JPH0654603B2 - 感圧導電性エラストマー - Google Patents

感圧導電性エラストマー

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JPH0654603B2 JP18479590A JP18479590A JPH0654603B2 JP H0654603 B2 JPH0654603 B2 JP H0654603B2 JP 18479590 A JP18479590 A JP 18479590A JP 18479590 A JP18479590 A JP 18479590A JP H0654603 B2 JPH0654603 B2 JP H0654603B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、無加圧・無変形状態では高抵抗を示し、加
圧変形するに従がい抵抗値が変化する感圧導電性エラス
トマーに関し、詳細には、抵抗変化範囲が広く、耐久
性,衝撃吸収性,応答性等が優れた感圧導電性エラスト
マーに関するものである。
〔従来の技術〕
感圧導電性エラストマーとしては、従来、天然ゴム,ク
ロロプレンゴム,EPDM,アクリロニトリルゴム,S
BR,シリコーンゴム等の合成ゴムや、ゴム弾性を示す
熱可塑性エラストマー等の非導電性エラストマーに、金
属粒子,金属繊維,炭素繊維,カーボンブラック,黒鉛
粒子,半導体粒子等の導電性付与剤を混合分散させたも
のが知られている。特に、上記導電性付与剤の分散マト
リックスとなる非導電性エラストマーについては、電気
的特性,非汚染性,耐熱性,耐寒性,低圧縮歪等の観点
からミラブルタイプ又は液状のシリコーンゴムが多く使
用されており、これらの感圧導電性エラストマー材料
は、シート状その他の形状に成形され、圧力センサーや
触覚センサー等の感圧素子として使用されている。
又、感圧導電性エラストマーについては、改良技術もい
くつか提案されている。
例えば、特公昭56−9187号公報及び特公昭56−54019 号
公報には、導電性粒子として、角を落とした礫状の人造
黒鉛粒子を用いた感圧導電性ゴム組成物が開示されてお
り、特公昭62−112641号公報には、球状粒子とした高分
子材料を焼成・炭化してなる導電性粒子を、絶縁性のゴ
ム状弾性を有するマトリックス材料に混合分散させた感
圧導電性エラストマー組成物が開示されている。
又、特公昭60−722 号公報及び特公昭60−723 号公報に
は、液状シリコーンゴム中に、シランカップリング剤で
表面処理した導電性金属粒子を分散させると共に、発泡
剤として、溶解度パラメータが9.8 以上のn-プロピルア
ルコール,n-ブチルアルコール等の有機化合物、あるい
はN-ニトロソ基を有する有機化合物を用いた感圧導電性
材料が夫々開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、従来の感圧導電性エラストマーには、次のよ
うな問題点があった。
即ち、非導電性エラストマー中に、導電性付与剤として
金属粒子,金属繊維,炭素繊維,導電性カーボンブラッ
ク,黒鉛粒子,半導体粒子等を混合分散していくと、成
形された感圧導電性エラストマーの硬さが大きくなり、
衝撃に対して弱くなるという問題点がある。特に、非導
電性エラストマーに液状シリコーンゴムを使用した場合
には、その傾向が顕著である。
又、導電性付与剤について個々に述べると、金属粒子や
金属繊維を用いたものは、酸化により特性が経時変化し
やすく、電気信号のチャッタリング現象やノイズの発生
により誤動作を招くという問題点がある。
導電性カーボンブラックを用いた場合は、粒子径が10m
μから40mμと極めて小さいので加圧変形時の抵抗変化
が小さく感圧特性換言すると応答性が悪いという問題点
がある。また、導電性カーボンブラックの造粒物を用い
た場合は、抵抗変化は大きくなるが、加圧変形時に粒子
の破壊が生じやすく、耐久性、安定性に欠けるという問
題点がある。
黒鉛粒子のうち天然黒鉛を用いた場合には、粒子形状が
