JPH0655591A - 射出成形方法と射出成形装置 - Google Patents

射出成形方法と射出成形装置

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JPH0655591A
JPH0655591A JP22640692A JP22640692A JPH0655591A JP H0655591 A JPH0655591 A JP H0655591A JP 22640692 A JP22640692 A JP 22640692A JP 22640692 A JP22640692 A JP 22640692A JP H0655591 A JPH0655591 A JP H0655591A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】成形材料の材質や製造ロットの相違により射出
粘度が相違しても射出条件を適切なタイミングで切り替
え、充填不足や充填過大などの充填不良を防止する。 【構成】押出機3の射出スクリュー8をノズル方向に所
定圧力および所定速度で移動させる射出成形方法であ
り、予め、成形条件中における、最低射出速度V2 で成
形される場合の最適圧力切替位置L1 と、最高射出速度
V1 で成形される場合の最適圧力切替位置L2 とを求め
ておき、射出スクリュー8が、最高射出速度V1 で成形
される場合の最適圧力切替位置L2 より僅かに手前の位
置L2 −L3 に達したときに、射出速度を最低射出速度
V2 に切り替え、ついで、射出スクリュー8が、最低射
出速度V2 で成形される場合の最適圧力切替位置L1 に
達したときに、射出圧力を1次射出圧力P1 から2次射
出圧力P2 に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形方法と射出成
形装置に係わり、特に射出圧および射出速度を多段に切
り替えながら射出を行う射出成形方法と射出成形装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】射出成形は、加熱溶融したプラスチック
スあるいはゴムなどの成形材料を成形型のキャビティ内
に射出充填し、冷却後成形品として取り出すことにより
行われる。この射出成形を行うための射出成形機は、成
形材料を加熱溶融する可塑化装置、成形材料を射出する
射出装置、成形型を保持して開閉および締め付けを行う
型締め装置、およびこれら各装置の作動を自動制御する
ための制御装置などで構成されている。従来の射出成形
機は、図3に示すように、成形材料をノズル4から上型
1aと下型1bとの間に形成されたキャビティ5内に注
入するための押出機3を有している。この押出機3は、
内部に射出スクリュー8が軸方向移動自在に挿入された
加熱シリンダ11を有しており、この加熱シリンダ11
には、温度制御された加熱媒体を流すための流路12が
形成され、射出スクリュー8の回転によって加熱シリン
ダ内部に導入される成形材料を加熱して成形材料の可塑
化状態を維持するようになっている。
【0003】一方、射出スクリュー8は、図示しないス
クリュー駆動用油圧モータで回転しながら射出用油圧シ
リンダ7の進退移動によって加熱シリンダ11内を移動
する。また、この射出用油圧シリンダ7を駆動させる油
圧装置16は、モータ13により駆動する油圧ポンプ6
と、この油圧ポンプ6から圧送される圧力流体の圧送方
向を切り替えるための方向切替え弁9と、圧力流体の圧
力を所定圧に保つための電磁リリーフ弁10とから構成
されており、これら油圧装置16を構成する機器の駆動
制御は制御手段14により行われる。このような射出成
形機で射出成形を行うには、押出機3全体を上型1aに
近づけ、押出機のノズル4をキャビティ5の注入口2に
当接させて、射出用油圧シリンダ7を駆動させ、射出ス
クリュー8をノズル方向に移動させてノズル4からキャ
ビティ5内に成形材料を押し出し注入する。
【0004】ところで、射出成形の生産性を高めるため
には、熱可塑性樹脂では成形型温度を低く、熱硬化性樹
脂では成形型温度を高く保持しながら、キャビティ内へ
高射出圧で高速充填を行うことが効果的である。ところ
が、高射出圧のまま充填を完了するとキャビティ内に高
圧のストレスが蓄積され、これによりバリ漏れが生じる
虞があるため、成形型の型締め力を大きく設定しておく
必要がある。したがって、高射出圧および高速充填を行
