ,冷蔵庫、調理器内等に存在する臭気成分
の除去機能を有するものである。
【0002】
【従来の技術】悪臭物質は、おもにアンモニア、脂肪
酸、不飽和炭化水素類、含硫黄有機化合物、含窒素有機
化合物などで、生活する人間の汗等の生理作用や、食品
類の分解によって発生するものが多い。従来、活性炭を
室内に配置して、ガス状の悪臭物質を吸着して脱臭する
方法がおもに用いられてきた。また最近、オゾン発生機
能を持たせた機器を室内に配置して悪臭成分をオゾンガ
スによって酸化分解する方法もとられてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
活性炭による吸着では、臭気成分種によって吸着能力に
バラツキがあるという問題点がある。またオゾンによる
臭気分解方法は、分解脱臭に最適なオゾン発生濃度を制
御するために、特別な装置を備えなければならないこと
や、オゾンによって分解が困難な臭気成分種があるこ
と、オゾン発生器に寿命があることなどが問題点として
ある。
【0004】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、塗料を用いて簡単な塗布方法により形成した塗膜
により、室内の臭気や有害ガスを除去する発明を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1発明の塗料は、ゼオライトおよび/ま
たは珪酸マグネシウムと、コロイダルシリカと、水から
なる塗料において、前記塗料中にアンモニウムイオンを
含むことを特徴とする。
【0006】前記構成においては、ゼオライトが銅イオ
ン交換ゼオライトであることが好ましい。また前記構成
においては、コロイダルシリカの含有量が塗料中固形分
の10〜40wt% であることが好ましい。
【0007】また前記構成においては、アンモニウムイ
オン源としてアンモニア水を用いることが好ましい。ま
た前記構成においては、酸性度がpH7から10である
ことが好ましい。
【0008】次に本発明の第2発明の塗料は、白金族触
媒を担持したゼオライトおよび/または白金族触媒を担
持した珪酸マグネシウムと、コロイダルシリカと水から
なる塗料において、前記塗料中にアンモニウムイオンを
含むことを特徴とする。
【0009】次に本発明の第3発明の塗料は、白金族触
媒を担持したアルミナと、ゼオライトおよび/または珪
酸マグネシウムと、コロイダルシリカと水からなる塗料
において、前記塗料中にアンモニウムイオンを含むこと
を特徴とする。
【0010】
【作用】前記した本発明の構成によれば、室内の臭気成
分を、有効に吸着脱臭することができる。また前記ゼオ
ライトまたは珪酸マグネシウムが、その吸着能力限界ま
で臭気成分を吸着する前に、前記塗膜を発熱体や温風等
の加熱手段により加熱することにより、塗膜中のゼオラ
イトまたは珪酸マグネシウムに吸着した臭気成分や有害
成分を、脱離させ塗膜の吸着能力を回復させることがで
き、加熱を停止後に、臭気成分の吸着を再び行うことが
できる。また従来の吸着剤として一般的な活性炭は、そ
の吸着性能に臭気物質種によるバラツキがあるのに対
し、本発明のゼオライトまたは珪酸マグネシウムは吸着
性能にバラツキがなく、室内の種々の臭気成分を吸着,
脱臭することができる。
【0011】また本発明のゼオライトはA型、X型、Y
型、10員環型等の種々のゼオライトを用いることがで
きる。その中で、特に銅イオン交換ゼオライトが最も臭
気吸着能力に優れ、望ましい。
【0012】本発明のコロイダルシリカの含有量は塗料
中固形分の10〜40wt% であることが望ましい。コロ