不均一であり、安定した特性が得られないという問題点
がある。そこで、前記した特公昭56−9187号公報等に示
されるように、粉砕や摩砕等の操作によって得られる角
のとれた丸みのある人造黒鉛粒子を使用し、特性の安定
化、耐久性の向上、ノイズの減少をはかることもできる
が、この場合には、所望の黒鉛粒子を得る為の操作が難
しく、且つ煩雑であり、その収率も小さいという難点が
ある。
さらに、導電性付与剤として、半導体粒子を用いた場合
には、抵抗値が高くなって加圧変形の割に抵抗変化が少
ないという難点がある。
又、感圧導電性エラストマーに繰り返し圧縮荷重を加え
た場合に、導電性粒子や繊維同士の接触によってエラス
トマー相への負荷が大きくなり、耐久性が低下して圧力
−抵抗変化特性が不安定となるという問題点がある。こ
の現象は、導電性粒子や繊維が大きくなるほど顕著にな
る傾向がある。
一方、前記した特公昭60−722 号公報では、感圧特性並
びに耐衝撃性の改善を目的として、n-プロピルアルコー
ル,n-ブチルアルコール等の有機化合物を発泡剤として
用いているが、これらの発泡剤は、揮発性が高く非導電
性エラストマーや導電性付与剤との混合作業並びに架橋
作業性に問題があり、又、ニトロソ基を有する有機化合
物を発泡剤として用いた場合は、所望の発泡体を得る為
の発泡条件の設定が難しく、発泡セルを均一にして加圧
成形時の特性のばらつきを少なくすることが困難である
という問題点がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、非
導電性エラストマーにおける問題点、導電性付与剤にお
ける問題点、発泡化における問題点等を総合的に検討す
ることによって、耐久性,耐衝撃性,応答性が優れ、し
かも抵抗変化範囲が広い感圧導電性エラストマーを提供
しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
しかして上記目的を達成した本発明の感圧導電性エラス
トマーは、非導電性エラストマー中に、粒子径が1乃至
20μmである微小球状炭素粒子と共に、粒子径が10乃至
150 μmの中空状弾性マイクロスフェアーが分散されて
いる点に要旨を有するものであり、必要により、非導電
性エラストマーとして、液状シリコーンゴムと、シリコ
ーンワニス及びシリコーン生ゴム又はこれらを主成分と
するシリコーン粘着剤とからなるエラストマーを採用
し、また、中空状マイクロスフェアーとして、塩化ビニ
リデンとアクリロニトリルのコポリマーを殻とするもの
を採用するものである。
〔作用〕
非導電性エラストマーとしては、従来のものを用いるこ
とができ、中でも2液常温硬化シリコーンゴム又は1液
常温硬化シリコーンゴムが好適である。
2液常温硬化シリコーンゴムとしては、錫化合物等の有
機金属脂肪酸塩によって常温硬化する縮合型のものと、
塩化白金酸等の白金触媒によって常温硬化する付加型の
ものが例示される。又、1液常温硬化シリコーンゴムと
しては、空気中の湿気で加水分解を起こし、架橋が進行
する縮合型のものが例示され、オキシム型,アルコール
型,アセトン型,酢酸型等を使用することができる。
2液常温硬化シリコーンゴムの中で、白金触媒による付
加型のものは、微量の硫黄,アミン,燐化合物等の混入
によって加硫が著しく阻害され、あるいはポットライフ
が短い等の欠点があるので、2液常温硬化シリコーンゴ
ムとしては、縮合型がより好ましい。又、1液常温硬化
シリコーンゴムの中で、アセトン型や酢酸型のものは、
硬化速度,腐食性,臭気等の点で特性が劣るのでオキシ
ム型若しくはアルコール型が好ましい。
又、必要により上記液状シリコーンゴムに、シリコーン
ワニス、詳しくは、シラノール基を有するポリシロキサ
ンをトルエン,キシレン等の有機溶剤で希釈したもの
と、平均分子量が15万から50万の直鎖状ポリシロキサン
からなるシリコーン生ゴムを加えた混合物、あるいは上
記液状シリコーンゴムに、シリコーンワニスとシリコー
ン生ゴム,充填剤,可塑剤を主成分とするシリコーン粘
着剤を加えた混合物を使用すれば、上記液状シリコーン