うと射出成形機が大型で且つ高価なものとなってしまう
という問題があった。
【0005】そこで従来より、充填を完了する直前で射
出圧を低圧に切り替えて、低圧のまま射出を完了するこ
とにより型締め力を低減する方法が採用されている。こ
のような従来の射出成形機の1次射出圧から2次射出圧
への切り替え制御については、射出スクリュー8をノズ
ル方向に押し出す際に、この射出スクリュー8の押し出
し位置を位置センサ15で検出し、当初は1次射出圧設
定器18により設定した1次射出圧で射出成形を行う
が、予め設定した押し出し位置に射出スクリュー8が達
すると、油圧装置16によって射出スクリュー8に作用
させる油圧力を変化せしめ、2次射出圧設定器19によ
り設定した2次射出圧に切り替えるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手法では1次射出圧から2次射出圧への切り替えタ
イミングに問題があった。すなわち、制御手段14で位
置センサ15の情報を取り込み、これを射出圧切替設定
器17による設定値と比較演算している時間があるため
に、この時間だけ射出スクリュー8が前進することにな
る。また、制御手段14から電磁リリーフ弁10に指令
信号を出力してから実際に電磁リリーフ弁10が切り替
わるまでの時間も存在し、この時間だけ射出スクリュー
8が前進することになる。このような時間的遅れに加え
て、材料の粘度が変動すると射出速度も変動するため、
射出切替位置を常に同じ位置に設定しておくと、実際に
は2次射出圧に切り替わるまでの射出量が変動すること
になり、その結果、充填不足や充填過大(バリ漏れ)な
どの充填不良を引き起こしていた。
【0007】例えば、材料粘度が高いと射出速度が遅く
なるため、時間的遅れの間に射出される射出量は少なく
なり、充填不足になる傾向があった。逆に、材料粘度が
低いと射出速度が速くなるため、時間的遅れの間に射出
される射出量は多くなり、充填過大、すなわちバリ漏れ
などの不良が発生する傾向があった。このため、従来で
は、例えば材料粘度が変動する要因となるロット毎に射
出切替位置を設定し直して射出成形を行なう必要があっ
た。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、成形材料の材質や製造ロッ
トの相違により射出粘度が相違しても射出条件を適切な
タイミングで切り替え、充填不足や充填過大などの充填
不良を防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の射出成形方法は、押出機の射出スクリュー
をノズル方向に所定圧力および所定速度で移動させる射
出成形方法において、予め、成形条件中における、最低
射出速度で成形される場合の最適圧力切替位置と、最高
射出速度で成形される場合の最適圧力切替位置とを求め
ておき、前記射出スクリューが、前記最高射出速度で成
形される場合の最適圧力切替位置より僅かに手前の位置
に達したときに、射出速度を最低射出速度に切り替え、
ついで、前記射出スクリューが、前記最低射出速度で成
形される場合の最適圧力切替位置に達したときに、射出
圧力を1次射出圧力から2次射出圧力に切り替えること
を特徴としている。
【0010】また、上記目的は、成形型の注入口に押出
機のノズルを押し当てて、この押出機の射出用圧力シリ
ンダに圧力流体を供給して射出スクリューをノズル方向
に所定圧力で移動させることにより、前記ノズルから成
形型のキャビティ内に溶融状態の成形材料を所定の射出
圧力で注入し、キャビティ内周面形状に応じた成形物を
得るための射出成形装置であって、前記射出スクリュー
の位置を検出する位置センサと、前記射出用圧力シリン
ダへ供給される圧力流体の圧力を調節する圧力調節手段
と、前記射出用圧力シリンダへ供給される圧力流体の流
量を調節する流量調節手段と、成形条件中において、最
低射出速度で成形される場合における最適圧力切替位置
と、最高射出速度で成形される場合における最適圧力切
替位置とを入力する射出切替位置設定器と、較正距離を
入力する較正距離設定器と、前記位置センサにより検出
される前記射出スクリューの現在位置が、前記射出切替
位置設定器に入力された圧力切替位置より前記較正距離
設定器に入力された較正距離だけ手前の位置に達したと
きに、前記圧力流体の流量を1次射出流量から2次射出
