JPH0655145A - 胚芽米色彩選別機の信号処理方法及びその装置 - Google Patents

胚芽米色彩選別機の信号処理方法及びその装置

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JPH0655145A
JPH0655145A JP22068992A JP22068992A JPH0655145A JP H0655145 A JPH0655145 A JP H0655145A JP 22068992 A JP22068992 A JP 22068992A JP 22068992 A JP22068992 A JP 22068992A JP H0655145 A JPH0655145 A JP H0655145A
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rice
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embryo
level
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JP22068992A
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Toshihiko Satake
利彦 佐竹
Satoru Satake
覺 佐竹
Koji Mitoma
康治 三苫
Takafumi Ito
隆文 伊藤
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Satake Engineering Co Ltd
Original Assignee
Satake Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 胚芽精米から容易に脱芽粒を選別除去するこ
とが可能な色彩選別機を得る。 【構成】 色彩選別機の信号処理装置において、基準電
圧用抵抗14の白米部分に対する基準電圧と受光装置7
の受光信号とによって2値化信号を発生する第1のコン
パレ−タ回路15と、該第1コンパレ−タ回路15の信
号によって出力する第1ワンショット回路16と、該回
路の信号をシフトパルス17によって転送する複数のシ
フトレジスタ18を有するデレ−回路19と、基準電圧
用抵抗20の胚芽部分に対する基準電圧と受光装置7の
受光信号とによって2値化信号を発生する第2コンパレ
−タ回路21と、該第2コンパレ−タ回路21の2値化
信号とシフトパルス17との論理積の信号を出力するA
ND回路22と、前記第2コンパレ−タ回路21の信号
によって出力する第2ワンショット回路23との各素子
により構成すると共に、前記デレ−回路19の特定のシ
フトレジスタ18bに前記第2ワンショット回路23の
出力信号をクリア−信号として連絡し、該デレ−回路1
9の出力信号を前記選別除去装置11に連絡した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】胚芽精米中に含まれる脱芽米を選
別する色彩選別機の信号処理方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】精米中に含まれる着色粒の選別を目的と
した色彩選別機は、精米業界において常識的な装置の一
つとされており、この分野における技術の向上は小型
化、処理能力の向上、選別精度の向上などめざましいも
のがある。ただしこの選別機は精米後の白米中にある着
色米を除去するための装置であり、白い白米の中の着色
部分、濁りの部分を、受光装置で暗レベル信号として受
光し、その信号を選別装置に連絡するものである。この
場合、精白米の白い部分を受光した時の信号は零レベル
として扱われている。
【0003】ところで本発明の胚芽米中から脱芽粒を色
彩選別する装置の先行技術は見あたらない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在、グルメ、健康食
品という言葉で象徴されるように、米の業界においても
商品化が急速に進んで、その中に胚芽精米がある。胚芽
精米はどちらかというと健康食品の感もあるが商品には
違いなく、商品中の胚芽米の含有率は高いほうが良い。
一般的に胚芽米というと製品白米中の胚芽米の含有率が
70%以上であるが、残りの30%は胚芽の無い脱芽粒
である。このことから胚芽米と称するならば30%の脱
芽粒は除去され100%胚芽米の商品とするべきであ
る。また、除去しようとする脱芽粒はいわゆる一般的な
白米であり、これらを除去したことにより利用価値のな
い無駄な精白米を作ることにはならない。
