JPH0654776A - 紙ハンカチの包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】薄い包装対象物に適し、開口補助手段の領域で
望ましからざる裂け目ができたり、この裂け目が拡大し
たりする危険のない包装体の製造。 【構成】引き出し口（１９）の幅が前壁（１２）の幅よ
りも小さい。閉鎖位置において引き出し口を覆う閉鎖フ
ラップ（２３）の幅も、同様に、前壁の幅よりも小さ
い。閉鎖フラップは、パックの端壁（１６）の外タブ
（２８）の一部として設計される。閉鎖フラップは、端
壁の折り曲げタブと接続されるので引き出し口の上限は
横断方向の縁部（２２）である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、折り畳まれたティッ
シュ、特に、パックの内容物を囲む紙製、（プラスチッ
ク）箔製またはその他の可撓性の包装材製の包装紙と、
前記包装紙の長方形の前壁の領域に配設され、隣接する
端壁に向かう引き出し口と、閉鎖位置において前記引き
出し口を覆って前記端壁に延在し、前記端壁の１外タブ
の部分を形成する閉鎖フラップと、

【０００２】前記端壁面に向かって内側に折り曲げられ
て長い両直立側壁と接続され、前記端壁の別の折り曲げ
タブと接続された両側タブとを有する紙ハンカチ層の包
装体に関する。

【０００３】

【従来の技術】この発明は、特に、紙または他の同様な
包装対象物を含むあらゆる種類の薄い包装対象物に適
し、開口補助手段の領域で望ましからざる裂け目ができ
たり、この裂け目が拡大したりする危険のない、包装
体、特に、紙ハンカチの包装体の提供を目的とする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】さらに、この発明は、
以下に説明する構造の包装体を、高能力の包装機におい
て工業的スケ−ルで製造できるように設計することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明の包装体は、両側タブが、

【０００６】両側タブが端壁面に向かって内側に折り曲
げられたとき、後壁に向かう領域内に折り曲げガセット
が形成され、このガセットが閉鎖フラップの内面と部分
的に接触するように、閉鎖フラップまたは端壁の外タブ
に接続される点に特徴を有する。

【０００７】

【作用】この発明の包装体またはブランクにおいては、
包装体の両側壁と連なる両側タブが、端壁の外タブと接
続される。すなわち、それらは、打ち抜きによって分離
されない。そのため、複層をなす折り曲げガセットが、
内側の折り曲げ構造中に形成されて、これらのガセット
が端壁の領域における包装体の安定性を増強するととも
に、包装対象物がたとえ裂けやすい材料であっても裂け
ることを阻止する。

【０００８】さらには、引き出し口が、前壁の領域内で
舌状に延在し、この引き出し口は、この発明によれば、
その幅が前壁の幅よりも実質的に小さい。したがって、
前壁の領域において、引き出し口に接して比較的幅の広
いウエブが残留する。両側タブは、少なくとも包装体が
初めて使用に供されるまでは、これらのウエブと接続さ
れる。両側タブが折り曲げられると、（小さな）折り曲
げガセットが、前壁の領域にも同様にして形成され、こ
れらのガセットの一部は、包装体が閉鎖位置にあるとき
閉鎖タブによって覆われる。この発明によれば、引き出
し口の方を向く両側タブの縁ストリップが、特に、両側
タブの上面に対向して折り重ねられる点も重要である。

【０００９】

【実施例】図示の模範実施例は、１枚のブランク１１で
形成される外側包装紙によって囲まれる折り畳まれた紙
ハンカチ１０の層のための立方形ソフトパックである。
包装材料としては、紙、紙状材のみならず薄い、高度に
可撓性の（プラスチック）箔も使用可能である。

【００１０】外側包装紙またはブランク１１は、前壁１
２、対向する後壁１３、幅の狭い長い両側壁１４，１
５、および底壁と対向位置する端壁１６を形成する。長
方形ブランク１１は、筒状態様で立方形のパックの内容
物を包み込む。２つの横壁タブ１７，１８が、互いに重
なりあって側壁１５を形成する。

【００１１】紙ハンカチ１０を引き出すための引き出し
口１９が、前壁１２およびこれと隣り合う端壁１６の領
域に形成される。この実施例では、引き出し口は丸みを
帯びた輪郭を有する舌の形状を有する。引き出し口１９
は、端壁１６に向かう前壁１２の上部領域と端壁１６の
前壁１２側の縁の領域に拡がっている。