流量に切り替える信号を前記流量調節手段に出力すると
共に、前記射出スクリューの現在位置が、前記射出切替
位置設定器に入力された圧力切替位置に達したときに、
前記圧力流体の圧力を1次射出圧力から2次射出圧力に
切り替える信号を前記圧力調節手段に出力する制御手段
を有することを特徴とする射出成形装置によっても達成
することができる。
【0011】
【作用】成形型の注入口に押出機のノズルを押し当て
て、この押出機の射出用圧力シリンダに圧力流体を供給
して射出スクリューをノズル方向に所定圧力で移動させ
ることにより射出成形を行うが、まず、制御手段に設定
された1次射出圧力・1次射出速度で射出を行うように
制御手段から圧力調節手段・流量調節手段に信号を出力
する。これと同時に、位置センサによる射出シリンダの
現在位置を制御手段に取り込みながら、この現在位置
と、予め設定された射出圧力切替位置とを比較する。
【0012】本発明では、最初に射出シリンダが、最高
射出速度で成形される場合の最適射出圧力切替位置より
僅かに手前の位置に達した時に、制御手段から流量調節
手段に、圧力流体の流量を1次射出流量から2次射出流
量に切り替える信号を出力する。これにより、射出速度
が第1射出速度から第2射出速度、すなわち高速から低
速に切り替わる。この場合、材料が最高粘度であって
も、最高粘度を基準にした適正な射出圧力の切替位置を
設定し、しかも、その手前の位置で切り替えた後の射出
速度を最高粘度を基準とした速度としているので、充填
不足や充填過大などの充填不良は発生しない。
【0013】さらに射出を継続すると、射出シリンダの
現在位置が、最低射出速度で成形される場合における最
適射出圧力切替位置に達し、制御手段から圧力調節手段
に、圧力流体の圧力を1次射出圧力から2次射出圧力に
切り替える信号を出力する。これにより、射出圧力は1
次射出圧から2次射出圧、すなわち高圧から低圧に切り
替わる。この場合、材料が最低粘度であっても、最低粘
度の材料で成形した場合の最適な射出圧力切替位置より
僅かに(約1〜10mm)手前の位置で最低(最高粘度
時の)射出速度に切り替わるので、僅かに手前で切り替
える分だけ最高粘度の場合と同じ射出速度で射出を行う
ことができる。従って、射出圧力切替位置で切り替わる
ときは、最大粘度の場合と同じ射出速度となっているた
め、充填不足や充填過大などの充填不良は発生しない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例に係る射出成形装置を
示す構成図であり、本実施例に係る射出成形装置は、成
形型およびこの成形型を開閉して締め付けるための型締
め装置(不図示)、材料を成形型に注入するための押出
機3、この押出機に供給する油圧と油流量を制御する油
圧装置および油圧装置を制御する制御手段、材料を可塑
化するための可塑化装置(不図示)、および、これらの
各装置の動作を自動制御するための制御装置(制御装
置)とから構成されている。
【0015】成形型は上型1aと下型1bとからなり、
これら上下型1a,1bが組み合わされることにより内
部にキャビティ5が形成される。上型1aおよび下型1
bは、それぞれ加熱盤22a,22bおよび断熱盤23
a,23bを介してダイプレート24a,24bに装着
されており、一方のダイプレートが他方のダイプレート
に対して接近離反移動可能に構成されている。本実施例
では、下ダイプレート24bを固定して上ダイプレート
24aを上下移動可能に構成してある。そして、上型1
aに形成された注入口2に押出機3のノズル4の先端を
当接させるため、加熱盤22a、断熱盤23aおよびダ
イプレート24aにはそれぞれノズル4を通すための貫
通孔25が形成されている。このように上下のダイプレ
ートを接近離反移動させると共に、このダイプレートに
固定された成形型が射出圧力によって押し開かれないよ
うに当該成形型を締め付けておくのが型締め装置であ
り、例えば型締めシリンダー等により構成することがで
きる。
【0016】押出機3は、成形材料をノズル4から上型
1aと下型1bとの間に形成されたキャビティ5内に注
入するための装置であり、内部に射出スクリュー8が軸
方向移動自在に挿入された加熱シリンダ11を有してい
る。加熱シリンダ11には、温度制御された加熱媒体を
流すための流路12が形成されており、射出スクリュー
8の回転によって加熱シリンダ内部に導入される成形材
