JPH065445Y2 - 配管等の予定パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、可動間仕切の技術及び可動間仕切内部に配
管や配線をする技術に係り、殊に、可動間仕切の壁パネ
ル（以下パネルとする）の内部に配管や配線を施す技術
に係る。

従来、可動間仕切の内部に電線やガス管などの配線や配
管（以下配管等とする）するものには、内部中空の間柱
や中間材、巾木材等にされるものであった。

間仕切のスタッド方式といわれる、間柱を外方に露出さ
せてパネルを間柱に連結していく方式においては、配管
等は間柱の中空部内になして、間柱外部にコンセントを
つけて用いる方法がとられて来た。しかし、間柱におい
ての中空部は狭いので、電線の設置は出来ても、太いガ
ス管等を組込むことは困難である。又、スタッド方式の
間柱は、二つの部材の嵌め合わせ等によって結合して一
本のものとなったものが多く、その嵌合手段などの突出
部が内部にあって、間柱の上端又は下端部からコンセン
ト迄、配管等をするのは容易なことでない。このため、
前記嵌め合わせ部分等を縦に広く開けておいて、間柱の
横の方からさし込んで配管等を行なっている。このた
め、配管等の必要な箇所に間柱のコンセントがない場
合、パネルを一々とりはずして配管等の新設工事をしな
くてはならない。又既設のものゝ修理に際しても、同様
一々パネルをとりはずさなくてはならない。スタッド方
式では、間仕切の端の方から順に間柱にパネルを連結す
るので、場合によってはパネルをとりはずすのを大半の
パネルについて行なわなくてはならなくなる。このこと
は、配管等におけるこの方式のネック（困難点）となっ
ている。

次に、間仕切の大壁方式といわれる、間柱を二枚のパネ
ルで背向いに挾み間柱上に縦に狭い目地を介して、隣り
同士のパネルを密接させて連ねていくもので、間柱を露
出させない方式では、間柱に施した配管等のコンセント
を、パネルにとりつけなければならない。そこで、新設
の配管等や修理の場合など、矢張りパネルをとりはずさ
なくてはならない。又、この方式では間柱は、内部中空
の角材が用いられることが多いので、その場合は、間柱
もとりはずして配管等を行なわなくてはならない。スタ
ッド方式同様、大壁方式においても、このことは、配管
等を行なう上のネックとなっている。

しかるに、間仕切内に多くの種類の機械や装置が、今日
では存在し、このため配管等の需要が多く又故障による
修理の要求も多発している。所が一般にであるが殊に、
病院、製薬工場等の清浄を旨としている間仕切内におい
ては、前記のパネルを一々とりはずし新配管等を行なう
ことなど、大きな抵抗があってなし得ないし、修理の場
合には全くの困難に直面する。

又、従来の方法では、前述のように細い電線などの配管
等は出来ても、太いガス管などの配管等はなし得なかっ
たのである。それらは、間仕切の表面部に露出して配管
等を行なうか、予め間仕切の一隅に配管等をなしておい
て、表面部にプラグのコンセント板を設けているのであ
る。

しかるに前記のように、医療装置や製、調剤機械ばかり
でなく新しい装置や機具が間仕切の中で用いられるよう
になり、そのため必要な配管等が容易になされ得る新し
い間仕切の工夫が、切に求められているのである。

本考案は、従来の欠点を解消し、又前記要請に応えるた
めなされたものであって、パネル内部に、配管予定装置
を予め組込み、配管等は天井裏部に届いている導管の上
開口部から、下方へ垂れ下げて送りこみ、室内に向けて
開口しているメンテナンス口へ導き、メンテナンス口に
とりつけられる端子板に結んで、プラグコンセントを端
子板に設けられることを、可能としてなる配管等の予定
パネルである。

本考案を、より詳細に説述するために、以下実施例につ
き、図面によって説明する。なお図面では全べて、前記
大壁方式のものを示したが、本考案はスタッド方式でも
用いられる。

第１図では、本考案の構成が示されている。即ち、配管
予定装置１、間柱２及び表、裏パネル３である。パネル
３は、隣り合わせ同士間柱２上に、狭い目地４を介して
密接して且つ互いに面一にとりつけられる。

背向いにした二枚（表、裏）のパネル３、３及び左右の
二本の間柱２、２で囲われる単位パネルを組パネル５と
する。組パネル５の上、下端部は中間材６、６で塞がれ
ている。組パネル５の内部は中空部７になっている。

配管予定装置１は、金属等硬質の素材よりなるもので、
四角い箱形の配管本体８と導管９を一体にしてなる。配
管本体８は、ほゞ前記パネル３の横巾大の横巾を有し、
組パネル５の前記中空部７内、即ち間柱２、２及び表、
裏パネル３、３間にほゞ収まる小箱形の大きさで、その
パネル３の一方又は表、裏の二方向に向けてメンテナン
ス口１０を、前記箱形の前面部又は前後面部に開口して
いる。メンテナンス口１０を二ケ設けるのは、組パネル
５の表、裏両方に開口する場合である。メンテナンス口
１０には、これを蔽う端子板１１を、取りはずし可能に
とりつける。又、導管９は配管本体８の上部中央の開口
部にとりつけられる長い角筒形のもので、配管本体８上
垂直に一体に設けられる。以上が配管予定装置１であ
る。