【0005】また、選別という観点からみると、製品白
米中の胚芽米の含有率を100%とするためには率の低
い脱芽粒を除去するのが常套手段であり、決して70%
を含む胚芽米を除去するような効率の悪い手段を講じる
ことは現実的ではない。
【0006】さて、胚芽米中から脱芽粒を色彩選別する
ためには、白い白米部分と黒い胚芽部分とを持つ胚芽米
と、黒い胚芽部分を持たない白米とを区別して、胚芽部
分を持たない白米を選別除去しなくてはいけない。これ
までの色彩選別装置は黒いどちらかというと暗い部分を
持つ着色部分のある白米を除去することが目的で、この
暗い部分のみを受光装置で追えばよかった。つまり従来
の装置によると暗い部分を持つ胚芽米を除去することは
非常に容易である。しかしながら、胚芽精米の場合は白
い白米部分と黒い胚芽部分とを持つ胚芽精米を除去する
ことは効率的ではない。
【0007】また、胚芽部分は精白米全体から見ると存
在位置が1粒の端にあり、白い白米部分の検出信号と黒
い胚芽部分の検出信号とはその位置関係から時間差が生
じるため1粒の判別が大変難しいものであった。したが
って本発明は以上のような今までとは全く逆の発想にお
ける装置の提供を技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本出願人は前記課題を解
決するために、照明装置のある空間を連続的に流下する
精白米の反射光を受光して該受光信号を選別装置に連絡
し、胚芽米から脱芽粒を選別除去するようにした色彩選
別機の信号処理方法であって、1粒の精白米の受光信号
から白米部分の信号と胚芽部分の信号とが得られるよう
にして、白米部分の信号と胚芽部分の信号との二つの受
光レベルを設定し、前記1粒の精白米の受光信号のうち
白米部分の受光レベルに達する信号を受光すると複数段
に構成した遅延回路を介して前記選別装置に白米信号を
連絡し、同一粒の精白米から胚芽部分の受光レベルに達
する信号を受光すると前記複数段の遅延回路の特定段に
連絡して前記白米信号を消去するようにした胚芽米色彩
選別機の信号処理方法とした。
【0009】前記の白米部分の信号と胚芽部分の信号
は、1粒の精白米の受光信号から白米部分を明レベル信
号として胚芽部分を暗レベル信号として得られるように
してあり、白米部分の信号と胚芽部分の信号との二つの
受光レベルを設定し、前記1粒の精白米の受光信号のう
ち白米部分の受光レベルに達する明レベル信号を受光す
ると複数段に構成した遅延回路を介して前記選別装置に
白米信号を連絡し、同一粒の精白米から胚芽部分の受光
レベルに達する暗レベル信号を受光すると前記複数段の
遅延回路の特定段に連絡して前記白米信号を消去するよ
うにした。
【0010】さらに別の信号処理方法として、1粒の精
白米の受光信号から白米部分と胚芽部分とを共に暗レベ
ル信号で得られるようにして、白米部分の信号と胚芽部
分の信号との二つの受光レベルを設定し、前記受光信号
のうち白米部分の受光レベルに達する暗レベル信号を受
光すると複数段に構成した遅延回路を介して前記選別装
置に白米信号を連絡し、前記同一粒の精白米の受光信号
から前記胚芽部分の受光レベルに達する暗レベル信号を
受光すると前記複数段の遅延回路の特定段に連絡して前
記白米信号を消去するようにした。
【0011】またその装置として、照明装置のある選別
装置内を連続的に流下する精白米の反射光を受光装置に
より受光して、その受光信号のレベルによって選別装置
に連絡し、胚芽米から脱芽粒を選別除去する色彩選別機
の信号処理装置であって、精白米の白米部分に対し任意
に設定したレベルに達する白米部分の受光信号によって
2値化信号を発生する第1コンパレ−タ回路と、該コン
パレ−タ回路の出力信号からワンショット信号を出力す
る第1ワンショット回路と、前記ワンショット信号を転
送する複数のシフトレジスタを有するデレ−回路と、精
白米の胚芽部分に対し任意に設定したレベルに達する胚
芽部分の受光信号によって2値化信号を発生する第2コ
ンパレ−タ回路と、該コンパレ−タ回路の信号からワン
ショット信号を出力する第2ワンショット回路とにより
構成し、前記デレ−回路の特定のシフトレジスタに前記
第2ワンショット回路の出力信号をシフトレジスタ−の
クリア−信号として連絡し、該デレ−回路の出力信号を
前記選別装置に連絡した胚芽米色彩選別機の信号処理装
置により前記課題を解決するための手段とした。
【0012】
【作用】本出願人は前記課題を解決するために、照明装
置のある空間を連続的に流下する精白米の反射光を受光
して該受光信号を選別装置に連絡し、胚芽米から脱芽粒
を選別除去するようにした色彩選別機の信号処理方法で
あって、1粒の精白米の受光信号から白米部分の信号と
胚芽部分の信号とが得られるようにして、白米部分の信