イダルシリカの含有量が40wt% を超えると塗膜に亀裂
が入りやすくなり密着性低下を招きやすい。また10wt
% 未満ではコロイダルシリカのバインダーとしての充分
な密着効果が得にくい傾向となる。
【0013】また本発明のアンモニウムイオンは、塩化
アンモニウム、硝酸アンモニウム等種々のアンモニウム
イオン源を用いることができる。アンモニウムイオンを
塗料中に加えることにより、コロイダルシリカのゲル化
が抑制され、塗料が長期間に渡り使用可能となる。ま
た、特にアンモニア水をアンモニウムイオン源として用
いた場合に最も優れたゲル化抑制効果が得られ、望まし
い。
【0014】本発明の塗料の酸性度は、pH7から10
であることが望ましい。pHが7より低くなると塗料中
のコロイダルシリカがゲル化しやすく、pHが10より
高くなると添加直後に塗料が凝固する傾向となる。
【0015】また本発明の塗料中のゼオライトおよび/
または珪酸マグネシウムに白金族触媒を担持させること
が望ましい。貴金属触媒物質は発熱体や温風等の加熱手
段により加熱することにより活性化し、塗膜中のゼオラ
イトまたは珪酸マグネシウムに吸着した臭気成分および
塗膜近傍の臭気成分を、その触媒作用により酸化分解し
て、無臭成分とする。前記加熱手段により加熱されたゼ
オライトまたは珪酸マグネシウムは、吸着した臭気成分
が除去されるため、再び吸着能力を回復し、加熱手段に
よる加熱を停止後に、臭気成分の吸着を再び行うことが
できる。このように、非加熱時のゼオライトまたは珪酸
マグネシウムによる臭気成分の吸着と、加熱時のゼオラ
イトまたは珪酸マグネシウムの加熱再生および臭気成分
の触媒分解を、交互に繰り返すことにより、長期間に渡
って悪臭を連続的に除去することができる。白金族金属
としては白金、パラジウム、ロジウム等がある。なお、
触媒物質は、塗料中に貴金属塩として存在した場合コロ
イダルシリカのゲル化を促進させる働きがあるため、先
にゼオライトおよび/または珪酸マグネシウムに触媒物
質を担持させることにより、長期間にわたり安定な塗料
が得られる。
【0016】本発明の塗料中に白金族触媒を担持したア
ルミナを加えることが望ましい。アルミナに白金族触媒
を担持させることにより、ゼオライトおよび/または珪
酸マグネシウムに白金族触媒を担持させる場合に比べて
より高活性となる。
【0017】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。本発明の珪酸マグネシウムは、一例としてオ
ルト珪酸マグネシウム、メタ珪酸マグネシウム、タル
ク、四珪酸マグネシウム、三珪酸マグネシウム等酸化マ
グネシウムと二酸化珪素と水が種々の割合で結合した組
成物である。
【0018】本発明においては、塗料中に加熱により熱
分解して酸化セリウムとなるセリウムの金属塩、または
酸化セリウムを含むことが望ましい。酸化セリウムが塗
膜に含まれることにより、炭化水素化合物に対する触媒
物質の酸化分解活性を向上することが出来る。
【0019】前記セリウム化合物の含有量は、酸化セリ
ウムとしての換算量で塗料中の固形分の2〜15wt% で
あることが望ましい。酸化セリウムの含有量が15wt%
を超えると触媒の酸化分解特性が低下しはじめ、また2
wt% 未満では酸化セリウムの充分な添加効果が得られな
い。
【0020】本発明の塗料に酸化バリウムを含むことが
望ましい。酸化バリウムを塗料に含むことにより、触媒
の酸化分解特性を向上させることができる。本発明の酸
化バリウムの含有量は、塗料中の固形分の0.5〜5wt
% であることが望ましい。酸化バリウムの含有量が5wt
% を超えると触媒被覆層の密着特性が低下し、また0.
