JPH0654470A - 回転電機の鉄心 - Google Patents

回転電機の鉄心

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JPH0654470A
JPH0654470A JP22086892A JP22086892A JPH0654470A JP H0654470 A JPH0654470 A JP H0654470A JP 22086892 A JP22086892 A JP 22086892A JP 22086892 A JP22086892 A JP 22086892A JP H0654470 A JPH0654470 A JP H0654470A
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JP22086892A
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Hidetoshi Shimada
秀敏 島田
Norihide Yoshida
典英 吉田
Atsushi Yamashita
淳 山下
Masayuki Ishikawa
政幸 石川
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】飽和磁束密度を高めながら渦電流による鉄損の
増大を防止することができ、高価なプレス機械設備や金
型が不要で、コアの素材の無駄がない回転電機の鉄心を
得る。 【構成】巻線用の開口部44と多極着磁された界磁に対
向する突極を備えた回転電機の鉄心40。第1の磁性板
材50と第2の磁性板材42を有する。第1の磁性板材
50は第2の磁性板材42より鉄損が低く、第2の磁性
板材42は第1の磁性板材50より飽和磁束密度が高
い。第1の磁性板材50を第2の磁性板材42で挾み込
んで第1の磁性板材50と第2の磁性板材42を重ねあ
わせる。第1の磁性板材50は、重ねあわせ面が回転中
心軸を含む平面内に存在するように少なくとも2枚重ね
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転電機の電機子に適
用可能な鉄心に関する。
【0002】
【従来の技術】回転電機の鉄心の従来例として、特開平
2−146942号公報、特開昭63−157650号
公報記載のものなどがある。従来の回転電機の鉄心は、
まず、平板の素材をプレスにより打ち抜いてコア材とす
る工程と、このコア材を複数枚積層する工程の2工程か
らなる。図11は従来の回転電機の鉄心の例で、中心の
軸孔16と、放射方向の複数の突極12と、各突極12
の先端部に形成された部分円弧状の傘部14とを有して
なる磁性板材11を有してなる。磁性板材11は、珪素
鋼板などの平板の素材をプレスにより打ち抜いたもの
で、磁性板材11を複数枚積層することによって鉄心1
0が構成されている。上記傘部14相互間には巻線用の
開口部19が形成されている。
【0003】上記磁性板材11の製法の例を図12に示
す。図12(a)に示す珪素鋼板などの平板の素材18
をプレスにより打ち抜き、図12(b)および図11に
示すような磁性板材11を得る。
【0004】図13は、上記鉄心10を有する電機子を
用いたモータの例を示す。図13において、カップ状の
モータケース22の開放端には端板24が嵌められ、モ
ータケース22の底部中央と端板24に嵌められた軸受
26,26によって回転軸28が支承されている。回転
軸28には、モータケース22内部において上記磁性板
材11が積層されてなる鉄心10が嵌合固着されてい
る。積層された各磁性板材11の突極12の部分には巻
線20が巻回されている。突極12の先端の前記傘部1
4は、モータケース22の内周側に固定された界磁マグ
ネット30の内周面に所定の間隙をおいて対向してい
る。回転軸28には整流子32が取付けられ、整流子3
2にはブラシ34が摺接している。周知のとおり、ブラ
シ34と整流子32を経て巻線20への通電が制御さ
れ、鉄心10、巻線20等を有してなるロータが回転駆
動される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来の回
転電機の鉄心によれば、板状の素材を打ち抜いて磁性板
材を得るため、効率を高めるために鉄心の飽和磁束密
度を高めると、渦電流による鉄損が増大し、鉄損を低下
させようとすると飽和磁束密度を低下させざるを得ず、
効率の向上に限界がある、高価なプレス機械設備と金
型が必要である、磁性板材は素材を打ち抜いて得るた
め、磁気的な方向性をもった素材を使用することができ
ず、高性能の素材を活用することができない、図12
から明らかなとおり、磁性板材として打ち抜かれた部分
以外の素材は不要となり、無駄な材料部分が多い、薄