ゴム単体の場合より、感圧導電性エラストマーの引裂強
度並びに微小球状炭素粒子との接着力を改善することが
できる。
そして、上記液状シリコーンゴムと、シリコーンワニス
及びシリコーン生ゴムまたはこれらを主成分とするシリ
コーン接着剤を配合する場合における各成分の配合割合
については、全組成物中に占める液状シリコーンゴムの
割合を25乃至33容量%とすることが望ましく、25容量%
未満では弾性が低下すると共に、圧力−抵抗変化のヒス
テリシスが悪くなり、33容量%を超えると、引裂強度が
低下するので実用的でない。全組成物中に占めるシリコ
ーンワニスの配合割合は、5乃至12容量%が望ましく、
5容量%未満の場合はエラストマー相の引裂強度が低下
して耐久性が悪くなる。一方、12容量%を超えると、圧
力−抵抗変化のヒステリシスが悪化する。全組成物中に
占めるシリコーン生ゴムの配合割合は、5乃至8容量%
が望ましく、5容量%未満の場合には、弾性及び引裂強
度が低下し、8容量%を超えると、伸びが減少して実用
性に欠けるものとなる。又、シリコーンワニス及びシリ
コーン生ゴムの代わりに、シリコーン粘着剤を使用する
場合の、全組成物中に占めるその配合割合は、10乃至20
容量%が望ましく、10容量%未満の場合には、エラスト
マーの引裂強度が低下し、20容量%を超えると弾性が低
下して圧力−抵抗変化のヒステリシスが悪くなる。
液状シリコーンゴム又はその混合物の硬化温度は、10乃
至30℃が望ましく、10℃未満の場合には、硬化時間が長
くなり、30℃を超えると気泡が多く発生する。硬化時の
湿度は、25%以上が好ましく、25%未満の場合には液状
シリコーンゴム又はその混合物の硬化時間が長くなる。
次に、上記非導電性エラストマー中に導電性付与剤とし
て分散される微小球状炭素粒子については、スチレン,
塩化ビニル,塩化ビニリデン等の微小球を空気中で300
℃まで加熱し、次いで不活性ガス中で1000℃まで加熱焼
成したメソカーボンマイクロビーズ、あるいはフェノー
ル樹脂,フラン樹脂等の微小球状粒子を真空中で800 ℃
から1000℃に加熱処理したガラス状微小球状炭素粒子
(真球に近い独立粒子)を用いることができる。
この微小球状炭素粒子の粒子径については、1μm未満
の場合は粒子の製造が困難であると共に、粒子径が小さ
くなって抵抗変化が少なくなる。一方、粒子径が20μm
を超えると抵抗変化が荒くなるので1μm乃至20μmと
する必要がある。
上記微小球状炭素粒子の全組成物中に占める配合割合に
ついては、50乃至60容量%が好ましく、50容量%未満の
場合には抵抗値が高くなり、60容量%を超える場合には
エラストマーの伸びや弾性が低下するので実用的に問題
がある。
次に、本発明の特徴的構成に係る中空状弾性マイクロス
フェアーは、弾性並びに衝撃吸収性に優れた微小球体で
あり、これを、感圧導電性エラストマー中に混合分散さ
せることにより、導電性付与剤の配合によって高くなる
見掛け上の硬さを低下させると共に、非導電性エラスト
マー殊にシリコーンゴムの難点である耐久性、衝撃強度
を向上させることができる。
中空状弾性マイクロスフェアーとしては、好ましくは塩
化ビニリデンとアクリロニトリルのコポリマーを殻と
し、膨張剤としてイソブタンを内包してカプセル化した
ものを、膨張・乾燥させたPVDCマイクロバルーンが
例示されるが、勿論これに限定されるものではない。中
空状弾性マイクロスフェアーの粒子径については、10乃
至150 μmとする必要があり、特に弾性並びに衝撃吸収
性の面からより好ましいものとしては、粒子径が20乃至
80μmで且つ平均粒子径が50μmであり、殻壁の厚さが
凡そ0.1 μmのものが挙げられる。粒子径が10μm未満
の場合には、粒子が細かくなって衝撃吸収性並びに振動
吸収性が低下し、一方、粒子径が150 μmを超えると、
局部的あるいは全体的に中空セル即ち中空状弾性マイク
ロスフェアーの占める割合が高くなり過ぎてエラストマ
ーの強度が低下する。
全組成物中に占める中空状弾性マイクロスフェアーの配
