JPH0656836B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH0656836B2
JPH0656836B2 JP63139045A JP13904588A JPH0656836B2 JP H0656836 B2 JPH0656836 B2 JP H0656836B2 JP 63139045 A JP63139045 A JP 63139045A JP 13904588 A JP13904588 A JP 13904588A JP H0656836 B2 JPH0656836 B2 JP H0656836B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体基板の主面に平行なpn接合を有する
半導体装置のイオン注入を利用した製造方法に関する。
〔従来の技術〕
基板面に平行なpn接合をイオン注入で形成するには、
例えば第2図(a)〜(d)に示すように、シリコン基板4に
先ずほう素2をイオン注入し(図a)、ついでドライブ
イン拡散をしてp層41を形成し(図b),さらにりん3を
イオン注入し(図c)、再びドライブイン拡散をしてn
層42をp層41の上部に形成する(図d)。この結果p層4
1とn層42の間にpn接合が生ずる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、このようなpn接合の形成方法では2回のド
ライブイン拡散工程が必要であり、各工程毎の不良発生
のために良品率が低下する。もし1回のドライブイン拡
散でpn接合が形成できれば、良品率が向上し、また工
程数の減少によるコストダウンができる。また局部的に
pn接合を形成するときには、イオン注入のためのマス
ク形成工程も1回でできるのでコストダウンに対してさ
らに有利になる。
これに対し、ほう素イオンを高い加速電圧で深く注入
し、りんを浅くイオン注入したのちドライブイン拡散を
行ってpn接合する方法が考えられる。しかし、ほう素
を深くイオン注入するために加速電圧を高くすると半導
体結晶に欠陥が起こりやすいという問題がある。
本発明の課題は、結晶欠陥を生ずるおそれなしに1回の
ドライブイン拡散で基板主面に平行で表面側にn層を有
するpn接合を形成する半導体装置の製造方法を提供す
ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題の解決のために、本発明の方法は半導体基板
の一主面側からほう素およびりんをそれぞれイオン注入
したのち、1050℃未満の温度の酸素雰囲気下での1回の
ドライブイン拡散により基板の前記主面側にn層を有す
るpn接合を形成するものとする。
〔作用〕
第3図は、酸素雰囲気および窒素雰囲気下におけるほう
素とりんの拡散係数Dの温度依存性を示す。実線は酸素
雰囲気下で31がほう素、32がりんの拡散係数、点線は窒
素雰囲気下で33がほう素、34がりんの拡散係数である。
図からわかるように、窒素雰囲気下では差はほとんど見
られないが、酸素雰囲気下では1050℃より低い温度でほ
う素はりんより拡散係数が大きくなる。そこで、ほう素
とりん重複してイオン注入すれば、ドライブインの際、
ほう素の拡散深くよりりんの拡散が浅くなり、表面側に
n層が存在するpn接合が表面に平行に形成される。
〔実施例〕
第1図(a),(b)は本発明の一実施例のnpnトランジス
タの製造工程の一部を示し、n形シリコン基板1に同一
加速電圧でほう素2とりん3とをそれぞれイオン注入し
(図a)、つづいて1050℃より低い温度で酸素雰囲気下
でドライブイン拡散を同時に行う。これによりpベース
層11,nエミッタ層12が生ずる(図b)。なお、ドライ
ブイン拡散の雰囲気は 100%酸素でなくてもよい。
第4図(a),(b)はnpnトランジスタの製造工程の別の
実施例を示し、第1図の場合よりほう素のイオン注入時
の加速電圧をりんのそれより高くして同時に前記の条件
でドライブイン拡散した場合である。これによりp層11
の幅を広くすることができる。もちろん、ほう素イオン
注入のための加速電圧は基板1に欠陥が生ずるほど高く
する必要はない。
第5図(a),(b)は同一基板にバイポーラトランジスタと
MOSトランジスタを作成した実施例を示し、n形シリ
コン基板1にほう素をりんより広い面積にイオン注入
し、ドライブイン拡散により第1図あるいは第4図と同
様にn形基板1,p層11,n層12よりなるnpnトラン
ジスタ基板の一部分に作成した。その際他の部分にほう
素のみをイオン注入してp層11を作成する。このあと、
表面にレジスト膜5のパターンを形成し、再びりん3の
イオン注入を行う(図a)。次いでドライブイン拡散を
行い、表面に酸化膜6を形成し、ゲート電極7を設ける
ことにより、nエミッタ層12にnコンタクト層13を有
するnpnトランジスタ10と、pベース層11内にn
ース/ドレイン領域13を有し、表面上に酸化膜6を介し
てゲート電極を備えたnチャネルMOSトランジスタ20
が2回のドライブイン拡散工程で作成できる(図b)。
〔発明の効果〕
本発明によれば、1050℃未満の酸素雰囲気下ではほう素
の拡散係数がりんのそれより大きいことを利用し、1回
のドライブイン拡散によりほう素の拡散によるp層をり
んの拡散によるn層の下に形成してpn接合を得ること
ができ、ドライブイン拡散の繰り返しによる不良の発生
が抑制され、コストダウンが可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の一実施例のnpnトランジス
タの製造工程の一部を順次示す断面図、第2図(a)〜(d)
は従来のpn接合形成工程を示す断面図、第3図はほう
素,りんの拡散係数と温度との関係線図、第4図(a),
(b)は本発明の別の実施例のnpnトランジスタの製造
工程の一部を順次示す断面図、第5図は本発明のさらに
別の実施例のバイポーラおよびMOSトランジスタの製
造工程の一部を順次示す断面図である。 1:n形シリコン基板、11:p層、12:n層、13:n
層、2:ほう素、3:りん。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の一主面側からほう素およびり
    んをそれぞれイオン注入したのち、1050℃未満の温度の
    酸素雰囲気下での1回のドライブイン拡散により基板の
    前記主面側にn層を有するpn接合を形成することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
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