い磁性板材を複数枚積み上げるため、組立工程に要する
時間が長い、傘部相互間の開口部は、突極に巻線を施
すためある程度大きくする必要があるため、磁束を有効
に取り込むことができないし、コギングが大きくなる、
というような問題を生じる。
【0006】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
で、飽和磁束密度を高めながら渦電流による鉄損の増大
を防止することができ、かつ、高価なプレス機械設備や
金型が不要で、コアの素材の無駄がなく、磁気的な方向
性のある素材を活用して特性を向上させることができ、
組立工程が簡単であり、傘部相互間の開口部を極めて小
さくすることができる回転電機の鉄心を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明は、第1の磁性板材と第2の磁性
板材からなり、第1の磁性板材は第2の磁性板材よりも
鉄損を低く、第2の磁性板材は第1の磁性板材よりも飽
和磁束密度を高くし、第1の磁性板材を第2の磁性板材
が挾み込むようにして第1の磁性板材と第2の磁性板材
とを重ねあわせた。
【0008】請求項2記載の発明は、第1の磁性板材と
第2の磁性板材からなり、第1の磁性板材は第2の磁性
板材よりも鉄損を低く、第2の磁性板材は第1の磁性板
材よりも飽和磁束密度を高くし、第1の磁性板材は、重
ねあわせ面が回転中心軸を含む平面内又は回転中心軸を
含む平面に平行な平面内に存在するように少なくとも2
枚重ねることによって形成し、第1の磁性板材の表面に
第2の磁性板材を配設して上記突極を形成した。
【0009】
【作用】請求項1および請求項2記載の発明によれば、
飽和磁束密度の高い第2の磁性板材によって磁束の増大
を図ることができ、鉄損の低い第1の磁性板材によって
損失の増大を防止することができる。請求項2記載の発
明における第1の磁性板材は、板状の素材を適宜の長さ
に切断したものを少なくとも2枚重ねることによって形
成することができ、その突極部分に巻線を施すことによ
って電機子を構成することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明にかかる回
転電機の鉄心の実施例について説明する。図1、図2に
おいて、符号40は回転電機の鉄心を示す。鉄心40
は、第1の磁性板材50と第2の磁性板材42とを有し
てなる。第1の磁性板材50は第2の磁性板材42より
も鉄損の低い材料、すなわち電気抵抗が大きくて渦電流
の小さい材料、例えば珪素鋼板などからなる。第2の磁
性板材42は第1の磁性板材50よりも飽和磁束密度の
高い材料、例えば鉄板などからなる。図示の例では、第
1、第2の磁性板材50,42はともに3個の板材から
なる。第1の磁性板材50は図2に示すように中心角が
120°になるようにV字状に折り曲げられることによ
って形成される。このV字状の3個の第1の磁性板材5
0を背中合せにして、平面形状がほぼY字状になるよう
に重ねあわせ、溶接等の手段で一体に結合する。こうす
ることによって、図1に示すように3個の突極部分が放
射状に延び出た形になる。
【0011】図1、図2において、第2の磁性板材42
は、板状の素材を中心角が120°になるようにV字状
に折り曲げることによって形成された突極46の部分
と、さらに両端部が部分円弧状に折り返されることによ
って形成された傘部48と、両端の傘部48間に形成さ
れた巻線用の開口部44とを有してなる。このように形
成された3個の第2の磁性板材42が、上記背中合せに
重ねあわせられた3個の第1の磁性板材50を挾み込む
ようにして重ねあわせられている。換言すれば、1個の
第1の磁性板材50に対して1個の第2の磁性板材42
が重ねあわせられ、この1対1の関係で重ねられた磁性
板材の組が3組背中合せ状に重ねあわせられ、溶接等に
よって固定されている。第1、第2の磁性板材50,4
2相互の重ねあわせ面は回転中心軸を含む平面内又は回
転中心軸を含む平面に平行な平面内にあり、第1、第2
の磁性板材50,42相互の重ねあわせ部によって突極
が形成されている。各突極に巻線を施せば回転電機の電
機子が構成される。重ねあわせられた各磁性板材50の
中心部には回転軸52が挿入され溶接等の手段によって
固定されている。
【0012】ここで、上記第1、第2の磁性板材50,
42の製造方法およびこれに続く電機子の製造方法の例
について概略的に説明しておく。まず、板素材を適宜の
長さの長方形状に切断し、これを所定の中心角のV字状
になるように折り曲げ加工する。第1の磁性板材50の
素材が例えば方向性珪素鋼板のように圧延方向に磁化容
易軸がある場合は、図2に示すように磁化容易軸Cが長
手方向になるように切断し、曲げ加工する。