号と胚芽部分の信号との二つの受光レベルを設定し、前
記1粒の精白米の受光信号のうち白米部分の受光レベル
に達する信号を受光すると複数段に構成した遅延回路を
介して前記選別装置に白米信号を連絡し、同一粒の精白
米から胚芽部分の受光レベルに達する信号を受光すると
前記複数段の遅延回路の特定段に連絡して前記白米信号
を消去する胚芽米色彩選別機の信号処理方法とした。
【0013】このような信号処理方法によると、精白米
に対し白米部分を見た時に得られる信号と、胚芽部分を
見たときに得られる信号の2つの信号に対応する受光レ
ベルを設定し、基本的に白米部分に対応する受光レベル
に達する信号の受光によって、言い換えれば白米1粒信
号によって、流下する精白米を選別装置が選別除去する
ようにしてある。
【0014】ところで、一般的に受光装置の位置と選別
装置の位置は一致しないことが多いので、白米部分の受
光信号で直ちに選別装置を作動させると目的の精白米の
除去は不可能であり、ここで遅延回路が必要となってく
る。この遅延回路は通常複数段のシフトレジスタ−等に
よりパルスで転送をかけながら作ることが多い。
【0015】胚芽部分に対応する受光レベルに達するレ
ベル信号を受光すると前記複数段のシフトレジスタ−の
内、特定段のシフトレジスタ−に連絡して、遅延回路を
転送中の白米1粒信号の転送パルスを停止させ実質的に
転送が無かったものと見なすようにしてある。
【0016】前記の白米部分の信号と胚芽部分の信号
は、1粒の精白米の受光信号から白米部分を明レベル信
号として胚芽部分を暗レベル信号として得られるように
することができる。この白米部分の信号と胚芽部分の信
号に対し二つの受光レベルを設定し、前記1粒の精白米
の受光信号のうち白米部分の受光レベルに達する明レベ
ル信号を受光すると複数段に構成した遅延回路を介して
前記選別装置に白米信号を連絡し、同一粒の精白米から
胚芽部分の受光レベルに達する暗レベル信号を受光する
と前記複数段の遅延回路の特定段に連絡して前記白米信
号を消去するようにした。この方法は明るい白米部分を
明るいと見るように暗い胚芽部分を暗いと見るようにし
たもので、従来の色彩選別機における着色粒を除去する
場合と全く同じ信号の受光方法である。しかしながら本
発明の場合にはこの受光した信号の処理方法が従来のも
のと全く異なり、従来では着色粒を除去する場合には暗
レベル信号によって選別装置を駆動するように連絡して
いたが、本発明の場合、白米部分の明レベル信号によっ
て選別装置を駆動するように連絡し且つ胚芽部分の暗レ
ベル信号によって前記選別装置への連絡をキャンセルす
るようにした。
【0017】さらに別の信号処理方法として、1粒の精
白米の受光信号から白米部分と胚芽部分とを共に暗レベ
ル信号で得られるようにすることができる。白米部分の
信号と胚芽部分の信号との二つの受光レベルを設定し、
前記受光信号のうち白米部分の受光レベルに達する暗レ
ベル信号を受光すると複数段に構成した遅延回路を介し
て前記選別装置に白米信号を連絡し、前記同一粒の精白
米の受光信号から前記胚芽部分の受光レベルに達する暗
レベル信号を受光すると前記複数段の遅延回路の特定段
に連絡して前記白米信号を消去するようにした。この方
法は白米部分、胚芽部分共に暗いレベルで受光するよう
にしてあり、白米部分から得られる暗レベル信号に対し
て胚芽部分から得られる暗レベル信号がさらに暗いレベ
ルの信号であるということはいうまでもない。このよう
にともに暗レベル信号として受光するようにしたので、
精白米が受光装置を通過する間は常に白米部分の受光レ
ベルに達する暗レベル信号を受光しており、この白米部
分の受光レベルに達する暗レベル信号を受光している間
に胚芽部分の受光レベルに達する暗レベル信号を受光す
ることになる。したがってこれらの信号を各受光レベル
によって二値化した場合に、白米部分を受光してその二
値化信号がON状態中に胚芽部分の二値化信号がON状
態となり、逆に白米部分の受光レベルの信号を受光して
いない時の胚芽部分の受光レベルの信号はありえないと
いうことになり、精白米一粒の信号に対して胚芽が有る
のか無いのかが明確となってより正確な信号処理が可能
となる。
【0018】以上のように、白米部分と胚芽部分とから
得られる受光信号を明レベルや暗レベルにすることは精
白米の反射光の明暗を比較するために受光装置に対向し
て設ける基準板の明るさを変えることにより容易に実現
可能である。この基準板の明るさは受光装置に対する対
向角度を調節して反射光を変化させたり、基準板の照明
装置の明るさを変化させて調節する手段がとられてい
る。
【0019】またその色彩選別機の信号処理装置とし
て、照明装置のある選別装置内を連続的に流下する精白