料を加熱して成形材料の可塑化状態を維持する可塑化装
置を構成している。なお、成形材料はホッパーなどが取
り付けられた材料供給口26から加熱シリンダ11内に
供給される。
【0017】一方、射出スクリュー8は、図示しないス
クリュー駆動用油圧モータで回転しながら射出用油圧シ
リンダ7の進退移動によって加熱シリンダ11内を移動
する。また、この射出用油圧シリンダ7を駆動させる油
圧装置27は、油圧ポンプ6と、この油圧ポンプ6から
圧送される圧力流体の圧送方向を切り替えるための方向
切替え弁9と、圧力流体の圧力を所定圧に保つための電
磁リリーフ弁(圧力調節手段)10と、圧力流体の流量
を調節する電磁流量調節弁(流量調節手段)20とから
構成されており、これら油圧装置27を構成する機器の
駆動制御は制御手段21により行われる。
【0018】図1において符号「15」は位置センサで
あり、射出スクリュー8の軸方向の位置を検出して制御
手段21に出力する。また、制御手段21には、射出圧
力の切替位置L1 を設定する射出切替位置設定器28、
射出圧力の切替位置L2 を設定する射出切替位置設定器
29、較正距離L3 を設定する較正距離設定器34、1
次射出圧P1 および2次射出圧P2 を設定する1次射出
圧設定器30および2次射出圧設定器31、第1射出速
度V1および第2射出速度V2 を設定する第1射出速度
設定器32および第2射出速度設定器33が接続されて
いる。射出切替位置設定器28,29に入力する射出圧
力の切替位置L1 およびL2、較正距離設定器34に入
力する較正距離L3 の設定方法は、後述する。
【0019】このような射出成形機で射出成形を行うに
は、押出機3全体を上型1aに近づけ、押出機のノズル
4をキャビティ5の注入口2に当接させて、射出用油圧
シリンダ7を駆動させ、射出スクリュー8をノズル方向
に移動させてノズル4からキャビティ5内に成形材料を
押し出し注入する。射出行程は、材料をキャビティ内に
高圧・高速で充填して生産性を高める1次射出行程と、
低圧で射出する2次射出行程とからなる。2次射出工程
は主に保圧を目的とした工程であり、充填が完了する直
前で射出圧を低圧にしてキャビティ内に蓄積されるスト
レスを減少させ、これにより型締め力を小さくする機能
をも果たしている。
【0020】従来の多段圧力制御による射出成形では、
射出スクリュー8の現在位置を位置センサ15で検出
し、この情報に基づいて射出用油圧シリンダ7に供給す
る流体圧を制御する場合、制御手段21で位置センサ1
5の情報を取り込んでから比較演算して、この結果を電
磁リリーフ弁10に出力し、実際に電磁リリーフ弁10
が切り替わるまでに時間を要し、この時間だけ射出スク
リュー8が前進することになる。また、このような時間
的遅れに加えて、材料の粘度が変動すると射出速度も変
動する。例えば、材料粘度が高いと射出速度が遅くなる
ため、時間的遅れの間に射出される射出量は少なくな
り、充填不足になる傾向があった。逆に、材料粘度が低
いと射出速度が速くなるため、時間的遅れの間に射出さ
れる射出量は多くなり、充填過大、すなわちバリ漏れな
どの不良が発生する傾向があった。
【0021】そこで、本実施例の射出成形装置では、高
圧の1次射出工程から低圧の2次射出工程に切り替える
タイミングを材料粘度の変動を考慮した構成としてい
る。具体的には、成形材料の粘度が、製造ロットのばら
つきにより最高粘度η1 から最低粘度η2 まで変動する
としたとき、(1)最高粘度η1 の材料で成形した場合
の最適な射出圧力切替位置をL1 、(2)最低粘度η2
の材料で成形した場合の最適な射出圧力切替位置をL2
、(3)較正距離をL3 (実際の設定は約1〜10m
mとなる)、(4)第2射出速度V2 を最高粘度η1 の
材料で射出したときの切替位置直前の射出速度としてい
る。また、(5)第1射出速度V1 はキャビティ内への
充填時間が最短となるよう最大速度を設定している。
【0022】このように構成した本実施例の射出成形装
置では、成形型1の注入口2に押出機3のノズル4を押
し当てた状態で、方向切替弁9を切り替え、モータ13
を作動して油圧ポンプ6から押出機3の射出用圧力シリ
ンダ7に圧力流体を供給する。 これにより、射出スク
リュー8がノズル方向に所定圧力で移動し、加熱シリン
ダ11内に供給されて溶融した成形材料がキャビティ5
内に注入され始めるが、射出初期の1次射出工程では、
制御手段21に設定された1次射出圧力P1 ・1次射出