【0013】上記のようにして作った第1、第2の磁性
板材50,42をそれぞれ3個ずつ重ねあわせ固定す
る。第1の磁性板材50を挾んで隣合った第2の磁性板
材42の互いに重なりあった部分46が突極となる。こ
の突極は合計3個放射方向にY字状に延び出ている。3
個の第1の磁性板材50の中央部に回転軸52を挿通し
て固定する。次に、上記各突極の部分に巻線を巻回す。
ここではまだ各第2の磁性板材42の両端部に傘部48
は形成されておらず、巻線空間を制限するものがないた
め、巻線工程を容易に進めることができるし、巻線の巻
回数を多くすることができる。次に、各第2の磁性板材
42の両端部を折り曲げ加工して周方向に延設した傘部
48を形成する。こうして、電機子が得られる。
【0014】なお、上記製造方法の中で、回転軸52の
固定は、巻線工程のあとまたは傘部48を形成したあと
に行ってもよい。また、傘部48の形成は、第2の磁性
板材42をV字状に折り曲げる工程で同時に行ってもよ
い。もっとも、傘部48を形成するかどうかは任意であ
り、傘部48を形成しないこともありえる。巻線を巻回
す前に各磁性板材50,42を絶縁処理することもあ
る。
【0015】磁性板材50,42を作る板素材は、その
表面に絶縁層を設けたものにしてもよい。こうすれば、
板素材自体が直接絶縁されているため、磁性板材50,
42と巻線との絶縁を簡単かつ安定に行うことができ、
絶縁のための別部品が不要であるという利点がある。ま
た、重なった磁性板材50,42相互が絶縁層で絶縁さ
れるため、渦電流損がなくなるという利点がある。さら
に、素材の状態または半製品の状態でも素材の表面と空
気との接触が絶縁層で遮断されるため、錆の発生がな
く、長期の保存が可能になるという利点もある。
【0016】以上説明した実施例では、第1の磁性板材
50は3個用いられ、突極部分では隣合う第1の磁性板
材50が重なりあって2層になっていたが、突極部分の
幅を拡大して磁束を増大するために、図3に示すよう
に、第1の磁性板材の重ね数を増加してもよい。すなわ
ち、図3に示す鉄心60は、1個の第2の磁性板材42
に対して3個の第1の磁性板材64を重ね、突極部分に
おける第1の磁性板材64の重なり数を6層にしたもの
である。もっとも、第1の磁性板材64の重なり数は任
意に選定してよい。第1の磁性板材64相互の重なり面
および第1、第2の磁性板材64,42相互の重なり面
は、回転中心軸線を含む平面と平行な面内にある。
【0017】図4、図5は上記鉄心60を用いたモータ
の例を示す。図4、図5において、カップ状のモータケ
ース68の開放端には端板72が固定されている。モー
タケース68の底部中央と端板72の中央には軸受7
4,74が嵌められ、軸受74,74によって鉄心60
の回転軸62が回転自在に支承されている。鉄心60
は、モータケース68内部において回転軸62とともに
回転することができる。第1の磁性板材64を挾み込ん
だ第2の磁性板材42の突極46の部分には巻線66が
巻回されている。突極46の先端の傘部48は、モータ
ケース68の内周側に固定されたリング状の界磁マグネ
ット70の内周面と所定の間隙をおいて対向している。
回転軸62には整流子76が取付けられ、整流子76に
はブラシ78が摺接している。ブラシ78と整流子76
を経て巻線66への通電が制御されることにより、鉄心
60、巻線66等を有してなる電機子が回転駆動され
る。
【0018】これまで説明した実施例によれば、鉄損の
低い第1の磁性板材を、飽和磁束密度の高い第2の磁性
板材42で挾み込むようにして第1、第2の磁性板材を
重ねあわせたため、第2の磁性板材42によって有効磁
束を高めて効率の高い回転電機を得ることができ、第1
の磁性板材によって鉄損の少ない回転電機を得ることが
できる。また、複数の第1、第2の磁性板材を、それら
の重なる面が回転中心軸線を含む平面内又は回転中心軸
線を含む平面と平行な平面内に存在するように重ねるこ
とによって鉄心を形成し、各磁性板材の重ねあわせ部に
よって突極を形成したため、板状の素材をそのまま適宜
の長さに切断し、これを折り曲げ加工して第1、第2の
磁性板材を得ることが可能になり、加工機械は小型の切
断機および曲げ加工機があれば足り、高価なプレス機械
や金型を用いる必要がなくなった。これにより、少量他
品種生産に迅速に対応することができ、また、コア素材
は打ち抜くのではなく、適宜の長さに切断して用いるた
め、材料の無駄がほとんどなくなる。
【0019】従来のように打ち抜きで鉄心素材を得るも
のにあっては、素材に磁気的な方向性があると磁気特性
が周方向に不均一となるため使用することができなかっ
たが、上記実施例によれば、磁気的な方向性のある方向
性珪素鋼板などを活用することができ、図2に示すよう
