JPH0654704B2 - 自己温度調節面状発熱体の製造法 - Google Patents

自己温度調節面状発熱体の製造法

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JPH0654704B2
JPH0654704B2 JP62038985A JP3898587A JPH0654704B2 JP H0654704 B2 JPH0654704 B2 JP H0654704B2 JP 62038985 A JP62038985 A JP 62038985A JP 3898587 A JP3898587 A JP 3898587A JP H0654704 B2 JPH0654704 B2 JP H0654704B2
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喨一 下田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、正特性を有する自己温度調節面状発熱体(以
下、面状発熱体と略記する)に関するものである。
[従来技術] 物質の導電性は物質中のチヤージキャリアの数とそのキ
ャリアの易動度によって決定される。炭素の場合、キャ
リアは伝導帯電子であるのでキャリア数は伝導帯にある
電子の数、従ってボルツマン則より、Aexp (−W/k
T)に従う、ここでAは定数、Wは価電帯と伝導帯との
バンドギャップ、kはボルツマン定数、Tは絶対温度を
表す、一方、易動度も一般に、Aexp (−W/kT)で
表される。ここでAは定数、Wはホッピングの活性化エ
ネルギーである。従って、電導度(δ)の温度変化は一
般に、δ=δ0 exp (−△E/kT)で表現できる。と
ころが一定温度以下では上記の式に従うが、一定温度以
上では上記の式で計算されるより抵抗値がはるかに大き
な値を示すような物質がある。この物質を正特性とい
う。
従来、無機物質であって正特性をもつものとしては、チ
タン酸バリウムに微量の希土類元素を添加したものが使
用されている。一方、有機物質においては大きな正特性
をもつものとして、炭素−パラフィン−ポリエチレン系
が知られているが、この組成物は相溶性が悪く、混合
法、特性の経時変化に問題がある。この他に、炭素−ナ
イロン組成物が使用されているが、正特性はそれほど大
きくない。
近年、このような問題を改善した組成物として、分子中
に複数のアルキレンオキシドを単位構造として含有する
有機化合物と炭素とからなる組成物をあげ、この組成物
を電極と共に絶縁体で密封した面状発熱体の提案がなさ
れている。また特開昭50−150039号公報、特開
昭51−48843号公報には炭素微細片と熱加硫型シ
リコンゴムとの混合物を用いた面状発熱体が提案されて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかし乍ら、従来の組成物において、炭素−パラフィン
−ポリエチレン系及び炭素−ナイロン等は上記せる難点
がある外、ポリエチレン、ナイロン等は適当な溶剤が無
いため塗布型のものができず、押し出し成形またはカレ
ンダー成形による高温加工によって面状発熱体にしなけ
ればならないため、設備費や加工費が高くつき、且つ特
定の形状に限定されるものであった。
一方、アルキレンオキシド−炭素組成物は大きな正特性
が得られ、安定に作動する面状発熱体が得られるが、耐
熱性に難点があり、特に高い電圧下では一種の短絡状態
になり面状発熱から線状発熱になり易く安全性に欠ける
問題を有するものであった。
さらに、これら従来の面状発熱体は、混合する炭素の混
合割合によって正特性の領域を設定するもので、即ち、
炭素の混合割合を変えて、通電時間と温度上昇及び抵抗
値から判断して混合割合を決定して製造するものであっ
た。
従って、電気抵抗値が小さい高温の正特性をもつ、混合
炭素量の多い面状発熱体においては、組成物と炭素との
相溶性に問題を生ずるところとなり、また正特性の領域
の設定において、炭素の混合割合を一々変更する煩雑な