組パネル５に配管予定装置１をとりつけたものが、本考
案の配管等の予定パネル１２である。そのとりつけにつ
いて説明をすると、組パネル５の表パネル３又は表、裏
両方のパネル３、３をとりはずし、配管予定装置１の導
管を上方にして、配管本体８を前記中空部７内に収容
し、配管本体８のメンテナンス口１０（端子板１１）部
分は、前記パネル３と面一になるようにする。そして導
管９を、その上開口部１３が天井裏１４の中程迄行くよ
うにして、中間材６が途中にある場は、その中間材６中
央に導管用の開口をしてその中を通し、組パネル５に固
定する。次に、とりはずした前記パネル３又はその一部
を、前記メンテナンス口１０を除いて、再びとりつけ、
配管予定装置１と組パネル５とを固定し、配管等の予定
パネル１２となる。

本考案の配管等の予定パネル１２を示して、第２図はそ
の立面図であり、第３図は表等一方のパネル３をとりは
ずした状態における立面図であり、第４図は天井裏１４
部との関わりを示している。天井裏１４は、天井板１５
と梁材１６で囲われており、実施例では導管固定枠１７
で導管９を天井板１５部に固定している。

実施例では、配管予定装置１のメンテナンス口１０は、
組パネル５の表パネル３等一方のみに開口しているが、
表、裏二方向に設けてもよいことは前述した。第５図、
第６図で、配管予定装置１が組パネル５内に収容されて
いる状態が示されている。

次に、本考案に配管等をなすについて、第７図及び第８
図によって説明をする。

天井裏１４部において、所用の管１８を、配管予定装置
の導管９の上開口部１３から垂直に下方へ垂れ下げる。
管１８が配管予定装置１の配管本体８に来るよう導い
て、メンテナンス口１０へその管１８の下先端をもたら
し、プラグコンセント１９でもって端子板１１と管１８
とを結び、端子動１１をメンテナンス口１０にとりばし
可能にとりつけて、配管等が終了する。

図に見られるように、本考案の配管等の予定パネル１２
は、組パネル５の表面部に突出して見えるものがなく、
メンテナンス口１０部及び端子板１１部もパネル３表面
部と面一にあり、異なった組パネルとしての違和感を与
うないばかりか、清浄室に用いても、その部屋の清浄保
持性を損うことがない。

そして所要の配管等を行うのに、従来の方法の間柱２内
での配管等と違い、広い（大きい所はパネル３の横巾
大）装置内で行なうことが出来、又従来の方法のよう
に、室内で組パネル５をとりはずすなどといった大がか
りな施工工事を全く必要としない。本考案における配管
等で、天井裏１４部での作業員の作業例えば管１８の運
搬等でも、室内には影響を生じない。

本考案の配管等の予定パネル１２を、予め設置しておく
ことにより、前記の要請に応えることが出来、室内に数
多くこれを用いた場合或はその全組パネル５、５……に
配管予定装置１、１……を組込んで用いても、室内の美
観を損うことがない。ガス管等或はより太い管１８でも
本考案を用いると容易に配管等が出来、管１８などの室
内露出が避けられる。

このように、本考案は産業上有為な工夫であり、産業上
の利用可能性は大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、実施例による、本考案の構成を示す、一部省
略の斜視図であり、第２図は、同、立面図、第３図は、
同、表パネル３をとりはずした状態における立面図であ
り、第４図は、同、本考案の縦断面図であり、第５図
は、同、配管予定装置１と組パネル５との関係を示す、
一部省略横断面図であり、第６図は、同じくその縦断面
図であり、第７図は、同、配管等を施した状態を示す縦
断面図であり、第８図は、同じくその一部省略斜視図で
ある。 符号 １……配管予定装置、２……間柱 ３……パネル、５……組パネル ７……中空部、８……配管本体 ９……導管、１０……メンテナンス口 １１……端子板 １２……配管等の予定パネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金属等硬質の素材よりなり、ほゞパネルの
   横巾大で、組パネルの中空部内にほゞ収まる大きさの小
   箱形の配管本体の、表一方又は表裏二方にメンテナンス
   口を開口し、その上に端子板をとりはずし可能にとりつ
   け、配管本体の上部中央を開口して、角筒形で垂直に上
   方へのびる導管をとりつけてなる配管予定装置を、 前記組パネルの中空部内に、一方のパネル又は表裏両方
   のパネルをとりはずし、導管を上方にして配管本体を収
   容し、メンテナンス口の表方又は表裏二方をパネルと面
   一になるようにしてとりつけ、導管はその上開口部が天
   井裏中程に位置するようにして固定し、メンテナンス口
   を除く部分にパネルを再びとりつけて、配管予定装置を
   組パネルに固定してなり、 必要時に、天井裏部から、管や線等を導管を通して配管
   本体へ向けて垂れ下ろし、配管本体に導いてメンテナン
   ス口から端子板に結び、管等のプラグコンセントを端子
   板に設けて、使用することを特徴とする、 配管等の予定パネル。