【００１２】引き出し口１９は、前壁１２の一部を打ち
抜くことによって構成され、長方形の前壁１２よりも実
質的に小幅になるように設計され寸法決めされる。その
結果として、両横ウエブ２０，２１は、打ち抜かれずに
残り、前壁１２の領域において引き出し口１９を画定す
る。これらのウエブ２０，２１は、前壁１２から端壁１
６への移行域を形成する前部上方の横断方向の縁部２２
に向かって拡大している。ウエブ２０，２１の寸法は、
前壁の全幅の約１／６で、従来形の包装体の例でいえば
４mm−８mmとなるように規定される。

【００１３】包装体が閉鎖位置にあるときは、引き出し
口１９は、閉鎖フラップ２３によって覆われて閉じられ
る。閉鎖フラップ２３は、引き出し口１９よりも実質的
に大きな寸法を有する。したがって、閉鎖フラップ２３
の突出部分２４は、閉鎖位置において、引き出し口１９
の四方を囲んで形成される（図１参照）。したがって、
万が一閉鎖フラップ２３が、製造上許容される誤差の範
囲内で引き出し口に対し正確には芯出しできなかったと
しても、引き出し口は、充分信頼できるように覆われ
る。

【００１４】閉鎖フラップ２３は、舌状に設計されてお
り、その形と大きさは引き出し口１９と適合する。図示
の模範例では、ブランク１１を、材料の連続ウエブ内に
配することによって達成される（図４）。この包装材ウ
エブの中に、１回に２枚のブランク１１が、隣接して配
置される。ブランクの折り曲げ線は細線で、包装材中の
切断線は太線でそれぞれ示されている。後壁１３と接続
されている１枚のブランク１１の閉鎖フラップ２３は、
隣接ブランクの引き出し口１９内へ突出している。した
がって、共通の打ち抜き部２５が、一方では１枚のブラ
ンクの引き出し口１９を形成し、他方では、もう１枚の
ブランクの閉鎖フラップ２３を形成する。並列したブラ
ンクは、材料ウエブの長手方向に行われる中心の切断部
２６によって分離される。１回の打ち抜きで２枚のブラ
ンクが材料ウエブから切断される。 閉鎖フラップ２３
は、前壁１２内に部分的に延在し、さらに、端壁１６ま
たは隣接ブランク１１の端壁１６の内タブ２７内、およ
び閉鎖フラップ２３と関連するブランク１１の外タブ２
８内にも部分的に延在する。目下説明中の模範例におい
ては、閉鎖フラップ２３の自由部分、すなわち隣接ブラ
ンク１１から切断される部分は、打ち抜き部２５が発散
する形状を有するため、幅が変化するように、すなわち
横断方向の縁部２２に向かって幅が増加するように形成
される。打ち抜き部２５は、外タブ２８の領域において
収束する形状の打ち抜き脚２９，３０で形成される。こ
れらの打ち抜き脚２９，３０は、外タブ２８の幅方向に
のみ延在する。後方の角部に至って収束する折り曲げ線
４５，４６は、打ち抜き脚２９，３０の両端と隣接す
る。

【００１５】閉鎖フラップ２３の幅は、前壁１２および
端壁１６の対応寸法よりも常に小さい。そのために、閉
鎖フラップ２３によって覆われない横方向の縁部３１，
３２も、端壁１６の領域に残る。

【００１６】端壁１６は、内タブ２７または内タブ２７
の残留縁部３１，３２、外タブ２８およびその中間に位
置する側タブ３３，３４を有する。側タブ３３，３４
は、側壁１４，１５すなわち壁タブ１７，１８を延長し
たものである。側タブ３３，３４は、端壁１６面側へ折
り曲げられてこの端壁の１層を形成する。側タブ３３，
３４は、内タブ２７と外タブ２８の間に延在する。

【００１７】特徴的に目立つのは、側タブ３３，３４
が、隣接する内タブ２７と外タブ２８から切断されるの
ではなく、それらと接続される点である。したがって、
側タブ３３，３４が端壁１６面側へ折り曲げられたとき
（図３の位置）、三角形の折り曲げガセット３５，３６
が、後壁１３に向かう側面に形成される。これらのガセ
ット３５，３６は、外タブ２８の一部であって、側タブ
３３，３４と外タブ２８または閉鎖フラップ２３の間の
接続部を形成する。折り曲げガセット３５，３６は、側
タブ３３，３４と外タブ２８またはこの領域において外
タブ２８の一部を形成する閉鎖フラップ２３の間に延在
する。