合割合としては、10乃至35容量%が好ましく、10容量%
未満の場合には耐久性及び衝撃吸収性をあまり改善する
ことができない。一方、35容量%を超えると、抵抗変化
が少なくなり感圧特性が悪化する。
又、中空状弾性マイクロスフェアーは、上記の如く予め
膨張させたものを配合してもよいが、未膨張のものをエ
ラストマー相に混合分散し、加熱膨張させて前記粒子径
の中空状弾性マイクロスフェアーに調製することもでき
る。但し、この場合には、非導電性エラストマーの硬化
条件や膨張のタイミングのコントロールが微妙で製造が
難しくなるという問題があるので、膨張済みの中空状弾
性マイクロスフェアーを混合分散させる方が好ましい。
このような中空状弾性マイクロスフェアーを配合した感
圧導電性エラストマーと、発泡剤を加えて得られる感圧
導電性発泡体エラストマーを比較すると、上記発泡体エ
ラストマーの場合には、発泡セルの形状,大きさが不均
一であるのに対し、中空状弾性マイクロスフェアーは、
真球状で比較的粒子径がそろっており、中空セルのサイ
ズや量を比較的容易にコントロールすることができ、し
かも中空状弾性マイクロスフェアーは発泡セルより耐久
性,衝撃吸収性が格段に優れている。この結果、中空状
弾性マイクロスフェアーを配合した本発明の感圧導電性
エラストマーは、上記発泡体エラストマーに比べて、優
れた耐久性、衝撃吸収性を示すことになり、圧力−抵抗
変化のヒステリシスを大幅に改善することができる。
〔実施例〕
次に、本発明の実施例について述べるが、これらの実施
例は本発明を限定する趣旨のものではない。
実施例1 粒子径1乃至20μmで平均粒子径5μmの微小球状炭素
粒子(日本カーボン社製、カーボンマイクロビーズIC
B−0510)52重量部(70g)に、予め、粒子径10乃至10
0 μmで平均粒子径40μmの塩化ビニリデンとアクリロ
ニトリルのコポリマーを殻とする中空状弾性マイクロス
フェアー(スウェーデン国、エクスパンセル社製、EX
PANCEL−DE551 )0.05重量部(0.7g)を混合
分散した。
次いで、1液常温硬化シリコーンゴム(東レ・ダウコー
ニング社製、SH780 )25.8重量部(35g)とシリコー
ン粘着剤(信越化学工業社製、KR−101-01)22.1重量
部(30g)を混合機にて3分間混合した後、上記の中空
状弾性マイクロスフェアーを混合分散した微小球状炭素
粒子を加えてさらに3分間混合し、よく脱泡した。
ポリエチレン製のモールド(150 mm×150 mm×3.0 mm)
に、上記混合物を移してシート状に成形し、温度20℃、
湿度60乃至70%で24時間放置して硬化させた後、100 ℃
で4時間、2次キュアーした。
このようにして得た試料の加圧力と抵抗の変化を、第3
図に示す条件で測定した。第3図(a)は、この測定回
路を示し、Eは直流定電圧電源、Rは標準抵抗器、Pは
加圧速度(5mm/分)、Vは電圧変化、Cは試料(10mm
×10mm×3.0 mm)を示す。また、第3図(b)は、具体
的測定装置を示し、Aは加圧試験機、Bは小型荷重変換
器、Dは動歪測定器、Fはアナライジングレコーダ、
G,G′は測定電極(金めっき銅貼りプリント基板、20
mm×20mm×1.6 mm)を示す。
測定は、測定電極G,G′の間に試料Cを置き、更にこ
の電極G,G′の下に加圧力を測定する為の小型荷重変
換器Bを設置して試料Cの上方から加圧速度Pで測定電
極Gを降下させて加圧し、この時の電圧Vより抵抗値を
算出し、動歪測定器Dより加圧力を出力した。
この測定結果を、第1図のグラフに実施例1として示し
た。尚、中空状弾性マイクロスフェアーを配合しない感
圧導電性エラストマーについて行った同様の測定の結果
を、比較例として第1図に示した。
実施例2 粒子径1乃至12μmのガラス状微小球状炭素粒子(大和
田カーボン工業社製、ガラスカーボン−P,GP−5)
52.6重量部(73g)に、予め、粒子径20乃至80μmの塩
化ビニリデンとアクリロニトリルのコポリマーを殻とす
る中空状弾性マイクロスフェアー(松本油脂製薬社製、
F−80ED)0.025 重量部(0.3g)を混合分散した。