速度V1 で射出を行うように制御手段21から電磁リリ
ーフ弁10および電磁流量調節弁20に信号を出力す
る。これと同時に、位置センサ15による射出シリンダ
8の現在位置を制御手段21に取り込みながら、この現
在位置と、予め設定された射出圧力切替位置L2 と較正
距離L3 とを比較する。すなわち、現在のスクリュー位
置と(L2 −L3 )の値とを比較する。
【0022】このように、本実施例では、最高粘度η1
の材料で成形した場合の最適な射出圧力切替位置をL1
、最低粘度η2 の材料で成形した場合の最適な射出圧
力切替位置をL2 、較正距離をL3 とし、スクリュー位
置をL2 −L3 の値と比較しているので、結局、L2 −
L3 は最低粘度η2 の材料で成形した場合の最適な射出
圧力切替位置L2 より僅かに手前の位置となり、したが
って、まず最初に射出シリンダ8の現在位置は、この最
低粘度η2 の材料で成形した場合の最適な射出圧力切替
位置L2 より僅かに手前の位置(L2 −L3 )に達す
る。そして、制御手段21で第2射出速度設定器33に
設定された第2射出速度V2 を読み込み、この制御手段
21から電磁流量調節弁20に圧力流体の流量を1次射
出流量から2次射出流量に切り替える信号を出力する。
これにより、射出速度は、キャビティ内への充填時間が
最短となる第1射出速度V1 から、最高粘度η1 の材料
で射出したときの切替位置直前の射出速度である第2射
出速度V2 に切り替わる。
【0023】さらに射出を継続すると、次に射出シリン
ダ8の現在位置が射出圧力切替位置L1 に達し、このと
き制御手段21で2次射出圧設定器31に設定された2
次射出圧P2 を読み込み、制御手段21から電磁リリー
フ弁10に圧力流体の圧力を1次射出圧力P1 から2次
射出圧力P2 に切り替える信号を出力する。これによ
り、射出圧は、高圧である1次射出圧P1 から低圧の2
次射出圧P2に切り替わる。このようにして射出を完了
すると、方向切替弁9の流体供給方向を切り替えて射出
を終了する。
【0024】このように本実施例では、材料粘度の変動
を考慮した射出切り替えタイミングとしているので、例
えば、材料が最大粘度η1 である場合でも、最大粘度η
1 を基準にした適正な射出圧力の切替位置L1 を設定し
ており、しかも、その手前のL2 −L3 位置で切り替わ
った射出速度は最大粘度η1 を基準とした速度V2 であ
るため、充填不足や充填過大などの充填不良は発生しな
い。また、材料が最低粘度η2 である場合でも、最低粘
度η2 の材料で成形した場合の最適な射出圧力切替位置
L2 より、較正距離L3 だけ僅かに(約1〜10mm)
手前の位置で射出速度V2へ切り替え、その後射出圧力
切替位置L1を実際の射出圧力切替位置としているた
め、少なくとも、僅かに手前で切り替える分だけ射出速
度V2 で射出を行うことができる。しかも、射出圧力切
替位置L1 で切り替わるときは、最大粘度η1 の場合と
同じ射出速度V2 となっているため、充填不足や充填過
大などの充填不良は発生しない。なお、本発明は上述し
た実施例のみに限定されることなく種々に改変すること
ができる。例えば、図1に示す射出成形装置の具体的構
成は本実施例のみに限定されることはない。
【0025】
【発明の効果】本発明の射出成形方法および射出成形装
置は、予め、成形条件中における最低射出速度で成形さ
れる場合の最適圧力切替位置と、最高射出速度で成形さ
れる場合の最適圧力切替位置とを求めておき、前記射出
スクリューが、前記最高射出速度で成形される場合の最
適圧力切替位置より僅かに手前の位置に達したときに、
射出速度を最低射出速度に切り替え、ついで、前記射出
スクリューが、前記最低射出速度で成形される場合の最
適圧力切替位置に達したときに、射出圧力を1次射出圧
力から2次射出圧力に切り替えるようにしているので、
製造ロットの相違により材料粘度が変動しても、充填不
足や充填過大などの充填不良の発生を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る射出成形装置を示す構
成図である。
【図2】本発明のスクリュー位置と時間との関係を示す
グラフである。