【００１８】側タブ３３，３４が、内タブ２７またはそ
の縁部３１，３２と接続されるために、前壁１２に向か
う対向面に比較的小さなコーナー折り曲げ部３７，３８
が形成される。これらのコーナー折り曲げ部３７，３８
もまた、側タブ３３，３４の上面と対向して折り曲げら
れる。図示の模範例では、側タブ３３，３４の縁部スト
リップ３９，４０は、さらに側タブ３３，３４の上面と
対向して折り曲げられる。その結果、引き出し口１９
は、端壁１６の領域内に延在することとなる。

【００１９】完成時の包装体（図１、２）は、閉鎖フラ
ップ２３が、端壁１６の領域内に延在するその一部とと
もに、下方に位置する端壁１６の折り曲げタブ、すなわ
ち内側に折り曲げられた側タブ３３，３４と堅固に接続
されるように設計される。この帯域では、閉鎖フラップ
２３は、端壁１６の外タブ２８を形成する。熱可塑性材
料の場合には、この接続は熱融着によって、紙などの材
料の場合は接着剤によって行なうことができる。

【００２０】フラップの自由端４１は、包装体の開放、
閉鎖に役立つ。フラップの自由端４１の表面域は、隣接
ブランク（図４）の内タブ２７および引き出し口１９を
形成するために前壁１２から切断される閉鎖フラップ２
３の部分の外方に形成される。横断方向の縁部２２は、
同時に、フラップ端のための関節軸またはヒンジを形成
する。閉鎖フラップ２３の自由端４１は、包装体の閉鎖
位置において引き出し口１９を覆う（図１）。

【００２１】閉鎖フラップ２３のフラップ端４１は、接
着テープで前壁１２に接続することができる。目下説明
中の模範実施例では、パーマネンート接着剤で作られる
接着点４２が、引き出し口１９の下方に配設される。こ
の接着点４２は、閉鎖フラップ２３を、閉鎖位置に釈放
可能に保持する。今の場合、閉鎖フラップ２３のフラッ
プ端４１は、この位置で固定される内側に折り返された
ピース４３で形成される。この端ピース４３は、包装体
の開閉にあたり閉鎖フラップを把持するのに便利であ
る。

【００２２】引き出し口１９の横に位置する比較的広い
ウエブ２０，２１が紙ハンカチ１０の引き出しを妨げる
かもしれない。したがって、ウエブ２０，２１は、横断
縁部２２の領域において、端壁１６の方に拡がるブラン
ク１１の隣接部分から、すなわち内タブ２７または内タ
ブの縁部３１，３２から分離される。打ち抜き線または
模範的にはミシン目４４がこの領域に形成される。この
ミシン目は、第１枚目の紙ハンカチを引き出すときに切
断される。その結果、引き出し口１９は、前壁１２の全
幅に亘って自由となる（図２）。

【００２３】

【発明の効果】この発明によって、紙または他の同様な
包装対象物を含むあらゆる種類の薄い包装対象物に適
し、開口補助手段の領域で望ましからざる裂け目ができ
たり、この裂け目が拡大したりする危険のない、包装
体、特に、紙ハンカチの包装体が、工業的スケ−ルで製
造できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】閉鎖位置にある、立方形紙ハンカチ包装体の斜
視図。

【図２】紙ハンカチを引き出す開放位置にある図１の包
装体の斜視図。

【図３】中間的に折り曲げられた形状にある製造中の包
装体の斜視図。

【図４】図１−図３に示す包装体の外側包装紙用のブラ
ンクを備える材料ウエブの断面図。

【符号の説明】

１０…紙ハンカチ，１２…前壁，１３…後壁，１４，１
５…側壁，１６…端壁，１９…引き出し口，２３…閉鎖
フラップ，２８…外タブ，３３，３４…側タブ，３５，
３６…折り曲げガセット。

フロントページの続き (72)発明者 オスカル・バルマー ドイツ連邦共和国、デー − 2810 フェ ルデン、プロイシッシュ − アイラウ − シュトラーセ 11