米の反射光を受光装置により受光して、その受光信号の
レベルによって選別装置に連絡し、胚芽米から脱芽粒を
選別除去するようにした色彩選別機の信号処理装置であ
って、精白米の白米部分に対して任意に設定したレベル
に達する白米部分の受光信号によって2値化信号を発生
する第1コンパレ−タ回路と、該コンパレ−タ回路の出
力信号からワンショット信号を出力する第1ワンショッ
ト回路と、前記ワンショット信号を転送する複数のシフ
トレジスタを有するデレ−回路と、精白米の胚芽部分に
対して任意に設定したレベルに達する胚芽部分の受光信
号によって2値化信号を発生する第2コンパレ−タ回路
と、該コンパレ−タ回路の信号からワンショット信号を
出力する第2ワンショット回路とにより構成し、前記デ
レ−回路の特定のシフトレジスタに前記第2ワンショッ
ト回路の出力信号をクリア−信号として連絡し、該デレ
−回路の出力信号を前記選別装置に連絡した胚芽米色彩
選別機の信号処理装置とした。
【0020】以上の装置の作用を説明する。白米部分の
信号の受光により第1のコンパレ−タ回路からは2値化
した信号を出力する。この2値化した出力信号は白米部
分の1粒信号である。更に1粒信号は第1のワンショッ
ト回路に入力され、第1のワンショット回路からは次の
デレ−回路にワンショット信号を出力する。このデレ−
回路ではこのワンショット信号を複数段のシフトレジス
タ−によりパルス転送する。胚芽部分の信号の受光によ
り第2のコンパレ−タ回路からは2値化した信号を出力
する。この2値化した信号は第2のワンショット回路に
入力され、第2のワンショット回路からはデレ−回路の
特定位置のシフトレジスタ−に信号を出力する。この信
号で特定位置のシフトレジスタ−はキャンセルされる。
つまり転送中の前記第1のワンショット信号は特定位置
のシフトレジスタ−でキャンセルされて、第1のコンパ
レ−タ回路で2値化された1粒信号は選別装置に転送さ
れず、選別装置は作動しない。したがって、胚芽部分の
信号がない限り、先の1粒信号は選別装置に転送され、
白米部分の信号のみの1粒信号は、白米部分の信号の入
力からデレ−回路のシフトレジスタ−の遅延時間だけ遅
延して選別装置に転送され選別装置は作動する。この遅
延時間は受光装置と選別装置との位置のズレに合わせて
あることは言うまでもない。
【0021】この装置においては、精白米の白米部分に
対して任意に設定した受光レベルに達する白米部分の受
光信号によって2値化信号を発生する第1コンパレ−タ
回路と、該コンパレ−タ回路の出力信号からワンショッ
ト信号を出力する第1ワンショット回路と、前記ワンシ
ョット信号を転送する複数のシフトレジスタを有するデ
レ−回路と、該デレ−回路の出力信号を前記選別装置に
連絡した構成を、前記白米部分の信号に設定した受光信
号を着色粒の受光信号に置き換えれば、これまでの精白
米中から着色粒を選別除去する色彩選別機と同様の作用
をするものとなる。
【0022】換言すれば、この装置はこれまでの受光装
置と第1のコンパレ−タ回路と第1のワンショット回路
及びデレ−回路とを有する色彩選別装置に対して、別の
受光レベルの第2のコンパレ−タ回路とこれに接続した
別の第2のワンショット回路とを設けて、該第2のワン
ショット回路の出力をキャンセル信号としてデレ−回路
に入力したものである。
【0023】また、本発明の信号処理回路は第1のコン
パレ−タ回路の受光レベルを変更して前記のように着色
粒レベルにして第2のコンパレ−タ回路とワンショット
回路を切り離せば従来の精白米中から着色粒を選別除去
する色彩選別機と同様の作用をするものとなる。これは
切り換えスイッチにより容易に実施可能である。
【0024】
【実施例】本発明の装置の実施例を図1から図6により
説明する。まず、図1に示す装置は他を省略した胚芽米
色彩選別機1の一例であり、選別する精白米を貯留する
貯留タンク2を上部に設けてある。該貯留タンク2内の
精白米は振動するフィ−ダ装置3により定量供給する。
前記フィ−ダ装置3により供給する精白米は断面V字状
のシュ−ト4により選別部5に流下する。
【0025】選別部5は、精白米の流下線上に基準点を
設けて焦点6とし、該焦点6で精白米の反射光を観察す
る受光装置7と、該受光装置7が精白米の反射光を比較
観察するため前記受光装置7に対向して設けた基準色板
8及び選別部5内の照明のため設けた照明装置9とによ
り構成している。また、前記受光装置7と基準色板8及
び照明装置9とで光学部10を構成すると共に該光学部
10はこれらを一組にして流下する精白米の表裏を観察
するよう2組の光学部10A、10Bを設けてある。
【0026】選別部5の受光装置7の受光信号により、
流下する精白米(脱芽粒)を除去する選別除去装置11