5wt% 未満では酸化バリウムの充分な添加効果は得にく
い。
【0021】また本発明の酸化バリウムの替わりに炭酸
バリウムを用いても同様の添加効果が得られる。望まし
い炭酸バリウムの添加量は、酸化バリウム量に換算して
0.5〜5wt% である。
【0022】本発明の塗料においては、酸化チタンを含
むことが望ましい。酸化チタンを塗料に含むことによ
り、アンモニア等の窒素化合物に対する触媒酸化活性を
向上することが出来る。
【0023】本発明の酸化チタンの含有量は、塗料中固
形分の3〜15wt% であることが望ましい。酸化チタン
の含有量が15wt% を超えると塗膜と基材との密着特性
が低下し、また3wt% 未満では酸化チタンの充分な添加
効果が得られない。
【0024】本発明の塗料を塗布する基材は、金属、セ
ラミック、ガラス等種々の材料を用いることができる。
基材の形状も、板状、ハニカム状、多孔質体、棒状、管
状等種々の形状を用いることができる。このうちシリ
カ、アルミナ、ムライト、コ−ジライトやシリカガラ
ス、リチウムシリケ−トガラスが、塗膜との密着性がよ
く望ましい。また本発明の塗料を塗布する部分として
は、冷蔵庫,調理器等の庫内壁,空調器,暖房器の空気
流路や発熱体表面または発熱体近傍の壁面、さらに室内
壁等がある。
【0025】本発明の塗料を用いた塗膜の形成方法は種
々の方法を用いることができる。例えば、スプレー塗
装,ディップ塗装、静電塗装法、ロールコート法、スク
リーン印刷法等がある。
【0026】本発明の塗料中の粒子の中心粒径は、1μ
m以上,9μm以下であることが望ましい。9μmを超
えると塗膜がやわらかくなり、また1μmよりも細かく
なると、塗膜に亀裂が入りやすくなる。
【0027】以下、本発明の具体的実施例を説明する。 実施例1 銅イオン交換型ゼオライト;800g、無機質バインダ
ーとしてシリカを20wt%含むコロイダルシリカ水溶
液;1000g、水;500g、を加え、さらにpHが
8.5になるようにアンモニア水を加えた後、ボールミ
ルを用いて充分に混合して、塗料Aを調製した。この塗
料Aを縦100mm、横100mm、厚さ1mmの石英
ガラス板表面にスプレー法で塗布した後、100℃で2
時間乾燥し、続いて500℃で1時間焼成し、塗膜Aを
形成した。塗膜量は1.0gであった。
【0028】塗料Aと同様の組成で、銅イオン交換型ゼ
オライトの代わりに、同量の珪酸マグネシウムとしてタ
ルクを用いて塗料Bを調製した。この塗料Bを用いて、
塗膜Aと同様にして石英ガラス板表面に塗膜Bを形成し
た。
【0029】さらに比較のために塗料Aと同様の組成
で、銅イオン交換型ゼオライトの代わりに、同量の活性
炭粉末を用いた比較塗料1と、同量の鉄−アスコルビン
酸粉末を用いた比較塗料2を調製した。これらの比較塗
料を用いて、塗膜Aと同様にして前記石英ガラス板表面
に塗布し、100℃にて乾燥し、比較塗膜1,2を形成
した。
【0030】次に各塗膜の臭気物質吸着能を、代表的な
臭気物質であるメチルメルカプタンを用いて試験した。
試験方法は、塗膜を形成させた石英ガラス板を、フッソ
樹脂で内壁面を被覆した容積0.5m3 の密閉ボックス
に入れ、ボックス内の空気希釈した10ppmの濃度の
メチルメルカプタンを吸着させ、塗膜を形成した石英ガ
ラス板を入れた直後から30分後の残存メチルメルカプ
タン量を測定し、メチルメルカプタン吸着能とした。な
お、ボックス内の空気は、ファンにより撹はんした。結
果を表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】表1より明らかなように、従来の吸着剤で
ある活性炭および鉄−アスコルビン酸を用いて形成した
比較塗料1,2に比べ、本発明のゼオライトを含む塗料
Aおよび珪酸マグネシウムを含む塗料Bを用いた塗膜A
および塗膜Bはメチルメルカプタン吸着能に優れてい
た。またタルク以外の珪酸マグネシウム、オルト珪酸マ
グネシウム、メタ珪酸マグネシウム、四珪酸マグネシウ
ム、三珪酸マグネシウムを用いた塗料で形成した塗膜の
メチルメルカプタン吸着能は、それぞれ29,28,2