作業を伴うものであった。
さらに炭素微細片と熱硬化型シリコンゴムを混合した面
状発熱体においては、その電気抵抗値が急変する温度の
設定にあっては上記混合比を変えてやる必要があり、前
記温度の設定を簡単に行うことができず、また材料を軽
減できないという問題点があった。
本発明は、以上の問題を解決したもので、室温硬化型ま
たは低温硬化型のシリコンゴム組成物に炭素を混合した
ものを、室温以上の温度で加熱硬化した感熱電気抵抗組
成物シートが、何ら炭素の混合割合を変えなくとも、加
熱条件に応じて任意の大きい正特性である自己温度調節
機能を有する面状発熱体が得られることを見出し、これ
が安価に製作できると共に、耐熱性にも優れた安全性の
ものが得られることを知って、ここにこの完成を見るに
至ったものである。
即ち、本発明はシリコンゴム組成物に炭素微細片を用い
て、かかる自己温度調節機能を有する新規な自己温度調
節面状発熱体を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するための本発明の自己温度調節面状発
熱体の製造法は、シリコンゴムと炭素微細片からなり、
温度変化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱
組成物シートを一対の電極と共に絶縁体で密封した自己
温度調節面状発熱体の製造法において、前記シリコンゴ
ムは、室温で硬化する性質を有する室温硬化型シリコン
ゴムであって、1分子中に少なくとも3個以上のケイ素
原子結合加水分解性基を有し25℃における粘度が20
0〜2000Pのオルガノポリシロキサンを含んだも
の、または、1分子中に少なくとも2個のシラノール基
または2個のケイ素原子結合加水分解性基を有し25℃
における粘度が200〜2000Pのオルガノポリシロ
キサンと1分子中に少なくとも平均2個のケイ素原子結
合加水分解性基を有する有機ケイ素化合物を含んだも
の、あるいは、比較的体温度の加熱で急速に硬化する性
質を有する低温硬化型シリコンゴムであって、ケイ素原
子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも2個
有し25℃における粘度が200〜2000Pのオルガ
ノポリシロキサン100重量部に、架橋材としてケイ素
原子に結合して水素原子を1分子中に平均2個を越える
数有するオルガノポリシロキサンを0.1〜10重量部
の配合比で混合し、硬化材として白金系触媒を0.00
0001〜0.1重量部加えたものとし、このシリコン
ゴム100重量部に対して前記炭素微細片を30重量部
未満の配合比で混合してなるシリコンゴム組成物を非電
導性シートに塗布または含浸担持させた後、室温以上の
所定の温度に加熱して硬化処理し前記感熱組成物シート
を形成したことを特徴とする。
[作 用] 本発明におけるRTVまたはLTVシリコンゴムは、そ
の分子中に存在するオルガノポリシロキサンが炭素繊維
片と共に重要な役割を果たしているのであって、それ
が、加熱硬化処理することによって、正特性の領域の設
定において、炭素の混合割合を変更しなくとも、加熱硬
化温度の条件により任意の自己温度調節可能な機能が得
られ独特な極めて安定かつ大きな正特性を示す。
[実施例] 第2図(a)は本発明の面状発熱体の一実施例を示す平
面図であり、第2図(b)は第2図(a)のX−X断面
図である。この例では、感熱電気抵抗組成物シート1を
絶縁体としての2枚の長方形非電導性被覆シート2,2
間で密封するに際し、ガラスのベースに下記組成物を塗
布し、室温と50℃の加熱条件で硬化させ剥離したシート
の両端縁部に銅箔の電極3,3を設けている。
組成物には、後述するRTVシリコンゴム(イ)成分と
して縮合反応型オルガノポリシロキサン(信越シリンコ
ン社製,KE1402)90重量%に(ロ)成分として硬化剤
(信越シリコン社製,Cat1402)10重量%を添加した組
成物を使用し、この組成物 100重量部にアセチレンカー
ボン9重量部を混合した。
非電導性被覆シート2,2はシリコンゴムを塗布し、硬