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側タブ（３３，３４）が、 両側タブ（３３，３４）が、端壁（１６）の面に下方へ
   折り曲げられたとき、後壁（１３）に向かう領域に、折
   り曲げガセット（３５，３６）が形成され、これらの折
   り曲げガセット（３５，３６）が、部分的に閉鎖フラッ
   プ（２３）の内側と接触するように、 閉鎖フラップ（２３）または端壁（１６）の外タブ（２
   ８）と接続される点に特徴を有する、 折り畳まれたティッシュ、特に、パックの内容物を囲む
   紙製、（プラスチック）箔製またはその他の可撓性の包
   装材製の包装紙と、 前記包装紙の長方形の前壁（１２）の領域に配設され、
   隣接する端壁（１６）に向かう引き出し口（１９）と、 閉鎖位置において前記引き出し口（１９）を覆って前記
   端壁（１６）に延在し、前記端壁（１６）の１外タブ
   （２８）の部分を形成する閉鎖フラップ（２３）と、 前記端壁面（１６）に向かって内側に折り曲げられて長
   い両直立側壁（１４，１５）と接続され、前記端壁（１
   ６）の別の折り曲げタブと接続された両側タブ（３３，
   ３４）とを有する紙ハンカチ層（１０）の包装体。
2. 【請求項２】 閉鎖フラップ（２３）が、端壁（１６）
   の外タブ（２８）の領域において、端壁（１６）の幅の
   狭い縁部から一定距離だけ延出する切断線（打ち抜き脚
   ２９，３０）によって画定される請求項１記載の包装
   体。
3. 【請求項３】 好ましくは収束形状の打ち抜き脚（２
   ９，３０）が、端壁（１６）の長い方の縁部または外タ
   ブ（２８）から一定の距離の所で終わっており、それに
   よって閉鎖フラップ（２３）を画定する請求項２記載の
   包装体。
4. 【請求項４】 閉鎖フラップ（２３）が、 前壁（１２）と接触するフラップ端（４１）だけが自由
   であるように、端壁（１６）の領域に延出する部分（外
   タブ２８の一部）とともに、端壁（１６）の折り曲げタ
   ブ、特に、端壁（１６）の面内に延出する両側タブ（３
   ３，３４）と堅く接続されるか、接着される請求項１記
   載の包装体。
5. 【請求項５】 舌形状の引き出し口（１９）が、 前壁（１２）の領域において、ウエブ（２０，２１）
   が、引き出し口（１９）と横方向で隣接して前壁（１
   ２）に残留するように、 前壁（１２）の幅よりも実質的に小さい幅を有する請求
   項１記載の包装体。
6. 【請求項６】 閉鎖フラップ（２３）またはそのフラッ
   プ端（４１）が、 閉鎖フラップ（２３）が、両突出部分（２４）ととも
   に、引き出し口（１９）と隣接して、前壁（１２）と接
   触するように、 前壁（１２）よりも狭いが、引き出し口（１９）よりは
   広い幅を有する請求項５記載の包装体。
7. 【請求項７】 側タブ（３３，３４）が、 引き出し口（１９）の拡張部が形成されて、これが端壁
   （１６）の領域に延出するように、 前壁（１２）に向かう側に位置し、それぞれの側タブ
   （３３，３４）と対向して折り曲げられる縁部ストリッ
   プ（３９，４０）を有する請求項１記載の包装体。
8. 【請求項８】 前壁の領域において、両側タブ（３３，
   ３４）が、前壁（１２）または引き出し口（１９）と隣
   り合う、特にミシン目（４４）を介して隣り合うウエブ
   （２０，２１）と接続され、また、 両側タブ（３３，３４）が、端壁（１６）の面に折り曲
   げられるとき、コーナー折り曲げ部（３７，３８）が形
   成され、これらのコーナー折り曲げ部（３７，３８）
   が、両側タブ（３３，３４）の上面と接触する請求項１
   記載の包装体。
9. 【請求項９】 ブランク（１１）が、 ブランク（１１）の閉鎖フラップ（２３）の諸部分が、
   内タブ（２７）および隣接ブランク（１１）の前壁（１
   ２）から切断されるように、 少なくとも２枚のブランクが隣接配置される材料ウエブ
   から切断され、また、 閉鎖フラップ（２３）の幅が、内タブ（２７）および前
   壁（１２）の幅よりも実質的に小さい請求項１記載の包
   装体。