9,30%と良好な値が得られた。
【0033】なお本実施例では、ゼオライトと珪酸マグ
ネシウムをそれぞれ塗料中に単独で添加したが、これら
を混合して用いてもよい。 実施例2 実施例1で調製した塗料Aにおいて、塗料中のアンモニ
ア水を同量の水で置き換えた塗料Cを作成した。なお、
塗料CのpHは7.5であった。また、pHが8.5に
なり、かつ塗料中のアンモニア水のかわりに、水酸化ナ
トリウムまたは水酸化カルシウムの水溶液を加えた塗料
D,Eを作成した。なお、これらの水溶液の添加量は、
実施例1の塗料Aで加えたアンモニア水と同量になるよ
うにした。また、これらの塗料の粘度経時変化をB型粘
度計にて調べた。粘度は、振とう機にて3分間振とうし
た直後に測定を開始し、測定開始から3分後の粘度を測
定値とした。なお、塗料の液温は25℃とした。
【0034】結果を表2に示した。表2より明らかなよ
うに、アンモニウムイオンが存在することにより、長期
間にわたり安定な塗料が得られる。
【0035】
【表2】
【0036】実施例3 実施例1で作成した塗料Aにおいて、塗料中の銅ゼオラ
イトを他のイオン交換ゼオライトに置き換えた塗料を作
成した。これらの塗料を用いて実施例1の塗膜Aと同様
の塗膜形成法を用いて石英ガラス板上に形成した塗膜に
ついて、実施例1で示したメチルメルカプタンを用いた
臭気物質吸着能試験を行った。結果を表3に示した。
【0037】表3より明らかなように、臭気物質吸着能
は銅イオン交換ゼオライトが最も優れており望ましい。
【0038】
【表3】
【0039】実施例4 実施例1で作成した塗料Aにおいて、塗料中の全固形成
分に対して、シリカの含有量を0wt%〜60wt%の
間の種々の含有量とし、シリカ増加分は銅ゼオライト量
を減じた塗料を作成した。これらの塗料を用いて実施例
1の塗膜Aと同様の塗膜形成法を用いて石英ガラス板上
に形成した塗膜について熱衝撃試験を行い、その密着性
を調べた。熱衝撃試験は、温度を25℃毎に設定した電
気炉中に、塗膜形成した石英ガラス板を入れ、その温度
で10分間保持した後、室温水中に投下して塗膜の剥離
の有無を調べ、剥離を起こさない最大温度を耐熱衝撃温
度とした。結果を表4に示す。
【0040】
【表4】
【0041】表4より明らかなように、無機質バインダ
−のコロイダルシリカの含有量が40wt% を超えると塗
膜に亀裂が入りやすくなり密着性低下を招き、また10
wt%未満ではコロイダルシリカの充分な密着特性が得ら
れない。
【0042】したがってコロイダルシリカ含有量は塗料
中固形分の10〜40wt% であることが望ましい。 実施例5 実施例1で調製した塗料Aにおいて、塗料中のアンモニ
ア水を同量のアンモニウムイオンを含む種々のアンモニ
ウム塩水溶液で置き換えた塗料を作成した。これらの塗
料について、実施例2と同様に粘度経時変化を調べた。
【0043】結果を表5に示した。表5より明らかなよ
うに、アンモニウムイオン源として、アンモニア水を用
いることにより、安定な塗料が得られる。
【0044】
【表5】
【0045】実施例6 実施例1で調製した塗料Aにおいて、塗料中のアンモニ
ア水を種々の濃度のアンモニア水とし、pHを変化させ
た塗料を作成した。なお、加えるアンモニア水の量は塗
料Aと同量とした。これらの塗料について、実施例2と
同様に粘度経時変化を調べた。
【0046】結果を表6に示した。表6より明らかなよ
うに、pHが7から10の間で安定な塗料が得られる。
【0047】
【表6】
【0048】実施例7 銅イオン交換型ゼオライト;800g、塩化白金酸をP
tとして6g,塩化パラジウムをPdとして3g,水;
1500gを加え、ボールミルを用いて充分に混合した
後、500℃で1時間焼成し、粉砕して貴金属担持ゼオ
ライトを調製した。この貴金属担持ゼオライトを用い
て、実施例1と同様に塗料Fを調製した。この塗料Fに
より実施例1の塗膜Aと同様に石英ガラス板表面に、塗
膜Fを形成した。
【0049】また、塗料Fと同様の方法にて、銅イオン
交換型ゼオライトの代わりに、タルクを用いた塗料Gを