を、精白米の流下方向の選別部5の下方に設けてあり、
本例の場合、一例として高速エア−を噴射する方式のエ
ジェクタを選別除去装置11としてある。
【0027】また、フィ−ダ装置3、光学部10及び選
別除去装置11はそれぞれ制御装置12を介して連絡し
てある。この制御装置には本発明の要旨となる胚芽米色
彩選別機の信号処理装置13を含み、その作用として受
光装置7の受光信号に応じてエジェクタを作動させるこ
とは勿論のこと、本発明では触れないが、エジェクタの
エア−の噴射回数によってフィ−ダ装置3あるいは照明
装置を自動調節することなど、これまで色彩選別機に採
用されてきた公知技術はそのまま利用できる。
【0028】以上の構成における作用の説明は本発明の
要旨ではないので省略し、制御装置12に設けた信号処
理装置13について図2により説明する。図2に示すも
のは本発明の胚芽米色彩選別機の信号処理装置13のブ
ロック図である。またここでの説明は信号処理方法の第
1の実施例として、白米部分の信号と胚芽部分の信号
は、1粒の精白米の受光信号から白米部分を明レベル信
号として胚芽部分を暗レベル信号として得られるように
することを前提としてあり、この白米部分の信号と胚芽
部分の信号に対し二つの受光レベルを設定し、前記1粒
の精白米の受光信号のうち白米部分の受光レベルに達す
る明レベル信号を受光すると複数段に構成した遅延回路
を介して前記選別装置に白米信号を連絡し、同一粒の精
白米から胚芽部分の受光レベルに達する暗レベル信号を
受光すると前記複数段の遅延回路の特定段に連絡して前
記白米信号を消去するようにしたものを一例としてい
る。
【0029】まず、基準電圧用抵抗14によって任意に
設定した精白米に対する明レベルの基準電圧と受光装置
7の受光信号とを入力して、前記基準信号と受光信号と
によって2値化信号を発生する第1のコンパレ−タ回路
15と、該第1コンパレ−タ回路15から出力する2値
化信号の入力によってワンショット信号を出力する第1
ワンショット回路16と、該ワンショット信号を入力し
てシフトパルス17によって前記ワンショット信号を転
送する複数のシフトレジスタ18を有するデレ−回路1
9と、基準電圧用抵抗20によって任意に設定した精白
米に対する暗レベルの基準電圧と受光装置7の受光信号
との差によって2値化信号を発生する第2コンパレ−タ
回路21と、該第2コンパレ−タ回路21から出力する
2値化信号とシフトパルス17との論理積を信号として
出力するAND回路22と、該AND回路22の出力信
号によってワンショット信号を出力する第2ワンショッ
ト回路23との各素子により構成すると共に、前記デレ
−回路19の特定のシフトレジスタ18bに前記第2ワ
ンショット回路23の出力信号をクリア−信号として連
絡し、該デレ−回路19の出力信号を駆動装置(図示せ
ず)を介して前記選別除去装置11に連絡して胚芽米色
彩選別機1の信号処理装置13としている。
【0030】ここでは受光装置7をダイオ−ドなどの光
電素子24を主構成とし、その信号はアンプ25で増幅
して第1と第2のコンパレ−タ−15,21に入力して
いる。また、前記基準電圧用抵抗により発生する基準電
圧は、選別する精白米の白米部分の反射光が前記基準電
圧による明レベルより高くなるように、また選別する精
白米の胚芽部分の反射光が前記基準電圧による暗レベル
より低くなるようにそれぞれ調整されており、任意に設
定するものである。また、精白米の白米部分の反射光
が、基準色板8よりも明るく受光できるよう、言い換え
れば精白米の白米部分の反射光よりも基準色板が暗くな
るように基準色板8と照明装置9は調整されている。
【0031】以上の信号処理装置の作用を図3から図5
により説明する。図3に示すように基準色板8と受光装
置7との間、つまり焦点6を胚芽部分を上側にして精白
米が下方に落下して通過すると、受光装置7は基準色板
8よりも明るい白米部分の反射光を受光する。この白米
部分の反射光は任意に設定した明レベルを越えた信号で
あり、この信号により第1のコンパレ−タ回路は2値化
した信号を出力する。この2値化した出力信号は明レベ
ルの白米部分の1粒信号である。さらに精白米が下方に
落下すると、受光装置7は基準色板8よりも暗い胚芽部
分の反射光を受光する。この胚芽部分の反射光は任意に
設定した暗レベルを越えた信号であり、この信号により
第2のコンパレ−タ回路は2値化した信号を出力する。
この2値化した出力信号は暗レベルの胚芽部分の信号で
ある。
【0032】図4に受光装置7の受光信号(A)と第1
のコンパレ−タ回路15から出力した2値化信号(B)
と第2のコンパレ−タ回路21から出力した2値化信号
(C)とを示している。受光装置7の受光信号(A)は