化して縦5cm,横7cmの面状発熱体とした。その厚みは
2mmにも満たない薄いものである。
この面状発熱体に 100V電源から通電を行った正特性の
グラフを第3図及び第4図に示す。
上記実施例と同方法で、この感熱電気抵抗組成物シート
1には、後述するLTVシリコンゴム(A)成分として
付加反応型オルガノポリシロキサン(信越シリンコン,
KE1300) 100重量部に(B)成分のオルガノポリハイ
ドロジエンシロキサンと(C)成分の白金系触媒の併用
触媒(信越シリコン社製,Cat1300)10重量部を添加し
た組成物を使用した。
なお、アセチレンカーボンは9重量部を使用し、加熱硬
化処理は80℃と 100℃で行った。
この正特性のグラフを第3図及び第4図に示す。
尚第4図において破線で示した温度−電流グラフは炭素
微細片を12重量部として室温で硬化させた面状発熱体の
温度−電流特性グラフであり、上記破線で示した面状発
熱体においては、その特性において突入電流が非常に大
きく経時安定性に劣る。
尚上記実施例において炭素微細片を混合する場合、相溶
性があり相分離しない混合割合は、シリコンゴム組成物
においては、通常、シリコンゴム組成物 100重量部に対
して、30重量部未満、好ましくは20重量部未満である
が、この混合割合以下の量を混合したものを室温以上に
加熱硬化したシートは、通電時間と温度上昇及び抵抗値
の変化から判断して所望する正特性の面状発熱体とな
す。例えば、RTVシリコンゴム 100重量部に対して、
アセチレンカーボンを9重量部を混合した感熱電気抵抗
組成物シートを室温、50℃、80℃、 100℃に加熱処理し
た面状発熱体に、通電した際の時間と温度変化は第1図
に示すようになる。
加熱硬化処理が、室温では約50℃、50℃では約80℃、80
℃では約 100℃、 100℃では約 130℃にり、そのまま平
衡温度に達する。即ち、第1図においては加熱硬化温度
と電気抵抗値が急変する温度とはほぼ対応していること
が判明する。従って、RTVシリコンゴム組成物に一定
の9重量部のアセチレンカーボンを混合し、加熱硬化温
度を変更すればアセチレンカーボンの混合量を変えなく
とも、加熱ヒータもサーモスタットも不要の自己温度調
節機能を有する面状発熱体を得ることができる。
即ち、本発明の面状発熱体は、上記シリコンゴム組成物
に炭素微細片を混合したものをプラスチックフィルムや
紙、ガラス、セラミックあるいは薄い織布、不織布、ス
ポンジシート等の非電導性シートに塗布または含浸担持
させて加熱硬化処理して、感熱電気抵抗組成物シートと
し、これを表裏2枚の非電導性被覆シートで密封すると
共に、その内部に所定間隔をおいて導線を貼着し、全体
を薄いシート状にした面状発熱体とする。
このようにシリンコンゴムを室温で硬化する性質を有す
る室温硬化型、または、50℃ないし150℃の比較的
低温度の加熱で急速に硬化する性質を有する低温硬化型
とし、該シリコンゴム及び炭素微細片の配合比が一定条
件下であってもこれら組成物の加熱硬化温度により電気
抵抗値を急変せしめる目標温度を得ることが判明する。
尚、本発明に用いる室温硬化型、低温硬化型シリコンゴ
ム組成物は、形態からみた場合、1液タイプと2液タイ
プのものがあり、また硬化機構によって大別される縮合
反応型オルガノポリシロキサン、付加反応型オルガノポ
リシロキサンの組成物があるが、本発明では何れのもの
も使用できる。
このようなオルガノポリシロキサン組成物は、室温から
150℃の範囲の温度で硬化してゴム状になり、電気絶縁
材、型取り材、密封材、シール材等として使用されてい
るものである。
ここで、縮合反応型オルガノポリシロキサン組成物は、
例えば(イ)成分として1分子中に少なくとも2個のシ
ラノール基もしくはケイ素原子結合加水分解性基を有す
るオルガノポリシロキサンに、(ロ)成分として1分子
中に少なくとも平均2個のケイ素原子結合加水分解性基
を有する有機ケイ素化合物を、本組成物がRTVまたは
LTVにするのに十分な量を含んだものである。
(イ)成分は、縮合反応型オルガノポリシロキサン組成