調製した。この塗料Gを用いて、塗膜Fと同様にして石
英ガラス板表面に塗膜Gを形成した。
【0050】この塗膜F、Gと実施例1の塗膜Aについ
て酢酸の酸化脱臭性能を調べた。酸化脱臭性能試験は、
フッソ樹脂で内壁面を被覆した容積0.5m3 の密閉ボ
ックスに塗膜を設けた石英ガラス板を入れ、石英ガラス
板に密着させた電気抵抗体に100V電圧で通電するこ
とによって塗膜の温度を400℃とする。次にボックス
内の酢酸濃度が50ppmとなる量の酢酸を入れ、30
分後のボックス内酢酸の酸化分解率(%)を測定した。
結果を表7に示した。
【0051】表7より明らかなように、貴金属触媒を含
む塗膜FおよびGに酸化脱臭性能が得られ望ましい。
【0052】
【表7】
【0053】実施例8 実施例7において、銅イオン交換型ゼオライトのかわり
に、γ−アルミナを用いて貴金属を担持したアルミナを
調製した。なお、担持量は、実施例7の場合の2倍量と
した。
【0054】この貴金属担持アルミナ;400g、銅イ
オン交換型ゼオライト;400g、無機質バインダ−と
してシリカを20wt%含むコロイダルシリカ水溶液1
000g、水;500g、を加え、さらにpHが8.5
になるようにアンモニア水を加えた後、ボールミルを用
いて充分に混合して、塗料Hを調製した。この塗料Hを
用いて、塗膜Aと同様にして石英ガラス板表面に塗膜H
を形成した。
【0055】この塗膜Hと実施例7の塗膜Fについて実
施例7と同様に酢酸の触媒酸化脱臭性能を調べた。結果
を表8に示した。また、塗膜Hと実施例7の塗膜Fにつ
いて実施例1と同様にメチルメルカプタンの吸着性能を
調べた。結果を表9に示した。
【0056】表8および表9より明らかなように、アル
ミナに貴金属触媒を担持させた塗膜Hの方がゼオライト
に貴金属を担持させた塗膜Fに比べて高い触媒酸化脱臭
性能が得られるが、臭気吸着能は塗膜Fの方が塗膜Hに
比べ優れている。
【0057】
【表8】
【0058】
【表9】
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明の塗料により形成し
た塗膜により、塗膜が置かれている雰囲気の臭気やタバ
コの煙等の有害ガスは、塗膜の吸着作用により脱臭され
る。このため種々の機器および室内の壁面に塗膜を形成
することによって、臭気物質の少ない、快適な環境を提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山出 恭枝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼオライトおよび/または珪酸マグネシ
    ウムと、コロイダルシリカと、水からなる塗料におい
    て、前記塗料中にアンモニウムイオンを含むことを特徴
    とする塗料。
  2. 【請求項2】 ゼオライトが銅イオン交換ゼオライトで
    ある請求項1に記載の塗料。
  3. 【請求項3】 コロイダルシリカの含有量が塗料中固形
    分の10〜40wt% である請求項1に記載の塗料。
  4. 【請求項4】 アンモニウムイオン源としてアンモニア
    水を用いる請求項1に記載の塗料。
  5. 【請求項5】 酸性度がpH7から10である請求項1
    に記載の塗料。
  6. 【請求項6】 白金族触媒を担持したゼオライトおよび
    /または白金族触媒を担持した珪酸マグネシウムと、コ
    ロイダルシリカと水からなる塗料において、前記塗料中
    にアンモニウムイオンを含むことを特徴とする塗料。
  7. 【請求項7】 白金族触媒を担持したアルミナと、ゼオ
    ライトおよび/または珪酸マグネシウムと、コロイダル
    シリカと水からなる塗料において、前記塗料中にアンモ
    ニウムイオンを含むことを特徴とする塗料。
JP4215985A 1992-08-13 1992-08-13 塗 料 Pending JPH0657172A (ja)

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