JPH0655595B2

JPH0655595B2 - 原動機付車両

Info

Publication number: JPH0655595B2
Application number: JP1186251A
Authority: JP
Inventors: 芳和鷲沢
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 1989-07-19
Filing date: 1989-07-19
Publication date: 1994-07-27
Anticipated expiration: 2009-07-27
Also published as: JPH02133293A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は原動機付車両に関し、特に車輪間に収納室を設
けたフェンダー付の原動機付車両に関するするものであ
る。

（従来の技術）従来より自動三輪車、四輪車等の原動機付車両では、物
を収納するための収納室を左右の車輪間に設けることが
ある。

例えば実開昭55-178480 号公報にはこのような原動機付
車両の開示があり、この公報の例では左右の後輪の間で
且つフェンダーの下方に箱を設け、この箱で収納室を形
成している。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら上述した原動機付車両ではフェンダーの他
に箱を設けるので部品点数が増加し、又、前記箱を弾性
部材、係止部材を介して車体のフレームに取付けるの
で、この点においても部品点数が増加するという不具合
があった。

一方、前記フェンダーには振動等により変形力が加わる
のでその剛性向上を図ることが望まれており、特に部品
を増加させることなく簡単な構造での剛性向上が望まれ
ていた。

本発明はこのような事情に鑑み成されたものであり、そ
の目的とする処は部品点数が少なく、構造も簡単で且つ
フェンダーの剛性も高い原動機付車両を提供するにあ
る。

（課題を解決するための手段）前記課題を解決するため本発明は、互いに離間した左右
の車輪を備え、これらの車輪の上方を左右のフェンダで
夫々覆った原動機付車両において、前記左右の車輪と、
該左右の車輪を連結する車軸とで囲繞される空間内に上
方に開放する収納室を配置し、該収納室の壁部は、前記
フェンダーの内端側に連結する左右の側壁と、該左右の
側壁の下端を連結する底壁とを有し、前記左右の側壁、
底壁及び前記フェンダーを一体的に形成し、前記左右の
壁部を前記左右の車輪の内側に対面して配置したことを
特徴とする。

（作用）収納室の壁部とフェンダーとを一体に形成するので部品
点数を削減することができる。又収納室の壁部がフェン
ダーの支持部材として機能するので部品を増加させるこ
となく車体への取付構造を簡略化できる。更にフェンダ
ーと壁部が一体になっているのでフェンダーの剛性を向
上させることができる。

（実施例）以下に本発明の好適一実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第１図は自動三輪車の概略側面図で、自動三輪車１はフ
レーム２前端のヘッドチューブ３を介して前輪５を支持
するフロントフォーク４を操向自在に支持し、前輪５は
所謂バルーンタイヤと称される超低圧タイヤを用い、一
輪の操向輪をなす。フレーム２前部下部にはエンジン６
を搭載し、上部には燃料タンク７を搭載するとともに、
フレーム２後部上には左右のリヤフェンダ８，８を有す
るリヤカバー９を設け、カバー９の前部で燃料タンク７
の後方にシート１０を設ける。フレーム後方でリヤフェ
ンダ８，８の下には駆動輪をなす二輪の後輪１１，１２
を左右に離間して設け、後輪１１，１２は後車軸１３の
両端に夫々のハブ111,112 を接合し、後輪１１，１２は
超低圧タイヤで構成される。

後車軸１３の一端寄り部、例えば左端寄り部にはギヤボ
ックス１４を設け、ボックス１４内で車軸１３を左右に
分割131,132 し、一方の軸131 が極端に短かく、他方の
軸132 が略全幅に近い程度に長尺である。かかる軸131
及び132 の対向する端部に差動ギヤ機構をなすベベルギ
ヤ１５，１６を、又これを囲むデフケース１７に支軸１
８を設けてこれにギヤ１５，１６と噛合するピニオンギ
ヤ１９を付設し、デフケース１７周に被動ギヤ２０を固
設する。かかるギヤボックス１４は車軸１３の一端に偏
寄し、ギヤボックス１４はこの側の後輪１１のリム112
内径部内に幅方向の略1/2が臨む。