次に、1液常温硬化シリコーンゴム(信越化学工業社
製、KE−441 )25.5重量部(35g)とシリコーン粘着
剤(東芝シリコーン社製、YR3340)21.9重量部(30
g)を混合機にて3分間混合した後、上記の中空状弾性
マイクロスフェアーを混合分散したガラス状微小球状炭
素粒子を加えて、さらに3分間混合し、よく脱泡した。
ポリプロピレン製のモールド(150 mm×200 mm×3.0 m
m)に、この混合物を移してシート状に成形し、温度20
℃、湿度60乃至70%で24時間放置して硬化させた後、10
0 ℃で4時間、2次キュアーした。
このようにして得た試料の加圧力と抵抗の変化を、実施
例1の場合と同様の方法で測定した結果を、第1図のグ
ラフに実施例2として示した。更に、これらの実施例
1、実施例2及び比較例の加圧力と抵抗値の変化を数値
で第1表に示した。
又、第2図に示すグラフは、実施例1と比較例の耐久性
試験の結果を示し、それぞれの試験は、1kg/cm2の荷
重で1秒間オン、3秒間オフの繰り返しを100 万回行
い、この100 万回目の加圧力と抵抗値との変化を、前記
した初回目のデータと共に示したものである。
〔発明の効果〕 中空セルとして、弾性,衝撃吸収性に富んだ中空状弾性
マイクロスフェアーを用いることにより従来の感圧導電
性発泡体エラストマーに比べ、中空セルの大きさ、数量
のコントロールが容易になり、感圧導電性エラストマー
の特性が安定し、特にシリコーンエラストマーへ配合し
た場合には、耐久性、衝撃吸収性が大幅に改善され、圧
力−抵抗変化のヒステリシスが改善される。
特に、塩化ビニリデンとアクリロニトリルのコポリマー
を殻とする中空状弾性マイクロスフェアーは、弾性並び
に衝撃吸収性が特に優れており、上記特性の一層優れた
感圧導電性エラストマーを得ることができる。
又、微小球状樹脂等を不活性ガス中又は真空中で加熱処
理した微小球状炭素粒子は、酸化変質が少なく化学的に
安定で抵抗値の経年変化も殆どなく強度的にも強く硬度
も高いので、繰り返し圧縮荷重による粒子の損傷が非常
に少ない。従って、これを導電性付与剤として用いるこ
とにより、安定した特性の感圧導電性エラストマーが得
られ、チャッタリング現象、ノイズの発生を低減するこ
とができる。
さらに、液状シリコーンゴムに比べて分子量の大きいシ
リコーンワニス、シリコーン生ゴムあるいはシリコーン
粘着剤を配合した非導電性エラストマーを用いることに
より、非導電性エラストマーの引張強度及び引裂強度が
改善される。
かくして、圧縮荷重に対する耐久性に優れると共に、衝
撃強度が良好であり、抵抗変化範囲が広く応答性のよい
感圧導電性エラストマーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1と実施例2及び比較例の初回目の加圧
力と抵抗値の関係を示すグラフ、第2図は実施例1と比
較例との初回目及び100 万回目の加圧力と抵抗値の関係
を示すグラフ、第3図は測定装置を示し、第3図(a)
は測定回路図、第3図(b)は具体的測定装置を示す説
明図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非導電性エラストマー中に、粒子径が1乃
    至20μmである微小球状炭素粒子と共に、粒子径が10乃
    至150 μmの中空状弾性マイクロスフェアーが分散され
    ていることを特徴とする感圧導電性エラストマー。
  2. 【請求項2】非導電性エラストマーが、液状シリコーン
    ゴムと、シリコーンワニス及びシリコーン生ゴムあるい
    はこれらを主成分とするシリコーン粘着剤とからなる請
    求項1に記載の感圧導電性エラストマー。
  3. 【請求項3】中空状弾性マイクロスフェアーが、塩化ビ
    ニリデンとアクリロニトリルのコポリマーを殻とするも
    のである請求項1又は2に記載の感圧導電性エラストマ
    ー。
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