連続した波形となっている。この信号をコンパレ−タ回
路に入力すると各コンパレ−タ回路15,21に基準電
圧用抵抗14,20で設定した基準電圧をしきい値とし
て、明レベルとした基準電圧以上の1粒信号の波形が2
値化(B)され、更に暗レベルとした基準電圧以下の胚
芽部分の波形が2値化(C)されて出力される。この2
値化した2種の信号には時間差Tを生じている。この時
間差Tによって分離された信号は、従来技術の回路にそ
のまま入力すると別の穀粒の信号として処理されてい
る。
【0033】更に、図5により2値化信号により発生す
るワンショット信号の処理について説明する。図5に示
すものは、ワンショット信号がシフトレジスタをパルス
転送される時をレジスタごとに分けて示している。明レ
ベルの1粒信号(B)は第1のワンショット回路10に
入力され、第1のワンショット回路10からは次のデレ
−回路19にワンショット信号を出力する。このデレ−
回路19では、このワンショット信号(D)をシフトパ
ルス17との同期によって複数段のシフトレジスタ−1
8がパルス転送する。一方、暗レベルの2値化した信号
(C)はAND回路22でシフトパルス17との同期の
うえ、第2のワンショット回路23に入力される。第2
のワンショット回路23からはデレ−回路19の特定位
置のシフトレジスタ−18bに信号(E)を出力する。
この信号(E)で特定位置のシフトレジスタ−18bは
キャンセルされる。つまり転送中の前記第1のワンショ
ット信号(D)は特定位置のシフトレジスタ−18bで
キャンセルされて、第1のコンパレ−タ回路15で2値
化された1粒信号(b)は選別除去装置11に出力され
ず(O)、選別除去装置11は作動しない。したがっ
て、暗レベルの信号がシフトレジスタ−18bに入力さ
れないない限り、先の1粒信号は選別除去装置11に出
力(F)される。
【0034】また、明レベルの信号のみの1粒信号は、
明レベルの信号の入力からデレ−回路19の遅延時間だ
け遅延して選別除去装置11に出力(F)され選別除去
装置11は作動する。この遅延時間は受光装置7と選別
除去装置11との位置のズレに合わせてあることは言う
までもない。
【0035】この装置においては、精白米に対して任意
に設定した明レベルの受光信号によって2値化信号を発
生する第1コンパレ−タ回路15と、該コンパレ−タ回
路15の出力信号からワンショット信号を出力する第1
ワンショット回路16と、前記ワンショット信号を転送
する複数のシフトレジスタ18を有するデレ−回路19
と、該デレ−回路19の出力信号を前記選別除去装置1
1に連絡した構成は、コンパレ−タ回路の入力と基準電
圧用抵抗によって、前記明レベルの設定を暗レベルの設
定に置き換えれば、これまでの精白米中から着色粒を選
別除去する色彩選別機と同様の作用をするものとなる。
【0036】さらに第2の信号処理方法としての第2の
実施例を図3並びに図6により説明する。ここでは白米
部分の信号と胚芽部分の信号は、1粒の精白米の受光信
号から白米部分と胚芽部分とを共に暗レベル信号で得ら
れるようにすることを前提としている。白米部分の信号
と胚芽部分の信号との二つの受光レベルを設定し、前記
受光信号のうち白米部分の受光レベルに達する暗レベル
信号を受光すると複数段に構成した遅延回路を介して前
記選別装置に白米信号を連絡し、前記同一粒の精白米の
受光信号から前記胚芽部分の受光レベルに達する暗レベ
ル信号を受光すると前記複数段の遅延回路の特定段に連
絡して前記白米信号を消去するようにしたものを示す。
【0037】この場合の信号処理装置13は基準電圧用
抵抗14によって任意に設定した精白米の白米部分に対
する暗レベルの基準電圧と受光装置7の受光信号とを入
力して、前記基準信号と受光信号とによって2値化信号
を発生する第1のコンパレ−タ回路15と、該第1コン
パレ−タ回路15から出力する2値化信号の入力によっ
てワンショット信号を出力する第1ワンショット回路1
6と、該ワンショット信号を入力してシフトパルス17
によって前記ワンショット信号を転送する複数のシフト
レジスタ18を有するデレ−回路19と、基準電圧用抵
抗20によって任意に設定した精白米の胚芽部分に対す
る暗レベルの基準電圧と受光装置7の受光信号とによっ
て2値化信号を発生する第2コンパレ−タ回路21と、
該第2コンパレ−タ回路21から出力する2値化信号と
シフトパルス17との論理積を信号として出力するAN
D回路22と、該AND回路22の出力信号によってワ
ンショット信号を出力する第2ワンショット回路23と
の各素子により構成すると共に、前記デレ−回路19の
特定のシフトレジスタ18bに前記第2ワンショット回
路23の出力信号をクリア−信号として連絡し、該デレ