に、鉄心素材の磁化容易軸を巻線による磁束発生方向と
一致させることができるため、全体の磁束密度を20%
程度向上させることができ、これによって特性を向上さ
せることができる。
【0020】さらに、巻線後に第2の磁性板材42の突
極46の先端部を曲げ加工して傘部48を形成するよう
にすれば、傘部48を形成する前に巻線を施すことがで
きるから、巻線作業が極めて容易であるし、巻線空間を
最大限に利用して巻回すことができるため、巻線の巻回
数を多くすることができる。また、巻線後に傘部48を
形成することができるため、傘部48相互の開口部44
の間隔は極限まで小さくすることができ、もって、コギ
ングの低減を図ることができるし、磁束を有効に取り込
むことができるため効率の高い回転電機を得ることがで
きる。
【0021】次に、本発明の各種変形例について説明す
る。図6、図7に示す実施例は、図1、図2に示す実施
例の第1の磁性板材50とほぼ同様に構成された第1の
磁性板材82に対して回転軸方向両端から第2の磁性板
材86を重ねあわせて鉄心80を構成したものである。
V字状に折り曲げて形成された第1の磁性板材82は3
個背中合せ状に重ねあわせられている。第1の磁性板材
82の重ねあわせ部は突極部84となっており、この重
ねあわせ面は回転中心軸を含む平面内又は回転中心軸を
含む平面と平行な平面内にある。第2の磁性板材86は
第1の磁性板材82の平面形状に合わせてほぼY字状に
形成され、第1の磁性板材82の上記突極部84に重な
るべき突極部88と各突極部88の先端に形成された傘
部90とを有してなる。各傘部90の先端縁は第1の磁
性板材82の各突極部84の先端を覆う向きに折り曲げ
られていて、第1の磁性板材82の両端から第2の磁性
板材86を重ねあわせたとき、第1の磁性板材82の各
突極部84の先端の表面が上記傘部90の折り曲げ部に
よって覆われ、また、第1の磁性板材82の各突極部8
4の軸方向両端の表面が第2の磁性板材86の突極部で
覆われる。前述の実施例と同様に、第1の磁性板材82
は第2の磁性板材86よりも鉄損の低い材料からなり、
第2の磁性板材86は第1の磁性板材82よりも飽和磁
束密度の高い材料からなる。
【0022】このように構成された鉄心80は、前記実
施例にかかる鉄心と同様に回転電機の電機子鉄心として
適用可能である。図8、図9は上記鉄心80を用いたモ
ータの例の概略を示すもので、重なりあった第1の磁性
板材82の突極部84と第2の磁性板材86の突極部8
8とを巻き込んで巻線66が施されている。その他の構
成は図4、図5に示すモータの例と同様である。
【0023】図6ないし図9に示す実施例によれば、第
1の磁性板材82を低鉄損材にし、第2の磁性板材86
を高飽和磁束密度材にしたため、前記実施例と同様に高
い有効磁束と低鉄損とを同時に実現することができる。
また、第2の磁性板材86は板材を打ち抜いて作ること
になるが、第1の磁性板材82は板状の素材を切断し折
り曲げることによって作ることができるため、この点で
も前記実施例と同様の効果を奏する。
【0024】図10はさらに別の実施例を示す。図10
に示す実施例は、V字状に折り曲げられた複数の第2の
磁性板材42を背中合わせ状に重ねあわせて鉄心95を
形成するに当り、各磁性板材42の間に、複数の第1の
磁性板材97を軸方向に積層して介在させたものであ
る。従って、第1の磁性板材97が第2の磁性板材42
で挾み込まれるようにして第1の磁性板材97と第2の
磁性板材42が重ねあわせられている。複数の第1の磁
性板材97の積層面は回転中心軸線を含む平面に対して
直交方向の面となる。この例の場合も、第1の磁性板材
97を低鉄損材にし、第2の磁性板材42を高飽和磁束
密度材にしてある。これによって、これまで説明した実
施例と同様の作用効果を奏する。
【0025】なお、本発明はモータに限らず発電機にも
適用可能である。また、電機子回転型に限らず、界磁回
転型の回転電機にも適用可能であり、かつ、アウタロー
タ型にもインナーロータ型にも適用可能である。突極数
は特に限定されるものではなく、例えば2極でもよい。
シリンダモータやアウタロータモータなどの場合には回
転軸はない場合もある。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、鉄損の低い第1の磁性
板材を、飽和磁束密度の高い第2の磁性板材で挾み込む
ようにして第1、第2の磁性板材を重ねあわせたため、
第2の磁性板材によって有効磁束を高めて効率の高い回
転電機を得ることができ、第1の磁性板材によって鉄損
の少ない回転電機を得ることができる。また、高飽和磁
束密度材料は低鉄損材料に比べて一般に剛性が高いた
め、第2の磁性板材として高飽和磁束密度材料を用いる
ことにより、鉄心の剛性を高めることができるという利