物の主体をなす成分であり、その分子形状は、直鎖状、
分岐鎖状、網状の何れでもよい、好ましくは直鎖状であ
る。シラノール基またはケイ素原子結合加水分解性基が
1分子中に少なくとも2個必要なのは硬化するのに必要
なためであり、オルガノポリシロキサンの末端、側鎖の
何れか、あるいは両方に存在してもよいが、硬化後の物
性の点から、好ましくは分子鎖末端に存在する。このオ
ルガノポリシロキサンのケイ素原子に結合する有機基に
ついては、メチル基、エチル基、プロピル基、n−オク
チル基等のアルキル基、ビニル基、アルリ基等のアルケ
ニル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル
基、3−クロルプロプル基、3,3,3−トリフルオロ
アルキル基等のハロゲン化アルキル基、2−フェニルエ
チル基、2−フェニルプロピル基等のアラルキル基があ
り、これら有機基は、1分子中に1種だけでも、2種な
いし3種が混在してもよい。これらの中で、メチル基の
み、またはメチル基と他の有機基が混在するのが一般的
である。この成分の25℃における粘度は 200〜2000p の
範囲のものが通常好ましい。本成分に含有される架橋反
応に関与する基として、通常はシラノール基が使用され
るが、ケイ素原子結合加水分解性基も使用できる。この
ケイ素原子結合加水分解性基は、加水分解してシラール
基を発生しうる官能基であり、この官能基は従来公知の
ものがすべて適用できる。具体的には、例えばアルコキ
シ基、アミノ基、アミド基、アミノキシ基オキシム基、
アルケノキシ基等がある。
(ロ)成分の1分子中に少なくとも平均2個のケイ素原
子結合加水分解性基を有する有機ケイ素化合物は、
(イ)成分中のシラノール基またはケイ素原子結合加水
分解性基が加水分解し生じたシラノール基と縮合反応し
てゴム状構造をつるるために、換言すれば、組成物が硬
化するために必要な成分である。
(イ)成分が1分子中に2個のシラノール基またはケイ
素原子結合加水分解性基を有するものである時は、
(ロ)成分として平均2個よりも多いケイ素原子結合加
水分解性基を必要とするため、(ロ)成分中には1分子
中に3個以上のケイ素原子結合加水分解性基を有する有
機ケイ素化合物分子の存在が必要である。(イ)成分が
1分子中に3個以上のシラノール基またはケイ素原子結
合加水分解性基を有するものである時は、(ロ)成分1
分子中には平均2個のケイ素原子結合加水分解性基が存
在すればよい。また、(ロ)成分中には、1分子中に3
個以上のケイ素原子結合加水分解性基を有する有機ケイ
素化合物が存在してもよい。
(イ)成分1分子中のシラノール基またはケイ素原子結
合加水分解性基と(ロ)成分1分子中のケイ素原子結合
加水分解性基の合計数は4以上であり、4以下のときは
硬化不良となるので好ましくない。
(ロ)成分中の加水分解性基も、加水分解してシラノー
ル基を生成する官能基ならば何れでもよい、その例とし
て、上記(イ)成分の加水分解性基が適用される。
(ロ)成分のケイ素原子の、上記加水分解性基に結合し
ない他の原子価は、非置換もしくは置換炭化水素基の炭
素原子、あるいはさらに、シロキサン結合の酸素原子に
よって満たされている。この炭化水素基は、通常一価の
炭化水素基が使用されるが、二価以上の炭化水素基も使
用できる。一価の非炭化水素基は、アルキル基、アルケ
ニル基、アリール基があり、一価の置換炭化水素基に
は、ハロゲン化炭化水素基、アミノ置換炭化水素基、エ
ポキシ置換炭化水素基、メルカプト置換炭化水素基、エ
ステル置換炭化水素基、エーテル置換炭化水素基等があ
る。また、2価以上の炭化水素によって、2個以上のケ
イ素原子が結合されていてもよい。このような(ロ)成
分は、単量体であるシランが最も一般的である。
このような(ロ)成分としては、例えばテトラエチルシ
リケート、テトラ(ノルマルピロピル)シリケート、エ
チルポリシリケート等のアルコキシ基含有ケイ素化合
物、また、1分子中にN,N−ジエチルアミノキシ基を
2〜4個有するメチルシクロシロキサンの複数種を組み