一方、エンジン６は前輪５の後方で後輪１１，１２間の
前方で車幅方向中間部に配設されている。エンジン６の
ミッションケース601 の前記ギヤボックス１４を有する
側の側方に出力軸２１を臨ませ、これにベベルギヤ２２
を設ける。かかるベベルギヤ２２は車幅方向の中間部に
近く、一方、ギヤボックス１４は外側方に近く、この間
を推進軸２３で連結する。推進軸２３の前端にはベベル
ギヤ２４を設け、これと出力軸２１のベベルギヤ２２と
を相噛合せしめるとともに、推進軸２３は前端が車幅方
向中間部に近く、後端部がギヤボックス１４に臨む如く
後外方に傾斜され、推進軸２３の後端に設けたベベルギ
ヤ２５をギヤボックス１４内のギヤ２０と噛合せしめ
る。このように推進軸２３は前端は車幅方向内側で、後
端が車幅方向外側に臨む如く斜めに配設され、車軸１３
と推進軸２３とは車輪１１側の角度で９０゜より大き
い。尚図面中２６は推進軸のカバーを、又２７は車軸１
３のカバーを、２８はハンドルを、２９はステップを、
３０はフロントフェンダを示す。

前記後車軸１３上方には収納室３１を設け、この収納室
３１は左右の側壁311,311 と底壁313 、及び左右の側壁
311,311 を連結する前壁部、後壁部（図示せず）から成
る。又この収納室３１はリヤカバー９の後部にこれの一
部を下方に箱状に凹出して成形され、即ちリヤカバー９
と一体に形成されている。収納室３１上端には段部312
を設け、これに蓋体314 を開閉自在に被冠し、収納室３
１の底壁313 は後輪１１，１２間の略幅一杯の幅に設け
る。

以上において、本実施例では収納室３１をリヤカバー９
と一体的に形成したので、部品点数の削減を図ることが
できる。

又、収納室３１の壁部がリヤカバー９の支持体として機
能し、例えばリヤフェンダー８に車体内方へ向けて水平
方向の力が作用しても収納室３１の前壁、後壁でこの力
を受け止めることができる。従ってリヤカバー９の構造
的な剛性向上を図ることができる。しかも収納室３１と
いう既存の部材を使うので新たな部材を使う必要がな
く、又簡単な構造でリヤカバー９の剛性向上を図ること
が可能である。

更に側壁311,311 及び底壁313 はリヤカバー９と一体的
に形成されるので第４図に示すように収納室３１とリヤ
カバー９との間には隙間がなくなり、後輪１１，１２が
跳ね上げた泥、砂等が収納室３１内に入るのを防止する
ことができる。

以上実施例を詳述したが、実施の対象は自動三輪車に限
られず、後二輪の車両であれば実施することができる。

（発明の効果）以上で明らかな如く本発明によれば、収納室をフェンダ
ーと一体に形成するので部品点数を削減することがで
き、又車体への取付を簡略化することができる。又収納
室の壁部とフェンダーを一体に形成するのでフェンダー
の耐振剛性を向上させることができる。又、収納室は左
右の車輪間の空間に設けられるので、収納室がこの場所
に位置すれば、該収納室がフェンダーと車輪との間隔に
影響を与えることがなく、フェンダーと車輪とを近隣に
配置することができ、フェンダーの機能が低下すること
がない。

又、車輪の上方を覆うフェンダーと、車輪の内側を覆う
収納室の側壁とを一体的に形成するので収納室の内部側
は車輪側と隙間なく隔離され、従って車輪の跳ね上げた
砂、泥、水、等が収納室内に入りこむのを有効に防止で
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は車両の
一例としての自動三輪車の側面図、第２図は同平面図、
第３図は同要部破断側面図、第４図は後車軸周りの縦断
背面図、第５図は横断平面図である。尚図面中１は車両をなす自動三輪車、９はリヤカバー、
１１，１２は後輪、３１は収納室である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】互いに離間した左右の車輪を備え、これら
の車輪の上方を左右のフェンダで夫々覆った原動機付車
両において、前記左右の車輪と、該左右の車輪を連結する車軸とで囲
繞される空間内に上方に開放する収納室を配置し、該収納室の壁部は、前記フェンダーの内端側に連結する
左右の側壁と、該左右の側壁の下端を連結する底壁とを
有し、前記左右の側壁、底壁及び前記フェンダーを一体的に形
成し、前記左右の壁部を前記左右の車輪の内側に対面して配置
したことを特徴とする原動機付車両。