点もある。
【0027】請求項2記載の発明によれば、上記のよう
な効果を奏するほかに、第2の磁性板材を複数重ねると
ともに、これら第2の磁性板材の重ねあわせ面が回転中
心軸を含む平面内又は回転中心軸を含む平面に平行な平
面内に存在するようにし、これらコア材の重ねあわせ部
によって突極を形成したため、板状の素材をそのまま適
宜の長さに切断し、これを折り曲げ加工して磁性板材と
することが可能になり、加工機械は小型の切断機および
曲げ加工機があれば足り、高価なプレス機械や金型を用
いる必要がない。これにより、少量多品種生産に迅速に
対応することができ、また、磁性板素材は打ち抜くので
はなく、適宜の長さに切断して用いるため、材料の無駄
がほとんどなくなるという利点もある。
【0028】また、請求項2記載の発明によれば、巻線
後に突極の先端部を曲げ加工して傘部を形成することも
できるため、傘部を形成する前に巻線を施すことがで
き、巻線作業が極めて容易であるし、巻線空間を最大限
に利用して巻回すことができるため、巻線の巻回数を多
くすることができる。さらに、巻線後に傘部を形成すれ
ば、傘部相互間の巻線用開口部の間隔は極限まで小さく
することができるから、コギングの低減を図ることがで
きるし、磁束を有効に取り込むことができるため効率の
高い回転電機を得ることができる。磁気的な方向性のあ
る方向性珪素鋼板などを活用することができるため、コ
ア材の磁化容易軸を巻線による磁束発生方向と一致させ
ることができ、これによって全体の磁束密度を向上さ
せ、特性を向上させることができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる回転電機の鉄心の実施例を示す
平面図。
【図2】同上鉄心の組立方法の例を示す分解斜視図。
【図3】本発明にかかる回転電機の鉄心の別の実施例を
示す平面図。
【図4】同上鉄心を用いた回転電機の例を示す横断面
図。
【図5】同上回転電機の縦断面図。
【図6】本発明にかかる回転電機の鉄心のさらに別の実
施例を示す分解斜視図。
【図7】同上回転電機の鉄心の斜視図。
【図8】同上鉄心を用いた回転電機の例を示す縦断面
図。
【図9】同上回転電機の横断面図。
【図10】本発明にかかる回転電機の鉄心のさらに別の
実施例を示す斜視図。
【図11】従来の回転電機の鉄心の例を示す斜視図。
【図12】同上鉄心の製法の例を示す平面図および斜視
図。
【図13】従来の回転電機の例を示す縦断面図。
【符号の説明】
40 鉄心 42 第2の磁性板材 44 開口部 46 突極 50 第1の磁性板材 60 鉄心 64 第1の磁性板材 80 鉄心 82 第1の磁性板材 84 突極 88 突極 86 第2の磁性板材 95 鉄心 97 第1の磁性板材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 政幸 長野県駒ヶ根市赤穂14−888番地 株式会 社三協精機製作所駒ヶ根工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻線用の開口部および多極着磁された界
    磁に対向する突極を備えた回転電機の鉄心において、第
    1の磁性板材と第2の磁性板材とを有してなり、第1の
    磁性板材は第2の磁性板材よりも鉄損が低く、第2の磁
    性板材は第1の磁性板材よりも飽和磁束密度が高く、第
    1の磁性板材が第2の磁性板材で挾み込まれるようにし
    て第1の磁性板材と第2の磁性板材とが重ねあわせられ
    ていることを特徴とする回転電機の鉄心。
  2. 【請求項2】 巻線用の開口部および多極着磁された界
    磁に対向する突極を備えた回転電機の鉄心において、第
    1の磁性板材と第2の磁性板材とを有してなり、第1の
    磁性板材は第2の磁性板材よりも鉄損が低く、第2の磁
    性板材は第1の磁性板材よりも飽和磁束密度が高く、第
    1の磁性板材は、重ねあわせ面が回転中心軸を含む平面
    内又は回転中心軸を含む平面に平行な平面内に存在する
    ように少なくとも2枚重ねられることによって形成さ
    れ、第1の磁性板材の表面に第2の磁性板材を配設して
    上記突極を形成したことを特徴とする回転電機の鉄心。
JP22086892A 1992-07-28 1992-07-28 回転電機の鉄心 Pending JPH0654470A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22086892A JPH0654470A (ja) 1992-07-28 1992-07-28 回転電機の鉄心
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