合わせ用いることもできる。更に、1液タイプRTV組
成物、即ち、長期間密閉容器中に未硬化の状態で保存で
き、空気中に曝されたときに硬化する組成物を得るの
に、例えばメチルトリアセトキシシラン、ビニルトリア
セトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン等を用い
ることもできる。更には、メチルトリ(シクロヘキシル
アミノ)シラン、メチルトリ(ジメチルケトキシム)シ
ラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、
メチルトリ(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリ
(イソプペノキシ)シラン、メチルトリ(N−エチルア
セトアミド)シラン等も使用できる。
(ロ)成分の添加量は、本組成物を硬化させるのに十分
な量であり、(イ)成分と(ロ)成分の官能基数、官能
基の種類、分子量等によって変わる。(イ)成分が1分
子中に3個以上のケイ素原子結合加水分解性基を有する
ものであるときは、(ロ)成分は添加しなくてもよい
が、(イ)成分が上記以外のものであるときは、(ロ)
成分の添加は必要である。その場合、(イ)成分のシラ
ノール基またはケイ素原子結合加水分解性基と同当量以
上のケイ素原子結合加水分解性基を含むように(ロ)成
分を添加することが好ましい。
次に、付加反応型オルガノポリシロキサン組成物は、例
えば(A)成分としてケイ素原子に結合したアルケニル
基を1分子中に少なくとも2個有するオルガノポリシロ
キサンと、(B)成分としてケイ素原子に結合して水素
原子を1分子中に平均2個を越える数有するオルガノポ
リシロキサンを、(C)成分の白金系触媒を使用し、硬
化させる組成物である。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、直鎖状、分岐
状の何れの骨格をもつものでもよく、硬化してゴム状構
造を得るには、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1
分子中に少なくとも2個有することが必要である。ケイ
素原子に結合するその他の有機基は、上記縮合反応型オ
ルガノポリシロキサンの(イ)成分の有機基が例示でき
る。また、分子末端などに水酸基が存在してもよい。こ
の成分の粘度も 200〜2000p の範囲が好ましい。
(B)成分のオルガノポリシロキサンは、上記(A)成
分のオルガノポリシロキサンの架橋剤であり、鎖状、分
岐状、網状の何れのシロキサン骨格をとるものでよい
が、架橋によりゴム状構造を形成するためには、ケイ素
原子に結合する水素原子を1分子中に平均2個を越える
数有することが必要である。
ケイ素原子に結合する有機基としては、 (A)成分のオルガノポリシロキサンと同様のものが使
用される。
(B)成分の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロ
キサン 100重量部に対して 0.1〜10重量部の範囲がよ
い。
(C)成分の白金系触媒は、(A)成分と(B)成分の
間のヒドロシリル化反応を促進する触媒であり、例え
ば、塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン、アルケニル
基を含有するシラン化合物、アルケニル基を含有するポ
リシロキサン、シクロプロパンもしくはアルコール等か
ら得られる錯体、白金−オルガノホスフィン錯体、白金
−オルガノホスファイト錯体等が使用できる。
(C)成分は白金系触媒の添加量は、作業時間の硬化性
によって決定されるが、(A)成分のオルガノポリシロ
キサン 100重量部に対して 0.000001 〜 0.1重量部、好
ましくは0.00005〜 0.01 重量部の範囲である。
本発明に用いる上記縮合反応型オルガノポリシロキサン
の(イ)成分と(ロ)成分の組成物または付加反応型オ
ルガノポリシロキサンの(A)成分、(B)成分と
(C)成分の組成物には、それ以外に、必要に応じて、