−回路19の出力信号を駆動装置(図示せず)を介して
前記選別除去装置11に連絡して胚芽米色彩選別機1の
信号処理装置13としている。
【0038】以上の信号処理装置13の作用を説明す
る。図3に示すように基準色板8と受光装置7との間、
つまり焦点6を胚芽部分を上側にして精白米が下方に落
下して通過すると、受光装置7は基準色板8よりも暗い
白米部分の反射光を受光する。この白米部分の反射光は
任意に設定した暗レベルを越えた信号であり、この信号
により第1のコンパレ−タ回路は2値化した信号を出力
する。この2値化した出力信号は暗レベルの白米部分の
1粒信号である。さらに精白米が下方に落下すると、受
光装置7は基準色板8よりもさらに暗い胚芽部分の反射
光を受光する。この胚芽部分の反射光は任意に設定した
暗レベルを越えた信号であり、この信号により第2のコ
ンパレ−タ回路は2値化した信号を出力する。この2値
化した出力信号は暗レベルの胚芽部分の信号である。
【0039】図6に受光装置7の受光信号(L)と第1
のコンパレ−タ回路15から出力した2値化信号(M)
と第2のコンパレ−タ回路21から出力した2値化信号
(N)とを示している。受光装置7の受光信号(L)は
連続した波形となっている。この信号をコンパレ−タ回
路に入力すると各コンパレ−タ回路15,21に基準電
圧用抵抗14,20で設定した基準電圧をしきい値とし
て、白米部分に対する暗レベルとした基準電圧を越えた
1粒信号の波形が2値化(M)され、更に胚芽部分に対
する暗レベルとした基準電圧を越えた胚芽部分の波形が
2値化(N)されて出力される。この2種の2値化され
た信号は前記第1の実施例と同様に信号処理装置13に
よって処理され胚芽の残存しない精白米が選別排除され
ることになる。
【0040】この方法は白米部分、胚芽部分共に暗いレ
ベルで受光するようにしてあり、白米部分から得られる
暗レベル信号に対して胚芽部分から得られる暗レベル信
号がさらに暗いレベルの信号であるということはいうま
でもない。このようにともに暗レベル信号として受光す
るようにしたので、精白米が受光装置を通過する間は常
に白米部分の受光レベルに達する暗レベル信号を受光し
ており、この白米部分の受光レベルに達する暗レベル信
号を受光している間に胚芽部分の受光レベルに達する暗
レベル信号を受光することになる。したがってこれらの
信号を各受光レベルによって二値化した場合に、白米部
分を受光してその二値化信号がON状態中に胚芽部分の
二値化信号がON状態となり、逆に白米部分の受光レベ
ルの信号を受光していない時の胚芽部分の受光レベルの
信号はありえないということになり、精白米一粒の信号
に対して胚芽が有るのか無いのかが明確となってより正
確な信号処理が可能となる。
【0041】
【発明の効果】従来の色彩選別機に見るような精白米の
中から暗い部分のある着色米を除去するのではなく、逆
に暗い部分のない脱芽粒を選別除去できるようになった
だけでなく、その方法及び装置は、従来の信号処理回路
に従来の信号処理回路に含まれる回路を加えるだけの簡
単な方法及び回路で実現可能となった。しかもこの回路
は簡単に従来の色彩選別機に切り換え可能である。以上
のように従来の色彩選別機とは逆の作用を備える胚芽米
色彩選別機の提供が可能となっただけでなくそのまま簡
単に従来の色彩選別機としても利用できることから色彩
選別機の利用範囲を大きく拡大できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】他を省略した胚芽米色彩選別機の一例である。
【図2】本発明の胚芽米色彩選別機の信号処理装置のブ
ロック図である。
【図3】基準色板と受光装置との間を胚芽部分を上側に
して精白米が下方に落下して通過する様子を示した図で
ある。
【図4】第1の信号処理方法による、受光装置の受光信
号と第1のコンパレ−タ回路から出力した2値化信号と
第2のコンパレ−タ回路から出力した2値化信号とを示
した図。
【図5】ワンショット信号がシフトレジスタをパルス転
送される時をレジスタごとに分けて示している。
【図6】第2の信号処理方法による、受光装置の受光信
号と第1のコンパレ−タ回路から出力した2値化信号と
第2のコンパレ−タ回路から出力した2値化信号とを示
した図。
【符号の説明】
1 胚芽米色彩選別機 2 貯留タンク 3 フィ−ダ装置 4 V字状のシュ−ト 5 選別部 6 焦点 7 受光装置 8 基準色板 9 照明装置 10 光学部 11 選別除去装置 12 制御装置 13 信号処理装置号 14 基準電圧用抵抗 15 第1のコンパレ−タ回路 16 第1ワンショット回路 17 シフトパルス 18 シフトレジスタ 19 デレ−回路 20 基準電圧用抵抗 21 第2コンパレ−タ回路 22 AND回路 23 第2ワンショット回路 24 光電素子 25 アンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明装置のある空間を連続的に流下する
