JPH0654919U - ロータリーボールスプライン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は高剛性，軽量，コンパクト，高精度
のロータリーボールスプラインを提供することを目的と
する。 【構成】 スプラインベアリング１とスプライン軸２と
から成るボールスプライン３と，前記スプラインベアリ
ング１に被嵌される外筒４とで構成されるものであっ
て、前記スプラインベアリング１と外筒４との間にクロ
スローラ５を１条列にして環状に配設したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は直線運動及び回転運動が可能なロータリーボールスプラインに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、スプラインベアリング１とスプライン軸２とから成るボールスプラ イン３と，前記スプラインベアリング１に被嵌される外筒４とで構成されるもの であって、前記スプラインベアリング１と外筒４との間にボールを環状に配設し たボールスプライン（以下単に従来例という。）が提案されている（本実施例と は同一構成の部分には同一符号を付した。）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

出願人は種々検討したところ、従来例には次の欠点があること確認した。

【０００４】 スプラインベアリング１と外筒４との間に介存せしめられるものがボールで ある為、剛性が十分ではない。 上記問題を解決すべくボールを多条列にすれば、その分、剛性は向上するが 、製品がそれだけ大きく且つ重くなってしまうことになる。スプラインベアリ ング１は外筒４に対して回動するものである為、重くなるということは慣性モ ーメントの関係で好ましくない。 ボールには弾性変形が伴う。従って、このボールの弾性変形により製品の精 度低下という問題が生じ得る。

【０００５】 本考案は上記問題を解決したもので、十分な剛性を有し、軽量にして高精度の ロータリーボールスプラインを提供することを技術的課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

【０００７】 スプラインベアリング１とスプライン軸２とから成るボールスプライン３と， 前記スプラインベアリング１に被嵌される外筒４とで構成されるものであって、 前記スプラインベアリング１と外筒４との間にクロスローラ５を１条列にして環 状に配設したことを特徴とするロータリーボールスプラインに係るものである。

【０００８】

【作用】

スプライン軸２はスプラインベアリング１に対して直線摺動し、また、スプラ インベアリング１とスプライン軸２とは一体として外筒４に対して回転する。

【０００９】 この際、スプラインベアリング１と外筒４との間には従来例のようにボールで はなくクロスローラ５が介存せしめられている為、ボールの場合に比し、剛性が 高くなり、また、剛性が高いクロスローラ５故に、クロスローラ５は１条列で十 分であり、製品はそれだけコンパクトにして軽量なものとなり、従って、ボール スプライン３の回転に際しての慣性モーメントによる影響が減少する。また、ボ ールに比し弾性変形の少ないクロスローラ５故にそれだけ高精度が実現される。

【００１０】

【実施例】

図面は、本考案の一実施例を図示したもので、以下に説明する。

【００１１】 スプライン軸２は外表面に対向状態で２本一組の凹条７が軸方向に形成され、 従って、この凹条７の間には凸条６が形成されることになる。

【００１２】 スプラインベアリング１の内面には４個のボール無限軌道が配設され、このボ ール無限軌道には多数のボールが配設され、前記凹条７が負荷ボール溝となる。 この構成は、公知のボールスプラインの構成である為詳述はしない。

【００１３】 スプラインベアリング１の中央には径大部１'が形成され、この径大部１'の位 置に外筒４が被嵌されている。この外筒４と径大部１'との間には複数のクロス ローラ５が１条列にして環状に配設されている。

【００１４】 外筒４の所定ケ所には外筒４を適宜な部材９に止着固定する為のボルト孔８が 穿設されている。

【００１５】 また、スプラインベアリング１の径大部１'にはスプラインベアリング１に回 転力を作用せしめる為に付設するプーリやギアの付設用ボルト孔10が穿設されて いる。

【００１６】 本実施例は上記構成であるから、外筒４を適宜な部材９に固定し、例えばプー リーなどでスプラインベアリング１に回転力を作用せしめると、スプラインベア リング１とスプライン軸２とは一体で外筒４に対して回動し、また、スプライン 軸２に軸方向の力を作用せしめると、スプラインベアリング１及び外筒４に対し てスプライン軸２は直線摺動する。

【００１７】 この際、クロスローラ５の存在により、本実施例は剛性が高い製品となる。

【００１８】 また、クロスローラ５は１条列故にそれだけ本実施例は軽量，コンパクトにし て高精度の製品となる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は上述のように構成したから、 剛性の高いものとなる。 軽量にしてコンパクトとなる。 高精度のものなる。 等種々の効果を奏するロータリーボールスプラインとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の使用状態を示す一部を切り欠けた側
面図である。

【図２】本実施例の側断面図である。

【符号の説明】

１ スプラインベアリング ２ スプライン軸 ３ ボールスプライン ４ 外筒 ５ クロスローラ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スプラインベアリングとスプライン軸と
   から成るボールスプラインと，前記スプラインベアリン
   グに被嵌される外筒とで構成されるものであって、前記
   スプラインベアリングと外筒との間にクロスローラを１
   条列にして環状に配設したことを特徴とするロータリー
   ボールスプライン。