例えば硬化促進剤、耐熱性向上剤、難燃剤、防カビ剤、
接着助剤等を適宜に添加してもよく、また粘度を調節す
る目的でトルエン、ヘキサン等の溶剤を使用してもよ
い。更に、他のオルガノポリシロキサンを併用すること
もできる。
本発明の製造法により得られる面状発熱体は、建物の床
暖房装置、融雪装置、暖房カーペット、育雛、育苗等農
畜産用暖房マットあるいはガラス、鏡等の結露防止用等
の基材として好適なものである。
[発明の効果] 本発明は、室温硬化型シリコンゴムまたは低温硬化型シ
リコンゴムおよび炭素微細片の配合比を一定に保ったま
までも、これらのシリコンゴムと炭素微細片を含む混合
組成物を加熱硬化させることにより、加熱硬化温度に応
じて電気抵抗を急変せしめる目標温度を得ることができ
るようになり、電気抵抗値が急変する温度設定を炭素微
細片の混合比ではなく加熱硬化温度により設定できるた
め、上記温度設定を簡単に行うことができ、さらに高温
加工によらず、塗布、含浸して室温程度の温度で加工が
できるので、面状発熱体を安価に製作することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はRTVシリコンゴムとアセチレンカーボンの混
合組成物を加熱処理したものの通電時間と温度の関係を
示すグラフであり、第2図(a)は本発明の面状発熱体
の実施例を示す平面図、第2図(b)は第2図(a)の
X−X断面図である。第3図は加熱処理した感熱電気抵
抗組成物シートの組成物温度と電気抵抗の特性を示すグ
ラフ、第4図は感熱電気抵抗組成物シートの組成物発熱
温度と電流との特性を示すグラフである。 1……感熱電気抵抗組成物シート 2……非電導性被覆シート 3……電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコンゴムと炭素微細片からなり、温度
    変化に対して電気抵抗が急変する性質を有する感熱組成
    物シートを一対の電極と共に絶縁体で密封した自己温度
    調節面状発熱体の製造法において、 前記シリコンゴムは、室温により硬化する性質を有する
    室温硬化型シリコンゴムであって、1分子中に少なくと
    も3個以上のケイ素原子結合加水分解性基を有し25℃
    における粘度が200〜2000Pのオルガノポリシロ
    キサンを含んだもの、または、1分子中に少なくとも2
    個のシラノール基または2個のケイ素原子結合加水分解
    性基を有し25℃における粘度が200〜2000Pの
    オルガノポリシロキサンと1分子中に少なくとも平均2
    個のケイ素原子結合加水分解性基を有する有機ケイ素化
    合物を含んだもの、あるいは、比較的低温度の加熱で急
    速に硬化する性質を有する低温硬化型シリコンゴムであ
    って、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に
    少なくとも2個有し25℃における粘度が200〜20
    00Pのオルガノポリシロキサン100重量部に、架橋
    材としてケイ素原子に結合して水素原子を1分子中に平
    均2個を越える数有するオルガノポリシロキサンを0.
    1〜10重量部の配合比で混合し、硬化材として白金系
    触媒を0.000001〜0.1重量部加えたものと
    し、このシリコンゴム100重量部に対して前記炭素微
    細片を30重量部未満の配合比で混合してなるシリコン
    ゴム組成物を非電導性シートに塗布または含浸担持させ
    た後、室温以上の所定の温度に加熱して硬化処理し前記
    感熱組成物シートを形成したこと、を特徴とする自己温
    度調節面状発熱体の製造法。
JP62038985A 1987-02-21 1987-02-21 自己温度調節面状発熱体の製造法 Expired - Lifetime JPH0654704B2 (ja)

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