    精白米の反射光を受光して該受光信号を選別装置に連絡
    し、胚芽米から脱芽粒を選別除去するようにした色彩選
    別機の信号処理方法であって、1粒の精白米の受光信号
    から白米部分の信号と胚芽部分の信号とが得られるよう
    にして、白米部分の信号と胚芽部分の信号との二つの受
    光レベルを設定し、前記1粒の精白米の受光信号のうち
    白米部分の受光レベルに達する信号を受光すると複数段
    に構成した遅延回路を介して前記選別装置に白米信号を
    連絡し、同一粒の精白米から胚芽部分の受光レベルに達
    する信号を受光すると前記複数段の遅延回路の特定段に
    連絡して前記白米信号を消去するようにしたことを特徴
    とする胚芽米色彩選別機の信号処理方法。
  2. 【請求項2】 1粒の精白米の受光信号から白米部分を
    明レベル信号として胚芽部分を暗レベル信号として得ら
    れるようにして、白米部分の信号と胚芽部分の信号との
    二つの受光レベルを設定し、前記1粒の精白米の受光信
    号のうち白米部分の受光レベルに達する明レベル信号を
    受光すると複数段に構成した遅延回路を介して前記選別
    装置に白米信号を連絡し、同一粒の精白米から胚芽部分
    の受光レベルに達する暗レベル信号を受光すると前記複
    数段の遅延回路の特定段に連絡して前記白米信号を消去
    するようにした前記請求項1記載の胚芽米色彩選別機の
    信号処理方法。
  3. 【請求項3】 1粒の精白米の受光信号から白米部分と
    胚芽部分とを共に暗レベル信号で得られるようにして、
    白米部分の信号と胚芽部分の信号との二つの受光レベル
    を設定し、前記受光信号のうち白米部分の受光レベルに
    達する暗レベル信号を受光すると複数段に構成した遅延
    回路を介して前記選別装置に白米信号を連絡し、前記同
    一粒の精白米の受光信号から前記胚芽部分の受光レベル
    に達する暗レベル信号を受光すると前記複数段の遅延回
    路の特定段に連絡して前記白米信号を消去するようにし
    た前記請求項1記載の胚芽米色彩選別機の信号処理方
    法。
  4. 【請求項4】 照明装置のある選別装置内を連続的に流
    下する精白米の反射光を受光装置により受光して、その
    受光信号のレベルによって選別装置に連絡し、胚芽米か
    ら脱芽粒を選別除去する色彩選別機の信号処理装置であ
    って、精白米の白米部分に対し任意に設定したレベルに
    達する白米部分の受光信号によって2値化信号を発生す
    る第1コンパレ−タ回路と、該コンパレ−タ回路の出力
    信号からワンショット信号を出力する第1ワンショット
    回路と、前記ワンショット信号を転送する複数のシフト
    レジスタを有するデレ−回路と、精白米の胚芽部分に対
    し任意に設定したレベルに達する胚芽部分の受光信号に
    よって2値化信号を発生する第2コンパレ−タ回路と、
    該コンパレ−タ回路の信号からワンショット信号を出力
    する第2ワンショット回路とにより構成し、前記デレ−
    回路の特定のシフトレジスタに前記第2ワンショット回
    路の出力信号をシフトレジスタ−のクリア−信号として
    連絡し、該デレ−回路の出力信号を前記選別装置に連絡
    したことを特徴とする胚芽米色彩選別機の信号処理装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5779058A (en) * 1994-12-28 1998-07-14 Satake Corporation Color sorting apparatus for grains
WO2002095377A1 (en) * 2001-05-18 2002-11-28 Yaeta Endo Method of screening germ for cell-free protein synthesis and method of producing germ extract for cell-free protein synthesis
CN112642728A (zh) * 2020-11-25 2021-04-13 哈尔滨工程北米科技有限公司 一种新型留胚米色选装置

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