【図3】従来の射出成形装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1…成形型 1a…上型 1b…下型 2…注入口 3…押出機 4…ノズル 5…キャビティ 6…油圧ポンプ 7…射出用油圧シリンダ(射出用圧力シリンダ) 8…射出スクリュー 9…方向切替弁 10…電磁リリーフ弁(圧力調節手段) 11…加熱シリンダ 12…流路 13…モータ 14…制御手段(従来) 15…位置センサ 16…油圧装置(従来) 17…射出圧力切替位置設定器(従来) 18…1次射出圧設定器(従来) 19…2次射出圧設定器(従来) 20…電磁流量調節弁(流量調節手段) 21…制御手段 22a,22b…加熱盤 23a,23b…断熱盤 24a,24b…ダイプレート 25…貫通孔 26…材料供給口 27…油圧装置 28…射出切替位置設定器 29…射出切替位置設定器 30…1次射出圧設定器 31…2次射出圧設定器 32…第1射出速度設定器 33…第2射出速度設定器 34…較正距離設定器 P1 …1次射出圧 P2 …2次射出圧 V1 …第1射出速度(キャビティ内への充填時間が最短
となる最大速度) V2 …第2射出速度(最高粘度の材料で射出したときの
切替位置直前の射出速度) L1 …最高粘度η1 の材料で成形した場合の最適射出圧
力切替位置 L2 …最低粘度η2 の材料で成形した場合の最適射出圧
力切替位置 L3 …較正距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出機(3)の射出スクリュー(8)をノ
    ズル方向に所定圧力および所定速度で移動させる射出成
    形方法において、 予め、成形条件中における、最低射出速度(V2 )で成
    形される場合の最適圧力切替位置(L1 )と、最高射出
    速度(V1 )で成形される場合の最適圧力切替位置(L
    2 )とを求めておき、 前記射出スクリュー(8)が、前記最高射出速度(V1
    )で成形される場合の最適圧力切替位置(L2 )より
    僅かに手前の位置(L2 −L3 )に達したときに、射出
    速度を最低射出速度(V2 )に切り替え、 ついで、前記射出スクリュー(8)が、前記最低射出速
    度(V2 )で成形される場合の最適圧力切替位置(L1
    )に達したときに、射出圧力を1次射出圧力(P1 )
    から2次射出圧力(P2 )に切り替えることを特徴とす
    る射出成形方法。
  2. 【請求項2】成形型(1)の注入口(2)に押出機
    (3)のノズル(4)を押し当てて、この押出機(3)
    の射出用圧力シリンダ(7)に圧力流体を供給して射出
    スクリュー(8)をノズル方向に所定圧力で移動させる
    ことにより、前記ノズル(4)から成形型のキャビティ
    (5)内に溶融状態の成形材料を所定の射出圧力で注入
    し、キャビティ内周面形状に応じた成形物を得るための
    射出成形装置であって、 前記射出スクリュー(8)の位置を検出する位置センサ
    (15)と、 前記射出用圧力シリンダ(7)へ供給される圧力流体の
    圧力を調節する圧力調節手段(10)と、 前記射出用圧力シリンダ(7)へ供給される圧力流体の
    流量を調節する流量調節手段(20)と、 成形条件中において、最低射出速度で成形される場合に
    おける最適圧力切替位置(L1 )と、最高射出速度で成
    形される場合における最適圧力切替位置(L2)とを入
    力する射出切替位置設定器(28,29)と、 較正距離(L3 )を入力する較正距離設定器(34)
    と、 前記位置センサ(15)により検出される前記射出スク
    リュー(8)の現在位置が、前記射出切替位置設定器
    (29)に入力された圧力切替位置(L2 )より前記較
    正距離設定器(34)に入力された較正距離(L3 )だ
    け手前の位置に達したときに、前記圧力流体の流量を1
    次射出流量から2次射出流量に切り替える信号を前記流
    量調節手段(20)に出力すると共に、前記射出スクリ
    ュー(8)の現在位置が、前記射出切替位置設定器(2
    8)に入力された圧力切替位置(L1 )に達したとき
    に、前記圧力流体の圧力を1次射出圧力から2次射出圧
    力に切り替える信号を前記圧力調節手段(10)に出力
    する制御手段(21)を有することを特徴とする射出成
    形装置。
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